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''本項では『Wii Fit』と続編である『Plus』について紹介しています。''~ ''判定は全て「なし」です。'' ---- *Wii Fit 【うぃーふぃっと】 |ジャンル|フィットネス|&amazon(B000NWDXLS)|CENTER:&amazon(B002C1ARJ4)&amazon(B002C1ARIU)| |対応機種|Wii|~|~| |発売・開発元|任天堂|~|~| |発売日|【無印】2007年12月1日&br;【Plus】2009年10月1日|~|~| |定価|【無印】8,800円(バランスWiiボード同梱)&br;【Plus】2,000円(ソフト単体)&br()9,800円(バランスWiiボード同梱)|~|~| |判定|なし|~|~| |ポイント|家族で健康。お家でヨガ&br()Plusで追加要素が増えたがポニテ消失|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[Touch! Generationsシリーズ]]''| |>|>|>|CENTER:''Wii Fitシリーズ''&br()''Wii Fit'' / ''Plus'' / [[U>Wii Fit U]]| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 フィットネスミニゲーム集。BMI算出や重心位置を測定したり、簡単なテストでバランス年齢を算出したりする「からだ測定」機能の他、ヨガや筋トレのプログラムを中心に全48種目のモードが収録されている。~ 左右別々に重量を認識する特殊な体重計「バランスWiiボード」に乗る事で、身体の重心位置や体重を測定する。また、ミニゲームなどの操作もこの重心位置の移動によって行う。 **特徴 -本作はダイエット目的での使用も想定されており、目標体重の設定が可能。&br()また、効果を増すには''毎日プレイし続ける事が大事''であり、それを促す機能をいくつか用意している。 --トレーニングやミニゲームにはそれぞれ所要時間が設定されていて、プレイするとそれを「運動貯金」として1日単位で集計する。 --からだ測定で計測した体重を棒グラフで表示。運動貯金の履歴も閲覧できる。 ---体重はBMIで表される。キログラムは前回測定時との差と目標達成後の次の目標体重に使われている。 --前回測定時より太った場合は「いいわけ」を言わされることもある。 ---「いいわけ」はしっかり記録され、グラフと一緒に表示される。 ---「いいわけ」に対する話は「飲みすぎた」「思いつかない」以外は誰が何度選んでも同じアドバイスだが、前者は20歳未満か20歳以上かで清涼飲料水の話とお酒の話に分かれ、後者は年齢性別に関係なく豆知識と''探りを入れる言い方''に分かれる。 -ゲームの案内は、バランスWiiボードの「ウィーボ」くんが担当(『[[脳を鍛える大人のDSトレーニング>東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング]]』の川島教授のような立ち位置)。体重減少の停滞期に励ましてくれたり、ダイエットの豆知識を教えてくれたりする。 --キャラクターとしての擬人化やデフォルメはされていない見たまんまのデザインだが、仕草や愛嬌で売るタイプ。 -プレイヤーの分身である「Mii」の体型はWiiFit側で記録した身長とBMIによって決まる。たとえMiiスタジオで超長身超スリムな体型にしていてもごまかしは一切効かない。 --体型の横幅はBMIが基準となっているのでキログラムの体重が同じでも身長によって横幅は変わってくる。 ---そのためか、身長が伸びやすい20歳未満のプレイヤーにはウィーボが毎月定期的に身長の設定が変更できるアドバイスをしてくる。 ***トレーニング バランスWiiボードの測定結果やスコアなどにより、種目ごとにそれぞれ4段階の評価がつく。 -ヨガ --トレーナーの指示に従って所定のポーズをとり、そのままの姿勢でバランスを保つ。基本的にはバランスWiiボードを使うが、一部ボードを使用しないため評価のつかないものもある。全15種類。 -筋トレ --トレーナーの指示に従い、バランスを意識しつつ部分筋トレを行う。一部、バランスWiiボードではなくWiiリモコンを使用するものもある。