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*SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語2 光の騎士 【えすでぃーがんだむがいでん ないとがんだむものがたりつー ひかりのないと】 |ジャンル|RPG|&image(Knight gundam 2.jpg,width=140)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|トーセ (プログラム、サウンド)&br()D&D (デザイン等)|~| |発売日|1991年10月12日|~| |定価|8,200円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[SDガンダムシリーズリンク>SDガンダムシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- ~ #center(){{ &big(){''「天よ……これが私の宿命なのか!?」''} }} ~ ---- **概要 玩具「カードダス」を中心に展開していたシリーズ『SDガンダム外伝』(騎士ガンダム)のTVゲーム化作品。~ カードダスの第3弾「アルガス騎士団」と第4弾「光の騎士」を原作としている。~ [[前作>SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語]]が[[ドラクエシリーズ>ドラゴンクエストシリーズ]]を露骨に真似たシステムだったのに対し、本作はドラクエと[[FF>ファイナルファンタジーシリーズ]]をミックスしたかのような仕様になっている。 **評価点 当時は「バンダイのキャラゲーと言えばクソゲー」という時代であったが、この『騎士ガンダム』のゲームシリーズは独自の工夫が凝らされており、同社のキャラゲーとしては比較的評価が高かった。 -全6章立てで、元のカードのストーリーをゲーム向けに上手く膨らませている。 --ただし、前作からだが、原作であるカードダスのストーリーからはかなりのアレンジが行われている。 -ゲームバランスも良好で、特に酷い点は無い。 -大きなイベントでは、デモが流れる(前作よりは減ったが)。 -マップ上のキャラは、当時としては非常にビッグなサイズであったが、移動速度は速い。後のFFシリーズにおけるダッシュ並み。グラフィックのクオリティも前作から飛躍的に向上している。 -フィールド上の乗り物の動きについては、『ドラクエ4』等当時の傑作RPGと比較してもかなり凝っている。 -移動中に「キャンプ」コマンドを実行する事で、一晩過ごす事によりHPを全回復させる事ができる。 --ただし、敵の奇襲を受けることがあり、その時は移動中の表示キャラ以外が「ねむり」状態になってしまう。 -敵キャラに対して炎や氷などの耐性や弱点に関する属性のほかに行動パターンによる属性(力・技・魔法)が存在する((このシステムは、カードダスにおける三すくみルールが元になっている。))。 --これによる相性もあり、たとえば魔法で状態異常にすることは不可能だが、必殺技を使って状態異常にさせたらなかなか回復しなくなるなど、芸が細かいところも。 --技と力による敵の行動パターンの違いが見えにくいなどやや消化不良な面があるとはいえ、非常に斬新なシステムであることは間違いなく、発売当時かなり注目を集めた。 -前作で好評だった偵察アイテムも「ハロ」と名前を変えて登場。 --前作と違って偵察キャラを操作できるようになった。これにより、広範囲の偵察が可能になり使い勝手が向上。 --ハロの偵察範囲に次の目的地やそれにつながる怪しげなポイント(馬で飛び越せる川など)が存在する様にフィールドが作られている。従って、町の情報とハロを組み合わせれば大概の場所は迷うことなく進める。 -1~3章では、騎馬、戦士、法術の各部隊のみでシナリオが進行する。こうした展開は、他のメディアでは見られないので非常に新鮮に感じられる。 --各部隊の(隊長を除く)隊員達をプレイヤーキャラとして使えるゲームは、このゲームくらいである((そもそも登場すらしないことも多い。))。 -4章以降は各キャラクターにイベントで習得する必殺技が用意されている((ダブルゼータ以外のキャラの技は当時『コミックボンボン』で連載していた、ほしの竜一氏の漫画を参考にしている。))。 --この必殺技使用時のアニメーションは今でも語りぐさになるほどクオリティが高い。 -4章、5章では戦闘中に「すけっと」のコマンドを実行する事によって、アルガス騎士団のメンバー達を助っ人として戦闘に参加させる事ができる。 --4章では騎馬・戦士・法術隊の隊員達(この時はNPC扱い)、5章ではゼータ・ダブルゼータ・ニューのいずれか(彼らは操作可能)。 -第5章は、騎士アレックスが主人公となる完全オリジナルストーリーで、『月刊コミックボンボン』の読者が応募した敵キャラクターも出演。 -評価点というか賛否両論点だが、本作は騎士アムロの扱いが格段に良い。 --原作カードダスにおいては導きのハープの力から弾かれてムーア界に行けず最終決戦に参加できないのだが、今作ではガンダム達と共に行き((本来ムーア界に行くのは騎士シャア。))最終章のパーティメンバーとなる。本来の主役である騎士ガンダムが魔法が使えなくなっていることもあり((上記漫画版の「本来ガンダム族は魔法が使えない」という設定を反映してか今作はニュー以外の主役サイドのガンダムは魔法使用不可。前作で使っていることを考えると唐突だが。なお公式設定上では「騎士」は魔法を使える職業とされている。))、また騎士アムロの習得する魔法のラインナップが回復系はもとより、移動系や補助魔法など彼にしか扱えない魔法も多いので大変貴重な戦力となっている((特にかけた相手が2回攻撃できるようになる「ツイン」の魔法が強力。また第5章では仲間のガンダム、アレックスが魔法を使えないための唯一の魔法役となる。))。 -前作で存在したカードダスも存在し、4章から入手したカードでカードダスバトルが行える。 --前作とは異なり、所持できるカードダスは各種1枚のみ、対戦で勝利すればカードが無くならない、経験値やお金はもらえない、とあくまでオマケとなっている。また買い取り価格が一律10Gだった前作から、カードによって最低1Gから最高1000Gと幅広くなっている。 --おまけとして、カードダス対戦だけを行えるモードもある(2人対戦も可能)。 **問題点 -アイテム所有数が限られているのに預かり所が無く、後半は持ちきれなくなる。 --非売品の回復アイテムが多いのに、これはイタイ。 --原作では伝説の武器という扱いであった獅子の斧・龍の盾・梟の杖は、本ソフトでは更に強い武具が登場するため、やがて只のお荷物となる。 ---一応裏技を使えば''この世から消せる''が((4章で消したい装備を外しておき、その後の5章で騎士団のメンバーを呼び、改めて消したい装備を身に着けさせる。騎士団メンバーが6章に再加入した際、4章終了時点での装備で再加入する、という仕様の穴を突いたテクニック。応用することで強力な装備品を増殖させられるが、間違えると装備品が消えてしまうリスクもある。))。 -中ボスを倒すとドロップアイテムとしてイベントアイテムを落とすが、この時アイテム欄がいっぱいだと''入手せずに進める事もできる''。 --当然後で詰まる。実はそのボスの立っていた場所を調べると入手できる救済処置があり、また詰まった時点でキャトルウッド(ゲームの進行に合わせて助言を与えてくれるキャラ)に話しかければその事を教えてくれるのだが、気付いた人はいるのだろうか…? -1~3章では、各部隊がバラバラに行動しているため、剣士、戦士、魔法使いの内の各職業のみといったバランスの悪いパーティーで進まされる事になる。 --特にすばやさが低く、魔法を一切使えず、装備品が高価という三重苦を背負った戦士隊はきつい。各シナリオが短いのが救いか。 -HPを消費して使用する「必殺技」は、基本的に役に立つとは言い難いものが多い。演出面では評価されているが実用性は評価できない。 --半数が大量のHPと引き換えにステータス異常を引き起こすというもの。ダメージ系の技もあるが、単体攻撃であったり消費HPが高すぎたりなど、使いにくいものが多い。しかもボス戦では無効。 --敵全体攻撃を行うゼータの必殺技「ゼータみだれすいせい」と、唯一ボス戦で有効な技を持つS・ドラゴンの「せんこうざん」は使えると言える。 --本来の効果ではなく副作用だが、敵の動きを最低1ターンは止めてしまうアムロの必殺技「ユニオンがしょうけん」は、すさまじい効果がある(アムロのレベルが極端に低い場合を除く)。毎ターン使うと、ほとんどの雑魚敵を無抵抗で倒せる。 ---本来の効果は''敵全員を混乱させる''なのだが、混乱には''回復したターンは行動できない''という副作用がある(混乱する前に行動した場合を除く)。アムロはすばやさが高いので、敵より先に行動することが多く、結果として敵が全く動けなくなる。 ---アムロに「はやあしのマント」を装備させるとほぼ確実。 ---ちなみに、本来の効果として敵の動きを止める(気絶)効果があるのはダブルゼータの必殺技「ダブルもうしゅうだん」だが、ダブルゼータはすばやさが低いため、必殺技をかけたターンに回復されると全く意味がなく((ほとんどの敵は混乱・気絶からの回復がきわめて早い。))、全必殺技中最も役に立たないと言われている。 -イベントで強制入手する「りりょくのゆびわ」が、地味だが実はとてつもないバランスブレイカー。 //上述のアムロの必殺技連発を支えられる。また全域ダメージエリアとなっているダンジョンにおいて、これを回避する「カイロ」を使わずに強行突破することも可能。 //↑りりょくのゆびわは、歩くごとにMP回復効果があるアイテムなので、HPを消費する必殺技連発を支えることも、歩くだけでダメージを受けるダンジョンを強行突破することも出来ません。 --このアイテムのせいで、キャンプシステムの存在意義は完全に失われている。 -セーブは宿屋で行うのだが、本作に限って泊まらないとセーブできない。 --教会で祈ると、低確率でパーティが全回復する事があるのだが、このセーブシステムのせいでお得感ゼロ。 -生命保険に加入すると「全滅にゴールド半減で復活」の他に、「教会での復活代が半額になる」という触れ込みだが、''実は減っていない''。詐欺である。 -BGMはすぐループする曲ばかり。特に中ボスの曲は、前作のクオリティは何だったのかという手抜きぶり。頻繁に聞くことになる雑魚戦闘の曲など緊張感のかけらもない。 --ラスボスのBGMは第4章のボスの使いまわし。 --ホワイトベースのBGMに至っては''クラシックの「展覧会の絵」そのまんまである''。 ---かなり短い期間限定のガゥーダ((ガゥーダのはねを使うことで乗れる乗り物。空を移動できるが敵は出る。))は専用BGMである。しかも専用の雑魚戦曲まであることを考えるとホワイトベースの扱いはよろしくない。 --フィールドや教会の曲など、長い曲も一部有り、これらのクオリティは高い。 --更に、メニュー画面の開閉・フィールドとダンジョンの行き来といった「画面切り替え」を行うと、BGMの出だしが''微妙に間延びする''。これは次作でも同様である。 -重要アイテム「ガゥーダのはね」の使用期間が短すぎる。ストーリー進行上しょうがないのだが、専用BGMかつガゥーダに乗っている間のみ空中の敵と遭遇する。空中の敵はいずれも専用の敵ばかりで、戦闘BGMまで専用ととにかく豪華な仕様なので、この使用期間ではもったいない。 -上記の通り、今作ではカードダスバトルで経験値や金はもらえない。その為に本編中でのカードダス対戦そのものに対するメリットが全くない((倒した敵のキャラカードはもらえるが。))。 --一応中盤であるカードを欲しがる子供がおり、そのカードの取得(+ゼータの必殺技の習得)条件としてカードダスバトルを数連戦する必要がある。とはいえ、低確率ながら普通にカードダス販売機で手に入れることも出来るのだが。 ---一応、カードをコンプリートする楽しみなどやり込みという面がある分ましであるが… -ニューのレベルが45になると、''攻撃力がバグって666になる''。もう1レベル上げると戻る。 -「買い替える」というコマンドにバグがあり、悪用すると大金を入手できてしまう。 **総評 上述の通りシステム面で若干粗が目立つのは事実であり、一部(気づきにくいとはいえ)バランスを崩すようなアイテムや技が存在するのも確か。~ しかし、それを補ってあまりあるストーリーのおもしろさとテンポの良さで同シリーズ屈指の魅力作であることもまた事実である。~ 遊びやすさを追求したシステム、アニメーションの質の高さもその魅力を高めている要因である。
*SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語2 光の騎士 【えすでぃーがんだむがいでん ないとがんだむものがたりつー ひかりのないと】 |ジャンル|RPG|&image(Knight gundam 2.jpg,width=140)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|トーセ (プログラム、サウンド)&br()D&D (デザイン等)|~| |発売日|1991年10月12日|~| |定価|8,200円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[SDガンダムシリーズリンク>SDガンダムシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- ~ #center(){{ &big(){''「天よ……これが私の宿命なのか!?」''} }} ~ ---- **概要 玩具「カードダス」を中心に展開していたシリーズ『SDガンダム外伝』(騎士ガンダム)のTVゲーム化作品。~ カードダスの第3弾「アルガス騎士団」と第4弾「光の騎士」を原作としている。~ [[前作>SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語]]が[[ドラクエシリーズ>ドラゴンクエストシリーズ]]を露骨に真似たシステムだったのに対し、本作はドラクエと[[FF>ファイナルファンタジーシリーズ]]をミックスしたかのような仕様になっている。 **評価点 当時は「バンダイのキャラゲーと言えばクソゲー」という時代であったが、この『騎士ガンダム』のゲームシリーズは独自の工夫が凝らされており、同社のキャラゲーとしては比較的評価が高かった。 -全6章立てで、元のカードのストーリーをゲーム向けに上手く膨らませている。 --ただし、前作からだが、原作であるカードダスのストーリーからはかなりのアレンジが行われている。 -ゲームバランスも良好で、特に酷い点は無い。 -大きなイベントでは、デモが流れる(前作よりは減ったが)。 -マップ上のキャラは、当時としては非常にビッグなサイズであったが、移動速度は速い。後のFFシリーズにおけるダッシュ並み。グラフィックのクオリティも前作から飛躍的に向上している。 -フィールド上の乗り物の動きについては、『ドラクエ4』等当時の傑作RPGと比較してもかなり凝っている。 -移動中に「キャンプ」コマンドを実行する事で、一晩過ごす事によりHPを全回復させる事ができる。 --ただし、敵の奇襲を受けることがあり、その時は移動中の表示キャラ以外が「ねむり」状態になってしまう。 -敵キャラに対して炎や氷などの耐性や弱点に関する属性のほかに行動パターンによる属性(力・技・魔法)が存在する((このシステムは、カードダスにおける三すくみルールが元になっている。))。 --これによる相性もあり、たとえば魔法で状態異常にすることは不可能だが、必殺技を使って状態異常にさせたらなかなか回復しなくなるなど、芸が細かいところも。 --技と力による敵の行動パターンの違いが見えにくいなどやや消化不良な面があるとはいえ、非常に斬新なシステムであることは間違いなく、発売当時かなり注目を集めた。 -前作で好評だった偵察アイテムも「ハロ」と名前を変えて登場。 --前作と違って偵察キャラを操作できるようになった。これにより、広範囲の偵察が可能になり使い勝手が向上。 --ハロの偵察範囲に次の目的地やそれにつながる怪しげなポイント(馬で飛び越せる川など)が存在する様にフィールドが作られている。従って、町の情報とハロを組み合わせれば大概の場所は迷うことなく進める。 -1~3章では、騎馬、戦士、法術の各部隊のみでシナリオが進行する。こうした展開は、他のメディアでは見られないので非常に新鮮に感じられる。 --各部隊の(隊長を除く)隊員達をプレイヤーキャラとして使えるゲームは、このゲームくらいである((そもそも登場すらしないことも多い。))。 -4章以降は各キャラクターにイベントで習得する必殺技が用意されている((ダブルゼータ以外のキャラの技は当時『コミックボンボン』で連載していた、ほしの竜一氏の漫画を参考にしている。))