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[[裏を見る>https://img.atwiki.jp/gcmatome/attach/2499/758/4983164733082u.jpg]]|CENTER:&amazon(B000069TIX,image=https://img.atwiki.jp/gcmatome/attach/2499/759/4983164734386_1L.jpg,width=160)[[高解像度で見る>https://img.atwiki.jp/gcmatome/attach/2499/759/4983164734386_1L.jpg]]&br;&amazon(B000069TIY,image=https://img.atwiki.jp/gcmatome/attach/2499/753/0ba97afc20d2cab7dfed1729277413b6.jpg,width=160)[[高解像度で見る>https://img.atwiki.jp/gcmatome/attach/2499/753/0ba97afc20d2cab7dfed1729277413b6.jpg]] [[裏を見る>https://img.atwiki.jp/gcmatome/attach/2499/754/87e6c71f4e48af925617c8a10bd099f4.jpg]]| |対応機種|セガサターン&br()プレイステーション|~|~| |発売元|バンプレスト|~|~| |開発元|ウィンキーソフト|~|~| |発売日&br()(F/完結編)|【SS】1997年9月25日/1998年4月23日&br()【PS】1998年12月10日/1999年4月15日|~|~| |定価|各7,140円|~|~| |レーティング&br()(F/完結編)|【SS】セガ審査:全年齢推奨(両方)&br【PS】CERO:A(全年齢対象)/CERO:B(12才以上対象)((ゲームアーカイブスで付与されたレーティングを記載。))|~|~| |廉価版/配信((両者共F/完結編は同時発売。))|PlayStation the Best:2000年12月7日/各2,940円&br()ゲームアーカイブス:2011年11月9日/各1,200円|~|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''|~|~| |ポイント|全体的に敵が強い&br()全体的に宇宙が苦手&br()全体的に''踏み込みが足りん!''&br()''ニュータイプにあらずんば人にあらず''&br()&bold(){別次元のイデオン}|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズ]]''| ---- *概要 元々は『[[第4次スーパーロボット大戦]]』(実質的には『第4次スーパーロボット大戦S』。以下『第4次』)に若干の新要素を加えた上でセガサターンに移植するという企画から生まれたソフト。~ しかし参戦作品やシナリオ内容が大幅に変更され、ほぼ別物として世に出た。 発売予定日が三度も延期され、ようやく確定したかと思えば前後編構成になり『完結編』が発表されるなど、相当に難産な作品であった。~ 話題作である『エヴァンゲリオン』の初参戦や、待たされたこともあり、当時のユーザーの期待は非常に高かったのだが…。 #region(参戦作品一覧) ★マークは新規参戦作品。※はゲーム内での登場作品表記が『オリジナル』の作品。~ 『第4次』に参戦していた『勇者ライディーン』・『UFOロボグレンダイザー』・『闘将ダイモス』・『無敵超人ザンボット3』は不参戦となった。~ また、本作オリジナルのマジンガー「マジンカイザー」が参戦しているが、参戦作品としてはクレジットされていない。 -マジンガーZ -グレートマジンガー -ゲッターロボ -ゲッターロボG -真・ゲッターロボ(原作漫画版) ※ -機動戦士ガンダム -機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 -機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY -機動戦士Zガンダム -機動戦士ガンダムZZ -機動戦士ガンダム 逆襲のシャア -機動戦士ガンダムF91 -機動武闘伝Gガンダム -新機動戦記ガンダムW -★新機動戦記ガンダムW Endless Waltz((ウイングゼロカスタムとトールギスIIIが機体のみ参戦。ゲーム内での登場作品表記は『新機動戦記ガンダムW』。)) -★M-MSV((フルアーマー百式改と量産型νガンダム2種。ゲーム内での登場作品表記は前者が『機動戦士Zガンダム』、後者が『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』。)) -無敵鋼人ダイターン3 -★伝説巨神イデオン -聖戦士ダンバイン -重戦機エルガイム -超電磁ロボ コン・バトラーV -戦国魔神ゴーショーグン -超獣機神ダンクーガ -★トップをねらえ! -★新世紀エヴァンゲリオン -魔装機神 THE LOAD OF ELEMENTAL ※ -バンプレストオリジナル ※ #endregion ---- *問題点 余談にある通り、元々は1作品として発売する予定だったものを2分割して発売することになったため、主に『完結編』部分を引き延ばして((『F』の時点で約第30話まで進行し、リメイク元の『第4次』が約第45話で終了することから、元々の残り話数は20話から30話程であったと推測されるが、『完結編』では1プレイ40話程のシナリオが収録されてる。))制作することになった。『完結編』では序盤から敵側を有利にしつつ、味方側が有利になる要素の登場は終盤まで遅らせるといった調整により、調整不足とも批判されるような全スパロボシリーズでも最高クラスの高難易度になってしまっている。詳細は『F』『完結編』それぞれに分割して後述。 ''パフォーマンス・演出関連'' -ロード時間がやや長いうえ、戦闘アニメのテンポが悪い。 --この点はCDメディア故の宿命と言えるが、当時のスパロボには戦闘アニメのスキップ機能が無く、1回1回の戦闘に非常に時間が掛かる。~ これについては、当時のスタッフが[[「スキップ機能を持たせる事はできたが、折角作ったのだから飛ばさず全て見て欲しかった」>ファイナルファンタジーVIII]]と答えている。~ しかし厳しい言い方をすると、これでは見るか否かの選択をプレイヤーに委ねさせる事を放棄したと思われても仕方ないとも取れてしまう。~ 特に辛いのが自軍の無双が確定した時であり、消化試合状態の戦闘をスキップできずにずっと見続けるのは流石に苦痛と言わざるを得ない。 -その戦闘アニメ自体も正直''SFCの『第4次』と大差ない''出来であり、静止画の立ち絵をベースに攻撃エフェクトを加えた程度のもの。 --EVA弐号機のプログナイフやNT-1のビームライフルに至っては、「握り拳に武器のドット絵を重ねただけ」というお粗末な代物である。~ あまり原作を追求してなかった時代の作品とは言え、一部の武器は色・エフェクト・効果音等も、原作と比較するとおかしなものが多い。~ ライフルから発射されるビームだけは、過去作と比べて滑らかに動き、ビームの粒子の描き込みも細かいため確かにこだわりは感じるが…。 --スタッフは当時「今作では機体がちゃんと動くようになっていて、ヴェスバーを出す時にも腕が滑らかに動く」等とコメントしていた。~ しかし実際には機体も手も全く動いておらず、上記の通り「F91の機体グラフィックにヴェスバーのドット絵を重ねただけ」で終わっている。~ もっとも『第4次』ではF91の額からビームが出るだけであり、今作は武器グラフィックが用意されただけ一応は進化したと言える((とは言え、これについては『第4次』が退化していただけであり、『EX』の時点で既にヴェスバーの動きは表現できていた。しかも本作より滑らかに動く。))。 --後述で問題視されているZガンダムのハイパーメガランチャーは、今回で初めて武器専用グラフィックが追加・表示されるようになった((正確には『第2次』の戦闘グラフィックで装備しているが、武器ごとで装備のグラを変えるというアニメーション演出がなかった。))。~ しかし既存作品の立ち絵に無理に持たせているため、長尺の銃身を片手で構える違和感の強いアニメになってしまった。ついでに色も違う((ランチャーの色については、当時の最新キットである「1/100 マスターグレード Zガンダム」を参考にしたのではと言われる事が多いが、パッケージに描かれているZのランチャーはちゃんと青色であり、実際にはただのミスである。))。 --ちなみに『[[新>新スーパーロボット大戦]]』の戦闘アニメは、ローテクではあったものの、様々な工夫((戦艦のメガ粒子砲が画面一杯に広がるほど巨大で迫力があったり、コマ数こそ少ないが手が動いていたり、機体/パイロットのカットインを多用したり等。))が随所に施されていた。何故退化してしまったのだろう? --なお、開発スタッフが折角作ったという本作の戦闘アニメで、最も動いているのは、よりにもよって''生身の東方不敗''である。 -ロード時間の問題とは別口で、本作は必ず「キャラが喋り終わる→攻撃」の手順を踏むため、戦闘アニメのテンポが全体的にかなり悪い。 --一例として上記のハイメガランチャーの場合、ボイスが流れ、何故か武器を構えてゆっくりと後退し、その後発射…という長い工程を踏む((ビルバインのオーラキャノンやビギナ・ギナのランチャー等もこのタイプ。))。~ 演出が同じ武器は大半が機体同士で表示座標を共有しているらしく、攻撃時に発射口をいちいちその座標に合わせる内部処理をしている模様。 --ちなみに『ZZ』のイーノやプルツー等の一部キャラクターだけは、何故か台詞と同時に攻撃・発射を行うため非常にテンポが良い。~ この他、ファンネル等のビットタイプの武装、Gガンダムのフィンガー系統の武器等も、キャラが台詞を言い終えるより前に攻撃を開始する。~ バグかキャラ毎の個別設定なのかは不明だが、テンポ良くできるなら全ての武装もそうした方がよかったと言える。~ 実際、本作の約1年半前に発売された『第4次S』は、パートボイスとはいえ台詞と行動が同時に開始されるためテンポも見栄えも良かった。 ''機体/パイロットの格差の大きさと、それを補完する手段の欠如'' -同Lvにおける一軍と二軍の射撃値を例にすると、『第4次』では20程の差だったが、本作では30~40以上の大差が付く事も珍しくない。~ 機体やパイロットの強化イベント等はごく僅かで、基本的にパイロットはレベル上げ・機体は改造とパーツのみでしか強化は行えない。~ 『新』には機体の強化イベントや特殊コマンド((ライディーンとボルテスは武装追加、ガイキングは機体改修とフェイスオープン、トライダーは変形可能、マジンガーはマジンパワー、ダンクーガは野生化と、程度はあれど全スーパーロボットに何らかの強化要素があった。))があった他、武器改造が安いため弱い機体/パイロットでも運用しやすかったのだが…。 -原作における脇役キャラクターが弱いのはまだしも、主役でありながら明らかに弱く設定されたキャラクターが複数存在してしまっている。 --この点において、最も槍玉に挙がりやすいのが『0083』のコウ・ウラキである。~ 『第3次』『EX』『第4次』のコウは、粗はあれど決して弱いキャラではなく、育成や運用を間違えなければ十分に使えるキャラだった。~ 一方で本作では、明らかに二軍と断言できるほどに弱く調整されており、特に回避値はUCガンダム系で下から数えた方が早いほど低い。~ 某攻略本では「努力を覚えるためレベルは上げやすいが、いくら努力しても底が見えているため育てても空しいだけ」と評される始末((ウラキは「集中」「必中」のどちらも持たないため、お実際には努力させる事さえ難しい。))。 --同じく槍玉に挙がりやすい『ガンダムW』のWチームは、オールドタイプ云々とはまた別の微妙な調整が行われている。~ Wチームは『F』で強敵として登場する都合上、反応/回避値は低め、切り払い/シールド防御はかなり高めという調整が施されている((攻撃力と命中値は高めだが、回避値は先述のコウを僅かに上回る程度。ただしデュオのみ自軍オールドタイプNo.2の回避値を誇っている。))。~ 前者についてはプレイヤー側がある程度は攻撃を当てられるための、後者については強敵としての耐久力を表現するための処置である。~ 勿論、この調整自体は決して悪い事ではないのだが、問題なのは''この敵時のステータスのままで『完結編』で自軍に加入する事''である。~ この低いステータスでは、数値がインフレした『完結編』の敵の前には避けられないし当てられず、2回行動も通常プレイではほぼ不可能。~ パイロット側が弱いため、機体性能を徹底強化し無理矢理使うしかないという、当時の人気ガンダム系にあるまじき待遇になってしまった。 -意図的かどうかは不明だが、『第4次』と比較して命中/回避を補う精神コマンドを覚えない味方パイロットがやたらと増えている。 --一軍すらこれらの補助がないと苦戦しやすいため、二軍の場合はよほどステータスや機体の運動性を高めないと戦闘自体が困難になる。~ 特に『完結編』終盤の大ボスは飛び抜けた機体性能を誇るため、命中/回避を補う精神コマンドがなければ一軍すら勝負権を失ってしまう。 --ちなみに、この「補正系コマンドを覚えない」に該当するのが上記のコウとWチームであり、ヒイロ以外は必中も集中も覚えてくれない。 ''自軍内の格差や高難易度を助長する、劣悪な地形適応・命中率・回避率に関するバランス取り'' -本作では、特殊技能や一部パイロットが持つ特殊システムによって、主に命中率・回避率にボーナスを得られるようになった((UCガンダム系=ニュータイプ及び強化人間(命中・回避・ファンネルの射程)、ダンバイン系=聖戦士(回避・最強武器の攻撃力)、EVA系=シンクロ率(命中・回避・攻撃力)等。))。 --それ自体はシステムの進化なのだが、本作、特に『完結編』は''その補正ありきで難易度が調整されているとしか思えないほど敵の運動性が高い''。~ これらの補正がないキャラは悲惨の一言であり、&color(red){''『ニュータイプ(と強化人間と聖戦士)にあらずんば人にあらず』''}という風潮さえ生まれた。~ 加えて上記の補正を持たないキャラは、ステータスの成長率や先述した命中/回避を補う精神コマンドの有無で差を付けられている事も多い。~ 上記の補正系技能が無ければそれだけで二軍落ち、良くてせいぜい一軍半…という、SRPG全体で考えてもあり得ない事態が発生してしまった。 --一方で野生化やマジンパワー等、『新』にあった強化系特殊能力はごっそり撤廃、保守的なのか革新的なのかいまいちはっきりしない。 -地形対応:宇宙の杜撰な調整 --従来作では機体の地形適応は「Aが良い・Bが普通」、もしくはその概念自体がなかったが、本作からは「Aが普通」となった。~ 本作は与ダメ計算式の中で地形適応が占める割合が大きく、Aの1.2倍とBの1倍とでは、元々の数値の大きさから結構な差が発生してしまう。 --『F』『完結編』共に、終盤は宇宙が舞台となるため、宇宙B以下の機体/パイロットの大半は『完結編』で弱体化してしまう。~ しかも''機体・パイロットの適応値双方がAでないとBと判定される''。例えば陸Bのパイロット+陸Aの機体=総合陸B、その逆も然りである。 --また、機体の適応は資金さえあればフル改造ボーナスで補強する事ができるが、パイロットの適応はどう足掻いてもフォローできない。~ そのため、ゴーショーグン・コンバトラー・マジンガー系・ダンバイン系・EVA系は、『完結編』終盤では参戦作品単位で不遇と言える。~ 特に主題歌の歌詞に「宇宙スペースNo.1」と出てくるゴーショーグンは、これのせいで''『宇宙Bの宇宙スペースNo.1(笑)』''等と皮肉られた。 --『第4次』ではマサキ・ミオ・リューネの3人が宇宙Aだったが、本作の魔装機系4人組はリューネ共々全員宇宙Bに改悪されている。~ 加えて『第4次』の上記5人は射撃値に優れていたが、本作では格闘値に優れるよう改悪されており、射撃属性の最強武器と噛み合わない((ステータスに関しては『第4次S』と『F』の間に発売された『魔装機神』において、修得イベントを経て追加される必殺技が格闘武器である事を反映してしまった可能性がある。また『魔装機神』においてはマサキは射撃より格闘のほうが得意だった。))。 --真・ゲッター2は宇宙Aだが、最強武器が従来作のミラージュドリルから、宇宙使用不可のドリルテンペストにわざわざ変更する始末。~ 最大火力が大幅に減少した他、燃費も悪化、更には装甲や後述する限界反応の低さの関係で回避要員としても弱体化してしまっている。~ 流石に改悪が過ぎたためか、『α』では再びミラージュドリルが最強武器になり、ドリルテンペストも宇宙で使用できるようにされている。 --リメイク元である『第4次』の時点で、地形適応に関する様々な調整不足、多数の問題点((「烈風正拳突きが宇宙使用不可」「GP-03が実質2マップしか使えない」「地上戦が多いのに大半のMS系が陸B」「水中戦に何故か海Cのケンプファーを持ってくる」等。))が目に付いていた。~ 本作では真・ゲッター2の件、各魔装機神系の件、各スーパー系の件等、地形適応の杜撰な調整が改善どころかより際立っている。 -元々の能力値やMAP兵器等に目を付け、他機体より大幅にテコ入れすれば、宇宙Bや特殊技能の欠如の問題があっても戦う事はできる。~ しかしその場合、他機体に回す改造資金を削る羽目になったり、それを稼ぐために全滅プレイも覚悟したりと、時間にはまるで優しくない。 ''圧倒的に不遇なスーパー系'' -機体/パイロットの命中・回避が低く、補正系の特殊技能も持たないスーパー系は、上記の中途半端な改革の影響をモロに受けている。 --例えばZガンダムの運動性は100、ダンクーガは55。これだけで''命中・回避に45%もの大差''が付いており、技能補正も考慮するとそれ以上。~ 先へ進むと雑魚にすら攻撃が当たらなくなり、1ターン命中率が100%になる「必中」を使ったボスキラー程度しか使い道がなくなっていく。 --スーパー系は、原作を意識して必殺武器の消費ENが高いので、ENを改造しても数回しか使えない。~ //例えばゲッタービーム。無改造でも9回使えた『第4次』に対し、本作では5段階改造しても僅か3回しか使えず、使いどころが非常に難しい。~ //威力と燃費でバランスを取るならまだしも、「原作での使用頻度の少なさ」を理由に燃費を悪化させる調整は、疑問に思わざるを得ない。 //ゲッタービーム以外の必殺技はほとんど変わってないだろ //ブレストファイヤーは燃費が10悪化して最大ENは低下、無消費だった大雪山おろしは燃費10に悪化、リ・ガズィは5段階改造しないと第4次と同じ使用回数にならない、シャイニングフィンガーは燃費こそ下がったが気力制限が悪化、メガバズーカランチャーは5段階改造でも1回が限度、ビルバインのハイパー斬りも第4次Sの6回に対しFは5回、スマッシュビームが最大7回に対しブラスターキャノンは最大5回。この「最強武器・必殺技の使用回数を下げるor使い辛くする」という調整はそこかしこに見受けられるよ、しかも今作だけじゃなくコンプリートボックスでもやってる。 //真ゲッターのストナーは3回撃てるようになったし、ダンクーガやゴーショーグンも燃費良くなってる。バスターランチャーとか3回以上撃てるようになったしハイパーオーラ斬りも気力が130に減ってる。結局使いやすくなったかどうかなんて個別の話だし使いやすくなった奴が強キャラと呼ばれるだけ --このため、最強武器以外の豊富な武器群の活躍の場が増えている…と言いたいところだが、本作、特に『F』は獲得資金が全体的に低い。~ 当時は武器1個1個を個別改造する仕様で、『完結編』に登場する機体とその改造費を考慮すると、弱い武器を改造する資金的余裕はない。~ 敵の攻撃力や機体性能も高く、弱い武器で反撃しても気力を無駄に上げるだけなので、黙ってリアル系に反撃を任せるのが正解と言える。 -『完結編』のスーパー系は運動性が高く、改造も6段階以降は高額な分効果も高いので、資金さえあれば雑魚戦をこなせるようにはなる。 --しかし無理にスーパー系を使うよりは、武器だけ改造して「必中」で命中率を補った方が効率がよく、資金繰りが悩ましくなっている。~ 1機だけをフル改造して使うのならともかく、複数のスーパー系を満遍なく使っていきたいプレイヤーには辛すぎるゲームバランスである。 --「宇宙A・優秀な精神コマンド・高火力」の条件に合致するスーパー系は、真ゲッター・ガンバスター・グルンガストの3機しかいない。~ ダンクーガもこれに当てはまるスーパー系だが、断空剣をフル改造して断空光牙剣を追加せねばならず、上記の3機と比べて若干敷居が高い。 --ダイターン3はそこそこ高い機体性能と宇宙Aに加え、切り払い・シールド防御の技能Lvが高め、と一見いい事尽くめのように思える。~ しかし本作では機体・パイロット共に『第4次』ほどの攻撃力がなく、「魂」も習得しないため、最大の特長だった爆発力が消えてしまった。~ 一人乗りのため精神ポイントのやりくりが厳しく、資金難の本作において「幸運」も覚えないため、残念ながら使われない事が殆どである。 --隠し機体のシズラーブラックは宇宙A、かつパイロットのユングがスーパー系では唯一現実的なレベルで2回行動が可能という強みを持つ((スーパー系のオリジナル主人公を除く。))。~ しかしユングが「熱血」を習得しないため火力不足であり、おまけに「必中」すら覚えないため運動性を改造しないと攻撃を当てられない。~ シズラーの性能自体はスーパー系トップクラスのため、ダイターン共々「もしこうであったら…」で非常に惜しまれている機体である。 --これらに加え、本作は全体的に精神コマンドのSP消費量が『第4次』『新』と比べて高く、逆に精神ポイントの最大値は減少傾向にある。~ ダイターンや各マジンガー系のような一人乗りスーパー系は、「必中」「ひらめき/鉄壁」に精神ポイントを取られてガス欠を起こしやすい。 --イデオンは''攻撃力9999・射程∞''という規格外のMAP兵器を持っており、更にダメ押しとばかりにパイロットの一人が「魂」を使える。~ 最終盤の大ボスであろうと容易に吹き飛ばせてしまえるため、「イデオンとゲージ調整要員以外何もいらない」等と主張する者すらいた。~ ただし、これについてはどうしてもクリアできない時の救済要員としての色合いが濃い上、現実的なレベルで「幸運」を覚えない欠点もある。~ また、イデゲージが上がりすぎると制御不能になって味方を攻撃したり、イデが発動してゲームオーバーになるというリスクも背負っている。 --後年の作品では、スーパー系を使いやすくなる調整が徐々に行われていったが、逆にリアル系が冷遇気味になる逆転現象が発生している。 -逆に補正系特殊技能を持つリアル系は、本作のゲームバランスの恩恵を最大限に受けており、スーパー系とは悪い意味で対極に位置している。 --基本的にスーパー系はHPと装甲で「受けて耐える」タイプであり、その2つに加え、敵に攻撃を当てるために運動性の改造も求められる。~ 一方のリアル系は「避けて当てる」タイプであり、運動性の改造だけで済む…この時点でスーパー系より遥かに資金が掛からないのである。 --運動性を高めた上で先述の補正系技能持ちを乗せれば、大抵の攻撃は回避し切ってしまえる。「集中」や地形効果も活用すればなお良し。~ 大抵のリアル系は射程も長く、下手にスーパー系を運用するより、リアル系1機を突っ込ませる方が遥かに効率良く敵戦力を削れてしまう。~ おまけに2回行動可能レベルもスーパー系よりリアル系の方が圧倒的に早く、ゲームを進めるほどにスーパー系の立つ瀬がなくなっていく。~ 更にリアル系は「魂」を覚えるため、火力すらリアル系に抜かれる。与ダメージだけに限れば、本作では真ゲッター1よりF91の方が高くなる。 --ただし、先述した終盤の大ボスはリアル系でも当てられないほど高い運動性を誇るため、スーパー系の役目が完全に無くなる事はない。~ また、敵パイロットが切り払いを持っている事が多く、主力武器のファンネルが切り払い対象なため、『完結編』はこれに悩まされやすい。~ ネームドキャラは基本切り払いを持っており、終盤のボスともなると3~4割の確率で切り払ってくるので、命中率100%でも当てにならない((一応、「反撃不能な位置から射程外攻撃を仕掛ければ切り払われない」という対処法がある。))。~ ちなみにこれは余談だが、雑魚が切り払いを発動した際の「踏み込みが足りん!」という台詞は、今なお多くのユーザーに愛されて(?)いる。 //↑ //下のはちょっと脇道にそれた記述だったため、記述量は増えましたが、スーパー系との対比という内容の記述に変更しました //↓ //-そこまでしなくとも後半は防御力の成長が緩い中ダメージインフレが進むせいで「魂」を掛けたリアル系と、魂を覚える主人公機、そして気にしない人ならイデオンの攻撃で殆どのボスが楽に倒せてしまう。こうなってしまうと、10段階改造解禁後ならスーパー系は殆ど無用…と言いたいところだが、実は落とし穴だったりする。 //--いくら火力は足りてるとはいえ、終盤のボスは運動性インフレ+切り払いのせいで必中なしに攻撃を当てようとするとリセット&ロード地獄になることは必至なので、「リアル系以外不要」とまで言い切ってしまうのはやや机上論の領域となる。 -このような始末のため、''攻略本で全滅プレイと修理によるLvカンストが推奨される''という異常事態になった。 --前者は「ゲームオーバーになるとその面で得た資金・経験値を繰り越した上でやり直せる」というもの。スパロボ伝統の仕様であり、資金稼ぎの基本テクニックである。 --後者は「修理のできる機体を2つ用意し、MAP兵器を当ててHPを削り、お互いに修理をして経験値を稼ぐ」または「補給可能なユニット同士でお互いを補給し合う」というもの。