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*星のカービィ スーパーデラックス 【ほしのかーびぃ すーぱーでらっくす】 |ジャンル|アクション|CENTER:&amazon(B000068GVN,image=https://img.atwikiimg.com/www26.atwiki.jp/gcmatome/attach/3633/1891/sdx1.jpg,width=160)[[高解像度で見る>https://img.atwikiimg.com/www26.atwiki.jp/gcmatome/attach/3633/3260/00000703_22_09050834908884.jpg]] [[裏を見る>https://img.atwikiimg.com/www26.atwiki.jp/gcmatome/attach/3633/1890/sdb.jpg]]| |対応機種|スーパーファミコン|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|ハル研究所|~| |発売日|1996年3月21日|~| |定価|7,500円(税別)|~| |プレイ人数|1~2人|~| |セーブデータ|3個(バッテリーバックアップ)|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)&br;※バーチャルコンソール版より付加|~| |配信|バーチャルコンソール&br()【Wii】2009年10月13日/800Wiiポイント&br()【WiiU】2013年5月1日/800円|~| //|備考|SFC本体が4,000円安く買えるクーポン付|~| //付いていなかったこともあるらしい。よくわからない。 |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|カービィ初の2人同時プレイが可能&br;色々なゲームの詰め合わせ&br;''セーブデータが消えやすい''のが玉に瑕|~| |>|>|CENTER:''[[星のカービィシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 「2人同時プレイ」と「6つのゲームのオムニバス」を売りに発売された作品。~ パッケージも豪華さを出すべく「焼印を押した桐箱」を模した独特のデザインになっている。~ 一見ボリューム感があるが、一本一本は短めで遊びやすい作りとなっている。~ メインゲームの基本アクションは共通なので、全く別のゲームが複数収録されているというよりは様々なストーリー/大ステージが用意されていると言った方が近い。 ---- **ゲーム内容 ***各ゲームの内容 各モードには全て専用のタイトル画面があり、凝った作りになっている。 #region(初めから遊べるもの) -''はるかぜとともに'' --プププランドの食べ物を根こそぎ奪ったデデデ大王を懲らしめに行く。ゲームボーイ版の初代『[[星のカービィ]]』の簡易リメイク。 --難易度は低めに設定されており、このゲームの基礎を覚えるには最適。ステージ構成も原作より簡略化されており、面自体も全4ステージに減らされている。 --原作と違いこのモードでもコピー能力が使用可能。 --EDでスタッフロールが流れるが仮EDなので名前の表示が異常に早い。 -''白き翼ダイナブレイド'' --作物を荒らす怪鳥ダイナブレイドを退治しに行くストーリー。 --オーソドックスな面クリア型で、マップが存在し、ステージをクリアするごとにルートが開いて次のステージに進めるようになる。敵が配置され、能力を好きに選んで試せる(そのまま持ち出すことも可能)隠し面もある。 --ストーリー上は、後述の「メタナイトの逆襲」の前日談になっている。 -''激突! グルメレース'' --グルメットという果樹園を舞台にデデデ大王と競走する異色のレースゲーム。3ステージ上の食べ物を出来るだけたくさん取りながらデデデ大王より早くゴールするのが目的。タイムアタックもできる。 --デデデに勝つ事自体は楽だが、チュートリアルで「本当のライバルは自分自身と友達の記録」と語られる通り、タイムアタックやスコアアタックが熱いモード。 ---このモードだけカービィのダッシュ速度が速くなっており、慣性を残したジャンプやウイングの高速上昇など、本モードならではのテクニックが存在する。 -''洞窟大作戦'' --ピクニックの最中に誤って落ちてしまった幻の洞窟「マジルテ」からの脱出を目指す探索アクション。広大なステージのあちこちに存在するお宝を集めながら出口を見つけるのが目的。 --全てのエリアが扉で繋がっており、エンディングまではステージクリアという概念がない。そのため各地にセーブポイントが用意されている長編作。 --クリアするだけならお宝集めの必要は無く、タイムアタックに走ればあっさり完走できるそこそこの難易度ですむ。が、お宝コンプリートを目指す場合はかなり歯ごたえのある難易度になる。特定の能力やヘルパーの仕様を理解し、使用しないと取得できないお宝も少なくない。 --宝は60個と豊富。値が張りそうなものからネタに走ったもの、果ては別の任天堂作品のネタも。 -''刹那の見斬り'' --ミニゲーム。「!」が表示されたら素早くボタンを押す。2度お手付きをすると敗北扱いなど、基本的に『夢の泉の物語』の「早撃ちカービィ」と同じルールである。1人用ゲームの難易度は3段階。 -''かちわりメガトンパンチ'' --ミニゲーム。「パワー」「ポイント」「タイミング」の順でボタンを押しブロック%%とポップスター%%を叩き割るゲーム。より大きく%%ポップスターを%%割った方が勝ちとなる。こちらも難易度は3段階まで。 #endregion() #region(一部のメインゲームクリアで遊べるようになるもの) -''メタナイトの逆襲'' --飛行戦艦を引っ張り出してプププランド征服をもくろんだメタナイトを倒すという、当時のカービィシリーズでは珍しい正統派のシリアスな物語が特徴的。 --各面に制限時間が存在しタイムアップになるとミスになるシステムの他、強制スクロールやスイッチの仕掛けなども含め、全体的に難易度が高め。 --画面下では敵幹部達の会話が表示され、ストーリー性の強い内容になっている。 --エンディングはカービィのコピーと対応ヘルパーが流れるキャストロール。 -''銀河にねがいを'' --月と太陽の喧嘩を止めるため、願いを叶えてくれる大彗星を目指す旅に出る。複数用意された面を好きな順番で攻略する事ができる。 --このモードのみ、カービィは敵を飲み込んでもコピーが出来ない。その代わりに、各面に隠された『コピーのもとデラックス』を入手することで任意のタイミングでいつでも好きな能力を選んで使えるようになる。 --一番最後に出てくるメインゲームであり、これをクリアするとグランドエンディングとなり、正式なスタッフロールが流れる。 -''格闘王への道'' --全てのメインゲームをクリアすると登場。メインゲームに出てきたほとんどのボス・中ボスと連戦するボスラッシュモード。全19戦で、対戦順は最終戦を除いてランダム。 ---ただし、「はるかぜとともに」に登場する中ボス クラッコJr.と、「洞窟大作戦」に登場するボス バトルウィンドウズ((「洞窟大作戦」ではスライム、おどりにんぎょう、まほうつかいの3体、「銀河にねがいを」ではまほうつかい、あくまのきし、レッドドラゴンの3体が登場するが、前者のバージョンは用意されていない。))は出てこない。 --まず最初に好きな能力を選ぶことができ、1戦ごとに控え室に移動する。ここにはランダムで2つの能力とマキシムトマトが5つ存在しており、これらは自由に使うことができるが、トマトは途中で復活しない。 --残機は存在せずコンティニューも不可、体力がゼロになった時点でゲームオーバー。 --クリアするとタイムが表示される。最終的な目標はこのモードのタイムアタックとなっていく。 #endregion() ***基本システム -基本操作 --従来作品と同様、方向キーで移動、Bボタンでジャンプ((本作とリメイク作品のUSDXのみジャンプの高さが固定されており、ボタンを押した長さでジャンプ高度を調節することができない。プレイヤーが空中でスムーズに技を出せるようにするための調整と思われる))、Yボタンで吸い込み・コピー能力使用という構成。ホバリングについては空中でBボタンとなり、方向キー上での制御はできなくなった。その他細かいアクションは多彩に存在するが、紹介は省略する。 --地上でLかRボタンを押し続けることで敵の攻撃を防ぐ「ガード」が可能。ただし一部の敵の攻撃はガードしていても少しダメージを受けるものや、ガード自体無効なものもある。 -コピー --『夢の泉の物語』と同様、カービィは敵を吸い込んで飲み込むことでコピー能力を得ることができる。コピーは無制限に使えるものが18種類と回数制限があるものが6種類の合計24種類。 ---異なる能力持ちを同時に吸い込んで飲み込むとルーレット形式でコピーを取得できる「ミックス」機能も引き続き登場。 --『[[夢の泉の物語>星のカービィ 夢の泉の物語]]』では、敵の能力をそのまま手に入れるため1コピー1能力という設計だったが、本作では1コピーで様々な技が使用可能なものが多く登場。そのままズバリ「コピー」という変わり種の能力もある。 ---これを活かし、従来では複数のコピー能力として用意されていたものが1つに統合されているものもある。例えば「ファイア」というコピーはおなじみの火を吹く能力だけでなく、過去作で「バーニング」能力に割り当てられていた炎をまとった突進・火だるまになって体当りするなど技のバリエーションが一気に増えた。 --本作から、コピーした能力に応じてカービィは異なる帽子を被るようになり、見た目が多彩に変化する。例えば「ソード」では[[リンク>ゼルダの伝説シリーズ]]のような緑色の帽子、「カッター」ならサーキブルを模した帽子を被る。 --また、ランダムでダメージを受けてもコピー能力を失わない((必ずコピーを失う攻撃もあるが、中ボスのジュキッドの投げ技といった一部のものに限られる。))事があるため、運にもよるがコピー能力を維持しやすくなった。 --ヘルパーを模したアイコンの様な物体「コピーのもと」が登場。触れるだけでそのコピー能力を瞬時に得ることが出来る。なお「スリープ」を除き、回数制限がある能力のコピーのもとは無い。 ---コピーのもとでの能力変更は強制的に行われる。このため、「スリープコピーのもと」は罠として配置されている側面がある。 -ヘルパー --カービィがコピー能力(使用できる回数に制限があるものは除く)を持っている時にAボタンを押すと、カービィはコピーを失う代わりにそのコピー能力に応じた仲間キャラ「ヘルパー」を呼び出すことができる。最初はCPU操作だが、2Pコントローラーでボタンを押すと2P側が操作できるようになるため、2P協力プレイが可能である。 --ヘルパーは基本的にはカービィと同等の能力を得ているため、多彩な技はそのまま用いる事ができる。ただし、一部の技に制限がかかったり、逆にヘルパーしか使えない技もある。 ---ヘルパーの見た目はそのコピー能力を持つ敵キャラの個体1種。例えばナックルジョー、アイアンマム等から得られる「ファイター」のヘルパーは、いずれの敵キャラを吸い込んでヘルパーにしてもナックルジョーとなる。