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機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム」(2023/07/09 (日) 12:47:01) の最新版変更点

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//全体的に余計なことまで書きすぎな点を簡略化 //機体名まで目次に出て、目次として見づらいので形式を変更します。 それと機体説明が非常に長くなってるのでregionに格納します。 *機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム 【きどうせんしがんだむ がんだむばーさすがんだむ】 |ジャンル|チームバトルアクション|&amazon(B001EYTO4Y)&amazon(B00462Q5UW)| |対応機種|アーケード(SYSTEM256)&br()プレイステーション・ポータブル|~| |発売元|バンプレスト|~| |販売・開発元|カプコン|~| |稼働開始日|2008年3月28日|~| |家庭用|2008年11月20日/5,040円(税込)|~| |廉価版|PSP the Best:2010年12月2日/2,800円(税込)|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''|~| |ポイント|''モビルスーツの性能の違いが戦力の決定的差''&br()1バグ6強、弱キャラはとことん弱い極悪バランス&br()ジョインジョインフリーダムゥ&br()ゼロシステム並みの鬼畜CPU&br()キャラゲーとしては悪くない&br()後のシリーズの基盤となったシステム|~| |>|>|CENTER:''[[ガンダムVS.シリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 最大4人同時通信・2on2のタッグバトルがウリの、ガンダム3Dアクションゲーム『機動戦士ガンダム VS.シリーズ』(以下VSシリーズ)の第7作目。~ 従来の作品は特定のガンダム作品を下敷きにしていたが、本作から全てのガンダムシリーズ(公式告知では「映像化したシリーズのビッグタイトルのみ」)が集結してのお祭り的内容となった。~ 各作品から主に主役や、シリーズを代表するような機体が参戦。 ---- **特徴 -操作系やシステムは連ザをベースにしているが、いくつかの仕様変更が行われている。 --機体コストは細かく分割されていたものが「1000」「2000」「3000」と簡略化。戦力ゲージの総コストは6000。 --コストオーバーシステムと呼ばれる新要素が追加された。撃墜して再出撃する際に、使用する機体のコストが戦力ゲージの量を上回っている場合、現時点での戦力ゲージの量に応じて機体の体力が減少すると言うもの。使用している機体のコストが高いほどチームの総体力が減少する。バランス調整の一環。 --格闘は連ザからの「格闘ボタン+レバー入力で格闘内容が変化」というものから、格闘ボタンを押した時の機体の状況によって格闘が変化する、連ジやエウティタに近い操作に。 --シールド防御は機体毎に連ザからの手動式か連ジと同じ自動防御式のどちらかになった。基本的には実体シールド装備は自動式、ビームシールド装備は手動式だが一部例外もある。 --「Gクロスオーバー」の存在。これは従来の「覚醒」に近いものだが、自機のパワーアップ等はなく、特大の範囲攻撃を繰り出すという内容。被ダメージや攻撃によってゲージが蓄積し溜まると使用可能となる。発動すると攻撃範囲が表示され(機体が所属する作品毎に異なる)、数秒後に攻撃が発動する。 --チームシャッフルシステム。シャッフル設定の台では対戦する4人のチームを対戦毎にバラバラに編成する。2on2という性質上、これまで特定の相方がいないと対戦がしづらかったことへの措置と思われる。 --武装間キャンセルルートの追加。メイン射撃からキャンセルでサブ射撃を出すと言った射撃間の連携や、メイン射撃キャンセルで特殊格闘を出すといった連携が多くの機体に搭載された。これまではチャージショットくらいしか連続攻撃の手段が無かったが、これにより相方との連携なしでメイン射撃始動の強制ダウンコンボなどができるようになっている --「モビルアシスト」と呼ばれる特殊な攻撃の存在。機体それぞれが仲間を呼び出し、それぞれ特徴的な攻撃を繰り出す。呼び出すアシスト、使用回数は機体によって固定。 --換装(武装変更)。前作までは武装違いは別機体扱いだったが、今作から一部の機体はゲーム中に換装・武装変更ができるようになった(例:エール、ソード、ランチャーに換装できるストライクガンダム)。 --上記モビルアシストや換装をはじめ、ほぼすべての機体に従来のシリーズの常識を覆すような武装が搭載されるなど、機体が強く差別化されている。 ---それ自体は機体毎の個性付けとして悪くないのだが、今作ではこの試みが結果として後述する問題点に繋がってしまう事になった。 -その他、細かい仕様が変更されており「VSシリーズの原点回帰」を意識した仕様になっている。 -1人or協力プレイでは難易度別に遊びたいルートを選択し戦い抜く。スコアが高いとEXステージに進み、ラスボスのデビルガンダムを倒せばエンディング。 --CPU戦では各ステージに各ガンダム作品にちなんだタイトルが付けられており((ガンダム大地に立つ(1st)、地球光(∀)、最後の勝利者(W)など。))(アルティメット、タイムアタックを除く)、敵MSもそれにちなんだものが出てくる場合が多い。 --エンディングではデビルガンダムたちの残骸の上にエンディングを迎えた機体が立っている。その後スタッフロールのバックに1枚絵が5枚表示されるのだが、その中には格好いいものもあれば、ネタにしか見えないものも混ざっている。 ---- **問題点 ***対戦ツールとしての問題点 ''非常に対戦バランスが悪い。'' -鳴り物入りで登場した本作だが、各機体の優劣がはっきりと分かれており、まずその点でもって非常に大きな問題を抱えている。 --しかも、機体の研究が進むにつれ高機動機体による逃げ待ち主体の戦法が強力なことが判明し、''更に対戦環境が悪化した。''対戦ツールとしての出来はシリーズ最悪と言えるだろう。 --最終的には、強機体の中でも特に上位に位置する以下の4機が環境を支配することとなった。 -''バグ機体'' --「最強」を通り越して最早別のゲームをしてしまっているが故につけられた呼び名。 #region(バグ機体) ''フリーダムガンダム'' -オーソドックスな射撃武装と高い機動性を備えた射撃寄り万能機体…にするつもりだったのだろうが、''「存在そのものがバグ」とすら称される本作最凶最悪の機体''になってしまった。 -諸悪の根源は、''キャンセル覚醒と呼ばれる特殊射撃技''。~ 特殊射撃入力で、&color(red){ほぼ全ての動作を高速移動でキャンセルする事が出来る}。弾数は3発。「たったの3発」と思うかも知れないが、そうではない。''3回もキャンセルできる''のだ。 --VSシリーズでは「飛んだ機体の着地時の硬直」を狙って攻撃を叩き込むのがセオリーである。その着地を3回も誤魔化せてしまえば、他の機体では勝負にならない。 ---耐久値を落として((耐久値が550で、下位である2000コスト機体の平均よりも低い。))調整したつもりだったのだろうが、文字通り「''当たらなければどうということはない''」以上釣り合いが取れているとは言い難い。 --キャンセル動作自体に隙が無い上にこの技は高速移動を伴うため、その瞬間のフリーダムを捕えて攻撃することはまず不可能。キャンセル覚醒自体をさらにキャンセルして連続行動する事すら可能。 ---おまけにブーストを使わないので、滞空能力・移動能力がケタ違いに高い。他の機体では追えず、追ってもこちらが先に着地して硬直を晒すことになる。 --キャンセルをからめたコンボの火力も酷い。通常は連射ができないゲームシステムの中で、この機体だけは「ビームライフル→キャンセル→ビームライフル」のように連続攻撃ができる。格闘でも他機体の主力コンボが大体200ダメ前後の中で''軽く250ダメ前後を叩き出せる''。&s(){サテライトキャノン涙目}。難易度、条件は厳しいが300を超えるものもあり、低コストは一瞬で蒸発する事がある。 ---とどのつまり、&bold(){周囲が『連ザ』のじりじりとした攻防のシステムで戦っているところに、この1機だけ圧倒的に自由度の高い『EXVS((当ゲームの次々作にあたる作品))』仕様で戦っているような状態}である。 --キャンセル覚醒が弾切れになっても素の機動力が非常に高いうえに、キャンセル空撃ちを利用する技(通称:特格空キャン)で上空に逃げられるため死角はない。 --そうこうしているうちに、''10秒で特殊射撃技の弾数は完全にリロードされる''。 ---流石にまずかったか、以降のシリーズではこの手の武装は20~30秒程と長めのリロードタイムにする等して調整している。 -その強さから、''ガチ対戦においてはフリーダムを使わない理由が無い''。全国大会においてはほぼ全てのチームがフリーダムを使用していたほどである。 --''そしてその相方も8割近くがキュベレイMk-II''という、あまりにも代わり映えしなさ過ぎる組み合わせばかりだった。 --普通、全国大会のような多数のプレイヤーが集まる場所では、いわゆる「強キャラ」は場慣れや対策研究が進むことなどから意外と少ない事が多いのだが、そういう次元の話ではなかった。本作のゲームバランスがどのようなものかを物語っているこの事態は、後に「''全国大会の悲劇''」と名付けられた。 ---大会のゲストとして呼ばれたアムロ役の古谷徹氏も、出場した組み合わせがフリーダムとキュベレイMk-IIばかりだった事に疑問を呈している((古谷徹氏が演じているキャラクターの機体は出場していない。))。古谷氏は本作のプレイ経験はあるが、自分が演じたアムロの乗機である初代やνガンダムしか使っていなかったため、いかに本作のフリーダムがぶっ壊れていたかを知らなかった。それ故の疑問である((スタッフは「コストバランスの関係によるもの」と回答していたが、苦しい言い訳といわざるを得ない。))。 --一部のプレイヤーからは「''このゲームは互いにフリーダムを使って、どちらが先に相方の機体を6000コスト分落とせるかを競うゲーム''」と皮肉られた。ガチ対戦だと案外間違ってない所が余計に悲しい。実際、全国大会の決勝ではこの皮肉通りの勝負が展開されてしまった。 --ファンの中には、原作内で起こったある出来事に関してつけられた別の蔑称でこの機体を呼ぶ人もいる(詳しくは各自で調べてほしい)。 --あまりに酷い性能のために、フリーダムを使われた際にプレイヤーの言うべきネタ台詞がWikiに書かれた事があった。&br()例:「月は出ているか」((本来は『ガンダムX』劇中での台詞、及び第1話のサブタイトル。))(フリーダムが来たらこの台詞を叫びゲーセンの外に出て月を見る。深呼吸して心を安らげよう。) -何も知らない初心者プレイヤーが何気なくフリーダムを使っただけで、対戦相手からリアルファイトの被害に遭ったという事例や、そういったトラブルを防ぐために一部のゲーセンでは''フリーダムを使用禁止にする''という独自のルールを設けていた所さえもあった。それ程までに壊れた機体なのである。 --果ては、愛知県某所にてフリーダム使いのプレイヤーが他のプレイヤーを煽って殴られ、''警察沙汰になり全国ニュースになった''(新聞にも載った)という事件すら存在する。煽ったフリーダム使いのマナーが小学生並みで、煽られて暴力を振るった側の職業が消防士だったため、この事件は「''愛知県 小坊vs.消防''」と名づけられシリーズファンに現在までネタにされている。 #endregion -''7強上位'' --上記バグ機体は別格扱いとしても、これらの機体も明らかに性能やコスパが異常で正常な対戦バランスを崩壊させている異端児。 ---大規模な大会では機体選択肢を狭めないよう使用禁止になるケースもあった。 #region(7強上位) ''キュベレイMk-II'' -遠隔自動射撃兵器「ファンネル」を主体とするファンネルモードと、BR・格闘武器のある通常モードを切り替えつつ戦える機体。しかし、通常モードの武装はどれも性能が低く、ファンネルモードの武装は弾切れしやすい等で癖が強い。迎撃に使えるアシスト射撃はあるものの、どちらのモードでも機動性が劣悪なため、接近されると相当厳しい。ここまでだと弱機体だが、それら全てを補って余りある''ファンネルモードの特殊格闘''のおかげで強機体の仲間入りを果たしている。 -ファンネルモード中に特殊格闘を入力すると、9機のファンネルがロックターゲットに飛んでいき、原作さながらのオールレンジ攻撃(時間差包囲射撃)をかます。通称「特格ファンネル」。 --このときのファンネルが異常に高性能で、特格入力時にターゲットが有効射程内(赤ロック距離)なら、''その後に射程外へ逃げても、ステップ回避されても、ブーストダッシュされても、高飛びされても、お構いなしに自動追尾する''。しかも、包囲後のビーム攻撃は追加入力で任意にタイミングをずらして発射することが出来る。 ---ダメージもそれなりに高く、ファンネルの弾さえあれば連発することもできる。 -要するに、対戦アクションゲームに最もあってはならない「''お手軽かつ回避困難な武装''」なのである。 --その突出した性能ゆえに「ファンネルが本体でキュベレイはおまけ」と言われることも少なくない。復帰時に残弾が全回復して戻ってくる仕様を利用し、''ファンネルが切れたら特攻して死んだ方が味方のために良い''とまで言われるほど。 --かのフリーダムを捉え得る数少ない武装とも言われる。言い換えれば、油断するとフリーダムにすら刺さりうる壊れ武装という事である。当然他の機体での回避はというと…いわずもがな。 -シリーズ的に見ると、この手の一芸型機体は相方と戦略を激しく選ぶ上に相性ゲーになりやすいため敬遠されがちである。だが、よりにもよって''ベストパートナーがフリーダム''だったため、ガチ戦で使われることが非常に多かった。 --訓練されたフリーダム乗りになら、キュベレイ5落ち上等かつ片追いされても無問題な回避性能をタテに、特格ファンネルを存分に活かせるゲームメイクをしてもらえる。フリーダム側としても、(どうせ相手にしなくちゃならない)相手のフリーダムを牽制できる特格ファンネルは、願ってもない武装なのである。 --「相方を6000落とすゲーム」で「その逃げまわる機体を捕らえ得る弾を持ち、弾が切れたらさっさと落ちた方がいい相方」という完璧な相乗効果。出会ってはいけなかった2機が出会ってしまった結果は、フリーダムの項で述べた通りの悲劇であった。 ''マスターガンダム'' -Gガンダムからの参戦となったMF(モビルファイター)。原作で見せたMSらしからぬ機動を再現するために、一部の仕様が通常MSと異なっている。 --しかしそれが問題であり、他の機体と明らかに一線を画す素早い動きと水平機動力は凄まじいもので、あっという間に相手の射撃を掻い潜り、懐に入り込む事が可能なレベルである。 -武装も充実。特に十二王方牌大車併は超ローリスクで相手を長時間拘束できる上に、わずか15秒でリロード、さらにステキャンもない時代なので回避も困難で、下手な射撃武装よりよほど強い。アシストのデスアーミーも格闘の始動としては極めて優秀。 --遠距離でこそほぼやることがないが、システム的に元々遠距離で射撃が刺さるようなゲームではなかったためさしたる問題にならなかった。 -格闘性能は言うに及ばず。火力こそゴッドガンダムに劣るものの、発生・判定・リーチ・カット耐性等々総合的にはこちらのほうがはるかに優秀。 -BD格闘の跳び蹴りコンボも悪名高い。威力はそれほどでもないが、回避不能レベルの凄まじい発生速度なので近距離に寄られたら対応できる機体が非常に少ない。 --さらに瀕死時には「明鏡止水」状態((MFが瀕死になると発動するモード。全身が金色になり、攻撃力が増える。))となりダメージが''最大1.4倍''まで増える。 ''グフ・カスタム'' -''ほぼ全ての動作をワイヤーアクションでキャンセルすることが可能''((原作で量産型ガンタンクを連続で破壊していったくだりをイメージすると分かりやすい))。格闘は空キャンのみだが複雑な入力を用いれば全てでワイヤーキャンセルが可能。最低コストの1000でありながらこの様であり、近接格闘主体ながら攻め手も豊富。挙句の果てに付いたあだ名が「''使い捨てフリーダム''」。 --移動に使ったワイヤーは地上に着地すると回復する。着地と同時にダッシュすれば隙もなく、再びワイヤーまた着地ダッシュ…と無限移動が可能。その様子は[[某世紀末病人>北斗の拳シリーズ]]になぞらえ、''ジョインジョイングフゥ''と形容される。 --格闘モーションは当てる前ならワイヤーアクションでキャンセルができ、コンボ中に敵相方が割り込みに入ってきたときは最終段さえ当てなければ途中動作を空キャンして即座に離脱ができる。 --格闘の誘導ダッシュ中にワイヤーを射出して直角に近いレベルの軌道変化をさせながら忙しなく動く様は、見た目だけならフリーダム以上にインパクトが強く完全に変態機動の域。一連の動作が魅せる動きにもなっているため、ギャラリーの受けはいいが、相手にしている側はたまったものではない。 --また、どの格闘もヒット後は後格闘の急降下((完全密着状態だと相手を掴んで一緒に落下する技だが、間合い外だと自分だけが急降下する。ごく一部の格闘から出す以外は全て急降下になる))に派生でき、その急降下動作中はワイヤーアクションでキャンセルできるため、空中コンボから即座に移動に移れる。 ---単発ふっ飛ばし技で当てたらワイヤーキャンセル不能な空中横格闘も、後格闘にはキャンセルがかかるため、即座に着地したりワイヤーで敵相方を追ったりと基本的にどの行動も隙が無い。 -格闘モーションをワイヤーでキャンセルしたフェイントで相手の攻撃を誘う「待ち」に特化しており、攻め手に欠ける分フリーダムよりは対応しやすい。まあアレと比べればと言うレベルなだけで、こちらもガトリングとアシストが高性能なので大概である。 -使い捨てとはいえ優秀なメイン射撃、アンカー系武装としては破格の射程で格闘にまで繋げられたヒートロッド、ご多分に漏れず高性能なアシストと武装面にも恵まれており、決して無視できない存在でもあった。 -メイン射撃の性能は2000コスト射撃機体のヘビーアームズのメインと遜色が無いレベルで、制約があるとはいえ1000コスト格闘機が持つには度が過ぎている。アシストの射撃も当たると長時間の足止めを強いられるため、多少の撃ち合いなら付き合えるレベル。 -ガン逃げ能力は3000コストの領域に足を突っ込んでおり、完全な逃げに入られると''キュベレイMk-IIの弾幕ですら油断したら少しかする程度''で、相手をやる気を削ぐ意味では低コストな分フリーダム以上に極悪。そのため「グフカス&グフカス」、「グフカス&フリーダム」等は割と手に負えない強さを誇っていた。 -地上格闘コンボから移動用のワイヤーを当て、その後に異様に高威力な後格闘を直当てさせるコンボは最上位コスト格闘機体のゴッドガンダムにも迫る威力の凶悪なコンボであり、最低コストながらワンチャンから容易に引っくり返せる爆発力があったのも恐ろしいところ((自身も長時間拘束されるため、カットは容易だが相方と分断されてしまうとどうしようもない))。 --このゲームは地上でコンボを当てる機会がかなり少ないが、グフカスの場合は着地硬直をヒートロッドで取れば楽に地上コンボに運べるため、比較的狙いやすかったのも追い風。 -操作自体は比較的お手軽なキュベレイMk-IIの陰に隠れがちだったが、グフカスのあまりにもコストから逸脱した生存能力は語り草にもなっている。 -ちなみに続編NEXTでは、ワイヤーの本数減少や着地硬直の劣化など、全体的に弱体化しており、全ての機体がND((ネクストダッシュの略。様々な動作をダッシュ行動でキャンセル可能となる次回作のシステム))で機動力が大幅底上げされている(普通に考えればこれで差は縮まるはず)ものの、未だに全機体でもかなり高めの機動力を誇っている。 --また、ワイヤー射出から移動し始めるまでに若干の間ができたため、狙われている時に気軽に出せる物では無くなった。そもそも移動に移るまでの動作が速すぎたので妥当な調整である。 ---つまり、NDもなしにこんなに自由度の高いワイヤーアクションを取り入れていたこのゲームでは、いかにその性能がぶっ壊れていたかが分かる。 #endregion -''7強下位'' --上位4機には劣るが、一般機とは一線を画す性能を誇る3機。 ---単純な逃げ性能だけを見るなら上位機体と遜色なく、容易にガン逃げタイムアップを狙えてしまう。 #region(7強下位) ''ゴッドガンダム'' -マスターガンダムと同じMFのカテゴリーになる機体で、格闘、機動力共に高次元。 --当然こちらも明鏡止水持ちなので異常な火力を持っている。 --最高コストということもあって機動力だけならマスターすら上回り、多くの相手をタイマンで殴り殺すことができる。 -本機を象徴するのが特殊格闘に割り当てられた必殺技『爆熱ゴッドフィンガー』 --原作よろしく敵機に突進して掴みかかる技。発動時に若干の溜めがあるものの突進の速度が速い。 --この突進に''前面射撃バリア+格闘カウンター判定''がついており、正面から迎え撃つのは非常に困難。 --しかも、突進中に一度だけ追加入力で再度誘導を付けて突進することができる。 --掴んだ後は「ダメージは少なくなるが大きく動く」技か「その場から動かないが大ダメージを与える」技へと派生できるため、状況に応じて柔軟な選択が可能。 --総じて高性能な技であり、無対策の相手はこれ一本でほぼ完封できる。 --下位機体では手も足も出ないような異常な高性能機であるが、3000コストとして見るとフリーダムに、格闘機として見るとマスターにそれぞれ劣るため、これでも最上位と比べるとワンランク格が落ちるというのも事実である。 ---コスト制というシステムの都合上、原則として3000コスト同士でコンビを組むことはない。つまりフリーダムとゴッドは二者択一になるため、半ば自動的に選択肢から外れる。 ---コストも踏まえ自然に考えればマスターの上位機体になるゴッドだが、実はマスターと疑似タイマン状態になると、武装や格闘性能の差で''ゴッド側がむしろ狩られる立場になる''。他機体を対面にしたときの相性を見ても特にゴッドが勝っている部分もなく、高コスト機でありながら''実質的にはほぼ劣化マスター''でしかなかった。 ---とはいえ、仮にも7強に数えられるゴッドガンダムが弱いわけがない。マスターガンダムがそれだけ異常だったというだけのことである。 ''Ζガンダム '' -特殊格闘での変形急速上昇→横移動を利用した、ブースト切れ着地→キャンセル特格→ブースト切れ着地→キャンセル特格…と繰り返して戦場をバッタのように跳び回るガン逃げが強力。 -この連続変形機動を捕まえられるのは同じ7強くらいであり、その他の機体でΖガンダムを捉えるのは非常に難しい。 -また、僚機が撃破されると原作終盤にあった「体を通して出る力」が一定時間発動。機体がピンク色のオーラを帯び、''常時スーパーアーマーと専用の格闘2種類''(専用格闘は強力だがリスクも高い。また専用格闘を使用すると発動が終了する)が追加される。 --発動条件も多く落ちられる1000コスト(つまりグフ・カスタムやキュベレイMKII)と相性抜群なのもポイント。((これを見越してか、アーケードモードではΖが耐久極小の1000コストと共に登場するステージが存在する)) -普通に戦っても強いのにこれだけの特殊能力持ち。これではΖΖが可哀想である。 --ちなみに今作のΖは換装タイプ+地走という他では類を見ない仕様となっている。次回作では換装(とバルカン)が廃止された。 -やはり下位機体とは一線を画すような性能だが、「''直線的で比較的素直な射撃武装しか持っていない''」「上記のバッタ飛びムーブも''7強同士の対戦という前提では取り立てて強い行動でもない''」という点がマイナスになり、こちらも最上位帯と比べるとワンランク下となる。全体で比較すれば決して武装が弱かったわけではないが、最上位の環境がそれだけ魔境だったということである。 ''ガンダム試作2号機"サイサリス"'' -特殊格闘の急速上昇、加えてサブ射撃入力の急速下降技(足に攻撃判定付き)を組み合わせ、一瞬で地上の敵機の頭上を取ったり離脱したりする逃げ戦法が強力。 --この急速上昇は建物などで足場を稼げば''戦場の上限(見えない天井)に到達できる異常なブースト効率を持つ''。そのため単純に高跳び逃げに使うだけでも一般機にはお手上げとなる。 --相手方に7強がいなければ「特格で高跳び→核→リロードまで時間稼ぎ→高跳び→核…」という思考停止プレイで勝ててしまう場合もある。 -これにバルカンを撒きながらの連続ステップで相手の操作ミスや攻撃の空振りを狙う待ち戦術を組み合わせることで、相手にすると非常に鬱陶しい戦い方が可能になる。 --相手の側面に回り込んで蹴りを叩き込む横サブも地味に強く、横サブの軌道に刺さる射撃がほとんどないので、格闘性能の低い機体はコレ一つに蹂躙される。 #endregion -''その他強力な機体群'' --絶え間ない砲撃と自衛能力を有し決して無視できない''ガンタンク''、''陸戦型ガンダム''。 ---ガンタンクは低コストの中でも自衛能力が非常に高く、ガンタンクx2はグフカスx2に次ぐレベルのタイムオーバー狙いコンビだった。((稼働後期は下記のVガンダムが代わって台頭することになる)) --変形を繰り返すことで無限に上昇し敵を振り切れる((アップデートで戦場の上限が低くなったため逃げ切れない場合もある。))(通称:終わりのないディフェンス((Vガンダム前期OPの歌詞より。)))''Vガンダム'' --絶え間ない弾幕と回避動作で非常に鬱陶しい''ガンダム試作3号機'' --ファンネルと下格が強力でさながら連ザ2のプロビを思わせる''νガンダム'' --弾幕形成力が極めて高くステ待ちゲーを打破しやすい''ガンダムヘビーアームズ'' --ダウン属性のメインがとても高性能で変形も使える''ウイングガンダムゼロ'' --以上、強い機体はとことん強いとされている。CPU戦(後述)のせいで過小評価されがちの''F91''も低めの体力を除けば高めの機動力と豊富な射撃武装、MEPE発動時における爆発力もあり強い部類に属する。 -''弱機体'' --一方で弱い機体はとことん弱い。 #region(弱機体) ''ガンダムNT-1"アレックス"'' -元々はニュータイプに覚醒したアムロの為に生産された、ニュータイプ専用ガンダム。公式設定上は全ての性能でガンダムを上回っているのだが、本作ではザク改やドムと同じコスト1000機体(初代ガンダムは2000機体)として参戦((コスト別機体の数合わせのためではないか、NT-1のピーキーすぎる性能に振り回されていた劇中のクリスを再現しての低コストなのではないか、などと言われている。ちなみに、後続のシリーズでもこの機体は常に最低コスト機体である。))。 -原作通りチョバムアーマーを装備した格闘戦主体の機体。チョバムアーマーには攻撃耐性があり(アーマー装着中はよろけが発生しない上、相手の格闘攻撃を弾いて隙を作ることができる)一部格闘特化機体に対しては優位を持つ。 -が、&color(blue){その他の性能が悲惨極まりない}。格闘機体には間合いを詰める機動性・優秀な牽制射撃武装・当てやすい格闘・格闘コンボによる高火力等が求められるのだが、 --アーマー装着時は鈍亀、通常時でも並な機動性。 --牽制に撒ける射撃武器のバルカン・ガトリングガンが弾速遅い・威力低い・敵の足を止められないという三重苦。 --全体的に性能が並以下の、アーマー装着中の格闘武装。アーマーを脱いだ状態の特殊格闘だけは硬直が少なく使いやすいが、アーマーなしで格闘を振るのは相応にリスクが高い。 --一番強力なコンボはアーマー着脱を絡めた格闘コンボだが、''コンボ時間が長いうえに機体が大きく動かない''ため敵相方にカットされやすい。 -こんな有様のため、''アーマーと引き換えに全てを失っている''といっても過言ではない。 --格闘特化型とのタイマンでは強いが、援護能力が死んでいる上に鈍足すぎるため、放置されて相方が狙われるとできることが皆無。 --同コスト格闘機のグフカスに至ってはガトリングで速攻でアーマーが破壊できるため、特に問題にすらされていなかった始末。 -頼みのチョバムアーマーも微妙。 --格闘戦には強いものの、''連続被弾によるダメージ減算補正を受けない''ため、敵2体から射撃武器による集中砲火を喰らうとあっという間に剥がされてしまう。また、多段ヒットしやすい実弾武器や照射ビーム((ウイングゼロのバスターライフルなどの武装))などを食らうと一瞬で剥がされそのまま本体がダメージを受けるため、一部の機体相手にはアーマーの役割すら果たせない。 --そもそも鈍足すぎる&ブーストが無いため、普通の相手でも逃げ撃ちされると捉える前に剥がされる危険性が高い。逃げが強い機体相手だと勝負することすらできない。 -アーマーとの兼ね合いで本体の耐久値が250と全機体中最低に設定されているのもネック。単純な話、射撃2発か格闘1セット喰らえば瀕死~即落ちする。 --事故死しやすい上に耐久力の都合上、通信メッセージが当てにならないため相方との体力調整も難しい。 ---このゲームでは「通信ボタン」を押すと、(現在の耐久値)/(最大耐久値)に応じたメッセージが相方に送られる。ところが、低耐久のアレックスは、耐久値が50程度の瀕死状態であっても「通信内容」が「損傷拡大(本来は中ダメージ程度の状況で出るメッセージ)」になってしまう。加えて肝心のチョバムアーマーの状況は通信内容からは全然分からない。格闘機は相方との連携が肝だというのに、それすらも困難なのである。 ''ガンダムX'' -原作通り、高威力・広範囲・長射程兵器であるサテライトキャノンを搭載しており、高コスト相応のビームライフルとアシストを持つ。 -一方で格闘性能と機動性が同コスト帯最底辺クラス。特殊格闘に至っては搭載されてすらいない((これは次回作でディバイダーへの換装ボタンとなった。製作が間に合わなかったのではと推測されている。))。ファンからは「手抜き」との声も出た。 -要のサテライトキャノンは発射までが遅く、誘導・銃口補正が弱いため、CPU以外には殆ど命中が望めない。しかも外したが最後、莫大な硬直を晒してしまう。 --一番現実的に実戦で使うにはマスターと組むという方法がある。任意タイミングで特射ヒットからスタンが取れるのでかなりの命中率が見込める。しかし、マスターの特射は自分自身のセットプレイのために使った方が断然有効なので、結局はネタの域を出ていない。 -結局まともなのはビームライフルとアシスト射撃だけだが、そんなものは当然他の3000コスト射撃系機体(ν・V2など)にも標準装備されているため、それだけでは3000機体としてあるべきスペックが備わっているとは言い難い。 --サイサリスと同じく任意シールドガードが可能だが、ライフルと盾が一体化しているため、耐久限界(通常のビームライフルで約五発分)のダメージをガードすると盾が壊れ''一体化したライフルも使用不可''となる原作再現要素付き。 -ガンダムXファン涙目の弱さから、「ティファ(ガンダムXのヒロイン)が同乗しているからコスト3000」、あるいは「ティファが1500コスト、サテライトキャノンが500コスト、機体性能が1000コストの計3000コスト」とティファの分だけコストが上乗せされている扱いを受けることに。 -プレイヤー機として見た場合はこの悲惨な性能なのだが、アーケードモードで敵として出てきたときのサテライトキャノンの威力は脅威。