最初の2人をLv99にするまでがとにかく長いが、できてしまえばそのキャラをMAP兵器の被弾役にする事で3人目以降を簡単に育てられる。アムロやカミーユといった一線級のニュータイプをレベル99まで上げてしまえばまったく被弾の恐れがなくなり、余裕でクリアが可能。 //--マジンガー系で2回行動可能なパイロットが出来上がったらボスボロット(地上では要ミノフスキークラフト)とコアブースターで互いに移動→補給で経験値を稼ぐ方法もある。MAP兵器の一連の演出が煩わしいと思うならこちらもおすすめ。 ---いわゆる「無双プレイ」の先駆けとも言える。最近のスパロボでは様々補正や調整が入り、単騎で無双してクリアするのはかなり難しくなっている。 ---余談であるが、このテクニックを用いる際エルガイムMk-IIとGP03デンドロビウムが非常に役に立つ(前者はMAP兵器役、後者は3人目以降を育てる際の食らい用)(エルガイムは上述したイデオンのゲージを上げる要因としても使われる)。~ 2機とも戦力としてはかなり微妙であるが、味方の強化には貢献してくれる。 --普通にクリアする場合は主力を絞れば何とかなるという報告は数件あるが、本作はキャラゲーとして見られている面もある点と、作品単位で不遇な作品が好きなプレイヤーの事はおざなりな点が、人によっては引っかかる所である。 ''その他の問題'' -本作最大の問題として、SS版『F』では''他のゲームのセーブデータを巻き込んでデータが消える''というスパロボ史上最大の凶悪なバグがある。一部小売店ではこのバグのために販売を停止した場所まで出た。 --戦闘アニメやデモ中にフリーズする事もある。相談センターに電話すると修正版に取り替え&ハンカチ同封のサービスがあった(ただしそれでも改善されない場合もある)。 --基本的に交換対応であったこともあり、市場でのバグ修正版の出回りは少ない。中古では高確率で未修正版であることが多く、パッケージ等が修正版でもソフト本体は未修正版というケースも多々あるため注意。 #region(バグ修正版の見分け方解説動画) &nicovideo2(sm13091667) &nicovideo2(sm14821946) #endregion -今までの作品はLv80に達すると必要EXPが500から1000になるが今回は何故かLvが60に達すると増加する。他にも反応の伸びもLv30からは1Lvに1ずつ伸びるわけではなくなりペースが鈍化する。ただでさえ2回行動が遅いスーパー系が更に涙目である。 --敵のレベルは最終ステージでも60前後のため、全滅プレイ修理/補給装置の利用しない限りは65あたりまで育てるのが限界。にもかかわらず2回行動レベルがそれ以上のキャラもちらほらおり、不遇さに一層拍車をかけている。半ばネタ枠のボス(Lv81)はともかく、ゴーショーグンの真吾(Lv75)などはもうちょっと何とかしてやれなかったのだろうか。 //--また、敵キャラはLv1につき反応が1増加しているため、低レベルで平然と2回行動してくる。この仕様により、敵から味方に変わるキャラは敵だったレベルまでは反応が1Lvにつき1上がっているため、2回行動が他キャラより低いレベルで可能となる(ギャブレー等) //そんな仕様は無い。反応の成長値は4パターンの中から各パイロットごとに決まっていて、ギャブレーを含む殆どの敵パイロットはこれが最も伸びやすいパターン(アムロやカミーユと同じ伸び方)に設定されているから早いだけ。そしてこのパターンでもレベル30台から60台にかけて伸びが鈍化するので1レベルにつき必ず1上がるわけでもない。 -強化パーツが非常に低い確率だが、強力なパーツになる事がある。EX:チョバムアーマー90%、ハイブリッドアーマー10%といった感じに。 --パーツの問題点として、強力なパーツは殆ど、改造したスーパー系の最強武器を結集しなければならないほど強力なステータスを持った敵を倒さなければならない、しかもそういった敵はターン数で撤退するのが殆どのため悠長に気力を上げる暇もない。『F』までなら倒せないなら撤退を待ってもいいが、そうすると強化パーツがあまり得られない。 --因みにどちらのパーツを落とすかはそのユニット出現時に決定されているようであり、クイックロードを何度繰り返しても落とすものは変化しない。逆に言えばその直前にセーブしておけばいいともとれるが、先述の通り倒すのも一苦労なので…。 -前後編に分かれているシナリオは前編に出撃した気力100以上のユニットは、後編では気力が下がるという仕様。「連戦からくる疲労」という理由付けはあるので、納得するか理不尽に思うかは個人差である。逆に言えば気力は100が初期値のため、それ未満にすれば回避可能。しかしそんな事など情報がないとまずわからないので…。 --前編と後編で満遍なくユニットを使って欲しいという措置だが、前編とて手強い敵が多く妥協はできない、後編MAPに至っては強力な強化パーツを落とす途轍もなく高いステータスの敵がいるというパターンが多い。そのため、大概は前編終盤にわざと気力低下行動((補給を受ける、戦艦に積んでは下ろす等。))を繰り返してペナルティを回避し、同じ戦力で後編MAPに挑む事になる。この仕様はあまりにも評判が悪かったのか採用されたのは本作のみである。 -後述のように、BGMのクオリティは全体的に高いのだが、バックで流れているドラム(ファンの通称:セガドラム)について「バンバン喧しい」との意見もある。指折りの人気BGMである「はるけき彼方で」はこのドラムの多さに加えて曲調とテンポが激しくなったことで「『第4次』にあった哀愁がなくなっている」と難色を示すプレイヤーもいた。 --それを踏まえてか、『完結編』では「熱風!疾風!サイバスター」など一部BGMの打ち直しが行われた。 ---- **『F』 //いくら修正依頼に挙がってたとは言えかなりがっつり記述が削除されていたため、一旦差し戻し、その上で全体をブラッシュアップ。 ''苛烈な難易度'' -本作は最序盤からかなりの高難度であり、今までのシリーズに慣れてきた人であっても戸惑うような場面が多い。 -リアル系ルートでは、第2話でいきなり''HP1万弱とビームコートを持つ敵+高威力のMAP兵器を持つ敵と戦わされる''((前者は『重戦機エルガイム』のオージェ、後者はバッシュ2機。))。~ しかも続く第3~4話では、高耐久・高火力・MAP兵器持ちのウイングガンダムとの戦闘となり、多くのプレイヤーが苦戦を強いられた。 --この時点での自軍最強機体はガンダムMk-IIとゲッターロボ。Mk-IIでは決定打を与えられず、ゲッター1は命中率が低すぎる。~ 最序盤という事もあって精神コマンドも多用できないため、セーブ/ロードを繰り返して命中やクリティカルを祈る以外にない。 //レベルを上げれば熱血、必中の両方を覚えるので、この記述は適当ではない。 //竜馬は初期Lv8、必中習得はLv10。加えて1話の6PPに加入するという都合から、4話はともかく2~3話で熱血必中の併用はほぼ不可能だよ。自分は数か月前に実際にスパロボFをプレイしたけど、熱血必中の併用ができるようになったのは4話からだった。 --手持ちの手札をフル活用すれば倒せない事もないが、最序盤からこれほど強力な敵機が出てくるスパロボは現在でも殆ど例がない。~ これらの敵はターンの経過や一定ダメージを与える事で撤退するケースが多いが、高難度である事に変わりはないだろう。 -スーパー系ルートはリアル系に比べれば比較的易しめだが、こちらはこちらで第1話からゲッタードラゴン+グールとの戦闘になる。~ パイロットがあしゅら男爵とは言え、1話とは思えない凄まじい火力を持ち、油断しているとマジンガーすらあっさり爆砕されてしまう。 -そこからしばらく進め、序盤の終わり辺りに差し掛かると、今度はビームコートとMAP兵器を搭載した敵機がわんさか出てくるようになる。~ 一方、自軍に配備されるガンダム系はビーム兵器メインの二軍MSばかりで、スーパー系は必中なしでは当てにくく、当然苦戦を強いられる。~ 追い打ちを掛けるように、今作ではビームコートの仕様が「ビーム兵器を1000軽減」に変更されており、MSではダメージを与えにくくなっている((『第4次』『新』では「ビーム兵器を1200まで無効化」であり、それ以上のダメージなら突破できたが、本作ではどれだけ高威力のビームでも必ず1000減らされる。一応自軍にもビームコート持ちがいるためデメリットだけではないが、敵ほどHPがインフレしていない分恩恵も敵ほどではなく、それより敵のHPを削りきれないフラストレーションの方が遥かに大きい。かつてのビーム吸収と比べればこれでもまだダメージ自体は与えられる分マシではあるのだが…。))。 -更にしばらく進めると、今度はライグ=ゲイオスという''HP42000/装甲3000/最大火力2500''の超強力な敵司令官機まで現れる。~ リメイク元の『第4次』では中盤で顔見せ、終盤で戦うという構成になっており、本作のような理不尽な出方はしていなかった。 --幸いな事に一定ターンを経過させる事で撤退するので倒す必要性はないのだが、これには多くのユーザーが絶望を味わった。~ この辺りになると大体ゲームに慣れてきたと思い、何も知らずに突っ込んだ結果撃墜されたり等の悲劇報告が多数聞かれた。 --しかし中盤のシナリオ「ジェットスクランダー危機一髪!!」では、何とこの超強力な敵機と真正面から戦わなければいけない。~ このシナリオは他と違って撤退条件がターン経過ではなくHP51%以下になっており、防御や回避に徹して撤退させる戦法が通用しない。~ しかもこの時のライグ=ゲイオスは機体・武器共に5段階改造されており、こちらの改造やプレイヤースキル次第では本当に詰みかねない((このシナリオはルート選択で回避できるが、難易度の高さを事前に把握する事ができない。詳しくは後述。))。 --そして終盤では、そのライグ=ゲイオスが更に強化された敵幹部専用機が現われる。この時は顔見せだけだが、絶望の上乗せである。 -本作の難易度を引き上げている決定的要因が、ポセイダル軍((『重戦機エルガイム』の敵勢力。))とその運用兵器ヘビーメタルである(以下HMと表記)。 --序盤は量産型のB級HMが相手なので比較的楽だが、その後は機体性能・武装共に高性能なA級HMを大量投入してくるようになる。 --本作のHMはその名にあやかってかHP・装甲がやや高めに設定されており、ビームコートの存在も相まって耐久力がかなり高い。~ 原作設定ではジーンプラスチックという硬質樹脂が装甲であり、アニメ本編でも頑丈さは特に強調されてはいなかったのだが…。 --前述の通り、こちらには運動性の低いスーパー系とビーム兵器メインの二軍MSしかいないので、相手にするのに骨が折れる。~ 加えて交戦シナリオに森・海・市街地・砂漠と戦いにくい地形が多く、おまけに''『F』のシナリオの過半数はこのポセイダル軍との戦いである''。 --また、従来作では敵側はMAP兵器を滅多に使わなかったが、本作で範囲内に2機以上自機がいると確実に撃ってくるようになっている。~ しかも戦艦の場合、例えば機体を2機搭載していると合計3機と扱われ、範囲内に戦艦しかいなくても容赦なくMAP兵器を撃たれる。~ 本作くらいにしか見られない仕様のため不具合の可能性があるが、この厄介なMAP兵器も強さと面倒さを加速させている要因である。 --更に、エルガイム系の敵はシールド防御と切り払い(とそれなりの能力値)を持つ名有りキャラが非常に多い。これも強さと面倒さを(ry~ 加えて一部のHMは、シールド防御が発動してもグラフィックが変化せず、発動を視覚的に把握しにくいのが余計に厄介。これも強さと(ry -特に酷いのが中盤の分岐で南米ルートを選んだ際の難易度。第14話「ゴラオン救出」では、取り巻きのバッシュやカルバリーテンプルは5~6段階、アトールVやグルーンに至っては''7~8段階改造''されており、雑魚ですら3段階改造されている。そんな大幅に強化された敵機がほぼ全て森の地形効果を得ており、当てにくい・当てても大して効かない・反撃で大ダメージ…とうんざりする難易度になっている((一応キエフルートにもほぼ同じ内容のシナリオが存在するが、このルートではビルバインとZガンダムを入手済みのため難易度が大きく下がる。))。~ 同ルート第17話『敵包囲網を突破せよ』に至っては、''ネームド機は先述のライグ=ゲイオスも含めて5段階改造済み、雑魚は8段階改造済み''というおぞましい難易度になっている。雑魚の攻撃力ですら2500もあり、重装甲が売りのマジンガーが一瞬で袋叩きにされ、運動性をフル改造したビルバインでようやく勝負権を得られるというレベル。~ 一応ストーリー的には、前者は「危険度の高い南米のジャブロー付近」、後者は「リスク覚悟で突っ切る」という理由付けがされているのだが、困った事にどちらも''難易度の高さを事前に知る事ができない''。前者は「南米と言えばジャブローの近くだ。あそこは今占拠されている。早く行かなければ(ゴラオンが)危険だろう」と言われるのみ、後者は「ここは危険を承知で直進するか」と言われるのみであり、しかもこれを言われるのは''ルートを選択をした後''である。それはルート選択前に言うべき事だろうに((前者は11ターン目から毎ターン撤退するかどうかの選択肢が出て、撤退を選択すれば敵がいくら残ってようがクリアとなり、後者は敵が2機しか立ちふさがってない東側に逃げればクリアと最初から指示されてるので、救済処置自体は用意されている。))。~ そもそもの話として、いくら無理して敵と戦わなくてもいいシナリオと言えど、5~8段階改造されているのはいくら何でもやりすぎである。こちらは戦力・資金に乏しい上に5段階までしか改造できないのに、それ以上の改造を平然と施しているのは不公平さを禁じ得ないだろう。 -『第4次』でも存在したミデアを護衛するマップがあるのだが、本作のミデアは移動後に攻撃できる範囲に敵がいると、''脱出をそっちのけで敵に攻撃を仕掛けに行ってしまう''。ミデアの攻撃力などたかが知れており、さらに反撃を受ける危険性もあるなど、完全に余計な行動となっているため、不評を買った。 ''目に見えて不遇なリアル系ルート'' -『第4次』でリアル系が有利過ぎた反動なのか、今作のリアル系ルートはスーパー系と比べかなり冷遇気味。 -コン・バトラーVの追加武装が『完結編』終盤まで追加されない。''本作の終盤ではなく『完結編』の終盤である''。~ しかも今作の追加武器は、何故か既存武器と同等かそれ以下の攻撃力にされており、『完結編』どころか本作の時点で既に使い道がない。~ 特に『第4次S』で真ゲッターに匹敵する火力を誇ったグランダッシャーは、本作では見る影もないほどに弱体化してしまっている((『第4次』では5100、『第4次S』では更に高められて5800という絶大な火力を誇っていたが、本作ではゴーフラッシャーと同じ3000にまで落ちている。))。 -テキサスマックが仲間にならない。~ 飛行可能・それなりのHPと移動力・切り払い/シールド防御可・主兵装が実弾・2人乗り等の有利な要素が多く、中盤までは役立ってくれる。~ 特に本作では貴重な地形適応:海Aを持つユニットであり、序盤の終わり頃の難関シナリオ「南海の死闘」「裏切り」では大いに活躍する。~ 流石に後半に差し掛かる頃にはインフレに適応できず二軍落ちするが、それでも慢性的な火力不足の中では貴重な戦力になってくれる。 -ガンダムMk-IIと合体してスーパーガンダムになるために必要な機体「Gディフェンサー」が終盤まで登場しない。~ スーパーガンダムは火力こそ低いが飛行可能・二人乗り・長射程武器と2種類の実弾兵器・移動力6という特長を持ち、本作では頼りになる。~ スーパー系なら序盤からMk-IIを改造していけばいいが、リアル系は最終盤になるので、活躍する機会を完全に逃してしまっている。 -上記のスーパーガンダムに加えて、リアル系の場合はルー・ルカの加入も中盤の終わり頃にずれ込む事になる。~ ルーは一軍とは言えないがシャングリラ組よりはずっと戦力になり、加えてLv19で「幸運」を、Lv22で貴重な「かく乱」を習得してくれる。~ スーパー系なら僅か4話で加入し、同時に本作では高性能なジェガンも入手できるが、リアル系は22話にずれ込みジェガンも入手できない。 -''シャイニングガンダムの加入が非常に遅い''。~ 『F』におけるリアル系不遇の際たる要因の一つ。スーパー系は第3話から第14話or第16話まで一時加入し、その後第26話で正式加入する。~ 一方でリアル系はこの一時加入がなく、第26話で初めて加入する。本作は全33話なので時期的には最終盤であり、流石に加入時期が遅すぎる。~ 言うまでもなくシャイニングガンダムは強力な機体であり、これの活躍機会が大幅に少ない事は作品的にもバランス的にも大きな問題だろう。 -リアル系主人公及びその専用機の物足りなさ --リアル系ゲシュペンストの主兵装「ニュートロンビーム」が、射程7・非ビーム兵器だった『第4次/S』に対し、今作では射程6・ビーム兵器となっており、これが今作のHM祭りと最高に最悪な形で噛み合ってしまった。『第4次/S』ではHMのビームコートを無視でき、かつ殆どのHMに射程外攻撃が可能という、正にHMの天敵とも言える機体だった。しかし今作ではビームコートに阻まれ射程外攻撃も不可と、逆に''ゲシュペンストの天敵がHM''になってしまっている。~ 一方でスーパー系ゲシュペンストの主兵装「ブラスターキャノン」は、優れた攻撃力・高CRT補正・低燃費はそのままに命中補正と射程が向上、ゲシュペンスト自体も飛行可能になる等、大きな上方修正を受けている。一応ビームコートの有無で差別化をしているが、それでも今作ではスーパー系の方が遥かに強い。 --後継機ゲシュペンストMk-IIが、スーパー系は『F』中盤で入手する一方で、リアル系は''『完結編』まで使えない''。~ 話数で言えばスーパー系とは11話もの差がある事になり、初期機体で最後まで戦い抜くのは流石に辛いと言わざるを得ない。 --リアル系は主人公も副主人公も命中/回避に補正を掛ける「集中」を覚えてくれない。能力値も一流ニュータイプと比べると物足りず一流半といったところであり、2回行動も若干遅め((例として、アムロLv37の回避命中値は275/269、一方でリアル系主人公Lv39は251/246と、実に20以上もの差がある。更に射撃値は10以上、技量に至っては20以上も低い。今作ではやや弱めにされているジュドーをも下回るステータスである。))。『完結編』で入手する後継機ヒュッケバインの運動性も、一級ではあるものの『第4次/S』ほど飛び抜けていないため、中ボス以上の相手には命中回避に不安が残る。~ 一方のスーパー系主人公は、スーパー系パイロットでほぼ唯一「魂」を習得し、更に現実的なレベルで2回行動が可能となっている((「魂」を習得する他スーパー系は規格外枠のイデオンのみ。現実的なレベルで2回行動が可能な他スーパー系は隠しキャラのユングのみ、しかもスーパー系主人公より遥かに遅い。))。リアル系主人公との比較は勿論、他スーパー系と比較しても明らかに優遇されており、些か不公平さを感じさせる。 -数少ないリアル系のメリットとして、最終話でキュベレイを撃墜すれば、超強力な強化パーツを入手できるようになっている。 しかしキュベレイは『F』の敵機で最も耐久力が高く、更に二回行動までするため、よほど計画的な改造とレベル上げを行わなければ撃墜は至難である。 --『F』の時点ではニュータイプレベルによるファンネルの射程補正が大きく、この恩恵を受けているのはキュベレイのみであり射程も全ユニット中最大という穴のなさ。『完結編』では射程補正は大幅な下方修正を受けており、『F』でファンネル装備機を使用できない自軍は割を食うのみである。 --ちなみに、何故かスーパー系ではキュベレイを撃墜しても何も入手できない。これを割に合わないと取るか、無理に撃破を狙わなくてもよいというサインと取るか。スーパー系の場合キュベレイを倒さずに敵増援を待った方が獲得資金も多い。 ''その他の問題点'' -そもそもの話として、''分割販売の前編である事を明記していない''。 --本ページトップの画像をよくご覧頂けるとお分かり頂けるが、『F』のパッケージにもイデオンとガンバスターが堂々と登場している。~ しかし実際には、この2作の出番は最終話クリア後に挿入される『完結編』の予告と、オプションでのカラオケモードのデモのみである。~ パッケージにもカラオケにも登場しているし、本編にも登場するだろうという期待の中で、この扱いは詐欺と批判されても仕方がない((バグ修正版及びPS版はパッケージ裏に前編であることが明記されている。))。 --後年にデータ解析の結果、『完結編』とは違う仕様で両機のデータも入っている事が判明した。当然通常のプレイでは使用できない。~ また、こちらも後年になって判明した事だが、分割自体が印刷物制作後に決定したためで、決して悪意によるものではない。詳しくは後述。 ---- **『完結編』 かなりの高難易度とは言え、『F』の時点では理不尽とまで言えるほどの難易度シナリオは%%無くはなかったが%%少なかった。~ 場違いな強敵もやり方次第では倒せる等、高難度ながらバランスは取れていた、またはギリギリ破綻していなかったと言える。~ しかし本作ではその高難度が悪い方向へ更に発展。バランスは投げ捨てるものと言わんばかりであり、ほぼリセット前提で長期戦は必至。 ''ダメージ・命中回避・敵機の異常なインフレ'' -命中・回避は改造以外もパイロットのレベルアップで上がるが、防御力は装甲の強化・地形効果・気力でしか上げる事ができない。~ 加えて本作のパイロット攻撃力は数値が大きい上に、気力補正や地形適応の影響も非常に強いために、ダメージのインフレ化が一気に加速。~ 味方リアル系は防御しないと雑魚の攻撃にワンパン撃墜され、敵雑魚も後述のHPインフレがあるにも拘わらず2回攻撃すればほぼ落とせる。~ 『F』では圧倒的な強さを誇った大ボスも、改造と気力次第ではあるが、本作ではその異常性能を感じさせない勢いで落とせるようになる。~ 戦闘における命中面の比重が更に加速した形となり、補正できる精神コマンドや技能が無いパイロットで戦うのはもはや縛りプレイである。 -前編から登場しているMSは、修理要員のメタス以外ほぼ二軍落ちすると言ってよい。その他はリ・ガズィが自爆要員として使える程度。 --『F』では最強のMSだったZガンダムすら、本作1話で加入するF91はまだしも、脇役のビギナ・ギナに大きく劣っている始末である。~ パイロットに対して一級MSの総数が不足気味なので序盤は十分レギュラーを張れるが、最後まで使うには愛と念入りな改造が必要になる。 --一応Zガンダムは他MSと比較して飛行可能・移動力8という強みがあり、『完結編』に入って即二軍落ちするわけではない。~ NPCの救出や特定地点の防衛等、高い移動力を求められるシナリオが幾つかあるため、そういった場面では十分に活躍する事ができる。~ しかしそれを過ぎた頃から運動性/限界反応の低さ・射程の短さ・悪燃費が響くようになり、終盤に差し掛かる頃にはかなり辛くなる。~ 同じく『F』時代の主力であったビルバインには「パーツスロット+1」という調整が入っているめ、Zにも何らかの調整があれば…。 --そのビルバインすら、本作では遠距離攻撃の弱さ・近接武器が切り払い対象・二回行動が遅さ・宇宙B等の欠点が目立つようになる。~ 最大火力だけは非常に高いが、逆を言えばそれ以外はほぼ全てMSに劣っており、自慢の回避能力も今作ではMSに逆転されてしまう。~ 敵陣に突っ込んで削る反撃戦法も、本作ではMSの方が遥かに強いため、プレイヤーによってはチャムを引っぺがして二軍落ちさせる事も…。 -本作を象徴する要素、名前付きパイロット専用機が非常に厄介。名前付きのパイロットは、たとえ雑魚と同じ機体に乗っていても異常に能力値が強化されており、しかもそんな連中が群れて出てくる。 --代表例はハンブラビやグルーンだろうか。特に前者は『F』仕様、『完結編』仕様、ヤザン隊が乗る強化型、そしてそれを更に強化したマップ兵器搭載型まである。 --後年のスパロボにも名前付きパイロット専用機の概念は引き継がれたが、それらはあくまでも(長期戦や撤退を誘うためか)HPや装甲が高めに設定されているくらいであり、それ以外の数値も過剰に高いのは本作くらいである。 -この『完結編』ではポセイダル軍に代わって、『Zガンダム』のティターンズが%%面倒な%%強敵としてプレイヤーに立ちはだかる。~ 数値のインフレにより、ティターンズ機は弱いMSでさえ㏋6000/運動性135、強いMSだとHP9000/運動性155もある高性能MS揃い。おまけに3~5段階改造、シナリオによってはそれ以上改造されており、例によってそんなのをわんさか投入してくる。そのくせ落としても得られる資金は''1200~1500ほど''と、同クラスのネオジオンMSに比べても安い。こんな強力かつ倒しても旨味のないティターンズとの戦いが、『完結編』は中盤までずっと続く事になる。 --代わりにティターンズ兵は獲得経験値がやたらと多く、ネームドパイロットより雑魚MSに乗っている一般兵の方が経験値をくれることもしばしば。『F』においても序盤に頻出するポセイダル兵の経験値が親衛隊兵などよりもかなり高めに設定されていたため、バランス調整の一環なのかもしれない。成功しているかどうかはさておき…。 --一方でポセイダル軍は本作の中盤以降しか出現しないが、厄介度が劇的に跳ね上がっている。HP14000/装甲2700/運動性160/シールド+ビームコート+MAP兵器持ちの雑魚がバカスカ現れる光景には、多くのプレイヤーがげんなりした事だろう。しかも終盤にはHP25000/装甲3300の強化型が…。~ 加えて本作では雑魚を含む大半のポセイダル軍が2回行動するため、1度目の行動で位置を合わせ、2度目の行動でMAP兵器…といういやらしい行動も多いため対処が難しい。撃たれても直撃しにくいNT勢への依存がますます強まりやすい。 -機体を改造して強化しようにも、『完結編』中盤までは5段階までしか改造できないのですぐ頭打ちになり、効果も『完結編』仕様に強化されたり、「解禁前から6段階以上改造済み」という不公平さを感じさせる者まで混じる敵の前では心もとない。「『完結編』では10段階まで改造できるようになる」という触れ込みだったが、実際は最終話手前十数話になるまでできない。 --しかも6段階目からは必要金額が跳ね上がるため、他のスパロボの感覚で多くの機体を改造しようとすると金が足りず、幸運を多用するか全滅プレイを使わないと資金不足になりがち。改造による効果はこれまでよりも高いので、数機をフル改造した単騎無双を戦術の軸にしたり、フル改造に拘らず必殺武器や運動性を重点的に改造したりするなど、必要な点を見極めて改造していくことになる。 --実際には、MAP兵器と必殺兵器、ENと運動性と限界反応に絞って改造を施していくことが一般的で、スーパー系であってもHPと装甲を最低限しか改造しないケースが多い。 --資金に関してはあまり稼げる敵機が出てこない内でも、ほぼ全マップで1番儲けられる相手を幸運を駆使して仕留めるつもりでなければ辛い。また、お遊びでネタ機体や弱機体を改造する場合も、主力の次にしなければ壮絶な無駄になりかねず、強制出撃する機体を興味ないからと放置すると本作の難易度も相まって思わぬ戸惑いを味わう事も…この辺の自由度の無さは辛いところである。 -ラスボス級の敵は限界・運動性が恐ろしく高く、先述の強烈な補正が乗ったNTですら攻撃を当てるのが困難。例を挙げると、普通に育てて来たクワトロ+F91ですらラスボスへの命中率は''15%''。NTと新鋭MSでコレなので、時間を掛けずに倒したり、それ以外のユニットで挑むのなら最低でも「必中」やレアパーツのサポートがないと話にならない。 --ただ、必殺武器をフル改造したスーパー系がいればインフレした火力もあり楽に倒す事が出来る。リアル系とスーパー系がここまではっきりと役割分担させられるスパロボは少なく、人によってはかなり戸惑うだろう。精神コマンドを駆使すればリアル系だけでも倒す事は出来るが、運(リセット)頼みになる。 --ちなみにリアル系の必中持ちはほぼ皆無((必中を習得するリアル系パイロットは『0083』のキースただ一人のみ。しかもステータスは二軍の極みである上に宇宙Bなので全く戦力にならない。))である一方、スーパー系は殆どが所持している。幸い真ゲッター・イデオン・ガンバスター・ダンクーガと、宇宙A組で賄えるのが救いである。 -当時のインタビューでは「ガンダム系の機体の強さは年代順です」と答えられていたが、実際には敵側やFA百式改の序列があやふや。 --例として、『F91』のベルガ・ギロスが『Z』のガザCやギャプランより遥かに弱い、そのガザCが『ZZ』のバウより強かったり等。そもそも『ZZ』同士であるはずのガザDが大半の『ZZ』のMSより圧倒的に強い。 ---余談だが、ジャムル・フィンやガ・ゾウムが没データとして存在している。原作で雑魚MSだったガザC(D)を『完結編』からの新雑魚にするより、これらの方が違和感が少なかったのではなかろうか。 --主役MSの最大攻撃力を見るとGP03<Z<ZZ<ν<F91となっており、味方に関しては確かに年代順と言えなくもない。 --アッシマーがビームサーベルを持っている上に宇宙で運用されていたりと、機体の設定等もおかしい((ZZ終盤でグレミー軍がアッシマーを宇宙で運用している描写が1カットのみあったが、これは原作側の作画ミスであり、アッシマーは大気圏内専用機という機体設定である。))。厳密には本作だけでなく『第4次』からだが、こちらも宇宙適応がないなど、原作の機体設定は正しく反映されていた。 --『0083』の機体がかなりの弱MSになってしまっている辺り、開発スタッフは『0083』の機体がグリプス戦役のMSに匹敵する性能を持っている事など知らない模様。と言うより攻略本の辛辣コメントを書いた人の方が詳しかったりする。 --そもそもの話として、MSの強さを年代順にする事自体が非常に雑な調整と言わざるを得ない。スパロボ世界は原作シリーズとは全く異なる世界観なので、開発タイミングや技術の原作と発展が同じとは限らない。劇中で過去のもの(劣るもの)と言及されたり、原作の歴史通りと分かる描写がない限り、宇宙世紀での序列をスパロボに丸写しする動機としては認められない((これは『SDガンダム Gジェネレーション』や『コンパチヒーロー』でも同じである。))。 --考慮されていないのは、開発サイドの好き嫌いや贔屓が大きく出てしまったのが原因ではないかという考察もある。 --一応『F』の間だけ見れば概ね時代順となっている。ちぐはぐな部分もなくはないが、主人公機補正・大型機補正・高級機補正と考えると納得出来る範囲であり、そこまでおかしな印象は受けないだろう。 バランスがおかしいのは『完結編』以降に登場する機体や、『F』から性能が大幅に変更されている機体、そして改造段階の高さに起因する。 ---ちなみにバランスがおかしいのはMSに限らない。素の運動性能がνガンダムと同等まで引き上げられているジェノバM9の存在や、『F』では性能的に同格だったバッシュとカルバリーテンプルに圧倒的な性能差が付いている等、行き当たりばったりな調整が散見される。F91やνガンダムより敵戦艦の方が速い…等という怪奇現象さえ起こっている。 ''ゲームバランス以外の問題点'' -エルガイムとヌーベルディザードのどちらかにマップ兵器「バスターランチャー」を追加できるが、後者に追加すると何故か敵として登場するヌーベルディザードにまでランチャーが追加されてしまう。 --敵用と味方用でデータを共用しているためと予想されたが、ユニットデータは敵味方で別、にも拘わらずマップ兵器の追加だけが共通化されている。 ---味方のヌーベルディザードは敵のヌーベルディザードより機体性能が(改造を考慮しても)全般的にかなり劣る。そんなところだけ差異をはからなくてもいいだろうに…。なのでヌーベルディザードを選ぶと無駄に難易度が上がる。なお事前にこれを確かめることもできない。 ---理由・原因は推測になるが、恐らく設定ミスだろう。味方仕様のユニットデータをコピペして敵仕様のデータを作成する際、HP等の数値だけを弄って「使用可能な武器の種類データ」からランチャーの削除ないし完全な非表示化を忘れたため、武器表示フラグが味方仕様と同じ状態で残ったと思われる。 そもそも原作ではヌーベルディザード単機でバスターランチャーを撃つエネルギーはなく、また反動に耐えられないはずなのだが、別の資料では「ランチャー接続口が3つあるためバスターランチャーの使用は可能。放送当時の資料にも発射可能の旨が記されている」など、情報が錯綜していた様子がうかがえる。 -相変わらず機体性能の1つである「限界反応」((いくら運動性を高めても、「パイロットの命中回避値+機体の運動性」が限界反応内に収まっていなければそれ以上の性能を発揮できない。))に見過ごせない調整ミスがある。 --例えばイデオンは運動性110に対し限界反応440と、十分な限界反応が用意されてある。一方で真・ゲッター1は運動性110に対し限界反応は僅か280、運動性と限界反応の強化段階によっては収まり切らなくなる。 --特にキュベレイMk-II(運動性105・限界反応330)やノイエ・ジール(運動性155・限界反応340)等は運動限界比が明らかにおかしく、高い命中回避を誇るNTを乗せると軽く限界反応をオーバーしてしまう。 --これは敵側にも同じ事が言える。『エルガイム』のアトールVは165もの凄まじい運動性を持っているが、限界反応はたったの330、しかも名ありパイロット専用なのでいつも限界反応が真っ赤で当たらない攻撃を繰り返すだけの雑魚である。同作の同じくパイロット専用機体であるオージェやアシュラテンプルはそれなりにあるだけに余計に目立つ。 -本作の隠し要素は比較的獲得難度が高く、攻略情報がないとまず気付けないものが多いが、その割には実用性が全体的に低め。~ 機体性能は異常に高いが武装が貧弱なシャア専用ザク、色替えのみで性能の変わらない夜間迷彩ビルバインはその筆頭だろう((ただし夜間迷彩ビルバインに関しては、SS版の裏技を活用すると実用性が生まれてくる。))。 --先述のマスターガンダムやゼロカスタムも、機体は強力なのに加入時期が非常に遅く、折角の隠し要素なのに3~4話しか使用できない。~ 特にマスターガンダムは、残り数話という時期になって無改造で加入する。せめて改造済みかもう少し早ければ実用性が生まれたのだが…。 --同様に隠しキャラとして『1stガンダム』のセイラ・マスを仲間にできるが、条件が総ターン数一定値以下となっている。~ 更に『完結編』から始めたデータは総ターン数がかなり多めになっているため、『F』から始めないとほぼ達成不可能である。~ その厳しい条件に見合った能力も持っておらず、精神コマンドに至っては''『第3次』のラインナップをそのまま使い回している''。 -シナリオ担当とパラメータ担当の連絡不行き届きがあるのか、とっくに二軍落ちした機体が強制出撃に選ばれるシナリオが複数ある。 --一例として終盤手前のシナリオ「灯火は炎となりて」は、ザク改や旧ザク等の二軍MSを庇いつつZZとGP-03だけで味方増援まで耐えるという内容なのだが、性能的にGP-03も図らずして二軍化してしまっており、実質的にZZ単機のみで耐えなければいけない。 --特に酷いのが終盤DCルートの「理想と現実」。強制出撃枠に先述したZガンダムやGP-03、一軍か二軍か微妙なビルバインとダイターン3、更には修理専門のメタスや遥か昔に二軍落ちしたリ・ガズィまでもが選ばれており、味方本隊の到着も遅いため非常に厳しい戦いを強いられる。 --また地上ルートの「決戦、第2新東京市」は、機械(戦闘)獣12機+暗黒大将軍をEVA3機だけで迎え撃つというシナリオなのだが、何故か敵の運動性がフル改造されており、場合によっては攻撃が当たらず詰む危険性すらある。一応、普段は飛行している暗黒大将軍がこのマップに限っては地上にいるので、プログナイフが当てられないということはないが…。 ---予めレベルを上げてある程度の改造を施しておく必要があるのだが、こんな時に限って1つ前のシナリオではEVAが出撃できない仕組みになっている。つまり対策ができず、10段改造解禁前という事もあってEVAパイロットを育てていなかった場合はほぼ詰みかねない状況に立たされる。 ---一応初期レベルのシンジでも、回避能力が低めの敵に対しては攻撃を当てられるため、ちまちま殴って少しずつレベルを上げれば攻略は不可能ではない。かなりの時間がかかってしまうが… ---身も蓋もないが、初号機を敵陣に突っ込ませて暴走させるという手もある。40000もの修理費を取られてしまうが、育てていなかった場合はこの方法が一番楽。 -『完結編』は前編未経験者のために、「予めパイロットのレベルが適当に上がっており、また豊富な資金が用意されているため、機体を自由に改造して準備を整えられる」というデフォルトデータも用意されている((強化パーツや各キャラのレベルはそれぞれ4種のランダムで決められる。))のだが、これも微妙に理不尽な要素を孕んでいる。 --ここまでで散々記述されたように、このゲームは機体の強弱の差が激しすぎるため、改造する機体をどれにするかは正に死活問題。特に機体を万遍なく改造するのが好き…というタイプの人だったら苦戦は必至である。 --デフォルトデータのパイロットは、修理/補給ができる機体に乗っているパイロットが誰よりもレベルが高いというアイロニカルなレベル設定になる事が多く、そしてコウやバーニィのレベルは低い傾向がある。開発スタッフから直々に戦力外通告を受けたようなもので、これほど屈辱的な仕打ちはないだろう。 --ファティマや高性能レーダー等、前編で強敵を倒さないと手に入らないパーツを所持しているデータになる可能性もあるので、前編で取っていなかった場合新しくデータを作った方がいいというケースになりかねない。前編から始める必要性はトッドとセイラ(共に微妙な能力)を仲間にするのと、大図鑑を100%にするくらいしかない。 -スパロボで初めて赤いキュベレイMk-IIが登場し、プル機と同時運用できる…と思いきやどちらかをその場で強制的に捨てなければならない。~ ちなみに加入シナリオで2機とも撃墜された場合、両方の修理代を払った上で片方を捨てさせられるという謎の理不尽を味わう羽目になる。 -中盤で「増え過ぎた機体を買い取ってもらう」という名目の強制廃棄イベントがあり、勝手に機体が捨てられてしまう。 --ネモやジムIIIのような二軍MSは捨てられても困らないが、このイベントはビギナ・ギナやキュベレイMk-II等の一級MSまで仕分け対象に含まれる。 --事前に「パイロットが乗っていない機体を売却する」と説明されるが、そんな時に限って一部のキャラが強制乗換えを起こす。適当にパイロットをあてがっただけではダメ。 ---事前にメモしておけという警告はあるが、それならそれでそのイベントのインターミッションで既に乗り換えさせて欲しいところである。乗り換えされていないためこの事を忘れるプレイヤーが多数出た。 ---そのくせザク改と旧ザクは、原作にはない「ザクマニア」の設定を付与されたバーニィから物言いをつけまくるので捨てられない。 この2機はあまりに悲惨な性能であり、ソフトバンクの攻略本ではそれぞれ「どうすんだこんなの」「どーすんだ、これ」と言われていたほど((ちなみにこのザク改、実は敵として出てくる関係から『F』と比較して機体性能がかなり底上げされているが、所詮はザクである。))。 ''システム面の問題'' -武器の地形適応が分かりにくい。 --本作では基本的に格闘武器は「相手のいる地形」、射撃武器は「自分のいる地形」を参照してダメージ計算が行われる。 --例えば、拡散バズーカの武器適応は海Bで、一見「海にいる敵にダメージが落ちる」と考えがちだが、実際は射撃武器のため「''海の中で撃つとダメージが落ちる''」が正しい。 --格射武器の扱いもこれと同様。武器適応が「AABA」のロケットパンチは、「海の中で撃つ」と弱くなる。 --と思いきや、武器適応が「-」の場合は相手への攻撃不可判定が優先され、たとえ射撃武器であっても相手がその地形にいる場合攻撃できなくなる。武器適応「AA-A」のビームライフルは海の敵に対して撃つことができない。また、自分が海の中に入って敵を撃つと、上記の仕様により強制的に10ダメージになってしまう。 --分かりにくいと判断されたのか次回作以降では格闘武器も射撃武器も相手側のいる地形を参照するようになっている。 -『完結編』中盤のルート分岐以降、プロペラントタンクやリペアキット等の消費パーツも含め、一切パーツを落とさなくなる((終盤のシナリオ「敗者への凱歌」のキュベレイのみ何故かサイコフレームを落とす。))。 -反撃選択時、シールド防御は「防御」を選択すると、分身は「反撃以外」を選択すると絶対に発動しなくなる。~ 一方で切り払いは防御・回避のどちらでも何故か発動する。仕様か不具合かは不明だが、仮に仕様だったとしてもその意図が分からない。 -『F』と『完結編』、SS版とPS版で微妙に数値の調整を受けたパイロットが存在し、それが地味な被害を与えている。 --例えば、ダバは『SS版F』だとレベル39で反応が200になり、2回行動が可能となる。 --一方で『PS版F』は全キャラが『完結編』の精神と反応の成長パターンになっため、ダバはレベル42で2回行動が可能となる。『F』はレベル40までしか上がらないためどうしても2回行動ができず、また精神ポイントも微妙に減る事になる。 ---とはいえ、『F』の間にダバのレベルを39にするのは非常に困難であり、ほぼ全滅プレイ必須なため通常プレイの範疇ではさほど影響はない。だが『完結編』になると更に症状は悪化し… --『F完結編』においてはレベル39時のダバの反応は最速パターンより一つ遅いパターンに変更されており、2回行動可能レベルは何と52、時期的には最終盤である。2回行動の遅さはダバが2軍落ちする要因の1つでもあるため、正に余計な調整と言えよう。 --反応の成長パターンの変更は『SS版F』だとレベル37で2回行動が可能になったルーが、『SS版完結編』及びPS版ではレベル43に変更されている等、この余計な調整はそこかしこに存在している。 --また反応は命中回避にも影響するため、ここでもニュータイプ優遇となってしまっている。 ''いくつかの設定ミス'' -クリティカル率の補正値が実際に表示される値とは微妙に異なっている。~ 本作の補正値は-20・-10・±0・+10・+20の5段階だが、実際の補正値が表示上のそれより1段階低く、+20%の場合実際は+10%となる。~ そして-20%の場合、実際の補正は''1周回って+20%''になっており、この影響でバルカン・機銃系の武器が異様にクリティカルしやすい。 -データには通常のプレイでは聞く事のできない音声データがいくつかある。~ 例えばブランには撃墜台詞「アッシマーがっ!」が用意されているが、ゲーム内では一般機ではなく彼専用の強化型アッシマーに搭乗する。~ この強化型に専用台詞を設定し忘れるというミスにより、折角の有名な断末魔が聞けなくなっている。他にはジェリドやゲーツ等が該当。~ 当初はここまでインフレする予定ではなく、強化機体を用意するつもりもなかったのだろう。 -先述の五飛は何故か乗り換えができず、他パイロットをアルトロンに乗せる形で五飛を同機から降ろすと、二度と搭乗できなくなる。~ これは五飛の乗り換え系統の設定ミスによるもので、一度降ろしてしまうと「乗り換え可能な機体がない」という判定になってしまうため。~ 五飛は他4人のW系パイロットよりも加入が極めて遅く、ポセイダルルートでは僅か3話、DCルートに至ってはなんと2話しか使用できない。~ その頃は既にスタメンが決まり切っている時期であり、機体・パイロットの弱さも相まって、使用にはプレイヤーの愛が必須なレベル。~ よほど五飛が好きだったり縛りプレイとかでもなければまず使う機会がない事から、開発側が不具合を発見できなかった可能性はある。 -『ゴーショーグン』の敵キャラクター・ブンドルとの戦闘では、クラシックがBGMとして流れるという演出がある。~ 「登場の際にクラシックが流れる」という原作を意識した仕様である…が、何故か選曲が原作で彼が嫌っていた『ワルキューレの騎行』。~ 資料不足による間違いか、それとも狙った演出なのか…。 -『F』で加入する副主人公は、設定ミスによりスーパー系がリアル系の、リアル系がスーパー系の能力値になっている(『完結編』で修正)。 ''ストーリー・シナリオ構成の問題'' -『[[第2次>第2次スーパーロボット大戦]]』からシナリオを担当していた阪田雅彦氏は、健康問題を理由に本作途中から降板し、後半からはウィンキーの堀川和良氏がシナリオを担当している。そのためか、本作は後半から徐々に不可解な展開も増えていく。 --『Zガンダム』の敵キャラであるジェリドが何故かラスボスに特攻してプレイヤー側を助ける形になる、『エヴァ』のアスカが他作品のキャラであるカトルになびく、ソロシップクルーと甲児・万丈・忍を除くスーパー系パイロットがインターミッション中の会話に殆ど登場しない、等。~ このうちジェリドの場合は意図的に助けたわけではなく「自分と恋人だったマウアーの運命をもてあそんだ者…を作った者がラスボスだった」というややこしい事情がある。怒りの矛先が直接マウアーを死なせたプレイヤーでなく大元の大元に向かった結果なのだが、激高型の彼にしては冷静過ぎるかもしれない。%%ついでに原作では乗っていないジ・Oに乗ってくるが、シロッコのお下がりだろうか?%% ---また『イデオン』『エヴァ』の原作を再現しているのに、脇役達は散々喋るにもかかわらず主人公のコスモやシンジは無言というイベントまである。 ---もっとも特攻云々に関して本来は『ガンダムW』のトレーズの役割なのだが、彼が死んでいるとジェリドが代わりになるという感じである。本当なら最終決戦の途中でいきなり第三勢力扱いで乱入してきて犬死に、という惨めな立ち位置になってしまう。ゲームシステムとしては彼の特攻がないとボスが無敵のままなので犬死にではないが…。 ---なおラスボスがシロッコになるルートでは、トレーズ云々とはまた別に『Z』のバスクが特攻する。本作のバスクは原作とは異なりジャミトフに忠誠を誓っているため違和感があるというほどではないが、プレイヤーにとっては悪いイメージしかないジャミトフの敵討ちなどはっきり言ってどうでもいい。 --ちなみにオリジナル主人公は、ライター交代後の後半は一切、全くもって、一言も喋らず、正真正銘のいるだけ主人公となってしまっている。 ---また、前編途中にあった選択肢で「恋人はいない」を選択していると、サブ主人公は最後まで登場しない。リメイク元の『第4次』では恋人の有無によってサブ主人公の登場の仕方が変わっていたため、『完結編』での登場を期待していた人も多かっただろうに…。 ---特にリアル系の恋人は、「激励」「再動」と、とても貴重な精神コマンドを持っているうえにSP自体もかなり高いので、いるといないとでは難易度に大きな差が出る。 --デビルガンダムと決着を付けるシナリオは用意されていたものの没になり、イベントだけ最終面に捻じ込んだらしく、ラスボスと自軍の会話が終わっていざ勝負…という時になってウルベ少佐が乱入してきて長々と喋り始める。 ---ウルベとの会話中はラスボスが無言になるので、操作可能になる頃にはラスボスとの会話内容などプレイヤーの頭から消えている事だろう。 -ページ上部や設定ミスの項目で述べたWチームは、シナリオ面での扱いも非常に悪い。 --『F』では完全に敵として出ていたが、本作でも引き続き敵として登場。説得すれば味方として運用できるが、途中でまた離脱する。~ その後はデュオと五飛はどちらのルートでも無条件で仲間になるが、他3人はルート限定かつやや難しい条件を満たさないと復帰しない。~ 『完結編』序盤で加入する4人は耐久力を活かした戦い方ができるためまだマシだが、加入タイミングが最終話直前の五飛は救いがない。~ そもそもの問題として、主役であるヒイロが、敵として出てくるだけで終わる可能性があるというのはいかがなものかと言われている。 --『F』の終盤手前で加入していたゼクスとノインは『完結編』に入って早々かつ唐突に永久離脱してしまう。~ 搭乗機の改造に費やした資金も無駄になってしまい、『完結編』が発売される以前に改造を施して損をしたというプレイヤーもいた。 --全方位で散々な扱いのW勢だが、例外的にウイングガンダムゼロカスタムだけは、武装・機体性能共に恐ろしく高性能になっている。~ 終盤は敵側も限界反応に引っかかり回避率が頭打ちになるため、他パイロットはともかく集中を持つヒイロなら十分戦力になる強さを持つ。~ ただし、スーパー系に毛の生えた程度の回避値・反応のW勢では、ここまで性能を高めてようやくNT勢と肩を並べられるとも言える((例としてパイロットLv60・機体の運動性フル改造という条件で比較した場合、アムロ:回避323+反応219+運動性200=739、ヒイロ:回避255+反応199+運動性255=709。これほどまでに機体の運動性を高めてもなおアムロの回避値に全く及ばないのである…。))。 ---この他、ウイングゼロはただでさえ正式参戦が遅いのに、カスタム化すると2話もの間パイロット共々出撃不能となってしまう。~ その結果、折角の超強力な機体でありながら、たった3話しかゼロカスタムを使用できないという問題も抱えている。 -『第4次』でも、死亡描写も無く退場するキャラや、前作までは登場していながら姿を消したキャラが複数存在したが、本作もそれは同様。 --『Zガンダム』のサラ、『ガンダムZZ』のキャラ・スーン、『ダンバイン』のガラリアやベル等も登場せず、消息不明のままである。 --本作の開発当時は『新』と違って声優に代役を使わない方針になっていたのか、声優の都合で没になったとおぼしきキャラも多い。~ 代表的なのが、『第4次S』でボイスが無かった『グレンダイザー』と『ザンボット3』であり、今作では作品ごと不参戦となっている((前者はデューク・フリード役の富山敬氏が『第4次S』当時闘病中であり、その後復帰する事なく亡くなられてしまったため。後者は神勝平役の大山のぶ代氏が当時『ドラえもん』1本に出演を絞っていたためとされている。))。~ ちなみに、トッド・ギネスを演じた逢坂秀実氏は当時既に引退していたが、中原茂氏や平松広和氏の協力により半年掛かりで探し出したという。 -シナリオ64『招かれざる訪問者』で初期配置の敵を素早く倒すと、なんとゲーム側から改造コード疑惑を掛けられてしまう。~ そのような小ネタを入れるよりも、他にするべき大切な事があったのではないだろうか? **ウィンキー補正 ウィンキー補正とは、ウィンキースパロボ独自の仕様である。~ 「敵の10%は余裕で当たるがこちらの90%は軽く避けられる」「シールド防御・切り払いの発生確率が異常に高い」等、ウィンキー時代のスパロボ、特に本作の命中回避率の不満に由来するものであり、「なんか変な補正が敵に掛かってんじゃないの?」と思われていた。~ 当時はプレイヤーの間で囁かれていた都市伝説であったのだが、なんと''後年になってれっきとした根拠が見つかっている''。 -謎の命中判定 --命中率1~5%の攻撃、及び命中率96~99%の攻撃は、普通に乱数を使った命中判定を行う。~ 一方で命中率6~95%の攻撃は、マップ開始時、リセット直後の各勢力(味方、敵、第3軍それぞれ)の初撃は乱数を使った命中判定を行うが、以降は''「乱数を使った命中判定」の他「必ず被弾」「必ず回避」の3つに分岐する。'' --詳しい説明は長くなる上に複雑なため省くが、要は''命中率6~95%の攻撃に限り、乱数による命中判定とは別の命中判定が設定されていて、これによって表示されている命中率と実際の命中率が明らかに異なっている''のである。 --間接的な不具合で先攻側がEN消費型の武器+ビームバリア所持&反撃側がビーム兵器使用の条件を満たすと戦闘画面で先攻側の武器使用時のEN消費が通常より+5(ビームバリア消費分)増加してしまう場合がある。その時点で反撃の被弾は確定となる。