なお、フレンチプレスには評価がつかない。全15種類。 --腕立て・ジャックナイフ・身体水平支持の3種目はトレーナーとハイスコアを競うチャレンジモード付き。 -有酸素運動 --軽めの運動をそれなりの時間継続して行わせる運動が用意されている。全9種類。 -バランスゲーム --バランスWiiボードによる重心コントロールで操作するミニゲーム。全9種類。 ***『Plus』での主な変更点 -21種類の新作トレーニングと5種類のからだ測定テスト種目が追加。無印版のセーブデータも引き継げる。 -「マイメニュー」機能が追加され、あらかじめ設定された「おすすめメニュー」や自分でプログラムを組む「セットメニュー」などを使って、少ない待ち時間で連続してトレーニングを行えるようになった。 -消費カロリーの記録と目標消費カロリーの設定ができるようになった。 -「ウエスト」と「歩数」を記録できるようになった。ただし、自己申告制。 -女性トレーナーの髪形がポニーテールでなくなった。 **評価点 -ヨガについては、身体バランスを好転させるのに「効果があった」とする声が多い。 -筋トレの方は「ヌルい」という評判もあるが、いずれもバランスWiiボードによる重心位置の確認機能はそこそこ面白く、普段意識しないため参考になると好評。 -有酸素運動などについては、TVの前に陣取ってデバイスに縛られる必然性の薄いものが多い。 -入力デバイスが特殊なだけあって、単純なミニゲームも新鮮なプレイ感覚で遊べる。 --トレーニング以外のミニゲームも各部の筋肉を細かく使うため、地味に健康的。 -起動の手間こそかかるが、自動で体重を記録し、その上で見やすくグラフ化してくれるため日々のトレーニングのモチベーション維持に貢献してくれる。 **問題点 -バランスゲームなど全種類含めても、やはり飽きやすい。 --ダイエットそのものがいかにモチベーションを保つかを命題としているだけに、軽い気持ちでハードとソフトを丸ごと買うのは避けた方がよいだろう。特に後述の問題点から、メンタル面がもろい人にはオススメできない。 ---ごく普通のダイエットで挫折を経験している人が、これを買ったからと言って挫折せずに続けられるようになれるわけではない。結局は本人のモチベーション次第である。 -当然の事ながら、TVの前にそれなりに広い空間を用意しなければ快適にプレイできない。部屋の状態如何では、欲しくとも置けないという状況になるだろう。理想を言うなら、自分専用のTVも1台確保したいところ。 -消費カロリーについて。 --Wiiリモコンはもちろんのこと、バランスWiiボードも消費カロリーを正確に測れる周辺機器ではないため、消費カロリーはプレイヤーの体重と各ミニゲームに設定されたMETs((安静時を1METsとした時の運動強度の指標))とプレイ時間から導き出される。((消費カロリー(kcal)=METs×体重(kg)×運動時間(時間)×1.05)) --しかし、''プレイヤーの実際の動きは消費カロリー計算に全く考慮されない''ため、同じミニゲームで手を抜いたプレイと全力でのプレイをしたとしても、プレイ時間と体重が同じなら消費カロリーは全く同じ値になってしまう。 ---よって、本作の消費カロリーは実質的に目安程度としか機能していない。 ---ちなみに本作で最も高いMETsのミニゲームは筋トレの「ゲットアップ」(5.5METs)、次いで有酸素運動の「ジョギング」「ながらジョギング」(5.0METs)となっている。 ---例として、体重80kgのプレイヤーが30分間ながらジョギングをプレイした場合、5.0METs×80kg×0.5時間×1.05=210kcalとなるが、極端な話''Wiiリモコンを適当に振っているだけでも同じ結果となってしまう。''これではダイエット以前の問題である。 -評価について。 --有酸素運動及びバランスゲームのスコアの評価が相対評価ではなく絶対評価である。 ---初心者が苦労して取った10点と、上級者が調子が悪くて取ってしまった10点とでは当然価値が異なるのだが、どちらにせよ低スコアならばプレイヤーの分身である「Mii」はうなだれる。''最高記録を更新したとしてもうなだれる。'' ---目標スコアが明確になっていないというのも大きい。「Mii」は何を望むがゆえにプレイヤーの意思に背いてうなだれてしまうのか…? --筋トレ及びヨガの評価基準が極端。 ---筋トレとヨガは100点満点で評価されるのだが、''50点でやっと星2つ。''星3つ以降は70点、90点がボーダーラインとなっている。 ---トレーニング中はトレーナーが「体がふらふらしています」「その調子」などと言ってくるが、点数はボードにかかっている重心だけを見て評価され、''トレーナーのコメントは点数に一切干渉しない。''ゆえに体がふらふらしているなどと言われても、減点されるほど重心がぶれていなければ100点を取れることもある。 ---逆に重心がほとんどぶれていないが基準ラインから完全にはみ出しているので0点、などといったケースもある。 --筋トレやヨガにおいて重要とされるフォームはボードにかかっている重心だけで判定しているため、間違ったフォーム、果てにはインチキ(重りを置くなど)をしても高得点が取れてしまう。 -プレイ結果に対する演出や評価の差も極端。 --(WiiFit側から見て)高スコアならば結果発表時のBGMやナレーションの反応、トレーナーの評価もポジティブな物になるが、低スコアならば逆にネガティブなBGMになり、反応も冷たくなる。 ---ウィーボの豆知識の中に「ストレスも歪みの原因となるのでたまにはバランスゲームなどで気分転換しましょう」というコメントがあるが、これでは低スコアから抜け出せないプレイヤーは逆にストレスがたまってしまう。最悪、モチベーションを失ってからだ測定だけを行うちょっと豪華な体重計になりかねない。 --バランス測定でのウィーボのコメントも辛口。苦手なバランステストがあった場合はそこをやたらと指摘してくるのだが、苦手分野が見つからなかった場合はあたかもそれが当然と言わんばかりにコメント抜きでバランス年齢発表に入る。 ---フォローするならば、バランス年齢が若い場合はウィーボも喜んでくれるし、逆に老けている場合は残念そうにうなだれてくれる。…とはいえ、後者の場合は(プレイヤーの意思とは無関係に)Miiがいかにも老いているように腰を叩くのだが。 -肥満度の基準となるデータがBMIのみ。 --BMIは身長と体重から求められる肥満度の基準値なのだが、肥満解消目的の目安としては不十分である。 --本当に肥満体型なのかを判断するには「体脂肪率」や「筋肉量」の値がBMIよりも重要になってくる。 ---体脂肪率が高ければ同じBMIでも「隠れ肥満」ということになり、逆に体脂肪率が低く、筋肉量が多いためにBMIが高い人はいわゆる「筋肉質」であり、厳密には肥満とは言えない。 --また、体重が増えた時の「いいわけ」の項目は全部で8種類あるのだが、その中に''「筋肉がついた」「該当なし」といった項目は存在しない''。 ---「該当なし」のいいわけがないのはグラフ画面でMiiに言わせるいいわけの内容の処理に困るから、という「WiiFit側のいいわけ」があると言えば納得できなくもないが、「筋肉がついた」はダイエットの手段とその結果として十分想定できるいいわけなので、このいいわけを用意しなかった「いいわけ」がないのは問題点と言わざるを得ない。 ---体重が増えた理由はわかるが本当に該当するいいわけが存在しない場合は「思いつかない」を選ぶしかないが、そうなると今度はMiiが「太った理由がわかりません」と言い出し、プレイヤーの心境を複雑にさせてくる。 -バランス測定などで求められる重心維持の3秒カウントが累積型ではなく継続型。 --データ作成時のからだ測定や重心がずれ過ぎている場合などで重心維持を求められる状況では、コンマ1秒でもキープが崩れればカウントし直しとなり、バランス測定ではその分タイムロス、からだ測定では3秒キープしきるまで先に進めない。 ---そのうえ、3秒カウント突破までの過程は関係なしにウィーボからのコメントは常に上から目線。せめて3秒カウント突破に苦労した時にいたわりの言葉でもかけてくれれば印象は違ってきたのだが。 -無印版は、トレーニングとトレーニングの間の待ち時間や、Wiiリモコンを持ったり置いたりといったプレイアビリティの低さが少し目立つ。 --この点については、『Plus』のマイメニュー機能でいくらか改善できる。 -『Plus』のセットメニューは1種類しか記録しておくことができず、もう一歩かゆい所に手が届かない。 **総評 本来はヨガも筋トレも、やり方さえ知っていれば自らの意思で実行できるものだが、しかしこれが現実にはなかなか継続できない。~ そこに切っ掛けの一つとして登場して脇から支えてくれるのが本作であり、バランスWiiボードである。