。 --この必殺技使用時のアニメーションは今でも語りぐさになるほどクオリティが高い。 -4章、5章では戦闘中に「すけっと」のコマンドを実行する事によって、アルガス騎士団のメンバー達を助っ人として戦闘に参加させる事ができる。 --4章では騎馬・戦士・法術隊の隊員達(この時はNPC扱い)、5章ではゼータ・ダブルゼータ・ニューのいずれか(彼らは操作可能)。 -第5章は、騎士アレックスが主人公となる完全オリジナルストーリーで、『月刊コミックボンボン』の読者が応募した敵キャラクターも出演。 -評価点というか賛否両論点だが、本作は騎士アムロの扱いが格段に良い。 --原作カードダスにおいては導きのハープの力から弾かれてムーア界に行けず最終決戦に参加できないのだが、今作ではガンダム達と共に行き((本来ムーア界に行くのは騎士シャア。))最終章のパーティメンバーとなる。本来の主役である騎士ガンダムが魔法が使えなくなっていることもあり((上記漫画版の「本来ガンダム族は魔法が使えない」という設定を反映してか今作はニュー以外の主役サイドのガンダムは魔法使用不可。前作で使っていることを考えると唐突だが。なお公式設定上では「騎士」は魔法を使える職業とされている。))、また騎士アムロの習得する魔法のラインナップが回復系はもとより、移動系や補助魔法など彼にしか扱えない魔法も多いので大変貴重な戦力となっている((特にかけた相手が2回攻撃できるようになる「ツイン」の魔法が強力。また第5章では仲間のガンダム、アレックスが魔法を使えないための唯一の魔法役となる。))。 -前作で存在したカードダスも存在し、4章から入手したカードでカードダスバトルが行える。 --前作とは異なり、所持できるカードダスは各種1枚のみ、対戦で勝利すればカードが無くならない、経験値やお金はもらえない、とあくまでオマケとなっている。また買い取り価格が一律10Gだった前作から、カードによって最低1Gから最高1000Gと幅広くなっている。 --おまけとして、カードダス対戦だけを行えるモードもある(2人対戦も可能)。 **問題点 -アイテム所有数が限られているのに預かり所が無く、後半は持ちきれなくなる。 --非売品の回復アイテムが多いのに、これはイタイ。 --原作では伝説の武器という扱いであった獅子の斧・龍の盾・梟の杖は、本ソフトでは更に強い武具が登場するため、やがて只のお荷物となる。 ---一応裏技を使えば''この世から消せる''が((4章で消したい装備を外しておき、その後の5章で騎士団のメンバーを呼び、改めて消したい装備を身に着けさせる。騎士団メンバーが6章に再加入した際、4章終了時点での装備で再加入する、という仕様の穴を突いたテクニック。応用することで強力な装備品を増殖させられるが、間違えると装備品が消えてしまうリスクもある。))。 -中ボスを倒すとドロップアイテムとしてイベントアイテムを落とすが、この時アイテム欄がいっぱいだと''入手せずに進める事もできる''。 --当然後で詰まる。実はそのボスの立っていた場所を調べると入手できる救済処置があり、また詰まった時点でキャトルウッド(ゲームの進行に合わせて助言を与えてくれるキャラ)に話しかければその事を教えてくれるのだが、気付いた人はいるのだろうか…? -1~3章では、各部隊がバラバラに行動しているため、剣士、戦士、魔法使いの内の各職業のみといったバランスの悪いパーティーで進まされる事になる。 --特にすばやさが低く、魔法を一切使えず、装備品が高価という三重苦を背負った戦士隊はきつい。各シナリオが短いのが救いか。 -HPを消費して使用する「必殺技」は、基本的に役に立つとは言い難いものが多い。演出面では評価されているが実用性は評価できない。 --半数が大量のHPと引き換えにステータス異常を引き起こすというもの。ダメージ系の技もあるが、単体攻撃であったり消費HPが高すぎたりなど、使いにくいものが多い。しかもボス戦では無効。 --敵全体攻撃を行うゼータの必殺技「ゼータみだれすいせい」と、唯一ボス戦で有効な技を持つS・ドラゴンの「せんこうざん」は使えると言える。 --本来の効果ではなく副作用だが、敵の動きを最低1ターンは止めてしまうアムロの必殺技「ユニオンがしょうけん」は、すさまじい効果がある(アムロのレベルが極端に低い場合を除く)。