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*プロゴルファー猿 【ぷろごるふぁーさる】 |ジャンル|バラエティーゴルフゲーム((任天堂のサイトでは「プロゴルファー猿なりきりゲーム」だったのが後に「バラエティーゴルフゲーム」に変更されている。))|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51fleDKyavL.jpg,https://www.amazon.co.jp/dp/B001ELK36A,height=160)|~| |対応機種|Wii|~|~| |発売元|バンダイナムコゲームス|~|~| |開発元|エイティング&br;タムソフト|~|~| |発売日|2008年10月23日|~|~| |定価|6,090円(税込)|~|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|~| |ポイント|&color(blue){''2008年クソゲーオブザイヤー据え置き機部門次点''}&br;驚異の売上本数&color(purple){''720本''}&br;ファミ通クロスレビュー史上初の&color(purple){''オール3点''}&br;ゴルフゲームとしても成立していない&br;開始10分でエンディング&br;''仕様どおり問題なく完成されているクソゲー''&br;グラフィック・演出・BGMは良質&br;''ワイは詐欺や!プロモーション詐欺や!''|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[藤子不二雄関連作品シリーズ>藤子不二雄シリーズ]]''| |>|>|>|CENTER:''[[クソゲーオブザイヤー関連作品一覧>KOTYゲーム一覧]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『週刊少年サンデー』に掲載された藤子不二雄Ⓐ作のゴルフ漫画「プロゴルファー猿」のゲーム化作品。~ 本作は「サンデー&マガジン50周年」企画の一環でもあり、PVの冒頭でもサンデーロゴが登場する。 ---- **ゲームシステム -ゲームモード --1対1でホールごとに勝敗を決める「マッチ」、2~4人で合計打数で勝敗を決める「ストローク」、チュートリアル要素を含んだ「練習」がある。&br()それぞれホール数や1ホール目の天候等を設定できるが、CPUとのマッチにおいては6ホール制((6ホールで決着がつかなかった場合はサドンデス形式の延長戦。))でランダムな対戦相手となる。&br()なお、CPUとのマッチに勝利すると、必殺技・使用キャラ・コースが解禁されることがある。 -ショット方法 --Wiiリモコンのポインタで打球の狙う場所を指定し、Aボタンでショット体制に入る。&br()その際、キャラクターのコンセントレーションや天候・現在位置によって必殺技などの特殊ショットに挑戦することができる。&br()ショット体制に入ると「ギリギリ」といったグリップ音の文字(ドギャメーター)が現れて大きさが変化するので&br()制限時間内(通常時は5~6秒、特殊ショットは約3秒)に文字が大きくなったときを狙ってリモコンを振ることで球を打つことができる。 --パッティングは現在地からカップまでのラインが表示され、ボールの軌跡がカップに重なったところを狙ってスイングする形式。&br()一般的なゴルフゲームにある「ラインを読んで左右に微調整する」といった要素はなく、残り1ヤード以内の場合「オートパット」となり自動的にカップインされる。 -使えるキャラクターは「猿丸、紅蜂、ドラゴン、ジェロニモ、タイタン、''帰ってきた紅蜂''」という6人。タイタンと帰ってきた紅蜂は隠しキャラ。 +・猿丸:漫画の主人公。パッケージの中央にいる猿顔の少年。 +・紅蜂:ミスターX配下の影のプロゴルファーの1人でメインヒロインの一人。後に影プロを脱退。パッケージ左中段の女性。 +・ドラゴン:猿最大のライバルの一人とも言える人物でミスターXに雇われて猿と熾烈な勝負をした男(その為、影プロではない)。パッケージ左下段の半裸のマッチョ男。なお原作では「ドラゴン打ちの竜」が正式名。 +・ジェロニモ:コーラの瓶で球を打つカウボーイのような恰好の男。原作ではミスターXとは無関係だったが、アニメではミスターX配下の影プロの一人。 +・タイタン:ミスターX配下の影のプロゴルファー…ではなく組織所属の科学者・氷川が作ったロボット。ゲーム中では生みの親の氷川も登場している。なお、原作では彼のみかなり後期に登場したキャラ。 +・帰ってきた紅蜂:名前でわかると思うが紅蜂と同一人物。服装などが異なる。ドラゴンの下で修行した設定のため、姿は紅蜂だがモーションはドラゴンのコンパチ。 --猿以外は(アニメ基準での)ミスターX配下の影プロとミスターXが雇った男で構成されており、猿対ミスターXという構図で選ばれている。 ---- **問題点 //-ゴルフゲームとして必要なものが何一つ備わっていない //--ゴルフとは本来各ホールごとの打球数を競い合い、最終的に最も打球数の少ないプレイヤーが勝ちとなる。 //--例えば最後までプレイヤーAが勝ち続けていたのに、最終ホールで大ポカをやらかしてプレイヤーBに逆転負けを喫するということは多分に起こる。 //--しかし本ゲームでは各ホールごとの勝ち負けでしか競っておらず、最終的な勝敗も何ホールで勝利を収めたかしか見ていない。逆転劇は当然起こらない。 //↑それはマッチプレーのルールとして当然なのでは…? //↑のルールで遊びたければストロークを選べばいいだけに思えるのでコメントアウト。 -''誰がどう打っても数ヶ所しかない定位置に球が落ちる''という、ルート分岐があり、出目が調整できるすごろくのようなシステム。 --要するに「A点からB点までのショットはこう飛んでここに落ちる」といったようにあらかじめ完全にモーションが決まっており、''それ以外のショットは一切打つことができない''。 --わざと打てないようなところに打とうとすると「''打てません''」と表示されたり、強制OBになったりする。OBになるのはスイングの操作をミスしたときのみで、ショットの方向は最初から数パターンに決まっているも同然の状態。 --パットも方向を選ぶことができず、やることはタイミングよくリモコンを振るだけ。上述したように1ホールごとの風向きや芝の状態を読んでラインを微調整するといった対戦相手との駆け引きも一切ない。 //更にカップとの距離が近い場合は、「オートパット」と称して勝手にパットが行われてカップインされるというプレイヤーの介入を許さない仕様。 //---一応ゴルフには「OKパット」と呼ばれる、外すことがまずありえない場合次のショットで入った扱いにする習慣がある。ちなみにゴルフゲームで有名なシリーズ『みんなのGOLF』でもOKパットはあるが、それは「ボギー(+1)以上確定で1m以内のパット」でしか発動しないようになっている。 //オートパットについては問題点というより便利な機能であるため、いったんCOします。 -キャラゲーなのに、''ストーリーモードが存在しない''。 --上述の通り、モードは「マッチ」「ストローク」「練習」の3つ(と「オプション」)だけ。 --一応マッチモードがストーリーモードという扱いなのか、1回勝利すればエンディング。早ければわずか''10分''で到達できる。なおスタッフロールはスキップ可能。 --キャラ個別のEDなどもない。 --対戦相手をCPUにする場合、好きな相手を選ぶことができずランダム選択しか用意されていない。このため、自分が対戦したい相手がいる場合は何度も繰り返して選択し直さなければいけない。 -プレイアブルキャラの人選 --影プロ中心で構成されており、正統派のゴルファーである「剣崎」「鷹巣」「大神」といったキャラが一人もいない事は原作ファンから不評。 ---ただしこういった人物とは一般人向けコースでの勝負がメインだった((初期の剣崎とは猿の私設コースでも戦ったが、特異なコースについていけなかった。))為、特異なコースでの戦いをメインにした本作のプレイヤーとしてはおかしいと判断されたのかもしれない。キャラゲーのプレイヤーキャラとしては出る事を望むファンも多かったが、出したら出したで設定矛盾という結果になる可能性もあるので何とも言えない。 --影プロ中心の人選としても一部のキャラ選はおかしいと言われている。 ---猿と死闘を繰り広げた「ドラゴン」、メインヒロインとして出番が多い「紅蜂」、ロボットというインパクトと劇場版でラスボスを務めた経歴もある「タイタン((更に劇場版後に放送されたテレビアニメ版ではパワードスーツ型の三号機が登場しており、開発者の氷川自らがこれを装備して猿丸に挑むという見せ場もある。))」等はある程度納得がいく人選だが、コーラ瓶で打つという見た目のインパクトだけで選ばれたらしき「ジェロニモ」には疑問の声が多い((ジェロニモは原作・アニメ共に1回のみの登場で、対戦も1ホールで決着がついているため、出番はかなり少ない。また、原作では猿に勝つなどの見せ場もあったのだが、アニメではあっさり負けている。))。 ---アニメだけで見ても、ミスターX配下としての初の対戦相手で「野球のバットで打つ」という見た目のインパクトもあり、対戦以降もサブキャラとして出番の多かった「コング・拳((アニメにパットシーンなどがないため出られなかったのではないかという説がある。))」、一度猿を追い詰め、以降も強力なゴルファーの一人として出番のある「黄金仮面」、アマチュア大会編と並行してそれなりに長く戦い猿を苦しめた「死神」、影プロの大会決勝で猿と死闘を繰り広げ最後は引き分けた「キング・シーザー」等、ジェロニモよりよっぽど優先的に選ばれるべきキャラが多い。 --人選的な問題以前に''そもそもキャラゲーなのに使えるキャラが6人というのは少なすぎる''。 ---うち2人は隠しキャラクターであり、最初から使えるキャラクターはわずか4人。 ---そして隠しキャラクターのうち1人は紅蜂のマイナーチェンジなので出演キャラクターは実質5人((上述の通り帰ってきた紅蜂のモーションはドラゴンと同じなので、モーション面でも実質5人。))。 ---説明書にはCPUとのマッチに勝利することで解禁されることがある旨の記載があるが、出ないときは何回やっても出ない。 ---ちなみにその隠しキャラの出し方もランダム要素が強いのか、10年以上経ってもいまだに正確な条件が分かっていない。