「ななついろ★ドロップスDS タッチではじまる初恋物語」の編集履歴（バックアップ）一覧はこちら
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
*ななついろ★ドロップスDS タッチではじまる初恋物語
【ななついろどろっぷすでぃーえす たっちではじまるはつこいものがたり】
|ジャンル|恋愛初心者★初恋アドベンチャー & ミニゲーム集((公式ジャンル表記は「★」の部分がハートマークとなっている。))|&amazon(B000WEXJWK)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|
|発売元|アスキー・メディアワークス|~|
|開発元|キャトルコール|~|
|発売日|2008年5月15日|~|
|価格|5,040円&br()限定版:9,240円（共に税込）|~|
|プレイ人数|1人|~|
|セーブデータ|3箇所|~|
|レーティング|CERO:C(15才以上対象)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|TVアニメ版基準シナリオのゲーム化&br()鬼難易度のリズムゲーム&br()色んな意味で本編がおまけゲーム|~|
----
#contents(fromhere)
----
**概要
-2006年にリリースされたPC用アダルトゲーム『ななついろ★ドロップス』をニンテンドーDS向けにアレンジしたゲーム。任天堂ハードとしては極めて珍しいアダルトゲームを原作に持つゲームでもある。
--なお、本作のシナリオは2007年に放送されていたTVアニメ版がベースとなっており、当然ながらアダルト要素を匂わせる設定は全くない。ジャケット裏にも「TVアニメ基準」といった趣旨が表記されている。
--本作は「CERO:C」指定だが、せいぜい軽度のお色気と萌え色が強い描写がある位で、大した過激度は持っていない。対象のコンテンツアイコンは「セクシャル」のみである。
-本作オリジナルの"ねんどろいど"など全7つの特典が付いた「限定版」も発売されている。
-任意セーブ方式だが、一部オートセーブの場合もある。
**主なルール
***主なモード
-''LOAD GAME''/''NEW GAME''
--アニメ版シナリオをベースとしたストーリーが楽しめる本作のメインとなるストーリーモード。
-''SYSTEM''
--システム周りを変更できるオプション。
---「テキスト送りの速度」「オートモードのテキスト速度」「朗読などのテキストスキップ」「セーブデータの完全消去」が設定できる。
-''EXTRA MODE''
--いわゆるおまけコンテンツ。
--メインモードなどで特定条件を満たすと項目内容が増えていく。主な項目は以下の通り。
---「SPECIALS」…"らいむらいと"のくじ引きで入手した特典が鑑賞できる。
---「MEMORIES」…ストーリーモードで表示されたイベントスチルやムービーが鑑賞できる。
---「MINI GAME」…ストーリーモードでプレイした事のあるミニゲームを個別でプレイできる。
---「IF STORY」…原作やアニメ版では語られなかったオリジナルストーリーが鑑賞できる。
***ゲームの目的
-ストーリーモードの流れ。
--基本はイベントスチルなどと一緒にテキストが表示される形式のアドベンチャーパートが主体となる。
---テキスト表示中に下画面のメニューバーをタッチすると「現状の任意セーブ」「以前データのロード」「オートモード」「朗読スキップ」「バックログ」の機能を使用できる。
--イベントを進めると、MAP画面に移項し行きたい場所を選択できる様になる。
---但し、選択しても「そこには行けない」といった趣旨の理由で指定場所に行けない場合もある。
---また、以前プレイしたミニゲームの再挑戦になるだけの場所や、くじ引きができるだけの場所（らいむらいと）もある。
---本作は''場所移動ではストーリーが分岐しない原則一本道ルート''なので、「''イベントが発生する場所を辿っていけばストーリーが進む''」と思ってもらっても差し支えないと思われる。
--MAP画面には主に以下の場所が用意されている。なお、ストーリーを進めていけばさらに行ける場所が追加されるが、それに関しては割愛する。
---「すももの家」…メインヒロインである秋姫すももの自宅。ミニゲームの「おやすみゲーム」が発生しやすい。
