「新スーパーロボット大戦」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

新スーパーロボット大戦」(2024/04/23 (火) 09:44:53) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

本項目ではプレイステーションソフト『新スーパーロボット大戦』と『同・スペシャルディスク』の紹介をしています。 ---- #contents(fromhere) ---- *新スーパーロボット大戦 【しんすーぱーろぼっとたいせん】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B000069TIE,image=https://www.4gamer.net/games/127/G012707/20110706092/TN/002.jpg,width=150)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|ウィンキーソフト|~| |発売日|1996年12月27日|~| |定価|7,004円(税3%込)|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)&br※ゲームアーカイブスで付与されたレーティングを記載|~| |廉価版|PlayStation the Best:1998年8月6日/2,940円(税5%込)|~| |配信|ゲームアーカイブス:2011年7月6日/1,000円(税5%込)&br;[[※2018年10月30日配信終了>https://suparobo.jp/popup/20181018.html]]|~| |判定|なし|~| |ポイント|長いロードと奇怪なストーリー&br()宇宙人扱いの東方不敗をはじめ、版権敵キャラが妙に不遇&br()演出やゲームバランスは良好|~| |>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズ]]''| ---- ~ #center(){{ &big(){''全ての戦士が轟き叫ぶ!!''} }} ~ ---- **概要 -『スーパーロボット大戦』シリーズの第1作であり、移植作を除けば同シリーズで初めてプレイステーションで発売された作品でもある。~ 前作『[[第4次スーパーロボット大戦]]』でDC戦争シリーズが一応の完結を迎えたため、本作は世界観の一新が行われた。~ また、『[[魔装機神>スーパーロボット大戦外伝 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL]]』に次ぐバンプレストオリジナルキャラ群『超機大戦SRX』のデビュー作でもある((ただし、魔装機神シリーズと異なり単独ゲーム化はされていない。))。 -シナリオは地上編と宇宙編に分かれており、ゲーム序盤でプレイヤーはどちらを通るかを選択する事になる。 --他のスパロボとは違って2つの部隊は最後まで合流する事はなく、エンディングやラスボスもそれぞれ別に用意されている。~ また、両ルートのクリアデータが同じメモリーカードにある場合のみ、隠しシナリオをプレイできるようになる。 --なお、隠しシナリオでは、それまで獲得したパーツは全て失われる。恐らく[[パーツの総数が最大値以上になる>スーパーロボット大戦α外伝]]のを防ぐためと思われる。 -システム的には、補給装置の弾数制・「探索」による強化パーツの入手・改造による新武器の追加等、『第4次/S』に準じる。また従来のシステムを踏襲しつつも新たな要素が多数盛り込んでおり、転換期・試験的な一面も併せ持っている。 -オプション項目のみを拡充した『スペシャルディスク』も発売されている(ページ下部参照)。 #region(参戦作品一覧) ★マークは新規参戦、☆マークは据置機初参戦。 -マジンガーZ -真ゲッターロボ(原作漫画版) -機動戦士ガンダム 逆襲のシャア -☆機動戦士Vガンダム -☆機動武闘伝Gガンダム -★新機動戦記ガンダムW -勇者ライディーン -★超電磁マシーン ボルテスV -★大空魔竜ガイキング -★無敵ロボ トライダーG7 -超獣機神ダンクーガ -★蒼き流星SPTレイズナー //超機大戦SRXってバンプレオリジナルだけど新規参戦に間違いは無いわけですから★マークですよね? //「超機大戦SRX」としてカテゴライズされたのは「α」。当時はバンプレオリジナル扱い。 #endregion ---- **特徴・評価点 -グラフィック・戦闘アニメ --本作の機体グラフィックは全て''リアル頭身''で描かれており、その出来は当時としては非常に高品質。現在からしても十分迫力がある。~ 特にガンダム系は『第2次Z』まで殆どリアルカットインが採用されず((これは『SDガンダム』で版権を買う事により、ガンダムシリーズの版権を一括で買い取れるためとユーザーに推測されている。))、これが見れるスパロボは当時は本作ぐらいのものであった((一応『F完結編』にもリアルカットインが存在するが、本当に極一部のみ。以降は10年以上に渡りガンダム系カットインが採用されなかった。))。~ ちなみに、ラインX1やライジングガンダム等、女性型ロボットや一部の女性搭乗機体が妙に可愛らしいポーズを取っているのも特徴。 ---その反面、リアル頭身にしたせいで''ドローメがキモくなった''という弊害も生まれてしまったが…。 --戦闘アニメは劇的に進化しており、前作の『第4次/S』はおろか次回作の『F/F完結編』よりも遥かに出来がいい。 ---Gガンダム系の機体同士で「○○ストライク」を使用した(使用された)際、専用の被弾モーションが挿入される。~ これは『F/F完結編』『[[α>スーパーロボット大戦α]]』『α外伝』いずれにもない要素であり、『[[第2次α>第2次スーパーロボット大戦α]]』で導入された命中・回避モーションの先駆けと言える((例外的に『α』には被弾モーションこそないが、回避モーションは僅かに存在する。))。 ---各MSのビームライフルはコマ数こそ少ないものの、ライフルを持って敵に向けて撃つ、という動作をする。~ これはスパロボ初の「動く戦闘アニメ」であり、『α』で本格的に導入された。本作の時点では非常に少ない演出であるが、他にはザンネックキャノンやフィン・ファンネル等が動いている。 ---敵や一般兵を問わず、全てのキャラがフルボイス化したのも本作が初。今では当たり前のフルボイスも当時は画期的だったのだ。~ また、本作ならではの特徴として、弾切れ・EN切れで反撃できなくなった際にも専用のボイスが用意されている。 ---なお本作では、当時の担当声優が現役でありながら、何故か一部のキャラに代役が起用されているというケースが存在している。~ 『F』は担当声優を起用できないなら参戦自体を見送り、『CB』は代役を起用する等、本作開発時は方針が定まっていなかった模様。 --各作品の主役機にはカットインが用意されており、リアル頭身という事もあって戦闘アニメに迫力を持たせている。 ---各スーパー系・G/Vガンダム系(の主役機)には随所で機体カットインが挿入され、特に後者2つは現在でも採用例が少ない。~ 特に石破天驚拳や断空光牙剣の機体カットインは正にド迫力で、PS初のスパロボに相応しいクオリティを誇っている。 ---先述の断空光牙剣やGガンダム系にはパイロットのカットインも挿入されており、これも本家スパロボ初の要素である。~ 『逆襲のシャア』は機体カットインこそないが、ファンネル使用時にハイクオリティなパイロットカットインが挿入される。~ その中でもギュネイのヤクト・ドーガのカットインは、劇中の核ミサイル迎撃シーンをほぼ完璧に再現しており力の入れぶりが窺える。 ---また、サーベル攻撃での切り払いでは鍔迫り合いのカットインが挿入される。これも本作が初めて採用した仕様である。 -良好なゲームバランス --脇役が強い。