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*ロックマン4 新たなる野望!! 【ろっくまんふぉー あらたなるやぼう】 |ジャンル|横スクロールアクション|CENTER:&image(rockman04.jpg,height=160,http://www.amazon.co.jp/dp/B000068HLH)[[裏を見る>https://gamefaqs.gamespot.com/a/box/1/2/9/22129_back.jpg]]| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|4MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|カプコン|~| |発売日|1991年12月6日|~| |定価|7,800円|~| |配信|バーチャルコンソール&br()【Wii】2010年2月9日/500Wiiポイント((現在は配信終了。))&br()【3DS】2012年10月17日&br()【WiiU】2013年6月12日/上記共に500円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|更に進化したショットアクション&br()ゲームバランスは良好だがやや大味なところも|~| |>|>|CENTER:''[[ロックマンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- ~ #center(){{ &big(){''新たなる敵!? ロックマンパワー炸裂!!''} }} ~ ---- **プロローグ > 前作の最後で、悪の科学者Dr.ワイリーは自らの基地の崩壊に巻き込まれ消えた。~ 世界に平和が戻ったかに見えたが、新たな敵・Dr.コサックがロックマンに挑戦状を叩きつける。~ 「我に従うもよし、歯向かい戦いを挑むもよし、よく考えて答えを出すがよいぞ!」~ 占拠された世界8大都市を奪回するため、Dr.コサックの作り出したロボットに新兵器「ニューロックバスター」を装備したロックマンが挑む。 ---- **概要・特徴 『ロックマン』シリーズ第4作目。新たな敵にロックマンが立ち向かう。 -バスター長押しによる新たなアクション、チャージショット(溜め撃ち)が初登場。 --後継・派生作品でも標準のアクションとなり、本作を境にゲームバランスが大きく変化した。 --ボスキャラへの攻撃ヒット時の無敵時間が長くなり、通常弾の連射が必ずしも有効な戦法ではなくなったものの、その無敵時間をチャージに充てることで対等に渡り合うことが出来る。 --ステージ道中でも無敵時間の無い高耐久の雑魚相手には連射、編隊や小粒相手にはチャージショットといった形で攻撃方法を選ぶ戦略性も生まれた。 ---チャージショットはシリーズ内でも細かい性能差が存在し、『4』『5』『6』では作品それぞれで異なる呼称が設定されており、本作のチャージショットは「ニューロックバスター」と呼ばれる。 -本作より武器セレクト画面が、ウィンドウ式から画面切り替え式に変更され、画面内に弾が残っていても開くことが出来るようになった。 --フラッシュストッパー使用時の効果時間中のみ例外で、武器セレクト画面呼び出し不可能になっている。 --前作までの「特殊武器の効果が切れるまで武器切り替えが不可能」という事態はほとんどなくなったが、発射中の弾やラッシュは消滅する(後述)ので注意。 -サポートメカ「エディー」が登場。 --本作ではステージの特定の場所で現れ、ライフエネルギー大・武器エネルギー大・1UP・E缶のいずれかをランダムで出す((エディーの出現エリアに入ると、基本的にロックマンのもとへ移動して近づき、アイテムを出してくれるのだが、とあるステージでは移動せずに留まったまま動かない。といっても、特に仕様が異なるわけではなく、ロックマンのほうから近づけば通常どおりちゃんとアイテムを出してくれる。))。 --一度アイテムをもらうと、そのステージクリア後か、ゲームオーバー後に再び入り直さない限り二度と現れない。 --今後もシリーズごとに違う役割を担うキャラクターとなる。 -隠しアイテムとして「ワイヤー」と「バルーン」が登場。選択8ボスステージのうち、特定の2つのステージのどこかに隠してある。 -『[[1>ロックマン]]』以来の、一度クリアした選択ボスステージに何度でも挑戦できる仕様が復活。 --クリア済みのステージに再び入ることで、前述の取り逃した隠しアイテムの回収や、E缶補充などが可能となったが、各ボスとの再戦はできず、ボス部屋到達と同時にステージクリア扱いとなる。 --ただし、選択8ボスステージクリア後に出現するコサックステージに入ってしまうと、再挑戦出来なくなる。 ---コサックステージでゲームオーバーになると、「STAGE SELECT(ステージセレクト)」の選択肢がなくなり「CONTINUE(コンティニュー)」しか指定出来ないためである。こうなると、隠しアイテムをまだ取得していない場合、それらが入手できなくなるほか、E缶や残機数を補充したいなどの目的で再挑戦も叶わなくなる。 ---ただ、これは旧作における「ワイリーステージ内でゲームオーバーになった際に『STAGE SELECT』を選択してしまうと、同ステージ内のそれまでの進行状況はリセットされ、また最初からやり直しになる」という問題を避けるための仕様となっており、むしろ改善されたという声もある。 -上記に伴い、インフレしていたダメージの低減等も合わさって全体的に難易度が緩和された。 -残機のMAXが9になった。 -強制スクロールのステージが初登場((強制スクロール自体は『2』のワイリーステージ1の対メカドラゴン戦直前で既に登場している。))。 -8体のボスとその弱点である特殊武器が、『1』以来の完全なリング状(特殊武器と有効なボスがほぼ1:1)に固定された。 #region(本作のボスと特殊武器) |ブライトマン|フラッシュストッパー: 数秒間敵の動きを止める。停止中はチャージ不可のロックバスターのみ可能。ボス戦では、この武器を弱点とする相手以外には無効| |トードマン|レインフラッシュ: 打ち上げた後、画面全体に酸の雨を降らせて攻撃。防御状態の敵にもダメージを与える| |ドリルマン|ドリルボム: 爆発するドリルを撃つ。攻撃ボタン操作で空中爆破も可能。特定の壁も破壊できる| |ファラオマン|ファラオショット: 斜め方向への撃ち分けや溜め撃ちも可能な光の弾を撃つ。チャージ中の頭上に現れる光弾にも攻撃判定あり| |リングマン|リングブーメラン: 一定距離飛んだ後、戻ってくるリングを撃つ。敵を貫通する| |ダストマン|ダストクラッシャー: 敵に当たると4方向に分裂するゴミの塊を発射する| |ダイブマン|ダイブミサイル: 敵を追尾するミサイルを撃つ| |スカルマン|スカルバリアー: ドクロ4つを自分の周囲に回転させる。敵や敵弾に当たると消滅する| #endregion -前作『3』で初登場したラッシュの各形態の仕様が変更された。 --ラッシュコイルは、ジャンプして乗らなくても重なるだけでハイジャンプできるようになった。 --ラッシュジェットは、乗ると自動的に常に前進するタイプに変更された。 ---前進中に十字ボタンの上下入力により、多少の高さの調整も可能だが、壁などに接触するとラッシュは消滅してしまう。 ---また、水中では使用不可能になり、ラッシュマリンとの差別化が図られた。 --ラッシュマリンは「水中でのみ使用可能」になり、攻撃する際に「ラッシュの口から弾を吐き出す」というグラフィックに変更された。 --その他、選択8ボスステージでは「先へ進むためにラッシュを使わなければ越えられない地形」が無くなり、前作の問題点が改善されたと言える((前作では、選択8ボスステージの時点で「ラッシュを使わないと越えられない地形」がいくつか存在し、最低でも初期装備であるラッシュコイルがあれば越えることはできたが、エネルギー切れの場合は、戻ってエネルギーを補充したり故意にミスしたりしなければならなかった。詰んでしまう事は無かったが、面倒な事態になりうることがあった。))。 ---ただし、ラッシュを使わなければ進入できない隠しエリアや、入手できないアイテムなどは存在する。 -パスワードの仕様について --旧作どおりの「方眼のマスにチップを置く」という方式であるが、前作『3』の赤・青の2色チップ仕様とは異なり、前々作『2』の赤チップのみの仕様に戻っている。 ---ただ、次回作『5』では、『3』と同様の2色チップ仕様が再び採用されており、さらに次々回作『6』では赤チップのみの仕様となっている。 //((このように、ナンバリング奇数作品(パスワード制が採用されていない『1』は除く)では赤・青の2色チップ仕様、ナンバリング偶数作品では赤チップのみの仕様となっているわけだが、なぜ、まるで飛び石のようにチップの色の種類を変更しているのかは不明。))。 //↑保存できる内容が複雑だからだろ?『3』は8ステージクリアした後ドクロボットもあるし、E缶も保存できる。『5』はビートのプレートが8枚もあるし //計算してみたけど、保存内容は2が8ボス撃破の有無とE缶0~4個で、2の8乗×5の1280通り、3が8ボス撃破とドクロボット撃破とブレイクマン撃破とE缶0~9個で、(2の8乗+2の4乗-1+2-1)×10の2720通り(8ボス全撃破とドクロボット全未撃破、ドクロボット全撃破とブレイクマン未撃破が重複してるため、1ずつ引く)、4が8ボス撃破と隠しアイテム2つで、2の10乗の1024通り、5が8ボス撃破とプレート8つで、2の16乗の65536通り、6が8ボス撃破(内4ボスはプレートを持ってる方か否か)とエネルギーバランサーで、2の5乗×3の4乗で2592通り //『2』1280通り・『3』2720通り・『4』1024通り・『5』65536通り・『6』2592通り //詳細な計算結果ありがとうございます。該当箇所を削除しました -その他 ハシゴのある場所での挙動について --細かい点ではあるが、ハシゴにつかまった状態でAボタンを押すと手を離して落下し、その落下中(もちろんハシゴに重なっている状態で)や、ハシゴに重なってジャンプしている最中に「十字ボタンの上あるいは下」を押すと、旧作では再びハシゴにつかまることが出来た。~ これに対して今作以降では、同じ状況で「下」を押してもハシゴにつかまることが出来なくなった(「上」押しでのみつかまることが可能)。『6』では例外的に旧作の仕様に戻されている。 //↑7、ロクフォル、11では確認済、6が例外で下も対応なのも確認済。Xシリーズでも上のみになってるし6のみ例外で4から標準でこの仕様になったと捉えるべきかなと。 ---- **評価点 ''シリーズを追う毎に進化する演出'' -オープニングの演出はシリーズを追う毎に強化されており、本作ではOP専用BGMが2つ用意されている程。 --前々作『2』以来のオープニングのストーリーナレーションが復活((前作『3』では、容量不足のため実装されておらず、説明書を読まない限り、ストーリー展開が理解しにくい事態になりうることがあった。))。今作は主に、世界観解説とロックマンの生い立ちの補完に注力されている。 --特にオープニングの前半部分は、シリーズ第一作目「ロックマン」のあらすじに相応しい仕上がりとなっており、旧作プレイヤーに対する熱いファンサービスとなっている。 -エンディング、寸劇の演出は凡そ『3』の傾向を継承。『3』で初登場したブルースなどは出番こそ少ないものの、ストーリー上重要な役割を担う等、後のシリーズまで続くキャラクターの立ち位置をより強固に印象付けた。 ''多彩で扱いやすい特殊武器'' -FC時代のロックマンシリーズでは大概「弱点ボスにしか使い様がないorそれすら使わない方が楽」という死に武器と、「困ったらとりあえずこれでよい」というような便利すぎる武器があるのだが、今作では人にもよるがかなりバランスが良い方とされており、全く使えないとされる特殊武器は存在しない。 #region(各特殊武器の利点) -「ファラオショット」 --斜めに撃つ事ができ、溜め撃ち可能、通常・溜め共にロックバスターと同じダメージ効率、チャージ中に頭上に集積するエネルギーに判定あるので対空防衛になるうえ、これをヒットさせた際にはエネルギーは減らないといった使い易い特徴を持つ。メインとして使っていける性能。 -「ダストクラッシャー」「ドリルボム」 --どちらも直線軌道でクセが少なく、威力があり特定の大型の敵やザコへの特効を持つ。一部は有効な敵が被るが、言い換えれば片方を持っていない時に代用として使うことができる。 --前者はメイン弾と分裂弾でほとんどの場合で3ヒットさせられるため高威力を発揮。後者は任意タイミングで起爆でき、爆風は敵の無敵ガードを貫通するためそのままでは弾かれる敵にも効く。倒す手段の限られる無敵のガリョービーもこれに含まれる。また特定の壁を破壊する用途もある。爆風が弾体より広い判定を持つため、ジャンプ+バスターよりも少しだけ高い位置に届くようになり、特定のボスはこれを利用した弱点にもなっている。 -「フラッシュストッパー」 --大半の中ボスを含むあらゆる雑魚敵の動きを止められる上に、止めている間無チャージのバスターで攻撃可能。旧作『2』の「タイムストッパー」の強化版といえる性能を誇り、費用対効果に非常に優れ、トータルでの停止可能時間が格段に延長されたため、非常に強力。ただしあまりに強力すぎてシリーズ通してもぶっ壊れ性能とも言われる。詳細は後述の賛否両論点にて。 -「リングブーメラン」 --射程が短く火力自体は貧弱だが、敵のガードを容易に貫通できる上に発射時と戻りで2ヒットさせられる。レスポンスもそれなりに良く、有効なボスも多い。 -「レインフラッシュ」「スカルバリアー」「ダイブミサイル」 --ふわふわと飛びながらロックマンに体当たりしてくる敵や足場の不安定な所でザコと対峙する場面が多数存在する今作ではいずれも利用価値が高い。 --レインフラッシュは燃費は悪いが画面全体攻撃かつガード無視と強力で、しかも僅かとはいえ判定が持続するため予め発射してから進む使い方もできる。 --スカルバリアーは攻撃に使おうとするとテクニカルな一方、コスワロン・ギョットット・タケテントウ等のバスターで対処しづらい(または一度攻撃を外すとリカバリーの難しい)体当たりタイプの敵に特に有効で、加えて避けづらい落石やアップンダウンに対しても完璧な防御として機能する。 --ダイブミサイルは燃費のいい追尾弾として用途毎に使い分ける事ができる。ラッカーサーやマミーラと言った、一部のやや硬い雑魚敵を一撃で倒せる点も採用点として高い。 #endregion -余談だが、隠し装備アイテム「ワイヤー」には一応攻撃判定がある。使いどころはほとんどなく趣味の域であるが…。((一応、強敵のワイリーマシン4号の第二形態に対して本命弱点武器使用前の削り用として使えなくもないのだが、ボスの挙動の関係でリスクに見合ったリターンはない。)) ''ゲームバランス'' -『1』から『3』まではプレイヤー泣かせの高水準を保った難易度であるが、本作で一気に緩和されて新規層にもとっつき易くなった。 --チャージショット等の新要素、ステージ再探索可能等の親切設計によっても難易度を大きく下げている。 --シリーズの中では中の下ぐらいで、武器やアイテムも全体的に扱いやすく使い分けポイントも豊富なので、「ロックマンとはこういうものだ」という入門用に適している。 --進行に伴う難易度の上がり方は良好。コサックステージはやや易しいが、ワイリーステージは強敵揃い。この辺りは『2』に近い。 //-『1』から『3』までプレイヤー泣かせの高水準を保った難易度であるが、本作で一気に落とされて新規層にもとっつき易くなった。 //「他に比べて難易度が高い」かのような書き方をするには根拠が不明確。むしろクリアしやすいゲームであると考える。 //-チャージショット等の新要素、ステージ再探索可能等の親切設計によって従来より難易度を下げている。武器やアイテムも全体的に扱いやすく使い分けポイントも豊富である。 //↑絶対前バージョンのほうがいいと思うので修正 //「シリーズの中では」って書いてあるのに他のゲームとの難易度を比較する意味はないと思うけど。 //それにもっと言うと初期『1』~『3』ロックマンがクリアしやすいゲームだなんて思ってる人のほうが少ないと思うけどね。じゃなきゃざわざ「5」の移植に「易しいロックマン」なんて書かないから。ちなみに前バージョンの文章を書いたのは俺じゃないから。なんかあればこれ以降は意見箱で。 //-明らかな平易化を実感する面として、トード、ダスト、スカルの3ステージがあげられるだろう。 //--トードマンステージは道中からして風や水流が移動の障害になるのが多少鬱陶しいぐらいで過去作に前例の無いぐらい易しいステージ。BGMもいかにもヌルそうな雰囲気を醸し出している。ボスのトードマンも適当にバスター連射して敵がぴょんぴょん跳んできたところをくぐっていけば完封出来るぐらい楽勝(あまりにも弱い彼に関しては賛否両論点にも後述)。 //--ダストマンステージに関しては道中は最初の落とし穴地帯や巨大ブロック地帯等手こずる箇所もそれなりにある。しかしボスのダストマンはこれまたタイミング良く垂直ジャンプやスライディングしてるだけでノーダメ撃破出来る超雑魚ボス。こちらも初見で余裕勝ちしたプレイヤーが多数であり、まさに「名は体を表す」。 //--スカルマンステージの道中もチャージ弾でないと倒しきれないスケルトンジョーが至る所で待ち受けるものの蛙男の面とどっこいぐらいの楽勝面で何の障害も無く進んでいく。ただ、ボスのスカルマンは(少なくとも上記2体に比べれば)それなりに強く慣れていないと体当たりや6連弾を飛び越すタイミングが取りづらい。 //---この面はE缶がアイテムの助け無しで2つも入手(エディが出してくるのを粘れば3つ)できるので、ボスを倒した後もE缶の補給源として利用される。 //-最弱のトードマンの弱点順を辿ればブライトマンであるが、実際はステージ難易度の関係で上記の3ステージをクリアしてからダイブマン辺りに挑戦するのがお勧めとされている。 //-一方、歯応えのある面もちゃんとあり、ステージ道中だとリングマンステージ、ブライトマンステージが難しめでやり応えのあるギミックが多数。 //--8ボスでは行動がパターン化されていながら攻撃の速いリングマンと地上でドリルボム撃ちながら暴れ回るドリルマンが強敵。 //-8ボスを倒した後にコサックステージが現れる。ステージ、ボスの両面において全般的に奇抜なアイデアが反映されているものの、実質的な難易度は寧ろ8ボス面以下であり、拍子抜けものである。 //--これは『3』の中間ステージであるドクロボット面が終盤面を喰ってしまうぐらいに難し過ぎた反動もある。 //-それに続くワイリーステージは終盤に相応しい難易度に上がり、ボスにはメットールダディやワイリーマシーン4号を筆頭に強力な面子を揃えている。 //--ラスボスとしてワイリーカプセルが登場した初作品でもあり、以降の定番となる。暗闇の中で一瞬現れるところに弱点武器をぶつける駆け引きの熱い戦いであり、シリーズのラスボスの中では割りと強い方。 //--とまぁ、単純に敵の強さで言えば弱い敵ばかりなわけではなくむしろ終盤ではかなり強敵にも恵まれている方である。難易度が低いと言われる理由はシステム的な面や簡単にE缶が補給出来たりという部分も大きいだろう。 //↑蛇足な上に~男の表現が気持ち悪い。バランスについての記述はこんなもんでいいでしょ。 ''品質の高いBGM群'' -路線の変更によりキャッチーなメロディからデジタルサウンドへと移行しているが、熱心な固定ファンがつく程の人気は恒例通り。 --特徴的なものに、ロシア民謡の音階を模したコサックステージ前半等哀愁感のあるものもあり、シリーズ全体と比較しても独特な雰囲気を持つが、これはシリーズでも4のみコンポーザを務めた藤井美苗氏(スタッフロールではOJALIN)によるもの。サウンドセットの一新と共に新たな印象に一役買っている。 -曲数も多く、前述したようにOP・ED共に2曲ずつ用意され、かなり豪勢である。~ 8ボス後のステージも4曲と非常に多く、前作までや次作の大半が実質2曲((3のみ3曲))だった事を考えると破格と言える。 --ステージ選択時のBGMなど、一部は『2』をアレンジしたBGMも使用されている。 -また、シリーズでは初めてラスボス専用のBGMが用意された。 --ただし、コサックステージとワイリーステージの各ボス対決時のBGMは、選択8ボスステージのものと同じである。 ---- **賛否両論点 ''特殊武器について'' -ステージ道中での特殊武器の出番が減少傾向に。 --評価点にある通り特殊武器の性能自体はシリーズ中でも良好な部類なのだが、ニューロックバスターのダメージ効率や汎用性の高さと、特殊武器の消費エネルギー量が増加により最少でも一発で1目盛り消費するようになったため、ステージ道中での特殊武器は「不用意に乱発できない奥の手」という立場にあるといえる。 --ただしこれらは2のメタルブレード等のような、燃費も良くメインウェポンとして使用していける武器が、チャージショットという形で置き換わったが故の利用頻度減少、相対的に消費エネルギーが増加したと感じやすいだけであり、むしろロックバスターの利用頻度が上がったことを評価すべきという意見もある。 --裏を返せば、チャージショットのない作品では逆にロックバスターの使用頻度が下がってしまっていることも問題として取り上げられている。 -ボスへの弱点武器攻撃のリターンが控えめの傾向にある。 --本作には「コックローチツイン」「コサックキャッチャー」「メットールダディ」といった、弱点武器攻撃とチャージショットのダメージ量が同じボスが複数登場し、そういったボス相手の場合、弱点攻撃の有無によって戦闘難度が過去作ほど大きく変動しない。この中でメットールダディはコミカルな見た目とは裏腹に強敵である。 --また、過去作と異なり、弱点武器以外の攻撃によるボスへのダメージは1~2ダメージでほぼ統一されたため、前二作では有効だった「正規の弱点武器がまだないので準弱点武器で挑む((例として『2』で「ウッドマン(本来はアトミックファイヤーが弱点)の弱点を突きたいがヒートマンをまだ倒していない」場合、エアーシューターやメタルブレードで挑んでもそこそこのダメージになるのでこれらを使うなど。))」という戦略が取りづらくなった((ダイブマンのみ唯一の例外であり、ダストクラッシャーで3ダメージ与えられるのだが、ダストクラッシャーはダイブミサイルと相殺してしまったり、連射が出来なかったり等の特性があるため、相性が悪いと言える。))