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*19XX THE WAR AGAINST DESTINY 【ないんてぃーんだぶるえっくす ざ うぉー あげんすと ですてぃにー】 |ジャンル|シューティング|&image(https://www.capcom-arcade-stadium.com/assets/images/ja/modal/logo_title28.png?w=736&h=414&pr=2,height=160)| |対応機種|アーケード(CPシステムII)|~| |販売・開発元|カプコン|~| |稼働開始日|1996年1月11日|~| |プレイ人数|1人~2人|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[カプコン19シリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『[[19シリーズ>カプコン19シリーズ]]』の流れを汲む縦スクロールシューティングゲーム。~ だが本作には宙返りやサイドファイターといった伝統的システムが存在せず、世界観も第二次世界大戦世代から20世紀末になり超兵器が登場するなど大幅に変更されている。受け継がれているのは自機のライトニングや1面に広がる大海原とボスの亜也虎といったわずかなもののみ。 カプコン自社製作としては最後の2Dシューティングゲーム。後にCPSIIでは他社への技術提供企画であるカプコンパートナーシッププロジェクトによって、『ギガウイング』『[[プロギアの嵐]]』などシューティングゲームが多数発売された。その中で作られた19シリーズの続編『[[1944 THE LOOP MASTER]]』の製作はライジング(『[[バトルガレッガ]]』などを製作)である。 ---- **ストーリー >19XX年…人類は泥沼の様相を呈した戦いの渦中にあった。~ 世界各地に局地戦が勃発し、謎の敵との果てしない戦いが続く。~ …敵の名は『アウターリミッツ』、繰り返す悲劇の裏に暗躍する兵器結社。~ そして彼らは、ついに世界を掌握するべく行動を開始し、地球規模の大破壊をもたらす終焉兵器(ドゥームズ・ディ・ウェポン)を開発中との情報を機に状況は最悪の段階へと移行した。~ 事態を重く見た世界平和維持機構は二人の戦士を最前線へ送り出す。~ 硝煙弾雨の中、撃墜された輸送機より飛び出した二人の駆る戦闘機は敵地へとパワーダイヴを移行。~ 決死の反攻作戦が、今、開始される。 ---- **特徴・ゲームシステム -選べる機体が3機に増え、それぞれに性能の差異が存在する。そして2段階目にパワーアップできる武装・後述のホーミングレーザーの挙動が異なっている。 --ライトニング:平均的な移動速度と攻撃性能を持つ機体。得意武器は4連射。 --震電:最高の機動性を誇る機体。得意武器はスーパーシェル。 --モスキート:移動速度が最も遅いが、得意武器の3Wayの火力と攻撃範囲が魅力の機体。 -基本ショットは「4連射」「スーパーシェル」「3way」の3つ。各機体ごとに得意な武器が設定されており、一致していれば2段階目のパワーアップが可能。 --4連射:前方にバルカンを発射する。通常は2発×2連射だが、ライトニング装備時のみ2段階目で3門同時発射となる。 --スーパーシェル:敵を貫通するレーザーを1発発射する。震電装備時のみ2段階目(2門同時発射)が解放される。しかし仕様上張り付きが無意味のためボス戦で苦労する。 --3way:前方に3way×2連射のミサイルを撃つ、攻撃力と範囲のバランスが良い武器。モスキート装備時のみ2段階目(5way)が解放され、火力と攻撃範囲が大幅に増す。 -溜め撃ちの追加 --ショットボタンを押しっぱなしにすると、通常ショットの代わりに「マーカーミサイル」が発射される。これが中型機以上の敵に命中するとロックオン状態となり、さらにショットボタンを連打することでその敵に対して次々とホーミングレーザーが発射される。 ---このレーザーはロックオンした敵に到達するまでは貫通するため、1体の極めて硬い敵のみならず、ロックオンした後反対側に移動することで広範囲攻撃として活用することも可能。使用制限も無いためショットと並ぶ主力武器となる。 -強力なボンバー「ヴァリアブルボム」 --ボムボタンを押した時点でフラッシュシェル(弾消し)効果が発動し、その後ボタンを押し続けるとボムのレベルが上昇。離すと再びフラッシュシェル効果が発動し、同時にレベルに応じた特徴のボムの効果が現れる。 ---「ボムボタンを押した瞬間とボムを発射した瞬間、ボム1発で2回の弾消しが発生する」、「敵の攻撃タイミングを計算に入れ、最高のタイミングで的確なボムを発動」など、戦略性が上がっている。 #region(ボムのレベル) |CENTER:#image(L1.png,title=横数列に並んだ気弾を前方に発射)|CENTER:#image(l2.png,title=固い敵にはこれが丁度いいかも(注、ドーナツではありません))|CENTER:#image(l3.png,title=溜めにかなり時間がかかるが広範囲に高威力の爆裂!爽快感もなかなか!)| |レベル1・拡散ボム(ファイアクラッカー((ボムの名称は発売当時のゲーメストに記されていた物をここに引用している。)))&br()低威力だが即時発動かつ画面全体をカバー可能。|レベル2・集中攻撃ボム(ファイアクラスター)&br()高威力だが溜め時間が長くかつ効果範囲が狭い。|レベル3・スーパー拡散ボム(メギドフレア)&br()威力、効果範囲とも最大最強だが溜め時間がかなり長い。| #endregion ---- **評価点 -低すぎず、簡単すぎない絶妙な難易度 --低速の弾幕から高速ばらまき弾まで弾避けのパターンは豊富。しかしヴァリアブルボムがあるので難しい弾避けは極力飛ばして進行することも可能。 --1面の難易度は同時期の『[[バトルサーキット]]』と並ぶ激甘ぶりで初心者でも容易にクリアできるほど。しかし2面ボスは高速の主砲でこちらを殺しにかかってくる。もっとも対処方が複数存在するので理不尽と言うほどでもなく、その対処法を見つける面白さに繋がっている。 --ボス戦では意外なところに安地があったりするので、それらを見つけ楽勝パターンを見つける楽しみもあり、安地を使った魅せプレイはギャラリー受けも良い。 -シリーズ中最高にアツい得点稼ぎ --今作は面クリア時のボーナスが主な得点源となる。ハイスコアのカギとなるのは「ステージ内で獲得できる『勲章』」「ステージ内の敵の撃破率に応じた『敵破壊率』」「敵破壊率に応じて昇格する『階級昇進』」「ボスを早く撃破すると高評価の『ランク』」など。~ これらの相乗効果によって最終的にかかるボーナス点の倍率がどんどん高くなっていくため、ハイスコアを狙うには緻密な点稼ぎパターンを組む必要があり、やり込み度は十分。 --また、一定の階級に到達するとエクステンドする。階級昇進が奮わないと2回目のエクステンドが得られないので、攻略の面でも階級昇進は重要である。 -最高クラスの演出力 --太平洋が舞台の『[[1942]]』・『[[1943>1943 ミッドウェイ海戦]]』、ドイツ上空が舞台の『[[1941>1941 Counter Attack]]』と異なり、今回はヨーロッパ・アフリカと世界のあちこちを転戦。氷海やとてつもない規模の敵兵器工場などの多彩なステージと、趣向を凝らした個性的なボス群が待ち受ける。 //日本ステージはなかったらしい。 --ゲーム冒頭早速繰り広げられるライバル機「F.ブラッカー((1P側パイロット、マーク・ラーラットの兄が乗っていると言う裏設定がある。))」の襲撃(以降各面毎に必ず新武装を引っ提げて登場、さらにラスボスでもある)、数画面分に渡る超巨大戦艦、滝上空での攻防後に突然かかる虹、裏返ってパワーアップする潜水艦、巨大爆撃機との合体、と見所は満載。 --硬派な世界観、それに不思議とマッチしたお洒落なBGMもファンが多い。 -時代は変わっても19シリーズの伝統は健在。さらに「健闘ヲ祈ル」「撃沈」が復活。 ---- **問題点 -3種あるメインショットだが、性能を突き詰めると3way以外を選択する理由がなくなってしまう。 --4連射は3wayの下位互換、スーパーシェルは貫通性能が仇となって硬い敵に対する攻撃力が低すぎる。この特徴はシンクロ連射を併用してボスに張り付きを行うと特に顕著に表れてくる。 --もっともこれは突き詰めた場合の話であり、普通にノーコンティニュークリアする分ならば他のショットを使用&外部連射装置無しでも十分可能。 -前述の通り序盤は難度が低く初心者に優しいが、5~6面あたりから急激に難度が上がる。アーケードゲームである以上ワンコインで簡単に長時間プレイされてはインカム上問題となるため、やむを得ない仕様ではあるものの、「長時間プレイし過ぎだからそろそろ死んでくれ」と言わんばかりの難度上昇には違和感を感じるかもしれない。 --特に、6面ボス「アウターリミッツ」による、ガンダムシリーズの「ファンネル」のようなものから繰り出される攻撃はかなりの高難易度。 --ラスボス「ブラックノイズ」の高速弾幕も避けるのが難しく、ボム使用を強いられる難関が続く。 ---とはいえこれらも何度も挑み続ければいずれパターンが分かってくるタイプの攻撃なので、総じて見れば『決してクリア出来ない難易度』ではないのが救い。 ---- **総評 欠点らしい欠点が見当たらない珠玉の一作で、19シリーズ最高傑作に挙げる人も多い名作。~ 適度な難易度で入門用にも最適な間口の広さと果てしなくアツい点稼ぎによる奥の深さを併せ持ち、これ一本で正統派シューティングの魅力が一通り楽しめるだろう。~ とりあえず、「ボムボタンを押すときは押しっぱなし、危なくなったら離す」という事だけでも覚えておけば、初心者でもある程度の練習でそれなりに先に進めるだろう。 ---- **余談 -「CPシステムII」基板のSTGの例に漏れず、本作も移植に恵まれず長年に渡って家庭用でプレイすることは出来なかった。~ 19シリーズ直系の続編である『1944』然り、ケイブ開発の『プロギアの嵐』然り、CPS2基板の特殊仕様がことごとく移植を阻んでいると言われている(カプコンUSAとの権利問題も絡んでいるとされる。)。 -しかし、2021年2月18日にNintendo Switchで配信開始した『[[カプコンアーケードスタジアム]]』((同年5月25日にはPS4/Xbox One/Windows(Steam)版も配信開始。))にて本作が収録され、遂に家庭用ハードへの初移植を果たすこととなった。 --『1944』『プロギアの嵐』とは異なり縦画面であった事が影響してか、カプコンUKが欧州向けに発売したPlug&Playタイプの専用ハード『Capcom Home Arcade』には収録されず、また『プロギアの嵐』のように携帯アプリへの移植もなかったため、今回が正真正銘の他ハードへの初移植となる。 -コイン投入後のタイトル画面でレバーでコマンドを入力((レバーを上×1、右×9、下×4、左×2の順に入力。1942のクレジット音がすれば成功))すると1面のBGMが『1942』になる隠し要素がある。派手な冒頭の出撃シーンから流れる、当時のチープなBGMはある意味シュールなので必聴かもしれない。 --更に別のコマンド((コイン投入後のタイトル画面でレバーを上、下×9、左上、右下、右上、左下、左上、右下、右上、左下の順に入力。成功すると効果音が鳴る))で『1942』のアレンジ版BGMになる要素も。こちらはドラムをメインとした曲調となっている。 #region(画像) &image(19xx.png,title=ちぃッ!ボムが弾切れかッ!!) #endregion #region(プレイ動画) &nicovideo2(sm11131352) #endregion ----