廉価量産機であるガンイージ・ガンブラスターに乗って戦うシュラク隊や、修理以外見るところのないアフロダイAに乗るさやか等も、他のスパロボではベンチウォーマーになりがちな機体・パイロットが、後述する武器改造費のおかげで十分に戦力として活用できる。 --限界反応上限は『第4次』と同じ255だが、Lv40を境に必要経験値が倍増する仕様の本作では、通常プレイで問題になる事はほぼ皆無。 --こういった難しすぎず簡単すぎずのゲームバランスは、ウィンキースパロボ時代としてはなかなか見られない事であった。 -スーパー系の使い勝手の良さ --本作のスーパー系はいずれも最後まで主力として使えるよう調整されている。複数乗りスーパー系でもパイロットの精神ポイントが多く、更にリアル系と同等の時期に2回行動可能になる((大半が平均Lv30代半ばで2回行動が可能になる。他作品では非常に遅い『マジンガーZ』のボスでさえLv41で可能になり、しかも最遅でもない。))等、使い勝手がとても良い。 --ダンクーガは、『第4次』でかなり厳しめの性能だった反動か、ダイガン・断空砲フォーメーション・断空光牙剣が実装され、更にMAP兵器版ダイガンも用意される等、相当な好待遇を受けている。 ---シリーズ初となる「野生化」も実装された。忍の能力値が控えめな代わりに、効果が''最終ダメージx1.5''と非常に高い。 ---戦闘BGMは、本作初採用で以後の採用例も少ない、前期OP曲の『愛よファラウェイ』である。~ アレンジも良好で、このレアな曲を採用した事は、地味ながら本作のダンクーガを評価する要素の1つでもある。 ---ちなみに当時のスパロボは、合体ロボは分離・合体機能も再現していたが、本作の獣戦機隊は合体禁止命令ならぬ''分離禁止命令''によって分離不可であり、常時ダンクーガのまま。これはダンクーガはメインパイロット以外も操縦でき、忍の暴走を抑えるためと思われる((メタ的に言えば開発スタッフの負担の軽減かもしれない。))。 --マジンガーZは、MS以下の攻撃力・機体性能の低さ・宇宙の地形対応の低さ等、ゲッターロボに比較してとにかく冷遇されていた。~ しかし本作は攻撃力・燃費・機体性能共に良好で十分に強い。相変わらず宇宙Bだが、本作はAとBの補正値が同じなので問題はない。 ---原作で披露したブーストである「マジンパワー」が攻撃力強化の特殊能力として搭載された。本作以降の一部作品でも仕様は異なるが実装されている。 ---ちなみにこのマジンパワー、「最終ミッションの最後では使えない」という軽微な不具合が存在。 --従来作では宇宙で出撃できなかったボスボロットが、宇宙服を纏ったフォームで「スーパーボスボロット」として登場した。~ 宇宙でも活動可能になった他、まさかのMAP兵器も追加されるという主役ユニット並みの好待遇であり、ボロットファンを喜ばせた((名称こそ違うものの、このデザインはOVA版『マジンカイザー』でボスボロットの宇宙用装備として登場した。))。~ MAP兵器「スーパーDXミサイル」は色々といわくつきの武器となっており、命中補正が最低クラスだが威力が高いため、「必中」と「幸運」を覚えるさやかと相性がいい。ただし、複数の敵を巻き込んで倒すと、経験値や資金が全く獲得できなくなったり、逆に普通に倒すより多くの経験値、資金を獲得できるなど、分の悪い賭けは嫌いじゃないユーザー向け。~ また、進行上必ず使用するイベントがあり、後述のバグにより悪い意味でも話題になってしまった。詳しくは問題点を参照。~ ちなみにデザイン発注後に「ボスが宇宙服を着て操縦すればいい」という事に開発者が気付いたため、本作が唯一の登場作品となっている((本作開発中は誰もその事に気付かなかったらしい…。))。 --なお、リアル系も使いにくいわけではなく、中でも主役級と言えるνガンダムやV2ガンダム、ゴッドガンダム、ウイングガンダム、レイズナーMK-IIはかなり強力。のちの作品では弱いと言われがちなSRXの分離形態も、十分な強さを発揮している。 -武器の改造 --本作では武器の改造費用がかなり安くなっており、更に15段階まで改造可能になっている。