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*スーパーボンバーマン3 【すーぱーぼんばーまんすりー】 |ジャンル|アクション|&amazon(B000068I1X)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |メディア|12MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|ハドソン|~| |発売日|1995年4月28日|~| |価格|8,900円|~| |書換|ニンテンドウパワー&br()1997年9月30日/1,000円/F×3・B×0|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|PCエンジンシリーズとの統合&br()デザイン面も含めた後発作品の礎に&br()やられた後も楽しめる「みそボン」が初登場|~| |>|>|CENTER:''[[ボンバーマンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『[[スーパーボンバーマン]]』シリーズの三作目。PCエンジン版のボンバーマンシリーズから輸入された要素が多い。~ SFCが当時メジャーなハードであり、周辺機器を使用して5人同時対戦も可能だったことも相まって、ボンバーマンのプレイヤー人口の拡大に大きな役割を果たした。 今作ではノーマルモード・バトルモード共に一層の改良があり、ボンバーマンに今まで慣れ親しんだ人は勿論、初心者にも触れやすいようにシステムが追加された。~ PCE版との共通点として、グラフィックが『1』『2』の3Dモデルをドット化したようなものからPCE版基準のポップなグラフィックになった。~ 相棒「ルーイ」も『ボンバーマン'94』より2度目の登場。全5種類で、1度だけ身代わりになって爆風を防いでくれるとともに、それぞれ異なる特殊能力を持つ。 シリーズの総監督であり、PCE版のシリーズを中心に手掛けてきた藤原茂樹&footnote(PCE版『ボンバーマン』よりシリーズに参加しているゲームディレクター・ゲームデザイナー。PCE版より搭載されている多人数対戦モード「バトルゲーム」の発案者。後にシリーズプロデューサーを務め、アニメ『Bビーダマン爆外伝』シリーズ、『ボンバーマンジェッターズ』の企画原案にも携わる。2005年頃までシリーズに参加。)が初めてスーパーファミコン版をディレクションしたタイトルであるためか、PCE版の要素が多く見られる。 今作よりデザイナー水野祥司&footnote(1993年にハドソンに入社し『ボンバーマン'94』よりシリーズに参加しているデザイナー。ハドソン入社前から『Bugってハニー』『桃太郎伝説』の原画に携わっており、ボンバーマンシリーズにおいてもルーイ、バグラー、ムジョーやヒゲヒゲ団戦闘員など多くのシリーズキャラを制作・デザインし、アニメ『Bビーダマン爆外伝』シリーズ、『ボンバーマンジェッターズ』のキャラクター原案にも携わる。2004年頃まで本シリーズに参加。)によるボンバーマンやバグラーなどの主要キャラクターのデザインやアートワークの作風が確立されるようになった。 **ストーリー >かつてボンバーマンに一度敗れたプロフェッサー・バグラーが、再び侵略活動を開始した。~ バグラーは、ボンバーマンに倒されて、とある惑星にて朽ちた状態にある、かつて自らが生み出した5人のボンバーマン「凶悪ボンバー五人衆」を蘇らせる。~ そして5つの星にあるコンピュータチップを奪いそれらの星を征服した。~ ボンバーマンは緊急事態の知らせを受け、これら5つの星の奪還に向かう。 ---- **モード説明 ***ノーマルモード -物語としてはPCE版[[ボンバーマン'94]]とSFC版[[スーパーボンバーマン2]]の後日談として繋がっている。 -全6ステージ。システムはボンバーマン'94を元にしており、最終ステージを除き、1ステージ4エリアに分かれている。 --エリアに点在するコアメカを破壊して進んでいく。ステージ内のコアメカを全て破壊することでゴールおよび次のパートに進むことができる。 --一度クリアしたステージはゴールおよび次のパートに進む扉は開放されているため、強化アイテム回収時の手間が大きく省ける。 --ステージが進むと1エリアをクリアするのに突破するパートが増加していく。