例えば、エルガイムのパワーランチャーはEN消費量が通常10だが、反撃のビーム兵器が被弾確定の場合はパワーランチャー発射時にビームコート発動分の消費量も同時に合算されてしまい15に増加する。 -切り払い・シールド防御の不具合 --切り払いLv9・シールド防御Lv9の発動確率がどちらも全く違う。~ どちらも本来なら9/16の確率で発動するはずが、バグによって前者は発動率100%に、後者はLv1時と同じ1/16になっている。~ これは技能Lvに対応したコードがLv8までしか用意されておらず、Lv9に対応した場所に全く別のコードが入っている事が原因。 --東方不敗とアレンビーは切り払い技能を持っているが、マスター/ノーベルガンダムに剣装備を設定し忘れており、切り払いが発動しない。~ 特に東方不敗は切り払いLvが最大まで上昇するパイロットであり、上記の通り切り払いLv9にはプレイヤー有利なバグがあるため惜しまれた。~ また逆の設定ミスとして、ゼイドラム等の一部の敵はサーベル型武装を持たないにも拘わらず、剣装備に設定されていて切り払いを発動する。 -100%? --命中率100%の攻撃、つまり''本来なら絶対に当たるはずの攻撃が回避される事がある''。~ 使用武器か、パイロットか、特定の機体同士の組み合わせにより発生するか、単に命中回避計算に不備があるのか、その原因は全くの不明。~ 発生確率がかなり低い不具合であり、それ故に発生報告も少なくあまり認知されていないが、SRPGには絶対にあってはならない不具合である。~ ちなみに、本作をベースに開発された『スーパーロボット大戦コンプリートボックス』にも、これと全く同じ不具合が発生・存在する。 //↑これ書いた自分の場合、『PS版F』の終盤「コロニーの反逆」で、ビルバインのオーラキャノンがグラシドゥ=リュに回避されたのを確認した。勿論命中率は100%。 //↑追記『PS版完結編』の中盤「ウワサの破嵐万丈」で、F91のビームライフルがゴーナグールに回避されたのを確認した。勿論命中率は100%。 --上記とはまた別の問題として、切り払い関連の不備によって、命中率100%の攻撃が回避される(ように見える)不具合がある。~ 本作にはコン・バトラーVの超電磁ヨーヨー等、「切り払いされるが切り払いモーションが設定されてない」という武器が一部存在する。~ この武器を切り払った場合、切り払いではなく通常の回避モーションが発生し、それが命中率100%の攻撃を避けたかように映るのである。 -と、これらの仕様やバグによって、本作は命中率・回避率など確率関係の信憑性がかなり疑わしくなっている。これがよく言われるウィンキー補正の真実であり、決して「印象が強いせいでそう言われるようになった」だけの話ではなく、言われるだけの根拠が存在しているのである。&br()ただゲームの難易度が高いだけならまだしも、この『ウィンキー補正』に至ってはただの嘘つきであり、SRPGとしてはお粗末で大きな問題である。 //&br()このシステムを作る時間があるなら他を改善することもできたはずが、態々こんな複雑な仕様を実装した事も意味不明。 ---- *評価点 -インフレした火力は自軍も備えているため、要点を押さえてプレイするとサクサク敵を落とせて快適なプレイを楽しめる。 --2回行動も相まって攻めが非常に強いSLGである事を把握し、MAP兵器+長射程武器による先手必勝、高い回避能力を持つユニットを囮にして反撃で削る、強敵には「脱力」「挑発」を駆使する、早いうちに2回行動ができるパイロットや、ロボット、地形適応が両方ともAのユニット、「激励」「かく乱」等を習得するパイロットを育て、ほかはいっさい手を加えない…などを心がければ、スムーズに攻略できる。それでも、シールド防御、切り払いなどではそれなりにリセットを強いられるような運が絡む部分もある。 --これらは、ピーキーながら慣れると楽しめる要素と言え、それゆえに今でもコアな愛好家が存在している。~ また、一見キャラゲーらしからぬシビアさと言われがちだが、本作より参戦した「イデオン」「トップをねらえ!」「エヴァンゲリオン」は、上記の戦術と非常に相性がよい。シナリオにもしっかり絡んでいることから、新規参戦を優遇するという役割はしっかりと果たしていると言える。 -前述したドラムの問題こそあれど、SSに使用されているパッチの高性能さとそれを見事に引き出した担当者の優れた手腕により、BGMのクオリティは非常に高い。 -一部の合体・発進ムービーは実際に放送されていたアニメをほぼそのまま使っている(BGMとボイスはゲーム内のものを使用)。「手抜きだ」という批判もあるものの、原作視聴済みのプレイヤーが思い出に浸る要素として機能している。 --本作発売時点でアニメが存在していなかった真・ゲッターロボとマジンカイザー、グルンガストのムービーはCGで制作されており、こちらも当時としてはかなりの出来栄えである。 -今作で採用された新システムには、後年のスパロボにも引き継がれた便利で画期的なものが多い。 --特に、強化パーツの入手が、煩わしい「マップの探索」から「敵を倒して入手」に変更された点は大きい。 --『[[魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL>スーパーロボット大戦外伝 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL]]』から修理及び補給により経験値が手に入るシステムを逆輸入し、また修理されたユニットとのレベル差により経験値に補正が入るようにされたため、サブユニットを育てやすくなった。 ---不便だった『第4次』の修理装置/補給装置の弾数制が廃止され、再び無限となった事も育成のしやすさに一役買っている。 --戦闘終了後に「残り精神ポイントx2」分の経験値が入る。修理・補給ユニットの専属パイロットにとっては貴重な経験値ではあるが、このシステムのせいで精神コマンドを気持ちよく使い難い(使うと獲得経験値が下がってしまう)と言う事もあり、後の作品には採用されていない。 -隠しユニット、パイロットの数が多く、初参戦である『トップをねらえ!』からはシズラー黒((本作品ではシズラーブラックと表記))が入手可能。 --また、スパロボでは初めて師匠こと東方不敗がマスターガンダムと共に参入する。非常に強力なユニットとなっており、終盤では「石破ラブラブ天驚拳」の代わりに「石破究極天驚拳」が見られるなど、贅沢三昧となっている。 --『第4次/S』でフェードアウトしていたハマーンも、条件を満たすことでシリーズ初となる自軍加入を果たせるようになった。~ 残念ながら鬼のような強さを誇ったキュベレイは入手できないが、彼女の能力値は敵仕様のままなので一級MSに乗せてやれば即戦力となる。 -発売前から鳴り物入りで喧伝された新システム、「DVE」「ひとことモード」はいずれも評価が高く、後の作品でも多く導入されている。 --『イデオン』関連のイベント、前述の東方不敗との決戦イベントはセリフの殆どがDVE。 ---開発スタッフが『イデオン』に注いだ愛は凄まじく、コスモの「こんな甲斐のない生き方なんぞ俺は認めない!」とか、カーシャの「そうよ、みんな星になってしまえー!」など、本編では殆ど再現されていない『発動篇』のセリフまで収録されている。 --またそれまであまり目立っていなかった『ダンバイン』のエレ&エイブやトッド・ギネスはDVEによって存在感を見せており、中でもトッドは上述した逢坂氏のエピソードも功を奏したか『完結編』を含めかなり気合が入っている。 --更にはオリキャラでも敵同士でDVEのやり取りを交わすキャラがいる。だからこそ主人公には何もないのが気になってしまうが…。 --キャラ辞典の「ひとことモード」では、戦闘員と同じ声優である非戦闘員も喋ってくれる。例えば、セイラ・マス役で井上瑤氏が出ている三条レイカやフォルモッサ・シェリルなど。 ---ただ、サリィ・ポォは冬馬由美氏が『F91』のセシリー・フェアチャイルド役で出ているのに喋らない。 --また子安武人氏、速水奨氏、松井菜桜子氏の3名は本当に一言しか喋ってくれない。 --『スーパーロボット大戦Fを一生楽しむ本(セガサターン版)』によると、このキャラによって喋るセリフの数に差がある原因は、「ひとことモードは開発途中で付け加えられたシステム」だからであるという。実装決定前に声を録音していた声優のセリフは少なく、実装後に録音した声優は逆に本編では使わないようなセリフまで録音したため多くなっている。 ---特に『第4次S』や『新』で声のついていたキャラは新録されていないキャラも多く、そのためアムロや甲児などはメインキャラなのにDVEが存在しない。逆にハサウェイには『新』での音声ライブラリがあったため、戦闘員でもついで出演でもないのにひとことモードで喋る。 ---- *総評 事前から発売後まで雑誌での取り扱いも大きく売れ行きはよかったものの、シビアなゲームバランスと謎の不具合の数々とユーザビリティの悪いシステムでも話題となる作品。~ 厳しい言い方をするなら当時の『ガンダムW』『エヴァ』などの人気の高まりにより起きたロボットアニメブームのおかげで「様々なロボットアニメが一堂に会する」と言うお祭りゲーの需要が高まったため急に売れたとも言える。~ 散々延期された挙句前後編に分割され、延期してなおゲームバランスに無視できない問題が多々あるのを見る限り、当時の開発現場が相当混乱していたであろうことが窺える。 一方、当時のスパロボシリーズは本作に限らずゲームシステムはあまり重視されておらず、良くも悪くも、「ゲーム性」よりも「お祭りゲー」であることに重きを置いていた節があった。こうした方針が転換されるのは、次回作となる『[[スーパーロボット大戦64]]』以降となる。 //アヴィエスレルムの初見殺しがあるにせよ、バグの産物でもあるとはいえ64は今までと比べると一気に難易度が下がってる。 分割販売・バランスに問題・バグが多い等の問題を抱えている一方、ネットなどでは話題になることも多く、本作を愛好している人は決して少なくはない模様である。~ 現在でも手ごたえを求めて遊ぶ人がいたり、この超難易度のゲームで縛りプレイを行ったり、かなり詳しい攻略サイトが出てきたりする点からも窺える。もっとも今から遊ぶ場合はどうしても時間がかかったりする点や、自分のお気に入りのユニットだからと容易に活躍させられるとは限らないという点などを考慮し、『64』以降や『新』以前とは違った独自のプレイ感覚への慣れを要求されることを覚悟して臨むべきだろう。 ---- *移植版 SS版発売から約1年後にPSに移植された。主な相違点は以下の通り。 -「聖戦士バグ」や「暴走初号機操作バグ」等、一部の不具合が修正された。~ 一方でPS版独自の不具合も発生している。幸いにもゲームプレイに大きな影響を与えないものばかりであるが。 -SS版では『F』→『完結編』で仕様が変更された部分があったが、それらが『完結編』仕様で統一された。 -PS音源の問題もあるが、アレンジの評価が全体的に芳しくなく、アレンジというよりはもはやリミックスである。~ 主人公BGM「TIME TO COME」には大幅な変更が加えられており、「ダンバイン」、「グレートマジンガー」のBGMは音程のずれがある。~ 一応擁護すると全ての戦闘BGMが悪いわけではなく、リューネの「フラッパーガール」や大ボスの「ARMAGEDDON」等PS版の方が好評な曲もある。 --アレンジとはまた別の形だが、魔装機神組のBGMはSS版はLOE準拠のアレンジだったのに対し、こちらは『第4次/S』までの旧来のものに差し戻されている。 --ちなみにBGMはSS版ではBGM担当が藤本大輔氏1人であったのに対し、PS版ではSS版を担当した藤本氏が退社していたため代わりに稲田義広氏、藤原達也氏、寒川真澄氏の3人がサウンド制作にあたっている。 -一部BGMの変更 --『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の戦闘BGMが、「MAIN TITLE」から「νガンダム」に変更されている。~ 「νガンダム」の評価が低いという訳ではなく、こちらも原作を代表する人気曲ではあるのだが、やはり変えられた事に対する不満は大きい。 --ゲスト三将軍の戦闘BGM「VIOLENT BATTLE」は、曲名こそ同じだが、メロディーラインからして完全に別物のBGMに差し替えられている。~ これに関してはあくまで変えられた事に対する不満があるだけで、BGMの出来自体は意外にも「これはこれで悪くない」という評価を得ている。~ 最も変えられたのは曲の最初の部分で、PS版では落ち着いたトーンと低音が主体となっている。これにより得体の知れない不気味さが出たとして、普段のどこか抜けた口調と敵対した時の強さのギャップが凄まじいゼブにはこのアレンジの方がいいとの声が上がる事となった。 -主に『F』において、敵がドロップする強化パーツの一部が改悪された。 --リアル系第5話「ヒイロとリリーナ」で特殊条件を満たした場合、初期配置の敵機がより強力なものに変化するという隠し要素が存在する。~ SS版はこの内の1機から「ブースター」を入手できるが、PS版ではこれが何の変哲もない「リペアキット」に変更されている。 --同じく第18話「ジェットスクランダー危機一髪!!」で5ターン以内に全滅させた場合、敵増援の出現位置が変化する隠し要素が存在する。~ SS版はこの内の1機から貴重な「ミノフスキークラフト」を入手できたが、PS版では通常増援と同じ「チョバムアーマー」にされてしまった。 -ハードの仕様の都合上仕方のない事ではあるが、セーブ・ロードが長くなった。 -コロニー等の一部オブジェクトが変わっている。 -SS版では主人公設定のときに誕生日を本体の時計と同じ日にすることでエヴァのキャラクターが祝福してくれる裏技があったが、PSには時計がないので当然削除されている。 -シナリオ攻略中にクイックセーブすると、ゲームオーバー時にタイトルまで戻る。セーブさえしなければ一応全滅プレイは可能。 -ゲームバランスの酷さは相変わらず。HP回復コマンド「信頼」をNPCに使えなくなった分余計に難しくなっている。 -『F』『完結編』それぞれに同梱されている応募シールを、『[[全スーパーロボット大戦 電視大百科]]』に付属の応募用紙に貼って送ることで、「超合金マジンガーZ(第1期の復刻版)」がもれなく貰えるキャンペーンが存在した。 ---- *余談 -2023年8月にTwitter(現X)で、本作のプロデューサーである寺田氏から当時の開発状況についてある程度の裏話がなされた。それによると、開発スタッフは版権スパロボと魔装機神シリーズの2ラインでのシリーズ継続を予定していたところに、上層部から新たにセガサターン用に『[[第4次スーパーロボット大戦]]』並みのボリュームで版権スパロボの制作を命じられ、予定していた2ラインを止めて本作の制作を開始したものの、制作スケジュールが壮絶なまでにタイトで、開発ノウハウがないセガサターンであったことも災いし、スタッフに離脱者が相次ぐなど満身創痍になっていたことがうかがえる内容であった。 --セーブデータバグに関しても発売前から把握していて、セガの協力も得てバグが発生しないよう対策をとったつもりでいたが、それでも発売後に発生してしまったとのこと。バグの内容が内容なだけに、割られたディスクが送り付けられてきた事例を紹介し、プロデューサーを退いた今もなお、深い反省の意を示している様子。 --本作の分割発売もそういった事情からの苦肉の策であり、説明書やパッケージといった印刷物が完成した後の納期ギリギリの決定であったらしい。それでも分割によるシナリオ増や上記のバグ対策といった作業量の増加で開発スケジュールは好転しなかったらしい。 ---前編である『F』クリア後に表示させる次回予告演出は、シナリオ後半に登場を予定していた「伝説巨神イデオン」と「トップをねらえ」を版元との契約上どこかで登場させる必要があったための演出であった。 -本作の後、スパロボシリーズの開発を担当していたウィンキーソフトはPS移植版や旧作リメイク版の『[[スーパーロボット大戦コンプリートボックス]]』を手掛けた後に開発から離れ、バンプレストが子会社として自社スタジオのバンプレソフトを立ち上げて『α』の開発を行うようになり、外注作品もウィンキーソフト以外の会社が手掛けるようになるなど、ウィンキーソフトは2010年発売のDS版『魔装機神』までスパロボシリーズの開発に一切関わらなくなっていた。 --これについて長らく経緯が語られず、本作の分割発売やバグの多さが理由でウィンキーソフトが開発から外されたという説もあった。しかし上記の寺田氏の裏話によると、本作完成後に上層部からスパロボシリーズの更なる開発が指示されたことで、これ以上は請け負うことができないとウィンキーソフトが離脱することになったとのこと。 ---その後、ウィンキーソフトの要望で『[[スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD]]』を皮切りに魔装機神シリーズが16年ぶりに再開し3作品を発売し完結を迎えている。 ---その後ウィンキーソフトは2015年に多額の負債を処理できず破産申請し、敢え無く倒産の憂き目を見ている。幸いにもウィンキーソフトに所属していたスタッフは、その多くが2023年現在もスパロボの開発に携わっているとのこと。 -本作がセガサターンで発売された経緯について、本作発売当時の1997年は1月にセガとバンダイが合併しセガバンダイとなる計画を発表したものの、5月に取りやめとなり、その後本作が9月に発売されたこともあって、元々はセガバンダイにまつわる計画の1つだったという予想が当時からなされていたが、これは上記の寺田氏のX更新により否定されている。 --別のインタビューで『新世紀エヴァンゲリオン』の参戦は、当時ゲーム化の権利を持っていたセガのハードだから実現できたことが言及されており、当時大ヒットしていた『エヴァンゲリオン』が登場するスパロボ作品を発売したかったバンプレスト側の意向が働いたのかもしれない。 -SS版『F』の予約特典はゼンマイ式の人形セット。予約数が多かったようで早期に締め切られ、その後は小冊子に切り替わっている。 --人形セットの内訳はνガンダム、マジンガーZ、真ゲッター1、コンバトラーV、ダンクーガ、エヴァ初号機の6体。このうちエヴァ初号機以外の5体は 『スーパーロボットシューティング』限定版付属の人形セットからの流用品であった。 -『逆襲のシャア』のキャラ、ネオ・グランゾン、などが没データとして残っている。 -あまり知られていないが、一般的に『α』から認知されている熟練度システムは、実は本作から採用されている。 --しかし熟練度を獲得できるシナリオは『F』の僅か10のみであり、それによって内容が変化するシナリオは『ヒイロとリリーナ』及び『南海の死闘』の2つだけ。~ 獲得した熟練度をゲーム内で確認する方法すらもなく、作りかけで放置されたと思わしきシステムとなっている。 --またSS版後期ROMでは、熟練度によって変動した敵からバリアジェネレーターを高確率で、超合金ニューZを低確率で入手できる。~ ちなみに前者は装備しても何の効果もない没になった強化パーツ、後者は本来は『完結編』でしか入手できないはずの強化パーツ。~ どちらも本来なら入手できないはずの強化パーツであり、やはりこちらも作り込みの浅さが窺える。 -後に信頼補正と呼ばれるシステムが本作にもマスクデータとして採用されている。特定のパイロット同士が近くにいると攻撃力や防御力が上がるようになっている。 --レベルが上がるとかなり大きな効果になるのだが、攻略本等にも載っていなかったので解析や研究が進むまであまり知られていなかった。 -『F』前半で多く出てくる「DC兵士」などザコ兵士のセリフがやけにヘタレている。ヘタレ型一般兵の担当は菊池正美氏と島田敏氏であったが、菊池氏が普通に弱そうなのに対し島田氏のものはやたらに気合の入った弱さ(雄叫びがやけっぱちの悲鳴にしか聞こえない、頻繁に声が裏返る、といった具合)を見せ付けている。&br()そんなヘタレボイスがα、GCなどに流用され続けた結果、いつの間にか島田氏が当てたザコ兵士は「島田兵」と呼ばれ一般兵の代名詞となった。この島田兵は寺田Pからも「キング・オブ・一般兵」の称号を授けられ、後の作品で島田氏が演じたキャラクターにも「○○島田兵」とネタにするプレイヤーも現れる事に。 //--後に『[[第2次スーパーロボット大戦OG]]』にて、『[[D>スーパーロボット大戦D]]』に登場した敵キャラのコンターギオの声を島田氏が担当し、「ネームド島田兵」などと呼ばれている。 //--その続編の『スーパーロボット大戦OGムーン・デュエラーズ』でも、『[[J>スーパーロボット大戦J]]』のオリジナル組織「フューリー」の幹部として追加された敵キャラであるカロ=ラン・ヴイの声を島田氏が担当している。 //この先島田氏が声担当するキャラ増えるたびに表記増やしてくのか?ってことになるのでばっさりカット //島田氏が担当するキャラが増えるたびに表記を増やすと長くなってしまうので、簡潔に追記しました。 --菊池氏と島田氏以外では、「エリート兵」以上のパイロットを演じる郷里大輔氏の演技もアドリブが入っているようでかなり趣がある。雄たけびや「うぅ…(ああぁ…)パワーが…違い過ぎる…」は聞いていて印象深い。 -『F』のカラオケモードにおける「カムヒア!ダイターン3」では、ダイターン3の武器の1つである「ダイターンジャベリン」が登場するが、ゲーム本編には登場しない。 --これは初期ロットのみで、バグが修正された後期ロットでは「ダイターンザンバー」に修正されている。なお前述の『F』の「初期・後期ロット」の見分けポイントの一つとなっている。 //ただの表示ミスで実害があるわけではないので、問題点から移動 -講談社の児童誌『月刊コミックボンボン』にて本作の4コマ「パロディギャグ競作」とコミカライズ「リアルストーリー」が連載されていた。特に後者は開始時に表紙で「長編まんがスタート」と銘打たれ、新連載から2号連続で掲載順トップという力の入れようであった。 --しかし、98年4月号の編集長交代の煽りを受けて2つとも連載が終了。後者に至ってはたったの4話だけしか連載されなかった。しかも3話以降はゲーム内容と無関係のオリジナルストーリーとなっており事実上は2話打ち切りである。最終話はオリジナルキャラの少年たち((うち1名は作者のおーくらやすひろ氏が本作の前に執筆していた「ボンボン新人まんが大賞募集まんが」の主人公に酷似している))がメインでゲームの登場キャラは最終盤にしか登場せず、主人公のミーナに至っては未登場である。図らずも『完結編』における主人公の空気化を先取りする形となってしまった。 --ちなみに4コマを連載していた漫画家・冬凪れく氏はこの時の連載分ギャグ漫画を同人誌として出版している。 -賛否両論ある作品でありながら今なお人気が高い本作であるが、発売日当日に店の前に早朝から行列が出来たり、『完結編』発売時にはその様子が報道番組で取り上げられたりするなど、当時から話題性があった。 -今は亡きケイブンシャから出された『完結編』の攻略本が、使えないユニット・キャラや存在感のない敵に対し容赦のない罵声を浴びせており、一部で有名である。 --しかもSS版『F』・『完結編』とPS版『F』・『完結編』それぞれ4つに加えさらに狭く深い攻略をしている『一生楽しむ本』SS・PSと計6冊もあり同じキャラでも紹介の仕方が違っている。中には1ステージごとに、スタッフである阪田雅彦氏と寺田貴信氏のコメントが挿入されているというものも。 --体裁の関係か、なかなか今では見られない文面の砕け具合に時代を感じてみるのもいかがだろうか? ---ウィンキー時代の他のケイブンシャスパロボ攻略本も結構独特なレビューがされているので古本屋などで探してみるのも面白いだろう。 --ソフトバンクからも攻略本が出ており、こちらも負けず劣らずの辛辣かつ脱線した内容のコメントが多く、別の意味で読みごたえがある。 //↑攻略本のネタまで動画載せる必要がないので削除。「必要最低限」を心がけましょう。 -本作の女性主人公の声優は、林原めぐみ氏、宮村優子氏、緒方恵美氏と、本作初参戦のエヴァンゲリオンの主要人物が主に担当している。~ 残る一人も、トップをねらえ!の主人公役である日髙のり子氏が担当。彼女の起用は声優陣の出演したアニメ制作会社がガイナックスであるという共通点からだろう。 --ちなみに男性主人公の声優陣は難波圭一氏、堀内賢雄氏、石野竜三氏、関俊彦氏であるが、この4名には「非主人公でガンダムを操縦したパイロットを演じたことがある((それぞれ順番にカツ・ジャミル・五飛・デュオ))」という共通点がある。(難波氏の演じたカツもMk-IIを操縦している。) //修正および集約 -本作で初の参戦を果たした「マジンカイザー」は、のちにダイナミックプロによってOVAとして逆輸入された。 --さらに、『[[スーパーロボット大戦GC]]』からは、こちらのOVA版が参戦している。 ----
