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*A列車で行こう7 【えーれっしゃでいこうせぶん】 |ジャンル|都市開発鉄道シミュレーション|#amazon(B004PEI5P4)| |対応機種|Windows 2000~8|~| |発売元|サイバーフロント|~| |開発元|アートディンク|~| |発売日|2005年2月26日|~| |定価|9,975円&br完全版:15,750円|~| |廉価版|ソースネクストセレクション&br()2011年3月25日/3,990円|~| |判定|なし|~| |>|>|CENTER:&color(black)''[[A列車で行こうシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 都市開発の要素などでシリーズ中でも人気の高い『A列車で行こうIV』(以下A4)の後継タイトル。~ 『A列車で行こう6』(以下A6)系列の鉄道運行SLG路線から、再びA4系列の経営SLG路線へと回帰した。~ グラフィックの進歩は目覚ましいが、ゲーム的には退化してしまった部分も存在する。 ---- **評価点 -2Dクォータービューによる高解像度の緻密なグラフィック。 --昔ながらの箱庭ゲームの楽しさを感じさせてくれる。昼夜や天候の移り変わりも雰囲気が出ている。 -別売の拡張キットで車両自作、マップ自作、高度なダイヤ設定を行える。 --単体しか持っていなくても専用のソフトを使えば自作車両をダウンロード可能。 -収録車両が多い。デフォルトでは100車種、拡張キット・パッチをインストールするとさらに70車種が追加される。 -子会社経営が復活。豊富な子会社で街づくりを楽しめる。 -「駅前広場」と「操車場」の導入。 --駅前広場は近隣の駅の利用者数を増加させてくれる。子会社としても利益が出しやすく重宝する。 --操車場は列車の方向転換や臨時列車の留置などに使用できる。貨物のみ積み下ろし可能なので貨物駅としても使える。 -電車や株取引銘柄((ただし株はすべて架空(「ひまわり自動車」のような完全に架空のものではなく、「月産自動車」「ちけっとぺあ」といった感じに現実のものをちょっと変えたもの)))ごとの解説もしっかりしており、読み物としても面白い。 -高架駅/線路を作る際に、下に建物があっても問題がない点 --足場が重なる場合は足場が自動的に消える。 ---- **問題点 ''ゲーム内容以前の問題点'' -現在はパッチで改善されたが、発売当初はバグが非常に多かった。 -前述の拡張キットが内容と比べて割高。全て揃えると合計&bold(){13,125円}もする。 --現在は拡張キットを全て同梱した廉価版が出ているのでこの点は問題ないといえる。 -Windows2000とXp以外インストールできない。 --これはSafeDiscというプロテクトが施されているため。SafeDiscはコピー防止を目的として開発されたもので能力自体は高かったのだが、一方でそれを実現するためにインストールされるデバイスドライバに&bold(){セキュリティ上の問題}が存在していることが判明したため、現在Windowsでは起動不可能となっている。 ---ソースネクストから発売されている廉価版の方はSafediscを使っていないので問題なくインストール&起動可能。 -単体だけだと難易度が跳ね上がる。 ''ゲーム自体の問題点'' -複雑なダイヤを設定している場合、早送りにしているとダイヤが乱れることがある。 -マップが3つしか収録されていない。 --マップ・コンストラクションをインストールすると6つマップが追加されるがボリューム不足気味。 -斜面の自由度が増した分、一定角度の斜面が必要なスキー場の建設が困難になっている。デフォルトのマップでは建設できる場所はほとんどない。 -天候をオンにしていると雲が画面全体を覆って何も見えなくなる状況が時々発生する。 -トレイン・コンストラクションのデザイン面での自由度が低い。あらかじめ幾つか用意された''テンプレート車両の色を変えられるだけ''である。 --一方、性能面はというと&bold(){数人しか乗れない電車を作ったり}解説文を書いたりできるなど結構自由度は高い。 -特定の条件下((駅のすぐ真横にポイントがある状態でかつその駅でポイントを使用した上でホームに入った列車が折り返した時。そもそも線路を敷くときにポイントと駅を隣接できないという問題点もあり、これを解消しようと線路を引いてから駅を置いたときに発生する))で&bold(){100%脱線する}。 -トラス橋((海上に長い線路を引くと自動的に変換))が、自動的に角が設定されるためすぐ隣まで来ているのに途中で途切れたりする --さらに、カーブが含まれる場合そこにはトラスが付かないので何だかプラレール的。 -これ系のゲームの宿命ともいえるが、斜めに線路が引かれたマスに隣接する土地が無駄になる。 --こういった問題が解決するのはかなり後年に出た『[[Cities:Skylines]]』((道路に隣接して建物を生成する仕様))などのゲームを待つことになる(そちらでも隙間が完全に0ではないが)。 -その他、オブジェクト貫通などプレイには影響しないバグも存在((一例を挙げると、高架駅の真下のスペースに温泉2(小さなお城のような和風の建物)を立てると屋根が線路に出てくる。別に電車が脱線とかはしないが))。 --そもそも踏切に車がいようがお構いなし。車も車で、平気で線路上で渋滞する(まぁそれによって脱線とか事故とかいう要素はないのだが)。 ''過去作(主にA4)から劣化・退化した要素'' -道路輸送・道路建設の廃止。 --今作ではバス・トラックは存在せず、道路はAIが勝手に建設するだけ。プレイヤーは撤去しか出来ない。 ---踏切が邪魔して一旦すべて撤去しないとポイントが作れないなど、特にポイントが使われやすい駅周辺では結構邪魔になる。 ---バグ技を利用して自分で道路を敷く方法は存在する。 -車窓モードの廃止。 --3Dで自分の都市を眺めることが出来なくなった。 -地下駅による発展の廃止。 --都市部に地下鉄を通しても地上は一切発展しない。発展させたい場合は駅区間のみ地上に出さなければならない。 -土地購入の廃止。 --地価が安いうちに駅前の土地を確保し、発展してから子会社を建設したり、路線を延長するといったことが出来ない。 ---一応資材置き場を置くとそれに近いことができるが…。 -ホーム増設の廃止。 --ホームを増やすには駅を上書きする形になる。ホームを1つ増やすだけで新たに駅を新設する分の費用がかかる。 -乗客の乗降と時間経過の退化。 --A6系列の作品に存在した、現実的な乗客の乗降と時間の経過がA4レベルに退化している。 --乗客は全員隣の駅で乗り降りし、数秒で1時間が経過する。A4を再現するポイントが間違っていないだろうか? --時間経過が早いせいで複雑なダイヤを組んでもあまり意味がない。 -車両のデフォルメ化。 --A5やA6ではリアルな寸法の車両が登場していたが、今作ではプラレールのようなデフォルメされた車両になってしまった。これもA4の再現を意識した結果であろうが……。 ---これが顕著に問題になるのは普通に遊んでいるときより、拡張パックの列車作成機能である。というのも、この機能で生成される列車の横から見た画像もデフォルメになってしまい、普通の長さである既存の車両とどうしても比較することになってしまうため。~ メインの画面におけるデフォルメの電車が気に入っていたとしてもさすがにこれはいただけない。 -株取引の手数料が売るときも買う時も&bold(){1割}と超高額。 ---- **賛否両論点 -破産によるゲームオーバーが無い。 --株購入が出来なくなる以外、資金マイナスによるペナルティは一切なし。 --予算を気にせずに理想の街並みや鉄道網を作り上げたいという人には向いているといえる。 ---ただし一部超巨大タワー系建築には完成までのゲーム内年月と継続した資材の供給(およびコンテナ置き場やコンテナを輸送する手段の等整備)が必要である。また、一部ガーデニング・農場ゲームにあるような、途中で任意の建物を好きな見た目で中断したりといったことはできない(資材があると自動で成長するため)。 ---- **総評 やや未完成な面が目立つものの、現在では廉価版が出ていることもあり箱庭ゲームとしてはそれなりに遊べる佳作といえる。 「プラレール」や「Bトレインショーティー」のような鉄道のおもちゃが好きな人にもオススメ。