。 --シリーズのボスの弱点武器はダメージの他に「ボスの特殊攻撃を封じ込めたりガードを貫通できる」「ボスの行動パターンと弱点武器の軌道が噛み合いやすい」等弱点たる所以のあるものが多かったが、本作のブライトマンとダイブマンはこのセオリーが通用せず、弱点武器を使うと逆に難易度が上がる。((ブライトマンは弱点武器のダメージ量の関係でフラッシュストッパーの使用条件を満たしやすくなり、ダイブマンは高い体当たりダメージを持つにもかかわらず接近しなければ当たらないバリア武器が弱点となっているため。もちろんプレイヤーの腕次第では使う意味はあり、前者は体力に余裕があれば適当に連射するだけで勝つ事ができるし、後者は慣れたプレイヤーであれば高効率かつ素早く撃破できる。)) -特殊武器の「フラッシュストッパー」が強すぎる。 --使用時に消費エネルギー4と引き換えに''画面外''に存在する全ての敵も含め7秒間止めることができる((リングマンステージ中ボス「カバトンキュー」以外の全中ボスも停止する。))。これだけでも十分に強力だが、問題は''スライディング中は時間を消費しない''というシステムの挙動で、スライディングが多用できる地形で発動すると実際の停止時間は10秒以上に膨らみ、さらに慣れたプレイヤーが使うと''僅か1回の使用で''ステージの大半が停止したままになるほど。 ---プレイヤーの腕や延長を考慮しない場合でも、7回分フルで使えばステージの大半のザコ敵を封じる事ができてしまう。判定を持ったまま居座る・無敵状態の敵は止めてもショットで倒せないなど、完全に万能とは言い切れないが、それらのケースは僅かなので基本的に全ステージの大半で通用すると言ってよい((なお、正面からの攻撃が効かないシールドアタッカーを止めた場合、何故か正面から倒すことが可能になる。))。~ 当然、他の特殊武器の少ない出番をさらに奪うポテンシャルを持っており、濫用するとゲームの面白さを損なってしまう。~ ただし、射角の関係でロックマンより上空の相手には攻撃が届かないので『2』のメタルブレード程の一騎当千っぷりは無く、状況に応じて使い分ける機会はある。 -2種類の隠しアイテム「ワイヤー」と「バルーン」の入手方法がノーヒント。存在に気づけなかったプレイヤーも少なくない。 --一応、説明書に「今回は1度行ったステージを何度も遊ぶことができます。新たな発見があるかもしれません……」と明記されていたり、バルーンを使用している画面写真が載っていたりする。さらに、武器セレクトメニュー画面の写真が載っており、そこに「WIRE」と表示されている。このように、存在自体はノーヒントというわけでもない。 ---またこれらを未入手の場合、武器切り替えメニューに空欄ができるため、そこで不自然さに気づけるかもしれない。 --隠し場所もボスへ一直線に向かうのではなく、行けそうな場所を探索してみると見つけられる、という感じの場所にある。簡易的ながら探索要素の導入とも言えるだろう。 ---探索要素は、本シリーズでは全くプッシュされていなかった面もあるため、あくまでもステージ攻略を主とするプレイヤーを中心に、マイナスだと感じる面もあるかもしれない。 --また、これらの隠しアイテムは入手しなくてもゲーム進行に支障はないので問題点とまでは言えない。一部の道中配置アイテムの回収に必要になる程度。((通常プレイで「バルーン」が必須のケースはコサックステージ3のE缶1個のみ。「ワイヤー」が必須のケースは無し。)) //''システム面'' //-選択8ボスステージを全てクリアし、コサックステージに入ってしまうと、それ以降ゲームオーバー時に「ステージセレクト」の選択肢がなくなり、「コンティニュー」しか指定出来ないため、8ボスステージに再挑戦できなくなるという点(この傾向は『6』まで続く)。 //--前述の隠しアイテムをまだ取得していない場合、それらが入手できなくなるほか、E缶や残機数を補充したいなどの目的で再挑戦も叶わなくなるため、少々辛い仕様である。 //--ただ、これは旧作における「ワイリーステージ内でゲームオーバーになった際に『ステージセレクト』を選択してしまうと、同ステージ内のそれまでの進行状況はリセットされ、また最初からやり直しになる」という問題を避けるための仕様とも取れる。 //記述がシステムの改善とも言える内容のためCO。戻って再挑戦できない点も2・3と同様であるがそちらは問題視されていないし、むしろ事前にE缶を好きなだけ稼げる点でこちらも改善していると言える。 //改善されているかといえば、隠しアイテムの件は(ゲームクリアに必須ではないとはいえ)そうとは言い難いかな、と。それに今作から実装された一応重要な事柄なので「概要•特徴」項目に移しました。 ---- **問題点 -パスワードにはE缶の保持数が記録されなくなった(コサックステージに入る前であれば選択8ボスステージ再挑戦で再回収は可能)。 -ライフの回復などによるゲージ増加の動きが遅い。顕著なのはボス戦とE缶使用時で、ボス部屋に入ってからボスエネルギーゲージが満タンになるまで少々待たされる。また、E缶使用時はBGMも途切れてしまう。 -ボスのヒット時の無敵時間が増加。特殊武器で弱点を突いても「速攻で撃破」とまでは行かなくなった。 --この傾向は前作からさらに顕著になり、後のシリーズにも続いている。 -前作『3』でも言えたことだが、ラッシュマリンやラッシュジェット使用中にスタートボタンを押して武器セレクト画面を出すとラッシュが消滅してしまう点。~ つまり、落とし穴やダメージゾーン(トゲ地帯など)の上を移動中だとロックマンが下に落ちてしまう(ミスすることが必至な)ので、その最中はゲームを一時中断させることも出来ない。 --この傾向は、次作『5』まで続く。 -今作だけの問題点としてステージ開始時や画面切り替わり時、武器セレクト画面を閉じたときにボタンを押しっぱなしにしてもバスターのチャージが出来ない点がある((ファラオショットのチャージは可能であるので、プログラム上の問題ではなく意図的にやっている模様。))。 -ハシゴを昇りきって画面最上部に到達する、画面下部に落ちてさらに下の画面に移動する、ボス部屋前シャッターに触れた後などに見られる、画面スクロール時の速度が遅くなった((この作品の他には『6』が同様に遅い。))。 -敵への被弾ダメージが高くなった --前作から兆候があったが、今作の敵は撃ってくる弾と体当たりの両方が全体的に攻撃力が高い。 -ラッシュジェット発動中に一定の条件下で被弾するとラッシュが瞬間移動してロックマンに重なり、勝手にラッシュジェットが発動するバグが存在する。 --そもそも、前作では上下左右自在に動けたジェットが今作からは自動前進のみのため、システム的には退化している。 ---- **総評 当初はチャージショットなどの独自のシステムの増加により相対的に賛否両論も増えたが、過去作を継承しつつも新要素を取り入れた意欲作としてバランスの取れた完成度を誇り、総合的にはロックマンシリーズに名を連ねるに恥じないゲームである。~ また前作と今作にてスライディングとチャージショットが追加され、さらにそれらが『8』までの基本仕様になったことで、ロックマンシリーズ(『Xシリーズ』などの派生シリーズを含む)は今作をもって本当の意味で完成されたといえるだろう。 ---- **余談 -''やっぱり黒幕はワイリー''。 --これに関しては問題というより、予定調和と言えない事もない。ある意味愛すべきバカ敵の地位を確立。 ---逆に言えば本作発売当時は、まだお約束だとは認識されていなかった。 -Dr.コサックは、ファンの間で「ロックマンシリーズ中、最も多くのプレイヤーを欺くことに成功したであろうニセラスボス」とも呼ばれている((厳密に言うとコサックステージに旧作恒例の「8体ボスとの再戦」が無いので「あれ?もうラスボスと対決か?」と怪しませる要素はある(もちろんワイリーステージ内では8ボスたちとの再戦がある)。この8ボス再戦が、もしもコサックステージにて行われた後に真相が判明していたとしたら、さらに多くのプレイヤーが驚いたことだろう。))。 --ちなみに以後のシリーズでも毎回似たようなパターンなのだが、本作のワイリーは「本来善良な科学者に対して、その家族を人質に取ることによって脅し、手先にさせる」という、やや毛色の異なった暗躍をしている。そういう意味では、本作の彼はなかなかに非人道的で「黒い」と言えるかも知れない。 --前作『3』のエンディングでは瓦礫の下敷きになり生死がわからない状態からの登場でかえって安心した人も((実際は「3」のエンディングにもワイリーが乗っていると思わしき円盤型の乗り物がチラッと登場していたのだが。))。 --もっとも、これは「後に登場したニセラスボスが失敗してばかり」という事でもある。『5』では''説明書で黒幕を公表していた''し、『6』では''イラストでバレバレだった''。 //ラッシュコイルの変更点は特徴の項に移行しました。 //-ラッシュコイルの挙動が変わり、ジャンプして乗らなくても重なるだけでハイジャンプできる。 //--結果、ジャンプボタンを一切押さなくてもクリア可能というやり込み要素ができた。 //スライディングをするには十字ボタン下+ジャンプボタンを押さなければならない上、スライディングをせずにゲームクリアすることは不可能。したがって、「ジャンプボタンを一切押さなくてもクリア可能」というのは誤り。 -特殊武器の1つ「ファラオショット」において、チャージして頭上に残している最中に一撃では倒せない敵に当てると、頭上のチャージ弾は消えてしまうのだが、その後攻撃ボタンを離すと、チャージ弾を発射できてしまう。これによって1回分のエネルギーで2回分の攻撃が可能となっている((エネルギーを使用するのは発射時なので、発射せずにメニュー画面を開きBを押している状態で閉じることで再びチャージ弾を発生させ、エネルギーを使わずに攻撃し続けることも可能。))。 --『ワールド4』では消えたファラオショットを更にチャージし続けることで何度も頭上に当たり判定を発生出来る凶悪な仕様に変更されているため、バグではなく裏技の一種と考えた方がいいかも知れない。 --なお、ファラオショットの特殊なチャージの都合上か、選択ステージボスのうちスカルマンのみファラオショットに対する完全耐性がある((スカルマンは戦闘開始後こちらに反応するまで微動だにしないので、メニュー画面中はBを押しても反応されないことを利用し「メニュー画面→B押し→メニュー解除→チャージ→Bを離す」を使えば一方的にファラオショットを当て放題になるが、ノーダメージなので攻略の役には立たない。 なお、ロックバスターは仕様が違うためこの方法ではチャージ不可。))((これ以外の特殊武器はどの選択ステージボスにも当てさえすれば最低1のダメージは入り、無効になるものはない。))。 -ワイリーマシン4号撃破直後に、逃げるワイリーをレインフラッシュで倒せてしまうが、そこからゲームが進行しなくなるため完全に詰んでしまうバグがある。 --フラッシュストッパーで動きを止めることも出来るが、もちろん何の意味も無い。 -今作から『6』まで、選択8ボスステージ→表向きの敵基地ステージ(中間ステージ)→ワイリーステージ、という流れが定番となった。 --パスワードで保存できるゲーム進行度は、基本的に8体目のボス撃破までとなる((ただ、その時点で前述の隠しアイテム2種類をまだ入手していない場合は、それらを入手するごとにパスワードが更新されるので、厳密には「8体のボス撃破+隠しアイテム2種類とも入手済み」の状況で最後となる。))ため、その後はラスボスまで一気に攻略する必要がある。 -本作のワイリー土下座シーンで流れるBGMはゲームボーイソフト『カプコンクイズ ハテナ?の大冒険』のワールドクリア時のBGMのアレンジである。 -この作品のボスキャラクター公募の採用(ワイリー賞受賞)者8人には金色のカセットとバスタオルが贈られたが、この金色のカセットの一部が秋葉原に流れ超がつく位にプレミアム化し、『[[TVチャンピオン]]』『ゲームセンターCX』『お試しかっ!』『開運何でも鑑定団』などのメディアに取り上げられた事がある((現在は価格は付けられていない。))。 -シリーズで初めて玩具展開された。 --講談社の児童誌『月刊コミックボンボン』とロックマンシリーズが本格的にタイアップし始めたのも本作から。前作まではあくまで新作ソフトとしての紹介のみだった。 --なお、この池原しげと氏のコミック版ではスカルマンステージ攻略時にラッシュジェットを使っているのだが、コミック版の攻略順をゲームに当てはめるとまだドリルマンを倒していないため入手できておらず使えない。 ---リングマンが最強ボスとして君臨、「リングマンまで倒されるとは計算していなかった」と言わしめる程。 -8ボス関連 #region(少し長いので格納) -「ダストマン」 --当時13歳であった『[[アイシールド21>JUMP SUPER STARS]]』『ワンパンマン』作画担当の村田雄介氏が、ボスキャラクターデザインコンテストに応募し、採用されたボスである。 ---村田氏は3から5まで投稿されており、『3』では佳作(ライト賞)受賞((「ダブルマン」というキャラクターをデザインし、身体の上半分と下半分とが分離して攻撃を行うというアイデアが描かれていた。))し、『5』では「クリスタルマン」が採用された。(原案ハガキでの名前は「レンズマン」)。 ---当時は、中学生だった村田氏も現在では漫画家の他、マジンボーンや[[バディミッション BOND]]等、様々なゲームのキャラクターデザインに携わり、ロックマンのファンブックでも描き下ろしイラストが寄稿され、感慨深いものがある。~ また、上記の『[[アイシールド21>JUMP ULTIMATE STARS]]』や『ワンパンマン』も同じくゲーム化されている。 //アイシールド21の単独記事は無いため、出演しているオールスターゲームのリンク先を掲載。 -「ブライトマン」 --当時14歳であった法廷画家兼イラストレーターの榎本よしたか氏が、同コンテストに応募し採用されたボスである(原案ハガキでの名前は「パールマン」)。 ---榎本氏がまとめたルポ漫画によれば、何枚か投稿したうちの一作であり、あまり深く考えずにデザインしたキャラクターが採用され、困惑したとのこと。 ---前述の『開運なんでも鑑定団』に出品したのは、この榎本氏(('14/8/12放送分。))である。番組ではゲーム系ジャーナリスト平林久和氏によって40万円もの鑑定額が付けられた。 --特殊武器のフラッシュストッパーは使われると高確率で追撃を受ける厄介な技だが、実は''ブライトマンの残ライフ値が特定の値になった時のみ使用する''ため、ダメージを調整すれば一回も使わせる事なく倒せる。 ---ちなみに、弱点武器のみで倒そうとすると''3回ある条件ライフ値に全て引っかかる''ため、反って苦戦する事になり得る。 -「リングマン」 --同コンテストの被採用者としては初の、女性がデザインしたボスである。ただ、本人の名前から長らく女性だと認識されていなかった。 ---そのため、次作『5』に登場するグラビティーマンのデザイナーが女性であったことから、そちらを「女性初のワイリー賞受賞者です」と誤って紹介していた。 ---ちなみにこのデザイナーは、前作『3』のマグネットマンのデザインを気に入っており、リングマンの大まかなデザインや配色はマグネットマンを参考にしている、とのこと。 -「トードマン」 --シリーズ中でも最弱クラスのボスとして有名。動きも特殊武器を使う前に腰を振るというものであり悪い意味で個性的。 ---というのも、戦闘が始まると「こちらのショットに反応して大ジャンプ体当たり」という単純で簡単に避けられる行動ルーチンが露呈してしまうため。そしてトードマンには''この体当たりと特殊武器レインフラッシュによる攻撃方法しかない''。~ ダメージ自体は非常に大きいのだが、「当たらなければどうという事はない」である。しかもこちらが一定時間攻撃せず待たないとレインフラッシュを使用しない上、その準備動作中に攻撃を当てると中断してしまう悲惨なおまけつき。 ---結局、(バスターを撃ちながら)左右移動、または腰を振るのを待ってショット(ドリルボム)、という単純すぎるハメでいたぶられるのが日常。チャージショットに固執するとコツが要る((タイミングのミスを恐れてトードマンに接近しすぎると再チャージ時のボタンで小ショットが出てしまう→反応したトードマンがジャンプ、となりかえって封殺できない。少し距離を置くのがコツ。))が、気付いてしまえば移動すらほぼ不要になってしまう。~ ダストマンやファラオマンも「特定位置で特定の武器を使用後」Bボタンを適当に押しているだけでそこから動かずハメ殺す方法があるが、さすがにロックバスターだけでハメれるのとでは話が違う。 ---その弱さや風貌からとあるサイトでファンクラブが結成されるに至ったが、現在は閉鎖している。 ---ちなみにトードマン以外のシリーズ最弱クラスのボスには[[ロックマン3>ロックマン3 Dr.ワイリーの最期!?]]のタップマン、[[ロックマンワールド2]]のクイント等が挙がる。 //ストーンマン(5)、グラビティーマン(5)が入っていたが5のボスは弱いものが多く、「なぜスターマンが入らないのか?」など意見が分かれそう。これらよりも動きが単調なタップマンは妥当。ソードマン(8)は5のボス達と同等ぐらいとこれまた微妙。比べてみるとアース、クイントは別格の弱さなので。 //アースに関してはゴリ押しでの弱さでクイントとは違うため削除 --全画面判定武器は以降の作品でも定番となったが、この手の武器を使うボスがロックマン同様に全画面にダメージ判定を展開することはなくなった((8ボス以外ならロックマンワールド5のラスボスが技の一つとして全画面攻撃を使用し準備動作中にキャンセルできる。ただしこのボス自体はかなり強い部類。))。~ 全画面判定の攻撃を使うボスというのは、そもそも調整が難しいものなのであろう。 #endregion -一部の特殊武器の傾向が、『[[ロックマン2>ロックマン2 Dr.ワイリーの謎]]』と共通する部分が多い(例:フラッシュストッパーとタイムストッパー、ファラオショットとアトミックファイヤーなど)。 --ちなみに本作のエンディング曲は、『2』のオープニングの曲をアレンジしたものである。 -モスラーヤやスクエアーマシン等の「天井がないボス対決場所」で、バルーンを使って画面上部に行き画面外でドリルボムを発射して爆破させると、現在戦っているボスに応じて様々な現象が発生する((例えば、対モスラーヤ戦だとボスが弾を撃ってこなくなり、地形破壊音が鳴らなくなる。対メットール・ダディ戦の場合、ザコ敵のメットールが上から降ってこなくなる。さらに、共通点としてこの現象が発動すると、ドリルボムが射出できなくなるが、武器セレクト画面を出して解除すればまた使用可能になる。それを踏まえて、対タコトラッシュ戦でこの現象になると、ボスが弾や炎攻撃をしなくなるのだが、ドリルボムを再使用可能にして、それをボス本体に当てると、再び攻撃をしてくるようになる。))。 --有志の検証によると、画面外で爆発したドリルボムの爆風がメモリを潰してしまうバグによるものである事が判明している。~ ちなみにラスボス・ワイリーカプセル戦でこれを実行すると、ワイリーカプセルがワープしたまま出現しなくなり詰んでしまう。 -開発中のバージョンではファラオマンステージに専用の中ボスが存在し、1991年の東京おもちゃショーの試遊台にてその姿が確認されている。([[参考動画>https://youtu.be/dje-I2c5sbE?t=252]]) -海外では『4』『5』『6』を『[[ロックマンメガワールド]]』風にアレンジ制作している動きがあり、現在は本作のみが完成済みで実際にメガドライブでプレーする事が可能となっている。 ---- **その後の扱い -1999年10月28日に[[PSに移植>ロックマン (PS)]]、2010年2月9日にはWiiのバーチャルコンソールでの配信が開始。PS版は2011年2月9日よりゲームアーカイブスで配信開始。 --PS版は、本作からナビモードのBGMが全てアレンジになった。コマンド入力も不要。しかしその分、アーカイブスでは必要容量が約400MBと元がFCソフトとは思えないほどに巨大化してしまっている。これは全6作中で最大。 ---データ圧縮の方法に何らかの問題があったのだと思われる。ちなみに、元々PSソフトである『[[ロックマン8>ロックマン8 メタルヒーローズ]]』や『[[ロックマンDASH>ロックマンDASH 鋼の冒険心]]』ですら300MB程度である。 --本作からナビモード(とミッションモード)用のパワーアップパーツが追加され、ライト研究所で装備することが可能に。更に有利に進められるようになった。 ---敵の累計撃破数に応じて追加されていくため、何度も繰り返しプレイすることでポケットステーションが無くてもロックマンの強化が可能となり、よりクリアしやすくなっている。 -2017年1月6日、本作含むFC版初期6作がiOS版、アンドロイド版共にスマホアプリとして配信開始された。 --フィーチャーフォン版の移植のため、正直移植度は高いとはいえず製品ページでの評価も散々なものとなっている。((ただし、これはiOS版での話。アンドロイド版の製品ページでは高評価の方が多い(ただし、そのアンドロイド版の時点でかなり移植度は低く、もっさり挙動であった)。因みにiOS版評価の中には起動している最中に端末の電源ごと落ちたという恐ろしい報告もあるが、現在は修正済み。))そもそも繊細なキー操作が要求される本シリーズは仮想パッドによる操作は向いていないのかもしれないが、その点を差し引いても挙動がもっさりしている等快適な動作環境とは言い難い。((製品ページにて『本作は、ゲーム内容をスマートフォン用に調整されておりますので、家庭用ゲーム機版と一部の挙動や仕様が異なります。』と注意勧告はされているが、正直な所その一言で済ましていいレベルではない。)) --その中でもダントツに出来の酷いのが本作4のアプリ版で、移植版6作品の中で最も挙動がもっさりしている((ゲームスピードでHIGI以上に切替可能))。特にボス戦で顕著。 ---特殊武器を装備すると冗談抜きでまるでスロー再生しているかの様。これに加えてキーパッドの反応も悪く、「射撃ボタンを連打しても中々連射してくれない」「スライディング操作を連続でしても単発のスライディングになりやすい」(これらは4の移植版のみに見られる現象)等、プレイ感覚はもはや別ゲームの次元。 ---結果、にわかには信じ難いかもしれないが、これまで散々最弱とネタにされてきた''トードマンが強ボスの一角となっている。''