ヘルパーは敵としてあらわれる同キャラとの見分けを付けるため、色合いが敵のものと異なっている((「ホイール」のヘルパーであるウィリーはカービィが乗りこめる「ウィリーライダー」があるため、ハンドルやサドル、マフラーが付いたバイクのような見た目となる。))。 --カービィがコピーを持ってない状態でAボタンを押すと「すっぴんビーム」を周囲に発する。これにヘルパーが触れるとヘルパーはコピーの帽子に変化。帽子をカービィが吸い込むとコピー能力を取り戻す。ヘルパーを消したい場合にこれを使用する。 --その他、ヘルパーの固有操作・仕様については以下の通り。基本的に「上手い側がカービィ、下手な側がヘルパーを使って遊ぶ」という趣旨のため、有利な仕様が多い。 ---ヘルパーの体力はカービィより少ない((ロッキー(「ストーン」のヘルパー)は例外で、カービィよりも体力が多い。))が、体力が尽きると赤く点滅を始め無敵状態(ハイパー)になる。ハイパーを起こしてから一定時間経つとヘルパーは消滅してしまうが、ハイパー中にコピー能力を持つ敵キャラに接触すると、ヘルパーはそのコピーに対応するキャラに変化して体力が全回復する。 ---ヘルパーは敵を吸い込むことができないが、Aボタンを連打すると自分からハイパーを発動させることができるため、自発的なコピーの変更はこれで行える。 ---画面はカービィ主導でスクロールし、ヘルパーが画面外に行った場合、Aボタンを押しっぱなしにするとカービィの近くに自動で移動する(スペースジャンプ)。スペースジャンプ中は無敵かつ時間制限が無いため、難しい箇所をカービィ側の操作に任せるという事も可能(面白くはなくなるが)。 ---カービィまたはヘルパーが回復アイテムを取った後に接触すると''口うつし''して両方が体力を回復できる。シュールさが目に付くが((ネタとしても際立っているため漫画版ではよく取り扱われている要素でもある。特に「異様に口うつしを求めるボンカースとそれを頑なに拒否するカービィ」と言う構図は、アンソロジー4コマ等でよく見かけた人も多いのではなかろうか。))これも協力プレイの楽しさを助長させるための一工夫として心強い仕様である。 --「ヘルパーがいる・(回数制限ありの物を除く)コピー能力がある」という状況でAボタンを押すと「スナッチ」になる。これはカービィが持っているコピー能力をアイテムにして投げるというもの。このアイテムにヘルパーが触れるとそのコピー能力に対応したヘルパーになり、ヘルパーの体力が回復する。 ---ただし、アイテムとヘルパーの対応コピー能力が同じ場合は触れても変化なし。 ---- **評価点 -それぞれのゲームに違う特徴があるため、ごった煮感が良い意味で出ている。 --エンディングまでが比較的短く済み、気軽にプレイできる。 --「洞窟大作戦」「銀河にねがいを」でのお宝集め、「激突!グルメレース」や「格闘王への道」でのタイムアタックといったやり込み要素も多く、長く楽しめる。 --各モード毎にステータス画面やポーズ画面の背景が異なるなど、演出面も凝っている。 -カービィの動きがキビキビしたものになり、雑魚敵を多彩な技で蹴散らしていくときの爽快感が大きくなっている。 --技はYボタン1つと十字キーの組み合わせで使い分けられるように設計されており、ファミコン版までから大きく操作感を変えることなく、「簡単な操作で多彩なアクション」を実現。 --ただし、今作は方向入力や空中時といった状況次第でカービィが使えるコピー技が大幅に増えている。本作から追加されたコピーである「ファイター((ボタンを押す長さで大・小が使い分けられる。また、鉢巻をつけていて昇龍拳的な技もありまさに「格闘ゲーム風」コピーの代名詞。))」「ニンジャ((押すボタンの長さで苦無投げと斬りを使い分けられる。急降下キックや壁張り付き、イヅナ落とし等、アクションゲームの忍者と格ゲーの忍者をうまく組み合わせたようなコピー。))」「ヨーヨー((ヨーヨーをぶつけるだけでなく、ブレイクダンス的な技も持っている。格ゲー風にわかりやすく言えば『餓狼伝説』のキャラ、ダック・キングの必殺技。))」「スープレックス((『夢の泉』のバックドロップのリメイクだが、ダッシュしながら掴みかかるようになった。))」などは特に格闘アクション的な多数のワザを持っており、敵を蹴散らす爽快感が強く演出されている。 --一方、同じく新コピー能力である「ジェット」や「ウイング」はホバリングなどの性能が通常から変化し、非常にキレのある空中制御が可能であり、操作的に楽しいだけでなくタイムアタック向きの能力でもある。 --ザコ敵にも体力の概念が導入。これにより、連続攻撃を浴びせて敵を倒すのは手応えがありアクションの面白さを引き立てている。敵を倒したときのエフェクトも多彩なのがまた楽しい。 ---とりわけソードやカッターで攻撃した時の斬撃音は爽快なので、敵を滅多切りにする快感を存分に楽しめる。さらにスピード感のある展開で疾走の心地よさも大きく、プレイして楽しいゲームである。 --一部のコピーでは格ゲーよろしく近くにいる敵を「つかむ」ことができ、そこから一撃必殺の「投げ技」を発動できる。ボスは投げられず、雑魚や弾を投げて巻き込むことで大ダメージを与える形になるため、難易度は上がるが。 --道中部分に関してはゲーム慣れしていれば敵配置が厄介と感じる場面は少なく、純粋にコピーによるアクションを誰でも楽しめる。 単純に考えてコピーの数だけプレイヤーキャラの種類がいると考えてよく、同じステージでもコピー一つを変えるだけで楽しさはガラッと変わる。「銀河にねがいを」はそんな本作の真髄とも言えるゲームで、操作に慣れて挑戦する頃には、多彩なアクションを使いこなす楽しみを自由に味わえる。 --前述のように、ダメージを受けると必ずコピーを失うわけではなくなったため、多少ならばダメージを受けてもコピーの爽快感を損なわれずにプレイ出来る。 --十字キー上入力でホバリングが使えなくなった事で暴発しなくなった。本作では上を押しながら攻撃する技を持つコピーが多い為と思われるが、迅速かつ丁寧な操作が要求されるステージでの事故死が起こりにくくなっている。 -ボスの種類がかなり増えている。それぞれ多彩な技を仕掛けてきて、一筋縄ではいかないものもいる。 --ボス戦に対してはストーン能力の無敵状態やガードが救済処置的に調整されている。ストーン能力は道中の扱いが難しいため、一筋縄ではいかないが。 --ボスラッシュモードである「格闘王への道」は先述した操作感と1コピーにおける多様な技を大いに生かした格ゲー寄りのモードであり、「この能力だったらどうやって立ち回ったらよいか」「どれだけの好タイムで撃破できるか」といった上級者向けの「カービィ」の楽しみ方を見出したユーザーの好評を得た。 ---以前の作品にも同様のボス連覇モードが設けられていたものの、本作以降の作品では最後の高難易度ゲームとしてより馴染み深いものとなった。 -非常に完成度の高い二人協力プレイのシステム。 --『[[New スーパーマリオブラザーズ Wii]]』や『[[ドンキーコング リターンズ]]』にも見られたマルチプレイでの初心者への配慮は本作が10年以上先んじて搭載している。 --画面がスクロールする協力プレイゲームで起こりがちな「地形に引っかかって進めなくなる」という問題を、「画面は1P基準」「2Pは1Pの側にワープできる」というシステムで解決している。 --お互いの攻撃が干渉しない上に、アイテムの取り合いやダメージ誘導などの相手の足を引っ張るシステムがほとんどない。1Pはすっぴんビームで2Pを消すことが出来るが、2Pとしても「1Pがコピーを得た瞬間にヘルパー生成」で対抗できるので、これをもって対人戦となることは稀だろう。 ---2Pが能力を変更しようとハイパー状態になったものの、その意図に気付かず1Pが敵を倒してしまい時間切れで2Pが消滅するといった事態は発生し得るが、2Pは復帰が容易なため問題になるどころかむしろ場を盛り上げる笑い話にもなる。 --先述した本作のコピー能力を使った格闘アクションのようなゲームシステムは、二人同時プレイを成立させる要素として敵を倒すために移動テンポを抑えてその場に留まらせるための仕組みであり、いわゆるベルトスクロールアクションゲームに着想を得たものと考えられる。 -これまでのシリーズはほんわかした世界観にマッチしたBGMが多かったが、本作ではアクションゲームらしい活発な曲調のBGMがかなり増えている。 --特に各モードラスボス戦のBGMがおしなべて好評。そのシチュエーションもあいまってラスボス戦が燃える事うけあい。 --「激突!グルメレース」もかなりの人気がある。後継作などでもアレンジが何度か行われ、現在ではカービィシリーズを代表する音楽の一つにもなり、動画サイトでMADも数多く作られた程。 --同社開発のRPG『カードマスター リムサリアの封印』とARPG『アルカエスト』から音源を流用している。シリアスで激しい曲の印象が非常に多く引き立っているのはそのためか。 ---- **賛否両論点 //問題点と言い切れないと判断したので短所から移動 -一部のコピー能力と、共通アクションであるガードが強すぎる。 以下で紹介するコピー能力は初心者救済システムというのが妥当なレベル。しかしながらゲーム全体的な難易度がそもそもそれに頼らせるほど高いものではないし、コピー能力を使った対人戦はない為「嫌なら使わない」だけで済む、ゲームバランスに悪影響を与えているということではない。 --コピー能力「プラズマ」(プラズマウィスプ) ---十字キー入力(いわゆるレバガチャ)でエネルギーを溜めることができ、最大まで溜まると「プラズマはどうだん」が撃てるようになるのだが、この「プラズマはどうだん」が威力も攻撃判定も大きく、地形や敵キャラを貫通するので非常に強力。 ---最大溜め状態の時は全身に攻撃判定があり、邪魔な雑魚を弾き飛ばして押し退けたり、相殺可能な飛び道具は無力化できる。後述のガードの高性能さと合わせてかなり安全に戦える。 ---エネルギーはガード時や空中浮遊時でも溜めることができる。時間経過で溜めは減っていくが、溜め中断という概念がなく他の行動に自由に移れるなど、他の溜め攻撃と比較して安全性・火力ともに高い。 ---さらにプラズマのヘルパーは基本移動が空中浮遊となる。ホバリングではないので高度調整が簡単な上、空中ガードも可能であるため非常に優秀。 //---最大攻撃力という点でこそ他のコピーに劣る部分もあるが、明らかにバランスブレイカーな便利さである。しかし常にレバガチャが要求される(十字キーを触らないと溜めたエネルギーが減少していく)ため、コントローラーには少々優しくない。 --「コピー」のヘルパー「T.A.C.」(タック) ---「攻撃が高威力・高連射性能」「コピーが成立すると体力全回復&コピー後も自由に元に戻れる」「ガードが隠れ身に変化し、敵の攻撃を完全回避可能」と三拍子揃った超強力ヘルパー。CPU操作だと活躍は多くないが、上記を理解した2Pプレイだと非常に強力。((もともと「コピー」の能力は、吸い込むことが出来ない敵からも能力をコピーできる、という能力。しかし、いつでも能力を捨ててタックに戻れるなど、自由度の高いヘルパーと違い、カービィの場合は1度能力を奪うと元の「コピー」能力には戻れない(1度能力を奪った時点で「コピー」の能力は失われる)、1回切りの使い捨て能力になっている(能力を持たない敵にはダメージを与えるだけのため、失うことは無い))) ---『銀河にねがいを』では飲み込みでコピーができない基本のため、コピーのもとデラックスが揃わない序盤では二重の意味で便利。ただし「コピー」のコピーのもとデラックスは隠しマップにあるため、存在に気づかぬままクリアすることも。 --ヘルパーと合体した「ウィリーライダー」 ---「ホイール」のヘルパーである「ウィリー」は、カービィが上から重なるとそこに乗ることができる。通常のホイール能力と異なり、ダッシュ中にジャンプができるのが特徴の一つ。2Pプレイではそれぞれのプレイヤー毎に役割が分担され、2P(ヘルパー)が移動/ダッシュとジャンプを担当し、1Pは星型弾での補助攻撃を担当する。 ---この星型弾による攻撃が非常に強力で、一発ごとの威力は先述の「プラズマはどうだん」をも上回るほど((プラズマはどうだんの威力が「40」なのに対し、星型弾はなんと「52」。))。しかもそんな威力を持ちながら連射も可能なので、2Pプレイ時の体力の上がったボスですらあっという間に倒せてしまう。2Pプレイ専用である事を差し引いても、あまりに強力すぎる技であると言える。 --ガード ---LかRボタンを押し続けることで出来る「ガード」というアクションがあるが、大半の攻撃をほぼ無効化する上、「ガード削り」と呼ばれる、一部技をガードしたときのダメージも非常に小さい。ガード中は敵に接触ダメージを与えることもできる(ダメージは僅かだが)。一部のガード不能技にさえ気をつければ、基本ガードしておけば安定である。 ---さらに「ミラー」のコピーになるとガードが「リフレクトガード」に強化され、ガードできる攻撃なら一切の削りダメージを受けなくなる上、飛び道具系の技を跳ね返す。ただでさえ強いガードが、より鉄壁で凶悪に。 --もっとも、本作は単純に敵を倒すだけのゲームではなく、仕掛けを突破するためにはあらゆる能力を使い分ける必要がある。 ---そもそも本作は対戦ゲームではないため、歯応えを求めるなら強力すぎるコピー・アクションを封印することでプレイヤー側からゲームバランスを調整する姿勢を求めているものと思われる。 ---初心者も上級者も楽しめるようにというコンセプトで作られたゲームシリーズであるため、熟練者にとっては多少楽なバランスが妥当であるとも考えられる。 //---その意味では、攻略上ガードを使わなければならないという場面は無いし、通常の(使い切り型ではない)コピー能力で極端に相性が悪くなるボスもいない。100%を目指すためにはいくつかの能力は必須になるが、単純にクリアするだけならどんな能力を使ってもいいし、いっそのことすっぴんのままでも別に構わない。 -容量の関係上、各シリーズのタイトルもしくはOPシナリオで一部BGMがない。 --この点は前述した通り容量不足のためリメイクでは解決される。 ---- **問題点 -ヘルパーがいないとコピー能力を捨てられない。 --コピーはAボタンで捨てられるのだが、ヘルパーがいない時はヘルパーの呼び出しになってしまう。そのため、ヘルパーを呼び出してからすっぴんビームでヘルパーを消すという地味に面倒な手順を踏まなければならない。 --他のシリーズ作品では、基本的にセレクトボタンかそれに類するボタンでコピーを捨てられるようになっている。本作ではセレクトボタンに別の用途があるためにこのような設定になっていると思われるが、そのために不便になってしまった感は否めない。 -CPUヘルパーのAIがお間抜け。 --基本的にほぼ全てのヘルパーのAIが「敵の種類を見分けず突っ込んで最速で出せる技を連打」に始終している。バラエティ豊かな技を持つコピーのヘルパーすら一種類しか連打してくれないとかはザラであり、防御行動もガードしてくれる敵の行動が決まっているようで、大抵は単純な敵の体当たりをジャンプでかわす事すらしない。「ボスが無敵になっている」時でも回避に専念しない。 --敵のいない道中は始終無駄に飛び跳ね、ダメージトラップに突っ込んでダメージを食らいすぐ死にそうになる。((ただし乗り物として利用できるウィリーのみ別。とは言え、コイツはコイツで着地点に移動してきて無理矢理搭乗させようとするのだが。))ある攻略本にて、特定の手段でしかダメージを与えられない某ボス戦では「ヘルパーが勝手にやられてしまうので困る」と書かれていた。 --コピーさえあればいくらでも復活できるので、一部ゲームではボス戦で鉄砲玉にはなる。 --体力が尽きたヘルパーは消える前に別の能力のある敵に触れると、その能力のヘルパーとして体力が全快し復活することが可能だが、そのおかげで取っておきたいコピー能力が勝手に消えることも。また「コピーのもと」に勝手に触れて別のヘルパーになってしまう事故も多発する。 ---これを上手く扱う事もまたプレイテクニックの内と言えるが。 --もちろんこれらはソロプレイの話であり、2Pプレイなら全く問題足り得ない。しかし裏を返せばソロプレイでヘルパーを使うなら避けて通れない。 ---しかし、一部のヘルパーはCPUのAIに噛み合っている部分もあり、バイオスパーク(コピー能力「ニンジャ」のヘルパー)は人力では到底不可能な連射力で「クナイ投げ」を連発して凄まじい火力を叩き出してくれる事も。 --ヘルパーとの行動は、回復アイテムの効果を分け与える「くちうつし」があるが、CPUヘルパーはくっつくくらいカービィに接近してくる性質があるため、必要ない時までいちいち「くちうつし」が発動してしまい、煩わしくなることがある。 -一部ヘルパーがステージの地形との相性が悪い。 --具体的に言うと、中ボスを元としているため背が他のヘルパーの倍ある「バグジー」と「ボンカース」。高さが1マスしかない狭い場所を通ることができず、ワープでその場所に引っかかると動けなくなる。 -ソードのコピー能力にはHP満タン時にソードビームを出せる特性があるが、初期ロットではヘルパーのブレードナイトだと出せないというバグがあった。 --ただし、初期ロットでも特定条件が重なるとビームが発生する。 -''セーブデータが恐ろしいまでに消え易い。'' #region(ピコーン!テロテロテロテロタタッタッターンタタッタッタターン…) #center{&font(30,blue,b){ドンッ}} #center{#image(0%0%0%.png,title=ある意味本作を代表するネタ)} #endregion --俗に「0%0%0%」と呼ばれる、表示された画面に0%が3つ並ぶ光景がトラウマになった者は少なくない。特にカセットの抜き差しなどはかなり危険であるが、何もしていないのに勝手にデータが消えることもしばしば。データ消失につきものの消えた際のメッセージや短いジングルなどの演出もないので、却って怖い。 //--[[E.T. The Extra-Terrestrial]]もデータが消失しやすかったが、あちらはゲームのデータが消失して遊ぶ事自体が出来なくなる。 ---なお、実は''特定の条件によるセーブデータ消失バグも存在する''ため、SFC版より大幅に確率は低いものの''VC版でもセーブデータ消失の危険がある''。とはいえ、こちらのバグはVC配信で確認されたことでようやく判明しており、手順も複雑なので意図的にやろうとしない限りはほぼ発生しない。 --詳細は不明だが、極稀に''消えたデータが復元されることがある''。これは端子の汚れなどによる接触不良でデータ呼び出しが失敗していた場合限定で、その時点ではまだ消えたわけではないため、データをロードせずに再度挿し直すなりして読み込みを成功させればデータが復帰する(空のデータで始めた時点で上書きされてしまう)。 --明らかに欠点ではあるが、ネットが普及してからはネタとして有名になり、本作を語るには欠かせないものとなった。最近ではHAL研公式もネタにするようになっている始末である。 ---「慣れたプレイヤーであれば最初からやり直すのもそこまで苦ではない」「同じステージをやり直してもコピー能力の数だけ遊び方がある」という本作のゲームデザインも、この消えやすさが比較的受け入れられた要因といえるだろう。 //---このゲーム自体オムニバス形式で手軽にエンディングまで頑張れるのも相まって、現在ではこの事を真面目に不満に思う人は少なく、むしろこのゲームの人気に立派な貢献をしていると言える。 //--また、さらに補足すると当時のゲームでデータが消えるというのはそこまで珍しい現象ではない。このゲームはその中でもずば抜けて消えやすいため有名になった。 //ネタとして許容されるようになったとはいえ、問題は問題。「不満に思ってる人がいない」と言い切るのは無理ある。 //-「格闘王への道」にザコキャラの「''ワドルディ''」(パラソル無し)が出てくる。 //--通常個体よりHPを「一部の中ボスをも上回る」程度に高くしただけで、行動はただ歩くだけで攻撃らしい攻撃はしないし、ダメージを受けると簡単に怯む。攻略本にも「登場する動機が分からないほど弱い」と記載された。 //--カービィやヘルパーはダメージを受ける機会は接触しただけの上、ワドルディもダメージを受ける。吸い込めば体力に関係なく一撃で倒せてしまう。 //--コピー能力を一時的に外すにしても、ヘルパーがいる状況だと前述のスナッチでカービィのコピー能力が外れてヘルパーの能力なる可能性がある。 //---これを避けるためにコピー能力をはずさなかったら意味のない対戦を時間をかけてやる羽目になり、タイムロスになっている。&s(){前述の攻略本曰く「気分転換に嬲り殺せ」} //---このような敵は中ボス含め一度も出てきたことはなく、数合わせにしてもウィスピーウッズとツインウッズ(=ウィスピーウッズ×2)がありなら、これに未登場のクラッコJr.もしくは「洞窟大作戦」版バトルウィンドウズを出せば済むことである。 //---ちなみに後述のDS版では、追加モードの「大王の逆襲」にこのワドルディが逆輸入されている。 //この話に関しては「問題点に挙げることではない」とスレ内で話が出たためCO処理をしています。復元させるならスレにて相談をしてください。 -コピー能力のコマンドを見ることができなくなる場面が存在する。 --具体的には「全てのボス戦時」と「『格闘王への道』のプレイ中」のそれぞれの場面。 ---肝心な場面で技のコマンドを忘れてしまい、思わぬ苦戦を強いられる…といった状況も発生しうる。 ---また、一部のボス戦中でのみしかコピーできない「ペイント」の技解説もこの影響ですぐに確認することができず、どうしても見たければヘルパーにボスを倒してもらう必要が出てくる。 ---この点はバグだったためリメイク版の『USDX』では改善。 //--そのためコマンドをど忘れして敗北することが多々あり記憶するかメモするかしなければいけなくなる。 -コックカワサキのコピー能力「コック」に不備がある。 --一度コピーすると何かが鍋に入るまで解除が2度と出来ない上にダメージを受けても外せない。 //敵が攻撃した時に出す星からでも料理可能。 //-バトルウィンドウズのUIに不備がある。 //--敵側の攻撃で回避しようがガードしようが「''こうげきをかわした''」で統一されてしまっている。 //---『USDX』ではちゃんと防御した場合の専用メッセージが用意された。 //-「白き翼ダイナブレイド」について。 //--ステージ2をクリアするとマップ上にEマークのパネルが現れ、触れると中ボス・アイアンマムとの戦闘に入る。しかし、倒しても特に何かもらえるわけでもなく、達成率にも影響しないため、存在自体が全く無駄と化してしまっている。 //--そのくせ、先に進むぶんにはまだしも、後戻り(最初のおためし部屋に行くなど)する場合は邪魔になる。 //単なるお邪魔キャラだろうし、別に問題点に上げるようなことでもないと思います。 //-達成率の計算が少々ややこしい。 //--例えば、「メタナイトの逆襲」ではステージごとに加算される%が異なるし、「洞窟大作戦」では宝箱4個ごとに1%の計算、「銀河にねがいを」ではコピーのもとデラックス2個で1%だが最後の1個だけ単独で1%。 -ゲームの途中でゲーム選択画面に戻ることができない。 --別のゲームがやりたくなった場合はリセットするしかない。 ---- **総評 シリーズ初のオムニバス形式、多彩なアクション等から非常にハイクオリティで高く評価され、濃いマニアを多く生み出した。~ 特にアクション面は以降のカービィシリーズの基盤にもなっており、カービィシリーズの代表作として挙げられることも多い。 家庭機用の多人数同時プレイ可能なアクションゲームは難易度が高い傾向にあったが、~ 本作は難易度を低く抑えアクションを楽しませることに特化したことにより、気軽に家族や友人と協力して楽しめるアクションゲームとなっている。 後年のカービィやスマブラシリーズなどは、ネタやシステムなど様々な箇所で本作の影響を受けている。その原点が知りたいという人にも十分オススメである。 ---- **余談 -本作が宮本茂氏の「2P協力プレイのできるアクションゲームを作って欲しい」という要望から作られたことは[[2009年に改めて明かされた>https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/smnj/vol2/index7.html]]。 -ディレクターの桜井氏は後年、「スマブラ拳」内のアンケートコーナーにて「不完全燃焼な部分も残っている」「ソフトとしては大いにアリな線」と、世間の評判に反して厳しめの自己評価を下している。 --同コーナーの中でおすすめのカービィ作品を聞かれた際も、本作より『夢の泉の物語』の方を推薦していた。 --彼自身、本作を過小評価していた節があったらしく、2年後の『[[大乱闘スマッシュブラザーズDX]]』における同コーナーでは「オールスター」モードの元ネタを知っている人が予想以上にいたため驚いていた。 -本作のダメージ計算は意外と複雑な処理をしている。 --実はSTGのようなゲームランクが設定されている。細かな行動によってダメージ計算用の内部値が変化し、上手なプレイヤーほど一度のダメージが大きくなり、被弾が多いなど失敗続きのプレイヤーほどダメージが軽微になりやすい傾向がある。 --だが乱数によってもダメージ幅が大きく変わる。 --後に桜井氏が手がけるゲームには「[[ミスするほど難易度が下がるシステム>新・光神話 パルテナの鏡]]」「[[プレイの度に変化するアドリブ重視のゲーム性>ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ]]」といった要素が盛り込まれており、本作の被ダメージ量についての試みはその先駆けと言えるかもしれない。 -本作収録のサブゲーム二本は、当時任天堂が行っていた衛星配信サービス「サテラビュー」で発売前に先行プレイが可能だった。 -らしいと言えばらしいのだが、本来の手順でセーブデータを削除する時の確認メッセージがしつこい。 --「ファイルをけしますか?」→「ほんとにけすのですか?」→「''こうかいしませんね?''」の三段階。 %%上述どおりデータの消えやすさから日の目を見れなかった%%この要素は、後の桜井氏監修の作品およびカービィシリーズ双方でお馴染みのものになる。 //基本操作欄に入れるのも微妙と思い余談欄に作成 -本作から「頭突き」ができるようになり、地上ジャンプで星ブロック((本作の取扱説明書ではすいこみブロックと表記))や爆弾ブロックを破壊できるようになった。 --この頭突き、実はカービィの頭上に攻撃判定が発生しており、敵も攻撃することができる((勘違いされやすいが、初代から存在する、一定距離落下を続けると逆さになって真下の敵などを攻撃できる「急降下アタック(プランチャ)」とは別アクション))。 取扱説明書にこの仕様は載っていない。 ---体力の低い敵は一撃で倒すことができ、上方向への攻撃に乏しいコピー能力を使っているときなど、このアクションが役立つ場面も存在する。 --上記の仕様は以降の多くの本編作品にも導入されている。 -ストーンの変身する姿がランダムで代わるシステムも本作が初出。『夢の泉の物語』のデザインの他、8tの分銅やマッチョな石像が出るのだが、敵を押しつぶしたとき限定かつ極めて低確率(1/256)で[[マリオ>マリオシリーズ]]や[[サムス>メトロイドシリーズ]]の黄金像が出現する。 -デデデ大王のテーマにサビが追加された最初の作品。 --この作品以降でサビなしバージョンが使用されたのは『[[コロコロカービィ]]』と『[[カービィのすいこみ大作戦]]』のみである。 -とあるモードのエンディングはカービィが寝ているところから始まるため、「夢オチではないのか?」と解釈する人が後を絶たなかったが((同じ任天堂発売のアクションゲーム『スーパーマリオUSA』が夢オチで終わるエンディングだった事も、誤解を助長する一因になっていたと思われる。))、ディレクターの口から否定された。([[参考>https://twitter.com/Sora_Sakurai/status/15685015010541569]]) --あれは「勝利後の休息」なのだとか。実際、最終盤限定のポーズ画面に「(ラスボス)のやぼうを さっさとくいとめ、ゴハンたべて ねよう。」という一文がある。いかにもカービィらしい大団円である。「ゴハンたべ」る部分から描写されていたら誤解も無かったのかもしれない。 -『[[マリオのスーパーピクロス]]』以降の任天堂作品同様本作も「スーパーファミコンが4000円安くなるクーポン券」が同梱されている。 --これは前々年末発売された次世代32bit機プレイステーション、セガサターンの普及が急速に進み、任天堂の次世代機64発売(1996年6月)までの間、少しでもスーパーファミコンのシェアを延命するための苦肉の策((この戦略に関わるものとして他に1995年4月、TVCMで「宇宙からゲームが降ってくる」とアピールした『サテラビュー』もあったが、これは当時殆ど普及していなかった。衛星放送環境が必須なことから存在は知られていたがプレイヤーレベルの年齢層で購入意欲はあっても入手できなかったという例も多い。))だったが、この時点でスーパーファミコン自体が充分普及していたことと、そもそもそのソフトを買う時点でスーパーファミコンを持っていないという層など限りなくゼロに近いため、2つ目の本体など不要も同然なので実質意味のないものだった。 ---また有効期限を過ぎた1996年6月には、それを更に上回る値下げが行われた。 -『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』発売にあわせて、桜井氏への[[インタビュー>https://topics.nintendo.co.jp/c/article/e224cca9-9844-11e7-8cda-063b7ac45a6d.html]]が行われている。 --本作のオムニバス形式については、「当時のゲームはエンディングまでが長いゲームが多かったため、それに対するアンチテーゼとして作られた」という旨の回答をしている。 --この他、開発事情や小ネタについても語られている。 -「洞窟大作戦」は実は最初からプレイができない隠しゲームである予定であったことが没データで発覚した。 --SFC製品版では最初からプレイ可能、USDXでは改めて出現条件がつけられた。 -クラッコとメタナイトは本作を最後にしばらく登場しなくなり、両者の2Dアクション作品における((メタナイトは『きらきらきっず(SFC版)』、クラッコは『コロコロカービィ』でそれぞれボスとして登場。))再登場は『夢の泉DX』などのリメイクを除いて、[[鏡の大迷宮>星のカービィ 鏡の大迷宮]]まで待たれることとなった。 --なお、クラッコに関しては「実体化した絵」という形でなら『3』でも登場している。 -『夢の泉の物語』や『2』において「ラスボスには第2形態がある」という前例があったが、それに反して本作のラスボスには第2形態は存在しない。 //-本作の真のラスボスは、本作の時点では恒例の第2形態以降が存在しない。 //↑USDXのアレは第2形態に相当するかが怪しいこととネタバレになってしまうので、「第2形態がない」というところに絞って修正 -海外版の仕様変更点について。 --「メタナイトの逆襲」終盤のとある印象的なセリフは、海外版だと全く別のセリフになっている。 ---「真意を隠して別の事を口に出す」というニュアンスが日本国外では通じにくいためだと思われる。ちなみに、リメイクの方では日本版を忠実に英訳した台詞となった。 --この他、海外向けのローカライズとして、「おにぎり」等の日本や東アジアでしか通用しない食べ物アイテムが差し替えられている。 ---後の『[[星のカービィ64]]』でも同じ処理が施された。 -当初「はるかぜとともに」は「銀河にねがいを」と同様に飲み込むと能力が得られる雑魚敵もスカ扱いにする予定だったのだが、遭えなく却下されている。 //--その名残として、「ダイナブレイド」にてコピーの解説が行われている。 //↑「はるかぜとともに」でも、基本操作の説明を見ないと選ぶと「ダイナブレイド」と同じコピーの説明を見ることができます。 -シューティングステージであるギャラクティック・ノヴァ内部では、2Pプレイ時でしか登場しないヘルパー用スターシップが存在する。 **移植 -各移植版では問題点にあるセーブデータの消えやすさは解消されている(バグの方は未修正)ので、現在はそちらで遊ぶことをお勧めする。 -2009年にはバーチャルコンソール版が配信された。点滅表現が多い事を考慮したためか、ゲーム全体を暗くする配慮がなされている。 -2012年に発売された『星のカービィ 20周年スペシャルコレクション』の収録作品の1つでもある。 --Wiiリモコン単体でも操作可能なこと以外はオリジナル版からの移植だが、細かい部分ではボスの1体である「2連主砲」のビーム砲発射時の挙動が明らかにおかしくなっている。 --なおWiiリモコン以外のコントローラ(クラシックコントローラ、GCコントローラ)を持っていない場合は、''カビコレ自体のデータを消す''か、前述のセーブデータ消失バグを故意に発生させるかしないとデータの消去ができない((Wiiリモコンにはセレクトボタンに割り当てられているボタンが存在しないため))。 -2017年に発売された『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』や、2019年にサービス開始した『[[スーパーファミコン Nintendo Switch Online>ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online]]』に収録されている。また、『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』では、2022年6月10日に『星のカービィ スーパーデラックス メタナイトの逆襲バージョン』という100%クリア済みのセーブデータが最初から入っている特別版も配信された。 --ミニSFC以降の移植版は原作と同じ明るさでプレイが可能。点滅表現は抑えめになっておりそこまで目に刺激は無いので、問題無く楽しめる。 **リメイク -本作の発売から約12年後の2008年11月6日に、ニンテンドーDS向けソフト『[[星のカービィ ウルトラスーパーデラックス]]』としてリメイクされた。 --詳細については当該記事を参照。