*A列車で行こう7 【えーれっしゃでいこうせぶん】 |ジャンル|都市開発鉄道シミュレーション|#amazon(B004PEI5P4)| |対応機種|Windows 2000~8|~| |発売元|サイバーフロント|~| |開発元|アートディンク|~| |発売日|2005年2月26日|~| |定価|9,975円&br完全版:15,750円|~| |廉価版|ソースネクストセレクション&br()2011年3月25日/3,990円|~| |判定|なし|~| |>|>|CENTER:&color(black)''[[A列車で行こうシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 都市開発の要素などでシリーズ中でも人気の高い『A列車で行こうIV』(以下A4)の後継タイトル。~ 『A列車で行こう6』(以下A6)系列の鉄道運行SLG路線から、再びA4系列の経営SLG路線へと回帰した。~ グラフィックの進歩は目覚ましいが、ゲーム的には退化してしまった部分も存在する。 ---- **評価点 -2Dクォータービューによる高解像度の緻密なグラフィック。 --昔ながらの箱庭ゲームの楽しさを感じさせてくれる。昼夜や天候の移り変わりも雰囲気が出ている。 -別売の拡張キットで車両自作、マップ自作、高度なダイヤ設定を行える。 --単体しか持っていなくても専用のソフトを使えば自作車両をダウンロード可能。 -収録車両が多い。デフォルトでは100車種、拡張キット・パッチをインストールするとさらに70車種が追加される。 -子会社経営が復活。豊富な子会社で街づくりを楽しめる。 -「駅前広場」と「操車場」の導入。 --駅前広場は近隣の駅の利用者数を増加させてくれる。子会社としても利益が出しやすく重宝する。 --操車場は列車の方向転換や臨時列車の留置などに使用できる。貨物のみ積み下ろし可能なので貨物駅としても使える。 -電車や株取引銘柄((ただし株はすべて架空(「ひまわり自動車」のような完全に架空のものではなく、「月産自動車」「ちけっとぺあ」といった感じに現実のものをちょっと変えたもの)))ごとの解説もしっかりしており、読み物としても面白い。 -高架駅/線路を作る際に、下に建物があっても問題がない点 --足場が重なる場合は足場が自動的に消える。 ---- **問題点 ''ゲーム内容以前の問題点'' -現在はパッチで改善されたが、発売当初はバグが非常に多かった。 -前述の拡張キットが内容と比べて割高。全て揃えると合計&bold(){13,125円}もする。 --現在は拡張キットを全て同梱した廉価版が出ているのでこの点は問題ないといえる。 -Windows2000とXp以外インストールできない。 --これはSafeDiscというプロテクトが施されているため。SafeDiscはコピー防止を目的として開発されたもので能力自体は高かったのだが、一方でそれを実現するためにインストールされるデバイスドライバに&bold(){セキュリティ上の問題}が存在していることが判明したため、現在Windowsでは起動不可能となっている。 ---ソースネクストから発売されている廉価版の方はSafediscを使っていないので問題なくインストール&起動可能。 -単体だけだと難易度が跳ね上がる。 ''ゲーム自体の問題点'' -複雑なダイヤを設定している場合、早送りにしているとダイヤが乱れることがある。 -マップが3つしか収録されていない。 --マップ・コンストラクションをインストールすると6つマップが追加されるがボリューム不足気味。 -斜面の自由度が増した分、一定角度の斜面が必要なスキー場の建設が困難になっている。デフォルトのマップでは建設できる場所はほとんどない。 -天候をオンにしていると雲が画面全体を覆って何も見えなくなる状況が時々発生する。 -トレイン・コンストラクションのデザイン面での自由度が低い。あらかじめ幾つか用意された''テンプレート車両の色を変えられるだけ''である。 --一方、性能面はというと&bold(){数人しか乗れない電車を作ったり}解説文を書いたりできるなど結構自由度は高い。 -特定の条件下((駅のすぐ真横にポイントがある状態でかつその駅でポイントを使用した上でホームに入った列車が折り返した時。