*ロックマン4 新たなる野望!! 【ろっくまんふぉー あらたなるやぼう】 |ジャンル|横スクロールアクション|CENTER:&image(rockman04.jpg,height=160,http://www.amazon.co.jp/dp/B000068HLH)[[裏を見る>https://gamefaqs.gamespot.com/a/box/1/2/9/22129_back.jpg]]| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|4MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|カプコン|~| |発売日|1991年12月6日|~| |定価|7,800円|~| |配信|バーチャルコンソール&br()【Wii】2010年2月9日/500Wiiポイント((現在は配信終了。))&br()【3DS】2012年10月17日&br()【WiiU】2013年6月12日/上記共に500円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|更に進化したショットアクション&br()ゲームバランスは良好だがやや大味なところも|~| |>|>|CENTER:''[[ロックマンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- ~ #center(){{ &big(){''新たなる敵!? ロックマンパワー炸裂!!''} }} ~ ---- **プロローグ > 前作の最後で、悪の科学者Dr.ワイリーは自らの基地の崩壊に巻き込まれ消えた。~ 世界に平和が戻ったかに見えたが、新たな敵・Dr.コサックがロックマンに挑戦状を叩きつける。~ 「我に従うもよし、歯向かい戦いを挑むもよし、よく考えて答えを出すがよいぞ!」~ 占拠された世界8大都市を奪回するため、Dr.コサックの作り出したロボットに新兵器「ニューロックバスター」を装備したロックマンが挑む。 ---- **概要・特徴 『ロックマン』シリーズ第4作目。新たな敵にロックマンが立ち向かう。 -バスター長押しによる新たなアクション、チャージショット(溜め撃ち)が初登場。 --後継・派生作品でも標準のアクションとなり、本作を境にゲームバランスが大きく変化した。 --ボスキャラへの攻撃ヒット時の無敵時間が長くなり、通常弾の連射が必ずしも有効な戦法ではなくなったものの、その無敵時間をチャージに充てることで対等に渡り合うことが出来る。 --ステージ道中でも無敵時間の無い高耐久の雑魚相手には連射、編隊や小粒相手にはチャージショットといった形で攻撃方法を選ぶ戦略性も生まれた。 ---チャージショットはシリーズ内でも細かい性能差が存在し、『4』『5』『6』では作品それぞれで異なる呼称が設定されており、本作のチャージショットは「ニューロックバスター」と呼ばれる。 -本作より武器セレクト画面が、ウィンドウ式から画面切り替え式に変更され、画面内に弾が残っていても開くことが出来るようになった。 --フラッシュストッパー使用時の効果時間中のみ例外で、武器セレクト画面呼び出し不可能になっている。 --前作までの「特殊武器の効果が切れるまで武器切り替えが不可能」という事態はほとんどなくなったが、発射中の弾やラッシュは消滅する(後述)ので注意。 -サポートメカ「エディー」が登場。 --本作ではステージの特定の場所で現れ、ライフエネルギー大・武器エネルギー大・1UP・E缶のいずれかをランダムで出す((エディーの出現エリアに入ると、基本的にロックマンのもとへ移動して近づき、アイテムを出してくれるのだが、とあるステージでは移動せずに留まったまま動かない。といっても、特に仕様が異なるわけではなく、ロックマンのほうから近づけば通常どおりちゃんとアイテムを出してくれる。))。 --一度アイテムをもらうと、そのステージクリア後か、ゲームオーバー後に再び入り直さない限り二度と現れない。 --今後もシリーズごとに違う役割を担うキャラクターとなる。 -隠しアイテムとして「ワイヤー」と「バルーン」が登場。選択8ボスステージのうち、特定の2つのステージのどこかに隠してある。 -『[[1>ロックマン]]』以来の、一度クリアした選択ボスステージに何度でも挑戦できる仕様が復活。 --クリア済みのステージに再び入ることで、前述の取り逃した隠しアイテムの回収や、E缶補充などが可能となったが、各ボスとの再戦はできず、ボス部屋到達と同時にステージクリア扱いとなる。 --ただし、選択8ボスステージクリア後に出現するコサックステージに入ってしまうと、再挑戦出来なくなる。 ---コサックステージでゲームオーバーになると、「STAGE SELECT(ステージセレクト)」の選択肢がなくなり「CONTINUE(コンティニュー)」しか指定出来ないためである。こうなると、隠しアイテムをまだ取得していない場合、それらが入手できなくなるほか、E缶や残機数を補充したいなどの目的で再挑戦も叶わなくなる。 ---ただ、これは旧作における「ワイリーステージ内でゲームオーバーになった際に『STAGE SELECT』を選択してしまうと、同ステージ内のそれまでの進行状況はリセットされ、また最初からやり直しになる」という問題を避けるための仕様となっており、むしろ改善されたという声もある。 -上記に伴い、インフレしていたダメージの低減等も合わさって全体的に難易度が緩和された。 -残機のMAXが9になった。 -強制スクロールのステージが初登場((強制スクロール自体は『2』のワイリーステージ1の対メカドラゴン戦直前で既に登場している。))。 -8体のボスとその弱点である特殊武器が、『1』以来の完全なリング状(特殊武器と有効なボスがほぼ1:1)に固定された。 #region(本作のボスと特殊武器) |ブライトマン|フラッシュストッパー: 数秒間敵の動きを止める。停止中はチャージ不可のロックバスターのみ可能。ボス戦では、この武器を弱点とする相手以外には無効| |トードマン|レインフラッシュ: 打ち上げた後、画面全体に酸の雨を降らせて攻撃。防御状態の敵にもダメージを与える| |ドリルマン|ドリルボム: 爆発するドリルを撃つ。攻撃ボタン操作で空中爆破も可能。特定の壁も破壊できる| |ファラオマン|ファラオショット: 斜め方向への撃ち分けや溜め撃ちも可能な光の弾を撃つ。チャージ中の頭上に現れる光弾にも攻撃判定あり| |リングマン|リングブーメラン: 一定距離飛んだ後、戻ってくるリングを撃つ。敵を貫通する| |ダストマン|ダストクラッシャー: 敵に当たると4方向に分裂するゴミの塊を発射する| |ダイブマン|ダイブミサイル: 敵を追尾するミサイルを撃つ| |スカルマン|スカルバリアー: ドクロ4つを自分の周囲に回転させる。敵や敵弾に当たると消滅する| #endregion -前作『3』で初登場したラッシュの各形態の仕様が変更された。 --ラッシュコイルは、ジャンプして乗らなくても重なるだけでハイジャンプできるようになった。 --ラッシュジェットは、乗ると自動的に常に前進するタイプに変更された。 ---前進中に十字ボタンの上下入力により、多少の高さの調整も可能だが、壁などに接触するとラッシュは消滅してしまう。 ---また、水中では使用不可能になり、ラッシュマリンとの差別化が図られた。 --ラッシュマリンは「水中でのみ使用可能」になり、攻撃する際に「ラッシュの口から弾を吐き出す」というグラフィックに変更された。 --その他、選択8ボスステージでは「先へ進むためにラッシュを使わなければ越えられない地形」が無くなり、前作の問題点が改善されたと言える((前作では、選択8ボスステージの時点で「ラッシュを使わないと越えられない地形」がいくつか存在し、最低でも初期装備であるラッシュコイルがあれば越えることはできたが、エネルギー切れの場合は、戻ってエネルギーを補充したり故意にミスしたりしなければならなかった。詰んでしまう事は無かったが、面倒な事態になりうることがあった。))。 ---ただし、ラッシュを使わなければ進入できない隠しエリアや、入手できないアイテムなどは存在する。 -パスワードの仕様について --旧作どおりの「方眼のマスにチップを置く」という方式であるが、前作『3』の赤・青の2色チップ仕様とは異なり、前々作『2』の赤チップのみの仕様に戻っている。 ---ただ、次回作『5』では、『3』と同様の2色チップ仕様が再び採用されており、さらに次々回作『6』では赤チップのみの仕様となっている。 //((このように、ナンバリング奇数作品(パスワード制が採用されていない『1』は除く)では赤・青の2色チップ仕様、ナンバリング偶数作品では赤チップのみの仕様となっているわけだが、なぜ、まるで飛び石のようにチップの色の種類を変更しているのかは不明。))。 //↑保存できる内容が複雑だからだろ?『3』は8ステージクリアした後ドクロボットもあるし、E缶も保存できる。『5』はビートのプレートが8枚もあるし //計算してみたけど、保存内容は2が8ボス撃破の有無とE缶0~4個で、2の8乗×5の1280通り、3が8ボス撃破とドクロボット撃破とブレイクマン撃破とE缶0~9個で、(2の8乗+2の4乗-1+2-1)×10の2720通り(8ボス全撃破とドクロボット全未撃破、ドクロボット全撃破とブレイクマン未撃破が重複してるため、1ずつ引く)、4が8ボス撃破と隠しアイテム2つで、2の10乗の1024通り、5が8ボス撃破とプレート8つで、2の16乗の65536通り、6が8ボス撃破(内4ボスはプレートを持ってる方か否か)とエネルギーバランサーで、2の5乗×3の4乗で2592通り //『2』1280通り・『3』2720通り・『4』1024通り・『5』65536通り・『6』2592通り //詳細な計算結果ありがとうございます。該当箇所を削除しました -その他 ハシゴのある場所での挙動について --細かい点ではあるが、ハシゴにつかまった状態でAボタンを押すと手を離して落下し、その落下中(もちろんハシゴに重なっている状態で)や、ハシゴに重なってジャンプしている最中に「十字ボタンの上あるいは下」を押すと、旧作では再びハシゴにつかまることが出来た。~ これに対して今作以降では、同じ状況で「下」を押してもハシゴにつかまることが出来なくなった(「上」押しでのみつかまることが可能)。『6』では例外的に旧作の仕様に戻されている。 //↑7、ロクフォル、11では確認済、6が例外で下も対応なのも確認済。Xシリーズでも上のみになってるし6のみ例外で4から標準でこの仕様になったと捉えるべきかなと。 ---- **評価点 ''シリーズを追う毎に進化する演出'' -オープニングの演出はシリーズを追う毎に強化されており、本作ではOP専用BGMが2つ用意されている程。 --前々作『2』以来のオープニングのストーリーナレーションが復活((前作『3』では、容量不足のため実装されておらず、説明書を読まない限り、ストーリー展開が理解しにくい事態になりうることがあった。))。今作は主に、世界観解説とロックマンの生い立ちの補完に注力されている。 --特にオープニングの前半部分は、シリーズ第一作目「ロックマン」のあらすじに相応しい仕上がりとなっており、旧作プレイヤーに対する熱いファンサービスとなっている。 -エンディング、寸劇の演出は凡そ『3』の傾向を継承。