---「教室」…星城学園内の教室。ミニゲームの「けいさんゲーム」が発生しやすい。
---「温室」…星城学園内の温室。ミニゲームの「雑草取りゲーム」が発生しやすい。
---「生物準備室」…星城学園内の生物準備室。
---「公園」…大きな公園。ミニゲームの「リズムゲーム」が発生しやすい。
---「ボート乗り場」…公園内のボート乗り場。ミニゲームの「ボードゲーム」が発生しやすい。
---「らいむらいと」…和風喫茶店。ここでスコアと引き換えにくじ引きができる（下記）。
-ミニゲームについて。
--MAP画面のどこかの場所に行くとミニゲームが発生する場合がある。
---ミニゲームを終えると結果により「スコア」が入手できる。スコアはプレイする度に蓄積され、可能な限り溜め込む事が可能。
---好成績で終えると多くスコアが入手できる傾向にある。但し、ミニゲーム内でミス操作をしてしまうとスコアが減算してしまう。
---ミニゲームのプレイはキャンセル可能であり、ゲーム抜きで次のストーリーに進める、しかし、あまりキャンセルばかりしていると…。
--ミニゲームは主に以下の5種類が用意されている。
---「雑草取りゲーム」…「スコップ・じょうろ・ピコピコハンマー」を駆使して、雑草を取り除いたり、枯れた花を潤したり、花を持ち帰ろうとするモグラを駆除していく。
---「おやすみゲーム」…画面内にちょこまかと動いているユキちゃん((本作の主人公。パッケージにも写っているマスコットキャラ。))が何匹出現するのかを数える。ユキちゃんに紛れて無関係なケモノも出現するが、もちろんこれはノーカウント。
---「リズムゲーム」…7色7方向の「★」がBGMのリズムに乗せて降ってくるので、タイミング良く下位置にある7つの判定にタッチしていく。
---「計算ゲーム」…「足し算・引き算・掛け算・割り算」のいずれかが出題されるので、それを出来る限り多く解答していく。
---「ボードゲーム」…いわゆる「箱入り娘」と呼ばれるパズルゲーム。主人公達を乗せたボートや周辺の障害物をスライドさせ出口へ導いていく。
-くじ引きについて。
--MAP画面の"らいむらいと"に移動すると、ミニゲームで稼いだ蓄積スコアと引き換えに「くじ引き」ができる。
---くじ引きには3種類の箱が用意されており、それぞれ消費されるスコアに相違がある。
---くじ引きを当てると特典（資料イラストなど）が入手でき、それらは"らいむらいと"内やEXTRA MODEのSPECIALSで鑑賞できる様になる。
---くじ引きにははずれ（何も入手できず）や以前入手した特典のダブり入手（これも何の入手もなし）となる可能性もある。また、高いくじ引きの方がレアな特典を入手しやすい法則もある。
-エンディングについて。
--本作は原則一本道ルートでストーリーが進行していくが、''エンディングは1つではない''。
---ハッピーENDに到達するには特定の条件を満たした状態でストーリーモードをクリアする必要がある。ポイントはずばり''今までにプレイしたミニゲームの成績''である。
**問題点
-ストーリーモードが薄い。
--本作におけるストーリーモードのプレイ時間は''ミニゲームのプレイを含めても2時間程度((ミニゲームを本格的にやり込むとなると、時間はもっとかかると思われる。))''。
---TVアニメ版の全12話分をこの約2時間分に詰め込んでいる為、''描写の端折り具合が半端じゃなく、初見プレイヤーにとっては訳が分からないまま終わってしまう''。
---ストーリーの要である「7つの"星のしずく"を回収する」という目的が恐ろしい位にとんとん拍子に進み、''いつの間にか最後の星のしずくの回収まで進んでいた''という唐突っぷり。
---よって、''本作にまともなメインストーリーは期待しない方がいい''。本作的なシナリオを堪能したければ原作（18禁注意）・PS2版・TVアニメのいずれかを当たった方が無難だろう。
-一部ミニゲームの難易度がおかしい位に高い。
--該当するのは「リズムゲーム」で、熟練の音ゲーマーですらまともなクリアがきついといわれる程。
---このゲームにおいては「7方向に降ってくる★を判定ラインにタッチする」という、一見ではさほど難しく感じられない内容なのだが…。
---問題なのはこの7方向の★が''すべて違う角度で扇状に降り注いでくる''という点にある。''かなりバラバラな降り方をしてくるので初回プレイでは混乱するのは必至となる''。