前作が広いエリアを巡るのに対し、本作は1画面固定のパートを数回突破していく形式。 --1エリアの最終地点であるゴールにはバグラーに割られた制御チップのかけらが存在していて、ゴールすると獲得したことになる。 --これを繰り返し、ステージ内のチップのかけらを4つ全て集めると、ステージ中央のボンバーマンの絵が完成し、そのステージのボスキャラとの対決ステージに進むことが可能になる。 --凶悪ボンバー五人衆は前作のようなタイマンバトルは無くすぐに専用メカとの対決で、制限時間3分。バグラー戦のみ生身&専用メカで、制限時間8分。 //ちなみに、'94では1エリアの制限時間が共有であった。 --前作で登場したフルパワーパスワードは続投。ハードモード(敵の耐久力が増え、コアメカの破壊に時間がかかる)もパスワードで可能。 //2倍ではないので修正しました ***バトルモード -今作より5人で遊べるようになった。シングルマッチとタッグマッチの選択も続投。 --シングルマッチは最後まで生き残ったプレーヤーが勝ちの個人戦、タッグマッチは2チームに分かれて対戦する。 --チームの振り分けは自由で、1vs4か2vs3で選べる。 -今作はボンバーマンのほかにも、ワールドボンバーズとよばれる、世界各国から選抜された7人のボンバーマンが登場。マイキャラとして使用することができる。人間が操作する場合は能力に差はなく、外観が変わるのみ。 --コンピューターが操作する場合、キャラによって行動パターンが異なる。 //これもボンバーマン'94のボンバーファミリーを元にしている。 --ワールドボンバーズは[[スーパーボンバーマン ぱにっくボンバーW]]の登場キャラクターがベースとなっている。 -「みそボン((「みそっかすボンバー」の略。))」システムが今作で初登場。倒されたプレイヤーは、プレッシャーブロック(残り時間が少なくなるとステージの面積を狭めるブロック)が降ってくるまでの間、場外から爆弾を投げ入れて攻撃することができる。設定でOFFにすることもできる。 --一度に投げられるのは1個だけで、それが爆発すると次を投げ入れることができる。 -また、前作では裏技扱いとなっていた「サドンデス」(プレッシャーブロックを外から2列分埋めて止めるか、最後まで降らせるか)をオプションから選択できるようになった。 -勝利したプレイヤーだけが挑戦することのできるミニゲームとして、「PKボンバー」を収録。 --獲得したアイテムは次のバトルにのみ限り開始時から装備される。ただし1つだけハズレアイテムとして、足の遅くなる「ゲタ」が存在する。 ---- **評価点 -一人モード、対戦モード共に改良。システムはボンバーマン'94を元にしているが、今作では届かなかった場所に手が届くようになっている。 --ノーマルモードは前作で出来なかった二人プレイの復活。これにより前々作のスーパーボンバーマンのように協力して立ち向かうようになった。 -ルーイの引継ぎが可能になり、またボスへの挑戦が選択出来るようになった。 --ボスもそのステージの石版を全て集めると強制的に戦わされるうえ、ミスしても一部のアイテムを失ったままで戦うため、建て直しが出来なかった。 -ノーマルモードでは、一回クリアしたステージがやり直しできるようになった。 --どのステージでどのアイテムが出現するかは固定。そのため、リモコンなどの有用アイテムやルーイ、残機も簡単に稼ぐことができるようになった。最初のステージで爆弾・火力・移動速度を最大まで上げてから進むことも出来る。 //--ノーマルモードでは赤と黄に交互に光る配置物「コアメカ」を全部壊すと次のマップの入り口かゴールが開放される。ゴールに入るとクリア。「コアメカ」を載せて動いてる敵「コアメカウォーカー」は倒さないといけないが、その他の敵は倒さなくてもクリア可能。厄介な敵を回避できるのはシリーズ中でも本作だけ((次回作の4でもボーナスステージに行くという手があるが、2人プレイ専用であり、かつ特定のアイテムが必要。))。『[[サターンボンバーマン]]』に引き継がれている。 -敵やトラップのバリエーションも進化が続いており、色々な特殊攻撃でこちらを惑わす。 --特にボスモンスターの攻撃は火を降らせて攻撃や誘爆に使ったり、爆弾をアイテムに変えてしまったり、爆弾を水で流して移動させたりと非常に多彩になった。 ---1、2と比べて、ボスのアニメーションパターンが大幅に増えており、見ていて楽しい。 -フルパワーパスワード続投。 --大量のアイテムを装備した状態で始めることが出来る。今作のノーマルモードも過去作と同様に開始直後に数秒間無敵時間があるため、最初からリモコン爆弾を設置即爆発させて敵をなぎ倒すことも出来る。ただ、今作はコンティニュー時は効果は消える。ゲームオーバーになった時点で通常のパスワードが表示されるのだ。 -対戦モードの完成度が高い。現在でも十分通用できるほど。 --5人対戦が可能になったり、敗北したプレイヤーもゲームに参加できる「みそボン」の導入や、タッグ対戦のメンバー振り分け自由化なども特長。 --特に「みそボン」は、初心者が早々に退場しても爆弾を投げてちょっかいをかけたりできるので試合を最後まで楽しめるようになった。また、二人以上居ると投げた爆弾によって不意打ちで巻き込まれる可能性も出てくるため、中々侮れない存在となっている。 --開始早々、自分で置いた爆弾で自爆したのち、みそボンとなって狙った相手を倒すという友情破壊行為も可能。 --CPUが賢くなった。前作までのように、高レベルのCPUがしょっちゅう自滅する事態は激減した。 -「特定のパスワードを入力することで、対戦ステージの構成を変えることができる」という裏技も本作から登場。飽きにくさが格段に向上した。 --1ステージにつき、4つのパターンが存在。隠しステージも含めると実質なんと42ものステージが存在することになる。 --コンピュータはレベルが共通にはなるが3段階まで設定可能で、キャラによっても個性的な動き方をする。裏技を使えば、更にレベルの上限を4まで増やせる。 -キャラクターデザインの統一。 --それまでのボンバーマンシリーズでは作品ごとにバラバラで統一されていなかったが、キャラクターの知名度が上がり、ハドソンの看板キャラクターとなったため、デザインの統一が図られることとなった。そこで、先に述べたように水野祥司氏によって主要キャラクターのデザインや作風が本作で確立されることとなった。現在のボンバーマンのキャラクターイメージは水野氏によるところが大きい。 ---- **問題点 //-対戦の配置の都合上ある程度仕方ないが、唯一初期位置が中央に配置されている5P(緑)プレイヤーがやや有利なところ。 //--ブロックなしの配置が広いせいか、横取りから奇襲までやりやすい。更にステージによっては圧倒的に有利なことも。 -COMレベルが低い場合、キャラによって動き方に差がありすぎる。LV1設定でメキシカンやメタルをCOMにすると時間切れまでほとんど行動しないこともよく見られる。 //-対戦モードに隠しステージがあるが、これを使用するにはタイトル画面でXボタンを連射することが必要で、スーパージョイカードがないと厳しい。 //--『2』からの難点であるが、本作ではある程度自信のある人なら手動の連射でどうにかなるレベル。←他の連射機でもよさそうだし、ハドソンのジョイカード買ってねという意志でもあるだろうが企業問題になりそうなのでいい文への訂正が必要。裏技というのは知らないと分からないものだしそれも問題点とするべきなのかも。 //-対戦でルーイを取ると実質一回ミスしても大丈夫ということであり、乱数運に影響される要素がわずかに強くなった。 //--ただし初心者への救済にはなっている。上級者が獲得してしまった場合は差がさらに広まってしまうが、ルーイの存在は通常なら困難である初心者の勝利のチャンスを増やしてはいるのだ。 //これは賛否両論点にするのが妥当 -ピンクルーイを使用してジャンプで逃げ回っていれば、最後の時間切れの際にジャンプ逃げの時間差+ルーイの一回分で勝ててしまう。爆弾で閉じ込めてもジャンプで逃げてしまえるため、みんなで集まってわいわいやるには飛び抜けて強すぎた。 -ノーマルモードのステージ6(最終ステージ)の難易度が高い。 --敵に強いものが多い。体力2な上に弾を撃ってブロックを破壊したり頻繁に空を飛ぶ敵やプレイヤーを見つけると突進する敵などが初めから出る。 ---雑魚敵の殆どがボンバーマンを見つけると追いかけてくる。1体なら兎も角、2体以上で襲い掛かってくると厳しい。 --加えて、全ステージの共通項としてマップが狭い。遠距離攻撃の奇襲を食らいやすく、注意が求められる。 --連続で7パート進むため、一回でもやられると立て直しが難しい。リモコンやルーイも出る場所が少なく、ミスは許されない。