毎ターン使うと、ほとんどの雑魚敵を無抵抗で倒せる。 ---本来の効果は''敵全員を混乱させる''なのだが、混乱には''回復したターンは行動できない''という副作用がある(混乱する前に行動した場合を除く)。アムロはすばやさが高いので、敵より先に行動することが多く、結果として敵が全く動けなくなる。 ---アムロに「はやあしのマント」を装備させるとほぼ確実。 ---ちなみに、本来の効果として敵の動きを止める(気絶)効果があるのはダブルゼータの必殺技「ダブルもうしゅうだん」だが、ダブルゼータはすばやさが低いため、必殺技をかけたターンに回復されると全く意味がなく((ほとんどの敵は混乱・気絶からの回復がきわめて早い。))、全必殺技中最も役に立たないと言われている。 -イベントで強制入手する「りりょくのゆびわ」が、地味だが実はとてつもないバランスブレイカー。 //上述のアムロの必殺技連発を支えられる。また全域ダメージエリアとなっているダンジョンにおいて、これを回避する「カイロ」を使わずに強行突破することも可能。 //↑りりょくのゆびわは、歩くごとにMP回復効果があるアイテムなので、HPを消費する必殺技連発を支えることも、歩くだけでダメージを受けるダンジョンを強行突破することも出来ません。 --このアイテムのせいで、キャンプシステムの存在意義は完全に失われている。 -セーブは宿屋で行うのだが、本作に限って泊まらないとセーブできない。 --教会で祈ると、低確率でパーティが全回復する事があるのだが、このセーブシステムのせいでお得感ゼロ。 -生命保険に加入すると「全滅にゴールド半減で復活」の他に、「教会での復活代が半額になる」という触れ込みだが、''実は減っていない''。詐欺である。 -BGMはすぐループする曲ばかり。特に中ボスの曲は、前作のクオリティは何だったのかという手抜きぶり。頻繁に聞くことになる雑魚戦闘の曲など緊張感のかけらもない。 --ラスボスのBGMは第4章のボスの使いまわし。 --ホワイトベースのBGMに至っては''クラシックの「展覧会の絵」そのまんまである''。 ---かなり短い期間限定のガゥーダ((ガゥーダのはねを使うことで乗れる乗り物。空を移動できるが敵は出る。))は専用BGMである。しかも専用の雑魚戦曲まであることを考えるとホワイトベースの扱いはよろしくない。 --フィールドや教会の曲など、長い曲も一部有り、これらのクオリティは高い。 --更に、メニュー画面の開閉・フィールドとダンジョンの行き来といった「画面切り替え」を行うと、BGMの出だしが''微妙に間延びする''。これは次作でも同様である。 -重要アイテム「ガゥーダのはね」の使用期間が短すぎる。ストーリー進行上しょうがないのだが、専用BGMかつガゥーダに乗っている間のみ空中の敵と遭遇する。空中の敵はいずれも専用の敵ばかりで、戦闘BGMまで専用ととにかく豪華な仕様なので、この使用期間ではもったいない。 -上記の通り、今作ではカードダスバトルで経験値や金はもらえない。その為に本編中でのカードダス対戦そのものに対するメリットが全くない((倒した敵のキャラカードはもらえるが。))。 --一応中盤であるカードを欲しがる子供がおり、そのカードの取得(+ゼータの必殺技の習得)条件としてカードダスバトルを数連戦する必要がある。とはいえ、低確率ながら普通にカードダス販売機で手に入れることも出来るのだが。 ---一応、カードをコンプリートする楽しみなどやり込みという面がある分ましであるが… -ニューのレベルが45になると、''攻撃力がバグって666になる''。もう1レベル上げると戻る。 -「買い替える」というコマンドにバグがあり、悪用すると大金を入手できてしまう。 **総評 上述の通りシステム面で若干粗が目立つのは事実であり、一部(気づきにくいとはいえ)バランスを崩すようなアイテムや技が存在するのも確か。~ しかし、それを補ってあまりあるストーリーのおもしろさとテンポの良さで同シリーズ屈指の魅力作であることもまた事実である。~ 遊びやすさを追求したシステム、アニメーションの質の高さもその魅力を高めている要因である。

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