---さらに最悪な事にストーリー終盤では''より高難易度な譜面のリズムゲームのプレイを強いられる鬼畜っぷり。
---それに加えて、リズムゲームを含めた成績がエンディングフラグの大部分を占める有様となっている。ある意味ではクライマックスな関門ともいえなくもないが…。
---但し、譜面自体は全体的にさほど凶悪ではなく、譜面配置は固定なので攻略の余地は十分にある。どうしてもクリアできない場合は複数人で分担プレイするという手もある。
-ハードスペック故の問題。
--やはりDSというハードで作られているので、原作（PC版）やPS2版に比べると外観上では幾分か見劣りをする。
---"らいむらいと"で入手できる資料イラストは、画像が荒すぎて何が映っているのかが判別しにくいものが幾つかある。
---ストーリーモードではボイス量はあまりなく、ボイス演出を期待するプレイヤーにとっては淡白に感じるかもしれない。
-仕様上の不備がやや目立つ。
--"らいむらいと"のくじ引き結果が運次第なので、すべての特典を揃えるのにかなりの手間がかかりやすい。くじ引き自体の価格設定も結構馬鹿にならない高さなのがより厄介である。
--システム周りの問題としては「朗読スキップが遅い（イベント単体を高速スキップできない）」「この手のゲームにしてはセーブデータが3箇所と少ない」といった点も挙げられる。
**賛否両論点
-萌えエロ要素を控えた、ライト層向けにアレンジされた作風。
--原作に比べるとそっち方面での描写が薄くなっており、原作ファンにとっては劣化リメイクの一面を持つ。
---そもそも原作からして「エロ控えめのアダルトゲーム」に該当する作品ではあるが、さらに過激度が抑えられたアニメ版を挟んでいることもあって、作風のライト化がより顕著となっている。
---逆に解釈すれば「過剰な萌えエロ要素が薄れた影響でギャルゲーが苦手なプレイヤーでも入り込みやすい」お手軽感を持ち、「本作を機に原作などに触れてみる」きっかけが生まれるかもしれない。
---「ミニゲームをしながらストーリーを楽しめる」というDSらしいアレンジは好意的に見るプレイヤーも少なくない。といっても、ミニゲームの種類が決して多いとはいえないのがアレだが…。
--さほど深刻な問題という訳でもないが、サブタイトルの「タッチではじまる～」という題材な割にタッチを活かした演出があまり用意されていない。
---タッチは操作系統の一環位の要因でしかないのは物足りないところか。どうせなら「彼女をタッチしてコミュニケーションを取る」みたいな%%エロスな%%要素が欲しかった気がする。
**評価点
-原作の雰囲気は上手く再現できている。
--端折り具合の激しいストーリーモードのシナリオはともかく、ストーリーに関しては大方TVアニメ版に忠実である。
--DS性能の限界も感じられるが、要所に挿入されるイベントスチルやアニメムービーの出来は頑張っている。
---多少の粗さはあるものの、外見としては非常に美麗であり、TVアニメ版に近い雰囲気を醸し出しているといえる。
-魅力的なおまけ要素。
--EXTRA MODEのIF STORYは概ね評価が高い。
---TVアニメ版では描かれなかった本作オリジナルストーリーが3シナリオ用意されているが、これがなかなかの力作で見所があるものとなっている。
---このストーリーはほぼフルボイスであり、よりTVアニメ版に近いノリで話を楽しめる。メインなはずのストーリーモードのボイス演出が少ないのはこれの為の容量確保が要因だったのだろうか？
--TVアニメ版のテーマソングが複数用意されている。
---どの曲も良曲揃いで聞き応えのあるものとなっており、この点もTVアニメ版のファンにとって美味しい要素となっている。
---しかし、この曲の多くがリズムゲームに使用されているので、「聞いていると地獄のトラウマが思い浮かぶ」という事もある…かもしれない。
----
**総評
はっきり言ってしまうと「原作、及びTVアニメ好きな人の為のファンソフト」といった趣旨が強い作品。逆にいえば、あまり本格的なストーリーやミニゲーム集目的で購入するのはお勧めできない。
----
----
**余談
-限定版の特典
--特典の1つである"ねんどろいど"「ぱじゃま姿の秋姫すもも」が非常に可愛くてクオリティ高し。ファンにとっては「もうこれだけでおなかいっぱい」と言わしめる程である。
