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#contents ---- *DEAD OR ALIVE 【でっど おあ あらいぶ】 |ジャンル|対戦格闘|CENTER:&image(00219820014.jpg,width=160)[[高解像度で見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3294&file=00219820014.jpg]] [[裏を見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3294&file=00219820034.jpg]]| |対応機種|アーケード(MODEL2)&brセガサターン|~| |発売・開発元|テクモ|~| |稼動開始日【AC】|1996年11月7日|~| |発売日|【SS】1997年10月9日|~| |定価|【SS】6,090円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[DEAD OR ALIVEシリーズ]]''| ---- ~ #center(){{ &big(){''世界で一番美しい格闘ゲーム''} }} ~ ---- **概要 テクモ初の3D対戦格闘ゲームとして世に送り出された『DEAD OR ALIVE』シリーズの第1作。~ AC版はセガの業務用基板「MODEL2」をセガ以外の会社が使用した2番目の作品((1番目は1996年7月に稼働を開始したジャレコのレーシングゲーム『SUPER GT 24H』である。))。~ プレイヤーキャラ8人から一人選び、CPU戦を勝ち抜いて最後の敵「雷道(らいどう)」を倒すことが目的。~ そのうちの1人であるリュウ・ハヤブサは同社のアクションゲーム『[[忍者龍剣伝]]』シリーズの主人公と同一人物である。~ タイトルの『DEAD OR ALIVE』はゲーム本編での架空の格闘大会の名称であり、「DOATEC」が大会主催者。 ---- **評価点 ***システム面 -このゲームの最大の特徴は打撃・投げ・ホールド(当て身)といった三竦みの構造にある。 --打撃は投げに強く、投げはホールドに強く、ホールドは打撃に強い…という具合にこの三竦みがゲーム中において非常に上手く機能しており、他の格闘ゲームで言う所の「ハメ殺し」に陥ることが事実上無くなっている。 -他にもデンジャーゾーンと呼ばれる床があり、この床でダウンするとダメージを受けて吹き飛ばされる。これらを生かす駆け引きも楽しい。 -これらの独自のシステムは当時としては斬新であり、上手くまとまったバランスから対戦ツールとしての出来は高く評価された。 ***演出面 -キャッチコピーで「世界で一番美しい格闘ゲーム」と謳っているだけあって、当時としてはグラフィックが非常に綺麗。以降のシリーズの醍醐味にもなっている。 --本作ではキャラの魅力を損なわないよう、キャラに陰影をつけずポリゴン感をなくしているという工夫が見られる。 -そして本作の注目すべき点が何といっても女性キャラクターが動くたびに乳房が揺れる、いわゆる「''乳揺れ''」である。 --その揺れの激しさは対戦そっちのけで多くの男性プレイヤーの視線を集めた。現在でもこのゲームが3Dにおける乳揺れゲームの先駆けと認知されているほど。また、このように女性を積極的にフィーチャーした格闘ゲームの先駆けという評価もある。 --この点に重きを置いたこともあり、本作の女性キャラクターはいわゆる巨乳しか存在しない。シリーズとしても、シリーズ6作目である『[[DEAD OR ALIVE 5 Ultimate>DEAD OR ALIVE 5#id_bbdf9210]]』にて「マリー・ローズ」が登場するまで貧乳のキャラクターが存在しなかった((これはシリーズ通してスタッフ・プロデューサーであった板垣氏の意向が大きいとされている。実際、マリー・ローズが登場したのは彼がコーエーテクモゲームスを退社してからである。))((しかし、現在のシリーズにおいて一番の人気キャラクターはこのマリー・ローズである。日本はもちろんのこと海外のプレイヤーからも非常に人気が高い。女性キャラクターの乳揺れにおいて先駆けとも言えるシリーズでこのような現状は皮肉な話だが…。))。 -また、家庭用版で追加された隠しコスチュームの豊富さも本作の魅力の1つになっている。 --コスチュームの中にはセーラー服などマニアックな物も多い。