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*アルトネリコ3 世界終焉の引鉄は少女の詩が弾く 【あるとねりこすりー せかいしゅうえんのひきがねはしょうじょのうたがひく】 |ジャンル|ムスメ調合RPG|&amazon(B002SW3MZS)| |対応機種|プレイステーション3|~| |発売元|バンダイナムコゲームス|~| |開発元|ガスト|~| |発売日|2010年1月28日|~| |定価|7,329円|~| |廉価版|PlayStation3 the Best&br;2011年8月4日/3,800円|~| |レーティング|CERO:C(15才以上対象)|~| |判定|なし|~| |>|>|CENTER:''アルトネリコシリーズ'' : [[1>アルトネリコ 世界の終わりで詩い続ける少女]] - [[2>アルトネリコ2 世界に響く少女たちの創造詩]] - ''3''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 「ムスメ調合RPG」の名の通りの独創的なシステムと、造語を用いた壮大かつバラエティに富んだBGMが好評な『アルトネリコ』シリーズの最終作。~ ---- **ストーリー 前々作のエンディングから5年後(前作のオープニングから2年後)。アルトネリコ第3塔を中心とした世界「ソル・クラスタ」が舞台。~ ここではレーヴァテイル(後述)の国家「クラスタニア」が人間を弾圧し世界の大半を支配しており、人間勢力も抵抗はしているが劣勢状態であった。~ 「蒼谷の里」に住むとび職見習いの少年・蒼都(アオト)は、クラスタニアの軍人ミュートと対峙するサキアという甲冑姿の少女に出くわす。~ ミュートを退けると、サキアはアオトに「この娘を守って」と告げ、サキという別の少女の姿になる。~ サキは祈ることで「奇跡」を起こす能力を持っていた。アオトはサキの謎を解明するため、レーヴァテイル専門医の光五条を訪ねてトコシヱ隧道に向かう。~ 途中、クラスタニア出身の少女フィンネルと出会う。彼女はクラスタニアに追われており、サキも「アルキア株式主権市国」から狙われている事が分かる。~ アオトは2人を守っていく過程で、クラスタニアとアルキアの陰謀、そしてこの惑星の危機的状況を知ってゆく…。~ ---- **主な特徴・評価点 ''世界観''~ 本作は過去作(前作・前々作)と世界観を共有している。[[過去作>アルトネリコ 世界の終わりで詩い続ける少女]][[のページ>アルトネリコ2 世界に響く少女たちの創造詩]]も参照されたい。 -本作では環境問題や国家的陰謀がストーリーに盛り込まれ、ストーリーは惑星規模にまで発展していく。 --この惑星の大地は過去に失われており、人々はアルトネリコと呼ばれる塔の内部やその周囲の居住可能な区域に住んでいるという設定。 --ファンタジー的描写はあるものの、主題が惑星滅亡の危機を回避することであるため、過去作よりSF要素が強めになっている。 -レーヴァテイル(以下RT) --詩を力に変えられる人工生命体で、基本的には女性しかいない。人間との間に子供を成す事ができ、子供は人間として生まれるが、RTとして覚醒することもある。 -RTと人間の関係 --人間がRTを支配する世界だった前々作や、RTと人間が共存する世界だった前作とは異なり、本作ではRTが人間を支配する世界が描かれている。 -3勢力の争い --ソル・クラスタの覇権をめぐって権謀術数を駆使しながら戦う3勢力の駆け引きが、物語に緊張感を与えている。 --「クラスタニア」:ソル・クラスタの9割以上を手中に収めるRT至上主義国家。人間を洗脳(クレンジングと呼ばれる)して奴隷化している。 --「アルキア株式主権市国」:第3塔を建造した人々の末裔による国家。 --「大牙」:過去にこの惑星の危機で発生した難民が山岳地帯で結成したキャンプに由来する組織。多くの地下都市の連合で成り立っている。前述のトコシヱ隧道は大牙の最大集落でもある。 -全体の雰囲気 --長引く戦争による疲弊のために、全体的に町の人々の様子はどんよりとしている。 --ただ、蒼谷の里は戦火を逃れたため、全体的に牧歌的雰囲気が漂っている。 ''ヒロインの心理描写の緻密さ'' -本作のヒロインはサキ・フィンネル・ティリアの3人。 --うち、サキとフィンネルの精神世界(コスモスフィア、以下CS)には、本人含む4人の人格が存在する。そのため、より多面的な視点からヒロインの心理に迫る内容となっている。 --攻略対象はヒロイン本人のみだが、別人格の人気も高い。 ''ボリュームアップしたコスモスフィア'' -お馴染みの、主人公がダイブ(CSに入る)することでヒロインの心の葛藤を共に乗り越え、互いの絆を深めていくと共にヒロインの詩魔法(RTのみが使える強力な魔法)が強化されるシステム。 --本作ではCS内で入手できる「ヒューマ(ヒロインの想いの結晶)」を使って強化する。 --前述のように本作はヒロインが多重人格(厳密には違うが)のため、過去作と比べ出入りが多くなっている。 //-第3ヒロインであるティリアに至っては正しい選択肢を選ばないと第三階層で終われなくなる。 --どのルートでもサキとフィンネルは全9層中8層まで、ティリアは全3層が攻略可能なため、前作のように変なところで描写が終わったり戦力不足になる事がなくなった。 --上層ではネタとしか思えない話題が多くプレイヤーを楽しませてくれるが、下層になるとヒロインの心の闇や心の傷、背負わねばならない宿命といった物語の核心に迫る深い内容になっている。 ''戦闘システム'' -本作では前衛3人・後衛ヒロイン1人の計4人と敵とが円形のフィールド内で戦う。 --ヒロインの周囲に展開される「ヒロインフィールド」に敵が入るとヒロインのHPが大幅に削られる。 ---前衛が「ブロー」という、ヒロインフィールドの周囲から敵を吹き飛ばすアクションをすると回避できる。 --詩魔法は過去作のような呪文式ではなく、''R.A.H.(詩調合)システム''によるもの。 ---主人公アオトがヒューマを「詩調合」でヒロインにプログラムすることで詩魔法の性能を変化させられるとともに、''BGMそのものも変わる。'' ---即興演奏のような楽しさがあり、戦闘そのものだけでなく戦闘BGMにも幅が出、マンネリ感をなくしてくれる。このシステムによって理論上天文学的な数のBGMパターンを生成できる。 ''パージ'' -''このゲームで最も特徴的な部分であると思われる。'' -なんと、ヒロインがムービーつきで''服を脱ぐ''事で能力が引き出され、詩魔法の威力が上がるというもの。基本的に下着姿まで。 --ハーモグラフィ(詩魔法のリズム)に合わせて攻撃する事で前衛の攻撃力とヒロインの興奮度が高まり、興奮度が一定値になった段階でコントローラーを振る事でパージできる。 --4段階までパージできるが、4段階目は「フリップスフィア」という攻撃になる。3段階目までと異なり、画面右下に表示されるBGMのリズムに合わせて○ボタンを押していくと、その成功回数でダメージが変動する。その性質上、盛大に失敗すると完全に無駄に終わる。 --パージ可能段階はダイブを進めることで上げられる。 --公式設定では「脱ぐ事によって肌の露出を増やし、惑星から放出されるパワーを吸収しやすくなる」との事。 -前述のように理由づけはしっかりしているものの、過去作以上にギャルゲーチックになっているため、戦闘システムとしては賛否両論。 --ムービーは別人格分のパターンもある、一気に3段階目までパージすると専用のムービーが流れるなど無駄に凝っている。 --ムービーでのヒロインの表情やポーズは基本的にエロい。なぜかM字開脚を披露するソーマは特にエロい。 --なお、上位のヒューマをプログラムするためには''部屋まで出向いた上で''ヒロインに脱いでもらう必要がある。よくCERO:Cで通ったものである。 ''やりこみ要素'' -宿屋で行うイメージ調合 --ヒロイン(+場合によってパーティメンバーも)がアイテムや前衛の超必殺技を作ってくれる。 --パーティメンバーによる会話はヒロインごとに変わるので、すべて見るには繰り返す必要がある。 -トークマター --本作ではヒロインとの会話で得られる「ヒロインマター」の他に、パーティメンバーも絡んだ「パーティマター」もある。 --中には入手可能期間が短いものや町の人との会話で得られるものもあるので、すべて揃えるのはなかなか難しい。 -難易度 --本作の難易度はEASY・NORMAL・HARDの3種類。 --HARDは周回プレイを前提としている上にある程度の戦闘慣れが必要となるため、最初からHARDを選択するとチュートリアル戦闘すらこなせない可能性がある。 --「ゲーム開始時」「第2章突入時」「エンディング分岐条件になる戦闘」のいずれかに戻って難易度を選び直す事はできる。 ''ヒュムノス語を基調とした名曲の数々'' -本作ではお馴染みのヒュムノス語のみならず、終盤では「星語(アル・シエラ)」というさらに難解な言語まで登場する。 -過去作から志方あきこ氏、霜月はるか氏、みとせのりこ氏が引き続き参加し、新たに井上あずみ氏、片霧烈火氏、KOKIA氏らも参加している。~ 作曲者も土屋暁氏、中河健氏といったガストお馴染みの作曲家に柳川和樹氏、HIR氏を加え、また一部楽曲を井内舞子氏、上野洋子(Yoko)氏、伊藤賢治氏、弘田佳孝氏らが担当するなどバラエティ豊か。 -本作ではミュージカルのようにストーリー中のハイライトで歌われるため、プレイヤーの印象に残りやすい。 -BGMの評価は本作も極めて高い。10人の歌い手による様々な曲調の歌を楽しむ事ができ、音楽的な魅力は更に高まっている。以下は一例。 --「EXEC_HYMME_BATTLESPHERE/.#Saki extracting」 ---サキが謳う戦闘曲。RAHシステムで生成される。 ---「ブリ・ハマチ」と聞こえる歌詞(ヒュムノス語かと思いきや''そのまんま日本語だった'')が動画サイトで話題になり、「ブリ(゚∀゚)ハマチ」と呼ばれるようになった。 --「EXEC_EP=NOVA/.」 ---こちらもサキが謳う。しかたあきこ氏((志方あきこ氏は子供っぽい曲を作る際は「しかたあきこ」名義にする。))が前作のヒロイン2人の口喧嘩を基に作った詩で、振付や曲調がコメディタッチで微笑ましい。~ この詩が流れるシーンは必殺兵器の稼働前というシリアスな雰囲気の中なので、突然のコメディ調に驚かされたプレイヤーも多い。~ 一見すると''毒電波ソング''だが、サキというキャラクターに絶妙にマッチしている他、詩自体のクオリティも非常に高い。ただしとんでもなく''中毒性が高い''ため注意が必要である。 ---なお、本来この詩はシリアスな場の雰囲気に相応しい、壮大で荒々しい戦闘曲となるはずだった。~ しかししかた氏が''こんな詩サキちゃんは謳わない''と一蹴、''土屋氏からもらった資料を全部ぶん投げてゼロから作曲した''。~ ちなみにOSTにはアレンジである「にゃものうた」が収録されている。%%にゃもにゃもとしか言ってない。%% --「EXEC_CUTYPUMP/.」 ---ミュートの変身後の戦闘曲。彼女が変身を維持するために謳っているという設定。 ---曲調はまさかのパンプロック。歌詞がまんま''日本語''な上に何度も流れるため、プレイヤーの耳に残りやすい。 --「EXEC_FLIP_ARPHAGE/.」 ---ストーリーの分岐の条件の一つである、物語中盤の山場で謳われるソングオブヒュムノス。志方あきこ氏の澄んだ歌声と、民族音楽や讃美歌をモチーフにした曲調、同氏の凄まじいまでの多重コーラスが非常に印象的な曲。途中で曲調が一気に変わるという曲構成は、イベントやその演出との相乗効果も抜群に高い。 ---本作はおろかアルトネリコシリーズ全体、更にはサージュコンチェルトを含めても飛び抜けて人気の高い詩の一つである。~ 発売前トレイラーやテレビCMに使われた事も相まって、本作を知らなくてもこの詩は知っているというファンも多い。~ ちなみにあまりに凄まじい曲調のため、(カラオケ等で)常人が謳う事はほぼ不可能である。通称''「謳えない丘」''。 ''個性的な登場人物たち'' #region((ネタバレあり)) ココナ -前作の主人公クロアの義妹でRT。前作で入手した惑星復活のキーアイテム「大地の心臓」をハーヴェスターシャ(第3塔の事)に渡すため、クロアらと別れソル・クラスタに入る。 -彼女が出るから本作を買ったという前作ファンが少なくない程の人気キャラ。 -序盤はクラスタニアに追われているため、「タツミ」という少年に偽装してパーティーに加わる。 --タツミは正体判明以降は使えなくなる。ココナ本人とタツミは外見のみならずゲームキャラとしての性能そのものも異なるため、プレイヤーの中には二者を使い分けたかった人もいた。 -武器は前作のバトンではなく、Vボードと呼ばれるサーフィンボード風の武器((前作より弱体化したという人もいる。))。 --超必殺技「フォトンセイバー∞」では脱衣し、水着姿が拝める。 -父親の死を知って落ち込むミュートを慰めたりアオトを叱咤するなど、前作に引き続き年非相応(本作では13歳、前作では11歳)のしっかり者である。 -ココナエンド(前作同様のヒロインルートに入らないトゥルーエンド)ではアオトと結ばれ、しっとりとした終わり方になっている。%%義兄は黙っちゃいないかもしれないが。%% モジュールハーヴェスターシャ ヴィスタエディション -通称サブフレーム。第3塔ハーヴェスターシャの人工頭脳に宿った2人の仮想人格のうちの一人。クラスタニアを名目上支配していたが……。 -初登場時にはそのあまりの口の悪さと顔のかわいらしさのギャップに仰天するプレイヤーが多かった。 -その後ゲーム中ではあっけなく退場したが、シリーズのファンサイト「トウコウスフィア」の2010年4月1日の企画で登場。過去作の登場人物たち(人格が改変されていた)が口々に「罵ってくれ」「足をなめさせろ」「いたぶって」などと連呼した上に''クソフレ様''という愛称までつけてしまった。 -ついでに、DLCによって綺麗な性格やドMなど、様々な人格パターンが用意された。 -このため存在感的には主人公アオトをはるかに上回っているといえる。 -なお、ココナが大地の心臓を渡そうとしていたのはもう1人の方(通称マスターフレーム/XPエディション)。