「[[修正依頼]]」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。依頼内容は「問題点の全体的な整理」です。 -現在[[サンドボックス]]に問題点の記述内容を大幅圧縮したものを記載しているので、そちらも参照してください。 ---- //ガンダムマークツーの「ツー」は「Ⅱ」だと環境依存なので「II」と書く #contents() ---- *スーパーロボット大戦F 【すーぱーろぼっとたいせん えふ】 *スーパーロボット大戦F 完結編 【すーぱーろぼっとたいせん えふ かんけつへん】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B000069THZ,image=https://img.atwiki.jp/gcmatome/attach/2499/755/4983164733051.jpg,width=160)[[高解像度で見る>https://img.atwiki.jp/gcmatome/attach/2499/755/4983164733051.jpg]] [[裏を見る>https://img.atwiki.jp/gcmatome/attach/2499/756/4983164733051u.jpg]]&br;&amazon(B000069TI1,image=https://img.atwiki.jp/gcmatome/attach/2499/757/4983164733082.jpg,width=160)[[高解像度で見る>https://img.atwiki.jp/gcmatome/attach/2499/757/4983164733082.jpg]] [[裏を見る>https://img.atwiki.jp/gcmatome/attach/2499/758/4983164733082u.jpg]]|CENTER:&amazon(B000069TIX,image=https://img.atwiki.jp/gcmatome/attach/2499/759/4983164734386_1L.jpg,width=160)[[高解像度で見る>https://img.atwiki.jp/gcmatome/attach/2499/759/4983164734386_1L.jpg]]&br;&amazon(B000069TIY,image=https://img.atwiki.jp/gcmatome/attach/2499/753/0ba97afc20d2cab7dfed1729277413b6.jpg,width=160)[[高解像度で見る>https://img.atwiki.jp/gcmatome/attach/2499/753/0ba97afc20d2cab7dfed1729277413b6.jpg]] [[裏を見る>https://img.atwiki.jp/gcmatome/attach/2499/754/87e6c71f4e48af925617c8a10bd099f4.jpg]]| |対応機種|セガサターン&br()プレイステーション|~|~| |発売元|バンプレスト|~|~| |開発元|ウィンキーソフト|~|~| |発売日&br()(F/完結編)|【SS】1997年9月25日/1998年4月23日&br()【PS】1998年12月10日/1999年4月15日|~|~| |定価|各7,140円|~|~| |レーティング&br()(F/完結編)|【SS】セガ審査:全年齢推奨(両方)&br【PS】CERO:A(全年齢対象)/CERO:B(12才以上対象)((ゲームアーカイブスで付与されたレーティングを記載。))|~|~| |廉価版/配信((両者共F/完結編は同時発売。))|PlayStation the Best:2000年12月7日/各2,940円&br()ゲームアーカイブス:2011年11月9日/各1,200円|~|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''|~|~| |ポイント|全体的に敵が強い&br()全体的に宇宙が苦手&br()全体的に''踏み込みが足りん!''&br()''ニュータイプにあらずんば人にあらず''&br()&bold(){別次元のイデオン}|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズ]]''| ---- *概要 元々は『[[第4次スーパーロボット大戦]]』(実質的には『第4次スーパーロボット大戦S』。以下『第4次』)に若干の新要素を加えた上でセガサターンに移植するという企画から生まれたソフト。~ しかし参戦作品やシナリオ内容が大幅に変更され、ほぼ別物として世に出た。 発売予定日が三度も延期され、ようやく確定したかと思えば前後編構成になり『完結編』が発表されるなど、相当に難産な作品であった。~ 話題作である『エヴァンゲリオン』の初参戦や、待たされたこともあり、当時のユーザーの期待は非常に高かったのだが…。 #region(参戦作品一覧) ★マークは新規参戦作品。※はゲーム内での登場作品表記が『オリジナル』の作品。~ 『第4次』に参戦していた『勇者ライディーン』・『UFOロボグレンダイザー』・『闘将ダイモス』・『無敵超人ザンボット3』は不参戦となった。~ また、本作オリジナルのマジンガー「マジンカイザー」が参戦しているが、参戦作品としてはクレジットされていない。 -マジンガーZ -グレートマジンガー -ゲッターロボ -ゲッターロボG -真・ゲッターロボ(原作漫画版) ※ -機動戦士ガンダム -機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 -機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY -機動戦士Zガンダム -機動戦士ガンダムZZ -機動戦士ガンダム 逆襲のシャア -機動戦士ガンダムF91 -機動武闘伝Gガンダム -新機動戦記ガンダムW -★新機動戦記ガンダムW Endless Waltz((ウイングゼロカスタムとトールギスIIIが機体のみ参戦。ゲーム内での登場作品表記は『新機動戦記ガンダムW』。)) -★M-MSV((フルアーマー百式改と量産型νガンダム2種。ゲーム内での登場作品表記は前者が『機動戦士Zガンダム』、後者が『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』。)) -無敵鋼人ダイターン3 -★伝説巨神イデオン -聖戦士ダンバイン -重戦機エルガイム -超電磁ロボ コン・バトラーV -戦国魔神ゴーショーグン -超獣機神ダンクーガ -★トップをねらえ! -★新世紀エヴァンゲリオン -魔装機神 THE LOAD OF ELEMENTAL ※ -バンプレストオリジナル ※ #endregion ---- *問題点 余談にある通り、元々は1作品として発売する予定だったものを2分割して発売することになったため、主に『完結編』部分を引き延ばして((『F』の時点で約第30話まで進行し、リメイク元の『第4次』が約第45話で終了することから、元々の残り話数は20話から30話程であったと推測されるが、『完結編』では1プレイ40話程のシナリオが収録されてる。))制作することになった。『完結編』では序盤から敵側を有利にしつつ、味方側が有利になる要素の登場は終盤まで遅らせるといった調整により、調整不足とも批判されるような全スパロボシリーズでも最高クラスの高難易度になってしまっている。詳細は『F』『完結編』それぞれに分割して後述。 ''パフォーマンス・演出関連'' -ロード時間がやや長いうえ、戦闘アニメのテンポが悪い。 --この点はCDメディア故の宿命と言えるが、当時のスパロボには戦闘アニメのスキップ機能が無く、1回1回の戦闘に非常に時間が掛かる。~ これについては、当時のスタッフが[[「スキップ機能を持たせる事はできたが、折角作ったのだから飛ばさず全て見て欲しかった」>ファイナルファンタジーVIII]]と答えている。~ しかし厳しい言い方をすると、これでは見るか否かの選択をプレイヤーに委ねさせる事を放棄したと思われても仕方ないとも取れてしまう。~ 特に辛いのが自軍の無双が確定した時であり、消化試合状態の戦闘をスキップできずにずっと見続けるのは流石に苦痛と言わざるを得ない。 -その戦闘アニメ自体も正直''SFCの『第4次』と大差ない''出来であり、静止画の立ち絵をベースに攻撃エフェクトを加えた程度のもの。 --EVA弐号機のプログナイフやNT-1のビームライフルに至っては、「握り拳に武器のドット絵を重ねただけ」というお粗末な代物である。~ あまり原作を追求してなかった時代の作品とは言え、一部の武器は色・エフェクト・効果音等も、原作と比較するとおかしなものが多い。~ ライフルから発射されるビームだけは、過去作と比べて滑らかに動き、ビームの粒子の描き込みも細かいため確かにこだわりは感じるが…。 --スタッフは当時「今作では機体がちゃんと動くようになっていて、ヴェスバーを出す時にも腕が滑らかに動く」等とコメントしていた。~ しかし実際には機体も手も全く動いておらず、上記の通り「F91の機体グラフィックにヴェスバーのドット絵を重ねただけ」で終わっている。~ もっとも『第4次』ではF91の額からビームが出るだけであり、今作は武器グラフィックが用意されただけ一応は進化したと言える((とは言え、これについては『第4次』が退化していただけであり、『EX』の時点で既にヴェスバーの動きは表現できていた。しかも本作より滑らかに動く。))。 --後述で問題視されているZガンダムのハイパーメガランチャーは、今回で初めて武器専用グラフィックが追加・表示されるようになった((正確には『第2次』の戦闘グラフィックで装備しているが、武器ごとで装備のグラを変えるというアニメーション演出がなかった。))。~ しかし既存作品の立ち絵に無理に持たせているため、長尺の銃身を片手で構える違和感の強いアニメになってしまった。ついでに色も違う((ランチャーの色については、当時の最新キットである「1/100 マスターグレード Zガンダム」を参考にしたのではと言われる事が多いが、パッケージに描かれているZのランチャーはちゃんと青色であり、実際にはただのミスである。))。 --ちなみに『[[新>新スーパーロボット大戦]]』の戦闘アニメは、ローテクではあったものの、様々な工夫((戦艦のメガ粒子砲が画面一杯に広がるほど巨大で迫力があったり、コマ数こそ少ないが手が動いていたり、機体/パイロットのカットインを多用したり等。))が随所に施されていた。何故退化してしまったのだろう? --なお、開発スタッフが折角作ったという本作の戦闘アニメで、最も動いているのは、よりにもよって''生身の東方不敗''である。 -ロード時間の問題とは別口で、本作は必ず「キャラが喋り終わる→攻撃」の手順を踏むため、戦闘アニメのテンポが全体的にかなり悪い。 --一例として上記のハイメガランチャーの場合、ボイスが流れ、何故か武器を構えてゆっくりと後退し、その後発射…という長い工程を踏む((ビルバインのオーラキャノンやビギナ・ギナのランチャー等もこのタイプ。))。~ 演出が同じ武器は大半が機体同士で表示座標を共有しているらしく、攻撃時に発射口をいちいちその座標に合わせる内部処理をしている模様。 --ちなみに『ZZ』のイーノやプルツー等の一部キャラクターだけは、何故か台詞と同時に攻撃・発射を行うため非常にテンポが良い。~ この他、ファンネル等のビットタイプの武装、Gガンダムのフィンガー系統の武器等も、キャラが台詞を言い終えるより前に攻撃を開始する。~ バグかキャラ毎の個別設定なのかは不明だが、テンポ良くできるなら全ての武装もそうした方がよかったと言える。~ 実際、本作の約1年半前に発売された『第4次S』は、パートボイスとはいえ台詞と行動が同時に開始されるためテンポも見栄えも良かった。 ''機体/パイロットの格差の大きさと、それを補完する手段の欠如'' -同Lvにおける一軍と二軍の射撃値を例にすると、『第4次』では20程の差だったが、本作では30~40以上の大差が付く事も珍しくない。~ 機体やパイロットの強化イベント等はごく僅かで、基本的にパイロットはレベル上げ・機体は改造とパーツのみでしか強化は行えない。~ 『新』には機体の強化イベントや特殊コマンド((ライディーンとボルテスは武装追加、ガイキングは機体改修とフェイスオープン、トライダーは変形可能、マジンガーはマジンパワー、ダンクーガは野生化と、程度はあれど全スーパーロボットに何らかの強化要素があった。))があった他、武器改造が安いため弱い機体/パイロットでも運用しやすかったのだが…。 -原作における脇役キャラクターが弱いのはまだしも、主役でありながら明らかに弱く設定されたキャラクターが複数存在してしまっている。 --この点において、最も槍玉に挙がりやすいのが『0083』のコウ・ウラキである。~ 『第3次』『EX』『第4次』のコウは、粗はあれど決して弱いキャラではなく、育成や運用を間違えなければ十分に使えるキャラだった。~ 一方で本作では、明らかに二軍と断言できるほどに弱く調整されており、特に回避値はUCガンダム系で下から数えた方が早いほど低い。~ 某攻略本では「努力を覚えるためレベルは上げやすいが、いくら努力しても底が見えているため育てても空しいだけ」と評される始末((ウラキは「集中」「必中」のどちらも持たないため、お実際には努力させる事さえ難しい。))。 --同じく槍玉に挙がりやすい『ガンダムW』のWチームは、オールドタイプ云々とはまた別の微妙な調整が行われている。~ Wチームは『F』で強敵として登場する都合上、反応/回避値は低め、切り払い/シールド防御はかなり高めという調整が施されている((攻撃力と命中値は高めだが、回避値は先述のコウを僅かに上回る程度。ただしデュオのみ自軍オールドタイプNo.2の回避値を誇っている。))。~ 前者についてはプレイヤー側がある程度は攻撃を当てられるための、後者については強敵としての耐久力を表現するための処置である。~ 勿論、この調整自体は決して悪い事ではないのだが、問題なのは''この敵時のステータスのままで『完結編』で自軍に加入する事''である。~ この低いステータスでは、数値がインフレした『完結編』の敵の前には避けられないし当てられず、2回行動も通常プレイではほぼ不可能。~ パイロット側が弱いため、機体性能を徹底強化し無理矢理使うしかないという、当時の人気ガンダム系にあるまじき待遇になってしまった。 -意図的かどうかは不明だが、『第4次』と比較して命中/回避を補う精神コマンドを覚えない味方パイロットがやたらと増えている。 --一軍すらこれらの補助がないと苦戦しやすいため、二軍の場合はよほどステータスや機体の運動性を高めないと戦闘自体が困難になる。~ 特に『完結編』終盤の大ボスは飛び抜けた機体性能を誇るため、命中/回避を補う精神コマンドがなければ一軍すら勝負権を失ってしまう。 --ちなみに、この「補正系コマンドを覚えない」に該当するのが上記のコウとWチームであり、ヒイロ以外は必中も集中も覚えてくれない。 ''自軍内の格差や高難易度を助長する、劣悪な地形適応・命中率・回避率に関するバランス取り'' -本作では、特殊技能や一部パイロットが持つ特殊システムによって、主に命中率・回避率にボーナスを得られるようになった((UCガンダム系=ニュータイプ及び強化人間(命中・回避・ファンネルの射程)、ダンバイン系=聖戦士(回避・最強武器の攻撃力)、EVA系=シンクロ率(命中・回避・攻撃力)等。))。 --それ自体はシステムの進化なのだが、本作、特に『完結編』は''その補正ありきで難易度が調整されているとしか思えないほど敵の運動性が高い''。~ これらの補正がないキャラは悲惨の一言であり、&color(red){''『ニュータイプ(と強化人間と聖戦士)にあらずんば人にあらず』''}という風潮さえ生まれた。~ 加えて上記の補正を持たないキャラは、ステータスの成長率や先述した命中/回避を補う精神コマンドの有無で差を付けられている事も多い。~ 上記の補正系技能が無ければそれだけで二軍落ち、良くてせいぜい一軍半…という、SRPG全体で考えてもあり得ない事態が発生してしまった。 --一方で野生化やマジンパワー等、『新』にあった強化系特殊能力はごっそり撤廃、保守的なのか革新的なのかいまいちはっきりしない。 -地形対応:宇宙の杜撰な調整 --従来作では機体の地形適応は「Aが良い・Bが普通」、もしくはその概念自体がなかったが、本作からは「Aが普通」となった。~ 本作は与ダメ計算式の中で地形適応が占める割合が大きく、Aの1.2倍とBの1倍とでは、元々の数値の大きさから結構な差が発生してしまう。 --『F』『完結編』共に、終盤は宇宙が舞台となるため、宇宙B以下の機体/パイロットの大半は『完結編』で弱体化してしまう。~ しかも''機体・パイロットの適応値双方がAでないとBと判定される''。例えば陸Bのパイロット+陸Aの機体=総合陸B、その逆も然りである。 --また、機体の適応は資金さえあればフル改造ボーナスで補強する事ができるが、パイロットの適応はどう足掻いてもフォローできない。~ そのため、ゴーショーグン・コンバトラー・マジンガー系・ダンバイン系・EVA系は、『完結編』終盤では参戦作品単位で不遇と言える。~ 特に主題歌の歌詞に「宇宙スペースNo.1」と出てくるゴーショーグンは、これのせいで''『宇宙Bの宇宙スペースNo.1(笑)』''等と皮肉られた。 --『第4次』ではマサキ・ミオ・リューネの3人が宇宙Aだったが、本作の魔装機系4人組はリューネ共々全員宇宙Bに改悪されている。~ 加えて『第4次』の上記5人は射撃値に優れていたが、本作では格闘値に優れるよう改悪されており、射撃属性の最強武器と噛み合わない((ステータスに関しては『第4次S』と『F』の間に発売された『魔装機神』において、修得イベントを経て追加される必殺技が格闘武器である事を反映してしまった可能性がある。また『魔装機神』においてはマサキは射撃より格闘のほうが得意だった。))。 --真・ゲッター2は宇宙Aだが、最強武器が従来作のミラージュドリルから、宇宙使用不可のドリルテンペストにわざわざ変更する始末。~ 最大火力が大幅に減少した他、燃費も悪化、更には装甲や後述する限界反応の低さの関係で回避要員としても弱体化してしまっている。~ 流石に改悪が過ぎたためか、『α』では再びミラージュドリルが最強武器になり、ドリルテンペストも宇宙で使用できるようにされている。 --リメイク元である『第4次』の時点で、地形適応に関する様々な調整不足、多数の問題点((「烈風正拳突きが宇宙使用不可」「GP-03が実質2マップしか使えない」「地上戦が多いのに大半のMS系が陸B」「水中戦に何故か海Cのケンプファーを持ってくる」等。))が目に付いていた。~ 本作では真・ゲッター2の件、各魔装機神系の件、各スーパー系の件等、地形適応の杜撰な調整が改善どころかより際立っている。 -元々の能力値やMAP兵器等に目を付け、他機体より大幅にテコ入れすれば、宇宙Bや特殊技能の欠如の問題があっても戦う事はできる。~ しかしその場合、他機体に回す改造資金を削る羽目になったり、それを稼ぐために全滅プレイも覚悟したりと、時間にはまるで優しくない。 ''圧倒的に不遇なスーパー系'' -機体/パイロットの命中・回避が低く、補正系の特殊技能も持たないスーパー系は、上記の中途半端な改革の影響をモロに受けている。 --例えばZガンダムの運動性は100、ダンクーガは55。これだけで''命中・回避に45%もの大差''が付いており、技能補正も考慮するとそれ以上。~ 先へ進むと雑魚にすら攻撃が当たらなくなり、1ターン命中率が100%になる「必中」を使ったボスキラー程度しか使い道がなくなっていく。 --本作のスーパー系は、原作を意識して必殺武器の消費ENを従来作よりも高くしたとのことで、使用回数が抑えられている場合が多い。~ 例えばゲッタービーム。無改造でも9回使えた『第4次』に対し、本作では5段階改造しても僅か3回しか使えず、使いどころが非常に難しい。~ 威力と燃費でバランスを取るならまだしも、「原作での使用頻度の少なさ」を理由に燃費を悪化させる調整は、疑問に思わざるを得ない。 //ゲッタービーム以外の必殺技はほとんど変わってないだろ //ブレストファイヤーは燃費が10悪化して最大ENは低下、無消費だった大雪山おろしは燃費10に悪化、リ・ガズィは5段階改造しないと第4次と同じ使用回数にならない、シャイニングフィンガーは燃費こそ下がったが気力制限が悪化、メガバズーカランチャーは5段階改造でも1回が限度、ビルバインのハイパー斬りも第4次Sの6回に対しFは5回、スマッシュビームが最大7回に対しブラスターキャノンは最大5回。この「最強武器・必殺技の使用回数を下げるor使い辛くする」という調整はそこかしこに見受けられるよ、しかも今作だけじゃなくコンプリートボックスでもやってる。 //真ゲッターのストナーは3回撃てるようになったし、ダンクーガやゴーショーグンも燃費良くなってる。バスターランチャーとか3回以上撃てるようになったしハイパーオーラ斬りも気力が130に減ってる。結局使いやすくなったかどうかなんて個別の話だし使いやすくなった奴が強キャラと呼ばれるだけ //Fの話でしょこれ…例に挙げてるのはゲッター1のゲッタービームだし、COの例も全部Fの機体だし、すぐ下にも「特にFは」って書いてるじゃん。編集の前にちゃんと文章の意図を理解しようよ。これ以上はスレでやってくれ。 --このため、最強武器以外の豊富な武器群の活躍の場が増えている…と言いたいところだが、本作、特に『F』は獲得資金が全体的に低い。~ 当時は武器1個1個を個別改造する仕様で、『完結編』に登場する機体とその改造費を考慮すると、弱い武器を改造する資金的余裕はない。~ 敵の攻撃力や機体性能も高く、弱い武器で反撃しても気力を無駄に上げるだけなので、黙ってリアル系に反撃を任せるのが正解と言える。 -『完結編』のスーパー系は運動性が高く、改造も6段階以降は高額な分効果も高いので、資金さえあれば雑魚戦をこなせるようにはなる。 --しかし無理にスーパー系を使うよりは、武器だけ改造して「必中」で命中率を補った方が効率がよく、資金繰りが悩ましくなっている。~ 1機だけをフル改造して使うのならともかく、複数のスーパー系を満遍なく使っていきたいプレイヤーには辛すぎるゲームバランスである。 --「宇宙A・優秀な精神コマンド・高火力」の条件に合致するスーパー系は、真ゲッター・ガンバスター・グルンガストの3機しかいない。~ ダンクーガもこれに当てはまるスーパー系だが、断空剣をフル改造して断空光牙剣を追加せねばならず、上記の3機と比べて若干敷居が高い。 --ダイターン3はそこそこ高い機体性能と宇宙Aに加え、切り払い・シールド防御の技能Lvが高め、と一見いい事尽くめのように思える。~ しかし本作では機体・パイロット共に『第4次』ほどの攻撃力がなく、「魂」も習得しないため、最大の特長だった爆発力が消えてしまった。~ 一人乗りのため精神ポイントのやりくりが厳しく、資金難の本作において「幸運」も覚えないため、残念ながら使われない事が殆どである。 --隠し機体のシズラーブラックは宇宙A、かつパイロットのユングがスーパー系では唯一現実的なレベルで2回行動が可能という強みを持つ((スーパー系のオリジナル主人公を除く。))。~ しかしユングが「熱血」を習得しないため火力不足であり、おまけに「必中」すら覚えないため運動性を改造しないと攻撃を当てられない。~ シズラーの性能自体はスーパー系トップクラスのため、ダイターン共々「もしこうであったら…」で非常に惜しまれている機体である。 --これらに加え、本作は全体的に精神コマンドのSP消費量が『第4次』『新』と比べて高く、逆に精神ポイントの最大値は減少傾向にある。~ ダイターンや各マジンガー系のような一人乗りスーパー系は、「必中」「ひらめき/鉄壁」に精神ポイントを取られてガス欠を起こしやすい。 --イデオンは''攻撃力9999・射程∞''という規格外のMAP兵器を持っており、更にダメ押しとばかりにパイロットの一人が「魂」を使える。~ 最終盤の大ボスであろうと容易に吹き飛ばせてしまえるため、「イデオンとゲージ調整要員以外何もいらない」等と主張する者すらいた。~ ただし、これについてはどうしてもクリアできない時の救済要員としての色合いが濃い上、現実的なレベルで「幸運」を覚えない欠点もある。~ また、イデゲージが上がりすぎると制御不能になって味方を攻撃したり、イデが発動してゲームオーバーになるというリスクも背負っている。 --後年の作品では、スーパー系を使いやすくなる調整が徐々に行われていったが、逆にリアル系が冷遇気味になる逆転現象が発生している。 -逆に補正系特殊技能を持つリアル系は、本作のゲームバランスの恩恵を最大限に受けており、スーパー系とは悪い意味で対極に位置している。 --基本的にスーパー系はHPと装甲で「受けて耐える」タイプであり、その2つに加え、敵に攻撃を当てるために運動性の改造も求められる。~ 一方のリアル系は「避けて当てる」タイプであり、運動性の改造だけで済む…この時点でスーパー系より遥かに資金が掛からないのである。 --運動性を高めた上で先述の補正系技能持ちを乗せれば、大抵の攻撃は回避し切ってしまえる。「集中」や地形効果も活用すればなお良し。~ 大抵のリアル系は射程も長く、下手にスーパー系を運用するより、リアル系1機を突っ込ませる方が遥かに効率良く敵戦力を削れてしまう。~ おまけに2回行動可能レベルもスーパー系よりリアル系の方が圧倒的に早く、ゲームを進めるほどにスーパー系の立つ瀬がなくなっていく。~ 更にリアル系は「魂」を覚えるため、火力すらリアル系に抜かれる。与ダメージだけに限れば、本作では真ゲッター1よりF91の方が高くなる。 --ただし、先述した終盤の大ボスはリアル系でも当てられないほど高い運動性を誇るため、スーパー系の役目が完全に無くなる事はない。~ また、敵パイロットが切り払いを持っている事が多く、主力武器のファンネルが切り払い対象なため、『完結編』はこれに悩まされやすい。~ ネームドキャラは基本切り払いを持っており、終盤のボスともなると3~4割の確率で切り払ってくるので、命中率100%でも当てにならない((一応、「反撃不能な位置から射程外攻撃を仕掛ければ切り払われない」という対処法がある。))。~ ちなみにこれは余談だが、雑魚が切り払いを発動した際の「踏み込みが足りん!」という台詞は、今なお多くのユーザーに愛されて(?)いる。 //↑ //下のはちょっと脇道にそれた記述だったため、記述量は増えましたが、スーパー系との対比という内容の記述に変更しました //↓ //-そこまでしなくとも後半は防御力の成長が緩い中ダメージインフレが進むせいで「魂」を掛けたリアル系と、魂を覚える主人公機、そして気にしない人ならイデオンの攻撃で殆どのボスが楽に倒せてしまう。