~ このため、従来ではまず使わないような2軍機体も、気軽に改造して脇を固めさせる事ができる。特にガンイージだらけの宇宙編序盤で顕著。 --一部の武器を特定段階まで改造すると、その武器のMAP兵器版が追加されるという、新たなシステムが搭載された。~ 後年の『F完結編』や『α』等にもこのシステムは存在するが、フル改造に加え追加自体にも高い資金を要求されるというバランスにされている((本作のシステムが便利すぎたのかもしれない。ちなみに『64』はフル改造こそ必須だが追加用の資金は不要。))。 -原作の打ち切りにより、資料でしか存在を確認できなかった「レイズナーMk-II」が隠し要素ながら初登場した。~ 当時はDVDやキット化等もなく、本当に知る人ぞ知る機体であったため、これがリアル頭身で登場した事はファンの度肝を抜いた。~ こういった資料のみの機体は、『[[J>スーパーロボット大戦J]]』の「グレートゼオライマー」や、『[[GC>スーパーロボット大戦GC]]』の「ファイナルダンクーガ」など、後続の作品においてもたびたび登場することになる。 -隠しボスは版権作品の機体に別の版権キャラが乗るというもので、ラスボスや隠しボスでこれを採用した例は現在でも非常に少ない。~ その組み合わせが強烈で、一度見たら忘れられないインパクトを誇る。…にもかかわらず''違和感がまるでない''のだから凄い。 --その隠しボス自体もこれまた強烈で、''版権機体を更にオリジナル進化させる''という相当な無茶((なお後の作品でも、二回ほどこの機体はオリジナル進化を遂げている。パイロットのほうは流石にここまでの暴れっぷりは無い。))をやってのけている。((ただし、後述の東方不敗の扱いで紛糾したようにこちらもスタッフ間で物議を醸し、「やめてくれと頼んだのに『それを通すのが君の仕事だろ』と言われてしまった(スパロボOGネットラジオ うますぎWAVE #680)」と寺田Pが当時の混乱を語っている。))~ とは言え近年ではあまり見かけないものの、過去に「メカギルギルガン」という前例があり、これは本作に限った話ではない。~ また本シリーズ以外の同社製クロスオーバー物ロボットゲーでは、ハイパー化したサザビー((『聖戦士ダンバイン』で機体が巨大化する現象。))という前例もあった。 --パイロットの能力値が今ひとつでそんなに脅威ではないのは別口(それでもHP25000→50000→90000という3連戦だが)。 -SE(効果音)が結構凝っており、特定の武器の使用時の音がほぼ原作のまま採用されている。ビームの発射音ですら種類が豊富である。~ BGMも全体的に凝っており、特にルート専用のBGMや月面、基地内部等中盤~後半に流れるBGMはいずれも良曲揃いである。~ この内月面のBGMは、『α』でR-3の戦闘BGMとして採用されており、以後定着した。((当ゲームのサウンドトラックにボーカルVerが収録されており、また曲名も「PSYCHIC ENERGY」であったり歌詞の内容もR-3ならびにパイロットのアヤを彷彿とさせる物だった事から、当初は最初からR-3用の戦闘BGMとして用意されていた可能性もある)) //---- //**賛否両論点 //-『Vガンダム』の作中で次々と死んでいったシュラク隊メンバーはほぼ死なない。 //--死亡イベントのあるケイトでさえイベントを起こさなければ存命する。 //---スパロボでは「原作では死ぬ展開だったが、結局生き残った」という話は珍しくないため、彼女達の生存を喜ぶファンも勿論いる。だが、彼女達は次から次へと死んでいった事が強く印象に残っている人も多いため、そういった要素がほとんど再現されない事を残念に思ったファンもいた。 //---尤も、シュラク隊のメンバーは『第2次G』でも『α』でも戦死せず、『[[D>スーパーロボット大戦D]]』ではジュンコ以外の扱いが不透明でぼかされているので、「スパロボでのVガンダム」では現状シュラク隊が続々と死んでいく姿は再現されていない。 //いわゆるスパロボ補正で死ぬ人物が助かるのは好きな人は好きな要素だろう //まさにスパロボでは「よくあること」なので、これを賛否両論点に入れたら原作で死亡するキャラが自動的に生き残る作品全部に賛否両論点として追記しなきゃいけなくなる //むしろシュラク隊メンバーの死者が作中で出るのは本作だけ。Dでは生死不明でオリファーも死ぬけど。 ---- **問題点 ***システム -ロード時間がかなり長い。全キャラのフルボイス化等の試みの他、本作がPS初の新規開発スパロボという事もあってノウハウが足りなかったと思われる。 --ハードの制約もあるため仕方のない事ではあるが、当時は戦闘アニメスキップもできなかったため煩わしさを感じやすい。 --なお、ゲームアーカイブ版であればこの問題は大きく改善でき、特にPSVではかなり快適になるのだが、配信終了してしまっている。 -「技量」や「クリティカル補正」がなく、クリティカル率の計算ができない。後述の通り、クリティカルの演出がないこともあり、問題視されている。 -プレイステーション本体の型番によっては、MAP兵器を使用すると100%フリーズする。 --特に深刻なのが宇宙編。イベントでスーパーボスボロットが前述のMAP兵器を使用するため、バグが発生する型番ではここで必ずフリーズする。~ つまり地上編と違って「MAP兵器を使用しない」という回避方法が取れず、宇宙編が100%進行不能に陥ってしまう。~ このイベントではフリーズしないけど、自分からMAP兵器を使うと確実にフリーズするというややこしい型番もある。 -強化パーツ関連 --本作では、HP・装甲用強化パーツに運動性や移動力の低下というデメリットが設定されているが、バグで装甲も低下してしまう。~ 数値上ではプラスされているものの、戦闘で実際に被弾すると、無装備状態より明らかにダメージが増加している。 --HPやENが1ターン毎に自動回復するパーツが初登場したが、本作の回復量は割合値ではなく固定値なので、ENはともかくHPは効果が薄い。 --武器の弾数を回復する使い捨てパーツが初登場したが、何らかの武器を使い切った際に自動使用する仕様なので、使いにくさは否めない。~ しかもEN消費型の機体が多い地上編でしか入手できず、逆に弾数消費型の機体が多い宇宙編では一つも入手できないとアンバランス。 --『第4次/S』ではマップ上で拾う以外に、特定シナリオのクリアでいくつかのパーツを入手できたが、本作では拾う以外の入手方法がない。 --PS初のスパロボとして新規に作られた結果、『第4次/S』からのシステム的な劣化がいくつかある。 ---VダッシュガンダムやマジンガーZ(JS装着型)等、既存機体のパワーアップが行われると、装備していたパーツが外されてしまう。~ この場合は再び装備すれば済む話だが、出撃後にパワーアップが行われる機体の場合、そのシナリオ中はパーツ無しで戦う羽目になる。 ---既に誰かが装備しているパーツを他ユニットに付け替える場合、本作では「はずす」というコマンドを経由する必要がある。~ また、「どのパーツを現在どの機体が装備しているか」という一覧表機能もなくなってしまっている。 -辞典の作り込みが甘く、辞典に載っていながら本編に登場しない人物、またはその逆のケースがいくつか存在している。 --『第4次』から継続参戦しているキャラ・機体の紹介文は基本的に流用。本作新規の紹介文も『第4次』と同様の雑な記述が多い。 --なお、説明書には「ロボット図鑑の完成度はパーセンテージで表される」とあるが、実際にはパーセンテージ表示の機能はない。~ 恐らく開発中に没になったと思われ、他には特殊技能「連続攻撃」「カウンター」等の没システムが記載されている((CD-ROMはカセットROMと違って発売直前でも間に合うほど製造が早く、パッケージや説明書の方が時間が掛かるため。本作に限らず、当時は誤表記や没要素が記載された説明書が多かった。))。 -機体改造関連 --トライダーG7と真ゲッターの機体改造が3形態で連動しておらず、それぞれ別ユニット扱いになっている。