サブフレームの性格がアレなのは洗脳されたためなので、こちらはいたってまとも。 ミュート -チュートリアル戦闘以降何回も登場する、アオトのライバル的存在。 -前述の「EXEC_CUTYPUMP/.」もさることながら、筋骨隆々としたその容姿は多くのプレイヤーに衝撃を与えた。容姿とのギャップがありすぎる&ハイテンションな大谷育江氏の演技から、ネタキャラかと思いきや…。 --中盤以降は監獄から子供を逃がしてあげたり、父親への思いを吐露するシーンがあったりと、物語に深みを加える。 ---この時の大谷氏の演技には心を打たれるものがある。 -さらに、あの筋骨隆々とした容姿は変身後の姿で、実際の容姿は美少女風というオチまである。 --しかし実年齢は30歳。終盤ではカテナ(実は幼馴染)というキャラクターと恋に落ち、ロマコメ要素も発揮してしまう。挙句、終盤で''妊娠する。''ちなみに、お相手のカテナは美少女のほうでなく筋骨隆々な人に萌えるショタな外見の方。 -おそらく、本作で一番存在感を発揮したのは彼女である。 ソーマ -フィンネルの別人格の一人。クラスタニアの殺し屋でボクっ娘。アオトとフィンネルを引き合わせた張本人。 -ツンデレならぬ「キレデレ」(''公式より'')。さらに、シリアスに見えてドジ。 -フィンネルに対して一生懸命なアオトに恋心を持っており、たびたびその想いを口にするが、当のアオトは戸惑うばかり。 -暗殺者として行動する時は着ぐるみを着、汗をたっぷりかくため、スタイルはいい。 -暗殺者の割に好きな食べ物はグルドッグ(甘めのトマトソースをかけたフランクフルト)などの子供っぽいものばかり。そのギャップに萌えたプレイヤーも。 -ついにはフィンネルよりも彼女のエンドが欲しかったという者も多数出た。 -本作のキャラクターの人気投票において、多くのサイトで、2位以下に2倍近くの差をつけて首位になっている。 アカネ -クラスタニアの将軍。何の感情も持たないかに見えるが(これには理由がある)、実はフィンネルの事を人一倍心配している。 -中盤でパーティに同行するものの、一切戦闘には参加せず、いつパーティに加わるのかと多くのプレイヤーをやきもきさせたが、結局最後まで加わらず、彼女のエンドも無かった。 -アオトが彼女に恋愛の仕方を教えるイベントがあっただけに、落胆するプレイヤーが多かった。 #endregion ''声優陣の熱演'' -前作に引き続き、今作でも大谷育江氏・玄田哲章氏・ゆかな氏・杉山紀彰氏・森川智之氏など有名声優が熱演しているためメリハリがある。 -サキの後藤麻衣氏とフィンネルの喜多村英梨氏はそれぞれの別人格も担当。表現豊かな演技は一聴の価値あり。 ---- **賛否両論点 ''一部の登場人物の存在'' #region((ネタバレあり)) ゲンガイ -大牙の代表者。ココナからは師匠と慕われている。 -一言で言うと''おいしいところをちゃっかり持って行く存在。'' --大牙の陰謀で排斥された折にアオトの協力で首謀者を倒したが、ゲンガイ本人は何もしなかった。 ---しかし首謀者との戦闘後に格好良いハイキックでとどめだけ刺した。 ---戦闘後の宿会話でヒロインから「何もしなかった人」と揶揄された。 -そのためか、CSでは「みっともなく敵に連行される人」「ストリップに熱狂する人」「アイドルの熱狂的なオタク」という何とも情けない役になっている。 -ココナがソーマとの命がけのVボードレースに挑む際、泥酔した。 -終盤になって、アルキアの陰謀を解き明かそうと単身黒幕のもとに向かったが捕えられてしまい、改造人間となってしまう。 --改造人間になったゲンガイを見たときのキャラクターの3Dモデルの顔は「あんた何やってんの?」とでも言わんばかりの顔になっていた。 -このような行動を繰り返したのにもかかわらず、最終的には3勢力のすべての軍の指揮権を掌握する。 光五条 -ふんどし医者。公式で「変太医とよぶな!」と言っている。%%いいえ、変態です。%% -ふんどし着用の理由について、ティリアに「下半身の締め付けが良いから」と''満面の笑みで''答える。 --そのためか、医者という設定も悪い意味で相まって、ゲンガイ同様CSでの扱いはすこぶる悪い((もっとも、男性キャラはシリーズ通してCSでの扱いが微妙ではある。))。 -後述の脱衣要素も低評価の理由の1つ。 //-アルキア研究所のナンバー2・リッカリョーシャとの微妙な関係 //--彼女から告白されたにもかかわらず煮え切らない態度をとり、結果的に戦闘になる。妹をアルキアに殺されているため仕方ないともいえるが。 //--しかし、その後ちゃんとプロポーズをしている。 #endregion なお、彼らと評価点に記載した人物やヒロイン以外の登場人物は存在感が薄め。 ''男まで脱ぐ'' -実は前衛キャラも超必殺技発動時に脱ぐのだが、女性のココナはともかく、男性のアオトと光五条も脱ぐ。誰得。 -脱ぐ(脱げる)理由は一応あるのだが…。 --ココナ:Vボード(サーフィンボード風の武器)で残像すら見えるほどの高速で体当たりするため、その際の風圧で服が脱げる。クロア(彼女の義兄)と同系統の技なためか、「脱げるのは未熟だから」と語っている。 --アオト:気合を入れるために脱ぐ。 --光五条:''興奮と熱狂のあまり、感情が抑えられなくなって脱ぐ。'' ---ココナとアオトの理由はまだわからないでもないが、光五条については…。 -コメディ要素としてもいまいちな評価に終わってしまった。 //---ココナとアオトの理由には納得できるだろうが、光五条の言い分を鵜呑みにすると、彼は露出狂ということになってしまう。 ''何かを狙っているとしか思えない要素が多い'' -例 --アオトがココナのお風呂を覗く ---厳密に言えば事故なのだが、この事はシリーズのファンサイト「トウコウスフィア」でも話題となり、同サイトでクロアがアオトに説教する演出(フォロー)が入るほどになった。 --サキがアオトとの子作りを志願 ---いかがわしい事にはなっていないが、台詞だけ聞くとR18でもおかしくない。 --ソーマのアンインストールイベント ---喘ぎ声などの描写やセリフから変なシーンが想像されがちだが、一応はシリアスなシーンである。全編フルボイスなお陰でCSでのイベントよりよほど危険な事に(ついでにオヤキタボタン不可)。 -もっとも、過去作でもこのような要素はあった。しかしこれら以上に強烈な人物がいた。ヒロインの1人、フィンネルである。 ''フィンネルの設定について'' #region((ネタバレ)) 彼女は一言で言うと''ドM''である。 -国家的陰謀によるいじめ(からの現実逃避)のせいでドMになったという設定。 -落ちたものを美味しそうに食べたり(しかもこれをさせたのは彼女の心の護((CSでRTの心を守護する存在。基本的に本人が潜在的に望んでいる通りに動く。))である)、首輪をはめられると「実はこういうの好きかも」と言ったりする。 -また、破滅願望があり、CSで何度もアオトもろとも死のうとする。しかも幸せになろうとアオトが抗っても防衛機制(=''ドMの本能'')が強制的に不幸な展開に持っていってしまう。 -CS最深層クリア後は、CSに出現した''黄色の水の池''で楽しそうに泳ぐ。 