「難しい」じゃないと出ないとも言われるが、「やさしい」でも出たとの情報もありいまだに謎のままである。 --なおパッケージの人間の内、左上の覆面(ミスターX)や右の3人(猿丸の弟たち)はプレイヤーキャラではない((原作でも彼らとは戦ってないので当然だが、だったら隠しキャラでないジェロニモの方を入れるべきだろう。))。 --同キャラで対戦した場合はプレイヤーごとに色が変わるが、紅蜂が仮面をつけた「ミス・スネーク」は再現されていない。 //--2Pカラーの類も用意されておらず、同キャラクター同士での対戦の場合見た目は全く一緒。 //↑2Pプレイ時に、同キャラだとプレイヤーごとに色が変わることを確認しました。 -''ホールは隠し含め11しかない''。 --ゴルフとは本来1コースにつき18ホールあり、1ホールごとのスコアを合計して勝負するスポーツである。従って11ホールしかないというのは''ゴルフとして成立していない''。&br()しかも''次のホールが全然違うゴルフ場になる''ことがあり、野球に例えるなら1イニング目は東京ドーム・2イニング目は甲子園で6回裏で試合終了するようなものである。 ---もっと古いゴルフゲームでもきちんと1コース存在するゲームはいくらでもある。 ---一応本物のゴルフにも「ハーフラウンド」という、1コースを9ホールずつに分けた前半(アウト)のみ、もしくは後半(イン)のみというプレイ方法もあるのだが、それにしても中途半端である。 ---参考までに、同じくWiiで発売されたゴルフゲーム『スイングゴルフ パンヤ』ではプレイヤーキャラ8人・11コース(198ホール)収録されている。 ---場所に関しては原作において「影プロとの勝負は1ホールごとに勝負し、差がついた時点で決着のサドンデスマッチがほとんどのため短期決着が多い」「ストローク勝負が行われたりサドンデスが長引いたりした場合は一部ダイジェストになることが多い」「そもそも18ホールないコースも登場している((例えばこのゲームにも登場している竜ヶ峰カントリークラブは9ホールしかない。もっともゲームには5ホールしか出てないが。))」といった理由により同じコースで18ホール用意するのは難しいという理由は考えられる。とはいえこれはホールの数が少ない理由にはならないし、ストロークモードがある以上はせめて合計18ホール(1コース分)はあるべきだろう。 --ステージ終了後、毎回ミスターXが話しかけてきて選択肢を選ばされる。 ---選択肢によって次のステージの難易度が変わったりするようだが、あまり実感できるほどのものではない。 #region(画像) |&image(saru05.jpg,height=285)|&image(saru04.jpg)| #endregion -個別の問題点 --(猿丸限定)アプローチショットが最大の難関であり、ナイスショットをすると大きくOBする。 ---その他のキャラについてはウェッジに持ち替えることで普通にグリーンオンできる。 ---猿丸は自作のドライバーしか持っていないのでより精密さが求められるアプローチが困難なのは分かるが、それでもナイスショットの判定を変えるなど工夫できたはず。 ---アニメ版では場合によってはクリークを所持しており、ドライバーから持ち替える場面もある。基本的にドライバーしか持っていないとはいえ、原作再現の観点からすると疑問が残る。 --(紅蜂限定)必殺技「キラービー」が役に立たない ---相手のクラブを使い、わざと地面を打つミスショットをしてクラブを破壊しコンセントレーションを下げる効果がある。しかし高確率でミスショットになるため紅蜂自身はボールを遠くに飛ばしにくい。&br()しかも相手のペナルティは1打限定で紅蜂自身もミスショットと必殺技使用によってコンセントレーションが下がる。 ---原作にもクラブを破壊するエピソードはあるのだが、「試合前に猿と面会して初心者を装って壊す」のであって、対戦中に相手のクラブを使うのは不自然である。 ---他のキャラはボールを大きく飛ばす必殺技がある中、紅蜂は上述の技のみである。 //↑ステージごとの共通の必殺技は紅蜂でも打てるのでは? --プレイ中に話す台詞に相手のプレイ内容が考慮されていない。 ---ホールインワンしたのに、グリーンオンしただけの相手から『あれより近くに寄せる自信あって?』と言われたりするなど、会話が支離滅裂になる場合がある。 --Wiiのゲームなのにロードが長い。 ---- **評価点 -グラフィックは十分出来が良い --アニメ画と3Dグラフィックが混在しているが、違和感はほとんどない。 --原作の独特なコースも3Dで再現されており、原作コースを回っている感覚はある。 -演出は比較的良いレベルであり、工夫も見られる。 --各キャラクターの声優はいずれもアニメ版準拠で、ベテランの方々が集められている。 --効果音は小気味よく、原作を再現した「ドギャッ」「ギリギリ」などの効果音文字も演出を助けている。 ---洞窟のコースだとちゃんとボイスに反響音がかかるほか、アドレス時にはWiiリモコンから「ギリギリ…」とグリップ音が聞こえる仕掛けがある。 --アニメ版OPソング「夢を勝ちとろう」は収録されなかったものの、BGMは良質なものが揃っている。 -ゲームの進行に支障をきたすようなバグは無い。 ---- **総評 発売前に原作ファンが期待・想像した物は既存のゴルフゲームシステムでキャラやコースで原作再現をした物だったのだが、出来上がった物は''(自称)ゴルフゲームとしてすら成り立っていない''。~ そもそも原作の魅力は、到底ゴルフなどできそうにないコース(塔のような岩山の上のグリーンに乗せろとか、曲がりくねった崖路の上を通っていけとか)を一か八かの尋常じゃないコース割や必殺ショットで切り抜けて行く点である。こうしたゲーム性にしたのは原作再現としては間違っていない。~ しかし、漫画を忠実に再現したとしても、それがテレビゲームとして面白いか否かは、無論別の話である。結果はご覧の有様だが。~ 詳しくは余談で触れるが、過去のプロゴルファー猿のゲームで出来ていた事を発売時点のゴルフゲーム((「みんなのゴルフシリーズ」や「スカッとゴルフ パンヤ」等。))のように作っていればそれだけで良かったのに、どうしてこうなったのか…。 ---- **余談 -「ファミ通」の調べによると、初週を含めた合計の売上本数は720本である。 -2008年のクソゲーオブザイヤー据え置き部門でもノミネートされ大賞争いを繰り広げるも、『[[MAJORDREAM メジャーWii パーフェクトクローザー]]』に敗れ次点止まりになった。 --選評においては「''ストロングスタイル''」なる単語で形容されており、転じて「仕様通りにゲームが完成している(と思われる)のにクソな出来」という意味で用いられることも。 -各コースの距離は原作ではヤード表記とメートル表記が混在(日本のゴルフ場では一時期メートル表記を使用していたため)しており、アニメではメートル表記に統一されていたのだが、このゲームではヤード表記で統一されている。 -発売前のファミ通クロスレビューでは、''&color(red){3/3/3/3の計12点}という歴代最低点''を記録した。なお、オール3点という評価は現在でも唯一の記録。 --レビュアーの一人には「現代で、こういうゲームに出会えるのは、ある意味貴重」と評された。 --同雑誌内で連載されていたゲームエッセイ漫画「いい電子(現:いいでん!)」でも取り上げられており、登場人物がプレイ後に涙を流しながら「軌新すぎる(原文ママ)」「これはゴルフゲームではなくプロゴルファー猿というジャンルのゲーム」という感想を述べている。 -ゲーム中の映像を上手く編集した本作の発売前PVやCMの出来は非常によく、これだけを見るとわりと面白そうなゲームに見える。 --そのため「細部までしっかりと作り込んでいれば良作になったかもしれない」という声もある。 --前述の通り、グラフィックや演出面の出来は十分良い為、PVとして目に見える部分では問題が分かりづらいのである。 --こちらが[[伝説のPV>https://www.youtube.com/watch?v=RhQfWjMef7o]]。ここにはある主題歌もゲームには登場しない。 ---この落差から前述のKOTYにおいては、原作のセリフ「ワイは猿や!プロゴルファー猿や!」にかけて「''ワイは詐欺や!プロモーション詐欺や!''」というフレーズが生み出された。 ---ちなみに、PVですでに全部のホールとキャラが出ていたりする。 **「プロゴルファー猿」のゲーム化について -実は本作以前にも、ファミコンディスクシステムでプロゴルファー猿のゲームは発売されている。正式タイトルは『プロゴルファー猿 影のトーナメント』。 --本作とは違い割と平凡なゴルフゲームなのだが、こちらはちゃんと18ホール((前半9ホールが竜ヶ峰カントリークラブ、後半9ホールがオリジナルのテクノC.C))あり、全体的に見てもゴルフゲームとしての体裁は保っている。 ---平凡と言っても竜巻やモグラが邪魔してきたり、グリーンにOBとなる穴が開いていたり、ビルの屋上が舞台になるホールがあるなど風変りな点はあり、必殺ショットも「旗包み」「モズ落とし」のみではあるが実装されている。 ---必殺ショットはデフォルトだと18ホールで各1回ずつしか使用できないが、開始前にトレーニング(という名のミニゲーム)をこなすことで最大各3回まで増やすことが可能。 --CPU対戦や2人対戦はできず、使用キャラクターは1P側は猿丸、2P側はドラゴン打ちの竜で固定となっている。 ---なので操作キャラ数だけなら本作の方が上ではあるが、こちらは前述の人選や人数の問題があり、ハードの性能差を考慮すると純粋に勝っている点とは言い難い。 -他にプロゴルファー猿のキャラが登場するゴルフゲームとしては、ドリームキャストで発売された『熱闘ゴルフ』が存在する。 --ただし、そちらは隠しキャラとして猿丸が登場するのみで、他のキャラはもう一人の隠しキャラ「[[せがた三四郎>せがた三四郎 真剣遊戯]]((しかもイラストやプレイヤーキャラとしてのデザインも藤子Ⓐ風味になっているというおまけ付き。尚、彼でプレイする場合ゴルフクラブがないので「蹴り」でゴルフボールを打ってコースを回るというゴルフの概念がどっかにすっ飛んだ代物と化している。))」を除き全て藤子不二雄Ⓐデザインのオリジナルキャラである。 --また、地獄谷コースがあったり、猿丸でプレイすると旗包みなどの技が使用可能といったプロゴルファー猿を踏襲している部分もある。 ----