~ ヨガで体の調子を整え、時にはゲームで息抜きしながらBMIやバランス年齢などの経日変化を励みにできれば、ダイエットは恐らく良い方向で成功させられるだろう。~ 明確な目的意識を持って生活の一部に組み込むつもりで購入するソフトであり、それ以外の人間にとってはタンスの肥やしになりやすい。~ ツールとしての使いやすさに少々問題がある上、ここまで徹底した目的特化型ソフトをゲームとして評価するのは難しいが、悪い商標ではないだろう。~ ただし、バランスWiiボードはあくまで「体重計」の延長線上であり、「体脂肪計」ではないため、隠れ肥満や筋トレダイエットによる筋肉量増大は測定できない。~ 本作はあくまでダイエット専用器具ではなく体を動かして遊ぶのが主眼のゲームソフトであるため、もし本気でダイエットのお供を求めるならば、市販の体脂肪計などの方が適しているだろう。 **効果について -脳トレと同様に運動効果については疑問視する声もある。 --繰り返しプレイする事によって成績は上がるものの、それはあくまでゲームとしての運動であり、実際のシェイプアップに繋がるとは限らない。 --問題点で述べた通り、フォームはボードにかかっている重心だけで判定しているため、間違ったフォームやインチキをしても高得点が取れてしまうのだが、これではトレーニングの意味が薄れてしまう。 --また、筋トレは鍛えたい部位の筋繊維を破壊するだけでなく、日単位での休息(回復)も必要((いわゆる超回復。日を増すごとにできる回数が少なくなる場合はやり過ぎ・休息が必要のサイン。))であり、知らずに筋トレし続けると逆に身体を痛めてしまう事も。 --更に筋トレやダイエットは、生活習慣も重要な物であり、崩れた食生活や不摂生を続けたままでは、臨んだ効果は出にくくなる。 --本格的なダイエットやウェイトトレーニングが必要なのであれば、インストラクターが付くジムに通う方が当然効果は高い。~ 自分のペースかつ自宅で手軽できる事が本作最大のメリットであり、あくまでも運動の習慣付け、運動不足の解消(によるシェイプアップ)程度にとらえておいたほうが良いだろう。~ **余談 -『Wii Fit』は2,267万本、『Wii Fit Plus』は2,113万本の売上を記録している。([[任天堂>https://www.nintendo.co.jp/ir/finance/software/wii.html]]) --『Wii Fit』および『Wii Fit Plus』に付属する「バランスWiiボード」は3,000万台以上を売り上げ、「''世界一売れた体重計''」としてギネス世界記録に認定された。([[参考リンク>https://www.nintendo.co.jp/wii/rfpj/board/index.html]]) -Wiiの後継機であるWii Uにて、シリーズ第3作『[[Wii Fit U]]』が発売された。 --Nintendo Switchでは精神的続編と言える『[[リングフィット アドベンチャー]]』が発売されている。 ---『Wii Fit』の方針は「欠点をけなして努力させる」のに対し、『リングフィット アドベンチャー』は「努力を褒めて伸ばす」というほぼ正反対のスタンスとなっている。 -米任天堂社長のレジー氏はE3で本作を披露する際「''My Body is Ready''」と発言し、ネットミームとなった([[参照>https://knowyourmeme.com/memes/my-body-is-ready]])。 -『[[大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U]]』にてWii Fitトレーナーが参戦。あまりに予想外すぎる選出に全世界のスマブラユーザーが驚愕した。 --色替えによって男性トレーナーと女性トレーナーの両方から選択する事が可能で、声優も本作のものに準拠している。 --2018年発売の『[[大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL]]』にも続投。表情が第三作目の『Wii Fit U』準拠したデザインでより鮮明になった。 ---「灯火の星」モードでは「''減量流''」を習得できるマスタースピリットとしてウィーボが登場する。