--余談だが、&s(){パッケージで着ている衣装を差し置いて}ななついろ関連の唯一のねんどろいどである。
*ななついろ★ドロップスDS タッチではじまる初恋物語
【ななついろどろっぷすでぃーえす たっちではじまるはつこいものがたり】
|ジャンル|恋愛初心者★初恋アドベンチャー & ミニゲーム集((公式ジャンル表記は「★」の部分がハートマークとなっている。))|&amazon(B000WEXJWK)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|
|発売元|アスキー・メディアワークス|~|
|開発元|キャトルコール|~|
|発売日|2008年5月15日|~|
|価格|5,040円&br()限定版:9,240円（共に税込）|~|
|プレイ人数|1人|~|
|セーブデータ|3箇所|~|
|レーティング|CERO:C(15才以上対象)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|TVアニメ版基準シナリオのゲーム化&br()鬼難易度のリズムゲーム&br()色んな意味で本編がおまけゲーム|~|
----
#contents(fromhere)
----
**概要
-2006年にリリースされたPC用アダルトゲーム『ななついろ★ドロップス』をニンテンドーDS向けにアレンジしたゲーム。任天堂ハードとしては極めて珍しいアダルトゲームを原作に持つゲームでもある。
--なお、本作のシナリオは2007年に放送されていたTVアニメ版がベースとなっており、当然ながらアダルト要素を匂わせる設定は全くない。ジャケット裏にも「TVアニメ基準」といった趣旨が表記されている。
--本作は「CERO:C」指定だが、せいぜい軽度のお色気と萌え色が強い描写がある位で、大した過激度は持っていない。対象のコンテンツアイコンは「セクシャル」のみである。
-本作オリジナルの"ねんどろいど"など全7つの特典が付いた「限定版」も発売されている。
-任意セーブ方式だが、一部オートセーブの場合もある。
**主なルール
***主なモード
-''LOAD GAME''/''NEW GAME''
--アニメ版シナリオをベースとしたストーリーが楽しめる本作のメインとなるストーリーモード。
-''SYSTEM''
--システム周りを変更できるオプション。
---「テキスト送りの速度」「オートモードのテキスト速度」「朗読などのテキストスキップ」「セーブデータの完全消去」が設定できる。
-''EXTRA MODE''
--いわゆるおまけコンテンツ。
--メインモードなどで特定条件を満たすと項目内容が増えていく。主な項目は以下の通り。
---「SPECIALS」…"らいむらいと"のくじ引きで入手した特典が鑑賞できる。
---「MEMORIES」…ストーリーモードで表示されたイベントスチルやムービーが鑑賞できる。
---「MINI GAME」…ストーリーモードでプレイした事のあるミニゲームを個別でプレイできる。
---「IF STORY」…原作やアニメ版では語られなかったオリジナルストーリーが鑑賞できる。
***ゲームの目的
-ストーリーモードの流れ。
--基本はイベントスチルなどと一緒にテキストが表示される形式のアドベンチャーパートが主体となる。
---テキスト表示中に下画面のメニューバーをタッチすると「現状の任意セーブ」「以前データのロード」「オートモード」「朗読スキップ」「バックログ」の機能を使用できる。
--イベントを進めると、MAP画面に移項し行きたい場所を選択できる様になる。
---但し、選択しても「そこには行けない」といった趣旨の理由で指定場所に行けない場合もある。
---また、以前プレイしたミニゲームの再挑戦になるだけの場所や、くじ引きができるだけの場所（らいむらいと）もある。
---本作は''場所移動ではストーリーが分岐しない原則一本道ルート''なので、「''イベントが発生する場所を辿っていけばストーリーが進む''」と思ってもらっても差し支えないと思われる。
--MAP画面には主に以下の場所が用意されている。なお、ストーリーを進めていけばさらに行ける場所が追加されるが、それに関しては割愛する。
---「すももの家」…メインヒロインである秋姫すももの自宅。ミニゲームの「おやすみゲーム」が発生しやすい。
---「教室」…星城学園内の教室。ミニゲームの「けいさんゲーム」が発生しやすい。