『3』で初登場したブルースなどは出番こそ少ないものの、ストーリー上重要な役割を担う等、後のシリーズまで続くキャラクターの立ち位置をより強固に印象付けた。 ''多彩で扱いやすい特殊武器'' -FC時代のロックマンシリーズでは大概「弱点ボスにしか使い様がないorそれすら使わない方が楽」という死に武器と、「困ったらとりあえずこれでよい」というような便利すぎる武器があるのだが、今作では人にもよるがかなりバランスが良い方とされており、全く使えないとされる特殊武器は存在しない。 #region(各特殊武器の利点) -「ファラオショット」 --斜めに撃つ事ができ、溜め撃ち可能、通常・溜め共にロックバスターと同じダメージ効率、チャージ中に頭上に集積するエネルギーに判定あるので対空防衛になるうえ、これをヒットさせた際にはエネルギーは減らないといった使い易い特徴を持つ。メインとして使っていける性能。 -「ダストクラッシャー」「ドリルボム」 --どちらも直線軌道でクセが少なく、威力があり特定の大型の敵やザコへの特効を持つ。一部は有効な敵が被るが、言い換えれば片方を持っていない時に代用として使うことができる。 --前者はメイン弾と分裂弾でほとんどの場合で3ヒットさせられるため高威力を発揮。後者は任意タイミングで起爆でき、爆風は敵の無敵ガードを貫通するためそのままでは弾かれる敵にも効く。倒す手段の限られる無敵のガリョービーもこれに含まれる。また特定の壁を破壊する用途もある。爆風が弾体より広い判定を持つため、ジャンプ+バスターよりも少しだけ高い位置に届くようになり、特定のボスはこれを利用した弱点にもなっている。 -「フラッシュストッパー」 --大半の中ボスを含むあらゆる雑魚敵の動きを止められる上に、止めている間無チャージのバスターで攻撃可能。旧作『2』の「タイムストッパー」の強化版といえる性能を誇り、費用対効果に非常に優れ、トータルでの停止可能時間が格段に延長されたため、非常に強力。ただしあまりに強力すぎてシリーズ通してもぶっ壊れ性能とも言われる。詳細は後述の賛否両論点にて。 -「リングブーメラン」 --射程が短く火力自体は貧弱だが、敵のガードを容易に貫通できる上に発射時と戻りで2ヒットさせられる。レスポンスもそれなりに良く、有効なボスも多い。 -「レインフラッシュ」「スカルバリアー」「ダイブミサイル」 --ふわふわと飛びながらロックマンに体当たりしてくる敵や足場の不安定な所でザコと対峙する場面が多数存在する今作ではいずれも利用価値が高い。 --レインフラッシュは燃費は悪いが画面全体攻撃かつガード無視と強力で、しかも僅かとはいえ判定が持続するため予め発射してから進む使い方もできる。 --スカルバリアーは攻撃に使おうとするとテクニカルな一方、コスワロン・ギョットット・タケテントウ等のバスターで対処しづらい(または一度攻撃を外すとリカバリーの難しい)体当たりタイプの敵に特に有効で、加えて避けづらい落石やアップンダウンに対しても完璧な防御として機能する。 --ダイブミサイルは燃費のいい追尾弾として用途毎に使い分ける事ができる。ラッカーサーやマミーラと言った、一部のやや硬い雑魚敵を一撃で倒せる点も採用点として高い。 #endregion -余談だが、隠し装備アイテム「ワイヤー」には一応攻撃判定がある。使いどころはほとんどなく趣味の域であるが…。((一応、強敵のワイリーマシン4号の第二形態に対して本命弱点武器使用前の削り用として使えなくもないのだが、ボスの挙動の関係でリスクに見合ったリターンはない。)) ''ゲームバランス'' -『1』から『3』まではプレイヤー泣かせの高水準を保った難易度であるが、本作で一気に緩和されて新規層にもとっつき易くなった。 --チャージショット等の新要素、ステージ再探索可能等の親切設計によっても難易度を大きく下げている。 --シリーズの中では中の下ぐらいで、武器やアイテムも全体的に扱いやすく使い分けポイントも豊富なので、「ロックマンとはこういうものだ」という入門用に適している。 --進行に伴う難易度の上がり方は良好。コサックステージはやや易しいが、ワイリーステージは強敵揃い。この辺りは『2』に近い。 //-『1』から『3』までプレイヤー泣かせの高水準を保った難易度であるが、本作で一気に落とされて新規層にもとっつき易くなった。 //「他に比べて難易度が高い」かのような書き方をするには根拠が不明確。むしろクリアしやすいゲームであると考える。 //-チャージショット等の新要素、ステージ再探索可能等の親切設計によって従来より難易度を下げている。武器やアイテムも全体的に扱いやすく使い分けポイントも豊富である。 //↑絶対前バージョンのほうがいいと思うので修正 //「シリーズの中では」って書いてあるのに他のゲームとの難易度を比較する意味はないと思うけど。 //それにもっと言うと初期『1』~『3』ロックマンがクリアしやすいゲームだなんて思ってる人のほうが少ないと思うけどね。じゃなきゃざわざ「5」の移植に「易しいロックマン」なんて書かないから。ちなみに前バージョンの文章を書いたのは俺じゃないから。なんかあればこれ以降は意見箱で。 //-明らかな平易化を実感する面として、トード、ダスト、スカルの3ステージがあげられるだろう。 //--トードマンステージは道中からして風や水流が移動の障害になるのが多少鬱陶しいぐらいで過去作に前例の無いぐらい易しいステージ。BGMもいかにもヌルそうな雰囲気を醸し出している。ボスのトードマンも適当にバスター連射して敵がぴょんぴょん跳んできたところをくぐっていけば完封出来るぐらい楽勝(あまりにも弱い彼に関しては賛否両論点にも後述)。 //--ダストマンステージに関しては道中は最初の落とし穴地帯や巨大ブロック地帯等手こずる箇所もそれなりにある。しかしボスのダストマンはこれまたタイミング良く垂直ジャンプやスライディングしてるだけでノーダメ撃破出来る超雑魚ボス。こちらも初見で余裕勝ちしたプレイヤーが多数であり、まさに「名は体を表す」。 //--スカルマンステージの道中もチャージ弾でないと倒しきれないスケルトンジョーが至る所で待ち受けるものの蛙男の面とどっこいぐらいの楽勝面で何の障害も無く進んでいく。ただ、ボスのスカルマンは(少なくとも上記2体に比べれば)それなりに強く慣れていないと体当たりや6連弾を飛び越すタイミングが取りづらい。 //---この面はE缶がアイテムの助け無しで2つも入手(エディが出してくるのを粘れば3つ)できるので、ボスを倒した後もE缶の補給源として利用される。 //-最弱のトードマンの弱点順を辿ればブライトマンであるが、実際はステージ難易度の関係で上記の3ステージをクリアしてからダイブマン辺りに挑戦するのがお勧めとされている。 //-一方、歯応えのある面もちゃんとあり、ステージ道中だとリングマンステージ、ブライトマンステージが難しめでやり応えのあるギミックが多数。 //--8ボスでは行動がパターン化されていながら攻撃の速いリングマンと地上でドリルボム撃ちながら暴れ回るドリルマンが強敵。 //-8ボスを倒した後にコサックステージが現れる。ステージ、ボスの両面において全般的に奇抜なアイデアが反映されているものの、実質的な難易度は寧ろ8ボス面以下であり、拍子抜けものである。 //--これは『3』の中間ステージであるドクロボット面が終盤面を喰ってしまうぐらいに難し過ぎた反動もある。 //-それに続くワイリーステージは終盤に相応しい難易度に上がり、ボスにはメットールダディやワイリーマシーン4号を筆頭に強力な面子を揃えている。 //--ラスボスとしてワイリーカプセルが登場した初作品でもあり、以降の定番となる。暗闇の中で一瞬現れるところに弱点武器をぶつける駆け引きの熱い戦いであり、シリーズのラスボスの中では割りと強い方。 //--とまぁ、単純に敵の強さで言えば弱い敵ばかりなわけではなくむしろ終盤ではかなり強敵にも恵まれている方である。難易度が低いと言われる理由はシステム的な面や簡単にE缶が補給出来たりという部分も大きいだろう。 //↑蛇足な上に~男の表現が気持ち悪い。バランスについての記述はこんなもんでいいでしょ。 ''品質の高いBGM群'' -路線の変更によりキャッチーなメロディからデジタルサウンドへと移行しているが、熱心な固定ファンがつく程の人気は恒例通り。 --特徴的なものに、ロシア民謡の音階を模したコサックステージ前半等哀愁感のあるものもあり、シリーズ全体と比較しても独特な雰囲気を持つが、これはシリーズでも4のみコンポーザを務めた藤井美苗氏(スタッフロールではOJALIN)によるもの。サウンドセットの一新と共に新たな印象に一役買っている。 -曲数も多く、前述したようにOP・ED共に2曲ずつ用意され、かなり豪勢である。~ 8ボス後のステージも4曲と非常に多く、前作までや次作の大半が実質2曲((3のみ3曲))だった事を考えると破格と言える。 --ステージ選択時のBGMなど、一部は『2』をアレンジしたBGMも使用されている。 -また、シリーズでは初めてラスボス専用のBGMが用意された。 --ただし、コサックステージとワイリーステージの各ボス対決時のBGMは、選択8ボスステージのものと同じである。 ---- **賛否両論点 ''特殊武器について'' -ステージ道中での特殊武器の出番が減少傾向に。 --評価点にある通り特殊武器の性能自体はシリーズ中でも良好な部類なのだが、ニューロックバスターのダメージ効率や汎用性の高さと、特殊武器の消費エネルギー量が増加により最少でも一発で1目盛り消費するようになったため、ステージ道中での特殊武器は「不用意に乱発できない奥の手」という立場にあるといえる。 --ただしこれらは2のメタルブレード等のような、燃費も良くメインウェポンとして使用していける武器が、チャージショットという形で置き換わったが故の利用頻度減少、相対的に消費エネルギーが増加したと感じやすいだけであり、むしろロックバスターの利用頻度が上がったことを評価すべきという意見もある。 --裏を返せば、チャージショットのない作品では逆にロックバスターの使用頻度が下がってしまっていることも問題として取り上げられている。 -ボスへの弱点武器攻撃のリターンが控えめの傾向にある。 --本作には「コックローチツイン」「コサックキャッチャー」「メットールダディ」といった、弱点武器攻撃とチャージショットのダメージ量が同じボスが複数登場し、そういったボス相手の場合、弱点攻撃の有無によって戦闘難度が過去作ほど大きく変動しない。この中でメットールダディはコミカルな見た目とは裏腹に強敵である。 --また、過去作と異なり、弱点武器以外の攻撃によるボスへのダメージは1~2ダメージでほぼ統一されたため、前二作では有効だった「正規の弱点武器がまだないので準弱点武器で挑む((例として『2』で「ウッドマン(本来はアトミックファイヤーが弱点)の弱点を突きたいがヒートマンをまだ倒していない」場合、エアーシューターやメタルブレードで挑んでもそこそこのダメージになるのでこれらを使うなど。))」という戦略が取りづらくなった((ダイブマンのみ唯一の例外であり、ダストクラッシャーで3ダメージ与えられるのだが、ダストクラッシャーはダイブミサイルと相殺してしまったり、連射が出来なかったり等の特性があるため、相性が悪いと言える。))。 --シリーズのボスの弱点武器はダメージの他に「ボスの特殊攻撃を封じ込めたりガードを貫通できる」「ボスの行動パターンと弱点武器の軌道が噛み合いやすい」等弱点たる所以のあるものが多かったが、本作のブライトマンとダイブマンはこのセオリーが通用せず、弱点武器を使うと逆に難易度が上がる。((ブライトマンは弱点武器のダメージ量の関係でフラッシュストッパーの使用条件を満たしやすくなり、ダイブマンは高い体当たりダメージを持つにもかかわらず接近しなければ当たらないバリア武器が弱点となっているため。もちろんプレイヤーの腕次第では使う意味はあり、前者は体力に余裕があれば適当に連射するだけで勝つ事ができるし、後者は慣れたプレイヤーであれば高効率かつ素早く撃破できる。)) -特殊武器の「フラッシュストッパー」が強すぎる。 --使用時に消費エネルギー4と引き換えに''画面外''に存在する全ての敵も含め7秒間止めることができる((リングマンステージ中ボス「カバトンキュー」以外の全中ボスも停止する。))。これだけでも十分に強力だが、問題は''スライディング中は時間を消費しない''というシステムの挙動で、スライディングが多用できる地形で発動すると実際の停止時間は10秒以上に膨らみ、さらに慣れたプレイヤーが使うと''僅か1回の使用で''ステージの大半が停止したままになるほど。 ---プレイヤーの腕や延長を考慮しない場合でも、7回分フルで使えばステージの大半のザコ敵を封じる事ができてしまう。判定を持ったまま居座る・無敵状態の敵は止めてもショットで倒せないなど、完全に万能とは言い切れないが、それらのケースは僅かなので基本的に全ステージの大半で通用すると言ってよい((なお、正面からの攻撃が効かないシールドアタッカーを止めた場合、何故か正面から倒すことが可能になる。))。~ 当然、他の特殊武器の少ない出番をさらに奪うポテンシャルを持っており、濫用するとゲームの面白さを損なってしまう。~ ただし、射角の関係でロックマンより上空の相手には攻撃が届かないので『2』のメタルブレード程の一騎当千っぷりは無く、状況に応じて使い分ける機会はある。 -2種類の隠しアイテム「ワイヤー」と「バルーン」の入手方法がノーヒント。存在に気づけなかったプレイヤーも少なくない。 --一応、説明書に「今回は1度行ったステージを何度も遊ぶことができます。新たな発見があるかもしれません……」と明記されていたり、バルーンを使用している画面写真が載っていたりする。さらに、武器セレクトメニュー画面の写真が載っており、そこに「WIRE」と表示されている。このように、存在自体はノーヒントというわけでもない。 ---またこれらを未入手の場合、武器切り替えメニューに空欄ができるため、そこで不自然さに気づけるかもしれない。 --隠し場所もボスへ一直線に向かうのではなく、行けそうな場所を探索してみると見つけられる、という感じの場所にある。簡易的ながら探索要素の導入とも言えるだろう。 ---探索要素は、本シリーズでは全くプッシュされていなかった面もあるため、あくまでもステージ攻略を主とするプレイヤーを中心に、マイナスだと感じる面もあるかもしれない。 --また、これらの隠しアイテムは入手しなくてもゲーム進行に支障はないので問題点とまでは言えない。一部の道中配置アイテムの回収に必要になる程度。((通常プレイで「バルーン」が必須のケースはコサックステージ3のE缶1個のみ。「ワイヤー」が必須のケースは無し。)) //''システム面'' //-選択8ボスステージを全てクリアし、コサックステージに入ってしまうと、それ以降ゲームオーバー時に「ステージセレクト」の選択肢がなくなり、「コンティニュー」しか指定出来ないため、8ボスステージに再挑戦できなくなるという点(この傾向は『6』まで続く)。 //--前述の隠しアイテムをまだ取得していない場合、それらが入手できなくなるほか、E缶や残機数を補充したいなどの目的で再挑戦も叶わなくなるため、少々辛い仕様である。 //--ただ、これは旧作における「ワイリーステージ内でゲームオーバーになった際に『ステージセレクト』を選択してしまうと、同ステージ内のそれまでの進行状況はリセットされ、また最初からやり直しになる」という問題を避けるための仕様とも取れる。 //記述がシステムの改善とも言える内容のためCO。戻って再挑戦できない点も2・3と同様であるがそちらは問題視されていないし、むしろ事前にE缶を好きなだけ稼げる点でこちらも改善していると言える。 //改善されているかといえば、隠しアイテムの件は(ゲームクリアに必須ではないとはいえ)そうとは言い難いかな、と。それに今作から実装された一応重要な事柄なので「概要•特徴」項目に移しました。 ---- **問題点 -パスワードにはE缶の保持数が記録されなくなった(コサックステージに入る前であれば選択8ボスステージ再挑戦で再回収は可能)。 -ライフの回復などによるゲージ増加の動きが遅い。顕著なのはボス戦とE缶使用時で、ボス部屋に入ってからボスエネルギーゲージが満タンになるまで少々待たされる。また、E缶使用時はBGMも途切れてしまう。 -ボスのヒット時の無敵時間が増加。特殊武器で弱点を突いても「速攻で撃破」とまでは行かなくなった。 --この傾向は前作からさらに顕著になり、後のシリーズにも続いている。 -前作『3』でも言えたことだが、ラッシュマリンやラッシュジェット使用中にスタートボタンを押して武器セレクト画面を出すとラッシュが消滅してしまう点。~ つまり、落とし穴やダメージゾーン(トゲ地帯など)の上を移動中だとロックマンが下に落ちてしまう(ミスすることが必至な)ので、その最中はゲームを一時中断させることも出来ない。 --この傾向は、次作『5』まで続く。 -今作だけの問題点としてステージ開始時や画面切り替わり時、武器セレクト画面を閉じたときにボタンを押しっぱなしにしてもバスターのチャージが出来ない点がある((ファラオショットのチャージは可能であるので、プログラム上の問題ではなく意図的にやっている模様。))。 -ハシゴを昇りきって画面最上部に到達する、画面下部に落ちてさらに下の画面に移動する、ボス部屋前シャッターに触れた後などに見られる、画面スクロール時の速度が遅くなった((この作品の他には『6』が同様に遅い。))。 -敵への被弾ダメージが高くなった --前作から兆候があったが、今作の敵は撃ってくる弾と体当たりの両方が全体的に攻撃力が高い。 -ラッシュジェット発動中に一定の条件下で被弾するとラッシュが瞬間移動してロックマンに重なり、勝手にラッシュジェットが発動するバグが存在する。 --そもそも、前作では上下左右自在に動けたジェットが今作からは自動前進のみのため、システム的には退化している。 ---- **総評 当初はチャージショットなどの独自のシステムの増加により相対的に賛否両論も増えたが、過去作を継承しつつも新要素を取り入れた意欲作としてバランスの取れた完成度を誇り、総合的にはロックマンシリーズに名を連ねるに恥じないゲームである。~ また前作と今作にてスライディングとチャージショットが追加され、さらにそれらが『8』までの基本仕様になったことで、ロックマンシリーズ(『Xシリーズ』などの派生シリーズを含む)は今作をもって本当の意味で完成されたといえるだろう。 ---- **余談 -''やっぱり黒幕はワイリー''。 --これに関しては問題というより、予定調和と言えない事もない。ある意味愛すべきバカ敵の地位を確立。 ---逆に言えば本作発売当時は、まだお約束だとは認識されていなかった。 -Dr.コサックは、ファンの間で「ロックマンシリーズ中、最も多くのプレイヤーを欺くことに成功したであろうニセラスボス」とも呼ばれている((厳密に言うとコサックステージに旧作恒例の「8体ボスとの再戦」が無いので「あれ?もうラスボスと対決か?」と怪しませる要素はある(もちろんワイリーステージ内では8ボスたちとの再戦がある)。この8ボス再戦が、もしもコサックステージにて行われた後に真相が判明していたとしたら、さらに多くのプレイヤーが驚いたことだろう。))。 --ちなみに以後のシリーズでも毎回似たようなパターンなのだが、本作のワイリーは「本来善良な科学者に対して、その家族を人質に取ることによって脅し、手先にさせる」という、やや毛色の異なった暗躍をしている。そういう意味では、本作の彼はなかなかに非人道的で「黒い」と言えるかも知れない。 --前作『3』のエンディングでは瓦礫の下敷きになり生死がわからない状態からの登場でかえって安心した人も((実際は「3」のエンディングにもワイリーが乗っていると思わしき円盤型の乗り物がチラッと登場していたのだが。))。 --もっとも、これは「後に登場したニセラスボスが失敗してばかり」という事でもある。『5』では''説明書で黒幕を公表していた''し、『6』では''イラストでバレバレだった''。 //ラッシュコイルの変更点は特徴の項に移行しました。 //-ラッシュコイルの挙動が変わり、ジャンプして乗らなくても重なるだけでハイジャンプできる。 //--結果、ジャンプボタンを一切押さなくてもクリア可能というやり込み要素ができた。 //スライディングをするには十字ボタン下+ジャンプボタンを押さなければならない上、スライディングをせずにゲームクリアすることは不可能。したがって、「ジャンプボタンを一切押さなくてもクリア可能」というのは誤り。 -特殊武器の1つ「ファラオショット」において、チャージして頭上に残している最中に一撃では倒せない敵に当てると、頭上のチャージ弾は消えてしまうのだが、その後攻撃ボタンを離すと、チャージ弾を発射できてしまう。これによって1回分のエネルギーで2回分の攻撃が可能となっている((エネルギーを使用するのは発射時なので、発射せずにメニュー画面を開きBを押している状態で閉じることで再びチャージ弾を発生させ、エネルギーを使わずに攻撃し続けることも可能。))。 --『ワールド4』では消えたファラオショットを更にチャージし続けることで何度も頭上に当たり判定を発生出来る凶悪な仕様に変更されているため、バグではなく裏技の一種と考えた方がいいかも知れない。 --なお、ファラオショットの特殊なチャージの都合上か、選択ステージボスのうちスカルマンのみファラオショットに対する完全耐性がある((スカルマンは戦闘開始後こちらに反応するまで微動だにしないので、メニュー画面中はBを押しても反応されないことを利用し「メニュー画面→B押し→メニュー解除→チャージ→Bを離す」を使えば一方的にファラオショットを当て放題になるが、ノーダメージなので攻略の役には立たない。 なお、ロックバスターは仕様が違うためこの方法ではチャージ不可。))((これ以外の特殊武器はどの選択ステージボスにも当てさえすれば最低1のダメージは入り、無効になるものはない。))。 -ワイリーマシン4号撃破直後に、逃げるワイリーをレインフラッシュで倒せてしまうが、そこからゲームが進行しなくなるため完全に詰んでしまうバグがある。 --フラッシュストッパーで動きを止めることも出来るが、もちろん何の意味も無い。 -今作から『6』まで、選択8ボスステージ→表向きの敵基地ステージ(中間ステージ)→ワイリーステージ、という流れが定番となった。 --パスワードで保存できるゲーム進行度は、基本的に8体目のボス撃破までとなる((ただ、その時点で前述の隠しアイテム2種類をまだ入手していない場合は、それらを入手するごとにパスワードが更新されるので、厳密には「8体のボス撃破+隠しアイテム2種類とも入手済み」の状況で最後となる。))