''本項では『Wii Fit』と続編である『Plus』について紹介しています。''~ ''判定は全て「なし」です。'' ---- *Wii Fit 【うぃーふぃっと】 |ジャンル|フィットネス|&amazon(B000NWDXLS)|CENTER:&amazon(B002C1ARJ4)&amazon(B002C1ARIU)| |対応機種|Wii|~|~| |発売・開発元|任天堂|~|~| |発売日|【無印】2007年12月1日&br;【Plus】2009年10月1日|~|~| |定価|【無印】8,800円(バランスWiiボード同梱)&br;【Plus】2,000円(ソフト単体)&br()9,800円(バランスWiiボード同梱)|~|~| |判定|なし|~|~| |ポイント|家族で健康。お家でヨガ&br()Plusで追加要素が増えたがポニテ消失|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[Touch! Generationsシリーズ]]''| |>|>|>|CENTER:''Wii Fitシリーズ''&br()''Wii Fit'' / ''Plus'' / [[U>Wii Fit U]]| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 フィットネスミニゲーム集。BMI算出や重心位置を測定したり、簡単なテストでバランス年齢を算出したりする「からだ測定」機能の他、ヨガや筋トレのプログラムを中心に全48種目のモードが収録されている。~ 左右別々に重量を認識する特殊な体重計「バランスWiiボード」に乗る事で、身体の重心位置や体重を測定する。また、ミニゲームなどの操作もこの重心位置の移動によって行う。 **特徴 -本作はダイエット目的での使用も想定されており、目標体重の設定が可能。&br()また、効果を増すには''毎日プレイし続ける事が大事''であり、それを促す機能をいくつか用意している。 --トレーニングやミニゲームにはそれぞれ所要時間が設定されていて、プレイするとそれを「運動貯金」として1日単位で集計する。 --からだ測定で計測した体重を棒グラフで表示。運動貯金の履歴も閲覧できる。 ---体重はBMIで表される。キログラムは前回測定時との差と目標達成後の次の目標体重に使われている。 --前回測定時より太った場合は「いいわけ」を言わされることもある。 ---「いいわけ」はしっかり記録され、グラフと一緒に表示される。 ---「いいわけ」に対する話は「飲みすぎた」「思いつかない」以外は誰が何度選んでも同じアドバイスだが、前者は20歳未満か20歳以上かで清涼飲料水の話とお酒の話に分かれ、後者は年齢性別に関係なく豆知識と''探りを入れる言い方''に分かれる。 -ゲームの案内は、バランスWiiボードの「ウィーボ」くんが担当(『[[脳を鍛える大人のDSトレーニング>東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング]]』の川島教授のような立ち位置)。体重減少の停滞期に励ましてくれたり、ダイエットの豆知識を教えてくれたりする。 --キャラクターとしての擬人化やデフォルメはされていない見たまんまのデザインだが、仕草や愛嬌で売るタイプ。 -プレイヤーの分身である「Mii」の体型はWiiFit側で記録した身長とBMIによって決まる。たとえMiiスタジオで超長身超スリムな体型にしていてもごまかしは一切効かない。 --体型の横幅はBMIが基準となっているのでキログラムの体重が同じでも身長によって横幅は変わってくる。 ---そのためか、身長が伸びやすい20歳未満のプレイヤーにはウィーボが毎月定期的に身長の設定が変更できるアドバイスをしてくる。 ***トレーニング バランスWiiボードの測定結果やスコアなどにより、種目ごとにそれぞれ4段階の評価がつく。 -ヨガ --トレーナーの指示に従って所定のポーズをとり、そのままの姿勢でバランスを保つ。基本的にはバランスWiiボードを使うが、一部ボードを使用しないため評価のつかないものもある。全15種類。 -筋トレ --トレーナーの指示に従い、バランスを意識しつつ部分筋トレを行う。一部、バランスWiiボードではなくWiiリモコンを使用するものもある。なお、フレンチプレスには評価がつかない。全15種類。 --腕立て・ジャックナイフ・身体水平支持の3種目はトレーナーとハイスコアを競うチャレンジモード付き。 -有酸素運動 --軽めの運動をそれなりの時間継続して行わせる運動が用意されている。