---「温室」…星城学園内の温室。ミニゲームの「雑草取りゲーム」が発生しやすい。
---「生物準備室」…星城学園内の生物準備室。
---「公園」…大きな公園。ミニゲームの「リズムゲーム」が発生しやすい。
---「ボート乗り場」…公園内のボート乗り場。ミニゲームの「ボードゲーム」が発生しやすい。
---「らいむらいと」…和風喫茶店。ここでスコアと引き換えにくじ引きができる（下記）。
-ミニゲームについて。
--MAP画面のどこかの場所に行くとミニゲームが発生する場合がある。
---ミニゲームを終えると結果により「スコア」が入手できる。スコアはプレイする度に蓄積され、可能な限り溜め込む事が可能。
---好成績で終えると多くスコアが入手できる傾向にある。但し、ミニゲーム内でミス操作をしてしまうとスコアが減算してしまう。
---ミニゲームのプレイはキャンセル可能であり、ゲーム抜きで次のストーリーに進める、しかし、あまりキャンセルばかりしていると…。
--ミニゲームは主に以下の5種類が用意されている。
---「雑草取りゲーム」…「スコップ・じょうろ・ピコピコハンマー」を駆使して、雑草を取り除いたり、枯れた花を潤したり、花を持ち帰ろうとするモグラを駆除していく。
---「おやすみゲーム」…画面内にちょこまかと動いているユキちゃん((本作の主人公。パッケージにも写っているマスコットキャラ。))が何匹出現するのかを数える。ユキちゃんに紛れて無関係なケモノも出現するが、もちろんこれはノーカウント。
---「リズムゲーム」…7色7方向の「★」がBGMのリズムに乗せて降ってくるので、タイミング良く下位置にある7つの判定にタッチしていく。
---「計算ゲーム」…「足し算・引き算・掛け算・割り算」のいずれかが出題されるので、それを出来る限り多く解答していく。
---「ボードゲーム」…いわゆる「箱入り娘」と呼ばれるパズルゲーム。主人公達を乗せたボートや周辺の障害物をスライドさせ出口へ導いていく。
-くじ引きについて。
--MAP画面の"らいむらいと"に移動すると、ミニゲームで稼いだ蓄積スコアと引き換えに「くじ引き」ができる。
---くじ引きには3種類の箱が用意されており、それぞれ消費されるスコアに相違がある。
---くじ引きを当てると特典（資料イラストなど）が入手でき、それらは"らいむらいと"内やEXTRA MODEのSPECIALSで鑑賞できる様になる。
---くじ引きにははずれ（何も入手できず）や以前入手した特典のダブり入手（これも何の入手もなし）となる可能性もある。また、高いくじ引きの方がレアな特典を入手しやすい法則もある。
-エンディングについて。
--本作は原則一本道ルートでストーリーが進行していくが、''エンディングは1つではない''。
---ハッピーENDに到達するには特定の条件を満たした状態でストーリーモードをクリアする必要がある。ポイントはずばり''今までにプレイしたミニゲームの成績''である。
**問題点
-ストーリーモードが薄い。
--本作におけるストーリーモードのプレイ時間は''ミニゲームのプレイを含めても2時間程度((ミニゲームを本格的にやり込むとなると、時間はもっとかかると思われる。))''。
---TVアニメ版の全12話分をこの約2時間分に詰め込んでいる為、''描写の端折り具合が半端じゃなく、初見プレイヤーにとっては訳が分からないまま終わってしまう''。
---ストーリーの要である「7つの"星のしずく"を回収する」という目的が恐ろしい位にとんとん拍子に進み、''いつの間にか最後の星のしずくの回収まで進んでいた''という唐突っぷり。
---よって、''本作にまともなメインストーリーは期待しない方がいい''。本作的なシナリオを堪能したければ原作（18禁注意）・PS2版・TVアニメのいずれかを当たった方が無難だろう。
-一部ミニゲームの難易度がおかしい位に高い。
--該当するのは「リズムゲーム」で、熟練の音ゲーマーですらまともなクリアがきついといわれる程。
---このゲームにおいては「7方向に降ってくる★を判定ラインにタッチする」という、一見ではさほど難しく感じられない内容なのだが…。
---問題なのはこの7方向の★が''すべて違う角度で扇状に降り注いでくる''という点にある。''かなりバラバラな降り方をしてくるので初回プレイでは混乱するのは必至となる''。