女性キャラクターに人気が出たことでギャルゲー的に売り出すようになった格闘ゲームはあるものの、シリーズ当初からギャルゲー的な要素を入れたものは当時まだ少なく、時代の移り変わりを感じさせる。 ---- **問題点 -キャラごとのストーリー背景は存在するのだが、本作ではストーリーデモが一切ない為にストーリー性が薄い。ラスボスのライドウもいきなり現れてただ無言で闘うだけ。 --良くも悪くも『[[バーチャファイター]]』の影響らしく、他の3D格闘ゲームでも大概は(ゲーム本編では)ストーリー性が薄いのだが。 //と言うか、2D格闘ゲームでも当時は(パンフレットと)エンディング以外でストーリーが語られることは無く((そのため、『ストリートファイターII』のラスボスであるベガも特定キャラ(8人中2人)のエンディング以外では悪人とは判らず、単に軍人のコスプレをしただけの格闘家である。))、当時ストーリーデモが存在したのは『[[餓狼伝説 宿命の闘い]]((『2』や『SPECIAL』にはストーリーデモが存在しない。))』か『[[龍虎の拳]]』シリーズのみである。 //本作の頃には、ストーリー性のあるデモが挿入される2Dゲームは、SNKやADKなどにかなりあった。 --AC版にはテキストによる簡単なEDがあるが、何故か家庭用では削除されている。「AC版でEDが無く、家庭用で追加される」というケースはよくあるが逆は珍しい。 --『2』以降はストーリーモードが存在するが、唐突な内容や説明不足で分かりにくい((ゲーム雑誌のレビューには「ストーリーが分かりにくい」という意見が掲載されたことがある。))場面があるため、やはりストーリーが掴み辛く詳細はプレイヤーが想像で補完するしかない。シリーズ全般に言える問題点であるが。 ---説明書にはバックストーリーや用語の解説、登場人物が大会に出場する目的((中には「ただ単に目立ちたいから」「自分の実力を試すため」など特別な目的が無いか、大会主催者である「DOATEC」との因縁が無いキャラクターがいる。))について掲載されているので、事前に読んでいなければ理解不能。 ---上記の問題はメーカー側も理解しているのか、2011年発売の『[[DEAD OR ALIVE Dimensions]]』のクロニクルモードで『1』から『4』までのストーリーの詳細が描かれており、2019年に発売された『6』[[公式サイト>https://www.gamecity.ne.jp/doa6/]]のFEATURESページにて『1』から『5』までのストーリーが掲載されている。 -上記の隠しコスチュームの出現方法が周回プレイでの解禁のため、単調な作業の繰り返しになるという不満がある。解禁方法は[[公式サイト(アーカイブ)>https://web.archive.org/web/20000521005317/http://www.tecmo.co.jp:80/product/doa/cuts/faq.htm]]を参照。 -シリーズを通して強いキャラは強いまま(ゲン・フー、リュウ・ハヤブサ、かすみなど)、弱いキャラは弱いまま(ティナなど)という傾向があること。 --他の格闘ゲームでは調整の結果キャラランクが変動することは珍しくないのだが、このシリーズは比較的それが少ない。これを是と見るか否を見るかは人次第だろう。 --スタッフの板垣伴信氏は「自分の感覚ではプロレスラーが忍者に勝つのはありえない」といった発言をしているので、キャラバランスに関してはそれなりに意図的な調整のようである((そもそも、現実でもプロレスは魅せることを重視した格闘技なので実戦を想定した戦闘術を駆使する忍者に勝てないというのはあながち間違いではない。))((ちなみに、他の格ゲーでも例えば『ストリートファイター』シリーズのザンギエフなど、プロレスラーは弱キャラに設定される傾向があるので今作のティナに限ったことではない。))。 -「MODEL2」基板のROMキットで差替えた場合、フリーズやリセットが多発するものが多々あった。 --改造マニュアルでは全種コンバートOKとなっているが、「MODEL2」のリビジョンの違いで誤動作しやすいのがあるかも…と問い合わせで回答されたこともある((ちなみに、本作は「MODEL2A」仕様と「MODEL2B」仕様の両方が流通しており、ROMキットも互換性がないためこの問題を一層ややこしくしている。))。 ---- **賛否両論点 -SS版は一見するとAC版の移植版という位置付けに思えるが、「性能に調整が入った技」「AC版にはなかった新技の追加」「一部の技のモーション差し替え」が全キャラにあり、ゲームバランスが色々と調整されている。