ため、その後はラスボスまで一気に攻略する必要がある。 -本作のワイリー土下座シーンで流れるBGMはゲームボーイソフト『カプコンクイズ ハテナ?の大冒険』のワールドクリア時のBGMのアレンジである。 -この作品のボスキャラクター公募の採用(ワイリー賞受賞)者8人には金色のカセットとバスタオルが贈られたが、この金色のカセットの一部が秋葉原に流れ超がつく位にプレミアム化し、『[[TVチャンピオン]]』『ゲームセンターCX』『お試しかっ!』『開運何でも鑑定団』などのメディアに取り上げられた事がある((現在は価格は付けられていない。))。 -シリーズで初めて玩具展開された。 --講談社の児童誌『月刊コミックボンボン』とロックマンシリーズが本格的にタイアップし始めたのも本作から。前作まではあくまで新作ソフトとしての紹介のみだった。 --なお、この池原しげと氏のコミック版ではスカルマンステージ攻略時にラッシュジェットを使っているのだが、コミック版の攻略順をゲームに当てはめるとまだドリルマンを倒していないため入手できておらず使えない。 ---リングマンが最強ボスとして君臨、「リングマンまで倒されるとは計算していなかった」と言わしめる程。 -8ボス関連 #region(少し長いので格納) -「ダストマン」 --当時13歳であった『[[アイシールド21>JUMP SUPER STARS]]』『ワンパンマン』作画担当の村田雄介氏が、ボスキャラクターデザインコンテストに応募し、採用されたボスである。 ---村田氏は3から5まで投稿されており、『3』では佳作(ライト賞)受賞((「ダブルマン」というキャラクターをデザインし、身体の上半分と下半分とが分離して攻撃を行うというアイデアが描かれていた。))し、『5』では「クリスタルマン」が採用された。(原案ハガキでの名前は「レンズマン」)。 ---当時は、中学生だった村田氏も現在では漫画家の他、マジンボーンや[[バディミッション BOND]]等、様々なゲームのキャラクターデザインに携わり、ロックマンのファンブックでも描き下ろしイラストが寄稿され、感慨深いものがある。~ また、上記の『[[アイシールド21>JUMP ULTIMATE STARS]]』や『ワンパンマン』も同じくゲーム化されている。 //アイシールド21の単独記事は無いため、出演しているオールスターゲームのリンク先を掲載。 -「ブライトマン」 --当時14歳であった法廷画家兼イラストレーターの榎本よしたか氏が、同コンテストに応募し採用されたボスである(原案ハガキでの名前は「パールマン」)。 ---榎本氏がまとめたルポ漫画によれば、何枚か投稿したうちの一作であり、あまり深く考えずにデザインしたキャラクターが採用され、困惑したとのこと。 ---前述の『開運なんでも鑑定団』に出品したのは、この榎本氏(('14/8/12放送分。))である。番組ではゲーム系ジャーナリスト平林久和氏によって40万円もの鑑定額が付けられた。 --特殊武器のフラッシュストッパーは使われると高確率で追撃を受ける厄介な技だが、実は''ブライトマンの残ライフ値が特定の値になった時のみ使用する''ため、ダメージを調整すれば一回も使わせる事なく倒せる。 ---ちなみに、弱点武器のみで倒そうとすると''3回ある条件ライフ値に全て引っかかる''ため、反って苦戦する事になり得る。 -「リングマン」 --同コンテストの被採用者としては初の、女性がデザインしたボスである。ただ、本人の名前から長らく女性だと認識されていなかった。 ---そのため、次作『5』に登場するグラビティーマンのデザイナーが女性であったことから、そちらを「女性初のワイリー賞受賞者です」と誤って紹介していた。 ---ちなみにこのデザイナーは、前作『3』のマグネットマンのデザインを気に入っており、リングマンの大まかなデザインや配色はマグネットマンを参考にしている、とのこと。 -「トードマン」 --シリーズ中でも最弱クラスのボスとして有名。動きも特殊武器を使う前に腰を振るというものであり悪い意味で個性的。 ---というのも、戦闘が始まると「こちらのショットに反応して大ジャンプ体当たり」という単純で簡単に避けられる行動ルーチンが露呈してしまうため。そしてトードマンには''この体当たりと特殊武器レインフラッシュによる攻撃方法しかない''。~ ダメージ自体は非常に大きいのだが、「当たらなければどうという事はない」である。しかもこちらが一定時間攻撃せず待たないとレインフラッシュを使用しない上、その準備動作中に攻撃を当てると中断してしまう悲惨なおまけつき。 ---結局、(バスターを撃ちながら)左右移動、または腰を振るのを待ってショット(ドリルボム)、という単純すぎるハメでいたぶられるのが日常。チャージショットに固執するとコツが要る((タイミングのミスを恐れてトードマンに接近しすぎると再チャージ時のボタンで小ショットが出てしまう→反応したトードマンがジャンプ、となりかえって封殺できない。少し距離を置くのがコツ。))が、気付いてしまえば移動すらほぼ不要になってしまう。~ ダストマンやファラオマンも「特定位置で特定の武器を使用後」Bボタンを適当に押しているだけでそこから動かずハメ殺す方法があるが、さすがにロックバスターだけでハメれるのとでは話が違う。 ---その弱さや風貌からとあるサイトでファンクラブが結成されるに至ったが、現在は閉鎖している。 ---ちなみにトードマン以外のシリーズ最弱クラスのボスには[[ロックマン3>ロックマン3 Dr.ワイリーの最期!?]]のタップマン、[[ロックマンワールド2]]のクイント等が挙がる。 //ストーンマン(5)、グラビティーマン(5)が入っていたが5のボスは弱いものが多く、「なぜスターマンが入らないのか?」など意見が分かれそう。これらよりも動きが単調なタップマンは妥当。ソードマン(8)は5のボス達と同等ぐらいとこれまた微妙。比べてみるとアース、クイントは別格の弱さなので。 //アースに関してはゴリ押しでの弱さでクイントとは違うため削除 --全画面判定武器は以降の作品でも定番となったが、この手の武器を使うボスがロックマン同様に全画面にダメージ判定を展開することはなくなった((8ボス以外ならロックマンワールド5のラスボスが技の一つとして全画面攻撃を使用し準備動作中にキャンセルできる。ただしこのボス自体はかなり強い部類。))。~ 全画面判定の攻撃を使うボスというのは、そもそも調整が難しいものなのであろう。 #endregion -一部の特殊武器の傾向が、『[[ロックマン2>ロックマン2 Dr.ワイリーの謎]]』と共通する部分が多い(例:フラッシュストッパーとタイムストッパー、ファラオショットとアトミックファイヤーなど)。 --ちなみに本作のエンディング曲は、『2』のオープニングの曲をアレンジしたものである。 -モスラーヤやスクエアーマシン等の「天井がないボス対決場所」で、バルーンを使って画面上部に行き画面外でドリルボムを発射して爆破させると、現在戦っているボスに応じて様々な現象が発生する((例えば、対モスラーヤ戦だとボスが弾を撃ってこなくなり、地形破壊音が鳴らなくなる。対メットール・ダディ戦の場合、ザコ敵のメットールが上から降ってこなくなる。さらに、共通点としてこの現象が発動すると、ドリルボムが射出できなくなるが、武器セレクト画面を出して解除すればまた使用可能になる。それを踏まえて、対タコトラッシュ戦でこの現象になると、ボスが弾や炎攻撃をしなくなるのだが、ドリルボムを再使用可能にして、それをボス本体に当てると、再び攻撃をしてくるようになる。))。 --有志の検証によると、画面外で爆発したドリルボムの爆風がメモリを潰してしまうバグによるものである事が判明している。~ ちなみにラスボス・ワイリーカプセル戦でこれを実行すると、ワイリーカプセルがワープしたまま出現しなくなり詰んでしまう。 -開発中のバージョンではファラオマンステージに専用の中ボスが存在し、1991年の東京おもちゃショーの試遊台にてその姿が確認されている。([[参考動画>https://youtu.be/dje-I2c5sbE?t=252]]) -海外では『4』『5』『6』を『[[ロックマンメガワールド]]』風にアレンジ制作している動きがあり、現在は本作のみが完成済みで実際にメガドライブでプレイする事が可能となっている。 ---- **その後の扱い -1999年10月28日に[[PSに移植>ロックマン (PS)]]、2010年2月9日にはWiiのバーチャルコンソールでの配信が開始。PS版は2011年2月9日よりゲームアーカイブスで配信開始。 --PS版は、本作からナビモードのBGMが全てアレンジになった。コマンド入力も不要。しかしその分、アーカイブスでは必要容量が約400MBと元がFCソフトとは思えないほどに巨大化してしまっている。これは全6作中で最大。 ---データ圧縮の方法に何らかの問題があったのだと思われる。ちなみに、元々PSソフトである『[[ロックマン8>ロックマン8 メタルヒーローズ]]』や『[[ロックマンDASH>ロックマンDASH 鋼の冒険心]]』ですら300MB程度である。 --本作からナビモード(とミッションモード)用のパワーアップパーツが追加され、ライト研究所で装備することが可能に。更に有利に進められるようになった。 ---敵の累計撃破数に応じて追加されていくため、何度も繰り返しプレイすることでポケットステーションが無くてもロックマンの強化が可能となり、よりクリアしやすくなっている。 -2017年1月6日、本作含むFC版初期6作がiOS版、アンドロイド版共にスマホアプリとして配信開始された。 --フィーチャーフォン版の移植のため、正直移植度は高いとはいえず製品ページでの評価も散々なものとなっている。((ただし、これはiOS版での話。アンドロイド版の製品ページでは高評価の方が多い(ただし、そのアンドロイド版の時点でかなり移植度は低く、もっさり挙動であった)。因みにiOS版評価の中には起動している最中に端末の電源ごと落ちたという恐ろしい報告もあるが、現在は修正済み。))そもそも繊細なキー操作が要求される本シリーズは仮想パッドによる操作は向いていないのかもしれないが、その点を差し引いても挙動がもっさりしている等快適な動作環境とは言い難い。((製品ページにて『本作は、ゲーム内容をスマートフォン用に調整されておりますので、家庭用ゲーム機版と一部の挙動や仕様が異なります。』と注意勧告はされているが、正直な所その一言で済ましていいレベルではない。)) --その中でもダントツに出来の酷いのが本作4のアプリ版で、移植版6作品の中で最も挙動がもっさりしている((ゲームスピードでHIGI以上に切替可能))。特にボス戦で顕著。 ---特殊武器を装備すると冗談抜きでまるでスロー再生しているかの様。これに加えてキーパッドの反応も悪く、「射撃ボタンを連打しても中々連射してくれない」「スライディング操作を連続でしても単発のスライディングになりやすい」(これらは4の移植版のみに見られる現象)等、プレイ感覚はもはや別ゲームの次元。 ---結果、にわかには信じ難いかもしれないが、これまで散々最弱とネタにされてきた''トードマンが強ボスの一角となっている。''

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