---さらに最悪な事にストーリー終盤では''より高難易度な譜面のリズムゲームのプレイを強いられる鬼畜っぷり。
---それに加えて、リズムゲームを含めた成績がエンディングフラグの大部分を占める有様となっている。ある意味ではクライマックスな関門ともいえなくもないが…。
---但し、譜面自体は全体的にさほど凶悪ではなく、譜面配置は固定なので攻略の余地は十分にある。どうしてもクリアできない場合は複数人で分担プレイするという手もある。
-ハードスペック故の問題。
--やはりDSというハードで作られているので、原作（PC版）やPS2版に比べると外観上では幾分か見劣りする。
---"らいむらいと"で入手できる資料イラストは、画像が粗すぎて何が映っているのかが判別しにくいものが幾つかある。
---ストーリーモードではボイス量はあまりなく、ボイス演出を期待するプレイヤーにとっては淡白に感じるかもしれない。
-仕様上の不備がやや目立つ。
--"らいむらいと"のくじ引き結果が運次第なので、すべての特典を揃えるのにかなりの手間がかかりやすい。くじ引き自体の価格設定も結構馬鹿にならない高さなのがより厄介である。
--システム周りの問題としては「朗読スキップが遅い（イベント単体を高速スキップできない）」「この手のゲームにしてはセーブデータが3箇所と少ない」といった点も挙げられる。
**賛否両論点
-萌えエロ要素を控えた、ライト層向けにアレンジされた作風。
--原作に比べるとそっち方面での描写が薄くなっており、原作ファンにとっては劣化リメイクの一面を持つ。
---そもそも原作からして「エロ控えめのアダルトゲーム」に該当する作品ではあるが、さらに過激度が抑えられたアニメ版を挟んでいることもあって、作風のライト化がより顕著となっている。
---逆に解釈すれば「過剰な萌えエロ要素が薄れた影響でギャルゲーが苦手なプレイヤーでも入り込みやすい」お手軽感を持ち、「本作を機に原作などに触れてみる」きっかけが生まれるかもしれない。
---「ミニゲームをしながらストーリーを楽しめる」というDSらしいアレンジは好意的に見るプレイヤーも少なくない。といっても、ミニゲームの種類が決して多いとはいえないのがアレだが…。
--さほど深刻な問題という訳でもないが、サブタイトルに「タッチではじまる～」とある割に、タッチを活かした演出があまり用意されていない。
---タッチは操作系統の一環位の要因でしかないのは物足りないところか。どうせなら「彼女をタッチしてコミュニケーションを取る」みたいな%%エロスな%%要素が欲しかった気がする。
**評価点
-原作の雰囲気は上手く再現できている。
--端折り具合の激しいストーリーモードのシナリオはともかく、ストーリーに関しては大方TVアニメ版に忠実である。
--DS性能の限界も感じられるが、要所に挿入されるイベントスチルやアニメムービーの出来は頑張っている。
---多少の粗さはあるものの、外見としては非常に美麗であり、TVアニメ版に近い雰囲気を醸し出しているといえる。
-魅力的なおまけ要素。
--EXTRA MODEのIF STORYは概ね評価が高い。
---TVアニメ版では描かれなかった本作オリジナルストーリーが3シナリオ用意されているが、これがなかなかの力作で見所があるものとなっている。
---このストーリーはほぼフルボイスであり、よりTVアニメ版に近いノリで話を楽しめる。メインなはずのストーリーモードのボイス演出が少ないのはこれの為の容量確保が要因だったのだろうか？
--TVアニメ版のテーマソングが複数用意されている。
---どの曲も良曲揃いで聞き応えのあるものとなっており、この点もTVアニメ版のファンにとって美味しい要素となっている。
---しかし、この曲の多くがリズムゲームに使用されているので、「聞いていると地獄のトラウマが思い浮かぶ」という事もある…かもしれない。
----
**総評
はっきり言ってしまうと「原作、及びTVアニメ好きな人の為のファンソフト」といった趣旨が強い作品。逆にいえば、あまり本格的なストーリーやミニゲーム集目的で購入するのはお勧めできない。
----
----
**余談
-限定版の特典
--特典の1つである"ねんどろいど"「ぱじゃま姿の秋姫すもも」が非常に可愛くてクオリティ高し。ファンにとっては「もうこれだけでおなかいっぱい」と言わしめる程である。
--余談だが、&s(){パッケージで着ている衣装を差し置いて}ななついろ関連の唯一のねんどろいどである。