AC版と同環境で遊ぶためのモードは収録されていない。 --AC版そのものに触れてみたかったというユーザーには残念な点となる。 --続編である『2』も同様、CS版はゲームバランスが色々と調整されている。 ---- **総評 -格ゲーとして高い完成度を誇りながら、美麗グラフィックに魅力的なキャラなども好評を博したことによりシリーズ化され、テクモの看板タイトルの1つになった。 ---- **その後の展開 -『3』以降のプラットフォームはXboxハードがメインとなり、日本国内でいまいち奮わないXbにおいて人気タイトルの1つになっている。 --Xboxを選んだ理由については、「ハードの性能に惚れたから」と 板垣伴信氏はインタビューでコメントしていた。 --ちなみに『3』は国内においてXbで唯一の10万本突破ソフト。後に本体の特別色「COLOR(blue){''かすみちゃんブルー''}((まるで通称のような名前だが、れっきとした正式名称である。))」まで発売された。 ---- **余談 -AC版の開発途中でお蔵入りになったキャラクターが判明するだけでも2名存在する。1人はムエタイ使いのケリー、もう1人は名も公表されていないモンゴル相撲のキャラである。 --そのうち、ケリーはグラフィックが一新され現在のザックとして生まれ変わったが、後者のモンゴル相撲の使い手は製品版では削除されてしまい、今に至るまで復活しないままである。 --ケリーは当時の雑誌の記事やAC版の初期のフライヤー等にも大きく紹介されており、その姿を確認できるが、モンゴル相撲の使い手に至っては雑誌でもあまり掲載されず、当時のインタビューで触れられた程度なので、確認するのは困難である。 -AC版とSS版の時点で、後にシリーズの人気キャラとなる綾音(あやね)の姿はまだ無い。 --…なのだが、SS版のトレーニングモードでは、青色を基調にしたサイバーなヘルメットとスーツを着込み、''ニュートラルポーズが綾音''という謎のキャラが存在した。ボイスは無し。 ---要は、トレーニングモード専用の練習台キャラに、わざわざ専用モーションまで用意していたということ。繰り返しになるがまだ綾音が未登場の頃の話。 ---SS版の攻略本(電撃攻略王『デッド オア アライブ 公式攻略ガイド』)には開発スタッフのインタビューと、設定資料集をまとめたページがあり、その中でこのトレーニングモード専用キャラは「トレ子」という愛称があり、シリーズに正式に参戦する計画まで綴られていた。 ---「トレ子」=後の「綾音」なのかは明言されていない。 -2013年に『CRデッド オア アライブ』として大一商会からパチンコ化された。 --これ以外でゲームとの直接的タイアップ作品は『XTREME』が2018年にパチンコ化されたのみだが、それ以外にパチンコオリジナルのスピンオフ作品としてあやね・紅葉・レイチェルの3人を主役に据えた『ぱちんこCR三姫繚乱~麗しき闘い』が2014年に奥村遊機から販売されている。 //パチンコの記述は当Wikiのルール違反になるので削除 //ルール違反なのはパチンコパチスロ機械そのものの人気や評価。機械の中身の人気や批評は含まれていないので違反ではない。 //運営様によれば「パチンコ・パチスロ化した事実程度なら問題なし」だそうです ---- *プレイステーション版 |ジャンル|対戦格闘|&amazon(B000069SWJ)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売・開発元|テクモ|~| |発売日|1998年3月12日|~| |定価|6,090円|~| |配信|ゲームアーカイブス&br;2008年12月10日/600円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- ~ #center(){{ &big(){''あなたに私は倒せない''。} }} ~ ---- **概要(PS) SS版ができる限りAC版を再現しようとしたのに対し、半ば続編と言うべき方向性の作りであり、AC版とは大分印象の変わったものとなった。 ---- **特徴(PS) -モデルを一新。関節処理をするなど造形をなるべく自然なものに近づけた。限られたポリゴン数の中で、かなりいい作りとなっている。 --一方でPS特有の光沢があり、肌がテカってる様に見える。 -ステージも一新。