また、他のステージに行けなくなってしまうので、初期装備で行くとアイテム稼ぎに苦労することになる。 ---そのためステージ6でコンティニューをするとラスボスであるバグラー戦がかなり困難に。 //アイテムを十分に持たずにまともに戦うと勝ち目が無いくらいに強くなる。 //---理由はバグラー撃破後に現れるボス「ガッタイダー」の存在。豊富な攻撃方法を持ち、特に正面からの攻撃はロケットパンチで反応されて爆風を防ぎつつ破壊してくるため、攻撃が届かない。そのため、横から回り込んで攻撃する必要があるのだが、そうするとハート形の爆弾を飛ばして来て焼かれるため、この2つだけで苦戦を強いられる。パターンに嵌められれば簡単に倒せるのだが、対抗するには移動速度を上げるスピードアップ、爆弾の爆発タイミングを操れるリモコン、爆弾を遠距離に飛ばせるパワーグローブが必須。またスピードアップも数が少ない為、そもそもパターンに嵌める前に太刀打ちがまず出来ないことも。 //---実際に、このゲームをニコニコ動画等で投稿している作品では、ステージ6でコンティニューをしてしまった際は正面から立ち向かわずにアイテムを集めつつリモコン、パワーグローブを利用。二人プレイでパターンに嵌めて数時間の死闘の末に勝利をやっと収めたのが大半である。 //これ、難しいことの例として適切なんだろうか… //全く適切じゃないですな //同条件なら事故の起きやすい4面の方が難しいかもしれない。6面は難しいなりに、理不尽にならないようにかなり調整されている印象を受けるんだが。他の面に戻れない仕様からしても、スタッフ的には6面が本番という事なんだろう。 -対戦モードのBGMが1種類のみになってしまった。 --前作ではステージによってバリエーションがあった。 -対戦モードで前回勝利時のゴールデンボンバー化がなくなった。 --一応パスワードで可能だが、誰でもわかるものではない。 -グラフィックについて --マップや敵キャラ、一枚絵などはそうでもないのだが、ボンバーマン達のドット絵がかなり粗めである。ボンバーウッホやメキシカンボンバーなどはイラストと全く似ていないデザインになっている((ちなみに、プリティボンバーはノーマルモードとバトルモードでグラフィックが異なっている。))。 ---- **総評 5人対戦、ルーイ導入、ノーマルモードの手軽性···と初心者から上級者まで幅広く遊べる。~ SFC版とPCE版の事実上の統合がなされた本作は、10周年を迎えたボンバーマンシリーズの一つの到達点とも言える。~ もともとボンバーマンは「社会人の気晴らし用」として開発されたため、その路線として本作の完成度は良く纏まっているといえよう。 ---- **余談 -スーパーボンバーマンシリーズのなかで唯一、公式オリジナルサウンドトラックが発売された。正統派なアレンジが加えられており評判は高い。 --ただし古めのゲームサントラの例にもれず現在はプレミア化している。ただ作曲者自身が[[SoundCloudにて音源を公開>https://soundcloud.com/junechikuma/sets/super-bomberman-3]]しているのでそこから試聴は可能。 -漫画版・パスワード入力画面でハニーが初登場。 --今作では「プリティボンバーの正体は改造されたハニー」という設定がある。 -1996年放送のNHKのドキュメンタリー番組「新・電子立国 第4回 ビデオゲーム~巨富の攻防~」ではハドソンのエピソードに加え本作の開発の場面が流れており、ドット絵の概要ではルーイを用いて説明されていた。担当プログラマーは後にスクウェア・エニックスでドラゴンクエスト10のプロデューサーとなる青山公士氏。 -エンディングの内容が結構怖い。どこか不気味さを湛えた響きの音楽・演出とも相まって、印象に残ったというプレイヤーも居るはず。 --続編を匂わせる内容にもなっており、後に発表される[[『4』>スーパーボンバーマン4]]は、今作の事件から直接繋がるストーリーになっている。 -凶悪ボンバー五人衆のリーダーであるプラズマボンバーの搭乗するメカ「フリーザービューナス」が、お姫様のような可愛らしいビジュアルである点はよくネタにされる。だがダメージを与えていくと怖い顔になる。 -バトルモードで相手を爆破した際に、画面上部のボンバーマンアイコンが一瞬喜ぶ演出が入る。つまり、倒された際にアイコンを注視していれば自分を倒した相手がわかるということ。%%みそボンにも力が入るというものである。%%