ステージや設定にもよるが、直撃を受ければコスト1000なら即死、コスト2000でも即死や瀕死になることもある超火力へ変貌する。 -性能面では散々な評価の機体だが、演出面では全機体1の勝利ポーズ数を持っていたり、上述の通りティファの台詞もあるなどかなり優遇されている。その労力をもう少し性能面にも分けてほしかったところ。 ''インパルスガンダム'' -原作ではストライク同様にフォース、ソード、ブラストの3形態に換装可能な機体だが、同コンセプトのストライクが換装機になった一方で、こちらはフォースシルエット固定での参戦となった。 -原作の対フリーダム戦仕様を再現しているため、盾を用いた跳弾射撃・敵機の攻撃を避けながら反撃する分離射撃といったトリッキーな射撃武装を有している。しかし、両方ともビームライフルと弾数共有の上に足が止まるため、使いどころが限られる。 --BRの弾数自体はあるがリロードは並より低い程度、それでいて依存度が非常に高いため、隙だらけの射撃CSをどこかで入れないと弾が尽きてしまう。 -格闘武器は総じて発生が遅く当てづらくコスト帯下位の性能、機動性はそこそこあるものの旧世代機のエールストライクより低い。 --特殊格闘は原作でフリーダムにトドメを刺したブーメラン→エクスカリバー突撃のコンボが再現されたが、それも異様に威力が低く隙だらけ。 -耐久が他の2000機体より20少ない580となっている。 --同コストで耐久値500のF91は、高機動且つ小型のため被弾しづらく、足の止まらない射撃武装を豊富に備え、更にMEPE((通称"質量を持った残像"。発動中は被ダメージ2倍になるが攻撃の誘導を常時切り続ける特殊武装。))を持っていて非常に回避力が高かったために耐久値調整されたと言われている。 --一方インパルスは、盾を自動補給できる((射撃CSのパーツアタックを使ってコアスプレンダーになり、そこからMSに戻る際にBRの残弾と盾が回復する。))ために耐久値が減らされたと言われている。だがこのゲームの実体盾は''1ゲーム通して1回も発動しないことがザラな空気武装''((このゲームのシールドは2種類存在し、「任意でシールドを出してシールドガードできる」機体と、連邦VSジオン方式の「ごく狭い判定の部分に当たれば自動でシールドガードが発動する」機体があり、インパルスは後者。丸見えの攻撃でも狙って防ぐのは難しい。))だったので大した恩恵は得られなかった。 -Vガンダムの「終わりのないディフェンス」と同じこともできるのだが、コストの関係であまり話題にならない。 -要するに、''器用貧乏の極み''にある残念機体。ストライクガンダムの一換装形態であるエールストライクよりも使いにくいことから、''インパルスを使うぐらいならストライクを使え''とまでいわれることも。 --当然ながら、原作で撃破していたフリーダムをこの機体で倒すのは難しく、挑みかかっても十中八九返り討ちにあってしまう。攻略本では対戦モードにおいてフリーダムvsインパルスを両方CPUにして観戦するという遊び方が紹介されていたが、この性能差では…。 ''ΖΖガンダム'' -Ζガンダムの兄弟機。ほぼ全ての性能でΖガンダムを凌駕し、重装甲・高火力・高機動・変形・分離合体を両立した怪物MSという設定だが、本作では殆ど再現されていない。 -図体が大きく重く見えるがその分出力が高い高機動機体という設定が再現されず、機動性は同コストで底辺に位置している。ちなみにGvsΖと同じく変形もできない。 --参考までにゲスト参戦したGvsΖでは非可変機なものの最高コストとしてパワー・スピード共に申し分無い機体だった。 --重武装高機動だが(変形時の)小回りが利かないのが原作ΖΖの欠点であり、それを踏まえアニメのジュドーは小回りが必要な場面で本機からΖに乗り換える事もあった((これを「ΖΖ=鈍足」と解釈したせいか、ゲーム作品では重武装・鈍足な機体にされることが多いので実のところ本作に限った問題ではない。『スーパーロボット大戦シリーズ』でもハイメガキャノン以外にウリがない微妙性能にされがちで、ファンからさえ「波動砲ガンダム」と揶揄されたりもしていた。))。 -射撃武器の火力は高いが、メインウェポンであるビームライフル以外はどれも発射・弾速が遅く、狙って当てるのは難しい。さらに長時間足を止めてしまうため隙も大きい。 -格闘は威力こそ高いが、''ほぼ全てがプロレス技という清々しいまでの原作無視ぶり''。バックドロップに投げっぱなしジャーマン、極めつけに一番威力が高い特殊格闘は''[[スクリューパイルドライバー>ストリートファイターII]]''。Gガンダムの世界にデビューするつもりなのだろうか? --ビームサーベルを使った技は後格闘一つのみ、しかも性能はイマイチ。更に格闘のために''抜刀すると射撃を使ったコンボができない''という仕様となっている。威力自体は高いのだが、使いにくさ抜群である。 --結果、プレイヤーからは「コレジャナイΖΖ」「''これはΖΖではなくザンギエフ''」などと言われている。一応原作でも敵MSを放り投げるシーンはあり、ジュドーの名前の由来も''「柔道の山下」''((ロサンゼルスオリンピック柔道金メダリストの山下泰裕氏のこと。))なので、投げ技を当てられることは間違いではない。が、少なくとも原作で''スクリューパイルドライバーを決めるシーンなどはひとつもない。'' --また、今作のせいでΖΖの作品を語る際''「[[キュベレイを掴みスクリューパイルドライバーで大気圏突入するシーンに感動した>ストリートファイターEX]]」''という謎の捏造による風評被害を受けるハメに((実際に大気圏突入したのはΖガンダムとキュベレイMK-IIである。そもそもΖΖガンダムに単独での大気圏突入能力は無い。))。 この影響か、後のVSシリーズでもΖΖの格闘に投げ技やスクリューパイルドライバーが搭載されておりΖΖの代名詞的な技となっている。 -とどめと言わんばかりに、原作で見せた特殊な力(ビームサーベルやハイメガキャノンのハイパー化、サイコフィールド等)はすべて''未実装''である((ビームサーベルのハイパー化は2作後であるEXVSから、サイコフィールドや変形が再現されたのはEXVSから更に2作後のEXVSMBからである。))。Ζガンダムには搭載されているというのにこの仕打ちであり、使い勝手の悪さと意味不明な原作レイプも相まって、ΖΖファンでも使うのをためらう機体となっている。 -ちなみにモーションがおかしい機体に関してはZZ以外にもいくつかあり、特にウイングガンダムもよく上げられる。 --春麗のスピニングバードキックのような回転蹴り、フィギュアスケートのような開脚での蹴り上げ、フェンシングのような突き等々、原作で見たことないような動きの技ばかり使う。射撃が強く格闘性能が微妙なのであまり積極的に格闘を振りにいくような機体ではなく、それ故幸か不幸か目立つことが少なかったのが救いか。 --ZZやウイングのように機体の外見からくるイメージだけでモーションが作られたように思われる機体も多く、後述するお祭り要素もあり少々おふざけが過ぎる印象が強い。 ''サザビー'' -シャア最後の専用MSにして「既存のジオン系MSの全ての技術を結集した集大成」と謳われた機体なのだが、本作ではその面影は皆無。 -まずコストの問題。ライバルのνが3000なのに本機は2000。いきなり格差が発生している。 --これは「νとの原作コンビを無理なく組ませるため」「2000帯にファンネル機を入れたかったから」などの憶測がある。 -もっさりした足回り --他の機体に比べ機体幅が広い((原作劇中ではMSの大型化が進んでいて、サザビーは全長25.6mと、初代ガンダムより7メートルも大きい。さすがにそこまでは忠実に再現されていないが。))ため攻撃に引っ掛かってしまうことが多く、小回りも利かない。同コスト帯の機体に比べると、いまいち機敏性に欠ける。 --稼働初期は「機動性が低い」と言われていたが、検証の結果「機動性は2000コスト帯平均クラス」であることが判明。つまり、完全に機体のデカさに足を引っ張られていた事が判明し、改めて「メタボ」「デブ」など不名誉な呼び方をされる始末。 --原作のサザビーは、大型だがその分高出力高機動な機体である。ΖΖと同じく、見た目に合わせた調整をされたのではないかと推測される。 -イマイチな武装。 --ファンネルを搭載しているが、νガンダムのものに比べるとコスト差を差っ引いても性能が低く「撒いといて当たったら超ラッキー」なレベル。つまり「当てる武装」ではなく「動かす武装」なのだが、サザビーは動かした敵に当てる武装が''実質BRのみ''であるためイマイチ噛み合いが取れていない。 --格闘武装は、かち合いに強い以外全ての性能が低い。後述のCSを仕込んでようやく振っていけるレベル。 --特殊射撃に「ロンド=ベルの核迎撃」なる武装がある。これは''どこからともなく核ミサイルが飛来してそれをサザビーがファンネルで撃ち落とし、その核爆発で攻撃する''という超まどろっこしい攻撃。メガ粒子砲とかもっとゲーム向きの武装は沢山あるのに、なぜこれが採用されたか全くの謎。確かに原作でやってはいたが…。 ---しかも「ボタン入力した時点でロック対象が存在していた地点に爆風が発生する」という仕様のため実戦ではまず当たらない。そもそも発生が激遅なので使用すること自体がリスキー。 -唯一、射撃CSのビーム・ショットライフルはすこぶる優秀。 --高威力、チャージ時間が短い、足が止まらない、広く拡散してひっかけやすいと数あるCSの中でも特に優秀な部類。 --何よりの特徴は「殆どの行動を足を止めずにキャンセルして使える」点で、これを利用してサザビーのあらゆる硬直をCSで消すことができる。使いこなせば他機とも渡り合うことができるため「小技のデパート」「屈指の職人機」とも言われる。 --言い換えれば、CSキャンセルを使いこなせてようやく並機体という事でもある。使いこなすには相当の熟練度が必要。 -光る武装はあるものの、結局のところ''他の2000機体の方が普通に強いので''弱機体扱いされる事が多く、上のΖΖ、インパルスと合わせてコスト2000の弱機体トリオと見られている。 ''ドム'' -当て難いバズーカ・ただの目くらまし(よろけもしない)な拡散ビーム・微妙性能な格闘しか武装がなく、原作再現のホバー移動(地走)メインで縦方向の移動力が極端に低いため、対空性能が全機体中最低レベル。ドム系機体がこんな性能なのはシリーズの常だが、今回は他の地走機体(ガンタンク、陸戦型ガンダム、マスターガンダム、ゴッドガンダム、グフ・カスタムあたり)が極めて優秀なため、貧弱っぷりが余計に際立っている。 -ガンダムXと同じく何故か特殊射撃武装が未実装。これにより武装がバズーカのみというさもしい事態に。バズーカリロード中はアシストから出る支援射撃に頼るしかない。 -アシストだけはそれなりに優秀で9回も使えるのだが、低コスト故すぐ落ちるので使い切る方が難しい。このアシスト、相手との距離が近いと自動的に特攻してしまう(しかも非常に当てにくい)癖のある性能であり、活かすには緻密な距離調整が必要である。 -ACの対戦で味方CPUになると確実にガッカリする。何故かというとCPUはアシストを出すと何故か目に見えて攻撃がおろそかになるのだが、この結果本体と連動して攻撃するアシストもその特性上攻撃を行わなくなってしまうのだ。こうなってしまうと最早ただのコストを食うお荷物である。 他にもシャア専用ザク、ザク改、カプルなども弱機体扱いされることがあり、強い機体と弱い機体の格差は顕著である。 #endregion ''総合的に見て、ゲームバランスの擁護は一切不可能'' -ぶっ壊れて別ゲーが始まっているレベルの一部上位陣を除いたらまともな対戦になるか?というと、そんなことは全然ない。 --明らかにゲームにならない上記7強と呼ばれていた機体群を除いた大会も当時開かれた。だが数か月もするとそれらを除いた中でも強い部類に入る機体の弾幕ゲー・ステ厨ゲーを普通のBR主体の機体では''ほとんど打破できない''事が判明。 --さらにそれら7強以外の強機体まで除いた平和な弱機体だけで対戦すると、ステップやガン逃げがシステム的に強すぎてまともに対戦が行えない。障害物が多めなステージのステ厨は弱機体で捕まえるのはほとんど無理であった。 ---結局のところ''このゲームでまともなガチ戦をする事はどんな地域ルールを作っても不可能だった''という事実は、当時現役だったヘビーユーザーのほとんどが知るところである。彼らはまだ大絶賛稼働中だった連ザ2を続行する者も多く、ゲーム的な目新しさが無くなった稼働末期は連ザの方がインカムが多いゲーセンは幾らでもあったほどである。 ''タイムアップ引き分け狙いのチキン戦法問題'' -VSシリーズは、タイムアップになると参加プレイヤー全員が負け扱いとなる。 --これを利用し、自軍が負けそうになったら道連れタイムアップ狙いでひたすら逃げ回るガン逃げ戦法が存在するのだが、''このチキン戦法が本作では非常に強力で、それゆえ忌み嫌われている''。 ---ガン逃げ行為はシリーズを通して問題視されていたが、基本的にはプレイヤーのモラルの問題であった。また過去作ならば、逃げ一辺倒の相手チームを追い落とす事は(技量次第ではあるものの)難しくなかった。しかし、今作の上位機体は素の機動性や強力な専用移動技により、容易にガン逃げが可能なのである。 ---上位機体には一歩劣るが、Vガンダムもパーツの射出を利用した形態変化を高高度で行う事で射撃の届かない場所に居続ける事ができ、OPの歌詞から「終わりのないディフェンス」と呼ばれた。 ***システム面の問題 -根本的に待ちを崩しにくい --ステップ硬直、着地硬直などが非常に小さく、単純に攻撃が確定する場面が少ない。よってステップ連打による待ち(通称ステ厨)、後方BDを中心とした逃げがシリーズ中最も強く、仮に上位機体を自重したとしてもまともな対戦が成立しにくい。 ---辛うじて能動的に待ちを崩せる∀ガンダム・ウィングガンダムゼロ・ガンダムヘビーアームズ・シャア専用ザク、弾幕が強く事故ヒットをある程度期待できるνガンダム・試作3号機・陸戦型ガンダム・ガンタンクなどであればある程度の対戦はできる。 ---上記より武装の弱い機体では待ちを崩す手段がほぼなく、お互いが勝ちにいった結果タイムアップになるということが珍しくもなかった。 -新システムの調整不足 --Gクロスオーバーやコストオーバーシステム、格闘仕様の変更には批判的な意見も多い。 --中でも、本作から採用されたコストオーバーシステムに関して、対戦についてはバランス面もあり賛否あるが、CPU戦にまで適用される事には否定的な意見も多かった。 ---ただでさえ後述の通り、敵CPUの能力強化が極端な上に味方CPUがあれよあれよと撃破されることでコストを減らされていき、プレイヤーが撃破されて復帰する頃にはコストオーバーが適用されて装甲をごっそり削られた状態での再出撃となってしまう事が少なくない点が不満に繋がっている。 ***その他の問題点 ''アーケードモード(CPU戦)に関して'' -難易度の上昇が急すぎる --従来通り、CPU戦ではステージが進む度に相手の攻撃力が上昇、CPUの思考力もより良く、戦力ゲージや体力でも差をつけられるのだが、本作はそれがあまりにも極端過ぎた。 ---ステージを進む度に攻撃力と思考能力が段違いに上がり、CPUの超反応を駆使した行動や相手に有利すぎるステージ条件もあいまって所謂「無理ゲー」状態になるプレイヤーが続出。 ---最高難度ルートのアルティメットでは相手の攻撃力が''最初から二倍近くに上がっている''。最低コストの1000コストは牽制でも瀕死、格闘コンボなど貰えば、即死は免れない。敵も多く三体同時出現など普通のことである。上級者であっても油断すると一面でゲームオーバーはザラ。尖りすぎた仕様から「アルティメット(笑)」「集金ルート」とまで揶揄された。 --また、前作と同じく2人協力時はそれに対応して難易度が上昇するのだが、今作ではその上昇率が異常に高い。 ---ノーマルルートですら3000コスト3体編成が出現する。