こうなってしまうと、10段階改造解禁後ならスーパー系は殆ど無用…と言いたいところだが、実は落とし穴だったりする。 //--いくら火力は足りてるとはいえ、終盤のボスは運動性インフレ+切り払いのせいで必中なしに攻撃を当てようとするとリセット&ロード地獄になることは必至なので、「リアル系以外不要」とまで言い切ってしまうのはやや机上論の領域となる。 -このような始末のため、''攻略本で全滅プレイと修理によるLvカンストが推奨される''という異常事態になった。 --前者は「ゲームオーバーになるとその面で得た資金・経験値を繰り越した上でやり直せる」というもの。スパロボ伝統の仕様であり、資金稼ぎの基本テクニックである。 --後者は「修理のできる機体を2つ用意し、MAP兵器を当ててHPを削り、お互いに修理をして経験値を稼ぐ」または「補給可能なユニット同士でお互いを補給し合う」というもの。最初の2人をLv99にするまでがとにかく長いが、できてしまえばそのキャラをMAP兵器の被弾役にする事で3人目以降を簡単に育てられる。アムロやカミーユといった一線級のニュータイプをレベル99まで上げてしまえばまったく被弾の恐れがなくなり、余裕でクリアが可能。 //--マジンガー系で2回行動可能なパイロットが出来上がったらボスボロット(地上では要ミノフスキークラフト)とコアブースターで互いに移動→補給で経験値を稼ぐ方法もある。MAP兵器の一連の演出が煩わしいと思うならこちらもおすすめ。 ---いわゆる「無双プレイ」の先駆けとも言える。最近のスパロボでは様々補正や調整が入り、単騎で無双してクリアするのはかなり難しくなっている。 ---余談であるが、このテクニックを用いる際エルガイムMk-IIとGP03デンドロビウムが非常に役に立つ(前者はMAP兵器役、後者は3人目以降を育てる際の食らい用)(エルガイムは上述したイデオンのゲージを上げる要因としても使われる)。~ 2機とも戦力としてはかなり微妙であるが、味方の強化には貢献してくれる。 --普通にクリアする場合は主力を絞れば何とかなるという報告は数件あるが、本作はキャラゲーとして見られている面もある点と、作品単位で不遇な作品が好きなプレイヤーの事はおざなりな点が、人によっては引っかかる所である。 ''その他の問題'' -本作最大の問題として、SS版『F』では''他のゲームのセーブデータを巻き込んでデータが消える''というスパロボ史上最大の凶悪なバグがある。一部小売店ではこのバグのために販売を停止した場所まで出た。 --戦闘アニメやデモ中にフリーズする事もある。相談センターに電話すると修正版に取り替え&ハンカチ同封のサービスがあった(ただしそれでも改善されない場合もある)。 --基本的に交換対応であったこともあり、市場でのバグ修正版の出回りは少ない。中古では高確率で未修正版であることが多く、パッケージ等が修正版でもソフト本体は未修正版というケースも多々あるため注意。 #region(バグ修正版の見分け方解説動画) &nicovideo2(sm13091667) &nicovideo2(sm14821946) #endregion -今までの作品はLv80に達すると必要EXPが500から1000になるが今回は何故かLvが60に達すると増加する。他にも反応の伸びもLv30からは1Lvに1ずつ伸びるわけではなくなりペースが鈍化する。ただでさえ2回行動が遅いスーパー系が更に涙目である。 --敵のレベルは最終ステージでも60前後のため、全滅プレイ修理/補給装置の利用しない限りは65あたりまで育てるのが限界。にもかかわらず2回行動レベルがそれ以上のキャラもちらほらおり、不遇さに一層拍車をかけている。半ばネタ枠のボス(Lv81)はともかく、ゴーショーグンの真吾(Lv75)などはもうちょっと何とかしてやれなかったのだろうか。 //--また、敵キャラはLv1につき反応が1増加しているため、低レベルで平然と2回行動してくる。この仕様により、敵から味方に変わるキャラは敵だったレベルまでは反応が1Lvにつき1上がっているため、2回行動が他キャラより低いレベルで可能となる(ギャブレー等) //そんな仕様は無い。反応の成長値は4パターンの中から各パイロットごとに決まっていて、ギャブレーを含む殆どの敵パイロットはこれが最も伸びやすいパターン(アムロやカミーユと同じ伸び方)に設定されているから早いだけ。そしてこのパターンでもレベル30台から60台にかけて伸びが鈍化するので1レベルにつき必ず1上がるわけでもない。 -強化パーツが非常に低い確率だが、強力なパーツになる事がある。EX:チョバムアーマー90%、ハイブリッドアーマー10%といった感じに。 --パーツの問題点として、強力なパーツは殆ど、改造したスーパー系の最強武器を結集しなければならないほど強力なステータスを持った敵を倒さなければならない、しかもそういった敵はターン数で撤退するのが殆どのため悠長に気力を上げる暇もない。『F』までなら倒せないなら撤退を待ってもいいが、そうすると強化パーツがあまり得られない。 --因みにどちらのパーツを落とすかはそのユニット出現時に決定されているようであり、クイックロードを何度繰り返しても落とすものは変化しない。逆に言えばその直前にセーブしておけばいいともとれるが、先述の通り倒すのも一苦労なので…。 -前後編に分かれているシナリオは前編に出撃した気力100以上のユニットは、後編では気力が下がるという仕様。「連戦からくる疲労」という理由付けはあるので、納得するか理不尽に思うかは個人差である。逆に言えば気力は100が初期値のため、それ未満にすれば回避可能。しかしそんな事など情報がないとまずわからないので…。 --前編と後編で満遍なくユニットを使って欲しいという措置だが、前編とて手強い敵が多く妥協はできない、後編MAPに至っては強力な強化パーツを落とす途轍もなく高いステータスの敵がいるというパターンが多い。そのため、大概は前編終盤にわざと気力低下行動((補給を受ける、戦艦に積んでは下ろす等。))を繰り返してペナルティを回避し、同じ戦力で後編MAPに挑む事になる。この仕様はあまりにも評判が悪かったのか採用されたのは本作のみである。 -後述のように、BGMのクオリティは全体的に高いのだが、バックで流れているドラム(ファンの通称:セガドラム)について「バンバン喧しい」との意見もある。指折りの人気BGMである「はるけき彼方で」はこのドラムの多さに加えて曲調とテンポが激しくなったことで「『第4次』にあった哀愁がなくなっている」と難色を示すプレイヤーもいた。 --それを踏まえてか、『完結編』では「熱風!疾風!サイバスター」など一部BGMの打ち直しが行われた。 ---- **『F』 //いくら修正依頼に挙がってたとは言えかなりがっつり記述が削除されていたため、一旦差し戻し、その上で全体をブラッシュアップ。 ''苛烈な難易度'' -本作は最序盤からかなりの高難度であり、今までのシリーズに慣れてきた人であっても戸惑うような場面が多い。 -リアル系ルートでは、第2話でいきなり''HP1万弱とビームコートを持つ敵+高威力のMAP兵器を持つ敵と戦わされる''((前者は『重戦機エルガイム』のオージェ、後者はバッシュ2機。))。~ しかも続く第3~4話では、高耐久・高火力・MAP兵器持ちのウイングガンダムとの戦闘となり、多くのプレイヤーが苦戦を強いられた。 --この時点での自軍最強機体はガンダムMk-IIとゲッターロボ。Mk-IIでは決定打を与えられず、ゲッター1は命中率が低すぎる。~ 最序盤という事もあって精神コマンドも多用できないため、セーブ/ロードを繰り返して命中やクリティカルを祈る以外にない。 //レベルを上げれば熱血、必中の両方を覚えるので、この記述は適当ではない。 //竜馬は初期Lv8、必中習得はLv10。加えて1話の6PPに加入するという都合から、4話はともかく2~3話で熱血必中の併用はほぼ不可能だよ。自分は数か月前に実際にスパロボFをプレイしたけど、熱血必中の併用ができるようになったのは4話からだった。 --手持ちの手札をフル活用すれば倒せない事もないが、最序盤からこれほど強力な敵機が出てくるスパロボは現在でも殆ど例がない。~ これらの敵はターンの経過や一定ダメージを与える事で撤退するケースが多いが、高難度である事に変わりはないだろう。 -スーパー系ルートはリアル系に比べれば比較的易しめだが、こちらはこちらで第1話からゲッタードラゴン+グールとの戦闘になる。~ パイロットがあしゅら男爵とは言え、1話とは思えない凄まじい火力を持ち、油断しているとマジンガーすらあっさり爆砕されてしまう。 -そこからしばらく進め、序盤の終わり辺りに差し掛かると、今度はビームコートとMAP兵器を搭載した敵機がわんさか出てくるようになる。~ 一方、自軍に配備されるガンダム系はビーム兵器メインの二軍MSばかりで、スーパー系は必中なしでは当てにくく、当然苦戦を強いられる。~ 追い打ちを掛けるように、今作ではビームコートの仕様が「ビーム兵器を1000軽減」に変更されており、MSではダメージを与えにくくなっている((『第4次』『新』では「ビーム兵器を1200まで無効化」であり、それ以上のダメージなら突破できたが、本作ではどれだけ高威力のビームでも必ず1000減らされる。一応自軍にもビームコート持ちがいるためデメリットだけではないが、敵ほどHPがインフレしていない分恩恵も敵ほどではなく、それより敵のHPを削りきれないフラストレーションの方が遥かに大きい。かつてのビーム吸収と比べればこれでもまだダメージ自体は与えられる分マシではあるのだが…。))。 -更にしばらく進めると、今度はライグ=ゲイオスという''HP42000/装甲3000/最大火力2500''の超強力な敵司令官機まで現れる。~ リメイク元の『第4次』では中盤で顔見せ、終盤で戦うという構成になっており、本作のような理不尽な出方はしていなかった。 --幸いな事に一定ターンを経過させる事で撤退するので倒す必要性はないのだが、これには多くのユーザーが絶望を味わった。~ この辺りになると大体ゲームに慣れてきたと思い、何も知らずに突っ込んだ結果撃墜されたり等の悲劇報告が多数聞かれた。 --しかし中盤のシナリオ「ジェットスクランダー危機一髪!!」では、何とこの超強力な敵機と真正面から戦わなければいけない。~ このシナリオは他と違って撤退条件がターン経過ではなくHP51%以下になっており、防御や回避に徹して撤退させる戦法が通用しない。~ しかもこの時のライグ=ゲイオスは機体・武器共に5段階改造されており、こちらの改造やプレイヤースキル次第では本当に詰みかねない((このシナリオはルート選択で回避できるが、難易度の高さを事前に把握する事ができない。詳しくは後述。))。 --そして終盤では、そのライグ=ゲイオスが更に強化された敵幹部専用機が現われる。この時は顔見せだけだが、絶望の上乗せである。 -本作の難易度を引き上げている決定的要因が、ポセイダル軍((『重戦機エルガイム』の敵勢力。))とその運用兵器ヘビーメタルである(以下HMと表記)。 --序盤は量産型のB級HMが相手なので比較的楽だが、その後は機体性能・武装共に高性能なA級HMを大量投入してくるようになる。 --本作のHMはその名にあやかってかHP・装甲がやや高めに設定されており、ビームコートの存在も相まって耐久力がかなり高い。~ 原作設定ではジーンプラスチックという硬質樹脂が装甲であり、アニメ本編でも頑丈さは特に強調されてはいなかったのだが…。 --前述の通り、こちらには運動性の低いスーパー系とビーム兵器メインの二軍MSしかいないので、相手にするのに骨が折れる。~ 加えて交戦シナリオに森・海・市街地・砂漠と戦いにくい地形が多く、おまけに''『F』のシナリオの過半数はこのポセイダル軍との戦いである''。 --また、従来作では敵側はMAP兵器を滅多に使わなかったが、本作で範囲内に2機以上自機がいると確実に撃ってくるようになっている。~ しかも戦艦の場合、例えば機体を2機搭載していると合計3機と扱われ、範囲内に戦艦しかいなくても容赦なくMAP兵器を撃たれる。~ 本作くらいにしか見られない仕様のため不具合の可能性があるが、この厄介なMAP兵器も強さと面倒さを加速させている要因である。 --更に、エルガイム系の敵はシールド防御と切り払い(とそれなりの能力値)を持つ名有りキャラが非常に多い。これも強さと面倒さを(ry~ 加えて一部のHMは、シールド防御が発動してもグラフィックが変化せず、発動を視覚的に把握しにくいのが余計に厄介。これも強さと(ry -特に酷いのが中盤の分岐で南米ルートを選んだ際の難易度。第14話「ゴラオン救出」では、取り巻きのバッシュやカルバリーテンプルは5~6段階、アトールVやグルーンに至っては''7~8段階改造''されており、雑魚ですら3段階改造されている。そんな大幅に強化された敵機がほぼ全て森の地形効果を得ており、当てにくい・当てても大して効かない・反撃で大ダメージ…とうんざりする難易度になっている((一応キエフルートにもほぼ同じ内容のシナリオが存在するが、このルートではビルバインとZガンダムを入手済みのため難易度が大きく下がる。))。~ 同ルート第17話『敵包囲網を突破せよ』に至っては、''ネームド機は先述のライグ=ゲイオスも含めて5段階改造済み、雑魚は8段階改造済み''というおぞましい難易度になっている。雑魚の攻撃力ですら2500もあり、重装甲が売りのマジンガーが一瞬で袋叩きにされ、運動性をフル改造したビルバインでようやく勝負権を得られるというレベル。~ 一応ストーリー的には、前者は「危険度の高い南米のジャブロー付近」、後者は「リスク覚悟で突っ切る」という理由付けがされているのだが、困った事にどちらも''難易度の高さを事前に知る事ができない''。前者は「南米と言えばジャブローの近くだ。あそこは今占拠されている。早く行かなければ(ゴラオンが)危険だろう」と言われるのみ、後者は「ここは危険を承知で直進するか」と言われるのみであり、しかもこれを言われるのは''ルートを選択をした後''である。それはルート選択前に言うべき事だろうに((前者は11ターン目から毎ターン撤退するかどうかの選択肢が出て、撤退を選択すれば敵がいくら残ってようがクリアとなり、後者は敵が2機しか立ちふさがってない東側に逃げればクリアと最初から指示されてるので、救済処置自体は用意されている。))。~ そもそもの話として、いくら無理して敵と戦わなくてもいいシナリオと言えど、5~8段階改造されているのはいくら何でもやりすぎである。こちらは戦力・資金に乏しい上に5段階までしか改造できないのに、それ以上の改造を平然と施しているのは不公平さを禁じ得ないだろう。 -『第4次』でも存在したミデアを護衛するマップがあるのだが、本作のミデアは移動後に攻撃できる範囲に敵がいると、''脱出をそっちのけで敵に攻撃を仕掛けに行ってしまう''。ミデアの攻撃力などたかが知れており、さらに反撃を受ける危険性もあるなど、完全に余計な行動となっているため、不評を買った。 ''目に見えて不遇なリアル系ルート'' -『第4次』でリアル系が有利過ぎた反動なのか、今作のリアル系ルートはスーパー系と比べかなり冷遇気味。 -コン・バトラーVの追加武装が『完結編』終盤まで追加されない。''本作の終盤ではなく『完結編』の終盤である''。~ しかも今作の追加武器は、何故か既存武器と同等かそれ以下の攻撃力にされており、『完結編』どころか本作の時点で既に使い道がない。~ 特に『第4次S』で真ゲッターに匹敵する火力を誇ったグランダッシャーは、本作では見る影もないほどに弱体化してしまっている((『第4次』では5100、『第4次S』では更に高められて5800という絶大な火力を誇っていたが、本作ではゴーフラッシャーと同じ3000にまで落ちている。))。 -テキサスマックが仲間にならない。~ 飛行可能・それなりのHPと移動力・切り払い/シールド防御可・主兵装が実弾・2人乗り等の有利な要素が多く、中盤までは役立ってくれる。~ 特に本作では貴重な地形適応:海Aを持つユニットであり、序盤の終わり頃の難関シナリオ「南海の死闘」「裏切り」では大いに活躍する。~ 流石に後半に差し掛かる頃にはインフレに適応できず二軍落ちするが、それでも慢性的な火力不足の中では貴重な戦力になってくれる。 -ガンダムMk-IIと合体してスーパーガンダムになるために必要な機体「Gディフェンサー」が終盤まで登場しない。~ スーパーガンダムは火力こそ低いが飛行可能・二人乗り・長射程武器と2種類の実弾兵器・移動力6という特長を持ち、本作では頼りになる。~ スーパー系なら序盤からMk-IIを改造していけばいいが、リアル系は最終盤になるので、活躍する機会を完全に逃してしまっている。 -上記のスーパーガンダムに加えて、リアル系の場合はルー・ルカの加入も中盤の終わり頃にずれ込む事になる。~ ルーは一軍とは言えないがシャングリラ組よりはずっと戦力になり、加えてLv19で「幸運」を、Lv22で貴重な「かく乱」を習得してくれる。~ スーパー系なら僅か4話で加入し、同時に本作では高性能なジェガンも入手できるが、リアル系は22話にずれ込みジェガンも入手できない。 -''シャイニングガンダムの加入が非常に遅い''。~ 『F』におけるリアル系不遇の際たる要因の一つ。スーパー系は第3話から第14話or第16話まで一時加入し、その後第26話で正式加入する。~ 一方でリアル系はこの一時加入がなく、第26話で初めて加入する。本作は全33話なので時期的には最終盤であり、流石に加入時期が遅すぎる。~ 言うまでもなくシャイニングガンダムは強力な機体であり、これの活躍機会が大幅に少ない事は作品的にもバランス的にも大きな問題だろう。 -リアル系主人公及びその専用機の物足りなさ --リアル系ゲシュペンストの主兵装「ニュートロンビーム」が、射程7・非ビーム兵器だった『第4次/S』に対し、今作では射程6・ビーム兵器となっており、これが今作のHM祭りと最高に最悪な形で噛み合ってしまった。『第4次/S』ではHMのビームコートを無視でき、かつ殆どのHMに射程外攻撃が可能という、正にHMの天敵とも言える機体だった。しかし今作ではビームコートに阻まれ射程外攻撃も不可と、逆に''ゲシュペンストの天敵がHM''になってしまっている。~ 一方でスーパー系ゲシュペンストの主兵装「ブラスターキャノン」は、優れた攻撃力・高CRT補正・低燃費はそのままに命中補正と射程が向上、ゲシュペンスト自体も飛行可能になる等、大きな上方修正を受けている。一応ビームコートの有無で差別化をしているが、それでも今作ではスーパー系の方が遥かに強い。 --後継機ゲシュペンストMk-IIが、スーパー系は『F』中盤で入手する一方で、リアル系は''『完結編』まで使えない''。~ 話数で言えばスーパー系とは11話もの差がある事になり、初期機体で最後まで戦い抜くのは流石に辛いと言わざるを得ない。 --リアル系は主人公も副主人公も命中/回避に補正を掛ける「集中」を覚えてくれない。能力値も一流ニュータイプと比べると物足りず一流半といったところであり、2回行動も若干遅め((例として、アムロLv37の回避命中値は275/269、一方でリアル系主人公Lv39は251/246と、実に20以上もの差がある。更に射撃値は10以上、技量に至っては20以上も低い。今作ではやや弱めにされているジュドーをも下回るステータスである。))。『完結編』で入手する後継機ヒュッケバインの運動性も、一級ではあるものの『第4次/S』ほど飛び抜けていないため、中ボス以上の相手には命中回避に不安が残る。~ 一方のスーパー系主人公は、スーパー系パイロットでほぼ唯一「魂」を習得し、更に現実的なレベルで2回行動が可能となっている((「魂」を習得する他スーパー系は規格外枠のイデオンのみ。現実的なレベルで2回行動が可能な他スーパー系は隠しキャラのユングのみ、しかもスーパー系主人公より遥かに遅い。))。リアル系主人公との比較は勿論、他スーパー系と比較しても明らかに優遇されており、些か不公平さを感じさせる。 -数少ないリアル系のメリットとして、最終話でキュベレイを撃墜すれば、超強力な強化パーツを入手できるようになっている。 しかしキュベレイは『F』の敵機で最も耐久力が高く、更に二回行動までするため、よほど計画的な改造とレベル上げを行わなければ撃墜は至難である。 --『F』の時点ではニュータイプレベルによるファンネルの射程補正が大きく、この恩恵を受けているのはキュベレイのみであり射程も全ユニット中最大という穴のなさ。『完結編』では射程補正は大幅な下方修正を受けており、『F』でファンネル装備機を使用できない自軍は割を食うのみである。 --ちなみに、何故かスーパー系ではキュベレイを撃墜しても何も入手できない。これを割に合わないと取るか、無理に撃破を狙わなくてもよいというサインと取るか。スーパー系の場合キュベレイを倒さずに敵増援を待った方が獲得資金も多い。 ''その他の問題点'' -そもそもの話として、''分割販売の前編である事を明記していない''。 --本ページトップの画像をよくご覧頂けるとお分かり頂けるが、『F』のパッケージにもイデオンとガンバスターが堂々と登場している。~ しかし実際には、この2作の出番は最終話クリア後に挿入される『完結編』の予告と、オプションでのカラオケモードのデモのみである。~ パッケージにもカラオケにも登場しているし、本編にも登場するだろうという期待の中で、この扱いは詐欺と批判されても仕方がない((バグ修正版及びPS版はパッケージ裏に前編であることが明記されている。))。 --後年にデータ解析の結果、『完結編』とは違う仕様で両機のデータも入っている事が判明した。当然通常のプレイでは使用できない。~ また、こちらも後年になって判明した事だが、分割自体が印刷物制作後に決定したためで、決して悪意によるものではない。詳しくは後述。 ---- **『完結編』 かなりの高難易度とは言え、『F』の時点では理不尽とまで言えるほどの難易度シナリオは%%無くはなかったが%%少なかった。~ 場違いな強敵もやり方次第では倒せる等、高難度ながらバランスは取れていた、またはギリギリ破綻していなかったと言える。~ しかし本作ではその高難度が悪い方向へ更に発展。バランスは投げ捨てるものと言わんばかりであり、ほぼリセット前提で長期戦は必至。 ''ダメージ・命中回避・敵機の異常なインフレ'' -命中・回避は改造以外もパイロットのレベルアップで上がるが、防御力は装甲の強化・地形効果・気力でしか上げる事ができない。~ 加えて本作のパイロット攻撃力は数値が大きい上に、気力補正や地形適応の影響も非常に強いために、ダメージのインフレ化が一気に加速。~ 味方リアル系は防御しないと雑魚の攻撃にワンパン撃墜され、敵雑魚も後述のHPインフレがあるにも拘わらず2回攻撃すればほぼ落とせる。~ 『F』では圧倒的な強さを誇った大ボスも、改造と気力次第ではあるが、本作ではその異常性能を感じさせない勢いで落とせるようになる。~ 戦闘における命中面の比重が更に加速した形となり、補正できる精神コマンドや技能が無いパイロットで戦うのはもはや縛りプレイである。 -前編から登場しているMSは、修理要員のメタス以外ほぼ二軍落ちすると言ってよい。その他はリ・ガズィが自爆要員として使える程度。 --『F』では最強のMSだったZガンダムすら、本作1話で加入するF91はまだしも、脇役のビギナ・ギナに大きく劣っている始末である。~ パイロットに対して一級MSの総数が不足気味なので序盤は十分レギュラーを張れるが、最後まで使うには愛と念入りな改造が必要になる。 --一応Zガンダムは他MSと比較して飛行可能・移動力8という強みがあり、『完結編』に入って即二軍落ちするわけではない。~ NPCの救出や特定地点の防衛等、高い移動力を求められるシナリオが幾つかあるため、そういった場面では十分に活躍する事ができる。~ しかしそれを過ぎた頃から運動性/限界反応の低さ・射程の短さ・悪燃費が響くようになり、終盤に差し掛かる頃にはかなり辛くなる。~ 同じく『F』時代の主力であったビルバインには「パーツスロット+1」という調整が入っているめ、Zにも何らかの調整があれば…。 --そのビルバインすら、本作では遠距離攻撃の弱さ・近接武器が切り払い対象・二回行動が遅さ・宇宙B等の欠点が目立つようになる。~ 最大火力だけは非常に高いが、逆を言えばそれ以外はほぼ全てMSに劣っており、自慢の回避能力も今作ではMSに逆転されてしまう。~ 敵陣に突っ込んで削る反撃戦法も、本作ではMSの方が遥かに強いため、プレイヤーによってはチャムを引っぺがして二軍落ちさせる事も…。 -本作を象徴する要素、名前付きパイロット専用機が非常に厄介。名前付きのパイロットは、たとえ雑魚と同じ機体に乗っていても異常に能力値が強化されており、しかもそんな連中が群れて出てくる。 --代表例はハンブラビやグルーンだろうか。特に前者は『F』仕様、『完結編』仕様、ヤザン隊が乗る強化型、そしてそれを更に強化したマップ兵器搭載型まである。 --後年のスパロボにも名前付きパイロット専用機の概念は引き継がれたが、それらはあくまでも(長期戦や撤退を誘うためか)HPや装甲が高めに設定されているくらいであり、それ以外の数値も過剰に高いのは本作くらいである。 -この『完結編』ではポセイダル軍に代わって、『Zガンダム』のティターンズが%%面倒な%%強敵としてプレイヤーに立ちはだかる。~ 数値のインフレにより、ティターンズ機は弱いMSでさえ㏋6000/運動性135、強いMSだとHP9000/運動性155もある高性能MS揃い。おまけに3~5段階改造、シナリオによってはそれ以上改造されており、例によってそんなのをわんさか投入してくる。そのくせ落としても得られる資金は''1200~1500ほど''と、同クラスのネオジオンMSに比べても安い。こんな強力かつ倒しても旨味のないティターンズとの戦いが、『完結編』は中盤までずっと続く事になる。 --代わりにティターンズ兵は獲得経験値がやたらと多く、ネームドパイロットより雑魚MSに乗っている一般兵の方が経験値をくれることもしばしば。