*星のカービィ スーパーデラックス 【ほしのかーびぃ すーぱーでらっくす】 |ジャンル|アクション|CENTER:&amazon(B000068GVN,image=https://img.atwikiimg.com/www26.atwiki.jp/gcmatome/attach/3633/1891/sdx1.jpg,width=160)[[高解像度で見る>https://img.atwikiimg.com/www26.atwiki.jp/gcmatome/attach/3633/3260/00000703_22_09050834908884.jpg]] [[裏を見る>https://img.atwikiimg.com/www26.atwiki.jp/gcmatome/attach/3633/1890/sdb.jpg]]| |対応機種|スーパーファミコン|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|ハル研究所|~| |発売日|1996年3月21日|~| |定価|7,500円(税別)|~| |プレイ人数|1~2人|~| |セーブデータ|3個(バッテリーバックアップ)|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)&br;※バーチャルコンソール版より付加|~| |配信|バーチャルコンソール&br()【Wii】2009年10月13日/800Wiiポイント&br()【WiiU】2013年5月1日/800円|~| //|備考|SFC本体が4,000円安く買えるクーポン付|~| //付いていなかったこともあるらしい。よくわからない。 |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|カービィ初の2人同時プレイが可能&br;色々なゲームの詰め合わせ&br;''恐ろしいほどセーブデータが消えやすい''のが玉に瑕|~| |>|>|CENTER:''[[星のカービィシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 「2人同時プレイ」と「6つのゲームのオムニバス」を売りに発売された作品。~ パッケージも豪華さを出すべく「焼印を押した桐箱」を模した独特のデザインになっている。~ 一見ボリューム感があるが、一本一本は短めで遊びやすい作りとなっている。~ メインゲームの基本アクションは共通なので、全く別のゲームが複数収録されているというよりは様々なストーリー/大ステージが用意されていると言った方が近い。 ---- **ゲーム内容 ***各ゲームの内容 各モードには全て専用のタイトル画面があり、凝った作りになっている。 #region(初めから遊べるもの) -''はるかぜとともに'' --プププランドの食べ物を根こそぎ奪ったデデデ大王を懲らしめに行く。ゲームボーイ版の初代『[[星のカービィ]]』の簡易リメイク。 --難易度は低めに設定されており、このゲームの基礎を覚えるには最適。ステージ構成も原作より簡略化されており、面自体も全4ステージに減らされている。 --原作と違いこのモードでもコピー能力が使用可能。 --EDでスタッフロールが流れるが仮EDなので名前の表示が異常に早い。 -''白き翼ダイナブレイド'' --作物を荒らす怪鳥ダイナブレイドを退治しに行くストーリー。 --オーソドックスな面クリア型で、マップが存在し、ステージをクリアするごとにルートが開いて次のステージに進めるようになる。敵が配置され、能力を好きに選んで試せる(そのまま持ち出すことも可能)隠し面もある。 --ストーリー上は、後述の「メタナイトの逆襲」の前日談になっている。 -''激突! グルメレース'' --グルメットという果樹園を舞台にデデデ大王と競走する異色のレースゲーム。3ステージ上の食べ物を出来るだけたくさん取りながらデデデ大王より早くゴールするのが目的。タイムアタックもできる。 --デデデに勝つ事自体は楽だが、チュートリアルで「本当のライバルは自分自身と友達の記録」と語られる通り、タイムアタックやスコアアタックが熱いモード。 ---このモードだけカービィのダッシュ速度が速くなっており、慣性を残したジャンプやウイングの高速上昇など、本モードならではのテクニックが存在する。 -''洞窟大作戦'' --ピクニックの最中に誤って落ちてしまった幻の洞窟「マジルテ」からの脱出を目指す探索アクション。広大なステージのあちこちに存在するお宝を集めながら出口を見つけるのが目的。 --全てのエリアが扉で繋がっており、エンディングまではステージクリアという概念がない。そのため各地にセーブポイントが用意されている長編作。 --クリアするだけならお宝集めの必要は無く、タイムアタックに走ればあっさり完走できるそこそこの難易度ですむ。が、お宝コンプリートを目指す場合はかなり歯ごたえのある難易度になる。特定の能力やヘルパーの仕様を理解し、使用しないと取得できないお宝も少なくない。 --宝は60個と豊富。値が張りそうなものからネタに走ったもの、果ては別の任天堂作品のネタも。 -''刹那の見斬り'' --ミニゲーム。「!」が表示されたら素早くボタンを押す。2度お手付きをすると敗北扱いなど、基本的に『夢の泉の物語』の「早撃ちカービィ」と同じルールである。1人用ゲームの難易度は3段階。 -''かちわりメガトンパンチ'' --ミニゲーム。「パワー」「ポイント」「タイミング」の順でボタンを押しブロック%%とポップスター%%を叩き割るゲーム。より大きく%%ポップスターを%%割った方が勝ちとなる。こちらも難易度は3段階まで。 #endregion() #region(一部のメインゲームクリアで遊べるようになるもの) -''メタナイトの逆襲'' --飛行戦艦を引っ張り出してプププランド征服をもくろんだメタナイトを倒すという、当時のカービィシリーズでは珍しい正統派のシリアスな物語が特徴的。 --各面に制限時間が存在しタイムアップになるとミスになるシステムの他、強制スクロールやスイッチの仕掛けなども含め、全体的に難易度が高め。 --画面下では敵幹部達の会話が表示され、ストーリー性の強い内容になっている。 --エンディングはカービィのコピーと対応ヘルパーが流れるキャストロール。 -''銀河にねがいを'' --月と太陽の喧嘩を止めるため、願いを叶えてくれる大彗星を目指す旅に出る。複数用意された面を好きな順番で攻略する事ができる。 --このモードのみ、カービィは敵を飲み込んでもコピーが出来ない。その代わりに、各面に隠された『コピーのもとデラックス』を入手することで任意のタイミングでいつでも好きな能力を選んで使えるようになる。 --一番最後に出てくるメインゲームであり、これをクリアするとグランドエンディングとなり、正式なスタッフロールが流れる。 -''格闘王への道'' --全てのメインゲームをクリアすると登場。メインゲームに出てきたほとんどのボス・中ボスと連戦するボスラッシュモード。全19戦で、対戦順は最終戦を除いてランダム。 ---ただし、「はるかぜとともに」に登場する中ボス クラッコJr.と、「洞窟大作戦」に登場するボス バトルウィンドウズ((「洞窟大作戦」ではスライム、おどりにんぎょう、まほうつかいの3体、「銀河にねがいを」ではまほうつかい、あくまのきし、レッドドラゴンの3体が登場するが、前者のバージョンは用意されていない。))は出てこない。 --まず最初に好きな能力を選ぶことができ、1戦ごとに控え室に移動する。ここにはランダムで2つの能力とマキシムトマトが5つ存在しており、これらは自由に使うことができるが、トマトは途中で復活しない。 --残機は存在せずコンティニューも不可、体力がゼロになった時点でゲームオーバー。 --クリアするとタイムが表示される。最終的な目標はこのモードのタイムアタックとなっていく。 #endregion() ***基本システム -基本操作 --従来作品と同様、方向キーで移動、Bボタンでジャンプ((本作とリメイク作品のUSDXのみジャンプの高さが固定されており、ボタンを押した長さでジャンプ高度を調節することができない。プレイヤーが空中でスムーズに技を出せるようにするための調整と思われる))、Yボタンで吸い込み・コピー能力使用という構成。ホバリングについては空中でBボタンとなり、方向キー上での制御はできなくなった。その他細かいアクションは多彩に存在するが、紹介は省略する。 --地上でLかRボタンを押し続けることで敵の攻撃を防ぐ「ガード」が可能。ただし一部の敵の攻撃はガードしていても少しダメージを受けるものや、ガード自体無効なものもある。 -コピー --『夢の泉の物語』と同様、カービィは敵を吸い込んで飲み込むことでコピー能力を得ることができる。コピーは無制限に使えるものが18種類と回数制限があるものが6種類の合計24種類。 ---異なる能力持ちを同時に吸い込んで飲み込むとルーレット形式でコピーを取得できる「ミックス」機能も引き続き登場。 --『[[夢の泉の物語>星のカービィ 夢の泉の物語]]』では、敵の能力をそのまま手に入れるため1コピー1能力という設計だったが、本作では1コピーで様々な技が使用可能なものが多く登場。そのままズバリ「コピー」という変わり種の能力もある。 ---これを活かし、従来では複数のコピー能力として用意されていたものが1つに統合されているものもある。例えば「ファイア」というコピーはおなじみの火を吹く能力だけでなく、過去作で「バーニング」能力に割り当てられていた炎をまとった突進・火だるまになって体当りするなど技のバリエーションが一気に増えた。 --本作から、コピーした能力に応じてカービィは異なる帽子を被るようになり、見た目が多彩に変化する。例えば「ソード」では[[リンク>ゼルダの伝説シリーズ]]のような緑色の帽子、「カッター」ならサーキブルを模した帽子を被る。 --また、ランダムでダメージを受けてもコピー能力を失わない((必ずコピーを失う攻撃もあるが、中ボスのジュキッドの投げ技といった一部のものに限られる。))事があるため、運にもよるがコピー能力を維持しやすくなった。 --ヘルパーを模したアイコンの様な物体「コピーのもと」が登場。触れるだけでそのコピー能力を瞬時に得ることが出来る。なお「スリープ」を除き、回数制限がある能力のコピーのもとは無い。 ---コピーのもとでの能力変更は強制的に行われる。このため、「スリープコピーのもと」は罠として配置されている側面がある。 -ヘルパー --カービィがコピー能力(使用できる回数に制限があるものは除く)を持っている時にAボタンを押すと、カービィはコピーを失う代わりにそのコピー能力に応じた仲間キャラ「ヘルパー」を呼び出すことができる。最初はCPU操作だが、2Pコントローラーでボタンを押すと2P側が操作できるようになるため、2P協力プレイが可能である。 --ヘルパーは基本的にはカービィと同等の能力を得ているため、多彩な技はそのまま用いる事ができる。ただし、一部の技に制限がかかったり、逆にヘルパーしか使えない技もある。 ---ヘルパーの見た目はそのコピー能力を持つ敵キャラの個体1種。例えばナックルジョー、アイアンマム等から得られる「ファイター」のヘルパーは、いずれの敵キャラを吸い込んでヘルパーにしてもナックルジョーとなる。ヘルパーは敵としてあらわれる同キャラとの見分けを付けるため、色合いが敵のものと異なっている((「ホイール」のヘルパーであるウィリーはカービィが乗りこめる「ウィリーライダー」があるため、ハンドルやサドル、マフラーが付いたバイクのような見た目となる。))