そして最大の賛否両論要素がこれである。状況も酷いがその後の流れも酷い。 #region((参考動画)) #nicovideo2(https://www.nicovideo.jp/watch/sm13902238) #endregion あまりにもあれなのでここでの言及は避けます。 #endregion ---- **問題点 ''単調な戦闘'' -『[[テイルズ オブ シリーズ]]』風のアクションゲームになったが、アクション性自体は薄い。 --前述のハーモグラフィの影響が強すぎる。敵や味方の位置を見るより、ゲージを見ながらボタンを連打する方が効率が良い。 --後衛(ヒロイン)を守る手段が連発できないブローしか無いうえ、敵を前衛に引きつける手段に乏しい。運が悪いとどうしようもなくなる。 --難易度NORMAL以下ではゴリ押しできるのでまだマシだが、HARDだとチュートリアル戦闘すら鬼のような難易度と化す。 ''難解かつ奇妙なストーリー'' -専門用語が多い&用語集参照が必須などフォローが少ない。 --本作からシリーズを始めたプレイヤーは置いてきぼりになるのが確実。過去作の経験者も本作の組織の概要を把握しにくく、いちいち用語集を開かなければいけない。しかも用語集中の説明にも専門用語が入っている。 -「ガイア理論」や「宇宙船地球号」の概念を持ち込んでおり、これまた知らない人は置いてきぼりになりかねない。 --簡単に言うと、「惑星は多くの生命体が複雑に絡み合って構成される一種の生命体である」という概念。作中では、「星の命を蝕む人間をガンのようなものと認識した星が、抗体を生み出す」という形で表現されている。 -今一つ意味が伝わらない、または存在させる意味が不明な展開がある。 #region((ネタバレあり)) 中盤、ヒロインを思うあまりにアオトが発狂するシーンがあるが…。 -サキルートでの発狂原因は「''世界を今すぐ救わねばならないので、サキが保育園の子供たちに紙芝居を読んであげられないのがかわいそう''」というものである。 --世界滅亡の危機よりも紙芝居のほうが重要だなんて誰も思わんだろう。 --この後、アオトはサキによって落ち着きを取り戻すが、サキに抱かれて涙を流すシーンがある。 ---アオト17歳、サキ15歳という設定からしてもおかしいシーンなのに、紙芝居を読めないサキ本人よりも悲しみをあらわにするアオトには違和感を覚えるだろう。 ---フォローしておくと、別に「惚れた相手がやりたいことをやれずに、世界のために犠牲になるのは''個人的に''嫌だ」というのがとりわけ珍しいわけではない((「紙芝居」にしても、平和な日常の一端を挙げただけとも取れる。))。流れや見せ方の問題だろう。 --他にも、サキに絡むシーンでのアオトはおかしな点が多い(2回も別勢力の口車に乗ってサキを手放すなど)。 前々作の登場人物であるジャックとクルシェのエピソード -2人がソル・クラスタに来た目的は、クルシェの失踪した恋人ルークを探すため。 --しかしその経緯は本作では語られず、大元の前々作でもイベントが少しあった程度で、余程のファンでもなければ覚えていない可能性が高い。 --しかも中盤まで2人はアルキアの怪しい輸送業者として登場するため、2人の内面を描く終盤のイベントは唐突感が否めない。 --挙句、そのイベントの内容も「ルークの事は忘れて2人で歩みだそう」という陳腐なものだった。 #endregion ''フィールド'' -広くて迷いやすく、何度も同じところを行ったり来たりして道を覚えねばならない。 --特に、終盤に何度も訪れることになるアルキア研究所のマップは地下道などが入り組んでいてかなり不便。 --なぜか過去作にはあったマップ機能が消えている。 ''能面のようなグラフィック'' -グラフィックの質はPS2レベル。 --3Dモデルは動きがかくかくしていて珍妙なうえに、会話シーンにおいても動きひとつ見せない。 --終盤に、大腸菌にしか見えない敵が登場する。 ''バグ'' -フィールド上の数か所でジャンプするとそのまま場外へ出て復帰できなくなるというバグが確認されている。 -マップ切り替え時にたびたびおこるフリーズ。 -誤字脱字、音声と字幕の不一致、発言と展開の不整合が500以上見つかっている。 --なぜかそのバグは森川智之氏演じる光五条の会話シーンに多い。 -発生条件を満たしていないはずのイベントが起こる。 -トークマターのフラグ回収ミスがある。 --よりによってフィンネルの好感度が最大値に達していないと聞けないトークを普通に聞けてしまう。そのため、重大なネタバレをしてしまう事に繋がってしまった。 -音割れが深刻。 -デバッグメニューが残っている。 ''エンディングについて'' #region((ネタバレ)) -ラスボス撃破後に脱出しようと乗り物まで戻る際、ルートのヒロインとの会話があるのだが…。 --フィンネルとティリアの会話内容がほとんど一緒。 ---第3ヒロインであるティリアとの会話の方がフィンネルの使い回しだと言えなくはないが、彼女らの「あとどれだけ生きられるかわからない」というセリフが活きてくるのは明らかにティリアの方であり、フィンネルの方は中盤以降この設定についてあまり語られないため、少々違和感を覚えやすい。 //--加えてこの会話の最後でアオトはティリアの頭を撫でるのだが、フィンネルにはそのようなシーンは無く、演出的に冷遇されている。 #endregion ---- **総評 問題点の多くは前二作と比較しての部分が大きいため、本作でシリーズに触れたプレイヤーならば問題なく楽しめる余地はある。~ だが、シリーズ経験者から見た場合、システムの大幅変更、癖の強すぎるキャラや完結編としてはストーリーは今一つ。~ 旧作から大きく変化した点や不評の目立つ点が響いてしまい、有終の美を飾れたとは言いがたい内容となってしまった。 ---- **余談 -ファミ通のクロスレビュー採点は前作を下回るもので、海外のレビューサイトでも酷評が目立った。 -なおセールスについては、『[[ドラゴンクエストシリーズ]]』の[[新作>ドラゴンクエストVI 幻の大地 (DS)]]と発売日が重なったにもかかわらず初週販売本数は8万2000本と健闘、ガスト作品の中では最高の初動成績となった((最終販売本数は12万本。))。 -2012年からは、シリーズのコンセプトを土台に新たに構築された「サージュ・コンチェルト」シリーズがリリースされている。 --第1作『[[シェルノサージュ ~失われた星へ捧ぐ詩~]]』は同年4月26日にPSVで発売。 --第2作『[[アルノサージュ ~生まれいずる星へ祈る詩~]]』は2014年3月6日にPS3で発売され、10月2日にPSVに移植された。 -シリーズの生みの親であるプロデューサーの土屋暁氏はスピンオフの製作についても意欲を見せていたが、『アルトネリコ』関連の公式サイトが「クルトヒュムネス」を除いてドメイン契約を継続されなくて全滅し、サージュ・コンチェルトの後もオリジナルのソーシャルゲーム『拡張少女トライナリー』をプロデュースした以上、希望は薄いか。 -シリーズの人気は根強いながら移植に恵まれず、2世代以上渡った今も最新機種でのリメイクを望むものは多い。