あまりの難しさに1人旅の方が楽と言われている(それでもハード以上は味方CPUが輪をかけて役立たずになるので、協力プレイの方がまだ楽)。 -味方CPUが役立たず --今作は前述の通り異常な勢いで敵の思考、攻撃力が上がるため「低コストの機体がハエのように撃墜されていき、あっという間に後がない」などもザラ。一応、味方CPUは撃墜時に減るコストが半減されているが、それでも厳しい。 --特に酷いのがガンダムF91。味方CPUはこの機体の持つMEPEを発動すると何故か目に見えて回避がおろそかになり、MEPEの強さである回避能力をわざわざ殺す。対して敵CPUは広範囲攻撃等で、ただでさえ高いダメージの更に倍((MEPE発動中は超回避能力の代わりに、被弾時のダメージが2倍になる。))という超ダメージを与えてくる。撃墜された場合リロード済みなので、出撃→MEPE発動→撃墜→出撃…というループを繰り返す事も。これにより「F91が6落ちで戦闘終了した」「復帰後10秒と経たず再び蒸発した」等がザラである。 ---そのためプレイヤーからは「偽援軍」「海本(笑)((パイロットがシーブック=sea bookのため。割と誤解されがちな事なのだが、シーブックの本来の名前の由来は見本(see book)。))」「質量を持った残骸」等とネタ込みで役立たずCPUの代名詞扱い。 ---続編のNEXTでは、MEPEのリロードゲージは初期値0から始まるので、死のループは避けられるようになっている(MEPE中の回避行動は依然お粗末だが)。 -ラスボスであるデビルガンダムも初見殺し要素が強い --ある程度パターンは読みやすく、Gクロスオーバー同様に攻撃範囲を指定はあるものの延々と広範囲・高威力の攻撃を絶え間なく連射してくる。 --本体に一定ダメージを与えるとバリアを張って無敵になり、そうなると脇にあるガンダムヘッドを倒さないとバリアは解けない。 ---こういった要素により初見殺し要素が強く、遠距離を攻撃しにくい格闘機等では倒し方を分かっていても倒すのは大変である。とはいえ慣れればパターンゲーでもあり、クリアできない機体はないのが救いか。 ''残念な隠し要素'' -最後の最後に追加された1機を除き機体追加なし --VSシリーズは導入ロケーション向けにカプコンから配布されるパスワードによる隠し要素解禁が売りでもある。エウティタではキュベレイなどが追加され、連ザIIでも旧作機体の解禁や新ルート、さらには当時配信していたWebアニメからストライクノワールが参戦すると言うサプライズがあったが、ガンガンの隠し要素解禁の九割はルート追加であり、''最後に解禁されたガンダムエクシアが最初で最後の追加機体''。しかも本編(1st Season)放送終了後。 ---追加されたルートも上記のアルティメットモードを筆頭に理不尽なまでに難易度が高いものが多く、不満が噴出した。 ---エクシアも開発時期にまだ情報が出揃っていなかったらしく、他作品との掛け合いもほとんどない上に、00世界のガンダムの特徴であるトランザムシステムも未搭載。パイロットの刹那も初期のテンション低めのまま。 ---それでも最新作の主人公機が使えた事自体は喜ぶ声もあった。 ---ちなみにエクシアのGクロスオーバは「ガンダムマイスター」。 巨大化したヴァーチェの照射ビームとキュリオスの発射した投下ミサイルで攻撃する技となっており、アシストのデュナメスも含めて主人公勢のガンダム4機すべてが出演している事になる。演出の豪華さもありなかなか好評。 //元々発表されてたわけだし、お祭りゲーとしては1作目という事を考えれば、脇作品についてはなくて当然だし、一々書いてたらキリがない事なので省略 ''参戦ラインナップについて'' -オールスターゲームではどうやっても不満が出てしまう事ではあるが、その中でも一部の参戦状況には疑問の声も出ている。 --基本的に参戦作品の主役機が出ているのだが、一部の作品からは作品の顔とも言える主人公の後半登場機体(Ez-8、ダブルエックスなど)が出てこなかった点には疑問の声が上がった。 ---こういった点や、映像化作品ながら未参戦の作品、非映像化作品についてはシリーズが続いていく中で補強されていくことになる。 ''その他'' -ステージのモデリングが粗く、オブジェクトの縮尺もおかしい箇所がある。 --背景にキャラクターの画像が貼り付けられているステージも多く、この点にはリアル感がないという批判もあった。ガンダムファイトのリングが張り巡らされたGガンダムステージなどは再現的にも良いのだが…。 ---- **賛否両論点 ''お祭り感'' -見た目の派手さ重視への変更 --今作のコンセプトは「最強状態」での参戦であり、今までの作品では同時に装備できない武装は武装選択をしていたのが本作では全部携行となった。 --アシスト機体が空中から急に出現する、シャア専用ザクがエフェクト付きで武装「通常の三倍」を発動して高速移動する、等、派手さを重視した演出になっており、この点は好みが分かれている。 -機体とパイロットの組み合わせが完全固定となり、乗せ換えができなくなった。 --その分、特殊なセリフが増量したものの、原作とは異なる乗せ換えはプレイヤー間で遊びの一つとして認識されており、残念だとする声も根強い。 -ステージ決着後はこれまでの「記録ビデオ風の演出+オペレーターからのコメント」から「自機と僚機が勝利・敗北ポーズを取る」ものに変更された。 --勝利・敗北ポーズは原作再現の自爆や咳き込みなど凝ったものも多いが、ヒロイック過ぎるという意見も存在する。 -CPU戦においてはプレイヤー機体のみで構成しているため、ワンオフのνガンダムや∀ガンダムであっても数多く登場する。 --これまでのシリーズではザク、ジム、ハイザック、ジンなど量産機も多数用意されていたため、それらの機体を出すことで違和感を小さくする工夫がされていたが、逆に言えば全体的に地味でもあった。 ---- **評価点 ''シリーズの基礎を築いた'' -今作で開発された新システムで、''以降のシリーズの基本になったものが非常に多い''。 --全機体が全機体と組んでコストを使い切れる「コスオバを含めた6000コスト制」、野良プレイヤーに優しく新規開拓にも一役買った「チームシャッフル」、今までのシリーズにおける地走=ネタ機体という観念を払しょくする「モビルファイターなどの高機動地走」、プレイアブルにするほどではない機体の活躍の場を与えることができる「アシストシステム」などがこれに当たり、これらを開拓し、NEXT→EXVSシリーズと以降の作品に繋げた功績は非常に大きい。 ---特にコスオバ6000コスト制に関してはシリーズで決定版という意見が多数ある。''実はこれ以後10年以上にわたり、シリーズ開発は何度も連ザ以前の3桁コストに直して新作を作ろうとしてきた''(無印EXVSロケテストをはじめ、ガンダムバーサスではそれを強行した形で搭載)。連ジや連ザで培った人気を見ればそちらこそがシリーズの元祖ではあるのだが、分かりやすさや組み合わせ幅の広さなど、諸々''結局は本作の産んだ6000コスト制を超える支持を得られる事はなかった''といってよい。そのぐらい根幹の重要システムを既に100%完成された状態で導入した事は、これだけで本作を駄作と言い切れない評価をするに値する。 ''キャラクターゲームとして'' -参戦作品の受け皿の広さは評価されている。 --これまでVSシリーズで登場していない機体を扱えることはやはり純粋に嬉しいし、作品単独ではVSシリーズ化が難しいタイトルも参戦しているため、全シリーズ夢の対決という発想は功を奏した。 -各キャラクターは原作の名台詞なども収録されており、キャラゲーとしての出来はなかなか。 --各機体には劇中で印象的だったアクションが武装として搭載されている。(シャア専用ザクの「通常の三倍」やνガンダムの連続パンチなど)また、イージスガンダムの捕縛→自爆のコンボはネタプレイヤー御用達の技になった。 --全機体思い思いの武装を駆使し、原作の大量破壊兵器が文字通りクロスする戦場は実にカオス。 --総機体数こそ減ったがアシストを含め各機体のコマンド数は過去作と比べて多く、ロックオンボタンを除いた3ボタンの組み合わせが埋まっていないのは上記ガンダムXとドムくらい。従来の複数機を1つにまとめた換装機など一機体あたりの密度は非常に高い。 --機体毎にパイロット固定になった事で、その分台詞も豊富になった。 ---作品を越えたキャラの掛け合いも多く、様々なキャラが敵味方によって様々な反応を見せる。((例えばメカマニアであるコウ・ウラキは相方の機体のギミック(ファンネルや可変等)に興味津々だったりシンがシャア専用ザクを見て同作の仲間であるルナマリアが搭乗するガナーザクウォーリアと勘違いしたりする様子が窺える。))ファンは必見。 --また、Vガンダムファンにとってはゲーム史上初のリアル3DのVガンダム/V2ガンダムが描かれた(当時では)作品でもある。((Vガンダムという作品自体がゲームへの参戦自体が他のシリーズと比べ控えめである事はファンの間では語り草となっている)) -BGMはほとんどの作品の主題歌を導入するというこだわりぶり。 --1番のみ、ループが比較的短いなどの点を差し置いても、これは素直に素晴らしい。ガンダムシリーズの名曲をバックに闘うのはファンなら否が応でもテンションが盛り上がるというもの。『THE WINNER』など、評価が高いのに他のガンダムゲーには全く採用されていなかった((メロディラインを入れているゲームはあったが、原曲そのものを採用しているのはTCGの『ガンダムカードビルダー0083』まで存在しなかった。))曲が入っているのも嬉しいところ。 --殆どと記述したのは、Ζガンダムの主題歌が収録されていないため((Ζガンダムの主題歌を作曲したニール・セダカ氏の曲は他と比べ版権料が非常に高いとの噂があり、採用された作品自体が少ない。))。その代わり人気の作中BGMである「宇宙を駆ける~ゼータの発動」が起用されており、緊張感のある曲調で戦いを盛り上げてくれる。 -上記のように難易度は高いが、「CPU戦は楽しめる」という感想も多い。 --PSP版では敵の火力が多少控えめになったため、難易度も下がった。 ---- **総評 ガンダム作品総出演のお祭りという発想自体は概ね成功しており、後のシリーズの基礎と方向性はこの時点でしっかりと出来上がっていたと言える。~ しかし調整不足な点が多く、特にゲームバランスはシリーズ屈指の酷さになってしまっている。~ また、お祭り的な派手さ重視の方向性については今までのシリーズファンから賛否分かれており、その点でもって本作をシリーズ転換の元凶として嫌うプレイヤーも生むこととなった。~ とはいえ今尚続編が出続けているという事実から、商業的な観点で見ればこの方向転換は成功との声が多い。 ---- **その後の展開 -オールスターのガンダムVSシリーズとして続編が出続けている。 --約一年後に発売された次回作『[[機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダムNEXT]]』(通称ガンネク)は、このゲームの批判点を改善しており参戦機体数も増加。詳しくは該当記事で。 ---- ---- **余談 ''ロケテストをした上で…'' -何より問題なのは、''ロケテストをしたのに''こんなゲームバランスになってしまった事である。 --今までのVSシリーズでの壊れ機体は主に、ロケテスト時には使えなかった追加機体や、稼働後に発見されたバグ技ありきでの強機体であり、ロケテストした部分ではここまで酷い事態にはなっていなかった。 ---本作はロケテストをした上でこのゲームバランスになっており、この時代は後の作品のような稼働後の調整等も行えなかった為、その点への非難は強い。 --フリーダムが上記の性能になったのもロケテストの途中からであり、まともにロケテストをするつもりがなかったとまで言われている。 ---当初は弾数制限がない代わりにブーストを消費するタイプだった。それを調整した結果、弾数制だがブースト無消費に。ブースト消費型ならばうかつに乱発すると「ブーストゲージゼロで着地」という最大の隙を生み一般機体でも捕まえられる可能性があったため、プレイヤーからは''「ロケテ時代のほうがまだ有情だった」''とさえ言われる。 --一方、ロケテ時代のガンダムXは、サテライトキャノンは高い誘導、銃口補正を持っており、一部ロケテプレイヤーからは「サテキャを垂れ流すゲーム」とも揶揄されており、その部分に関してはしっかり調整は加えられてはいる。 ---もっとも、サテキャ以外の諸々の武装についてはロケテ時代から貧弱だったにもかかわらずそのまま、サテキャも大幅弱体化され、その結果が前述のような弱機体という状態である。結局は目立って強かった要素を雑に下方修正しただけのような形にしかなっておらず、やはりまともなバランス調整とは言い難い。 -稼働初期の隠し要素流出 --稼働初期(まだ最初の隠し要素の解禁パスワードが配布される前)に「何らかの要因で00のタイトルポイント(どれだけその作品の機体を使ったか)が蓄積してしまい、エクシア解禁前に00のタイトルポイント1位画像が出てしまう」というVSシリーズとしては致命的とも言える隠し要素のネタバレ(つまりはバグ)が出たことで一部で話題になった([[参考>http://renza2denchan.blog75.fc2.com/blog-entry-373.html]](個人ブログ))。 ---その後カプコンから配布されたアップデートROMによって他の不都合と一緒に解消されたが、プレイヤー向けへの告知は一切なく、当然ではあるがアップデート前のROMはカプコンに要返却であった。 ---もっとも発覚当初は「コラだろ」「釣り画像乙」と信じなかったプレイヤーも多かったのだが…。 -''「逃げないで戦ってください」'' --上記のようなゲームバランスの問題から、公認大会でもガン逃げタイムアップによる引き分け再戦が頻発した。全国大会に先立って行われた「キャラホビ2008」では全国大会の特別予選が行われたが、この決勝大会でも逃げ腰の試合が行われた。 ---その際、同席していた馬場龍一郎製作プロデューサーがこの(ある意味不祥事な)事態に「逃げないで戦ってください」という旨の発言を試合中度々言った事が話題になり、後々まで尾を引く事となった。 --これが原因となり、全国大会予選では有人による審判がつき、''「あからさまな逃げ行為に走った場合にはペナルティを課せられる」''という異例の主観的ルールが緊急で追加された。 ---これに対しプレイヤー側の反応は「そもそも7強機体を使用禁止にすればいい」という意見まで出ていた。開発陣とイベントスタッフ、プレイヤーとの温度差が如実に現れてしまった出来事である。せめてフリーダムだけでも使用禁止にすればよかったものを…。 ---プレイヤー側もネタにしたのか、この全国大会の本選に参加したチームに「逃げずに戦います」という名前のチームが存在した。 --後に稼働したシリーズ作品であるEXVSの全国大会決勝トーナメントにおいて、馬場氏が今作の全国大会で発言した「逃げないで戦ってください」を''タッグネームにしてネタにした''チームが存在し(まぁそのチームの機体編成が上空へのガン逃げに弱いこともあったので、一概に開発への煽りだけとは言えないのだが…)、それを''馬場氏自身が実況・解説と一緒にネタにした''という朗らながら笑えない一幕もあった。 -「回避」の仕様。 --今作の味方CPUは指令を「回避」にしても一切攻撃しないわけでは無い。このため、プレイヤー同士の1対1でお互いCPUを回避に設定しても多少はCPUの邪魔が入ってしまい完全なタイマンは不可能であった。 ---次回作では前作と同様、「回避」時は一切攻撃しない仕様に戻った。 -ガンダムMk-II --本作のガンダムMk-IIは他の機体に比べてビームライフルの発射間隔が短く、攻撃判定が発生したときに回避行動を取るCPUの反応もあって、特別なテクニックを使わずともただ連射しているだけでCPUに連続でビームライフルを当てられた。~ このため対人戦では強くも無いが対CPU戦では強いという変わった立ち位置の機体になっていた。 -本作はバンプレストとしての最後のアーケード作品である(翌月にバンナムに吸収合併)。 ----