。 --カービィがコピーを持ってない状態でAボタンを押すと「すっぴんビーム」を周囲に発する。これにヘルパーが触れるとヘルパーはコピーの帽子に変化。帽子をカービィが吸い込むとコピー能力を取り戻す。ヘルパーを消したい場合にこれを使用する。 --その他、ヘルパーの固有操作・仕様については以下の通り。基本的に「上手い側がカービィ、下手な側がヘルパーを使って遊ぶ」という趣旨のため、有利な仕様が多い。 ---ヘルパーの体力はカービィより少ない((ロッキー(「ストーン」のヘルパー)は例外で、カービィよりも体力が多い。))が、体力が尽きると赤く点滅を始め無敵状態(ハイパー)になる。ハイパーを起こしてから一定時間経つとヘルパーは消滅してしまうが、ハイパー中にコピー能力を持つ敵キャラに接触すると、ヘルパーはそのコピーに対応するキャラに変化して体力が全回復する。 ---ヘルパーは敵を吸い込むことができないが、Aボタンを連打すると自分からハイパーを発動させることができるため、自発的なコピーの変更はこれで行える。 ---画面はカービィ主導でスクロールし、ヘルパーが画面外に行った場合、Aボタンを押しっぱなしにするとカービィの近くに自動で移動する(スペースジャンプ)。スペースジャンプ中は無敵かつ時間制限が無いため、難しい箇所をカービィ側の操作に任せるという事も可能(面白くはなくなるが)。 ---カービィまたはヘルパーが回復アイテムを取った後に接触すると''口うつし''して両方が体力を回復できる。シュールさが目に付くが((ネタとしても際立っているため漫画版ではよく取り扱われている要素でもある。特に「異様に口うつしを求めるボンカースとそれを頑なに拒否するカービィ」と言う構図は、アンソロジー4コマ等でよく見かけた人も多いのではなかろうか。))これも協力プレイの楽しさを助長させるための一工夫として心強い仕様である。 --「ヘルパーがいる・(回数制限ありの物を除く)コピー能力がある」という状況でAボタンを押すと「スナッチ」になる。これはカービィが持っているコピー能力をアイテムにして投げるというもの。このアイテムにヘルパーが触れるとそのコピー能力に対応したヘルパーになり、ヘルパーの体力が回復する。 ---ただし、アイテムとヘルパーの対応コピー能力が同じ場合は触れても変化なし。 ---- **評価点 -それぞれのゲームに違う特徴があるため、ごった煮感が良い意味で出ている。 --エンディングまでが比較的短く済み、気軽にプレイできる。 --「洞窟大作戦」「銀河にねがいを」でのお宝集め、「激突!グルメレース」や「格闘王への道」でのタイムアタックといったやり込み要素も多く、長く楽しめる。 --各モード毎にステータス画面やポーズ画面の背景が異なるなど、演出面も凝っている。 -カービィの動きがキビキビしたものになり、雑魚敵を多彩な技で蹴散らしていくときの爽快感が大きくなっている。 --技はYボタン1つと十字キーの組み合わせで使い分けられるように設計されており、ファミコン版までから大きく操作感を変えることなく、「簡単な操作で多彩なアクション」を実現。 --ただし、今作は方向入力や空中時といった状況次第でカービィが使えるコピー技が大幅に増えている。本作から追加されたコピーである「ファイター((ボタンを押す長さで大・小が使い分けられる。また、鉢巻をつけていて昇龍拳的な技もありまさに「格闘ゲーム風」コピーの代名詞。))」「ニンジャ((押すボタンの長さで苦無投げと斬りを使い分けられる。急降下キックや壁張り付き、イヅナ落とし等、アクションゲームの忍者と格ゲーの忍者をうまく組み合わせたようなコピー。))」「ヨーヨー((ヨーヨーをぶつけるだけでなく、ブレイクダンス的な技も持っている。格ゲー風にわかりやすく言えば『餓狼伝説』のキャラ、ダック・キングの必殺技。))」「スープレックス((『夢の泉』のバックドロップのリメイクだが、ダッシュしながら掴みかかるようになった。))」などは特に格闘アクション的な多数のワザを持っており、敵を蹴散らす爽快感が強く演出されている。 --一方、同じく新コピー能力である「ジェット」や「ウイング」はホバリングなどの性能が通常から変化し、非常にキレのある空中制御が可能であり、操作的に楽しいだけでなくタイムアタック向きの能力でもある。 --ザコ敵にも体力の概念が導入。これにより、連続攻撃を浴びせて敵を倒すのは手応えがありアクションの面白さを引き立てている。敵を倒したときのエフェクトも多彩なのがまた楽しい。 ---とりわけソードやカッターで攻撃した時の斬撃音は爽快なので、敵を滅多切りにする快感を存分に楽しめる。さらにスピード感のある展開で疾走の心地よさも大きく、プレイして楽しいゲームである。 --一部のコピーでは格ゲーよろしく近くにいる敵を「つかむ」ことができ、そこから一撃必殺の「投げ技」を発動できる。ボスは投げられず、雑魚や弾を投げて巻き込むことで大ダメージを与える形になるため、難易度は上がるが。 --道中部分に関してはゲーム慣れしていれば敵配置が厄介と感じる場面は少なく、純粋にコピーによるアクションを誰でも楽しめる。 単純に考えてコピーの数だけプレイヤーキャラの種類がいると考えてよく、同じステージでもコピー一つを変えるだけで楽しさはガラッと変わる。「銀河にねがいを」はそんな本作の真髄とも言えるゲームで、操作に慣れて挑戦する頃には、多彩なアクションを使いこなす楽しみを自由に味わえる。 --前述のように、ダメージを受けると必ずコピーを失うわけではなくなったため、多少ならばダメージを受けてもコピーの爽快感を損なわれずにプレイ出来る。 --十字キー上入力でホバリングが使えなくなった事で暴発しなくなった。本作では上を押しながら攻撃する技を持つコピーが多い為と思われるが、迅速かつ丁寧な操作が要求されるステージでの事故死が起こりにくくなっている。 -ボスの種類がかなり増えている。それぞれ多彩な技を仕掛けてきて、一筋縄ではいかないものもいる。 --ボス戦に対してはストーン能力の無敵状態やガードが救済処置的に調整されている。ストーン能力は道中の扱いが難しいため、一筋縄ではいかないが。 --ボスラッシュモードである「格闘王への道」は先述した操作感と1コピーにおける多様な技を大いに生かした格ゲー寄りのモードであり、「この能力だったらどうやって立ち回ったらよいか」「どれだけの好タイムで撃破できるか」といった上級者向けの「カービィ」の楽しみ方を見出したユーザーの好評を得た。 ---以前の作品にも同様のボス連覇モードが設けられていたものの、本作以降の作品では最後の高難易度ゲームとしてより馴染み深いものとなった。 -非常に完成度の高い二人協力プレイのシステム。 --『[[New スーパーマリオブラザーズ Wii]]』や『[[ドンキーコング リターンズ]]』にも見られたマルチプレイでの初心者への配慮は本作が10年以上先んじて搭載している。 --画面がスクロールする協力プレイゲームで起こりがちな「地形に引っかかって進めなくなる」という問題を、「画面は1P基準」「2Pは1Pの側にワープできる」というシステムで解決している。 --お互いの攻撃が干渉しない上に、アイテムの取り合いやダメージ誘導などの相手の足を引っ張るシステムがほとんどない。1Pはすっぴんビームで2Pを消すことが出来るが、2Pとしても「1Pがコピーを得た瞬間にヘルパー生成」で対抗できるので、これをもって対人戦となることは稀だろう。 ---2Pが能力を変更しようとハイパー状態になったものの、その意図に気付かず1Pが敵を倒してしまい時間切れで2Pが消滅するといった事態は発生し得るが、2Pは復帰が容易なため問題になるどころかむしろ場を盛り上げる笑い話にもなる。 --先述した本作のコピー能力を使った格闘アクションのようなゲームシステムは、二人同時プレイを成立させる要素として敵を倒すために移動テンポを抑えてその場に留まらせるための仕組みであり、いわゆるベルトスクロールアクションゲームに着想を得たものと考えられる。 -これまでのシリーズはほんわかした世界観にマッチしたBGMが多かったが、本作ではアクションゲームらしい活発な曲調のBGMがかなり増えている。 --特に各モードラスボス戦のBGMがおしなべて好評。そのシチュエーションもあいまってラスボス戦が燃える事うけあい。 --「激突!グルメレース」もかなりの人気がある。後継作などでもアレンジが何度か行われ、現在ではカービィシリーズを代表する音楽の一つにもなり、動画サイトでMADも数多く作られた程。 --同社開発のRPG『カードマスター リムサリアの封印』とARPG『アルカエスト』から音源を流用している。シリアスで激しい曲の印象が非常に多く引き立っているのはそのためか。 ---- **賛否両論点 //問題点と言い切れないと判断したので短所から移動 -一部のコピー能力と、共通アクションであるガードが強すぎる。 以下で紹介するコピー能力は初心者救済システムというのが妥当なレベル。しかしながらゲーム全体的な難易度がそもそもそれに頼らせるほど高いものではないし、コピー能力を使った対人戦はない為「嫌なら使わない」だけで済む、ゲームバランスに悪影響を与えているということではない。 --コピー能力「プラズマ」(プラズマウィスプ) ---十字キー入力(いわゆるレバガチャ)でエネルギーを溜めることができ、最大まで溜まると「プラズマはどうだん」が撃てるようになるのだが、この「プラズマはどうだん」が威力も攻撃判定も大きく、地形や敵キャラを貫通するので非常に強力。 ---最大溜め状態の時は全身に攻撃判定があり、邪魔な雑魚を弾き飛ばして押し退けたり、相殺可能な飛び道具は無力化できる。後述のガードの高性能さと合わせてかなり安全に戦える。 ---エネルギーはガード時や空中浮遊時でも溜めることができる。時間経過で溜めは減っていくが、溜め中断という概念がなく他の行動に自由に移れるなど、他の溜め攻撃と比較して安全性・火力ともに高い。 ---さらにプラズマのヘルパーは基本移動が空中浮遊となる。ホバリングではないので高度調整が簡単な上、空中ガードも可能であるため非常に優秀。 //---最大攻撃力という点でこそ他のコピーに劣る部分もあるが、明らかにバランスブレイカーな便利さである。しかし常にレバガチャが要求される(十字キーを触らないと溜めたエネルギーが減少していく)ため、コントローラーには少々優しくない。 --「コピー」のヘルパー「T.A.C.」(タック) ---「攻撃が高威力・高連射性能」「コピーが成立すると体力全回復&コピー後も自由に元に戻れる」「ガードが隠れ身に変化し、敵の攻撃を完全回避可能」と三拍子揃った超強力ヘルパー。CPU操作だと活躍は多くないが、上記を理解した2Pプレイだと非常に強力。((もともと「コピー」の能力は、吸い込むことが出来ない敵からも能力をコピーできる、という能力。しかし、いつでも能力を捨ててタックに戻れるなど、自由度の高いヘルパーと違い、カービィの場合は1度能力を奪うと元の「コピー」能力には戻れない(1度能力を奪った時点で「コピー」の能力は失われる)、1回切りの使い捨て能力になっている(能力を持たない敵にはダメージを与えるだけのため、失うことは無い))) ---『銀河にねがいを』では飲み込みでコピーができない基本のため、コピーのもとデラックスが揃わない序盤では二重の意味で便利。ただし「コピー」のコピーのもとデラックスは隠しマップにあるため、存在に気づかぬままクリアすることも。 --ヘルパーと合体した「ウィリーライダー」 ---「ホイール」のヘルパーである「ウィリー」は、カービィが上から重なるとそこに乗ることができる。