*アルトネリコ3 世界終焉の引鉄は少女の詩が弾く 【あるとねりこすりー せかいしゅうえんのひきがねはしょうじょのうたがひく】 |ジャンル|ムスメ調合RPG|&amazon(B002SW3MZS)| |対応機種|プレイステーション3|~| |発売元|バンダイナムコゲームス|~| |開発元|ガスト|~| |発売日|2010年1月28日|~| |定価|7,329円|~| |廉価版|PlayStation3 the Best&br;2011年8月4日/3,800円|~| |レーティング|CERO:C(15才以上対象)|~| |判定|なし|~| |>|>|CENTER:''アルトネリコシリーズ'' : [[1>アルトネリコ 世界の終わりで詩い続ける少女]] - [[2>アルトネリコ2 世界に響く少女たちの創造詩]] - ''3''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 「ムスメ調合RPG」の名の通りの独創的なシステムと、造語を用いた壮大かつバラエティに富んだBGMが好評な『アルトネリコ』シリーズの最終作。~ ---- **ストーリー 前々作のエンディングから5年後(前作のオープニングから2年後)。アルトネリコ第3塔を中心とした世界「ソル・クラスタ」が舞台。~ ここではレーヴァテイル(後述)の国家「クラスタニア」が人間を弾圧し世界の大半を支配しており、人間勢力も抵抗はしているが劣勢状態であった。~ 「蒼谷の里」に住むとび職見習いの少年・蒼都(アオト)は、クラスタニアの軍人ミュートと対峙するサキアという甲冑姿の少女に出くわす。~ ミュートを退けると、サキアはアオトに「この娘を守って」と告げ、サキという別の少女の姿になる。~ サキは祈ることで「奇跡」を起こす能力を持っていた。アオトはサキの謎を解明するため、レーヴァテイル専門医の光五条を訪ねてトコシヱ隧道に向かう。~ 途中、クラスタニア出身の少女フィンネルと出会う。彼女はクラスタニアに追われており、サキも「アルキア株式主権市国」から狙われている事が分かる。~ アオトは2人を守っていく過程で、クラスタニアとアルキアの陰謀、そしてこの惑星の危機的状況を知ってゆく…。~ ---- **主な特徴・評価点 ''世界観''~ 本作は過去作(前作・前々作)と世界観を共有している。[[過去作>アルトネリコ 世界の終わりで詩い続ける少女]][[のページ>アルトネリコ2 世界に響く少女たちの創造詩]]も参照されたい。 -本作では環境問題や国家的陰謀がストーリーに盛り込まれ、ストーリーは惑星規模にまで発展していく。 --この惑星の大地は過去に失われており、人々はアルトネリコと呼ばれる塔の内部やその周囲の居住可能な区域に住んでいるという設定。 --ファンタジー的描写はあるものの、主題が惑星滅亡の危機を回避することであるため、過去作よりSF要素が強めになっている。 -レーヴァテイル(以下RT) --詩を力に変えられる人工生命体で、基本的には女性しかいない。人間との間に子供を成す事ができ、子供は人間として生まれるが、RTとして覚醒することもある。 -RTと人間の関係 --人間がRTを支配する世界だった前々作や、RTと人間が共存する世界だった前作とは異なり、本作ではRTが人間を支配する世界が描かれている。 -3勢力の争い --ソル・クラスタの覇権をめぐって権謀術数を駆使しながら戦う3勢力の駆け引きが、物語に緊張感を与えている。 --「クラスタニア」:ソル・クラスタの9割以上を手中に収めるRT至上主義国家。人間を洗脳(クレンジングと呼ばれる)して奴隷化している。 --「アルキア株式主権市国」:第3塔を建造した人々の末裔による国家。 --「大牙」:過去にこの惑星の危機で発生した難民が山岳地帯で結成したキャンプに由来する組織。多くの地下都市の連合で成り立っている。前述のトコシヱ隧道は大牙の最大集落でもある。 -全体の雰囲気 --長引く戦争による疲弊のために、全体的に町の人々の様子はどんよりとしている。 --ただ、蒼谷の里は戦火を逃れたため、全体的に牧歌的雰囲気が漂っている。 ''ヒロインの心理描写の緻密さ'' -本作のヒロインはサキ・フィンネル・ティリアの3人。 --うち、サキとフィンネルの精神世界(コスモスフィア、以下CS)には、本人含む4人の人格が存在する。そのため、より多面的な視点からヒロインの心理に迫る内容となっている。 --攻略対象はヒロイン本人のみだが、別人格の人気も高い。 ''ボリュームアップしたコスモスフィア'' -お馴染みの、主人公がダイブ(CSに入る)することでヒロインの心の葛藤を共に乗り越え、互いの絆を深めていくと共にヒロインの詩魔法(RTのみが使える強力な魔法)が強化されるシステム。 --本作ではCS内で入手できる「ヒューマ(ヒロインの想いの結晶)」を使って強化する。 --前述のように本作はヒロインが多重人格(厳密には違うが)のため、過去作と比べ出入りが多くなっている。 //-第3ヒロインであるティリアに至っては正しい選択肢を選ばないと第三階層で終われなくなる。 --どのルートでもサキとフィンネルは全9層中8層まで、ティリアは全3層が攻略可能なため、前作のように変なところで描写が終わったり戦力不足になる事がなくなった。 --上層ではネタとしか思えない話題が多くプレイヤーを楽しませてくれるが、下層になるとヒロインの心の闇や心の傷、背負わねばならない宿命といった物語の核心に迫る深い内容になっている。 ''戦闘システム'' -本作では前衛3人・後衛ヒロイン1人の計4人と敵とが円形のフィールド内で戦う。 --ヒロインの周囲に展開される「ヒロインフィールド」に敵が入るとヒロインのHPが大幅に削られる。 ---前衛が「ブロー」という、ヒロインフィールドの周囲から敵を吹き飛ばすアクションをすると回避できる。 --詩魔法は過去作のような呪文式ではなく、''R.A.H.(詩調合)システム''によるもの。 ---主人公アオトがヒューマを「詩調合」でヒロインにプログラムすることで詩魔法の性能を変化させられるとともに、''BGMそのものも変わる。'' ---即興演奏のような楽しさがあり、戦闘そのものだけでなく戦闘BGMにも幅が出、マンネリ感をなくしてくれる。このシステムによって理論上天文学的な数のBGMパターンを生成できる。 ''パージ'' -''このゲームで最も特徴的な部分であると思われる。'' -なんと、ヒロインがムービーつきで''服を脱ぐ''事で能力が引き出され、詩魔法の威力が上がるというもの。基本的に下着姿まで。 --ハーモグラフィ(詩魔法のリズム)に合わせて攻撃する事で前衛の攻撃力とヒロインの興奮度が高まり、興奮度が一定値になった段階でコントローラーを振る事でパージできる。 --4段階までパージできるが、4段階目は「フリップスフィア」という攻撃になる。3段階目までと異なり、画面右下に表示されるBGMのリズムに合わせて○ボタンを押していくと、その成功回数でダメージが変動する。その性質上、盛大に失敗すると完全に無駄に終わる。 --パージ可能段階はダイブを進めることで上げられる。 --公式設定では「脱ぐ事によって肌の露出を増やし、惑星から放出されるパワーを吸収しやすくなる」との事。 -前述のように理由づけはしっかりしているものの、過去作以上にギャルゲーチックになっているため、戦闘システムとしては賛否両論。 --ムービーは別人格分のパターンもある、一気に3段階目までパージすると専用のムービーが流れるなど無駄に凝っている。 --ムービーでのヒロインの表情やポーズは基本的にエロい。なぜかM字開脚を披露するソーマは特にエロい。 --なお、上位のヒューマをプログラムするためには''部屋まで出向いた上で''ヒロインに脱いでもらう必要がある。よくCERO:Cで通ったものである。 ''やりこみ要素'' -宿屋で行うイメージ調合 --ヒロイン(+場合によってパーティメンバーも)がアイテムや前衛の超必殺技を作ってくれる。 --パーティメンバーによる会話はヒロインごとに変わるので、すべて見るには繰り返す必要がある。 -トークマター --本作ではヒロインとの会話で得られる「ヒロインマター」の他に、パーティメンバーも絡んだ「パーティマター」もある。 --中には入手可能期間が短いものや町の人との会話で得られるものもあるので、すべて揃えるのはなかなか難しい。 -難易度 --本作の難易度はEASY・NORMAL・HARDの3種類。 --HARDは周回プレイを前提としている上にある程度の戦闘慣れが必要となるため、最初からHARDを選択するとチュートリアル戦闘すらこなせない可能性がある。 --「ゲーム開始時」「第2章突入時」「エンディング分岐条件になる戦闘」のいずれかに戻って難易度を選び直す事はできる。 ''ヒュムノス語を基調とした名曲の数々'' -本作ではお馴染みのヒュムノス語のみならず、終盤では「星語(アル・シエラ)」というさらに難解な言語まで登場する。 -過去作から志方あきこ氏、霜月はるか氏、みとせのりこ氏が引き続き参加し、新たに井上あずみ氏、片霧烈火氏、KOKIA氏らも参加している。~ 作曲者も土屋暁氏、中河健氏といったガストお馴染みの作曲家に柳川和樹氏、HIR氏を加え、また一部楽曲を井内舞子氏、上野洋子(Yoko)氏、伊藤賢治氏、弘田佳孝氏らが担当するなどバラエティ豊か。 -本作ではミュージカルのようにストーリー中のハイライトで歌われるため、プレイヤーの印象に残りやすい。 -BGMの評価は本作も極めて高い。10人の歌い手による様々な曲調の歌を楽しむ事ができ、音楽的な魅力は更に高まっている。以下は一例。 --「EXEC_HYMME_BATTLESPHERE/.#Saki extracting」 ---サキが謳う戦闘曲。RAHシステムで生成される。 ---「ブリ・ハマチ」と聞こえる歌詞(ヒュムノス語かと思いきや''そのまんま日本語だった'')が動画サイトで話題になり、「ブリ(゚∀゚)ハマチ」と呼ばれるようになった。 --「EXEC_EP=NOVA/.」 ---こちらもサキが謳う。しかたあきこ氏((志方あきこ氏は子供っぽい曲を作る際は「しかたあきこ」名義にする。))が前作のヒロイン2人の口喧嘩を基に作った詩で、振付や曲調がコメディタッチで微笑ましい。~ この詩が流れるシーンは必殺兵器の稼働前というシリアスな雰囲気の中なので、突然のコメディ調に驚かされたプレイヤーも多い。~ 一見すると''毒電波ソング''だが、サキというキャラクターに絶妙にマッチしている他、詩自体のクオリティも非常に高い。ただしとんでもなく''中毒性が高い''ため注意が必要である。 ---なお、本来この詩はシリアスな場の雰囲気に相応しい、壮大で荒々しい戦闘曲となるはずだった。~ しかししかた氏が''こんな詩サキちゃんは謳わない''と一蹴、''土屋氏からもらった資料を全部ぶん投げてゼロから作曲した''。~ ちなみにOSTにはアレンジである「にゃものうた」が収録されている。%%にゃもにゃもとしか言ってない。%% --「EXEC_CUTYPUMP/.」 ---ミュートの変身後の戦闘曲。彼女が変身を維持するために謳っているという設定。 ---曲調はまさかのパンプロック。歌詞がまんま''日本語''な上に何度も流れるため、プレイヤーの耳に残りやすい。 --「EXEC_FLIP_ARPHAGE/.」 ---ストーリーの分岐の条件の一つである、物語中盤の山場で謳われるソングオブヒュムノス。志方あきこ氏の澄んだ歌声と、民族音楽や讃美歌をモチーフにした曲調、同氏の凄まじいまでの多重コーラスが非常に印象的な曲。途中で曲調が一気に変わるという曲構成は、イベントやその演出との相乗効果も抜群に高い。 ---本作はおろかアルトネリコシリーズ全体、更にはサージュコンチェルトを含めても飛び抜けて人気の高い詩の一つである。~ 発売前トレイラーやテレビCMに使われた事も相まって、本作を知らなくてもこの詩は知っているというファンも多い。~ ちなみにあまりに凄まじい曲調のため、(カラオケ等で)常人が謳う事はほぼ不可能である。通称''「謳えない丘」''。 ''個性的な登場人物たち'' #region((ネタバレあり)) ココナ -前作の主人公クロアの義妹でRT。前作で入手した惑星復活のキーアイテム「大地の心臓」をハーヴェスターシャ(第3塔の事)に渡すため、クロアらと別れソル・クラスタに入る。 -彼女が出るから本作を買ったという前作ファンが少なくない程の人気キャラ。 -序盤はクラスタニアに追われているため、「タツミ」という少年に偽装してパーティーに加わる。 --タツミは正体判明以降は使えなくなる。ココナ本人とタツミは外見のみならずゲームキャラとしての性能そのものも異なるため、プレイヤーの中には二者を使い分けたかった人もいた。 -武器は前作のバトンではなく、Vボードと呼ばれるサーフィンボード風の武器((前作より弱体化したという人もいる。))。 --超必殺技「フォトンセイバー∞」では脱衣し、水着姿が拝める。 -父親の死を知って落ち込むミュートを慰めたりアオトを叱咤するなど、前作に引き続き年非相応(本作では13歳、前作では11歳)のしっかり者である。 -ココナエンド(前作同様のヒロインルートに入らないトゥルーエンド)ではアオトと結ばれ、しっとりとした終わり方になっている。%%義兄は黙っちゃいないかもしれないが。%% モジュールハーヴェスターシャ ヴィスタエディション -通称サブフレーム。第3塔ハーヴェスターシャの人工頭脳に宿った2人の仮想人格のうちの一人。クラスタニアを名目上支配していたが……。 -初登場時にはそのあまりの口の悪さと顔のかわいらしさのギャップに仰天するプレイヤーが多かった。 -その後ゲーム中ではあっけなく退場したが、シリーズのファンサイト「トウコウスフィア」の2010年4月1日の企画で登場。過去作の登場人物たち(人格が改変されていた)が口々に「罵ってくれ」「足をなめさせろ」「いたぶって」などと連呼した上に''クソフレ様''という愛称までつけてしまった。 -ついでに、DLCによって綺麗な性格やドMなど、様々な人格パターンが用意された。 -このため存在感的には主人公アオトをはるかに上回っているといえる。 -なお、ココナが大地の心臓を渡そうとしていたのはもう1人の方(通称マスターフレーム/XPエディション)。サブフレームの性格がアレなのは洗脳されたためなので、こちらはいたってまとも。 