//全体的に余計なことまで書きすぎな点を簡略化 //機体名まで目次に出て、目次として見づらいので形式を変更します。 それと機体説明が非常に長くなってるのでregionに格納します。 *機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム 【きどうせんしがんだむ がんだむばーさすがんだむ】 |ジャンル|チームバトルアクション|&amazon(B001EYTO4Y)&amazon(B00462Q5UW)| |対応機種|アーケード(SYSTEM256)&br()プレイステーション・ポータブル|~| |発売元|バンプレスト|~| |販売・開発元|カプコン|~| |稼働開始日|2008年3月28日|~| |家庭用|2008年11月20日/5,040円(税込)|~| |廉価版|PSP the Best:2010年12月2日/2,800円(税込)|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''|~| |ポイント|''モビルスーツの性能の違いが戦力の決定的差''&br()1バグ6強、弱キャラはとことん弱い極悪バランス&br()ジョインジョインフリーダムゥ&br()ゼロシステム並みの鬼畜CPU&br()キャラゲーとしては悪くない&br()後のシリーズの基盤となったシステム|~| |>|>|CENTER:''[[ガンダムVS.シリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 最大4人同時通信・2on2のタッグバトルがウリの、ガンダム3Dアクションゲーム『機動戦士ガンダム VS.シリーズ』(以下VSシリーズ)の第7作目。~ 従来の作品は特定のガンダム作品を下敷きにしていたが、本作から全てのガンダムシリーズ(公式告知では「映像化したシリーズのビッグタイトルのみ」)が集結してのお祭り的内容となった。~ 各作品から主に主役や、シリーズを代表するような機体が参戦。 ---- **特徴 -操作系やシステムは連ザをベースにしているが、いくつかの仕様変更が行われている。 --機体コストは細かく分割されていたものが「1000」「2000」「3000」と簡略化。戦力ゲージの総コストは6000。 --コストオーバーシステムと呼ばれる新要素が追加された。撃墜して再出撃する際に、使用する機体のコストが戦力ゲージの量を上回っている場合、現時点での戦力ゲージの量に応じて機体の体力が減少すると言うもの。使用している機体のコストが高いほどチームの総体力が減少する。バランス調整の一環。 --格闘は連ザからの「格闘ボタン+レバー入力で格闘内容が変化」というものから、格闘ボタンを押した時の機体の状況によって格闘が変化する、連ジやエウティタに近い操作に。 --シールド防御は機体毎に連ザからの手動式か連ジと同じ自動防御式のどちらかになった。基本的には実体シールド装備は自動式、ビームシールド装備は手動式だが一部例外もある。 --「Gクロスオーバー」の存在。これは従来の「覚醒」に近いものだが、自機のパワーアップ等はなく、特大の範囲攻撃を繰り出すという内容。被ダメージや攻撃によってゲージが蓄積し溜まると使用可能となる。発動すると攻撃範囲が表示され(機体が所属する作品毎に異なる)、数秒後に攻撃が発動する。 --チームシャッフルシステム。シャッフル設定の台では対戦する4人のチームを対戦毎にバラバラに編成する。2on2という性質上、これまで特定の相方がいないと対戦がしづらかったことへの措置と思われる。 --武装間キャンセルルートの追加。メイン射撃からキャンセルでサブ射撃を出すと言った射撃間の連携や、メイン射撃キャンセルで特殊格闘を出すといった連携が多くの機体に搭載された。これまではチャージショットくらいしか連続攻撃の手段が無かったが、これにより相方との連携なしでメイン射撃始動の強制ダウンコンボなどができるようになっている --「モビルアシスト」と呼ばれる特殊な攻撃の存在。機体それぞれが仲間を呼び出し、それぞれ特徴的な攻撃を繰り出す。呼び出すアシスト、使用回数は機体によって固定。 --換装(武装変更)。前作までは武装違いは別機体扱いだったが、今作から一部の機体はゲーム中に換装・武装変更ができるようになった(例:エール、ソード、ランチャーに換装できるストライクガンダム)。 --上記モビルアシストや換装をはじめ、ほぼすべての機体に従来のシリーズの常識を覆すような武装が搭載されるなど、機体が強く差別化されている。 ---それ自体は機体毎の個性付けとして悪くないのだが、今作ではこの試みが結果として後述する問題点に繋がってしまう事になった。 -その他、細かい仕様が変更されており「VSシリーズの原点回帰」を意識した仕様になっている。 -1人or協力プレイでは難易度別に遊びたいルートを選択し戦い抜く。スコアが高いとEXステージに進み、ラスボスのデビルガンダムを倒せばエンディング。 --CPU戦では各ステージに各ガンダム作品にちなんだタイトルが付けられており((ガンダム大地に立つ(1st)、地球光(∀)、最後の勝利者(W)など。))(アルティメット、タイムアタックを除く)、敵MSもそれにちなんだものが出てくる場合が多い。 --エンディングではデビルガンダムたちの残骸の上にエンディングを迎えた機体が立っている。その後スタッフロールのバックに1枚絵が5枚表示されるのだが、その中には格好いいものもあれば、ネタにしか見えないものも混ざっている。 ---- **問題点 ***対戦ツールとしての問題点 ''非常に対戦バランスが悪い。'' -鳴り物入りで登場した本作だが、各機体の優劣がはっきりと分かれており、まずその点でもって非常に大きな問題を抱えている。 --しかも、機体の研究が進むにつれ高機動機体による逃げ待ち主体の戦法が強力なことが判明し、''更に対戦環境が悪化した。''対戦ツールとしての出来はシリーズ最悪と言えるだろう。 --最終的には、強機体の中でも特に上位に位置する以下の4機が環境を支配することとなった。 -''バグ機体'' --「最強」を通り越して最早別のゲームをしてしまっているが故につけられた呼び名。 #region(バグ機体) ''フリーダムガンダム'' -オーソドックスな射撃武装と高い機動性を備えた射撃寄り万能機体…にするつもりだったのだろうが、''「存在そのものがバグ」とすら称される本作最凶最悪の機体''になってしまった。 -諸悪の根源は、''キャンセル覚醒と呼ばれる特殊射撃技''。~ 特殊射撃入力で、&color(red){ほぼ全ての動作を高速移動でキャンセルする事が出来る}。弾数は3発。「たったの3発」と思うかも知れないが、そうではない。''3回もキャンセルできる''のだ。 --VSシリーズでは「飛んだ機体の着地時の硬直」を狙って攻撃を叩き込むのがセオリーである。その着地を3回も誤魔化せてしまえば、他の機体では勝負にならない。 ---耐久値を落として((耐久値が550で、下位である2000コスト機体の平均よりも低い。))調整したつもりだったのだろうが、文字通り「''当たらなければどうということはない''」以上釣り合いが取れているとは言い難い。 --キャンセル動作自体に隙が無い上にこの技は高速移動を伴うため、その瞬間のフリーダムを捕えて攻撃することはまず不可能。キャンセル覚醒自体をさらにキャンセルして連続行動する事すら可能。 ---おまけにブーストを使わないので、滞空能力・移動能力がケタ違いに高い。他の機体では追えず、追ってもこちらが先に着地して硬直を晒すことになる。 --キャンセルをからめたコンボの火力も酷い。通常は連射ができないゲームシステムの中で、この機体だけは「ビームライフル→キャンセル→ビームライフル」のように連続攻撃ができる。格闘でも他機体の主力コンボが大体200ダメ前後の中で''軽く250ダメ前後を叩き出せる''。&s(){サテライトキャノン涙目}。難易度、条件は厳しいが300を超えるものもあり、低コストは一瞬で蒸発する事がある。 ---とどのつまり、&bold(){周囲が『連ザ』のじりじりとした攻防のシステムで戦っているところに、この1機だけ圧倒的に自由度の高い『EXVS((当ゲームの次々作にあたる作品))』仕様で戦っているような状態}である。 --キャンセル覚醒が弾切れになっても素の機動力が非常に高いうえに、キャンセル空撃ちを利用する技(通称:特格空キャン)で上空に逃げられるため死角はない。 --そうこうしているうちに、''10秒で特殊射撃技の弾数は完全にリロードされる''。 ---流石にまずかったか、以降のシリーズではこの手の武装は20~30秒程と長めのリロードタイムにする等して調整している。 -その強さから、''ガチ対戦においてはフリーダムを使わない理由が無い''。全国大会においてはほぼ全てのチームがフリーダムを使用していたほどである。 --''そしてその相方も8割近くがキュベレイMk-II''という、あまりにも代わり映えしなさ過ぎる組み合わせばかりだった。 --普通、全国大会のような多数のプレイヤーが集まる場所では、いわゆる「強キャラ」は場慣れや対策研究が進むことなどから意外と少ない事が多いのだが、そういう次元の話ではなかった。本作のゲームバランスがどのようなものかを物語っているこの事態は、後に「''全国大会の悲劇''」と名付けられた。 ---大会のゲストとして呼ばれたアムロ役の古谷徹氏も、出場した組み合わせがフリーダムとキュベレイMk-IIばかりだった事に疑問を呈している((古谷徹氏が演じているキャラクターの機体は出場していない。))。古谷氏は本作のプレイ経験はあるが、自分が演じたアムロの乗機である初代やνガンダムしか使っていなかったため、いかに本作のフリーダムがぶっ壊れていたかを知らなかった。それ故の疑問である((スタッフは「コストバランスの関係によるもの」と回答していたが、苦しい言い訳といわざるを得ない。))。 --一部のプレイヤーからは「''このゲームは互いにフリーダムを使って、どちらが先に相方の機体を6000コスト分落とせるかを競うゲーム''」と皮肉られた。ガチ対戦だと案外間違ってない所が余計に悲しい。実際、全国大会の決勝ではこの皮肉通りの勝負が展開されてしまった。 --ファンの中には、原作内で起こったある出来事に関してつけられた別の蔑称でこの機体を呼ぶ人もいる(詳しくは各自で調べてほしい)。 --あまりに酷い性能のために、フリーダムを使われた際にプレイヤーの言うべきネタ台詞がWikiに書かれた事があった。&br()例:「月は出ているか」((本来は『ガンダムX』劇中での台詞、及び第1話のサブタイトル。))(フリーダムが来たらこの台詞を叫びゲーセンの外に出て月を見る。深呼吸して心を安らげよう。) -何も知らない初心者プレイヤーが何気なくフリーダムを使っただけで、対戦相手からリアルファイトの被害に遭ったという事例や、そういったトラブルを防ぐために一部のゲーセンでは''フリーダムを使用禁止にする''という独自のルールを設けていた所さえもあった。それ程までに壊れた機体なのである。 --果ては、愛知県某所にてフリーダム使いのプレイヤーが他のプレイヤーを煽って殴られ、''警察沙汰になり全国ニュースになった''(新聞にも載った)という事件すら存在する。煽ったフリーダム使いのマナーが小学生並みで、煽られて暴力を振るった側の職業が消防士だったため、この事件は「''愛知県 小坊vs.消防''」と名づけられシリーズファンに現在までネタにされている。 #endregion -''7強上位'' --上記バグ機体は別格扱いとしても、これらの機体も明らかに性能やコスパが異常で正常な対戦バランスを崩壊させている異端児。 ---大規模な大会では機体選択肢を狭めないよう使用禁止になるケースもあった。 #region(7強上位) ''キュベレイMk-II'' -遠隔自動射撃兵器「ファンネル」を主体とするファンネルモードと、BR・格闘武器のある通常モードを切り替えつつ戦える機体。しかし、通常モードの武装はどれも性能が低く、ファンネルモードの武装は弾切れしやすい等で癖が強い。迎撃に使えるアシスト射撃はあるものの、どちらのモードでも機動性が劣悪なため、接近されると相当厳しい。ここまでだと弱機体だが、それら全てを補って余りある''ファンネルモードの特殊格闘''のおかげで強機体の仲間入りを果たしている。 -ファンネルモード中に特殊格闘を入力すると、9機のファンネルがロックターゲットに飛んでいき、原作さながらのオールレンジ攻撃(時間差包囲射撃)をかます。通称「特格ファンネル」。 --このときのファンネルが異常に高性能で、特格入力時にターゲットが有効射程内(赤ロック距離)なら、''その後に射程外へ逃げても、ステップ回避されても、ブーストダッシュされても、高飛びされても、お構いなしに自動追尾する''。しかも、包囲後のビーム攻撃は追加入力で任意にタイミングをずらして発射することが出来る。 ---ダメージもそれなりに高く、ファンネルの弾さえあれば連発することもできる。 -要するに、対戦アクションゲームに最もあってはならない「''お手軽かつ回避困難な武装''」なのである。 --その突出した性能ゆえに「ファンネルが本体でキュベレイはおまけ」と言われることも少なくない。復帰時に残弾が全回復して戻ってくる仕様を利用し、''ファンネルが切れたら特攻して死んだ方が味方のために良い''とまで言われるほど。 --かのフリーダムを捉え得る数少ない武装とも言われる。言い換えれば、油断するとフリーダムにすら刺さりうる壊れ武装という事である。当然他の機体での回避はというと…いわずもがな。 -シリーズ的に見ると、この手の一芸型機体は相方と戦略を激しく選ぶ上に相性ゲーになりやすいため敬遠されがちである。だが、よりにもよって''ベストパートナーがフリーダム''だったため、ガチ戦で使われることが非常に多かった。 --訓練されたフリーダム乗りになら、キュベレイ5落ち上等かつ片追いされても無問題な回避性能をタテに、特格ファンネルを存分に活かせるゲームメイクをしてもらえる。フリーダム側としても、(どうせ相手にしなくちゃならない)相手のフリーダムを牽制できる特格ファンネルは、願ってもない武装なのである。 --「相方を6000落とすゲーム」で「その逃げまわる機体を捕らえ得る弾を持ち、弾が切れたらさっさと落ちた方がいい相方」という完璧な相乗効果。出会ってはいけなかった2機が出会ってしまった結果は、フリーダムの項で述べた通りの悲劇であった。 ''マスターガンダム'' -Gガンダムからの参戦となったMF(モビルファイター)。原作で見せたMSらしからぬ機動を再現するために、一部の仕様が通常MSと異なっている。 --しかしそれが問題であり、他の機体と明らかに一線を画す素早い動きと水平機動力は凄まじいもので、あっという間に相手の射撃を掻い潜り、懐に入り込む事が可能なレベルである。 -武装も充実。特に十二王方牌大車併は超ローリスクで相手を長時間拘束できる上に、わずか15秒でリロード、さらにステキャンもない時代なので回避も困難で、下手な射撃武装よりよほど強い。アシストのデスアーミーも格闘の始動としては極めて優秀。 --遠距離でこそほぼやることがないが、システム的に元々遠距離で射撃が刺さるようなゲームではなかったためさしたる問題にならなかった。 -格闘性能は言うに及ばず。火力こそゴッドガンダムに劣るものの、発生・判定・リーチ・カット耐性等々総合的にはこちらのほうがはるかに優秀。 -BD格闘の跳び蹴りコンボも悪名高い。威力はそれほどでもないが、回避不能レベルの凄まじい発生速度なので近距離に寄られたら対応できる機体が非常に少ない。 --さらに瀕死時には「明鏡止水」状態((MFが瀕死になると発動するモード。全身が金色になり、攻撃力が増える。))となりダメージが''最大1.4倍''まで増える。 ''グフ・カスタム'' -''ほぼ全ての動作をワイヤーアクションでキャンセルすることが可能''((原作で量産型ガンタンクを連続で破壊していったくだりをイメージすると分かりやすい))。格闘は空キャンのみだが複雑な入力を用いれば全てでワイヤーキャンセルが可能。最低コストの1000でありながらこの様であり、近接格闘主体ながら攻め手も豊富。挙句の果てに付いたあだ名が「''使い捨てフリーダム''」。 --移動に使ったワイヤーは地上に着地すると回復する。着地と同時にダッシュすれば隙もなく、再びワイヤーまた着地ダッシュ…と無限移動が可能。その様子は[[某世紀末病人>北斗の拳シリーズ]]になぞらえ、''ジョインジョイングフゥ''と形容される。 --格闘モーションは当てる前ならワイヤーアクションでキャンセルができ、コンボ中に敵相方が割り込みに入ってきたときは最終段さえ当てなければ途中動作を空キャンして即座に離脱ができる。 --格闘の誘導ダッシュ中にワイヤーを射出して直角に近いレベルの軌道変化をさせながら忙しなく動く様は、見た目だけならフリーダム以上にインパクトが強く完全に変態機動の域。一連の動作が魅せる動きにもなっているため、ギャラリーの受けはいいが、相手にしている側はたまったものではない。 --また、どの格闘もヒット後は後格闘の急降下((完全密着状態だと相手を掴んで一緒に落下する技だが、間合い外だと自分だけが急降下する。ごく一部の格闘から出す以外は全て急降下になる))に派生でき、その急降下動作中はワイヤーアクションでキャンセルできるため、空中コンボから即座に移動に移れる。 ---単発ふっ飛ばし技で当てたらワイヤーキャンセル不能な空中横格闘も、後格闘にはキャンセルがかかるため、即座に着地したりワイヤーで敵相方を追ったりと基本的にどの行動も隙が無い。 -格闘モーションをワイヤーでキャンセルしたフェイントで相手の攻撃を誘う「待ち」に特化しており、攻め手に欠ける分フリーダムよりは対応しやすい。まあアレと比べればと言うレベルなだけで、こちらもガトリングとアシストが高性能なので大概である。 -使い捨てとはいえ優秀なメイン射撃、アンカー系武装としては破格の射程で格闘にまで繋げられたヒートロッド、ご多分に漏れず高性能なアシストと武装面にも恵まれており、決して無視できない存在でもあった。 -メイン射撃の性能は2000コスト射撃機体のヘビーアームズのメインと遜色が無いレベルで、制約があるとはいえ1000コスト格闘機が持つには度が過ぎている。アシストの射撃も当たると長時間の足止めを強いられるため、多少の撃ち合いなら付き合えるレベル。 -ガン逃げ能力は3000コストの領域に足を突っ込んでおり、完全な逃げに入られると''キュベレイMk-IIの弾幕ですら油断したら少しかする程度''で、相手をやる気を削ぐ意味では低コストな分フリーダム以上に極悪。そのため「グフカス&グフカス」、「グフカス&フリーダム」等は割と手に負えない強さを誇っていた。 -地上格闘コンボから移動用のワイヤーを当て、その後に異様に高威力な後格闘を直当てさせるコンボは最上位コスト格闘機体のゴッドガンダムにも迫る威力の凶悪なコンボであり、最低コストながらワンチャンから容易に引っくり返せる爆発力があったのも恐ろしいところ((自身も長時間拘束されるため、カットは容易だが相方と分断されてしまうとどうしようもない))。 --このゲームは地上でコンボを当てる機会がかなり少ないが、グフカスの場合は着地硬直をヒートロッドで取れば楽に地上コンボに運べるため、比較的狙いやすかったのも追い風。 -操作自体は比較的お手軽なキュベレイMk-IIの陰に隠れがちだったが、グフカスのあまりにもコストから逸脱した生存能力は語り草にもなっている。 -ちなみに続編NEXTでは、ワイヤーの本数減少や着地硬直の劣化など、全体的に弱体化しており、全ての機体がND((ネクストダッシュの略。様々な動作をダッシュ行動でキャンセル可能となる次回作のシステム))で機動力が大幅底上げされている(普通に考えればこれで差は縮まるはず)ものの、未だに全機体でもかなり高めの機動力を誇っている。 --また、ワイヤー射出から移動し始めるまでに若干の間ができたため、狙われている時に気軽に出せる物では無くなった。そもそも移動に移るまでの動作が速すぎたので妥当な調整である。 ---つまり、NDもなしにこんなに自由度の高いワイヤーアクションを取り入れていたこのゲームでは、いかにその性能がぶっ壊れていたかが分かる。 #endregion -''7強下位'' --上位4機には劣るが、一般機とは一線を画す性能を誇る3機。 ---単純な逃げ性能だけを見るなら上位機体と遜色なく、容易にガン逃げタイムアップを狙えてしまう。 #region(7強下位) ''ゴッドガンダム'' -マスターガンダムと同じMFのカテゴリーになる機体で、格闘、機動力共に高次元。 --当然こちらも明鏡止水持ちなので異常な火力を持っている。 --最高コストということもあって機動力だけならマスターすら上回り、多くの相手をタイマンで殴り殺すことができる。 -本機を象徴するのが特殊格闘に割り当てられた必殺技『爆熱ゴッドフィンガー』 --原作よろしく敵機に突進して掴みかかる技。発動時に若干の溜めがあるものの突進の速度が速い。 --この突進に''前面射撃バリア+格闘カウンター判定''がついており、正面から迎え撃つのは非常に困難。 --しかも、突進中に一度だけ追加入力で再度誘導を付けて突進することができる。 --掴んだ後は「ダメージは少なくなるが大きく動く」技か「その場から動かないが大ダメージを与える」技へと派生できるため、状況に応じて柔軟な選択が可能。 --総じて高性能な技であり、無対策の相手はこれ一本でほぼ完封できる。 --下位機体では手も足も出ないような異常な高性能機であるが、3000コストとして見るとフリーダムに、格闘機として見るとマスターにそれぞれ劣るため、これでも最上位と比べるとワンランク格が落ちるというのも事実である。 ---コスト制というシステムの都合上、原則として3000コスト同士でコンビを組むことはない。つまりフリーダムとゴッドは二者択一になるため、半ば自動的に選択肢から外れる。 ---コストも踏まえ自然に考えればマスターの上位機体になるゴッドだが、実はマスターと疑似タイマン状態になると、武装や格闘性能の差で''ゴッド側がむしろ狩られる立場になる''。他機体を対面にしたときの相性を見ても特にゴッドが勝っている部分もなく、高コスト機でありながら''実質的にはほぼ劣化マスター''でしかなかった。 ---とはいえ、仮にも7強に数えられるゴッドガンダムが弱いわけがない。マスターガンダムがそれだけ異常だったというだけのことである。 ''Ζガンダム '' -特殊格闘での変形急速上昇→横移動を利用した、ブースト切れ着地→キャンセル特格→ブースト切れ着地→キャンセル特格…と繰り返して戦場をバッタのように跳び回るガン逃げが強力。 -この連続変形機動を捕まえられるのは同じ7強くらいであり、その他の機体でΖガンダムを捉えるのは非常に難しい。 -また、僚機が撃破されると原作終盤にあった「体を通して出る力」が一定時間発動。機体がピンク色のオーラを帯び、''常時スーパーアーマーと専用の格闘2種類''(専用格闘は強力だがリスクも高い。また専用格闘を使用すると発動が終了する)が追加される。 --発動条件も多く落ちられる1000コスト(つまりグフ・カスタムやキュベレイMKII)と相性抜群なのもポイント。((これを見越してか、アーケードモードではΖが耐久極小の1000コストと共に登場するステージが存在する)) -普通に戦っても強いのにこれだけの特殊能力持ち。これではΖΖが可哀想である。 --ちなみに今作のΖは換装タイプ+地走という他では類を見ない仕様となっている。次回作では換装(とバルカン)が廃止された。 -やはり下位機体とは一線を画すような性能だが、「''直線的で比較的素直な射撃武装しか持っていない''」「上記のバッタ飛びムーブも''7強同士の対戦という前提では取り立てて強い行動でもない''」という点がマイナスになり、こちらも最上位帯と比べるとワンランク下となる。全体で比較すれば決して武装が弱かったわけではないが、最上位の環境がそれだけ魔境だったということである。 ''ガンダム試作2号機"サイサリス"'' -特殊格闘の急速上昇、加えてサブ射撃入力の急速下降技(足に攻撃判定付き)を組み合わせ、一瞬で地上の敵機の頭上を取ったり離脱したりする逃げ戦法が強力。 --この急速上昇は建物などで足場を稼げば''戦場の上限(見えない天井)に到達できる異常なブースト効率を持つ''。そのため単純に高跳び逃げに使うだけでも一般機にはお手上げとなる。 --相手方に7強がいなければ「特格で高跳び→核→リロードまで時間稼ぎ→高跳び→核…」という思考停止プレイで勝ててしまう場合もある。 -これにバルカンを撒きながらの連続ステップで相手の操作ミスや攻撃の空振りを狙う待ち戦術を組み合わせることで、相手にすると非常に鬱陶しい戦い方が可能になる。 --相手の側面に回り込んで蹴りを叩き込む横サブも地味に強く、横サブの軌道に刺さる射撃がほとんどないので、格闘性能の低い機体はコレ一つに蹂躙される。 #endregion -''その他強力な機体群'' --絶え間ない砲撃と自衛能力を有し決して無視できない''ガンタンク''、''陸戦型ガンダム''。 ---ガンタンクは低コストの中でも自衛能力が非常に高く、ガンタンクx2はグフカスx2に次ぐレベルのタイムオーバー狙いコンビだった。((稼働後期は下記のVガンダムが代わって台頭することになる)) --変形を繰り返すことで無限に上昇し敵を振り切れる((アップデートで戦場の上限が低くなったため逃げ切れない場合もある。))(通称:終わりのないディフェンス((Vガンダム前期OPの歌詞より。)))''Vガンダム'' --絶え間ない弾幕と回避動作で非常に鬱陶しい''ガンダム試作3号機'' --ファンネルと下格が強力でさながら連ザ2のプロビを思わせる''νガンダム'' --弾幕形成力が極めて高くステ待ちゲーを打破しやすい''ガンダムヘビーアームズ'' --ダウン属性のメインがとても高性能で変形も使える''ウイングガンダムゼロ'' --以上、強い機体はとことん強いとされている。CPU戦(後述)のせいで過小評価されがちの''F91''も低めの体力を除けば高めの機動力と豊富な射撃武装、MEPE発動時における爆発力もあり強い部類に属する。 -''弱機体'' --一方で弱い機体はとことん弱い。 #region(弱機体) ''ガンダムNT-1"アレックス"'' -元々はニュータイプに覚醒したアムロの為に生産された、ニュータイプ専用ガンダム。公式設定上は全ての性能でガンダムを上回っているのだが、本作ではザク改やドムと同じコスト1000機体(初代ガンダムは2000機体)として参戦((コスト別機体の数合わせのためではないか、NT-1のピーキーすぎる性能に振り回されていた劇中のクリスを再現しての低コストなのではないか、などと言われている。ちなみに、後続のシリーズでもこの機体は常に最低コスト機体である。))。 -原作通りチョバムアーマーを装備した格闘戦主体の機体。チョバムアーマーには攻撃耐性があり(アーマー装着中はよろけが発生しない上、相手の格闘攻撃を弾いて隙を作ることができる)一部格闘特化機体に対しては優位を持つ。 -が、&color(blue){その他の性能が悲惨極まりない}。格闘機体には間合いを詰める機動性・優秀な牽制射撃武装・当てやすい格闘・格闘コンボによる高火力等が求められるのだが、 --アーマー装着時は鈍亀、通常時でも並な機動性。 --牽制に撒ける射撃武器のバルカン・ガトリングガンが弾速遅い・威力低い・敵の足を止められないという三重苦。 --全体的に性能が並以下の、アーマー装着中の格闘武装。アーマーを脱いだ状態の特殊格闘だけは硬直が少なく使いやすいが、アーマーなしで格闘を振るのは相応にリスクが高い。 --一番強力なコンボはアーマー着脱を絡めた格闘コンボだが、''コンボ時間が長いうえに機体が大きく動かない''ため敵相方にカットされやすい。 -こんな有様のため、''アーマーと引き換えに全てを失っている''といっても過言ではない。 --格闘特化型とのタイマンでは強いが、援護能力が死んでいる上に鈍足すぎるため、放置されて相方が狙われるとできることが皆無。 --同コスト格闘機のグフカスに至ってはガトリングで速攻でアーマーが破壊できるため、特に問題にすらされていなかった始末。 -頼みのチョバムアーマーも微妙。 --格闘戦には強いものの、''連続被弾によるダメージ減算補正を受けない''ため、敵2体から射撃武器による集中砲火を喰らうとあっという間に剥がされてしまう。また、多段ヒットしやすい実弾武器や照射ビーム((ウイングゼロのバスターライフルなどの武装))などを食らうと一瞬で剥がされそのまま本体がダメージを受けるため、一部の機体相手にはアーマーの役割すら果たせない。 --そもそも鈍足すぎる&ブーストが無いため、普通の相手でも逃げ撃ちされると捉える前に剥がされる危険性が高い。逃げが強い機体相手だと勝負することすらできない。 -アーマーとの兼ね合いで本体の耐久値が250と全機体中最低に設定されているのもネック。単純な話、射撃2発か格闘1セット喰らえば瀕死~即落ちする。 --事故死しやすい上に耐久力の都合上、通信メッセージが当てにならないため相方との体力調整も難しい。 ---このゲームでは「通信ボタン」を押すと、(現在の耐久値)/(最大耐久値)に応じたメッセージが相方に送られる。ところが、低耐久のアレックスは、耐久値が50程度の瀕死状態であっても「通信内容」が「損傷拡大(本来は中ダメージ程度の状況で出るメッセージ)」になってしまう。加えて肝心のチョバムアーマーの状況は通信内容からは全然分からない。格闘機は相方との連携が肝だというのに、それすらも困難なのである。 ''ガンダムX'' -原作通り、高威力・広範囲・長射程兵器であるサテライトキャノンを搭載しており、高コスト相応のビームライフルとアシストを持つ。 -一方で格闘性能と機動性が同コスト帯最底辺クラス。特殊格闘に至っては搭載されてすらいない((これは次回作でディバイダーへの換装ボタンとなった。製作が間に合わなかったのではと推測されている。))。ファンからは「手抜き」との声も出た。 -要のサテライトキャノンは発射までが遅く、誘導・銃口補正が弱いため、CPU以外には殆ど命中が望めない。しかも外したが最後、莫大な硬直を晒してしまう。 --一番現実的に実戦で使うにはマスターと組むという方法がある。任意タイミングで特射ヒットからスタンが取れるのでかなりの命中率が見込める。しかし、マスターの特射は自分自身のセットプレイのために使った方が断然有効なので、結局はネタの域を出ていない。 -結局まともなのはビームライフルとアシスト射撃だけだが、そんなものは当然他の3000コスト射撃系機体(ν・V2など)にも標準装備されているため、それだけでは3000機体としてあるべきスペックが備わっているとは言い難い。 --サイサリスと同じく任意シールドガードが可能だが、ライフルと盾が一体化しているため、耐久限界(通常のビームライフルで約五発分)のダメージをガードすると盾が壊れ''一体化したライフルも使用不可''となる原作再現要素付き。 -ガンダムXファン涙目の弱さから、「ティファ(ガンダムXのヒロイン)が同乗しているからコスト3000」、あるいは「ティファが1500コスト、サテライトキャノンが500コスト、機体性能が1000コストの計3000コスト」とティファの分だけコストが上乗せされている扱いを受けることに。 -プレイヤー機として見た場合はこの悲惨な性能なのだが、アーケードモードで敵として出てきたときのサテライトキャノンの威力は脅威。ステージや設定にもよるが、直撃を受ければコスト1000なら即死、コスト2000でも即死や瀕死になることもある超火力へ変貌する。 -性能面では散々な評価の機体だが、演出面では全機体1の勝利ポーズ数を持っていたり、上述の通りティファの台詞もあるなどかなり優遇されている。その労力をもう少し性能面にも分けてほしかったところ。 ''インパルスガンダム'' -原作ではストライク同様にフォース、ソード、ブラストの3形態に換装可能な機体だが、同コンセプトのストライクが換装機になった一方で、こちらはフォースシルエット固定での参戦となった。 -原作の対フリーダム戦仕様を再現しているため、盾を用いた跳弾射撃・敵機の攻撃を避けながら反撃する分離射撃といったトリッキーな射撃武装を有している。しかし、両方ともビームライフルと弾数共有の上に足が止まるため、使いどころが限られる。 --BRの弾数自体はあるがリロードは並より低い程度、それでいて依存度が非常に高いため、隙だらけの射撃CSをどこかで入れないと弾が尽きてしまう。 -格闘武器は総じて発生が遅く当てづらくコスト帯下位の性能、機動性はそこそこあるものの旧世代機のエールストライクより低い。 --特殊格闘は原作でフリーダムにトドメを刺したブーメラン→エクスカリバー突撃のコンボが再現されたが、それも異様に威力が低く隙だらけ。 -耐久が他の2000機体より20少ない580となっている。 --同コストで耐久値500のF91は、高機動且つ小型のため被弾しづらく、足の止まらない射撃武装を豊富に備え、更にMEPE((通称"質量を持った残像"。発動中は被ダメージ2倍になるが攻撃の誘導を常時切り続ける特殊武装。))を持っていて非常に回避力が高かったために耐久値調整されたと言われている。 --一方インパルスは、盾を自動補給できる((射撃CSのパーツアタックを使ってコアスプレンダーになり、そこからMSに戻る際にBRの残弾と盾が回復する。))ために耐久値が減らされたと言われている。だがこのゲームの実体盾は''1ゲーム通して1回も発動しないことがザラな空気武装''((このゲームのシールドは2種類存在し、「任意でシールドを出してシールドガードできる」機体と、連邦VSジオン方式の「ごく狭い判定の部分に当たれば自動でシールドガードが発動する」機体があり、インパルスは後者。丸見えの攻撃でも狙って防ぐのは難しい。))だったので大した恩恵は得られなかった。 -Vガンダムの「終わりのないディフェンス」と同じこともできるのだが、コストの関係であまり話題にならない。 -要するに、''器用貧乏の極み''にある残念機体。ストライクガンダムの一換装形態であるエールストライクよりも使いにくいことから、''インパルスを使うぐらいならストライクを使え''とまでいわれることも。 --当然ながら、原作で撃破していたフリーダムをこの機体で倒すのは難しく、挑みかかっても十中八九返り討ちにあってしまう。攻略本では対戦モードにおいてフリーダムvsインパルスを両方CPUにして観戦するという遊び方が紹介されていたが、この性能差では…。 ''ΖΖガンダム'' -Ζガンダムの兄弟機。ほぼ全ての性能でΖガンダムを凌駕し、重装甲・高火力・高機動・変形・分離合体を両立した怪物MSという設定だが、本作では殆ど再現されていない。 -図体が大きく重く見えるがその分出力が高い高機動機体という設定が再現されず、機動性は同コストで底辺に位置している。ちなみにGvsΖと同じく変形もできない。 --参考までにゲスト参戦したGvsΖでは非可変機なものの最高コストとしてパワー・スピード共に申し分無い機体だった。 --重武装高機動だが(変形時の)小回りが利かないのが原作ΖΖの欠点であり、それを踏まえアニメのジュドーは小回りが必要な場面で本機からΖに乗り換える事もあった((これを「ΖΖ=鈍足」と解釈したせいか、ゲーム作品では重武装・鈍足な機体にされることが多いので実のところ本作に限った問題ではない。『スーパーロボット大戦シリーズ』でもハイメガキャノン以外にウリがない微妙性能にされがちで、ファンからさえ「波動砲ガンダム」と揶揄されたりもしていた。))。 -射撃武器の火力は高いが、メインウェポンであるビームライフル以外はどれも発射・弾速が遅く、狙って当てるのは難しい。さらに長時間足を止めてしまうため隙も大きい。 -格闘は威力こそ高いが、''ほぼ全てがプロレス技という清々しいまでの原作無視ぶり''。バックドロップに投げっぱなしジャーマン、極めつけに一番威力が高い特殊格闘は''[[スクリューパイルドライバー>ストリートファイターII]]''。Gガンダムの世界にデビューするつもりなのだろうか? --ビームサーベルを使った技は後格闘一つのみ、しかも性能はイマイチ。更に格闘のために''抜刀すると射撃を使ったコンボができない''という仕様となっている。威力自体は高いのだが、使いにくさ抜群である。 --結果、プレイヤーからは「コレジャナイΖΖ」「''これはΖΖではなくザンギエフ''」などと言われている。一応原作でも敵MSを放り投げるシーンはあり、ジュドーの名前の由来も''「柔道の山下」''((ロサンゼルスオリンピック柔道金メダリストの山下泰裕氏のこと。史上最強の柔道家の一人として名高い。))なので、投げ技を当てられることは間違いではない。が、少なくとも原作で''スクリューパイルドライバーを決めるシーンなどはひとつもない。'' --また、今作のせいでΖΖの作品を語る際''「[[キュベレイを掴みスクリューパイルドライバーで大気圏突入するシーンに感動した>ストリートファイターEX]]」''という謎の捏造による風評被害を受けるハメに((実際に大気圏突入したのはΖガンダムとキュベレイMK-IIである。そもそもΖΖガンダムに単独での大気圏突入能力は無い。))。 この影響か、後のVSシリーズでもΖΖの格闘に投げ技やスクリューパイルドライバーが搭載されておりΖΖの代名詞的な技となっている。 -とどめと言わんばかりに、原作で見せた特殊な力(ビームサーベルやハイメガキャノンのハイパー化、サイコフィールド等)はすべて''未実装''である((ビームサーベルのハイパー化は2作後であるEXVSから、サイコフィールドや変形が再現されたのはEXVSから更に2作後のEXVSMBからである。))。Ζガンダムには搭載されているというのにこの仕打ちであり、使い勝手の悪さと意味不明な原作レイプも相まって、ΖΖファンでも使うのをためらう機体となっている。 -ちなみにモーションがおかしい機体に関してはZZ以外にもいくつかあり、特にウイングガンダムもよく上げられる。 --春麗のスピニングバードキックのような回転蹴り、フィギュアスケートのような開脚での蹴り上げ、フェンシングのような突き等々、原作で見たことないような動きの技ばかり使う。射撃が強く格闘性能が微妙なのであまり積極的に格闘を振りにいくような機体ではなく、それ故幸か不幸か目立つことが少なかったのが救いか。 --ZZやウイングのように機体の外見からくるイメージだけでモーションが作られたように思われる機体も多く、後述するお祭り要素もあり少々おふざけが過ぎる印象が強い。 ''サザビー'' -シャア最後の専用MSにして「既存のジオン系MSの全ての技術を結集した集大成」と謳われた機体なのだが、本作ではその面影は皆無。 -まずコストの問題。ライバルのνが3000なのに本機は2000。いきなり格差が発生している。 --これは「νとの原作コンビを無理なく組ませるため」「2000帯にファンネル機を入れたかったから」などの憶測がある。 -もっさりした足回り --他の機体に比べ機体幅が広い((原作劇中ではMSの大型化が進んでいて、サザビーは全長25.6mと、初代ガンダムより7メートルも大きい。さすがにそこまでは忠実に再現されていないが。))ため攻撃に引っ掛かってしまうことが多く、小回りも利かない。同コスト帯の機体に比べると、いまいち機敏性に欠ける。 --稼働初期は「機動性が低い」と言われていたが、検証の結果「機動性は2000コスト帯平均クラス」であることが判明。つまり、完全に機体のデカさに足を引っ張られていた事が判明し、改めて「メタボ」「デブ」など不名誉な呼び方をされる始末。 --原作のサザビーは、大型だがその分高出力高機動な機体である。ΖΖと同じく、見た目に合わせた調整をされたのではないかと推測される。 -イマイチな武装。 --ファンネルを搭載しているが、νガンダムのものに比べるとコスト差を差っ引いても性能が低く「撒いといて当たったら超ラッキー」なレベル。つまり「当てる武装」ではなく「動かす武装」なのだが、サザビーは動かした敵に当てる武装が''実質BRのみ''であるためイマイチ噛み合いが取れていない。 --格闘武装は、かち合いに強い以外全ての性能が低い。後述のCSを仕込んでようやく振っていけるレベル。 --特殊射撃に「ロンド=ベルの核迎撃」なる武装がある。これは''どこからともなく核ミサイルが飛来してそれをサザビーがファンネルで撃ち落とし、その核爆発で攻撃する''という超まどろっこしい攻撃。メガ粒子砲とかもっとゲーム向きの武装は沢山あるのに、なぜこれが採用されたか全くの謎。確かに原作でやってはいたが…。 ---しかも「ボタン入力した時点でロック対象が存在していた地点に爆風が発生する」という仕様のため実戦ではまず当たらない。そもそも発生が激遅なので使用すること自体がリスキー。 -唯一、射撃CSのビーム・ショットライフルはすこぶる優秀。 --高威力、チャージ時間が短い、足が止まらない、広く拡散してひっかけやすいと数あるCSの中でも特に優秀な部類。 --何よりの特徴は「殆どの行動を足を止めずにキャンセルして使える」点で、これを利用してサザビーのあらゆる硬直をCSで消すことができる。使いこなせば他機とも渡り合うことができるため「小技のデパート」「屈指の職人機」とも言われる。 --言い換えれば、CSキャンセルを使いこなせてようやく並機体という事でもある。使いこなすには相当の熟練度が必要。 -光る武装はあるものの、結局のところ''他の2000機体の方が普通に強いので''弱機体扱いされる事が多く、上のΖΖ、インパルスと合わせてコスト2000の弱機体トリオと見られている。 ''ドム'' -当て難いバズーカ・ただの目くらまし(よろけもしない)な拡散ビーム・微妙性能な格闘しか武装がなく、原作再現のホバー移動(地走)メインで縦方向の移動力が極端に低いため、対空性能が全機体中最低レベル。ドム系機体がこんな性能なのはシリーズの常だが、今回は他の地走機体(ガンタンク、陸戦型ガンダム、マスターガンダム、ゴッドガンダム、グフ・カスタムあたり)が極めて優秀なため、貧弱っぷりが余計に際立っている。 -ガンダムXと同じく何故か特殊射撃武装が未実装。これにより武装がバズーカのみというさもしい事態に。バズーカリロード中はアシストから出る支援射撃に頼るしかない。 -アシストだけはそれなりに優秀で9回も使えるのだが、低コスト故すぐ落ちるので使い切る方が難しい。このアシスト、相手との距離が近いと自動的に特攻してしまう(しかも非常に当てにくい)癖のある性能であり、活かすには緻密な距離調整が必要である。 -ACの対戦で味方CPUになると確実にガッカリする。何故かというとCPUはアシストを出すと何故か目に見えて攻撃がおろそかになるのだが、この結果本体と連動して攻撃するアシストもその特性上攻撃を行わなくなってしまうのだ。こうなってしまうと最早ただのコストを食うお荷物である。 他にもシャア専用ザク、ザク改、カプルなども弱機体扱いされることがあり、強い機体と弱い機体の格差は顕著である。 #endregion ''総合的に見て、ゲームバランスの擁護は一切不可能'' -ぶっ壊れて別ゲーが始まっているレベルの一部上位陣を除いたらまともな対戦になるか?というと、そんなことは全然ない。 --明らかにゲームにならない上記7強と呼ばれていた機体群を除いた大会も当時開かれた。だが数か月もするとそれらを除いた中でも強い部類に入る機体の弾幕ゲー・ステ厨ゲーを普通のBR主体の機体では''ほとんど打破できない''事が判明。 --さらにそれら7強以外の強機体まで除いた平和な弱機体だけで対戦すると、ステップやガン逃げがシステム的に強すぎてまともに対戦が行えない。障害物が多めなステージのステ厨は弱機体で捕まえるのはほとんど無理であった。 ---結局のところ''このゲームでまともなガチ戦をする事はどんな地域ルールを作っても不可能だった''という事実は、当時現役だったヘビーユーザーのほとんどが知るところである。彼らはまだ大絶賛稼働中だった連ザ2を続行する者も多く、ゲーム的な目新しさが無くなった稼働末期は連ザの方がインカムが多いゲーセンは幾らでもあったほどである。 ''タイムアップ引き分け狙いのチキン戦法問題'' -VSシリーズは、タイムアップになると参加プレイヤー全員が負け扱いとなる。 --これを利用し、自軍が負けそうになったら道連れタイムアップ狙いでひたすら逃げ回るガン逃げ戦法が存在するのだが、''このチキン戦法が本作では非常に強力で、それゆえ忌み嫌われている''。 ---ガン逃げ行為はシリーズを通して問題視されていたが、基本的にはプレイヤーのモラルの問題であった。また過去作ならば、逃げ一辺倒の相手チームを追い落とす事は(技量次第ではあるものの)難しくなかった。しかし、今作の上位機体は素の機動性や強力な専用移動技により、容易にガン逃げが可能なのである。 ---上位機体には一歩劣るが、Vガンダムもパーツの射出を利用した形態変化を高高度で行う事で射撃の届かない場所に居続ける事ができ、OPの歌詞から「終わりのないディフェンス」と呼ばれた。 ***システム面の問題 -根本的に待ちを崩しにくい --ステップ硬直、着地硬直などが非常に小さく、単純に攻撃が確定する場面が少ない。よってステップ連打による待ち(通称ステ厨)、後方BDを中心とした逃げがシリーズ中最も強く、仮に上位機体を自重したとしてもまともな対戦が成立しにくい。 ---辛うじて能動的に待ちを崩せる∀ガンダム・ウィングガンダムゼロ・ガンダムヘビーアームズ・シャア専用ザク、弾幕が強く事故ヒットをある程度期待できるνガンダム・試作3号機・陸戦型ガンダム・ガンタンクなどであればある程度の対戦はできる。 ---上記より武装の弱い機体では待ちを崩す手段がほぼなく、お互いが勝ちにいった結果タイムアップになるということが珍しくもなかった。 -新システムの調整不足 --Gクロスオーバーやコストオーバーシステム、格闘仕様の変更には批判的な意見も多い。 --中でも、本作から採用されたコストオーバーシステムに関して、対戦についてはバランス面もあり賛否あるが、CPU戦にまで適用される事には否定的な意見も多かった。 ---ただでさえ後述の通り、敵CPUの能力強化が極端な上に味方CPUがあれよあれよと撃破されることでコストを減らされていき、プレイヤーが撃破されて復帰する頃にはコストオーバーが適用されて装甲をごっそり削られた状態での再出撃となってしまう事が少なくない点が不満に繋がっている。 ***その他の問題点 ''アーケードモード(CPU戦)に関して'' -難易度の上昇が急すぎる --従来通り、CPU戦ではステージが進む度に相手の攻撃力が上昇、CPUの思考力もより良く、戦力ゲージや体力でも差をつけられるのだが、本作はそれがあまりにも極端過ぎた。 ---ステージを進む度に攻撃力と思考能力が段違いに上がり、CPUの超反応を駆使した行動や相手に有利すぎるステージ条件もあいまって所謂「無理ゲー」状態になるプレイヤーが続出。 ---最高難度ルートのアルティメットでは相手の攻撃力が''最初から二倍近くに上がっている''。最低コストの1000コストは牽制でも瀕死、格闘コンボなど貰えば、即死は免れない。敵も多く三体同時出現など普通のことである。上級者であっても油断すると一面でゲームオーバーはザラ。尖りすぎた仕様から「アルティメット(笑)」「集金ルート」とまで揶揄された。 --また、前作と同じく2人協力時はそれに対応して難易度が上昇するのだが、今作ではその上昇率が異常に高い。 ---ノーマルルートですら3000コスト3体編成が出現する。あまりの難しさに1人旅の方が楽と言われている(それでもハード以上は味方CPUが輪をかけて役立たずになるので、協力プレイの方がまだ楽)。 -味方CPUが役立たず --今作は前述の通り異常な勢いで敵の思考、攻撃力が上がるため「低コストの機体がハエのように撃墜されていき、あっという間に後がない」などもザラ。