『F』においても序盤に頻出するポセイダル兵の経験値が親衛隊兵などよりもかなり高めに設定されていたため、バランス調整の一環なのかもしれない。成功しているかどうかはさておき…。 --一方でポセイダル軍は本作の中盤以降しか出現しないが、厄介度が劇的に跳ね上がっている。HP14000/装甲2700/運動性160/シールド+ビームコート+MAP兵器持ちの雑魚がバカスカ現れる光景には、多くのプレイヤーがげんなりした事だろう。しかも終盤にはHP25000/装甲3300の強化型が…。~ 加えて本作では雑魚を含む大半のポセイダル軍が2回行動するため、1度目の行動で位置を合わせ、2度目の行動でMAP兵器…といういやらしい行動も多いため対処が難しい。撃たれても直撃しにくいNT勢への依存がますます強まりやすい。 -機体を改造して強化しようにも、『完結編』中盤までは5段階までしか改造できないのですぐ頭打ちになり、効果も『完結編』仕様に強化されたり、「解禁前から6段階以上改造済み」という不公平さを感じさせる者まで混じる敵の前では心もとない。「『完結編』では10段階まで改造できるようになる」という触れ込みだったが、実際は最終話手前十数話になるまでできない。 --しかも6段階目からは必要金額が跳ね上がるため、他のスパロボの感覚で多くの機体を改造しようとすると金が足りず、幸運を多用するか全滅プレイを使わないと資金不足になりがち。改造による効果はこれまでよりも高いので、数機をフル改造した単騎無双を戦術の軸にしたり、フル改造に拘らず必殺武器や運動性を重点的に改造したりするなど、必要な点を見極めて改造していくことになる。 --実際には、MAP兵器と必殺兵器、ENと運動性と限界反応に絞って改造を施していくことが一般的で、スーパー系であってもHPと装甲を最低限しか改造しないケースが多い。 --資金に関してはあまり稼げる敵機が出てこない内でも、ほぼ全マップで1番儲けられる相手を幸運を駆使して仕留めるつもりでなければ辛い。また、お遊びでネタ機体や弱機体を改造する場合も、主力の次にしなければ壮絶な無駄になりかねず、強制出撃する機体を興味ないからと放置すると本作の難易度も相まって思わぬ戸惑いを味わう事も…この辺の自由度の無さは辛いところである。 -ラスボス級の敵は限界・運動性が恐ろしく高く、先述の強烈な補正が乗ったNTですら攻撃を当てるのが困難。例を挙げると、普通に育てて来たクワトロ+F91ですらラスボスへの命中率は''15%''。NTと新鋭MSでコレなので、時間を掛けずに倒したり、それ以外のユニットで挑むのなら最低でも「必中」やレアパーツのサポートがないと話にならない。 --ただ、必殺武器をフル改造したスーパー系がいればインフレした火力もあり楽に倒す事が出来る。リアル系とスーパー系がここまではっきりと役割分担させられるスパロボは少なく、人によってはかなり戸惑うだろう。精神コマンドを駆使すればリアル系だけでも倒す事は出来るが、運(リセット)頼みになる。 --ちなみにリアル系の必中持ちはほぼ皆無((必中を習得するリアル系パイロットは『0083』のキースただ一人のみ。しかもステータスは二軍の極みである上に宇宙Bなので全く戦力にならない。))である一方、スーパー系は殆どが所持している。幸い真ゲッター・イデオン・ガンバスター・ダンクーガと、宇宙A組で賄えるのが救いである。 -当時のインタビューでは「ガンダム系の機体の強さは年代順です」と答えられていたが、実際には敵側やFA百式改の序列があやふや。 --例として、『F91』のベルガ・ギロスが『Z』のガザCやギャプランより遥かに弱い、そのガザCが『ZZ』のバウより強かったり等。そもそも『ZZ』同士であるはずのガザDが大半の『ZZ』のMSより圧倒的に強い。 ---余談だが、ジャムル・フィンやガ・ゾウムが没データとして存在している。原作で雑魚MSだったガザC(D)を『完結編』からの新雑魚にするより、これらの方が違和感が少なかったのではなかろうか。 --主役MSの最大攻撃力を見るとGP03<Z<ZZ<ν<F91となっており、味方に関しては確かに年代順と言えなくもない。 --アッシマーがビームサーベルを持っている上に宇宙で運用されていたりと、機体の設定等もおかしい((ZZ終盤でグレミー軍がアッシマーを宇宙で運用している描写が1カットのみあったが、これは原作側の作画ミスであり、アッシマーは大気圏内専用機という機体設定である。))。厳密には本作だけでなく『第4次』からだが、こちらも宇宙適応がないなど、原作の機体設定は正しく反映されていた。 --『0083』の機体がかなりの弱MSになってしまっている辺り、開発スタッフは『0083』の機体がグリプス戦役のMSに匹敵する性能を持っている事など知らない模様。と言うより攻略本の辛辣コメントを書いた人の方が詳しかったりする。 --そもそもの話として、MSの強さを年代順にする事自体が非常に雑な調整と言わざるを得ない。スパロボ世界は原作シリーズとは全く異なる世界観なので、開発タイミングや技術の原作と発展が同じとは限らない。劇中で過去のもの(劣るもの)と言及されたり、原作の歴史通りと分かる描写がない限り、宇宙世紀での序列をスパロボに丸写しする動機としては認められない((これは『SDガンダム Gジェネレーション』や『コンパチヒーロー』でも同じである。))。 --考慮されていないのは、開発サイドの好き嫌いや贔屓が大きく出てしまったのが原因ではないかという考察もある。 --一応『F』の間だけ見れば概ね時代順となっている。ちぐはぐな部分もなくはないが、主人公機補正・大型機補正・高級機補正と考えると納得出来る範囲であり、そこまでおかしな印象は受けないだろう。 バランスがおかしいのは『完結編』以降に登場する機体や、『F』から性能が大幅に変更されている機体、そして改造段階の高さに起因する。 ---ちなみにバランスがおかしいのはMSに限らない。素の運動性能がνガンダムと同等まで引き上げられているジェノバM9の存在や、『F』では性能的に同格だったバッシュとカルバリーテンプルに圧倒的な性能差が付いている等、行き当たりばったりな調整が散見される。F91やνガンダムより敵戦艦の方が速い…等という怪奇現象さえ起こっている。 ''ゲームバランス以外の問題点'' -エルガイムとヌーベルディザードのどちらかにマップ兵器「バスターランチャー」を追加できるが、後者に追加すると何故か敵として登場するヌーベルディザードにまでランチャーが追加されてしまう。 --敵用と味方用でデータを共用しているためと予想されたが、ユニットデータは敵味方で別、にも拘わらずマップ兵器の追加だけが共通化されている。 ---味方のヌーベルディザードは敵のヌーベルディザードより機体性能が(改造を考慮しても)全般的にかなり劣る。そんなところだけ差異をはからなくてもいいだろうに…。なのでヌーベルディザードを選ぶと無駄に難易度が上がる。なお事前にこれを確かめることもできない。 ---理由・原因は推測になるが、恐らく設定ミスだろう。味方仕様のユニットデータをコピペして敵仕様のデータを作成する際、HP等の数値だけを弄って「使用可能な武器の種類データ」からランチャーの削除ないし完全な非表示化を忘れたため、武器表示フラグが味方仕様と同じ状態で残ったと思われる。 そもそも原作ではヌーベルディザード単機でバスターランチャーを撃つエネルギーはなく、また反動に耐えられないはずなのだが、別の資料では「ランチャー接続口が3つあるためバスターランチャーの使用は可能。放送当時の資料にも発射可能の旨が記されている」など、情報が錯綜していた様子がうかがえる。 -相変わらず機体性能の1つである「限界反応」((いくら運動性を高めても、「パイロットの命中回避値+機体の運動性」が限界反応内に収まっていなければそれ以上の性能を発揮できない。))に見過ごせない調整ミスがある。 --例えばイデオンは運動性110に対し限界反応440と、十分な限界反応が用意されてある。一方で真・ゲッター1は運動性110に対し限界反応は僅か280、運動性と限界反応の強化段階によっては収まり切らなくなる。 --特にキュベレイMk-II(運動性105・限界反応330)やノイエ・ジール(運動性155・限界反応340)等は運動限界比が明らかにおかしく、高い命中回避を誇るNTを乗せると軽く限界反応をオーバーしてしまう。 --これは敵側にも同じ事が言える。『エルガイム』のアトールVは165もの凄まじい運動性を持っているが、限界反応はたったの330、しかも名ありパイロット専用なのでいつも限界反応が真っ赤で当たらない攻撃を繰り返すだけの雑魚である。同作の同じくパイロット専用機体であるオージェやアシュラテンプルはそれなりにあるだけに余計に目立つ。 -本作の隠し要素は比較的獲得難度が高く、攻略情報がないとまず気付けないものが多いが、その割には実用性が全体的に低め。~ 機体性能は異常に高いが武装が貧弱なシャア専用ザク、色替えのみで性能の変わらない夜間迷彩ビルバインはその筆頭だろう((ただし夜間迷彩ビルバインに関しては、SS版の裏技を活用すると実用性が生まれてくる。))。 --先述のマスターガンダムやゼロカスタムも、機体は強力なのに加入時期が非常に遅く、折角の隠し要素なのに3~4話しか使用できない。~ 特にマスターガンダムは、残り数話という時期になって無改造で加入する。せめて改造済みかもう少し早ければ実用性が生まれたのだが…。 --同様に隠しキャラとして『1stガンダム』のセイラ・マスを仲間にできるが、条件が総ターン数一定値以下となっている。~ 更に『完結編』から始めたデータは総ターン数がかなり多めになっているため、『F』から始めないとほぼ達成不可能である。~ その厳しい条件に見合った能力も持っておらず、精神コマンドに至っては''『第3次』のラインナップをそのまま使い回している''。 -シナリオ担当とパラメータ担当の連絡不行き届きがあるのか、とっくに二軍落ちした機体が強制出撃に選ばれるシナリオが複数ある。 --一例として終盤手前のシナリオ「灯火は炎となりて」は、ザク改や旧ザク等の二軍MSを庇いつつZZとGP-03だけで味方増援まで耐えるという内容なのだが、性能的にGP-03も図らずして二軍化してしまっており、実質的にZZ単機のみで耐えなければいけない。 --特に酷いのが終盤DCルートの「理想と現実」。強制出撃枠に先述したZガンダムやGP-03、一軍か二軍か微妙なビルバインとダイターン3、更には修理専門のメタスや遥か昔に二軍落ちしたリ・ガズィまでもが選ばれており、味方本隊の到着も遅いため非常に厳しい戦いを強いられる。 --また地上ルートの「決戦、第2新東京市」は、機械(戦闘)獣12機+暗黒大将軍をEVA3機だけで迎え撃つというシナリオなのだが、何故か敵の運動性がフル改造されており、場合によっては攻撃が当たらず詰む危険性すらある。一応、普段は飛行している暗黒大将軍がこのマップに限っては地上にいるので、プログナイフが当てられないということはないが…。 ---予めレベルを上げてある程度の改造を施しておく必要があるのだが、こんな時に限って1つ前のシナリオではEVAが出撃できない仕組みになっている。つまり対策ができず、10段改造解禁前という事もあってEVAパイロットを育てていなかった場合はほぼ詰みかねない状況に立たされる。 ---一応初期レベルのシンジでも、回避能力が低めの敵に対しては攻撃を当てられるため、ちまちま殴って少しずつレベルを上げれば攻略は不可能ではない。かなりの時間がかかってしまうが… ---身も蓋もないが、初号機を敵陣に突っ込ませて暴走させるという手もある。40000もの修理費を取られてしまうが、育てていなかった場合はこの方法が一番楽。 -『完結編』は前編未経験者のために、「予めパイロットのレベルが適当に上がっており、また豊富な資金が用意されているため、機体を自由に改造して準備を整えられる」というデフォルトデータも用意されている((強化パーツや各キャラのレベルはそれぞれ4種のランダムで決められる。))のだが、これも微妙に理不尽な要素を孕んでいる。 --ここまでで散々記述されたように、このゲームは機体の強弱の差が激しすぎるため、改造する機体をどれにするかは正に死活問題。特に機体を万遍なく改造するのが好き…というタイプの人だったら苦戦は必至である。 --デフォルトデータのパイロットは、修理/補給ができる機体に乗っているパイロットが誰よりもレベルが高いというアイロニカルなレベル設定になる事が多く、そしてコウやバーニィのレベルは低い傾向がある。開発スタッフから直々に戦力外通告を受けたようなもので、これほど屈辱的な仕打ちはないだろう。 --ファティマや高性能レーダー等、前編で強敵を倒さないと手に入らないパーツを所持しているデータになる可能性もあるので、前編で取っていなかった場合新しくデータを作った方がいいというケースになりかねない。前編から始める必要性はトッドとセイラ(共に微妙な能力)を仲間にするのと、大図鑑を100%にするくらいしかない。 -スパロボで初めて赤いキュベレイMk-IIが登場し、プル機と同時運用できる…と思いきやどちらかをその場で強制的に捨てなければならない。~ ちなみに加入シナリオで2機とも撃墜された場合、両方の修理代を払った上で片方を捨てさせられるという謎の理不尽を味わう羽目になる。 -中盤で「増え過ぎた機体を買い取ってもらう」という名目の強制廃棄イベントがあり、勝手に機体が捨てられてしまう。 --ネモやジムIIIのような二軍MSは捨てられても困らないが、このイベントはビギナ・ギナやキュベレイMk-II等の一級MSまで仕分け対象に含まれる。 --事前に「パイロットが乗っていない機体を売却する」と説明されるが、そんな時に限って一部のキャラが強制乗換えを起こす。適当にパイロットをあてがっただけではダメ。 ---事前にメモしておけという警告はあるが、それならそれでそのイベントのインターミッションで既に乗り換えさせて欲しいところである。乗り換えされていないためこの事を忘れるプレイヤーが多数出た。 ---そのくせザク改と旧ザクは、原作にはない「ザクマニア」の設定を付与されたバーニィから物言いをつけまくるので捨てられない。 この2機はあまりに悲惨な性能であり、ソフトバンクの攻略本ではそれぞれ「どうすんだこんなの」「どーすんだ、これ」と言われていたほど((ちなみにこのザク改、実は敵として出てくる関係から『F』と比較して機体性能がかなり底上げされているが、所詮はザクである。))。 ''システム面の問題'' -武器の地形適応が分かりにくい。 --本作では基本的に格闘武器は「相手のいる地形」、射撃武器は「自分のいる地形」を参照してダメージ計算が行われる。 --例えば、拡散バズーカの武器適応は海Bで、一見「海にいる敵にダメージが落ちる」と考えがちだが、実際は射撃武器のため「''海の中で撃つとダメージが落ちる''」が正しい。 --格射武器の扱いもこれと同様。武器適応が「AABA」のロケットパンチは、「海の中で撃つ」と弱くなる。 --と思いきや、武器適応が「-」の場合は相手への攻撃不可判定が優先され、たとえ射撃武器であっても相手がその地形にいる場合攻撃できなくなる。武器適応「AA-A」のビームライフルは海の敵に対して撃つことができない。また、自分が海の中に入って敵を撃つと、上記の仕様により強制的に10ダメージになってしまう。 --分かりにくいと判断されたのか次回作以降では格闘武器も射撃武器も相手側のいる地形を参照するようになっている。 -『完結編』中盤のルート分岐以降、プロペラントタンクやリペアキット等の消費パーツも含め、一切パーツを落とさなくなる((終盤のシナリオ「敗者への凱歌」のキュベレイのみ何故かサイコフレームを落とす。))。 -反撃選択時、シールド防御は「防御」を選択すると、分身は「反撃以外」を選択すると絶対に発動しなくなる。~ 一方で切り払いは防御・回避のどちらでも何故か発動する。仕様か不具合かは不明だが、仮に仕様だったとしてもその意図が分からない。 -『F』と『完結編』、SS版とPS版で微妙に数値の調整を受けたパイロットが存在し、それが地味な被害を与えている。 --例えば、ダバは『SS版F』だとレベル39で反応が200になり、2回行動が可能となる。 --一方で『PS版F』は全キャラが『完結編』の精神と反応の成長パターンになっため、ダバはレベル42で2回行動が可能となる。『F』はレベル40までしか上がらないためどうしても2回行動ができず、また精神ポイントも微妙に減る事になる。 ---とはいえ、『F』の間にダバのレベルを39にするのは非常に困難であり、ほぼ全滅プレイ必須なため通常プレイの範疇ではさほど影響はない。だが『完結編』になると更に症状は悪化し… --『F完結編』においてはレベル39時のダバの反応は最速パターンより一つ遅いパターンに変更されており、2回行動可能レベルは何と52、時期的には最終盤である。2回行動の遅さはダバが2軍落ちする要因の1つでもあるため、正に余計な調整と言えよう。 --反応の成長パターンの変更は『SS版F』だとレベル37で2回行動が可能になったルーが、『SS版完結編』及びPS版ではレベル43に変更されている等、この余計な調整はそこかしこに存在している。 --また反応は命中回避にも影響するため、ここでもニュータイプ優遇となってしまっている。 ''いくつかの設定ミス'' -クリティカル率の補正値が実際に表示される値とは微妙に異なっている。~ 本作の補正値は-20・-10・±0・+10・+20の5段階だが、実際の補正値が表示上のそれより1段階低く、+20%の場合実際は+10%となる。~ そして-20%の場合、実際の補正は''1周回って+20%''になっており、この影響でバルカン・機銃系の武器が異様にクリティカルしやすい。 -データには通常のプレイでは聞く事のできない音声データがいくつかある。~ 例えばブランには撃墜台詞「アッシマーがっ!」が用意されているが、ゲーム内では一般機ではなく彼専用の強化型アッシマーに搭乗する。~ この強化型に専用台詞を設定し忘れるというミスにより、折角の有名な断末魔が聞けなくなっている。他にはジェリドやゲーツ等が該当。~ 当初はここまでインフレする予定ではなく、強化機体を用意するつもりもなかったのだろう。 -先述の五飛は何故か乗り換えができず、他パイロットをアルトロンに乗せる形で五飛を同機から降ろすと、二度と搭乗できなくなる。~ これは五飛の乗り換え系統の設定ミスによるもので、一度降ろしてしまうと「乗り換え可能な機体がない」という判定になってしまうため。~ 五飛は他4人のW系パイロットよりも加入が極めて遅く、ポセイダルルートでは僅か3話、DCルートに至ってはなんと2話しか使用できない。~ その頃は既にスタメンが決まり切っている時期であり、機体・パイロットの弱さも相まって、使用にはプレイヤーの愛が必須なレベル。~ よほど五飛が好きだったり縛りプレイとかでもなければまず使う機会がない事から、開発側が不具合を発見できなかった可能性はある。 -『ゴーショーグン』の敵キャラクター・ブンドルとの戦闘では、クラシックがBGMとして流れるという演出がある。~ 「登場の際にクラシックが流れる」という原作を意識した仕様である…が、何故か選曲が原作で彼が嫌っていた『ワルキューレの騎行』。~ 資料不足による間違いか、それとも狙った演出なのか…。 -『F』で加入する副主人公は、設定ミスによりスーパー系がリアル系の、リアル系がスーパー系の能力値になっている(『完結編』で修正)。 ''ストーリー・シナリオ構成の問題'' -『[[第2次>第2次スーパーロボット大戦]]』からシナリオを担当していた阪田雅彦氏は、健康問題を理由に本作途中から降板し、後半からはウィンキーの堀川和良氏がシナリオを担当している。そのためか、本作は後半から徐々に不可解な展開も増えていく。 --『Zガンダム』の敵キャラであるジェリドが何故かラスボスに特攻してプレイヤー側を助ける形になる、『エヴァ』のアスカが他作品のキャラであるカトルになびく、ソロシップクルーと甲児・万丈・忍を除くスーパー系パイロットがインターミッション中の会話に殆ど登場しない、等。~ このうちジェリドの場合は意図的に助けたわけではなく「自分と恋人だったマウアーの運命をもてあそんだ者…を作った者がラスボスだった」というややこしい事情がある。怒りの矛先が直接マウアーを死なせたプレイヤーでなく大元の大元に向かった結果なのだが、激高型の彼にしては冷静過ぎるかもしれない。%%ついでに原作では乗っていないジ・Oに乗ってくるが、シロッコのお下がりだろうか?%% ---また『イデオン』『エヴァ』の原作を再現しているのに、脇役達は散々喋るにもかかわらず主人公のコスモやシンジは無言というイベントまである。 ---もっとも特攻云々に関して本来は『ガンダムW』のトレーズの役割なのだが、彼が死んでいるとジェリドが代わりになるという感じである。本当なら最終決戦の途中でいきなり第三勢力扱いで乱入してきて犬死に、という惨めな立ち位置になってしまう。ゲームシステムとしては彼の特攻がないとボスが無敵のままなので犬死にではないが…。 ---なおラスボスがシロッコになるルートでは、トレーズ云々とはまた別に『Z』のバスクが特攻する。本作のバスクは原作とは異なりジャミトフに忠誠を誓っているため違和感があるというほどではないが、プレイヤーにとっては悪いイメージしかないジャミトフの敵討ちなどはっきり言ってどうでもいい。 --ちなみにオリジナル主人公は、ライター交代後の後半は一切、全くもって、一言も喋らず、正真正銘のいるだけ主人公となってしまっている。 ---また、前編途中にあった選択肢で「恋人はいない」を選択していると、サブ主人公は最後まで登場しない。リメイク元の『第4次』では恋人の有無によってサブ主人公の登場の仕方が変わっていたため、『完結編』での登場を期待していた人も多かっただろうに…。 ---特にリアル系の恋人は、「激励」「再動」と、とても貴重な精神コマンドを持っているうえにSP自体もかなり高いので、いるといないとでは難易度に大きな差が出る。 --デビルガンダムと決着を付けるシナリオは用意されていたものの没になり、イベントだけ最終面に捻じ込んだらしく、ラスボスと自軍の会話が終わっていざ勝負…という時になってウルベ少佐が乱入してきて長々と喋り始める。 ---ウルベとの会話中はラスボスが無言になるので、操作可能になる頃にはラスボスとの会話内容などプレイヤーの頭から消えている事だろう。 -ページ上部や設定ミスの項目で述べたWチームは、シナリオ面での扱いも非常に悪い。 --『F』では完全に敵として出ていたが、本作でも引き続き敵として登場。説得すれば味方として運用できるが、途中でまた離脱する。~ その後はデュオと五飛はどちらのルートでも無条件で仲間になるが、他3人はルート限定かつやや難しい条件を満たさないと復帰しない。~ 『完結編』序盤で加入する4人は耐久力を活かした戦い方ができるためまだマシだが、加入タイミングが最終話直前の五飛は救いがない。~ そもそもの問題として、主役であるヒイロが、敵として出てくるだけで終わる可能性があるというのはいかがなものかと言われている。 --『F』の終盤手前で加入していたゼクスとノインは『完結編』に入って早々かつ唐突に永久離脱してしまう。~ 搭乗機の改造に費やした資金も無駄になってしまい、『完結編』が発売される以前に改造を施して損をしたというプレイヤーもいた。 --全方位で散々な扱いのW勢だが、例外的にウイングガンダムゼロカスタムだけは、武装・機体性能共に恐ろしく高性能になっている。~ 終盤は敵側も限界反応に引っかかり回避率が頭打ちになるため、他パイロットはともかく集中を持つヒイロなら十分戦力になる強さを持つ。~ ただし、スーパー系に毛の生えた程度の回避値・反応のW勢では、ここまで性能を高めてようやくNT勢と肩を並べられるとも言える((例としてパイロットLv60・機体の運動性フル改造という条件で比較した場合、アムロ:回避323+反応219+運動性200=739、ヒイロ:回避255+反応199+運動性255=709。これほどまでに機体の運動性を高めてもなおアムロの回避値に全く及ばないのである…。))。 ---この他、ウイングゼロはただでさえ正式参戦が遅いのに、カスタム化すると2話もの間パイロット共々出撃不能となってしまう。~ その結果、折角の超強力な機体でありながら、たった3話しかゼロカスタムを使用できないという問題も抱えている。 -『第4次』でも、死亡描写も無く退場するキャラや、前作までは登場していながら姿を消したキャラが複数存在したが、本作もそれは同様。 --『Zガンダム』のサラ、『ガンダムZZ』のキャラ・スーン、『ダンバイン』のガラリアやベル等も登場せず、消息不明のままである。 --本作の開発当時は『新』と違って声優に代役を使わない方針になっていたのか、声優の都合で没になったとおぼしきキャラも多い。~ 代表的なのが、『第4次S』でボイスが無かった『グレンダイザー』と『ザンボット3』であり、今作では作品ごと不参戦となっている((前者はデューク・フリード役の富山敬氏が『第4次S』当時闘病中であり、その後復帰する事なく亡くなられてしまったため。後者は神勝平役の大山のぶ代氏が当時『ドラえもん』1本に出演を絞っていたためとされている。))。~ ちなみに、トッド・ギネスを演じた逢坂秀実氏は当時既に引退していたが、中原茂氏や平松広和氏の協力により半年掛かりで探し出したという。 -シナリオ64『招かれざる訪問者』で初期配置の敵を素早く倒すと、なんとゲーム側から改造コード疑惑を掛けられてしまう。~ そのような小ネタを入れるよりも、他にするべき大切な事があったのではないだろうか? **ウィンキー補正 ウィンキー補正とは、ウィンキースパロボ独自の仕様である。~ 「敵の10%は余裕で当たるがこちらの90%は軽く避けられる」「シールド防御・切り払いの発生確率が異常に高い」等、ウィンキー時代のスパロボ、特に本作の命中回避率の不満に由来するものであり、「なんか変な補正が敵に掛かってんじゃないの?」と思われていた。~ 当時はプレイヤーの間で囁かれていた都市伝説であったのだが、なんと''後年になってれっきとした根拠が見つかっている''。 -謎の命中判定 --命中率1~5%の攻撃、及び命中率96~99%の攻撃は、普通に乱数を使った命中判定を行う。~ 一方で命中率6~95%の攻撃は、マップ開始時、リセット直後の各勢力(味方、敵、第3軍それぞれ)の初撃は乱数を使った命中判定を行うが、以降は''「乱数を使った命中判定」の他「必ず被弾」「必ず回避」の3つに分岐する。'' --詳しい説明は長くなる上に複雑なため省くが、要は''命中率6~95%の攻撃に限り、乱数による命中判定とは別の命中判定が設定されていて、これによって表示されている命中率と実際の命中率が明らかに異なっている''のである。 --間接的な不具合で先攻側がEN消費型の武器+ビームバリア所持&反撃側がビーム兵器使用の条件を満たすと戦闘画面で先攻側の武器使用時のEN消費が通常より+5(ビームバリア消費分)増加してしまう場合がある。その時点で反撃の被弾は確定となる。例えば、エルガイムのパワーランチャーはEN消費量が通常10だが、反撃のビーム兵器が被弾確定の場合はパワーランチャー発射時にビームコート発動分の消費量も同時に合算されてしまい15に増加する。 -切り払い・シールド防御の不具合 --切り払いLv9・シールド防御Lv9の発動確率がどちらも全く違う。~ どちらも本来なら9/16の確率で発動するはずが、バグによって前者は発動率100%に、後者はLv1時と同じ1/16になっている。~ これは技能Lvに対応したコードがLv8までしか用意されておらず、Lv9に対応した場所に全く別のコードが入っている事が原因。 --東方不敗とアレンビーは切り払い技能を持っているが、マスター/ノーベルガンダムに剣装備を設定し忘れており、切り払いが発動しない。~ 特に東方不敗は切り払いLvが最大まで上昇するパイロットであり、上記の通り切り払いLv9にはプレイヤー有利なバグがあるため惜しまれた。~ また逆の設定ミスとして、ゼイドラム等の一部の敵はサーベル型武装を持たないにも拘わらず、剣装備に設定されていて切り払いを発動する。 -100%? --命中率100%の攻撃、つまり''本来なら絶対に当たるはずの攻撃が回避される事がある''。~ 使用武器か、パイロットか、特定の機体同士の組み合わせにより発生するか、単に命中回避計算に不備があるのか、その原因は全くの不明。~ 発生確率がかなり低い不具合であり、それ故に発生報告も少なくあまり認知されていないが、SRPGには絶対にあってはならない不具合である。~ ちなみに、本作をベースに開発された『スーパーロボット大戦コンプリートボックス』にも、これと全く同じ不具合が発生・存在する。 //↑これ書いた自分の場合、『PS版F』の終盤「コロニーの反逆」で、ビルバインのオーラキャノンがグラシドゥ=リュに回避されたのを確認した。勿論命中率は100%。 //↑追記『PS版完結編』の中盤「ウワサの破嵐万丈」で、F91のビームライフルがゴーナグールに回避されたのを確認した。勿論命中率は100%。 --上記とはまた別の問題として、切り払い関連の不備によって、命中率100%の攻撃が回避される(ように見える)不具合がある。~ 本作にはコン・バトラーVの超電磁ヨーヨー等、「切り払いされるが切り払いモーションが設定されてない」という武器が一部存在する。~ この武器を切り払った場合、切り払いではなく通常の回避モーションが発生し、それが命中率100%の攻撃を避けたかように映るのである。 -と、これらの仕様やバグによって、本作は命中率・回避率など確率関係の信憑性がかなり疑わしくなっている。これがよく言われるウィンキー補正の真実であり、決して「印象が強いせいでそう言われるようになった」だけの話ではなく、言われるだけの根拠が存在しているのである。&br()ただゲームの難易度が高いだけならまだしも、この『ウィンキー補正』に至ってはただの嘘つきであり、SRPGとしてはお粗末で大きな問題である。 //&br()このシステムを作る時間があるなら他を改善することもできたはずが、態々こんな複雑な仕様を実装した事も意味不明。 ---- *評価点 -インフレした火力は自軍も備えているため、要点を押さえてプレイするとサクサク敵を落とせて快適なプレイを楽しめる。 --2回行動も相まって攻めが非常に強いSLGである事を把握し、MAP兵器+長射程武器による先手必勝、高い回避能力を持つユニットを囮にして反撃で削る、強敵には「脱力」「挑発」を駆使する、早いうちに2回行動ができるパイロットや、ロボット、地形適応が両方ともAのユニット、「激励」「かく乱」等を習得するパイロットを育て、ほかはいっさい手を加えない…などを心がければ、スムーズに攻略できる。それでも、シールド防御、切り払いなどではそれなりにリセットを強いられるような運が絡む部分もある。 --これらは、ピーキーながら慣れると楽しめる要素と言え、それゆえに今でもコアな愛好家が存在している。~ また、一見キャラゲーらしからぬシビアさと言われがちだが、本作より参戦した「イデオン」「トップをねらえ!」「エヴァンゲリオン」は、上記の戦術と非常に相性がよい。シナリオにもしっかり絡んでいることから、新規参戦を優遇するという役割はしっかりと果たしていると言える。 -前述したドラムの問題こそあれど、SSに使用されているパッチの高性能さとそれを見事に引き出した担当者の優れた手腕により、BGMのクオリティは非常に高い。 -一部の合体・発進ムービーは実際に放送されていたアニメをほぼそのまま使っている(BGMとボイスはゲーム内のものを使用)。「手抜きだ」という批判もあるものの、原作視聴済みのプレイヤーが思い出に浸る要素として機能している。 --本作発売時点でアニメが存在していなかった真・ゲッターロボとマジンカイザー、グルンガストのムービーはCGで制作されており、こちらも当時としてはかなりの出来栄えである。 -今作で採用された新システムには、後年のスパロボにも引き継がれた便利で画期的なものが多い。 --特に、強化パーツの入手が、煩わしい「マップの探索」から「敵を倒して入手」に変更された点は大きい。 --『[[魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL>スーパーロボット大戦外伝 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL]]』から修理及び補給により経験値が手に入るシステムを逆輸入し、また修理されたユニットとのレベル差により経験値に補正が入るようにされたため、サブユニットを育てやすくなった。 ---不便だった『第4次』の修理装置/補給装置の弾数制が廃止され、再び無限となった事も育成のしやすさに一役買っている。 --戦闘終了後に「残り精神ポイントx2」分の経験値が入る。修理・補給ユニットの専属パイロットにとっては貴重な経験値ではあるが、このシステムのせいで精神コマンドを気持ちよく使い難い(使うと獲得経験値が下がってしまう)と言う事もあり、後の作品には採用されていない。 -隠しユニット、パイロットの数が多く、初参戦である『トップをねらえ!』からはシズラー黒((本作品ではシズラーブラックと表記))が入手可能。 --また、スパロボでは初めて師匠こと東方不敗がマスターガンダムと共に参入する。非常に強力なユニットとなっており、終盤では「石破ラブラブ天驚拳」の代わりに「石破究極天驚拳」が見られるなど、贅沢三昧となっている。 --『第4次/S』でフェードアウトしていたハマーンも、条件を満たすことでシリーズ初となる自軍加入を果たせるようになった。~ 残念ながら鬼のような強さを誇ったキュベレイは入手できないが、彼女の能力値は敵仕様のままなので一級MSに乗せてやれば即戦力となる。 -発売前から鳴り物入りで喧伝された新システム、「DVE」「ひとことモード」はいずれも評価が高く、後の作品でも多く導入されている。 --『イデオン』関連のイベント、前述の東方不敗との決戦イベントはセリフの殆どがDVE。 ---開発スタッフが『イデオン』に注いだ愛は凄まじく、コスモの「こんな甲斐のない生き方なんぞ俺は認めない!」とか、カーシャの「そうよ、みんな星になってしまえー!」など、本編では殆ど再現されていない『発動篇』のセリフまで収録されている。 --またそれまであまり目立っていなかった『ダンバイン』のエレ&エイブやトッド・ギネスはDVEによって存在感を見せており、中でもトッドは上述した逢坂氏のエピソードも功を奏したか『完結編』を含めかなり気合が入っている。 --更にはオリキャラでも敵同士でDVEのやり取りを交わすキャラがいる。だからこそ主人公には何もないのが気になってしまうが…。 --キャラ辞典の「ひとことモード」では、戦闘員と同じ声優である非戦闘員も喋ってくれる。例えば、セイラ・マス役で井上瑤氏が出ている三条レイカやフォルモッサ・シェリルなど。 ---ただ、サリィ・ポォは冬馬由美氏が『F91』のセシリー・フェアチャイルド役で出ているのに喋らない。 --また子安武人氏、速水奨氏、松井菜桜子氏の3名は本当に一言しか喋ってくれない。 --『スーパーロボット大戦Fを一生楽しむ本(セガサターン版)』によると、このキャラによって喋るセリフの数に差がある原因は、「ひとことモードは開発途中で付け加えられたシステム」だからであるという。実装決定前に声を録音していた声優のセリフは少なく、実装後に録音した声優は逆に本編では使わないようなセリフまで録音したため多くなっている。 ---特に『第4次S』や『新』で声のついていたキャラは新録されていないキャラも多く、そのためアムロや甲児などはメインキャラなのにDVEが存在しない。逆にハサウェイには『新』での音声ライブラリがあったため、戦闘員でもついで出演でもないのにひとことモードで喋る。 ---- *総評 事前から発売後まで雑誌での取り扱いも大きく売れ行きはよかったものの、シビアなゲームバランスと謎の不具合の数々とユーザビリティの悪いシステムでも話題となる作品。~ 厳しい言い方をするなら当時の『ガンダムW』『エヴァ』などの人気の高まりにより起きたロボットアニメブームのおかげで「様々なロボットアニメが一堂に会する」と言うお祭りゲーの需要が高まったため急に売れたとも言える。~ 散々延期された挙句前後編に分割され、延期してなおゲームバランスに無視できない問題が多々あるのを見る限り、当時の開発現場が相当混乱していたであろうことが窺える。 一方、当時のスパロボシリーズは本作に限らずゲームシステムはあまり重視されておらず、良くも悪くも、「ゲーム性」よりも「お祭りゲー」であることに重きを置いていた節があった。こうした方針が転換されるのは、次回作となる『[[スーパーロボット大戦64]]』以降となる。 //アヴィエスレルムの初見殺しがあるにせよ、バグの産物でもあるとはいえ64は今までと比べると一気に難易度が下がってる。 分割販売・バランスに問題・バグが多い等の問題を抱えている一方、ネットなどでは話題になることも多く、本作を愛好している人は決して少なくはない模様である。~ 現在でも手ごたえを求めて遊ぶ人がいたり、この超難易度のゲームで縛りプレイを行ったり、かなり詳しい攻略サイトが出てきたりする点からも窺える。もっとも今から遊ぶ場合はどうしても時間がかかったりする点や、自分のお気に入りのユニットだからと容易に活躍させられるとは限らないという点などを考慮し、『64』以降や『新』以前とは違った独自のプレイ感覚への慣れを要求されることを覚悟して臨むべきだろう。 ---- *移植版 SS版発売から約1年後にPSに移植された。主な相違点は以下の通り。 -「聖戦士バグ」や「暴走初号機操作バグ」等、一部の不具合が修正された。~ 一方でPS版独自の不具合も発生している。幸いにもゲームプレイに大きな影響を与えないものばかりであるが。 -SS版では『F』→『完結編』で仕様が変更された部分があったが、それらが『完結編』仕様で統一された。 -PS音源の問題もあるが、アレンジの評価が全体的に芳しくなく、アレンジというよりはもはやリミックスである。~ 主人公BGM「TIME TO COME」には大幅な変更が加えられており、「ダンバイン」、「グレートマジンガー」のBGMは音程のずれがある。~ 一応擁護すると全ての戦闘BGMが悪いわけではなく、リューネの「フラッパーガール」や大ボスの「ARMAGEDDON」等PS版の方が好評な曲もある。 --アレンジとはまた別の形だが、魔装機神組のBGMはSS版はLOE準拠のアレンジだったのに対し、こちらは『第4次/S』までの旧来のものに差し戻されている。 --ちなみにBGMはSS版ではBGM担当が藤本大輔氏1人であったのに対し、PS版ではSS版を担当した藤本氏が退社していたため代わりに稲田義広氏、藤原達也氏、寒川真澄氏の3人がサウンド制作にあたっている。 -一部BGMの変更 --『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の戦闘BGMが、「MAIN TITLE」から「νガンダム」に変更されている。~ 「νガンダム」の評価が低いという訳ではなく、こちらも原作を代表する人気曲ではあるのだが、やはり変えられた事に対する不満は大きい。 --ゲスト三将軍の戦闘BGM「VIOLENT BATTLE」は、曲名こそ同じだが、メロディーラインからして完全に別物のBGMに差し替えられている。~ これに関してはあくまで変えられた事に対する不満があるだけで、BGMの出来自体は意外にも「これはこれで悪くない」という評価を得ている。~ 最も変えられたのは曲の最初の部分で、PS版では落ち着いたトーンと低音が主体となっている。これにより得体の知れない不気味さが出たとして、普段のどこか抜けた口調と敵対した時の強さのギャップが凄まじいゼブにはこのアレンジの方がいいとの声が上がる事となった。 -主に『F』において、敵がドロップする強化パーツの一部が改悪された。 --リアル系第5話「ヒイロとリリーナ」で特殊条件を満たした場合、初期配置の敵機がより強力なものに変化するという隠し要素が存在する。~ SS版はこの内の1機から「ブースター」を入手できるが、PS版ではこれが何の変哲もない「リペアキット」に変更されている。 --同じく第18話「ジェットスクランダー危機一髪!!」で5ターン以内に全滅させた場合、敵増援の出現位置が変化する隠し要素が存在する。~ SS版はこの内の1機から貴重な「ミノフスキークラフト」を入手できたが、PS版では通常増援と同じ「チョバムアーマー」にされてしまった。 -ハードの仕様の都合上仕方のない事ではあるが、セーブ・ロードが長くなった。 -コロニー等の一部オブジェクトが変わっている。 -SS版では主人公設定のときに誕生日を本体の時計と同じ日にすることでエヴァのキャラクターが祝福してくれる裏技があったが、PSには時計がないので当然削除されている。 -シナリオ攻略中にクイックセーブすると、ゲームオーバー時にタイトルまで戻る。セーブさえしなければ一応全滅プレイは可能。 -ゲームバランスの酷さは相変わらず。HP回復コマンド「信頼」をNPCに使えなくなった分余計に難しくなっている。 -『F』『完結編』それぞれに同梱されている応募シールを、『[[全スーパーロボット大戦 電視大百科]]』に付属の応募用紙に貼って送ることで、「超合金マジンガーZ(第1期の復刻版)」がもれなく貰えるキャンペーンが存在した。 ---- *余談 -2023年8月にTwitter(現X)で、本作のプロデューサーである寺田氏から当時の開発状況についてある程度の裏話がなされた。それによると、開発スタッフは版権スパロボと魔装機神シリーズの2ラインでのシリーズ継続を予定していたところに、上層部から新たにセガサターン用に『[[第4次スーパーロボット大戦]]』並みのボリュームで版権スパロボの制作を命じられ、予定していた2ラインを止めて本作の制作を開始したものの、制作スケジュールが壮絶なまでにタイトで、開発ノウハウがないセガサターンであったことも災いし、スタッフに離脱者が相次ぐなど満身創痍になっていたことがうかがえる内容であった。 --セーブデータバグに関しても発売前から把握していて、セガの協力も得てバグが発生しないよう対策をとったつもりでいたが、それでも発売後に発生してしまったとのこと。バグの内容が内容なだけに、割られたディスクが送り付けられてきた事例を紹介し、プロデューサーを退いた今もなお、深い反省の意を示している様子。 --本作の分割発売もそういった事情からの苦肉の策であり、説明書やパッケージといった印刷物が完成した後の納期ギリギリの決定であったらしい。それでも分割によるシナリオ増や上記のバグ対策といった作業量の増加で開発スケジュールは好転しなかったらしい。 ---前編である『F』クリア後に表示させる次回予告演出は、シナリオ後半に登場を予定していた「伝説巨神イデオン」と「トップをねらえ」を版元との契約上どこかで登場させる必要があったための演出であった。 -本作の後、スパロボシリーズの開発を担当していたウィンキーソフトはPS移植版や旧作リメイク版の『[[スーパーロボット大戦コンプリートボックス]]』を手掛けた後に開発から離れ、バンプレストが子会社として自社スタジオのバンプレソフトを立ち上げて『α』の開発を行うようになり、外注作品もウィンキーソフト以外の会社が手掛けるようになるなど、ウィンキーソフトは2010年発売のDS版『魔装機神』までスパロボシリーズの開発に一切関わらなくなっていた。 --これについて長らく経緯が語られず、本作の分割発売やバグの多さが理由でウィンキーソフトが開発から外されたという説もあった。しかし上記の寺田氏の裏話によると、本作完成後に上層部からスパロボシリーズの更なる開発が指示されたことで、これ以上は請け負うことができないとウィンキーソフトが離脱することになったとのこと。 ---その後、ウィンキーソフトの要望で『[[スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD]]』を皮切りに魔装機神シリーズが16年ぶりに再開し3作品を発売し完結を迎えている。 ---その後ウィンキーソフトは2015年に多額の負債を処理できず破産申請し、敢え無く倒産の憂き目を見ている。幸いにもウィンキーソフトに所属していたスタッフは、その多くが2023年現在もスパロボの開発に携わっているとのこと。 -本作がセガサターンで発売された経緯について、本作発売当時の1997年は1月にセガとバンダイが合併しセガバンダイとなる計画を発表したものの、5月に取りやめとなり、その後本作が9月に発売されたこともあって、元々はセガバンダイにまつわる計画の1つだったという予想が当時からなされていたが、これは上記の寺田氏のX更新により否定されている。 --別のインタビューで『新世紀エヴァンゲリオン』の参戦は、当時ゲーム化の権利を持っていたセガのハードだから実現できたことが言及されており、当時大ヒットしていた『エヴァンゲリオン』が登場するスパロボ作品を発売したかったバンプレスト側の意向が働いたのかもしれない。 -SS版『F』の予約特典はゼンマイ式の人形セット。予約数が多かったようで早期に締め切られ、その後は小冊子に切り替わっている。 --人形セットの内訳はνガンダム、マジンガーZ、真ゲッター1、コンバトラーV、ダンクーガ、エヴァ初号機の6体。このうちエヴァ初号機以外の5体は 『スーパーロボットシューティング』限定版付属の人形セットからの流用品であった。 -『逆襲のシャア』のキャラ、ネオ・グランゾン、などが没データとして残っている。 -あまり知られていないが、一般的に『α』から認知されている熟練度システムは、実は本作から採用されている。 --しかし熟練度を獲得できるシナリオは『F』の僅か10のみであり、それによって内容が変化するシナリオは『ヒイロとリリーナ』及び『南海の死闘』の2つだけ。~ 獲得した熟練度をゲーム内で確認する方法すらもなく、作りかけで放置されたと思わしきシステムとなっている。 --またSS版後期ROMでは、熟練度によって変動した敵からバリアジェネレーターを高確率で、超合金ニューZを低確率で入手できる。~ ちなみに前者は装備しても何の効果もない没になった強化パーツ、後者は本来は『完結編』でしか入手できないはずの強化パーツ。~ どちらも本来なら入手できないはずの強化パーツであり、やはりこちらも作り込みの浅さが窺える。 -後に信頼補正と呼ばれるシステムが本作にもマスクデータとして採用されている。特定のパイロット同士が近くにいると攻撃力や防御力が上がるようになっている。 --レベルが上がるとかなり大きな効果になるのだが、攻略本等にも載っていなかったので解析や研究が進むまであまり知られていなかった。 -『F』前半で多く出てくる「DC兵士」などザコ兵士のセリフがやけにヘタレている。ヘタレ型一般兵の担当は菊池正美氏と島田敏氏であったが、菊池氏が普通に弱そうなのに対し島田氏のものはやたらに気合の入った弱さ(雄叫びがやけっぱちの悲鳴にしか聞こえない、頻繁に声が裏返る、といった具合)を見せ付けている。&br()そんなヘタレボイスがα、GCなどに流用され続けた結果、いつの間にか島田氏が当てたザコ兵士は「島田兵」と呼ばれ一般兵の代名詞となった。この島田兵は寺田Pからも「キング・オブ・一般兵」の称号を授けられ、後の作品で島田氏が演じたキャラクターにも「○○島田兵」とネタにするプレイヤーも現れる事に。 //--後に『[[第2次スーパーロボット大戦OG]]』にて、『[[D>スーパーロボット大戦D]]』に登場した敵キャラのコンターギオの声を島田氏が担当し、「ネームド島田兵」などと呼ばれている。 //--その続編の『スーパーロボット大戦OGムーン・デュエラーズ』でも、『[[J>スーパーロボット大戦J]]』のオリジナル組織「フューリー」の幹部として追加された敵キャラであるカロ=ラン・ヴイの声を島田氏が担当している。 //この先島田氏が声担当するキャラ増えるたびに表記増やしてくのか?ってことになるのでばっさりカット //島田氏が担当するキャラが増えるたびに表記を増やすと長くなってしまうので、簡潔に追記しました。 --菊池氏と島田氏以外では、「エリート兵」以上のパイロットを演じる郷里大輔氏の演技もアドリブが入っているようでかなり趣がある。雄たけびや「うぅ…(ああぁ…)パワーが…違い過ぎる…」は聞いていて印象深い。 -『F』のカラオケモードにおける「カムヒア!ダイターン3」では、ダイターン3の武器の1つである「ダイターンジャベリン」が登場するが、ゲーム本編には登場しない。 --これは初期ロットのみで、バグが修正された後期ロットでは「ダイターンザンバー」に修正されている。なお前述の『F』の「初期・後期ロット」の見分けポイントの一つとなっている。 //ただの表示ミスで実害があるわけではないので、問題点から移動 -講談社の児童誌『月刊コミックボンボン』にて本作の4コマ「パロディギャグ競作」とコミカライズ「リアルストーリー」が連載されていた。特に後者は開始時に表紙で「長編まんがスタート」と銘打たれ、新連載から2号連続で掲載順トップという力の入れようであった。 --しかし、98年4月号の編集長交代の煽りを受けて2つとも連載が終了。後者に至ってはたったの4話だけしか連載されなかった。しかも3話以降はゲーム内容と無関係のオリジナルストーリーとなっており事実上は2話打ち切りである。最終話はオリジナルキャラの少年たち((うち1名は作者のおーくらやすひろ氏が本作の前に執筆していた「ボンボン新人まんが大賞募集まんが」の主人公に酷似している))がメインでゲームの登場キャラは最終盤にしか登場せず、主人公のミーナに至っては未登場である。図らずも『完結編』における主人公の空気化を先取りする形となってしまった。 --ちなみに4コマを連載していた漫画家・冬凪れく氏はこの時の連載分ギャグ漫画を同人誌として出版している。 -賛否両論ある作品でありながら今なお人気が高い本作であるが、発売日当日に店の前に早朝から行列が出来たり、『完結編』発売時にはその様子が報道番組で取り上げられたりするなど、当時から話題性があった。 -今は亡きケイブンシャから出された『完結編』の攻略本が、使えないユニット・キャラや存在感のない敵に対し容赦のない罵声を浴びせており、一部で有名である。 --しかもSS版『F』・『完結編』とPS版『F』・『完結編』それぞれ4つに加えさらに狭く深い攻略をしている『一生楽しむ本』SS・PSと計6冊もあり同じキャラでも紹介の仕方が違っている。中には1ステージごとに、スタッフである阪田雅彦氏と寺田貴信氏のコメントが挿入されているというものも。 --体裁の関係か、なかなか今では見られない文面の砕け具合に時代を感じてみるのもいかがだろうか? ---ウィンキー時代の他のケイブンシャスパロボ攻略本も結構独特なレビューがされているので古本屋などで探してみるのも面白いだろう。 --ソフトバンクからも攻略本が出ており、こちらも負けず劣らずの辛辣かつ脱線した内容のコメントが多く、別の意味で読みごたえがある。 //↑攻略本のネタまで動画載せる必要がないので削除。「必要最低限」を心がけましょう。 -本作の女性主人公の声優は、林原めぐみ氏、宮村優子氏、緒方恵美氏と、本作初参戦のエヴァンゲリオンの主要人物が主に担当している。~ 残る一人も、トップをねらえ!の主人公役である日髙のり子氏が担当。彼女の起用は声優陣の出演したアニメ制作会社がガイナックスであるという共通点からだろう。 --ちなみに男性主人公の声優陣は難波圭一氏、堀内賢雄氏、石野竜三氏、関俊彦氏であるが、この4名には「非主人公でガンダムを操縦したパイロットを演じたことがある((それぞれ順番にカツ・ジャミル・五飛・デュオ))」という共通点がある。(難波氏の演じたカツもMk-IIを操縦している。) //修正および集約 -本作で初の参戦を果たした「マジンカイザー」は、のちにダイナミックプロによってOVAとして逆輸入された。 --さらに、『[[スーパーロボット大戦GC]]』からは、こちらのOVA版が参戦している。 ----

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