そもそも線路を敷くときにポイントと駅を隣接できないという問題点もあり、これを解消しようと線路を引いてから駅を置いたときに発生する))で&bold(){100%脱線する}。 -トラス橋((海上に長い線路を引くと自動的に変換))が、自動的に角が設定されるためすぐ隣まで来ているのに途中で途切れたりする --さらに、カーブが含まれる場合そこにはトラスが付かないので何だかプラレール的。 -これ系のゲームの宿命ともいえるが、斜めに線路が引かれたマスに隣接する土地が無駄になる。 --こういった問題が解決するのはかなり後年に出た『[[Cities:Skylines]]』((道路に隣接して建物を生成する仕様))などのゲームを待つことになる(そちらでも隙間が完全に0ではないが)。 -その他、オブジェクト貫通などプレイには影響しないバグも存在((一例を挙げると、高架駅の真下のスペースに温泉2(小さなお城のような和風の建物)を立てると屋根が線路に出てくる。別に電車が脱線とかはしないが))。 --そもそも踏切に車がいようがお構いなし。車も車で、平気で線路上で渋滞する(まぁそれによって脱線とか事故とかいう要素はないのだが)。 ''過去作(主にA4)から劣化・退化した要素'' -道路輸送・道路建設の廃止。 --今作ではバス・トラックは存在せず、道路はAIが勝手に建設するだけ。プレイヤーは撤去しか出来ない。 ---踏切が邪魔して一旦すべて撤去しないとポイントが作れないなど、特にポイントが使われやすい駅周辺では結構邪魔になる。 ---バグ技を利用して自分で道路を敷く方法は存在する。 -車窓モードの廃止。 --3Dで自分の都市を眺めることが出来なくなった。 -地下駅による発展の廃止。 --都市部に地下鉄を通しても地上は一切発展しない。発展させたい場合は駅区間のみ地上に出さなければならない。 -土地購入の廃止。 --地価が安いうちに駅前の土地を確保し、発展してから子会社を建設したり、路線を延長するといったことが出来ない。 ---一応資材置き場を置くとそれに近いことができるが…。 -ホーム増設の廃止。 --ホームを増やすには駅を上書きする形になる。ホームを1つ増やすだけで新たに駅を新設する分の費用がかかる。 -乗客の乗降と時間経過の退化。 --A6系列の作品に存在した、現実的な乗客の乗降と時間の経過がA4レベルに退化している。 --乗客は全員隣の駅で乗り降りし、数秒で1時間が経過する。A4を再現するポイントが間違っていないだろうか? --時間経過が早いせいで複雑なダイヤを組んでもあまり意味がない。 -車両のデフォルメ化。 --A5やA6ではリアルな寸法の車両が登場していたが、今作ではプラレールのようなデフォルメされた車両になってしまった。これもA4の再現を意識した結果であろうが……。 ---これが顕著に問題になるのは普通に遊んでいるときより、拡張パックの列車作成機能である。というのも、この機能で生成される列車の横から見た画像もデフォルメになってしまい、普通の長さである既存の車両とどうしても比較することになってしまうため。~ メインの画面におけるデフォルメの電車が気に入っていたとしてもさすがにこれはいただけない。 -株取引の手数料が売るときも買う時も&bold(){1割}と超高額。 ---- **賛否両論点 -破産によるゲームオーバーが無い。 --株購入が出来なくなる以外、資金マイナスによるペナルティは一切なし。 --予算を気にせずに理想の街並みや鉄道網を作り上げたいという人には向いているといえる。 ---ただし一部超巨大タワー系建築には完成までのゲーム内年月と継続した資材の供給(およびコンテナ置き場やコンテナを輸送する手段の等整備)が必要である。また、一部ガーデニング・農場ゲームにあるような、途中で任意の建物を好きな見た目で中断したりといったことはできない(資材があると自動で成長するため)。 ---- **総評 やや未完成な面が目立つものの、現在では廉価版が出ていることもあり箱庭ゲームとしてはそれなりに遊べる佳作といえる。 「プラレール」や「Bトレインショーティー」のような鉄道のおもちゃが好きな人にもオススメ。

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