一応、味方CPUは撃墜時に減るコストが半減されているが、それでも厳しい。 --特に酷いのがガンダムF91。味方CPUはこの機体の持つMEPEを発動すると何故か目に見えて回避がおろそかになり、MEPEの強さである回避能力をわざわざ殺す。対して敵CPUは広範囲攻撃等で、ただでさえ高いダメージの更に倍((MEPE発動中は超回避能力の代わりに、被弾時のダメージが2倍になる。))という超ダメージを与えてくる。撃墜された場合リロード済みなので、出撃→MEPE発動→撃墜→出撃…というループを繰り返す事も。これにより「F91が6落ちで戦闘終了した」「復帰後10秒と経たず再び蒸発した」等がザラである。 ---そのためプレイヤーからは「偽援軍」「海本(笑)((パイロットがシーブック=sea bookのため。割と誤解されがちな事なのだが、シーブックの本来の名前の由来は見本(see book)。))」「質量を持った残骸」等とネタ込みで役立たずCPUの代名詞扱い。 ---続編のNEXTでは、MEPEのリロードゲージは初期値0から始まるので、死のループは避けられるようになっている(MEPE中の回避行動は依然お粗末だが)。 -ラスボスであるデビルガンダムも初見殺し要素が強い --ある程度パターンは読みやすく、Gクロスオーバー同様に攻撃範囲を指定はあるものの延々と広範囲・高威力の攻撃を絶え間なく連射してくる。 --本体に一定ダメージを与えるとバリアを張って無敵になり、そうなると脇にあるガンダムヘッドを倒さないとバリアは解けない。 ---こういった要素により初見殺し要素が強く、遠距離を攻撃しにくい格闘機等では倒し方を分かっていても倒すのは大変である。とはいえ慣れればパターンゲーでもあり、クリアできない機体はないのが救いか。 ''残念な隠し要素'' -最後の最後に追加された1機を除き機体追加なし --VSシリーズは導入ロケーション向けにカプコンから配布されるパスワードによる隠し要素解禁が売りでもある。エウティタではキュベレイなどが追加され、連ザIIでも旧作機体の解禁や新ルート、さらには当時配信していたWebアニメからストライクノワールが参戦すると言うサプライズがあったが、ガンガンの隠し要素解禁の九割はルート追加であり、''最後に解禁されたガンダムエクシアが最初で最後の追加機体''。しかも本編(1st Season)放送終了後。 ---追加されたルートも上記のアルティメットモードを筆頭に理不尽なまでに難易度が高いものが多く、不満が噴出した。 ---エクシアも開発時期にまだ情報が出揃っていなかったらしく、他作品との掛け合いもほとんどない上に、00世界のガンダムの特徴であるトランザムシステムも未搭載。パイロットの刹那も初期のテンション低めのまま。 ---それでも最新作の主人公機が使えた事自体は喜ぶ声もあった。 ---ちなみにエクシアのGクロスオーバは「ガンダムマイスター」。 巨大化したヴァーチェの照射ビームとキュリオスの発射した投下ミサイルで攻撃する技となっており、アシストのデュナメスも含めて主人公勢のガンダム4機すべてが出演している事になる。演出の豪華さもありなかなか好評。 //元々発表されてたわけだし、お祭りゲーとしては1作目という事を考えれば、脇作品についてはなくて当然だし、一々書いてたらキリがない事なので省略 ''参戦ラインナップについて'' -オールスターゲームではどうやっても不満が出てしまう事ではあるが、その中でも一部の参戦状況には疑問の声も出ている。 --基本的に参戦作品の主役機が出ているのだが、一部の作品からは作品の顔とも言える主人公の後半登場機体(Ez-8、ダブルエックスなど)が出てこなかった点には疑問の声が上がった。 ---こういった点や、映像化作品ながら未参戦の作品、非映像化作品についてはシリーズが続いていく中で補強されていくことになる。 ''その他'' -ステージのモデリングが粗く、オブジェクトの縮尺もおかしい箇所がある。 --背景にキャラクターの画像が貼り付けられているステージも多く、この点にはリアル感がないという批判もあった。ガンダムファイトのリングが張り巡らされたGガンダムステージなどは再現的にも良いのだが…。 ---- **賛否両論点 ''お祭り感'' -見た目の派手さ重視への変更 --今作のコンセプトは「最強状態」での参戦であり、今までの作品では同時に装備できない武装は武装選択をしていたのが本作では全部携行となった。 --アシスト機体が空中から急に出現する、シャア専用ザクがエフェクト付きで武装「通常の三倍」を発動して高速移動する、等、派手さを重視した演出になっており、この点は好みが分かれている。 -機体とパイロットの組み合わせが完全固定となり、乗せ換えができなくなった。 --その分、特殊なセリフが増量したものの、原作とは異なる乗せ換えはプレイヤー間で遊びの一つとして認識されており、残念だとする声も根強い。 -ステージ決着後はこれまでの「記録ビデオ風の演出+オペレーターからのコメント」から「自機と僚機が勝利・敗北ポーズを取る」ものに変更された。 --勝利・敗北ポーズは原作再現の自爆や咳き込みなど凝ったものも多いが、ヒロイック過ぎるという意見も存在する。 -CPU戦においてはプレイヤー機体のみで構成しているため、ワンオフのνガンダムや∀ガンダムであっても数多く登場する。 --これまでのシリーズではザク、ジム、ハイザック、ジンなど量産機も多数用意されていたため、それらの機体を出すことで違和感を小さくする工夫がされていたが、逆に言えば全体的に地味でもあった。 ---- **評価点 ''シリーズの基礎を築いた'' -今作で開発された新システムで、''以降のシリーズの基本になったものが非常に多い''。 --全機体が全機体と組んでコストを使い切れる「コスオバを含めた6000コスト制」、野良プレイヤーに優しく新規開拓にも一役買った「チームシャッフル」、今までのシリーズにおける地走=ネタ機体という観念を払しょくする「モビルファイターなどの高機動地走」、プレイアブルにするほどではない機体の活躍の場を与えることができる「アシストシステム」などがこれに当たり、これらを開拓し、NEXT→EXVSシリーズと以降の作品に繋げた功績は非常に大きい。 ---特にコスオバ6000コスト制に関してはシリーズで決定版という意見が多数ある。''実はこれ以後10年以上にわたり、シリーズ開発は何度も連ザ以前の3桁コストに直して新作を作ろうとしてきた''(無印EXVSロケテストをはじめ、ガンダムバーサスではそれを強行した形で搭載)。連ジや連ザで培った人気を見ればそちらこそがシリーズの元祖ではあるのだが、分かりやすさや組み合わせ幅の広さなど、諸々''結局は本作の産んだ6000コスト制を超える支持を得られる事はなかった''といってよい。そのぐらい根幹の重要システムを既に100%完成された状態で導入した事は、これだけで本作を駄作と言い切れない評価をするに値する。 ''キャラクターゲームとして'' -参戦作品の受け皿の広さは評価されている。 --これまでVSシリーズで登場していない機体を扱えることはやはり純粋に嬉しいし、作品単独ではVSシリーズ化が難しいタイトルも参戦しているため、全シリーズ夢の対決という発想は功を奏した。 -各キャラクターは原作の名台詞なども収録されており、キャラゲーとしての出来はなかなか。 --各機体には劇中で印象的だったアクションが武装として搭載されている。(シャア専用ザクの「通常の三倍」やνガンダムの連続パンチなど)また、イージスガンダムの捕縛→自爆のコンボはネタプレイヤー御用達の技になった。 --全機体思い思いの武装を駆使し、原作の大量破壊兵器が文字通りクロスする戦場は実にカオス。 --総機体数こそ減ったがアシストを含め各機体のコマンド数は過去作と比べて多く、ロックオンボタンを除いた3ボタンの組み合わせが埋まっていないのは上記ガンダムXとドムくらい。従来の複数機を1つにまとめた換装機など一機体あたりの密度は非常に高い。 --機体毎にパイロット固定になった事で、その分台詞も豊富になった。 ---作品を越えたキャラの掛け合いも多く、様々なキャラが敵味方によって様々な反応を見せる。((例えばメカマニアであるコウ・ウラキは相方の機体のギミック(ファンネルや可変等)に興味津々だったりシンがシャア専用ザクを見て同作の仲間であるルナマリアが搭乗するガナーザクウォーリアと勘違いしたりする様子が窺える。))ファンは必見。 --また、Vガンダムファンにとってはゲーム史上初のリアル3DのVガンダム/V2ガンダムが描かれた(当時では)作品でもある。((Vガンダムという作品自体がゲームへの参戦自体が他のシリーズと比べ控えめである事はファンの間では語り草となっている)) -BGMはほとんどの作品の主題歌を導入するというこだわりぶり。 --1番のみ、ループが比較的短いなどの点を差し置いても、これは素直に素晴らしい。ガンダムシリーズの名曲をバックに闘うのはファンなら否が応でもテンションが盛り上がるというもの。『THE WINNER』など、評価が高いのに他のガンダムゲーには全く採用されていなかった((メロディラインを入れているゲームはあったが、原曲そのものを採用しているのはTCGの『ガンダムカードビルダー0083』まで存在しなかった。))曲が入っているのも嬉しいところ。 --殆どと記述したのは、Ζガンダムの主題歌が収録されていないため((Ζガンダムの主題歌を作曲したニール・セダカ氏の曲は他と比べ版権料が非常に高いとの噂があり、採用された作品自体が少ない。))。その代わり人気の作中BGMである「宇宙を駆ける~ゼータの発動」が起用されており、緊張感のある曲調で戦いを盛り上げてくれる。 -上記のように難易度は高いが、「CPU戦は楽しめる」という感想も多い。 --PSP版では敵の火力が多少控えめになったため、難易度も下がった。 ---- **総評 ガンダム作品総出演のお祭りという発想自体は概ね成功しており、後のシリーズの基礎と方向性はこの時点でしっかりと出来上がっていたと言える。~ しかし調整不足な点が多く、特にゲームバランスはシリーズ屈指の酷さになってしまっている。~ また、お祭り的な派手さ重視の方向性については今までのシリーズファンから賛否分かれており、その点でもって本作をシリーズ転換の元凶として嫌うプレイヤーも生むこととなった。~ とはいえ今尚続編が出続けているという事実から、商業的な観点で見ればこの方向転換は成功との声が多い。 ---- **その後の展開 -オールスターのガンダムVSシリーズとして続編が出続けている。 --約一年後に発売された次回作『[[機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダムNEXT]]』(通称ガンネク)は、このゲームの批判点を改善しており参戦機体数も増加。詳しくは該当記事で。 ---- ---- **余談 ''ロケテストをした上で…'' -何より問題なのは、''ロケテストをしたのに''こんなゲームバランスになってしまった事である。 --今までのVSシリーズでの壊れ機体は主に、ロケテスト時には使えなかった追加機体や、稼働後に発見されたバグ技ありきでの強機体であり、ロケテストした部分ではここまで酷い事態にはなっていなかった。 ---本作はロケテストをした上でこのゲームバランスになっており、この時代は後の作品のような稼働後の調整等も行えなかった為、その点への非難は強い。 --フリーダムが上記の性能になったのもロケテストの途中からであり、まともにロケテストをするつもりがなかったとまで言われている。 ---当初は弾数制限がない代わりにブーストを消費するタイプだった。それを調整した結果、弾数制だがブースト無消費に。ブースト消費型ならばうかつに乱発すると「ブーストゲージゼロで着地」という最大の隙を生み一般機体でも捕まえられる可能性があったため、プレイヤーからは''「ロケテ時代のほうがまだ有情だった」''とさえ言われる。 --一方、ロケテ時代のガンダムXは、サテライトキャノンは高い誘導、銃口補正を持っており、一部ロケテプレイヤーからは「サテキャを垂れ流すゲーム」とも揶揄されており、その部分に関してはしっかり調整は加えられてはいる。 ---もっとも、サテキャ以外の諸々の武装についてはロケテ時代から貧弱だったにもかかわらずそのまま、サテキャも大幅弱体化され、その結果が前述のような弱機体という状態である。結局は目立って強かった要素を雑に下方修正しただけのような形にしかなっておらず、やはりまともなバランス調整とは言い難い。 -稼働初期の隠し要素流出 --稼働初期(まだ最初の隠し要素の解禁パスワードが配布される前)に「何らかの要因で00のタイトルポイント(どれだけその作品の機体を使ったか)が蓄積してしまい、エクシア解禁前に00のタイトルポイント1位画像が出てしまう」というVSシリーズとしては致命的とも言える隠し要素のネタバレ(つまりはバグ)が出たことで一部で話題になった([[参考>http://renza2denchan.blog75.fc2.com/blog-entry-373.html]](個人ブログ))。 ---その後カプコンから配布されたアップデートROMによって他の不都合と一緒に解消されたが、プレイヤー向けへの告知は一切なく、当然ではあるがアップデート前のROMはカプコンに要返却であった。 ---もっとも発覚当初は「コラだろ」「釣り画像乙」と信じなかったプレイヤーも多かったのだが…。 -''「逃げないで戦ってください」'' --上記のようなゲームバランスの問題から、公認大会でもガン逃げタイムアップによる引き分け再戦が頻発した。全国大会に先立って行われた「キャラホビ2008」では全国大会の特別予選が行われたが、この決勝大会でも逃げ腰の試合が行われた。 ---その際、同席していた馬場龍一郎製作プロデューサーがこの(ある意味不祥事な)事態に「逃げないで戦ってください」という旨の発言を試合中度々言った事が話題になり、後々まで尾を引く事となった。 --これが原因となり、全国大会予選では有人による審判がつき、''「あからさまな逃げ行為に走った場合にはペナルティを課せられる」''という異例の主観的ルールが緊急で追加された。 ---これに対しプレイヤー側の反応は「そもそも7強機体を使用禁止にすればいい」という意見まで出ていた。開発陣とイベントスタッフ、プレイヤーとの温度差が如実に現れてしまった出来事である。せめてフリーダムだけでも使用禁止にすればよかったものを…。 ---プレイヤー側もネタにしたのか、この全国大会の本選に参加したチームに「逃げずに戦います」という名前のチームが存在した。 --後に稼働したシリーズ作品であるEXVSの全国大会決勝トーナメントにおいて、馬場氏が今作の全国大会で発言した「逃げないで戦ってください」を''タッグネームにしてネタにした''チームが存在し(まぁそのチームの機体編成が上空へのガン逃げに弱いこともあったので、一概に開発への煽りだけとは言えないのだが…)、それを''馬場氏自身が実況・解説と一緒にネタにした''という朗らながら笑えない一幕もあった。 -「回避」の仕様。 --今作の味方CPUは指令を「回避」にしても一切攻撃しないわけでは無い。このため、プレイヤー同士の1対1でお互いCPUを回避に設定しても多少はCPUの邪魔が入ってしまい完全なタイマンは不可能であった。 ---次回作では前作と同様、「回避」時は一切攻撃しない仕様に戻った。 -ガンダムMk-II --本作のガンダムMk-IIは他の機体に比べてビームライフルの発射間隔が短く、攻撃判定が発生したときに回避行動を取るCPUの反応もあって、特別なテクニックを使わずともただ連射しているだけでCPUに連続でビームライフルを当てられた。~ このため対人戦では強くも無いが対CPU戦では強いという変わった立ち位置の機体になっていた。 -本作はバンプレストとしての最後のアーケード作品である(翌月にバンナムに吸収合併)。 ----

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