*19XX THE WAR AGAINST DESTINY 【ないんてぃーんだぶるえっくす ざ うぉー あげんすと ですてぃにー】 |ジャンル|シューティング|&image(https://www.capcom-arcade-stadium.com/assets/images/ja/modal/logo_title28.png?w=736&h=414&pr=2,height=160)| |対応機種|アーケード(CPシステムII)|~| |販売・開発元|カプコン|~| |稼働開始日|1996年1月11日|~| |プレイ人数|1人~2人|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[カプコン19シリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『[[19シリーズ>カプコン19シリーズ]]』の流れを汲む縦スクロールシューティングゲーム。~ だが本作には宙返りやサイドファイターといった伝統的システムが存在せず、世界観も第二次世界大戦世代から20世紀末になり超兵器が登場するなど大幅に変更されている。受け継がれているのは自機のライトニングや1面に広がる大海原とボスの亜也虎といったわずかなもののみ。 カプコン自社製作としては最後の2Dシューティングゲーム。後にCPSIIでは他社への技術提供企画であるカプコンパートナーシッププロジェクトによって、『ギガウイング』『[[プロギアの嵐]]』などシューティングゲームが多数発売された。その中で作られた19シリーズの続編『[[1944 THE LOOP MASTER]]』の製作はライジング(『[[バトルガレッガ]]』などを製作)である。 ---- **ストーリー >19XX年…人類は泥沼の様相を呈した戦いの渦中にあった。~ 世界各地に局地戦が勃発し、謎の敵との果てしない戦いが続く。~ …敵の名は『アウターリミッツ』、繰り返す悲劇の裏に暗躍する兵器結社。~ そして彼らは、ついに世界を掌握するべく行動を開始し、地球規模の大破壊をもたらす終焉兵器(ドゥームズ・ディ・ウェポン)を開発中との情報を機に状況は最悪の段階へと移行した。~ 事態を重く見た世界平和維持機構は二人の戦士を最前線へ送り出す。~ 硝煙弾雨の中、撃墜された輸送機より飛び出した二人の駆る戦闘機は敵地へとパワーダイヴを移行。~ 決死の反攻作戦が、今、開始される。 ---- **特徴・ゲームシステム -選べる機体が3機に増え、それぞれに性能の差異が存在する。そして2段階目にパワーアップできる武装・後述のホーミングレーザーの挙動が異なっている。 --ライトニング:平均的な移動速度と攻撃性能を持つ機体。得意武器は4連射。 --震電:最高の機動性を誇る機体。得意武器はスーパーシェル。 --モスキート:移動速度が最も遅いが、得意武器の3Wayの火力と攻撃範囲が魅力の機体。 -基本ショットは「4連射」「スーパーシェル」「3way」の3つ。各機体ごとに得意な武器が設定されており、一致していれば2段階目のパワーアップが可能。 --4連射:前方にバルカンを発射する。通常は2発×2連射だが、ライトニング装備時のみ2段階目で3門同時発射となる。 --スーパーシェル:敵を貫通するレーザーを1発発射する。震電装備時のみ2段階目(2門同時発射)が解放される。しかし仕様上張り付きが無意味のためボス戦で苦労する。 --3way:前方に3way×2連射のミサイルを撃つ、攻撃力と範囲のバランスが良い武器。モスキート装備時のみ2段階目(5way)が解放され、火力と攻撃範囲が大幅に増す。 -溜め撃ちの追加 --ショットボタンを押しっぱなしにすると、通常ショットの代わりに「マーカーミサイル」が発射される。これが中型機以上の敵に命中するとロックオン状態となり、さらにショットボタンを連打することでその敵に対して次々とホーミングレーザーが発射される。 ---このレーザーはロックオンした敵に到達するまでは貫通するため、1体の極めて硬い敵のみならず、ロックオンした後反対側に移動することで広範囲攻撃として活用することも可能。使用制限も無いためショットと並ぶ主力武器となる。 -強力なボンバー「ヴァリアブルボム」 --ボムボタンを押した時点でフラッシュシェル(弾消し)効果が発動し、その後ボタンを押し続けるとボムのレベルが上昇。離すと再びフラッシュシェル効果が発動し、同時にレベルに応じた特徴のボムの効果が現れる。 ---「ボムボタンを押した瞬間とボムを発射した瞬間、ボム1発で2回の弾消しが発生する」、「敵の攻撃タイミングを計算に入れ、最高のタイミングで的確なボムを発動」など、戦略性が上がっている。 #region(ボムのレベル) |CENTER:#image(L1.png,title=横数列に並んだ気弾を前方に発射)|CENTER:#image(l2.png,title=固い敵にはこれが丁度いいかも(注、ドーナツではありません))|CENTER:#image(l3.png,title=溜めにかなり時間がかかるが広範囲に高威力の爆裂!爽快感もなかなか!)| |レベル1・拡散ボム(ファイアクラッカー((ボムの名称は発売当時のゲーメストに記されていた物をここに引用している。)))&br()低威力だが即時発動かつ画面全体をカバー可能。|レベル2・集中攻撃ボム(ファイアクラスター)&br()高威力だが溜め時間が長くかつ効果範囲が狭い。|レベル3・スーパー拡散ボム(メギドフレア)&br()威力、効果範囲とも最大最強だが溜め時間がかなり長い。| #endregion ---- **評価点 -低すぎず、簡単すぎない絶妙な難易度 --低速の弾幕から高速ばらまき弾まで弾避けのパターンは豊富。しかしヴァリアブルボムがあるので難しい弾避けは極力飛ばして進行することも可能。 --1面の難易度は同時期の『[[バトルサーキット]]』と並ぶ激甘ぶりで初心者でも容易にクリアできるほど。しかし2面ボスは高速の主砲でこちらを殺しにかかってくる。もっとも対処方が複数存在するので理不尽と言うほどでもなく、その対処法を見つける面白さに繋がっている。 --ボス戦では意外なところに安地があったりするので、それらを見つけ楽勝パターンを見つける楽しみもあり、安地を使った魅せプレイはギャラリー受けも良い。 -シリーズ中最高にアツい得点稼ぎ --今作は面クリア時のボーナスが主な得点源となる。ハイスコアのカギとなるのは「ステージ内で獲得できる『勲章』」「ステージ内の敵の撃破率に応じた『敵破壊率』」「敵破壊率に応じて昇格する『階級昇進』」「ボスを早く撃破すると高評価の『ランク』」など。~ これらの相乗効果によって最終的にかかるボーナス点の倍率がどんどん高くなっていくため、ハイスコアを狙うには緻密な点稼ぎパターンを組む必要があり、やり込み度は十分。 --また、一定の階級に到達するとエクステンドする。階級昇進が奮わないと2回目のエクステンドが得られないので、攻略の面でも階級昇進は重要である。 -最高クラスの演出力 --太平洋が舞台の『[[1942]]』・『[[1943>1943 ミッドウェイ海戦]]』、ドイツ上空が舞台の『[[1941>1941 Counter Attack]]』と異なり、今回はヨーロッパ・アフリカと世界のあちこちを転戦。氷海やとてつもない規模の敵兵器工場などの多彩なステージと、趣向を凝らした個性的なボス群が待ち受ける。 //日本ステージはなかったらしい。 --ゲーム冒頭早速繰り広げられるライバル機「F.ブラッカー((1P側パイロット、マーク・ラーラットの兄が乗っていると言う裏設定がある。))」の襲撃(以降各面毎に必ず新武装を引っ提げて登場、さらにラスボスでもある)、数画面分に渡る超巨大戦艦、滝上空での攻防後に突然かかる虹、裏返ってパワーアップする潜水艦、巨大爆撃機との合体、と見所は満載。 --硬派な世界観、それに不思議とマッチしたお洒落なBGMもファンが多い。 -時代は変わっても19シリーズの伝統は健在。さらに「健闘ヲ祈ル」「撃沈」が復活。 ---- **問題点 -3種あるメインショットだが、性能を突き詰めると3way以外を選択する理由がなくなってしまう。 --4連射は3wayの下位互換、スーパーシェルは貫通性能が仇となって硬い敵に対する攻撃力が低すぎる。この特徴はシンクロ連射を併用してボスに張り付きを行うと特に顕著に表れてくる。 --もっともこれは突き詰めた場合の話であり、普通にノーコンティニュークリアする分ならば他のショットを使用&外部連射装置無しでも十分可能。 -前述の通り序盤は難度が低く初心者に優しいが、5~6面あたりから急激に難度が上がる。アーケードゲームである以上ワンコインで簡単に長時間プレイされてはインカム上問題となるため、やむを得ない仕様ではあるものの、「長時間プレイし過ぎだからそろそろ死んでくれ」と言わんばかりの難度上昇には違和感を感じるかもしれない。 --特に、6面ボス「アウターリミッツ」による、ガンダムシリーズの「ファンネル」のようなものから繰り出される攻撃はかなりの高難易度。 --ラスボス「ブラックノイズ」の高速弾幕も避けるのが難しく、ボム使用を強いられる難関が続く。 ---とはいえこれらも何度も挑み続ければいずれパターンが分かってくるタイプの攻撃なので、総じて見れば『決してクリア出来ない難易度』ではないのが救い。 ---- **総評 欠点らしい欠点が見当たらない珠玉の一作で、19シリーズ最高傑作に挙げる人も多い名作。~ 適度な難易度で入門用にも最適な間口の広さと果てしなくアツい点稼ぎによる奥の深さを併せ持ち、これ一本で正統派シューティングの魅力が一通り楽しめるだろう。~ とりあえず、「ボムボタンを押すときは押しっぱなし、危なくなったら離す」という事だけでも覚えておけば、初心者でもある程度の練習でそれなりに先に進めるだろう。 ---- **余談 -2021年2月18日にNintendo Switchで配信開始した『[[カプコンアーケードスタジアム]]』にて本作が収録され、家庭用ハードへの初移植を果たす。 --同年5月25日にはPS4/Xbox One/Windows(Steam)版も配信開始され、ハードを選ばなくなった。 --本作に限らず「CPシステムII」基板のSTGは、長年に渡って家庭用へ移植されないままだった。19シリーズ直系の続編である『1944』然り、ケイブ開発の『プロギアの嵐』然り、CPS2基板の特殊仕様がことごとく移植を阻んでいたとの説が有力である。カプコンUSAとの権利問題も絡んでいるとされる。 --『1944』『プロギアの嵐』とは異なり縦画面であった事が影響してか、カプコンUKが欧州向けに発売したPlug&Playタイプの専用ハード『Capcom Home Arcade』には収録されず、また『プロギアの嵐』のように携帯アプリへの移植もなかったため、今回が正真正銘の他ハードへの初移植となる。 -コイン投入後のタイトル画面でレバーでコマンドを入力((レバーを上×1、右×9、下×4、左×2の順に入力。1942のクレジット音がすれば成功))すると1面のBGMが『1942』になる隠し要素がある。派手な冒頭の出撃シーンから流れる、当時のチープなBGMはある意味シュールなので必聴かもしれない。 --更に別のコマンド((コイン投入後のタイトル画面でレバーを上、下×9、左上、右下、右上、左下、左上、右下、右上、左下の順に入力。成功すると効果音が鳴る))で『1942』のアレンジ版BGMになる要素も。こちらはドラムをメインとした曲調となっている。 #region(画像) &image(19xx.png,title=ちぃッ!ボムが弾切れかッ!!) #endregion #region(プレイ動画) &nicovideo2(sm11131352) #endregion ----

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