*スーパーボンバーマン3 【すーぱーぼんばーまんすりー】 |ジャンル|アクション|&amazon(B000068I1X)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |メディア|12MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|ハドソン|~| |発売日|1995年4月28日|~| |価格|8,900円|~| |書換|ニンテンドウパワー&br()1997年9月30日/1,000円/F×3・B×0|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|PCエンジンシリーズとの統合&br()デザイン面も含めた後発作品の礎に&br()やられた後も楽しめる「みそボン」が初登場|~| |>|>|CENTER:''[[ボンバーマンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『[[スーパーボンバーマン]]』シリーズの三作目。PCエンジン版のボンバーマンシリーズから輸入された要素が多い。~ SFCが当時メジャーなハードであり、周辺機器を使用して5人同時対戦も可能だったことも相まって、ボンバーマンのプレイヤー人口の拡大に大きな役割を果たした。 今作ではノーマルモード・バトルモード共に一層の改良があり、ボンバーマンに今まで慣れ親しんだ人は勿論、初心者にも触れやすいようにシステムが追加された。~ PCE版との共通点として、グラフィックが『1』『2』の3Dモデルをドット化したようなものからPCE版基準のポップなグラフィックになった。~ 相棒「ルーイ」も『ボンバーマン'94』より2度目の登場。全5種類で、1度だけ身代わりになって爆風を防いでくれるとともに、それぞれ異なる特殊能力を持つ。 シリーズの総監督であり、PCE版のシリーズを中心に手掛けてきた藤原茂樹&footnote(PCE版『ボンバーマン』よりシリーズに参加しているゲームディレクター・ゲームデザイナー。PCE版より搭載されている多人数対戦モード「バトルゲーム」の発案者。後にシリーズプロデューサーを務め、アニメ『Bビーダマン爆外伝』シリーズ、『ボンバーマンジェッターズ』の企画原案にも携わる。2005年頃までシリーズに参加。)が初めてスーパーファミコン版をディレクションしたタイトルであるためか、PCE版の要素が多く見られる。 今作よりデザイナー水野祥司&footnote(1993年にハドソンに入社し『ボンバーマン'94』よりシリーズに参加しているデザイナー。ハドソン入社前から『Bugってハニー』『桃太郎伝説』の原画に携わっており、ボンバーマンシリーズにおいてもルーイ、バグラー、ムジョーやヒゲヒゲ団戦闘員など多くのシリーズキャラを制作・デザインし、アニメ『Bビーダマン爆外伝』シリーズ、『ボンバーマンジェッターズ』のキャラクター原案にも携わる。2004年頃まで本シリーズに参加。)によるボンバーマンやバグラーなどの主要キャラクターのデザインやアートワークの作風が確立されるようになった。 **ストーリー >かつてボンバーマンに一度敗れたプロフェッサー・バグラーが、再び侵略活動を開始した。~ バグラーは、ボンバーマンに倒されて、とある惑星にて朽ちた状態にある、かつて自らが生み出した5人のボンバーマン「凶悪ボンバー五人衆」を蘇らせる。~ そして5つの星にあるコンピュータチップを奪いそれらの星を征服した。~ ボンバーマンは緊急事態の知らせを受け、これら5つの星の奪還に向かう。 ---- **モード説明 ***ノーマルモード -物語としてはPCE版[[ボンバーマン'94]]とSFC版[[スーパーボンバーマン2]]の後日談として繋がっている。 -全6ステージ。システムはボンバーマン'94を元にしており、最終ステージを除き、1ステージ4エリアに分かれている。 --エリアに点在するコアメカを破壊して進んでいく。ステージ内のコアメカを全て破壊することでゴールおよび次のパートに進むことができる。 --一度クリアしたステージはゴールおよび次のパートに進む扉は開放されているため、強化アイテム回収時の手間が大きく省ける。 --ステージが進むと1エリアをクリアするのに突破するパートが増加していく。前作が広いエリアを巡るのに対し、本作は1画面固定のパートを数回突破していく形式。 --1エリアの最終地点であるゴールにはバグラーに割られた制御チップのかけらが存在していて、ゴールすると獲得したことになる。 --これを繰り返し、ステージ内のチップのかけらを4つ全て集めると、ステージ中央のボンバーマンの絵が完成し、そのステージのボスキャラとの対決ステージに進むことが可能になる。 --凶悪ボンバー五人衆は前作のようなタイマンバトルは無くすぐに専用メカとの対決で、制限時間3分。バグラー戦のみ生身&専用メカで、制限時間8分。 //ちなみに、'94では1エリアの制限時間が共有であった。 --前作で登場したフルパワーパスワードは続投。ハードモード(敵の耐久力が増え、コアメカの破壊に時間がかかる)もパスワードで可能。 //2倍ではないので修正しました ***バトルモード -今作より5人で遊べるようになった。シングルマッチとタッグマッチの選択も続投。 --シングルマッチは最後まで生き残ったプレーヤーが勝ちの個人戦、タッグマッチは2チームに分かれて対戦する。 --チームの振り分けは自由で、1vs4か2vs3で選べる。 -今作はボンバーマンのほかにも、ワールドボンバーズとよばれる、世界各国から選抜された7人のボンバーマンが登場。マイキャラとして使用することができる。人間が操作する場合は能力に差はなく、外観が変わるのみ。 --コンピューターが操作する場合、キャラによって行動パターンが異なる。 //これもボンバーマン'94のボンバーファミリーを元にしている。 --ワールドボンバーズは[[スーパーボンバーマン ぱにっくボンバーW]]の登場キャラクターがベースとなっている。 -「みそボン((「みそっかすボンバー」の略。))」システムが今作で初登場。倒されたプレイヤーは、プレッシャーブロック(残り時間が少なくなるとステージの面積を狭めるブロック)が降ってくるまでの間、場外から爆弾を投げ入れて攻撃することができる。設定でOFFにすることもできる。 --一度に投げられるのは1個だけで、それが爆発すると次を投げ入れることができる。 -また、前作では裏技扱いとなっていた「サドンデス」(プレッシャーブロックを外から2列分埋めて止めるか、最後まで降らせるか)をオプションから選択できるようになった。 -勝利したプレイヤーだけが挑戦することのできるミニゲームとして、「PKボンバー」を収録。 --獲得したアイテムは次のバトルにのみ限り開始時から装備される。ただし1つだけハズレアイテムとして、足の遅くなる「ゲタ」が存在する。 ---- **評価点 -一人モード、対戦モード共に改良。システムはボンバーマン'94を元にしているが、今作では届かなかった場所に手が届くようになっている。 --ノーマルモードは前作で出来なかった二人プレイの復活。これにより前々作のスーパーボンバーマンのように協力して立ち向かうようになった。 -ルーイの引継ぎが可能になり、またボスへの挑戦が選択出来るようになった。 --ボスもそのステージの石版を全て集めると強制的に戦わされるうえ、ミスしても一部のアイテムを失ったままで戦うため、建て直しが出来なかった。 -ノーマルモードでは、一回クリアしたステージがやり直しできるようになった。 --どのステージでどのアイテムが出現するかは固定。そのため、リモコンなどの有用アイテムやルーイ、残機も簡単に稼ぐことができるようになった。最初のステージで爆弾・火力・移動速度を最大まで上げてから進むことも出来る。 //--ノーマルモードでは赤と黄に交互に光る配置物「コアメカ」を全部壊すと次のマップの入り口かゴールが開放される。ゴールに入るとクリア。「コアメカ」を載せて動いてる敵「コアメカウォーカー」は倒さないといけないが、その他の敵は倒さなくてもクリア可能。厄介な敵を回避できるのはシリーズ中でも本作だけ((次回作の4でもボーナスステージに行くという手があるが、2人プレイ専用であり、かつ特定のアイテムが必要。))。『[[サターンボンバーマン]]』に引き継がれている。 -敵やトラップのバリエーションも進化が続いており、色々な特殊攻撃でこちらを惑わす。 --特にボスモンスターの攻撃は火を降らせて攻撃や誘爆に使ったり、爆弾をアイテムに変えてしまったり、爆弾を水で流して移動させたりと非常に多彩になった。 ---1、2と比べて、ボスのアニメーションパターンが大幅に増えており、見ていて楽しい。 -フルパワーパスワード続投。 --大量のアイテムを装備した状態で始めることが出来る。