*プロゴルファー猿 【ぷろごるふぁーさる】 |ジャンル|バラエティーゴルフゲーム((任天堂のサイトでは「プロゴルファー猿なりきりゲーム」だったのが後に「バラエティーゴルフゲーム」に変更されている。))|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51fleDKyavL.jpg,https://www.amazon.co.jp/dp/B001ELK36A,height=160)|~| |対応機種|Wii|~|~| |発売元|バンダイナムコゲームス|~|~| |開発元|エイティング&br;タムソフト|~|~| |発売日|2008年10月23日|~|~| |定価|6,090円(税込)|~|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|~| |ポイント|&color(blue){''2008年クソゲーオブザイヤー据え置き機部門次点''}&br;ファミ通クロスレビュー史上初の&color(purple){''オール3点''}&br;ゴルフゲームとしても成立していない&br;開始10分でエンディング&br;''仕様どおり問題なく完成されているクソゲー''&br;グラフィック・演出・BGMは良質&br;''ワイは詐欺や!プロモーション詐欺や!''|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[藤子不二雄関連作品シリーズ>藤子不二雄シリーズ]]''| |>|>|>|CENTER:''[[クソゲーオブザイヤー関連作品一覧>KOTYゲーム一覧]]''| //驚異の売上本数&color(purple){''720本''} //ここは売上をネタにして扱き下ろす場所じゃない ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『週刊少年サンデー』に掲載された藤子不二雄Ⓐ作のゴルフ漫画「プロゴルファー猿」のゲーム化作品。~ 本作は「サンデー&マガジン50周年」企画の一環でもあり、PVの冒頭でもサンデーロゴが登場する。 ---- **ゲームシステム -ゲームモード --1対1でホールごとに勝敗を決める「マッチ」、2~4人で合計打数で勝敗を決める「ストローク」、チュートリアル要素を含んだ「練習」がある。&br()それぞれホール数や1ホール目の天候等を設定できるが、CPUとのマッチにおいては6ホール制((6ホールで決着がつかなかった場合はサドンデス形式の延長戦。))でランダムな対戦相手となる。&br()なお、CPUとのマッチに勝利すると、必殺技・使用キャラ・コースが解禁されることがある。 -ショット方法 --Wiiリモコンのポインタで打球の狙う場所を指定し、Aボタンでショット体制に入る。&br()その際、キャラクターのコンセントレーションや天候・現在位置によって必殺技などの特殊ショットに挑戦することができる。&br()ショット体制に入ると「ギリギリ」といったグリップ音の文字(ドギャメーター)が現れて大きさが変化するので&br()制限時間内(通常時は5~6秒、特殊ショットは約3秒)に文字が大きくなったときを狙ってリモコンを振ることで球を打つことができる。 --パッティングは現在地からカップまでのラインが表示され、ボールの軌跡がカップに重なったところを狙ってスイングする形式。&br()一般的なゴルフゲームにある「ラインを読んで左右に微調整する」といった要素はなく、残り1ヤード以内の場合「オートパット」となり自動的にカップインされる。 -使えるキャラクターは「猿丸、紅蜂、ドラゴン、ジェロニモ、タイタン、''帰ってきた紅蜂''」という6人。タイタンと帰ってきた紅蜂は隠しキャラ。 +・猿丸:漫画の主人公。パッケージの中央にいる猿顔の少年。 +・紅蜂:ミスターX配下の影のプロゴルファーの1人でメインヒロインの一人。後に影プロを脱退。パッケージ左中段の女性。 +・ドラゴン:猿最大のライバルの一人とも言える人物でミスターXに雇われて猿と熾烈な勝負をした男(その為、影プロではない)。パッケージ左下段の半裸のマッチョ男。なお原作では「ドラゴン打ちの竜」が正式名。 +・ジェロニモ:コーラの瓶で球を打つカウボーイのような恰好の男。原作ではミスターXとは無関係だったが、アニメではミスターX配下の影プロの一人。 +・タイタン:ミスターX配下の影のプロゴルファー…ではなく組織所属の科学者・氷川が作ったロボット。ゲーム中では生みの親の氷川も登場している。なお、原作では彼のみかなり後期に登場したキャラ。 +・帰ってきた紅蜂:名前でわかると思うが紅蜂と同一人物。服装などが異なる。ドラゴンの下で修行した設定のため、姿は紅蜂だがモーションはドラゴンのコンパチ。 --猿以外は(アニメ基準での)ミスターX配下の影プロとミスターXが雇った男で構成されており、猿対ミスターXという構図で選ばれている。 ---- **問題点 //-ゴルフゲームとして必要なものが何一つ備わっていない //--ゴルフとは本来各ホールごとの打球数を競い合い、最終的に最も打球数の少ないプレイヤーが勝ちとなる。 //--例えば最後までプレイヤーAが勝ち続けていたのに、最終ホールで大ポカをやらかしてプレイヤーBに逆転負けを喫するということは多分に起こる。 //--しかし本ゲームでは各ホールごとの勝ち負けでしか競っておらず、最終的な勝敗も何ホールで勝利を収めたかしか見ていない。逆転劇は当然起こらない。 //↑それはマッチプレーのルールとして当然なのでは…? //↑のルールで遊びたければストロークを選べばいいだけに思えるのでコメントアウト。 -''誰がどう打っても数ヶ所しかない定位置に球が落ちる''という、ルート分岐があり、出目が調整できるすごろくのようなシステム。 --要するに「A点からB点までのショットはこう飛んでここに落ちる」といったようにあらかじめ完全にモーションが決まっており、''それ以外のショットは一切打つことができない''。 --わざと打てないようなところに打とうとすると「''打てません''」と表示されたり、強制OBになったりする。OBになるのはスイングの操作をミスしたときのみで、ショットの方向は最初から数パターンに決まっているも同然の状態。 --パットも方向を選ぶことができず、やることはタイミングよくリモコンを振るだけ。上述したように1ホールごとの風向きや芝の状態を読んでラインを微調整するといった対戦相手との駆け引きも一切ない。 //更にカップとの距離が近い場合は、「オートパット」と称して勝手にパットが行われてカップインされるというプレイヤーの介入を許さない仕様。 //---一応ゴルフには「OKパット」と呼ばれる、外すことがまずありえない場合次のショットで入った扱いにする習慣がある。ちなみにゴルフゲームで有名なシリーズ『みんなのGOLF』でもOKパットはあるが、それは「ボギー(+1)以上確定で1m以内のパット」でしか発動しないようになっている。 //オートパットについては問題点というより便利な機能であるため、いったんCOします。 -キャラゲーなのに、''ストーリーモードが存在しない''。 --上述の通り、モードは「マッチ」「ストローク」「練習」の3つ(と「オプション」)だけ。 --一応マッチモードがストーリーモードという扱いなのか、1回勝利すればエンディング。早ければわずか''10分''で到達できる。なおスタッフロールはスキップ可能。 --キャラ個別のEDなどもない。 --対戦相手をCPUにする場合、好きな相手を選ぶことができずランダム選択しか用意されていない。このため、自分が対戦したい相手がいる場合は何度も繰り返して選択し直さなければいけない。 -プレイアブルキャラの人選 --影プロ中心で構成されており、正統派のゴルファーである「剣崎」「鷹巣」「大神」といったキャラが一人もいない事は原作ファンから不評。 ---ただしこういった人物とは一般人向けコースでの勝負がメインだった((初期の剣崎とは猿の私設コースでも戦ったが、特異なコースについていけなかった。))為、特異なコースでの戦いをメインにした本作のプレイヤーとしてはおかしいと判断されたのかもしれない。キャラゲーのプレイヤーキャラとしては出る事を望むファンも多かったが、出したら出したで設定矛盾という結果になる可能性もあるので何とも言えない。 --影プロ中心の人選としても一部のキャラ選はおかしいと言われている。 ---猿と死闘を繰り広げた「ドラゴン」、メインヒロインとして出番が多い「紅蜂」、ロボットというインパクトと劇場版でラスボスを務めた経歴もある「タイタン((更に劇場版後に放送されたテレビアニメ版ではパワードスーツ型の三号機が登場しており、開発者の氷川自らがこれを装備して猿丸に挑むという見せ場もある。))」等はある程度納得がいく人選だが、コーラ瓶で打つという見た目のインパクトだけで選ばれたらしき「ジェロニモ」には疑問の声が多い((ジェロニモは原作・アニメ共に1回のみの登場で、対戦も1ホールで決着がついているため、出番はかなり少ない。また、原作では猿に勝つなどの見せ場もあったのだが、アニメではあっさり負けている。))。 ---アニメだけで見ても、ミスターX配下としての初の対戦相手で「野球のバットで打つ」という見た目のインパクトもあり、対戦以降もサブキャラとして出番の多かった「コング・拳((アニメにパットシーンなどがないため出られなかったのではないかという説がある。))」、一度猿を追い詰め、以降も強力なゴルファーの一人として出番のある「黄金仮面」、アマチュア大会編と並行してそれなりに長く戦い猿を苦しめた「死神」、影プロの大会決勝で猿と死闘を繰り広げ最後は引き分けた「キング・シーザー」等、ジェロニモよりよっぽど優先的に選ばれるべきキャラが多い。 --人選的な問題以前に''そもそもキャラゲーなのに使えるキャラが6人というのは少なすぎる''。 ---うち2人は隠しキャラクターであり、最初から使えるキャラクターはわずか4人。 ---そして隠しキャラクターのうち1人は紅蜂のマイナーチェンジなので出演キャラクターは実質5人((上述の通り帰ってきた紅蜂のモーションはドラゴンと同じなので、モーション面でも実質5人。))。 ---説明書にはCPUとのマッチに勝利することで解禁されることがある旨の記載があるが、出ないときは何回やっても出ない。 ---ちなみにその隠しキャラの出し方もランダム要素が強いのか、10年以上経ってもいまだに正確な条件が分かっていない。