全9種類。 -バランスゲーム --バランスWiiボードによる重心コントロールで操作するミニゲーム。全9種類。 ***『Plus』での主な変更点 -21種類の新作トレーニングと5種類のからだ測定テスト種目が追加。無印版のセーブデータも引き継げる。 -「マイメニュー」機能が追加され、あらかじめ設定された「おすすめメニュー」や自分でプログラムを組む「セットメニュー」などを使って、少ない待ち時間で連続してトレーニングを行えるようになった。 -消費カロリーの記録と目標消費カロリーの設定ができるようになった。 -「ウエスト」と「歩数」を記録できるようになった。ただし、自己申告制。 -女性トレーナーの髪形がポニーテールでなくなった。 **評価点 -ヨガについては、身体バランスを好転させるのに「効果があった」とする声が多い。 -筋トレの方は「ヌルい」という評判もあるが、いずれもバランスWiiボードによる重心位置の確認機能はそこそこ面白く、普段意識しないため参考になると好評。 -有酸素運動などについては、TVの前に陣取ってデバイスに縛られる必然性の薄いものが多い。 -入力デバイスが特殊なだけあって、単純なミニゲームも新鮮なプレイ感覚で遊べる。 --トレーニング以外のミニゲームも各部の筋肉を細かく使うため、地味に健康的。 -起動の手間こそかかるが、自動で体重を記録し、その上で見やすくグラフ化してくれるため日々のトレーニングのモチベーション維持に貢献してくれる。 **問題点 -バランスゲームなど全種類含めても、やはり飽きやすい。 --ダイエットそのものがいかにモチベーションを保つかを命題としているだけに、軽い気持ちでハードとソフトを丸ごと買うのは避けた方がよいだろう。特に後述の問題点から、メンタル面がもろい人にはオススメできない。 ---ごく普通のダイエットで挫折を経験している人が、これを買ったからと言って挫折せずに続けられるようになれるわけではない。結局は本人のモチベーション次第である。 -当然の事ながら、TVの前にそれなりに広い空間を用意しなければ快適にプレイできない。部屋の状態如何では、欲しくとも置けないという状況になるだろう。理想を言うなら、自分専用のTVも1台確保したいところ。 -消費カロリーについて。 --Wiiリモコンはもちろんのこと、バランスWiiボードも消費カロリーを正確に測れる周辺機器ではないため、消費カロリーはプレイヤーの体重と各ミニゲームに設定されたMETs((安静時を1METsとした時の運動強度の指標))とプレイ時間から導き出される。((消費カロリー(kcal)=METs×体重(kg)×運動時間(時間)×1.05)) --しかし、''プレイヤーの実際の動きは消費カロリー計算に全く考慮されない''ため、同じミニゲームで手を抜いたプレイと全力でのプレイをしたとしても、プレイ時間と体重が同じなら消費カロリーは全く同じ値になってしまう。 ---よって、本作の消費カロリーは実質的に目安程度としか機能していない。 ---ちなみに本作で最も高いMETsのミニゲームは筋トレの「ゲットアップ」(5.5METs)、次いで有酸素運動の「ジョギング」「ながらジョギング」(5.0METs)となっている。 ---例として、体重80kgのプレイヤーが30分間ながらジョギングをプレイした場合、5.0METs×80kg×0.5時間×1.05=210kcalとなるが、極端な話''Wiiリモコンを適当に振っているだけでも同じ結果となってしまう。''これではダイエット以前の問題である。 --意図的なズルであれば結局困るのはプレイヤー自身なので問題ないのだが、真に問題なのは意図せず本来のものと異なる動きとなってしまった場合。やり方を間違えていることに気づかない限り、いつまで経っても運動の効果が得られないことになる。 -評価について。 --有酸素運動及びバランスゲームのスコアの評価が相対評価ではなく絶対評価である。 ---初心者が苦労して取った10点と、上級者が調子が悪くて取ってしまった10点とでは当然価値が異なるのだが、どちらにせよ低スコアならばプレイヤーの分身である「Mii」はうなだれる。''最高記録を更新したとしてもうなだれる。'' ---目標スコアが明確になっていないというのも大きい。「Mii」は何を望むがゆえにプレイヤーの意思に背いてうなだれてしまうのか…? --筋トレ及びヨガの評価基準が極端。 ---筋トレとヨガは100点満点で評価されるのだが、''50点でやっと星2つ。''星3つは70点、星4つは90点がボーダーラインとなっている。 ---トレーニング中はトレーナーが「体がふらふらしています」「その調子」などと言ってくるが、点数はボードにかかっている重心だけを見て評価され、''トレーナーのコメントは点数に一切干渉しない。''ゆえに体がふらふらしているなどと言われても、減点されるほど重心がぶれていなければ100点を取れることもある。 ---逆に重心がほとんどぶれていないが基準ラインから完全にはみ出しているので0点、などといったケースもある。 --筋トレやヨガにおいて重要とされるフォームはボードにかかっている重心だけで判定しているため、間違ったフォーム、果てにはインチキ(重りを置くなど)をしても高得点が取れてしまう。 -プレイ結果に対する演出や評価の差も極端。 --(WiiFit側から見て)高スコアならば結果発表時のBGMやナレーションの反応、トレーナーの評価もポジティブな物になるが、低スコアならば逆にネガティブなBGMになり、反応も冷たくなる。 ---ウィーボの豆知識の中に「ストレスも歪みの原因となるのでたまにはバランスゲームなどで気分転換しましょう」というコメントがあるが、これでは低スコアから抜け出せないプレイヤーは逆にストレスがたまってしまう。最悪、モチベーションを失ってからだ測定だけを行うちょっと豪華な体重計になりかねない。 --バランス測定でのウィーボのコメントも辛口。苦手なバランステストがあった場合はそこをやたらと指摘してくるのだが、苦手分野が見つからなかった場合はあたかもそれが当然と言わんばかりにコメント抜きでバランス年齢発表に入る。 ---フォローするならば、バランス年齢が若い場合はウィーボも喜んでくれるし、逆に老けている場合は残念そうにうなだれてくれる。…とはいえ、後者の場合は(プレイヤーの意思とは無関係に)Miiがいかにも老いているように腰を叩くのだが。 -肥満度の基準となるデータがBMIのみ。 --BMIは身長と体重から求められる肥満度の基準値なのだが、肥満解消目的の目安としては不十分である。 --本当に肥満体型なのかを判断するには「体脂肪率」や「筋肉量」の値がBMIよりも重要になってくる。 ---体脂肪率が高ければ同じBMIでも「隠れ肥満」ということになり、逆に体脂肪率が低く、筋肉量が多いためにBMIが高い人はいわゆる「筋肉質」であり、厳密には肥満とは言えない。 --また、体重が増えた時の「いいわけ」の項目は全部で8種類あるのだが、その中に''「筋肉がついた」「該当なし」といった項目は存在しない''。 ---「該当なし」のいいわけがないのはグラフ画面でMiiに言わせるいいわけの内容の処理に困るから、という「WiiFit側のいいわけ」があると言えば納得できなくもないが、「筋肉がついた」はダイエットの手段とその結果として十分想定できるいいわけなので、このいいわけを用意しなかった「いいわけ」がないのは問題点と言わざるを得ない。 ---体重が増えた理由はわかるが本当に該当するいいわけが存在しない場合は「思いつかない」を選ぶしかないが、そうなると今度はMiiが「太った理由がわかりません」と言い出し、プレイヤーの心境を複雑にさせてくる。 -バランス測定などで求められる重心維持の3秒カウントが累積型ではなく継続型。 --データ作成時のからだ測定や重心がずれ過ぎている場合などで重心維持を求められる状況では、コンマ1秒でもキープが崩れればカウントし直しとなり、バランス測定ではその分タイムロス、からだ測定では3秒キープしきるまで先に進めない。 ---そのうえ、3秒カウント突破までの過程は関係なしにウィーボからのコメントは常に上から目線。せめて3秒カウント突破に苦労した時にいたわりの言葉でもかけてくれれば印象は違ってきたのだが。 -無印版は、トレーニングとトレーニングの間の待ち時間や、Wiiリモコンを持ったり置いたりといったプレイアビリティの低さが少し目立つ。 --この点については、『Plus』のマイメニュー機能でいくらか改善できる。 -『Plus』のセットメニューは1種類しか記録しておくことができず、もう一歩かゆい所に手が届かない。 **総評 本来はヨガも筋トレも、やり方さえ知っていれば自らの意思で実行できるものだが、しかしこれが現実にはなかなか継続できない。~ そこに切っ掛けの一つとして登場して脇から支えてくれるのが本作であり、バランスWiiボードである。