ミュート -チュートリアル戦闘以降何回も登場する、アオトのライバル的存在。 -前述の「EXEC_CUTYPUMP/.」もさることながら、筋骨隆々としたその容姿は多くのプレイヤーに衝撃を与えた。容姿とのギャップがありすぎる&ハイテンションな大谷育江氏の演技から、ネタキャラかと思いきや…。 --中盤以降は監獄から子供を逃がしてあげたり、父親への思いを吐露するシーンがあったりと、物語に深みを加える。 ---この時の大谷氏の演技には心を打たれるものがある。 -さらに、あの筋骨隆々とした容姿は変身後の姿で、実際の容姿は美少女風というオチまである。 --しかし実年齢は30歳。終盤ではカテナ(実は幼馴染)というキャラクターと恋に落ち、ロマコメ要素も発揮してしまう。挙句、終盤で''妊娠する。''ちなみに、お相手のカテナは美少女のほうでなく筋骨隆々な人に萌えるショタな外見の方。 -おそらく、本作で一番存在感を発揮したのは彼女である。 ソーマ -フィンネルの別人格の一人。クラスタニアの殺し屋でボクっ娘。アオトとフィンネルを引き合わせた張本人。 -ツンデレならぬ「キレデレ」(''公式より'')。さらに、シリアスに見えてドジ。 -フィンネルに対して一生懸命なアオトに恋心を持っており、たびたびその想いを口にするが、当のアオトは戸惑うばかり。 -暗殺者として行動する時は着ぐるみを着、汗をたっぷりかくため、スタイルはいい。 -暗殺者の割に好きな食べ物はグルドッグ(甘めのトマトソースをかけたフランクフルト)などの子供っぽいものばかり。そのギャップに萌えたプレイヤーも。 -ついにはフィンネルよりも彼女のエンドが欲しかったという者も多数出た。 -本作のキャラクターの人気投票において、多くのサイトで、2位以下に2倍近くの差をつけて首位になっている。 アカネ -クラスタニアの将軍。何の感情も持たないかに見えるが(これには理由がある)、実はフィンネルの事を人一倍心配している。 -中盤でパーティに同行するものの、一切戦闘には参加せず、いつパーティに加わるのかと多くのプレイヤーをやきもきさせたが、結局最後まで加わらず、彼女のエンドも無かった。 -アオトが彼女に恋愛の仕方を教えるイベントがあっただけに、落胆するプレイヤーが多かった。 #endregion ''声優陣の熱演'' -前作に引き続き、今作でも大谷育江氏・玄田哲章氏・ゆかな氏・杉山紀彰氏・森川智之氏など有名声優が熱演しているためメリハリがある。 -サキの後藤麻衣氏とフィンネルの喜多村英梨氏はそれぞれの別人格も担当。表現豊かな演技は一聴の価値あり。 ---- **賛否両論点 ''一部の登場人物の存在'' #region((ネタバレあり)) ゲンガイ -大牙の代表者。ココナからは師匠と慕われている。 -一言で言うと''おいしいところをちゃっかり持って行く存在。'' --大牙の陰謀で排斥された折にアオトの協力で首謀者を倒したが、ゲンガイ本人は何もしなかった。 ---しかし首謀者との戦闘後に格好良いハイキックでとどめだけ刺した。 ---戦闘後の宿会話でヒロインから「何もしなかった人」と揶揄された。 -そのためか、CSでは「みっともなく敵に連行される人」「ストリップに熱狂する人」「アイドルの熱狂的なオタク」という何とも情けない役になっている。 -ココナがソーマとの命がけのVボードレースに挑む際、泥酔した。 -終盤になって、アルキアの陰謀を解き明かそうと単身黒幕のもとに向かったが捕えられてしまい、改造人間となってしまう。 --改造人間になったゲンガイを見たときのキャラクターの3Dモデルの顔は「あんた何やってんの?」とでも言わんばかりの顔になっていた。 -このような行動を繰り返したのにもかかわらず、最終的には3勢力のすべての軍の指揮権を掌握する。 光五条 -ふんどし医者。公式で「変太医とよぶな!」と言っている。%%いいえ、変態です。%% -ふんどし着用の理由について、ティリアに「下半身の締め付けが良いから」と''満面の笑みで''答える。 --そのためか、医者という設定も悪い意味で相まって、ゲンガイ同様CSでの扱いはすこぶる悪い((もっとも、男性キャラはシリーズ通してCSでの扱いが微妙ではある。))。 -後述の脱衣要素も低評価の理由の1つ。 //-アルキア研究所のナンバー2・リッカリョーシャとの微妙な関係 //--彼女から告白されたにもかかわらず煮え切らない態度をとり、結果的に戦闘になる。妹をアルキアに殺されているため仕方ないともいえるが。 //--しかし、その後ちゃんとプロポーズをしている。 #endregion なお、彼らと評価点に記載した人物やヒロイン以外の登場人物は存在感が薄め。 ''男まで脱ぐ'' -実は前衛キャラも超必殺技発動時に脱ぐのだが、女性のココナはともかく、男性のアオトと光五条も脱ぐ。誰得。 -脱ぐ(脱げる)理由は一応あるのだが…。 --ココナ:Vボード(サーフィンボード風の武器)で残像すら見えるほどの高速で体当たりするため、その際の風圧で服が脱げる。クロア(彼女の義兄)と同系統の技なためか、「脱げるのは未熟だから」と語っている。 --アオト:気合を入れるために脱ぐ。 --光五条:''興奮と熱狂のあまり、感情が抑えられなくなって脱ぐ。'' ---ココナとアオトの理由はまだわからないでもないが、光五条については…。 -コメディ要素としてもいまいちな評価に終わってしまった。 //---ココナとアオトの理由には納得できるだろうが、光五条の言い分を鵜呑みにすると、彼は露出狂ということになってしまう。 ''何かを狙っているとしか思えない要素が多い'' -例 --アオトがココナのお風呂を覗く ---厳密に言えば事故なのだが、この事はシリーズのファンサイト「トウコウスフィア」でも話題となり、同サイトでクロアがアオトに説教する演出(フォロー)が入るほどになった。 --サキがアオトとの子作りを志願 ---いかがわしい事にはなっていないが、台詞だけ聞くとR18でもおかしくない。 --ソーマのアンインストールイベント ---喘ぎ声などの描写やセリフから変なシーンが想像されがちだが、一応はシリアスなシーンである。全編フルボイスなお陰でCSでのイベントよりよほど危険な事に(ついでにオヤキタボタン不可)。 -もっとも、過去作でもこのような要素はあった。しかしこれら以上に強烈な人物がいた。ヒロインの1人、フィンネルである。 ''フィンネルの設定について'' #region((ネタバレ)) 彼女は一言で言うと''ドM''である。 -国家的陰謀によるいじめ(からの現実逃避)のせいでドMになったという設定。 -落ちたものを美味しそうに食べたり(しかもこれをさせたのは彼女の心の護((CSでRTの心を守護する存在。基本的に本人が潜在的に望んでいる通りに動く。))である)、首輪をはめられると「実はこういうの好きかも」と言ったりする。 -また、破滅願望があり、CSで何度もアオトもろとも死のうとする。しかも幸せになろうとアオトが抗っても防衛機制(=''ドMの本能'')が強制的に不幸な展開に持っていってしまう。 -CS最深層クリア後は、CSに出現した''黄色の水の池''で楽しそうに泳ぐ。 そして最大の賛否両論要素がこれである。状況も酷いがその後の流れも酷い。 #region((参考動画)) #nicovideo2(https://www.nicovideo.jp/watch/sm13902238) #endregion あまりにもあれなのでここでの言及は避けます。 #endregion ---- **問題点 ''単調な戦闘'' -『[[テイルズ オブ シリーズ]]』風のアクションゲームになったが、アクション性自体は薄い。 --前述のハーモグラフィの影響が強すぎる。敵や味方の位置を見るより、ゲージを見ながらボタンを連打する方が効率が良い。 --後衛(ヒロイン)を守る手段が連発できないブローしか無いうえ、敵を前衛に引きつける手段に乏しい。運が悪いとどうしようもなくなる。 --難易度NORMAL以下ではゴリ押しできるのでまだマシだが、HARDだとチュートリアル戦闘すら鬼のような難易度と化す。 ''難解かつ奇妙なストーリー'' -専門用語が多い&用語集参照が必須などフォローが少ない。 --本作からシリーズを始めたプレイヤーは置いてきぼりになるのが確実。過去作の経験者も本作の組織の概要を把握しにくく、いちいち用語集を開かなければいけない。しかも用語集中の説明にも専門用語が入っている。 -「ガイア理論」や「宇宙船地球号」の概念を持ち込んでおり、これまた知らない人は置いてきぼりになりかねない。 --簡単に言うと、「惑星は多くの生命体が複雑に絡み合って構成される一種の生命体である」という概念。作中では、「星の命を蝕む人間をガンのようなものと認識した星が、抗体を生み出す」という形で表現されている。 -今一つ意味が伝わらない、または存在させる意味が不明な展開がある。 #region((ネタバレあり)) 中盤、ヒロインを思うあまりにアオトが発狂するシーンがあるが…。 -サキルートでの発狂原因は「''世界を今すぐ救わねばならないので、サキが保育園の子供たちに紙芝居を読んであげられないのがかわいそう''」というものである。 --世界滅亡の危機よりも紙芝居のほうが重要だなんて誰も思わんだろう。 --この後、アオトはサキによって落ち着きを取り戻すが、サキに抱かれて涙を流すシーンがある。 ---アオト17歳、サキ15歳という設定からしてもおかしいシーンなのに、紙芝居を読めないサキ本人よりも悲しみをあらわにするアオトには違和感を覚えるだろう。 ---フォローしておくと、別に「惚れた相手がやりたいことをやれずに、世界のために犠牲になるのは''個人的に''嫌だ」というのがとりわけ珍しいわけではない((「紙芝居」にしても、平和な日常の一端を挙げただけとも取れる。))。流れや見せ方の問題だろう。 --他にも、サキに絡むシーンでのアオトはおかしな点が多い(2回も別勢力の口車に乗ってサキを手放すなど)。 前々作の登場人物であるジャックとクルシェのエピソード -2人がソル・クラスタに来た目的は、クルシェの失踪した恋人ルークを探すため。 --しかしその経緯は本作では語られず、大元の前々作でもイベントが少しあった程度で、余程のファンでもなければ覚えていない可能性が高い。 --しかも中盤まで2人はアルキアの怪しい輸送業者として登場するため、2人の内面を描く終盤のイベントは唐突感が否めない。 --挙句、そのイベントの内容も「ルークの事は忘れて2人で歩みだそう」という陳腐なものだった。 #endregion ''フィールド'' -広くて迷いやすく、何度も同じところを行ったり来たりして道を覚えねばならない。 --特に、終盤に何度も訪れることになるアルキア研究所のマップは地下道などが入り組んでいてかなり不便。 --なぜか過去作にはあったマップ機能が消えている。 ''能面のようなグラフィック'' -グラフィックの質はPS2レベル。 --3Dモデルは動きがかくかくしていて珍妙なうえに、会話シーンにおいても動きひとつ見せない。 --終盤に、大腸菌にしか見えない敵が登場する。 ''バグ'' -フィールド上の数か所でジャンプするとそのまま場外へ出て復帰できなくなるというバグが確認されている。 -マップ切り替え時にたびたびおこるフリーズ。 -誤字脱字、音声と字幕の不一致、発言と展開の不整合が500以上見つかっている。 --なぜかそのバグは森川智之氏演じる光五条の会話シーンに多い。 -発生条件を満たしていないはずのイベントが起こる。 -トークマターのフラグ回収ミスがある。 --よりによってフィンネルの好感度が最大値に達していないと聞けないトークを普通に聞けてしまう。そのため、重大なネタバレをしてしまう事に繋がってしまった。 -音割れが深刻。 -デバッグメニューが残っている。 ''エンディングについて'' #region((ネタバレ)) -ラスボス撃破後に脱出しようと乗り物まで戻る際、ルートのヒロインとの会話があるのだが…。 --フィンネルとティリアの会話内容がほとんど一緒。 ---第3ヒロインであるティリアとの会話の方がフィンネルの使い回しだと言えなくはないが、彼女らの「あとどれだけ生きられるかわからない」というセリフが活きてくるのは明らかにティリアの方であり、フィンネルの方は中盤以降この設定についてあまり語られないため、少々違和感を覚えやすい。 //--加えてこの会話の最後でアオトはティリアの頭を撫でるのだが、フィンネルにはそのようなシーンは無く、演出的に冷遇されている。 #endregion ---- **総評 問題点の多くは前二作と比較しての部分が大きいため、本作でシリーズに触れたプレイヤーならば問題なく楽しめる余地はある。~ だが、シリーズ経験者から見た場合、システムの大幅変更、癖の強すぎるキャラや完結編としてはストーリーは今一つ。~ 旧作から大きく変化した点や不評の目立つ点が響いてしまい、有終の美を飾れたとは言いがたい内容となってしまった。 ---- **余談 -ファミ通のクロスレビュー採点は前作を下回るもので、海外のレビューサイトでも酷評が目立った。 -なおセールスについては、『[[ドラゴンクエストシリーズ]]』の[[新作>ドラゴンクエストVI 幻の大地 (DS)]]と発売日が重なったにもかかわらず初週販売本数は8万2000本と健闘、ガスト作品の中では最高の初動成績となった((最終販売本数は12万本。))。 -2012年からは、シリーズのコンセプトを土台に新たに構築された「サージュ・コンチェルト」シリーズがリリースされている。 --第1作『[[シェルノサージュ ~失われた星へ捧ぐ詩~]]』は同年4月26日にPSVで発売。 --第2作『[[アルノサージュ ~生まれいずる星へ祈る詩~]]』は2014年3月6日にPS3で発売され、10月2日にPSVに移植された。 -シリーズの生みの親であるプロデューサーの土屋暁氏はスピンオフの製作についても意欲を見せていたが、『アルトネリコ』関連の公式サイトが「クルトヒュムネス」を除いてドメイン契約を継続されなくて全滅し、サージュ・コンチェルトの後もオリジナルのソーシャルゲーム『拡張少女トライナリー』をプロデュースした以上、希望は薄いか。 -シリーズの人気は根強いながら移植に恵まれず、2世代以上渡った今も最新機種でのリメイクを望むものは多い。

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