今作のノーマルモードも過去作と同様に開始直後に数秒間無敵時間があるため、最初からリモコン爆弾を設置即爆発させて敵をなぎ倒すことも出来る。ただ、今作はコンティニュー時は効果は消える。ゲームオーバーになった時点で通常のパスワードが表示されるのだ。 -対戦モードの完成度が高い。現在でも十分通用できるほど。 --5人対戦が可能になったり、敗北したプレイヤーもゲームに参加できる「みそボン」の導入や、タッグ対戦のメンバー振り分け自由化なども特長。 --特に「みそボン」は、初心者が早々に退場しても爆弾を投げてちょっかいをかけたりできるので試合を最後まで楽しめるようになった。また、二人以上居ると投げた爆弾によって不意打ちで巻き込まれる可能性も出てくるため、中々侮れない存在となっている。 --開始早々、自分で置いた爆弾で自爆したのち、みそボンとなって狙った相手を倒すという友情破壊行為も可能。 --CPUが賢くなった。前作までのように、高レベルのCPUがしょっちゅう自滅する事態は激減した。 -「特定のパスワードを入力することで、対戦ステージの構成を変えることができる」という裏技も本作から登場。飽きにくさが格段に向上した。 --1ステージにつき、4つのパターンが存在。隠しステージも含めると実質なんと42ものステージが存在することになる。 --コンピュータはレベルが共通にはなるが3段階まで設定可能で、キャラによっても個性的な動き方をする。裏技を使えば、更にレベルの上限を4まで増やせる。 -キャラクターデザインの統一。 --それまでのボンバーマンシリーズでは作品ごとにバラバラで統一されていなかったが、キャラクターの知名度が上がり、ハドソンの看板キャラクターとなったため、デザインの統一が図られることとなった。そこで、先に述べたように水野祥司氏によって主要キャラクターのデザインや作風が本作で確立されることとなった。現在のボンバーマンのキャラクターイメージは水野氏によるところが大きい。 ---- **問題点 //-対戦の配置の都合上ある程度仕方ないが、唯一初期位置が中央に配置されている5P(緑)プレイヤーがやや有利なところ。 //--ブロックなしの配置が広いせいか、横取りから奇襲までやりやすい。更にステージによっては圧倒的に有利なことも。 -COMレベルが低い場合、キャラによって動き方に差がありすぎる。LV1設定でメキシカンやメタルをCOMにすると時間切れまでほとんど行動しないこともよく見られる。 //-対戦モードに隠しステージがあるが、これを使用するにはタイトル画面でXボタンを連射することが必要で、スーパージョイカードがないと厳しい。 //--『2』からの難点であるが、本作ではある程度自信のある人なら手動の連射でどうにかなるレベル。←他の連射機でもよさそうだし、ハドソンのジョイカード買ってねという意志でもあるだろうが企業問題になりそうなのでいい文への訂正が必要。裏技というのは知らないと分からないものだしそれも問題点とするべきなのかも。 //-対戦でルーイを取ると実質一回ミスしても大丈夫ということであり、乱数運に影響される要素がわずかに強くなった。 //--ただし初心者への救済にはなっている。上級者が獲得してしまった場合は差がさらに広まってしまうが、ルーイの存在は通常なら困難である初心者の勝利のチャンスを増やしてはいるのだ。 //これは賛否両論点にするのが妥当 -ピンクルーイを使用してジャンプで逃げ回っていれば、最後の時間切れの際にジャンプ逃げの時間差+ルーイの一回分で勝ててしまう。爆弾で閉じ込めてもジャンプで逃げてしまえるため、みんなで集まってわいわいやるには飛び抜けて強すぎた。 -ノーマルモードのステージ6(最終ステージ)の難易度が高い。 --敵に強いものが多い。体力2な上に弾を撃ってブロックを破壊したり頻繁に空を飛ぶ敵やプレイヤーを見つけると突進する敵などが初めから出る。 ---雑魚敵の殆どがボンバーマンを見つけると追いかけてくる。1体なら兎も角、2体以上で襲い掛かってくると厳しい。 --加えて、全ステージの共通項としてマップが狭い。遠距離攻撃の奇襲を食らいやすく、注意が求められる。 --連続で7パート進むため、一回でもやられると立て直しが難しい。リモコンやルーイも出る場所が少なく、ミスは許されない。また、他のステージに行けなくなってしまうので、初期装備で行くとアイテム稼ぎに苦労することになる。 ---そのためステージ6でコンティニューをするとラスボスであるバグラー戦がかなり困難に。 //アイテムを十分に持たずにまともに戦うと勝ち目が無いくらいに強くなる。 //---理由はバグラー撃破後に現れるボス「ガッタイダー」の存在。豊富な攻撃方法を持ち、特に正面からの攻撃はロケットパンチで反応されて爆風を防ぎつつ破壊してくるため、攻撃が届かない。そのため、横から回り込んで攻撃する必要があるのだが、そうするとハート形の爆弾を飛ばして来て焼かれるため、この2つだけで苦戦を強いられる。パターンに嵌められれば簡単に倒せるのだが、対抗するには移動速度を上げるスピードアップ、爆弾の爆発タイミングを操れるリモコン、爆弾を遠距離に飛ばせるパワーグローブが必須。またスピードアップも数が少ない為、そもそもパターンに嵌める前に太刀打ちがまず出来ないことも。 //---実際に、このゲームをニコニコ動画等で投稿している作品では、ステージ6でコンティニューをしてしまった際は正面から立ち向かわずにアイテムを集めつつリモコン、パワーグローブを利用。二人プレイでパターンに嵌めて数時間の死闘の末に勝利をやっと収めたのが大半である。 //これ、難しいことの例として適切なんだろうか… //全く適切じゃないですな //同条件なら事故の起きやすい4面の方が難しいかもしれない。6面は難しいなりに、理不尽にならないようにかなり調整されている印象を受けるんだが。他の面に戻れない仕様からしても、スタッフ的には6面が本番という事なんだろう。 -対戦モードのBGMが1種類のみになってしまった。 --前作ではステージによってバリエーションがあった。 -対戦モードで前回勝利時のゴールデンボンバー化がなくなった。 --一応パスワードで可能だが、誰でもわかるものではない。 -グラフィックについて --マップや敵キャラ、一枚絵などはそうでもないのだが、ボンバーマン達のドット絵がかなり粗めである。ボンバーウッホやメキシカンボンバーなどはイラストと全く似ていないデザインになっている((ちなみに、プリティボンバーはノーマルモードとバトルモードでグラフィックが異なっている。))。 ---- **総評 5人対戦、ルーイ導入、ノーマルモードの手軽性···と初心者から上級者まで幅広く遊べる。~ SFC版とPCE版の事実上の統合がなされた本作は、10周年を迎えたボンバーマンシリーズの一つの到達点とも言える。~ もともとボンバーマンは「社会人の気晴らし用」として開発されたため、その路線として本作の完成度は良く纏まっているといえよう。 ---- **余談 -スーパーボンバーマンシリーズのなかで唯一、公式オリジナルサウンドトラックが発売された。正統派なアレンジが加えられており評判は高い。 --ただし古めのゲームサントラの例にもれず現在はプレミア化している。ただ作曲者自身が[[SoundCloudにて音源を公開>https://soundcloud.com/junechikuma/sets/super-bomberman-3]]しているのでそこから試聴は可能。 -漫画版・パスワード入力画面でハニーが初登場。 --今作では「プリティボンバーの正体は改造されたハニー」という設定がある。 -1996年放送のNHKのドキュメンタリー番組「新・電子立国 第4回 ビデオゲーム~巨富の攻防~」ではハドソンのエピソードに加え本作の開発の場面が流れており、ドット絵の概要ではルーイを用いて説明されていた。担当プログラマーは後にスクウェア・エニックスでドラゴンクエスト10のプロデューサーとなる青山公士氏。 -エンディングの内容が結構怖い。どこか不気味さを湛えた響きの音楽・演出とも相まって、印象に残ったというプレイヤーも居るはず。 --続編を匂わせる内容にもなっており、後に発表される[[『4』>スーパーボンバーマン4]]は、今作の事件から直接繋がるストーリーになっている。 -凶悪ボンバー五人衆のリーダーであるプラズマボンバーの搭乗するメカ「フリーザービューナス」が、お姫様のような可愛らしいビジュアルである点はよくネタにされる。だがダメージを与えていくと怖い顔になる。 -バトルモードで相手を爆破した際に、画面上部のボンバーマンアイコンが一瞬喜ぶ演出が入る。つまり、倒された際にアイコンを注視していれば自分を倒した相手がわかるということ。%%みそボンにも力が入るというものである。%%

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