~ ヨガで体の調子を整え、時にはゲームで息抜きしながらBMIやバランス年齢などの経日変化を励みにできれば、ダイエットは恐らく良い方向で成功させられるだろう。~ 明確な目的意識を持って生活の一部に組み込むつもりで購入するソフトであり、それ以外の人間にとってはタンスの肥やしになりやすい。~ ツールとしての使いやすさに少々問題がある上、ここまで徹底した目的特化型ソフトをゲームとして評価するのは難しいが、悪い商標ではないだろう。~ ただし、バランスWiiボードはあくまで「体重計」の延長線上であり、「体脂肪計」ではないため、隠れ肥満や筋トレダイエットによる筋肉量増大は測定できない。~ 本作はあくまでダイエット専用器具ではなく体を動かして遊ぶのが主眼のゲームソフトであるため、もし本気でダイエットのお供を求めるならば、市販の体脂肪計などの方が適しているだろう。 **効果について -脳トレと同様に運動効果については疑問視する声もある。 --繰り返しプレイする事によって成績は上がるものの、それはあくまでゲームとしての運動であり、実際のシェイプアップに繋がるとは限らない。 --問題点で述べた通り、フォームはボードにかかっている重心だけで判定しているため、間違ったフォームやインチキをしても高得点が取れてしまうのだが、これではトレーニングの意味が薄れてしまう。 --また、筋トレは鍛えたい部位の筋繊維を破壊するだけでなく、日単位での休息(回復)も必要((いわゆる超回復。日を増すごとにできる回数が少なくなる場合はやり過ぎ・休息が必要のサイン。))であり、知らずに筋トレし続けると逆に身体を痛めてしまう事も。 --更に筋トレやダイエットは、生活習慣も重要な物であり、崩れた食生活や不摂生を続けたままでは、臨んだ効果は出にくくなる。 --本格的なダイエットやウェイトトレーニングが必要なのであれば、インストラクターが付くジムに通う方が当然効果は高い。~ 自分のペースかつ自宅で手軽できる事が本作最大のメリットであり、あくまでも運動の習慣付け、運動不足の解消(によるシェイプアップ)程度にとらえておいたほうが良いだろう。~ **余談 -『Wii Fit』は2,267万本、『Wii Fit Plus』は2,113万本の売上を記録している。([[任天堂>https://www.nintendo.co.jp/ir/finance/software/wii.html]]) --『Wii Fit』および『Wii Fit Plus』に付属する「バランスWiiボード」は3,000万台以上を売り上げ、「''世界一売れた体重計''」としてギネス世界記録に認定された。([[参考リンク>https://www.nintendo.co.jp/wii/rfpj/board/index.html]]) -Wiiの後継機であるWii Uにて、シリーズ第3作『[[Wii Fit U]]』が発売された。 --Nintendo Switchでは精神的続編と言える『[[リングフィット アドベンチャー]]』が発売されている。 ---『Wii Fit』の方針は「欠点をけなして努力させる」のに対し、『リングフィット アドベンチャー』は「努力を褒めて伸ばす」というほぼ正反対のスタンスとなっている。 -米任天堂社長のレジー氏はE3で本作を披露する際「''My Body is Ready''」と発言し、ネットミームとなった([[参照>https://knowyourmeme.com/memes/my-body-is-ready]])。 -『[[大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U]]』にてWii Fitトレーナーが参戦。あまりに予想外すぎる選出に全世界のスマブラユーザーが驚愕した。 --色替えによって男性トレーナーと女性トレーナーの両方から選択する事が可能で、声優も本作のものに準拠している。 --2018年発売の『[[大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL]]』にも続投。表情が第三作目の『Wii Fit U』準拠したデザインでより鮮明になった。 ---「灯火の星」モードでは「''減量流''」を習得できるマスタースピリットとしてウィーボが登場する。

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