通常のホイール能力と異なり、ダッシュ中にジャンプができるのが特徴の一つ。2Pプレイではそれぞれのプレイヤー毎に役割が分担され、2P(ヘルパー)が移動/ダッシュとジャンプを担当し、1Pは星型弾での補助攻撃を担当する。 ---この星型弾による攻撃が非常に強力で、一発ごとの威力は先述の「プラズマはどうだん」をも上回るほど((プラズマはどうだんの威力が「40」なのに対し、星型弾はなんと「52」。))。しかもそんな威力を持ちながら連射も可能なので、2Pプレイ時の体力の上がったボスですらあっという間に倒せてしまう。2Pプレイ専用である事を差し引いても、あまりに強力すぎる技であると言える。 --ガード ---LかRボタンを押し続けることで出来る「ガード」というアクションがあるが、大半の攻撃をほぼ無効化する上、「ガード削り」と呼ばれる、一部技をガードしたときのダメージも非常に小さい。ガード中は敵に接触ダメージを与えることもできる(ダメージは僅かだが)。一部のガード不能技にさえ気をつければ、基本ガードしておけば安定である。 ---さらに「ミラー」のコピーになるとガードが「リフレクトガード」に強化され、ガードできる攻撃なら一切の削りダメージを受けなくなる上、飛び道具系の技を跳ね返す。ただでさえ強いガードが、より鉄壁で凶悪に。 --もっとも、本作は単純に敵を倒すだけのゲームではなく、仕掛けを突破するためにはあらゆる能力を使い分ける必要がある。 ---そもそも本作は対戦ゲームではないため、歯応えを求めるなら強力すぎるコピー・アクションを封印することでプレイヤー側からゲームバランスを調整する姿勢を求めているものと思われる。 ---初心者も上級者も楽しめるようにというコンセプトで作られたゲームシリーズであるため、熟練者にとっては多少楽なバランスが妥当であるとも考えられる。 //---その意味では、攻略上ガードを使わなければならないという場面は無いし、通常の(使い切り型ではない)コピー能力で極端に相性が悪くなるボスもいない。100%を目指すためにはいくつかの能力は必須になるが、単純にクリアするだけならどんな能力を使ってもいいし、いっそのことすっぴんのままでも別に構わない。 -容量の関係上、各シリーズのタイトルもしくはOPシナリオで一部BGMがない。 --この点は前述した通り容量不足のためリメイクでは解決される。 ---- **問題点 -ヘルパーがいないとコピー能力を捨てられない。 --コピーはAボタンで捨てられるのだが、ヘルパーがいない時はヘルパーの呼び出しになってしまう。そのため、ヘルパーを呼び出してからすっぴんビームでヘルパーを消すという地味に面倒な手順を踏まなければならない。 --他のシリーズ作品では、基本的にセレクトボタンかそれに類するボタンでコピーを捨てられるようになっている。本作ではセレクトボタンに別の用途があるためにこのような設定になっていると思われるが、そのために不便になってしまった感は否めない。 -CPUヘルパーのAIがお間抜け。 --基本的にほぼ全てのヘルパーのAIが「敵の種類を見分けず突っ込んで最速で出せる技を連打」に始終している。バラエティ豊かな技を持つコピーのヘルパーすら一種類しか連打してくれないとかはザラであり、防御行動もガードしてくれる敵の行動が決まっているようで、大抵は単純な敵の体当たりをジャンプでかわす事すらしない。「ボスが無敵になっている」時でも回避に専念しない。 --敵のいない道中は始終無駄に飛び跳ね、ダメージトラップに突っ込んでダメージを食らいすぐ死にそうになる。((ただし乗り物として利用できるウィリーのみ別。とは言え、コイツはコイツで着地点に移動してきて無理矢理搭乗させようとするのだが。))ある攻略本にて、特定の手段でしかダメージを与えられない某ボス戦では「ヘルパーが勝手にやられてしまうので困る」と書かれていた。 --コピーさえあればいくらでも復活できるので、一部ゲームではボス戦で鉄砲玉にはなる。 --体力が尽きたヘルパーは消える前に別の能力のある敵に触れると、その能力のヘルパーとして体力が全快し復活することが可能だが、そのおかげで取っておきたいコピー能力が勝手に消えることも。また「コピーのもと」に勝手に触れて別のヘルパーになってしまう事故も多発する。 ---これを上手く扱う事もまたプレイテクニックの内と言えるが。 --もちろんこれらはソロプレイの話であり、2Pプレイなら全く問題足り得ない。しかし裏を返せばソロプレイでヘルパーを使うなら避けて通れない。 ---しかし、一部のヘルパーはCPUのAIに噛み合っている部分もあり、バイオスパーク(コピー能力「ニンジャ」のヘルパー)は人力では到底不可能な連射力で「クナイ投げ」を連発して凄まじい火力を叩き出してくれる事も。 --ヘルパーとの行動は、回復アイテムの効果を分け与える「くちうつし」があるが、CPUヘルパーはくっつくくらいカービィに接近してくる性質があるため、必要ない時までいちいち「くちうつし」が発動してしまい、煩わしくなることがある。 -一部ヘルパーがステージの地形との相性が悪い。 --具体的に言うと、中ボスを元としているため背が他のヘルパーの倍ある「バグジー」と「ボンカース」。高さが1マスしかない狭い場所を通ることができず、ワープでその場所に引っかかると動けなくなる。 -ソードのコピー能力にはHP満タン時にソードビームを出せる特性があるが、初期ロットではヘルパーのブレードナイトだと出せないというバグがあった。 --ただし、初期ロットでも特定条件が重なるとビームが発生する。 -''セーブデータが恐ろしいまでに消え易い。'' #region(ピコーン!テロテロテロテロタタッタッターンタタッタッタターン…) #center{&font(30,blue,b){ドンッ}} #center{#image(0%0%0%.png,title=ある意味本作を代表するネタ)} #endregion --俗に「0%0%0%」と呼ばれる、表示された画面に0%が3つ並ぶ光景がトラウマになった者は少なくない。特にカセットの抜き差しなどはかなり危険であるが、何もしていないのに勝手にデータが消えることもしばしば。データ消失につきものの消えた際のメッセージや短いジングルなどの演出もないので、却って怖い。 //--[[E.T. The Extra-Terrestrial]]もデータが消失しやすかったが、あちらはゲームのデータが消失して遊ぶ事自体が出来なくなる。 ---なお、実は''特定の条件によるセーブデータ消失バグも存在する''ため、SFC版より大幅に確率は低いものの''VC版でもセーブデータ消失の危険がある''。とはいえ、こちらのバグはVC配信で確認されたことでようやく判明しており、手順も複雑なので意図的にやろうとしない限りはほぼ発生しない。 --詳細は不明だが、極稀に''消えたデータが復元されることがある''。これは端子の汚れなどによる接触不良でデータ呼び出しが失敗していた場合限定で、その時点ではまだ消えたわけではないため、データをロードせずに再度挿し直すなりして読み込みを成功させればデータが復帰する(空のデータで始めた時点で上書きされてしまう)。 --明らかに欠点ではあるが、ネットが普及してからはネタとして有名になり、本作を語るには欠かせないものとなった。最近ではHAL研公式もネタにするようになっている始末である。 ---「慣れたプレイヤーであれば最初からやり直すのもそこまで苦ではない」「同じステージをやり直してもコピー能力の数だけ遊び方がある」という本作のゲームデザインも、この消えやすさが比較的受け入れられた要因といえるだろう。 //---このゲーム自体オムニバス形式で手軽にエンディングまで頑張れるのも相まって、現在ではこの事を真面目に不満に思う人は少なく、むしろこのゲームの人気に立派な貢献をしていると言える。 //--また、さらに補足すると当時のゲームでデータが消えるというのはそこまで珍しい現象ではない。このゲームはその中でもずば抜けて消えやすいため有名になった。 //ネタとして許容されるようになったとはいえ、問題は問題。「不満に思ってる人がいない」と言い切るのは無理ある。 //-「格闘王への道」にザコキャラの「''ワドルディ''」(パラソル無し)が出てくる。 //--通常個体よりHPを「一部の中ボスをも上回る」程度に高くしただけで、行動はただ歩くだけで攻撃らしい攻撃はしないし、ダメージを受けると簡単に怯む。攻略本にも「登場する動機が分からないほど弱い」と記載された。 //--カービィやヘルパーはダメージを受ける機会は接触しただけの上、ワドルディもダメージを受ける。吸い込めば体力に関係なく一撃で倒せてしまう。 //--コピー能力を一時的に外すにしても、ヘルパーがいる状況だと前述のスナッチでカービィのコピー能力が外れてヘルパーの能力なる可能性がある。 //---これを避けるためにコピー能力をはずさなかったら意味のない対戦を時間をかけてやる羽目になり、タイムロスになっている。&s(){前述の攻略本曰く「気分転換に嬲り殺せ」} //---このような敵は中ボス含め一度も出てきたことはなく、数合わせにしてもウィスピーウッズとツインウッズ(=ウィスピーウッズ×2)がありなら、これに未登場のクラッコJr.もしくは「洞窟大作戦」版バトルウィンドウズを出せば済むことである。 //---ちなみに後述のDS版では、追加モードの「大王の逆襲」にこのワドルディが逆輸入されている。 //この話に関しては「問題点に挙げることではない」とスレ内で話が出たためCO処理をしています。復元させるならスレにて相談をしてください。 -コピー能力のコマンドを見ることができなくなる場面が存在する。 --具体的には「全てのボス戦時」と「『格闘王への道』のプレイ中」のそれぞれの場面。 ---肝心な場面で技のコマンドを忘れてしまい、思わぬ苦戦を強いられる…といった状況も発生しうる。 ---また、一部のボス戦中でのみしかコピーできない「ペイント」の技解説もこの影響ですぐに確認することができず、どうしても見たければヘルパーにボスを倒してもらう必要が出てくる。 ---この点はバグだったためリメイク版の『USDX』では改善。 //--そのためコマンドをど忘れして敗北することが多々あり記憶するかメモするかしなければいけなくなる。 -コックカワサキのコピー能力「コック」に不備がある。 --一度コピーすると何かが鍋に入るまで解除が2度と出来ない上にダメージを受けても外せない。 //敵が攻撃した時に出す星からでも料理可能。 //-バトルウィンドウズのUIに不備がある。 //--敵側の攻撃で回避しようがガードしようが「''こうげきをかわした''」で統一されてしまっている。 //---『USDX』ではちゃんと防御した場合の専用メッセージが用意された。 //-「白き翼ダイナブレイド」について。 //--ステージ2をクリアするとマップ上にEマークのパネルが現れ、触れると中ボス・アイアンマムとの戦闘に入る。しかし、倒しても特に何かもらえるわけでもなく、達成率にも影響しないため、存在自体が全く無駄と化してしまっている。 //--そのくせ、先に進むぶんにはまだしも、後戻り(最初のおためし部屋に行くなど)する場合は邪魔になる。 //単なるお邪魔キャラだろうし、別に問題点に上げるようなことでもないと思います。 //-達成率の計算が少々ややこしい。 //--例えば、「メタナイトの逆襲」ではステージごとに加算される%が異なるし、「洞窟大作戦」では宝箱4個ごとに1%の計算、「銀河にねがいを」ではコピーのもとデラックス2個で1%だが最後の1個だけ単独で1%。 -ゲームの途中でゲーム選択画面に戻ることができない。 --別のゲームがやりたくなった場合はリセットするしかない。 ---- **総評 シリーズ初のオムニバス形式、多彩なアクション等から非常にハイクオリティで高く評価され、濃いマニアを多く生み出した。~ 特にアクション面は以降のカービィシリーズの基盤にもなっており、カービィシリーズの代表作として挙げられることも多い。 家庭機用の多人数同時プレイ可能なアクションゲームは難易度が高い傾向にあったが、~ 本作は難易度を低く抑えアクションを楽しませることに特化したことにより、気軽に家族や友人と協力して楽しめるアクションゲームとなっている。 後年のカービィやスマブラシリーズなどは、ネタやシステムなど様々な箇所で本作の影響を受けている。その原点が知りたいという人にも十分オススメである。 ---- **余談 -本作が宮本茂氏の「2P協力プレイのできるアクションゲームを作って欲しい」という要望から作られたことは[[2009年に改めて明かされた>https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/smnj/vol2/index7.html]]。 -ディレクターの桜井氏は後年、「スマブラ拳」内のアンケートコーナーにて「不完全燃焼な部分も残っている」「ソフトとしては大いにアリな線」と、世間の評判に反して厳しめの自己評価を下している。 --同コーナーの中でおすすめのカービィ作品を聞かれた際も、本作より『夢の泉の物語』の方を推薦していた。 --彼自身、本作を過小評価していた節があったらしく、2年後の『[[大乱闘スマッシュブラザーズDX]]』における同コーナーでは「オールスター」モードの元ネタを知っている人が予想以上にいたため驚いていた。 -本作のダメージ計算は意外と複雑な処理をしている。 --実はSTGのようなゲームランクが設定されている。細かな行動によってダメージ計算用の内部値が変化し、上手なプレイヤーほど一度のダメージが大きくなり、被弾が多いなど失敗続きのプレイヤーほどダメージが軽微になりやすい傾向がある。 --だが乱数によってもダメージ幅が大きく変わる。 --後に桜井氏が手がけるゲームには「[[ミスするほど難易度が下がるシステム>新・光神話 パルテナの鏡]]」「[[プレイの度に変化するアドリブ重視のゲーム性>ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ]]」といった要素が盛り込まれており、本作の被ダメージ量についての試みはその先駆けと言えるかもしれない。 -本作収録のサブゲーム二本は、当時任天堂が行っていた衛星配信サービス「サテラビュー」で発売前に先行プレイが可能だった。 -らしいと言えばらしいのだが、本来の手順でセーブデータを削除する時の確認メッセージがしつこい。 --「ファイルをけしますか?」→「ほんとにけすのですか?」→「''こうかいしませんね?''」の三段階。 %%上述どおりデータの消えやすさから日の目を見れなかった%%この要素は、後の桜井氏監修の作品およびカービィシリーズ双方でお馴染みのものになる。 //基本操作欄に入れるのも微妙と思い余談欄に作成 -本作から「頭突き」ができるようになり、地上ジャンプで星ブロック((本作の取扱説明書ではすいこみブロックと表記))や爆弾ブロックを破壊できるようになった。 --この頭突き、実はカービィの頭上に攻撃判定が発生しており、敵も攻撃することができる((勘違いされやすいが、初代から存在する、一定距離落下を続けると逆さになって真下の敵などを攻撃できる「急降下アタック(プランチャ)」とは別アクション))。 取扱説明書にこの仕様は載っていない。 ---体力の低い敵は一撃で倒すことができ、上方向への攻撃に乏しいコピー能力を使っているときなど、このアクションが役立つ場面も存在する。 --上記の仕様は以降の多くの本編作品にも導入されている。 -ストーンの変身する姿がランダムで代わるシステムも本作が初出。『夢の泉の物語』のデザインの他、8tの分銅やマッチョな石像が出るのだが、敵を押しつぶしたとき限定かつ極めて低確率(1/256)で[[マリオ>マリオシリーズ]]や[[サムス>メトロイドシリーズ]]の黄金像が出現する。 -デデデ大王のテーマにサビが追加された最初の作品。 --この作品以降でサビなしバージョンが使用されたのは『[[コロコロカービィ]]』と『[[カービィのすいこみ大作戦]]』のみである。 -とあるモードのエンディングはカービィが寝ているところから始まるため、「夢オチではないのか?」と解釈する人が後を絶たなかったが((同じ任天堂発売のアクションゲーム『スーパーマリオUSA』が夢オチで終わるエンディングだった事も、誤解を助長する一因になっていたと思われる。))、ディレクターの口から否定された。([[参考>https://twitter.com/Sora_Sakurai/status/15685015010541569]]) --あれは「勝利後の休息」なのだとか。実際、最終盤限定のポーズ画面に「(ラスボス)のやぼうを さっさとくいとめ、ゴハンたべて ねよう。」という一文がある。いかにもカービィらしい大団円である。「ゴハンたべ」る部分から描写されていたら誤解も無かったのかもしれない。 -『[[マリオのスーパーピクロス]]』以降の任天堂作品同様本作も「スーパーファミコンが4000円安くなるクーポン券」が同梱されている。 --これは前々年末発売された次世代32bit機プレイステーション、セガサターンの普及が急速に進み、任天堂の次世代機64発売(1996年6月)までの間、少しでもスーパーファミコンのシェアを延命するための苦肉の策((この戦略に関わるものとして他に1995年4月、TVCMで「宇宙からゲームが降ってくる」とアピールした『サテラビュー』もあったが、これは当時殆ど普及していなかった。衛星放送環境が必須なことから存在は知られていたがプレイヤーレベルの年齢層で購入意欲はあっても入手できなかったという例も多い。))だったが、この時点でスーパーファミコン自体が充分普及していたことと、そもそもそのソフトを買う時点でスーパーファミコンを持っていないという層など限りなくゼロに近いため、2つ目の本体など不要も同然なので実質意味のないものだった。 ---また有効期限を過ぎた1996年6月には、それを更に上回る値下げが行われた。 -『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』発売にあわせて、桜井氏への[[インタビュー>https://topics.nintendo.co.jp/c/article/e224cca9-9844-11e7-8cda-063b7ac45a6d.html]]が行われている。 --本作のオムニバス形式については、「当時のゲームはエンディングまでが長いゲームが多かったため、それに対するアンチテーゼとして作られた」という旨の回答をしている。 --この他、開発事情や小ネタについても語られている。 -「洞窟大作戦」は実は最初からプレイができない隠しゲームである予定であったことが没データで発覚した。 --SFC製品版では最初からプレイ可能、USDXでは改めて出現条件がつけられた。 -クラッコとメタナイトは本作を最後にしばらく登場しなくなり、両者の2Dアクション作品における((メタナイトは『きらきらきっず(SFC版)』、クラッコは『コロコロカービィ』でそれぞれボスとして登場。))再登場は『夢の泉DX』などのリメイクを除いて、[[鏡の大迷宮>星のカービィ 鏡の大迷宮]]まで待たれることとなった。 --なお、クラッコに関しては「実体化した絵」という形でなら『3』でも登場している。 -『夢の泉の物語』や『2』において「ラスボスには第2形態がある」という前例があったが、それに反して本作のラスボスには第2形態は存在しない。 //-本作の真のラスボスは、本作の時点では恒例の第2形態以降が存在しない。 //↑USDXのアレは第2形態に相当するかが怪しいこととネタバレになってしまうので、「第2形態がない」というところに絞って修正 -海外版の仕様変更点について。 --「メタナイトの逆襲」終盤のとある印象的なセリフは、海外版だと全く別のセリフになっている。 ---「真意を隠して別の事を口に出す」というニュアンスが日本国外では通じにくいためだと思われる。ちなみに、リメイクの方では日本版を忠実に英訳した台詞となった。 --この他、海外向けのローカライズとして、「おにぎり」等の日本や東アジアでしか通用しない食べ物アイテムが差し替えられている。 ---後の『[[星のカービィ64]]』でも同じ処理が施された。 -当初「はるかぜとともに」は「銀河にねがいを」と同様に飲み込むと能力が得られる雑魚敵もスカ扱いにする予定だったのだが、遭えなく却下されている。 //--その名残として、「ダイナブレイド」にてコピーの解説が行われている。 //↑「はるかぜとともに」でも、基本操作の説明を見ないと選ぶと「ダイナブレイド」と同じコピーの説明を見ることができます。 -シューティングステージであるギャラクティック・ノヴァ内部では、2Pプレイ時でしか登場しないヘルパー用スターシップが存在する。 **移植 -各移植版では問題点にあるセーブデータの消えやすさは解消されている(バグの方は未修正)ので、現在はそちらで遊ぶことをお勧めする。 -2009年にはバーチャルコンソール版が配信された。点滅表現が多い事を考慮したためか、ゲーム全体を暗くする配慮がなされている。 -2012年に発売された『星のカービィ 20周年スペシャルコレクション』の収録作品の1つでもある。 --Wiiリモコン単体でも操作可能なこと以外はオリジナル版からの移植だが、細かい部分ではボスの1体である「2連主砲」のビーム砲発射時の挙動が明らかにおかしくなっている。 --なおWiiリモコン以外のコントローラ(クラシックコントローラ、GCコントローラ)を持っていない場合は、''カビコレ自体のデータを消す''か、前述のセーブデータ消失バグを故意に発生させるかしないとデータの消去ができない((Wiiリモコンにはセレクトボタンに割り当てられているボタンが存在しないため))。 -2017年に発売された『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』や、2019年にサービス開始した『[[スーパーファミコン Nintendo Switch Online>ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online]]』に収録されている。また、『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』では、2022年6月10日に『星のカービィ スーパーデラックス メタナイトの逆襲バージョン』という100%クリア済みのセーブデータが最初から入っている特別版も配信された。 --ミニSFC以降の移植版は原作と同じ明るさでプレイが可能。点滅表現は抑えめになっておりそこまで目に刺激は無いので、問題無く楽しめる。 **リメイク -本作の発売から約12年後の2008年11月6日に、ニンテンドーDS向けソフト『[[星のカービィ ウルトラスーパーデラックス]]』としてリメイクされた。 --詳細については当該記事を参照。

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