基本的に平坦なデザインとなり、背景の建造物などもない。さらにリングアウトもなくなった。もっともこれはポリゴンの節約のため。 -技が大幅に増加。各キャラの特徴がさらに強く出るようになった。もちろん戦い方の幅も広がった。 -多くのBGMがアレンジされている。中には新曲に差し替えられたものもある。 -新キャラクターを2人追加。ティナの父親でプロレスラーのバースと、霞の異父妹でライバルとなる霞幻天神流の綾音(あやね)((霞の母親である菖蒲(あやめ)と雷道との間に生まれた。))。 --これらは続編への新規加入予定のキャラクターを、前倒しでPS版に追加したもの。このためよく練り込まれたキャラクターとなっている。 ---特に綾音は霞と共に以後、シリーズを引っ張っていくキャラクターとなる。 -トレーニングモードが充実。入力表示や全ての技をマスターできるモードがあるなど、かなり至れり尽くせり。 -コスチュームも大幅に増加。SS版の倍以上。 --もっともこの増えたコスチュームは、お色気路線をさらに強化。『DOA』のギャルゲー色を強めることとなる。 --綾音のコスチュームのうち最後に解禁されるものは、どれだけセクシーなものかと思いきや、露出度ゼロ。なんと、本作で姿を消したあの「トレ子」の衣装である。 ---この「トレ子」衣装は解禁まで非常に長いプレイ時間が必要になり、SS版からの経緯を知っているプレイヤーにはニヤリとさせられるものだった。 --余談として『DEAD OR ALIVE 5 ULTIMATE ARCADE』では、チュートリアルデモにてわざわざ''この衣装を着た綾音が技の受け役になっている。'' -後にこのPS版をベースとし、システムに追加/改変要素等を加えた1作目のリメイクに当たる、AC版『DEAD OR ALIVE ++(プラスプラス)』が1998年9月に稼働開始。基板は自社製のPS互換基板である「TPS-System((ただし、実の所はSCE純正のPS互換基板である「ZN-1」をベースに自社製のサブボードが組み込まれている「半オリジナル」基板というもの。タイトーのPS互換基板である「FXシステム」もこれと同等の仕様。))」が使われている。
#contents ---- *DEAD OR ALIVE 【でっど おあ あらいぶ】 |ジャンル|対戦格闘|CENTER:&image(00219820014.jpg,width=160)[[高解像度で見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3294&file=00219820014.jpg]] [[裏を見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3294&file=00219820034.jpg]]| |対応機種|アーケード(MODEL2)&brセガサターン|~| |発売・開発元|テクモ|~| |稼動開始日【AC】|1996年11月7日|~| |発売日|【SS】1997年10月9日|~| |定価|【SS】6,090円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[DEAD OR ALIVEシリーズ]]''| ---- ~ #center(){{ &big(){''世界で一番美しい格闘ゲーム''} }} ~ ---- **概要 テクモ初の3D対戦格闘ゲームとして世に送り出された『DEAD OR ALIVE』シリーズの第1作。~ AC版はセガの業務用基板「MODEL2」をセガ以外の会社が使用した2番目の作品((1番目は1996年7月に稼働を開始したジャレコのレーシングゲーム『SUPER GT 24H』である。ただし、大半は同作の存在を知らないせいなのか本作を「セガ以外の会社がMODEL2基板を採用した最初の作品」と記述している書籍やサイトが未だに存在する。))。~ プレイヤーキャラ8人から一人選び、CPU戦を勝ち抜いて最後の敵「雷道(らいどう)」を倒すことが目的。~ そのうちの1人であるリュウ・ハヤブサは同社のアクションゲーム『[[忍者龍剣伝]]』シリーズの主人公と同一人物である。~ タイトルの『DEAD OR ALIVE』はゲーム本編での架空の格闘大会の名称であり、「DOATEC」が大会主催者。 ---- **評価点 ***システム面 -このゲームの最大の特徴は打撃・投げ・ホールド(当て身)といった三竦みの構造にある。 --打撃は投げに強く、投げはホールドに強く、ホールドは打撃に強い…という具合にこの三竦みがゲーム中において非常に上手く機能しており、他の格闘ゲームで言う所の「ハメ殺し」に陥ることが事実上無くなっている。 -他にもデンジャーゾーンと呼ばれる床があり、この床でダウンするとダメージを受けて吹き飛ばされる。これらを生かす駆け引きも楽しい。 -これらの独自のシステムは当時としては斬新であり、上手くまとまったバランスから対戦ツールとしての出来は高く評価された。 ***演出面 -キャッチコピーで「世界で一番美しい格闘ゲーム」と謳っているだけあって、当時としてはグラフィックが非常に綺麗。以降のシリーズの醍醐味にもなっている。 --本作ではキャラの魅力を損なわないよう、キャラに陰影をつけずポリゴン感をなくしているという工夫が見られる。 -そして本作の注目すべき点が何といっても女性キャラクターが動くたびに乳房が揺れる、いわゆる「''乳揺れ''」である。 --その揺れの激しさは対戦そっちのけで多くの男性プレイヤーの視線を集めた。現在でもこのゲームが3Dにおける乳揺れゲームの先駆けと認知されているほど。また、このように女性を積極的にフィーチャーした格闘ゲームの先駆けという評価もある。 --この点に重きを置いたこともあり、本作の女性キャラクターはいわゆる巨乳しか存在しない。シリーズとしても、シリーズ6作目である『[[DEAD OR ALIVE 5 Ultimate>DEAD OR ALIVE 5#id_bbdf9210]]』にて「マリー・ローズ」が登場するまで貧乳のキャラクターが存在しなかった((これはシリーズ通してスタッフ・プロデューサーであった板垣氏の意向が大きいとされている。実際、マリー・ローズが登場したのは彼がコーエーテクモゲームスを退社してからである。))((しかし、現在のシリーズにおいて一番の人気キャラクターはこのマリー・ローズである。日本はもちろんのこと海外のプレイヤーからも非常に人気が高い。女性キャラクターの乳揺れにおいて先駆けとも言えるシリーズでこのような現状は皮肉な話だが…。))。 -また、家庭用版で追加された隠しコスチュームの豊富さも本作の魅力の1つになっている。 --コスチュームの中にはセーラー服などマニアックな物も多い。女性キャラクターに人気が出たことでギャルゲー的に売り出すようになった格闘ゲームはあるものの、シリーズ当初からギャルゲー的な要素を入れたものは当時まだ少なく、時代の移り変わりを感じさせる。 ---- **問題点 -キャラごとのストーリー背景は存在するのだが、本作ではストーリーデモが一切ない為にストーリー性が薄い。ラスボスのライドウもいきなり現れてただ無言で闘うだけ。 --良くも悪くも『[[バーチャファイター]]』の影響らしく、他の3D格闘ゲームでも大概は(ゲーム本編では)ストーリー性が薄いのだが。 //と言うか、2D格闘ゲームでも当時は(パンフレットと)エンディング以外でストーリーが語られることは無く((そのため、『ストリートファイターII』のラスボスであるベガも特定キャラ(8人中2人)のエンディング以外では悪人とは判らず、単に軍人のコスプレをしただけの格闘家である。))、当時ストーリーデモが存在したのは『[[餓狼伝説 宿命の闘い]]((『2』や『SPECIAL』にはストーリーデモが存在しない。))』か『[[龍虎の拳]]』シリーズのみである。 //本作の頃には、ストーリー性のあるデモが挿入される2Dゲームは、SNKやADKなどにかなりあった。 --AC版にはテキストによる簡単なEDがあるが、何故か家庭用では削除されている。「AC版でEDが無く、家庭用で追加される」というケースはよくあるが逆は珍しい。 --『2』以降はストーリーモードが存在するが、唐突な内容や説明不足で分かりにくい((ゲーム雑誌のレビューには「ストーリーが分かりにくい」という意見が掲載されたことがある。))場面があるため、やはりストーリーが掴み辛く詳細はプレイヤーが想像で補完するしかない。シリーズ全般に言える問題点であるが。 ---説明書にはバックストーリーや用語の解説、登場人物が大会に出場する目的((中には「ただ単に目立ちたいから」「自分の実力を試すため」など特別な目的が無いか、大会主催者である「DOATEC」との因縁が無いキャラクターがいる。))について掲載されているので、事前に読んでいなければ理解不能。 ---上記の問題はメーカー側も理解しているのか、2011年発売の『[[DEAD OR ALIVE Dimensions]]』のクロニクルモードで『1』から『4』までのストーリーの詳細が描かれており、2019年に発売された『6』[[公式サイト>https://www.gamecity.ne.jp/doa6/]]のFEATURESページにて『1』から『5』までのストーリーが掲載されている。 -上記の隠しコスチュームの出現方法が周回プレイでの解禁のため、単調な作業の繰り返しになるという不満がある。解禁方法は[[公式サイト(アーカイブ)>https://web.archive.org/web/20000521005317/http://www.tecmo.co.jp:80/product/doa/cuts/faq.htm]]を参照。 -シリーズを通して強いキャラは強いまま(ゲン・フー、リュウ・ハヤブサ、かすみなど)、弱いキャラは弱いまま(ティナなど)という傾向があること。 --他の格闘ゲームでは調整の結果キャラランクが変動することは珍しくないのだが、このシリーズは比較的それが少ない。これを是と見るか否を見るかは人次第だろう。 --スタッフの板垣伴信氏は「自分の感覚ではプロレスラーが忍者に勝つのはありえない」といった発言をしているので、キャラバランスに関してはそれなりに意図的な調整のようである((そもそも、現実でもプロレスは魅せることを重視した格闘技なので実戦を想定した戦闘術を駆使する忍者に勝てないというのはあながち間違いではない。))((ちなみに、他の格ゲーでも例えば『ストリートファイター』シリーズのザンギエフなど、プロレスラーは弱キャラに設定される傾向があるので今作のティナに限ったことではない。))。 -「MODEL2」基板のROMキットで差替えた場合、フリーズやリセットが多発するものが多々あった。 --改造マニュアルでは全種コンバートOKとなっているが、「MODEL2」のリビジョンの違いで誤動作しやすいのがあるかも…と問い合わせで回答されたこともある((ちなみに、本作は「MODEL2A」仕様と「MODEL2B」仕様の両方が流通しており、ROMキットも互換性がないためこの問題を一層ややこしくしている。))。 ---- **賛否両論点 -SS版は一見するとAC版の移植版という位置付けに思えるが、「性能に調整が入った技」「AC版にはなかった新技の追加」「一部の技のモーション差し替え」が全キャラにあり、ゲームバランスが色々と調整されている。AC版と同環境で遊ぶためのモードは収録されていない。 --AC版そのものに触れてみたかったというユーザーには残念な点となる。 --続編である『2』も同様、CS版はゲームバランスが色々と調整されている。 ---- **総評 -格ゲーとして高い完成度を誇りながら、美麗グラフィックに魅力的なキャラなども好評を博したことによりシリーズ化され、テクモの看板タイトルの1つになった。 ---- **その後の展開 -『3』以降のプラットフォームはXboxハードがメインとなり、日本国内でいまいち奮わないXbにおいて人気タイトルの1つになっている。 --Xboxを選んだ理由については、「ハードの性能に惚れたから」と 板垣伴信氏はインタビューでコメントしていた。 --ちなみに『3』は国内においてXbで唯一の10万本突破ソフト。後に本体の特別色「COLOR(blue){''かすみちゃんブルー''}((まるで通称のような名前だが、れっきとした正式名称である。))」まで発売された。 ---- **余談 -AC版の開発途中でお蔵入りになったキャラクターが判明するだけでも2名存在する。1人はムエタイ使いのケリー、もう1人は名も公表されていないモンゴル相撲のキャラである。 --そのうち、ケリーはグラフィックが一新され現在のザックとして生まれ変わったが、後者のモンゴル相撲の使い手は製品版では削除されてしまい、今に至るまで復活しないままである。 --ケリーは当時の雑誌の記事やAC版の初期のフライヤー等にも大きく紹介されており、その姿を確認できるが、モンゴル相撲の使い手に至っては雑誌でもあまり掲載されず、当時のインタビューで触れられた程度なので、確認するのは困難である。 -AC版とSS版の時点で、後にシリーズの人気キャラとなる綾音(あやね)の姿はまだ無い。 --…なのだが、SS版のトレーニングモードでは、青色を基調にしたサイバーなヘルメットとスーツを着込み、''ニュートラルポーズが綾音''という謎のキャラが存在した。ボイスは無し。 ---要は、トレーニングモード専用の練習台キャラに、わざわざ専用モーションまで用意していたということ。繰り返しになるがまだ綾音が未登場の頃の話。 ---SS版の攻略本(電撃攻略王『デッド オア アライブ 公式攻略ガイド』)には開発スタッフのインタビューと、設定資料集をまとめたページがあり、その中でこのトレーニングモード専用キャラは「トレ子」という愛称があり、シリーズに正式に参戦する計画まで綴られていた。 ---「トレ子」=後の「綾音」なのかは明言されていない。 -2013年に『CRデッド オア アライブ』として大一商会からパチンコ化された。 --これ以外でゲームとの直接的タイアップ作品は『XTREME』が2018年にパチンコ化されたのみだが、それ以外にパチンコオリジナルのスピンオフ作品としてあやね・紅葉・レイチェルの3人を主役に据えた『ぱちんこCR三姫繚乱~麗しき闘い』が2014年に奥村遊機から販売されている。 //パチンコの記述は当Wikiのルール違反になるので削除 //ルール違反なのはパチンコパチスロ機械そのものの人気や評価。機械の中身の人気や批評は含まれていないので違反ではない。 //運営様によれば「パチンコ・パチスロ化した事実程度なら問題なし」だそうです ---- *プレイステーション版 |ジャンル|対戦格闘|&amazon(B000069SWJ)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売・開発元|テクモ|~| |発売日|1998年3月12日|~| |定価|6,090円|~| |配信|ゲームアーカイブス&br;2008年12月10日/600円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- ~ #center(){{ &big(){''あなたに私は倒せない''。} }} ~ ---- **概要(PS) SS版ができる限りAC版を再現しようとしたのに対し、半ば続編と言うべき方向性の作りであり、AC版とは大分印象の変わったものとなった。 ---- **特徴(PS) -モデルを一新。関節処理をするなど造形をなるべく自然なものに近づけた。限られたポリゴン数の中で、かなりいい作りとなっている。 --一方でPS特有の光沢があり、肌がテカってる様に見える。 -ステージも一新。基本的に平坦なデザインとなり、背景の建造物などもない。さらにリングアウトもなくなった。もっともこれはポリゴンの節約のため。 -技が大幅に増加。各キャラの特徴がさらに強く出るようになった。もちろん戦い方の幅も広がった。 -多くのBGMがアレンジされている。中には新曲に差し替えられたものもある。 -新キャラクターを2人追加。ティナの父親でプロレスラーのバースと、霞の異父妹でライバルとなる霞幻天神流の綾音(あやね)((霞の母親である菖蒲(あやめ)と雷道との間に生まれた。))。 --これらは続編への新規加入予定のキャラクターを、前倒しでPS版に追加したもの。このためよく練り込まれたキャラクターとなっている。 ---特に綾音は霞と共に以後、シリーズを引っ張っていくキャラクターとなる。 -トレーニングモードが充実。入力表示や全ての技をマスターできるモードがあるなど、かなり至れり尽くせり。 -コスチュームも大幅に増加。SS版の倍以上。 --もっともこの増えたコスチュームは、お色気路線をさらに強化。『DOA』のギャルゲー色を強めることとなる。 --綾音のコスチュームのうち最後に解禁されるものは、どれだけセクシーなものかと思いきや、露出度ゼロ。なんと、本作で姿を消したあの「トレ子」の衣装である。 ---この「トレ子」衣装は解禁まで非常に長いプレイ時間が必要になり、SS版からの経緯を知っているプレイヤーにはニヤリとさせられるものだった。 --余談として『DEAD OR ALIVE 5 ULTIMATE ARCADE』では、チュートリアルデモにてわざわざ''この衣装を着た綾音が技の受け役になっている。'' -後にこのPS版をベースとし、システムに追加/改変要素等を加えた1作目のリメイクに当たる、AC版『DEAD OR ALIVE ++(プラスプラス)』が1998年9月に稼働開始。基板は自社製のPS互換基板である「TPS-System((ただし、実の所はSCE純正のPS互換基板である「ZN-1」をベースに自社製のサブボードが組み込まれている「半オリジナル」基板というもの。タイトーのPS互換基板である「FXシステム」もこれと同等の仕様。))」が使われている。

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