「難しい」じゃないと出ないとも言われるが、「やさしい」でも出たとの情報もありいまだに謎のままである。 --なおパッケージの人間の内、左上の覆面(ミスターX)や右の3人(猿丸の弟たち)はプレイヤーキャラではない((原作でも彼らとは戦ってないので当然だが、だったら隠しキャラでないジェロニモの方を入れるべきだろう。))。 --同キャラで対戦した場合はプレイヤーごとに色が変わるが、紅蜂が仮面をつけた「ミス・スネーク」は再現されていない。 //--2Pカラーの類も用意されておらず、同キャラクター同士での対戦の場合見た目は全く一緒。 //↑2Pプレイ時に、同キャラだとプレイヤーごとに色が変わることを確認しました。 -''ホールは隠し含め11しかない''。 --ゴルフとは本来1コースにつき18ホールあり、1ホールごとのスコアを合計して勝負するスポーツである。従って11ホールしかないというのは''ゴルフとして成立していない''。&br()しかも''次のホールが全然違うゴルフ場になる''ことがあり、野球に例えるなら1イニング目は東京ドーム・2イニング目は甲子園で6回裏で試合終了するようなものである。 ---もっと古いゴルフゲームでもきちんと1コース存在するゲームはいくらでもある。 ---一応本物のゴルフにも「ハーフラウンド」という、1コースを9ホールずつに分けた前半(アウト)のみ、もしくは後半(イン)のみというプレイ方法もあるのだが、それにしても中途半端である。 ---参考までに、同じくWiiで発売されたゴルフゲーム『スイングゴルフ パンヤ』ではプレイヤーキャラ8人・11コース(198ホール)収録されている。 ---場所に関しては原作において「影プロとの勝負は1ホールごとに勝負し、差がついた時点で決着のサドンデスマッチがほとんどのため短期決着が多い」「ストローク勝負が行われたりサドンデスが長引いたりした場合は一部ダイジェストになることが多い」「そもそも18ホールないコースも登場している((例えばこのゲームにも登場している竜ヶ峰カントリークラブは9ホールしかない。もっともゲームには5ホールしか出てないが。))」といった理由により同じコースで18ホール用意するのは難しいという理由は考えられる。とはいえこれはホールの数が少ない理由にはならないし、ストロークモードがある以上はせめて合計18ホール(1コース分)はあるべきだろう。 --ステージ終了後、毎回ミスターXが話しかけてきて選択肢を選ばされる。 ---選択肢によって次のステージの難易度が変わったりするようだが、あまり実感できるほどのものではない。 #region(画像) |&image(saru05.jpg,height=285)|&image(saru04.jpg)| #endregion -個別の問題点 --(猿丸限定)アプローチショットが最大の難関であり、ナイスショットをすると大きくOBする。 ---その他のキャラについてはウェッジに持ち替えることで普通にグリーンオンできる。 ---猿丸は自作のドライバーしか持っていないのでより精密さが求められるアプローチが困難なのは分かるが、それでもナイスショットの判定を変えるなど工夫できたはず。 ---アニメ版では場合によってはクリークを所持しており、ドライバーから持ち替える場面もある。基本的にドライバーしか持っていないとはいえ、原作再現の観点からすると疑問が残る。 --(紅蜂限定)必殺技「キラービー」が役に立たない ---相手のクラブを使い、わざと地面を打つミスショットをしてクラブを破壊しコンセントレーションを下げる効果がある。しかし高確率でミスショットになるため紅蜂自身はボールを遠くに飛ばしにくい。&br()しかも相手のペナルティは1打限定で紅蜂自身もミスショットと必殺技使用によってコンセントレーションが下がる。 ---原作にもクラブを破壊するエピソードはあるのだが、「試合前に猿と面会して初心者を装って壊す」のであって、対戦中に相手のクラブを使うのは不自然である。 ---他のキャラはボールを大きく飛ばす必殺技がある中、紅蜂は上述の技のみである。 //↑ステージごとの共通の必殺技は紅蜂でも打てるのでは? --プレイ中に話す台詞に相手のプレイ内容が考慮されていない。 ---ホールインワンしたのに、グリーンオンしただけの相手から『あれより近くに寄せる自信あって?』と言われたりするなど、会話が支離滅裂になる場合がある。 --Wiiのゲームなのにロードが長い。 ---- **評価点 -グラフィックは十分出来が良い --アニメ画と3Dグラフィックが混在しているが、違和感はほとんどない。 --原作の独特なコースも3Dで再現されており、原作コースを回っている感覚はある。 -演出は比較的良いレベルであり、工夫も見られる。 --各キャラクターの声優はいずれもアニメ版準拠で、ベテランの方々が集められている。 --効果音は小気味よく、原作を再現した「ドギャッ」「ギリギリ」などの効果音文字も演出を助けている。 ---洞窟のコースだとちゃんとボイスに反響音がかかるほか、アドレス時にはWiiリモコンから「ギリギリ…」とグリップ音が聞こえる仕掛けがある。 --アニメ版OPソング「夢を勝ちとろう」は収録されなかったものの、BGMは良質なものが揃っている。 -ゲームの進行に支障をきたすようなバグは無い。 ---- **総評 発売前に原作ファンが期待・想像した物は既存のゴルフゲームシステムでキャラやコースで原作再現をした物だったのだが、出来上がった物は''(自称)ゴルフゲームとしてすら成り立っていない''。~ そもそも原作の魅力は、真面目にゴルフなどできそうにない荒唐無稽なコース(塔のような岩山の上のグリーンに乗せろとか、曲がりくねった崖路の上を通っていけとか)を一か八かの尋常じゃないコース割や必殺ショットで切り抜けて行く点である。こうしたゲーム性にしたのは原作再現としては間違っていない。~ しかし、漫画を忠実に再現したとしても、それがテレビゲームとして面白いか否かは、無論別の話である。結果はご覧の有様だが。~ 詳しくは余談で触れるが、過去のプロゴルファー猿のゲームで出来ていた事を発売時点のゴルフゲーム((「みんなのゴルフシリーズ」や「スカッとゴルフ パンヤ」等。))のように作っていればそれだけで良かったのに、どうしてこうなったのか…。 ---- **余談 -「ファミ通」の調べによると、初週を含めた合計の売上本数は720本である。 -2008年のクソゲーオブザイヤー据え置き部門でもノミネートされ大賞争いを繰り広げるも、『[[MAJORDREAM メジャーWii パーフェクトクローザー]]』に敗れ次点止まりになった。 -各コースの距離は原作ではヤード表記とメートル表記が混在(日本のゴルフ場では一時期メートル表記を使用していたため)しており、アニメではメートル表記に統一されていたのだが、このゲームではヤード表記で統一されている。 -発売前のファミ通クロスレビューでは、''&color(red){3/3/3/3の計12点}という歴代最低点''を記録した。なお、オール3点という評価は現在でも唯一の記録。 --レビュアーの一人には「現代で、こういうゲームに出会えるのは、ある意味貴重」と評された。 --同雑誌内で連載されていたゲームエッセイ漫画「いい電子(現:いいでん!)」でも取り上げられており、登場人物がプレイ後に涙を流しながら「軌新すぎる(原文ママ)」「これはゴルフゲームではなくプロゴルファー猿というジャンルのゲーム」という感想を述べている。 -ゲーム中の映像を上手く編集した本作の発売前PVやCMの出来は非常によく、これだけを見るとわりと面白そうなゲームに見える。 --そのため「細部までしっかりと作り込んでいれば良作になったかもしれない」という声もある。 --前述の通り、グラフィックや演出面の出来は十分良い為、PVとして目に見える部分では問題が分かりづらいのである。 --こちらが[[伝説のPV>https://www.youtube.com/watch?v=RhQfWjMef7o]]。ここにはある主題歌もゲームには登場しない。 ---この落差から前述のKOTYにおいては、原作のセリフ「ワイは猿や!プロゴルファー猿や!」にかけて「''ワイは詐欺や!プロモーション詐欺や!''」というフレーズが生み出された。 ---ちなみに、PVですでに全部のホールとキャラが出ていたりする。 **「プロゴルファー猿」のゲーム化について -実は本作以前にも、ファミコンディスクシステムでプロゴルファー猿のゲームは発売されている。正式タイトルは『プロゴルファー猿 影のトーナメント』。 --本作とは違い割と平凡なゴルフゲームなのだが、こちらはちゃんと18ホール((前半9ホールが竜ヶ峰カントリークラブ、後半9ホールがオリジナルのテクノC.C))あり、全体的に見てもゴルフゲームとしての体裁は保っている。 ---平凡と言っても竜巻やモグラが邪魔してきたり、グリーンにOBとなる穴が開いていたり、ビルの屋上が舞台になるホールがあるなど風変りな点はあり、必殺ショットも「旗包み」「モズ落とし」のみではあるが実装されている。 ---必殺ショットはデフォルトだと18ホールで各1回ずつしか使用できないが、開始前にトレーニング(という名のミニゲーム)をこなすことで最大各3回まで増やすことが可能。 --CPU対戦や2人対戦はできず、使用キャラクターは1P側は猿丸、2P側はドラゴン打ちの竜で固定となっている。 ---なので操作キャラ数だけなら本作の方が上ではあるが、こちらは前述の人選や人数の問題があり、ハードの性能差を考慮すると純粋に勝っている点とは言い難い。 -他にプロゴルファー猿のキャラが登場するゴルフゲームとしては、ドリームキャストで発売された『熱闘ゴルフ』が存在する。 --ただし、そちらは隠しキャラとして猿丸が登場するのみで、他のキャラはもう一人の隠しキャラ「[[せがた三四郎>せがた三四郎 真剣遊戯]]((しかもイラストやプレイヤーキャラとしてのデザインも藤子Ⓐ風味になっているというおまけ付き。尚、彼でプレイする場合ゴルフクラブがないので「蹴り」でゴルフボールを打ってコースを回るというゴルフの概念がどっかにすっ飛んだ代物と化している。))」を除き全て藤子不二雄Ⓐデザインのオリジナルキャラである。 --また、地獄谷コースがあったり、猿丸でプレイすると旗包みなどの技が使用可能といったプロゴルファー猿を踏襲している部分もある。 ----

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