~ そのため真ゲッターの各形態を使い分けたい場合、それぞれを全て別個に改造しなければならず、余計に資金が掛かる事に。~ トライダーは移動目的でしかほぼ変形しないため大した問題ではないが、その移動中は攻撃されないよう気を配る必要がある。 --レイズナーは、後継機「強化型レイズナー/レイズナーMk-II」に乗り換えた際に、それまで施した改造が引き継がれない。~ その一方でシャイニングガンダムは後継機に引き継がれる。他と違って後継機が2機あるため、システム的に難しかったのだろうか。 -マップ上で特定コマンドを選択した後に解禁される武器が改造できない。 --この内、レイズナー(V-MAX)やSRX等は、改造できなくとも十分すぎる攻撃力を誇るため問題にはならない。 --問題なのはフェイスオープン後のガイキング。大半の武器が追加前のものと攻撃力が変わらないうえ、その大半はサンシローの能力値と噛み合わず中途半端になっている。 ---最強武器である「デスファイヤー」は、攻撃力3800・消費EN80と、天空剣Vの字切りよりも優れている高性能な武装だが、レイズナーの「V-MAX」((攻撃力4500・消費EN50))や、SRXの「天上天下念動爆砕剣」((攻撃力8000・消費EN100))には遠く及ばず、射程が1であるうえ改造もできないため、結局「ハイドロブレイザー」が主力として使われがち。 ---ゲームシステムに上手く落とし込みにくかったのか、『第2次α』に参戦した際には、全追加武器をまとめて使う必殺技にされていた((後の作品に参戦したリメイク版「ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU」においても、本作に参戦したGガンダムのスーパーモードやレイズナーのV-MAXに近いシステムにされている。))。 //--レイズナーは最強武器の「体当たり」が改造できないのに加え後継機への改造引き継ぎがないため、初参戦にもかかわらずやや不遇。ただレイズナーの性能自体は(後継機も含め)良好な部類であり「改造出来ない」と言っても体当たりの性能は充分強力((強化型レイズナー:4200、レイズナーmk-II:4500。mk-IIの体当たりの性能は10段階改造したνガンダムのフィンファンネル(威力4400)に匹敵。))である。 //この性能で「不遇」って、どんだけ高望みなのよ...調べて驚愕。 //十分な性能で不遇と書くほどじゃないと思うが //マジンパワーはそもそも固有の武器がないし普通に改造引き継がれるよ -戦闘画面関連 --被弾した際のダメージ数字が表示されない他、HPゲージのフォントが小さいため、受けたダメージの把握が難しい。 --同じくクリティカルやシールド防御が発生した場合も、画面上にアナウンスがなく、発生したかどうかが分かり辛い((シールド防御に関しては、発動時に専用セリフを発するキャラもいるが、それも極少数。))。 -地上編の終盤にて、『Gガンダム』のレインとアレンビーを択一で仲間にできるが、両者の差が大きすぎる。 --レインは選択肢だけで加入が確定する上、最初から幸運を覚えており、補給・復活・奇跡と有用な精神コマンドを多数習得する。 --一方でアレンビーは、選択肢で彼女を選んだ上で敵対時に2度説得する((しかも何故か2ターン目以降でないと説得ができず、それができるようになった事を示唆するセリフ等もないので気付きにくい。))必要があり、その割には性能・精神コマンド共に平凡。~ 一応後者にも、地上編最終シナリオ及び隠しシナリオに登場するアレンビーがゾンビ兵に差し代わり、攻略が若干楽になる利点があるが…((パイロットの性能差は当然として、ゾンビ兵の場合は地上編最終シナリオで2回行動をしてこない。))。 -パイロットの能力との相性が悪いせいで、性能を十分に発揮できない武器が存在する。 --本作は武器が射撃判定か格闘判定かは、『第4次』仕様の「射程が1か否か」で区別される。~ 従って機体の最強武器が有射程でありながら、パイロットの近距離値が高いという組み合わせの場合、その高い攻撃力を発揮できない。 //--その中でも特に目立つのが、シャイニングガンダム及びゴッドガンダム+ドモン・健一+ボルテスV・サンシロー+ガイキングの組み合わせ。 //---ドモンは射程1の武器のダメージに影響する「近距離」が高く、逆に射程2以上の武器に影響する「遠距離」が低い。そしてシャイニング及びゴッドは最強武器が有射程なので、武器と能力値が噛み合ってない。とは言ってもゴッドガンダムの石破天驚拳はアフォみたいに攻撃力が高く、更にドモンが魂を覚えるので、噛み合っていなくても最強クラスである。シャイニング時代に一騎打ちイベントがあるが、その際は強近接武器である「シャイニングフィンガーソード」が使えるため余程で無い限り気になる場面は少ない。強いて言えば、武器をフル改造しきった時(この時点で既に趣味道楽の領域である)に石破天驚拳よりゴッドスラッシュタイフーンのがダメージを出せてしまう事くらいで、噛み合わない事で難儀する事は全く無い。 //---ボルテスVはその逆で、剛健一が射撃よりの能力値の伸びに対してボルテスの最強武器は近接一辺倒、ドモン+ゴッドガンダムみたいに高威力の射撃武器も無い((射撃武器最強の超電磁ゴマは近接最強武器の半分以下の性能。))と不遇だが、複数パイロット且つ精神コマンドのバランスも取れており、更に魂まで習得するので強ユニット扱いされる事が多い。 //---サンシローは健一と同じく射撃よりの能力値の伸びに対して最強武器ミラクルドリルは近接武器、後半追加のフェイスオープンで解禁される武器も大半が近接武器…と噛み合わない。ガイキング遠距離最強はハイドロブレイザーになるが、威力は上記の2機に及ばず魂も覚えない。ただしサンシローは特殊技能によって精神コマンドのコストが通常の80%であるため、別ベクトルで優遇されている。 //---尚、エイジ+レイズナー系もエイジがリアル系でありながら最強武器の「体当たり」が近接武器なので問題視されがちだが、エイジの格闘能力は充分に高い部類(同レベルで比較すればアムロの射撃並)であり、「体当たり」も改造出来ないとはいえ充分強力(下記)なため実際には問題にならないことの方が多い((流石に竜馬やドモンといったトップクラスと比べると分が悪いものの「比較する相手が悪い」としか言いようがない。))。 //問題にされがち程度でここにわざわざ載せる必要なくないか? //特筆するほど困らないってスレの方であったので詳細はCO.意見あればスパロボスレで。 -NPCがマップの端に辿り着くまで護衛するシナリオや、水中で戦うシナリオ等、同じような内容のシナリオが数回続く。~ こういったシナリオ内容自体は意欲的であり、決して悪いものではないのだが、何度も続くため飽きやすく冗長に感じやすい。 -絶対に倒せないボス((致命傷となる攻撃を受けてもHPが10残り撤退する、こちらが逃げ出す等。))が登場するシナリオが多い。「倒さなくてもクリアできる強敵」への挑戦を好むプレイヤーには歯痒い仕様である。~ そうでなくても、中盤までは両ルート共に3回に1回程度の割合でその仕様の敵が登場するため、全力を出すべきか否か判断しにくい。 -本作は参戦作品・参戦機体をかなり絞っているため、機体の乗り換えシステムを活かし辛くなっている。 --宇宙編は機体が多いため、従来のローテーションで乗り換えさせる方法を行えるが、地上編は性能・機体数的に殆どその必要が無い。~ 余計な手間暇を考えずに運用できるとも言えるが、従来のような編成・育成の自由度は薄れてしまっている。 -その他の細かな点 --宇宙編終盤に登場する雑魚敵のブルッケングは、何故か獲得資金が僅か900。下位に当たるゲドラフは2800なので、設定ミスと思われる。 --R-2パワードの「ハイゾルランチャー」は、機体の両肩に装備されていながら、戦闘画面では機体前方の何もない空間から発射される。 ---『第4次』のZガンダムやF91等にもこのような描写は見られたが、機体がリアル頭身で描かれる本作ではかなり気になる点である。 ---なお同じように肩搭載の武器であるダンコフの「オーバーレイ・アーティラリー」はちゃんと砲口から発射される。 --デスアーミーの火器がビームライフルになっている他、デスネービーのカラーが原作と異なっている。 --地上編12話「初めての調査」でスカールークのHPを撃墜寸前まで減らすと敵増援が出続けてフリーズしてしまうバグがある。 ***シナリオ 従来と比べて妙にコメディチックな展開が多く、気色の違うストーリー自体に好みが分かれる。それに伴い、キャラクターがおかしな改変をされているなど、ツッコミどころが非常に多い。 //当時のウィンキーソフトの社長であった高宮成光氏の手によるものだが、遠慮なく言ってしまえば所詮は素人。 //社長=素人というのはおかしくないか?ファルコムやヴァニラウェアなんかでは社長の書いたシナリオが支持されてるし、単に今回のライターがおかしかっただけかと。 -中盤で非常に美しいフルCG&フルボイスで、ムー大陸に関係する設定が語られるが、以後のストーリーに殆ど活かされていない。 --折角ムー大陸が出てくるというのにライディーンはその後もシナリオでは目立たない。 --異星人の狙いもムー大陸関連で、最後に狙った対象が描かれているので、続編で出す構想もあったかもしれない。 -宇宙編のラスボスは、主人公達に敗北すると「何かの間違いだ」と現実逃避した挙句、自身の母艦((宇宙編ラストステージは超巨大な戦艦が背景の半分を占めている、))の前に行き、何故かその戦艦に主砲(コロニーを一撃破壊出来る威力)を撃たれて死亡する。 --なお、ステージ開始前に戦艦の前方に行くと主砲を撃たれると警告があり、プレイヤーが機体を敵母艦前に移動させたら本当に撃たれるイベントが発生するが、当然敵母艦が敵軍ユニットを撃つ事はない。いくらラスボスが丁度イベント発生位置に移動したからといって何故戦艦が撃ったのかは''全く不明''。粛清にせよ誤射にせよ、そのような描写があればまだ良かったのだが……。そもそも、思わせぶりに登場しておいて自分の母艦に倒されるラスボスというのは情けなさすぎる。 --ラスボス破壊後、この「コロニーを一撃で破壊出来る主砲のある他星系からワープして来た戦艦」がこの後どうなったのかは不明。このままEDを迎えてよかったのだろうか。 ---EDで異星人が本国に撤退する際に同行した人物が残した伝言が登場していて、星間移動は特殊鉱石によるワープ機関を搭載した宇宙艦が必須というストーリー設定なので、オープニングムービーのようにワープして帰ったと推測はできる。 -『SRX』の描き方はスパロボオリジナルの先輩である『魔装機神』の扱いに近く、物語への大きな関与や、敵勢力との因縁等は殆どない。~ とは言え両方のルートで専用イベントが用意されており、会話にもそれなりに入ってくるため、決して扱いが悪い訳ではない。 --しかし『魔装機神』と異なりキャラクターに変な言動が多数見られ、当時の視点で見ても人気が出るというには程遠い出来である。例えば主役級であるリュウセイ・ダテの場合は以下の通り。 ---子供という事で舐めているのか、''竹尾ワッ太を二度も殴っている''。確かに年相応の子供らしい言動を見せる場面もあるが、だからといって手をあげるのはあまり良い印象を与えないだろう。 ---戦闘のノリもやたらと軽く、''「落ちちゃいなちゃーい!」''等のふざけた台詞や、''「[[10年早いんだよ!>バーチャファイター]]」''といった声優ネタなどは今でも語り草にされている。 //「ホモネタは他作品でも既にあった」という指摘によりコメントアウト //「あっちは本人のいないところで噂してるだけで、本人の前でやってるのはやりすぎ」という指摘により復帰。 --リュウセイのライバル的ポジションであるライも、自分を天才だとうそぶいたり、リュウセイを事あるごとにバカにしたり、ギュネイに対して散々「強化人間」と言うなど、分別のない攻撃的な性格になっている。 ---また、中盤では勝手にホモ扱いされ、勘違いするような発言をしたリュウセイもフォローしようとしない。リュウセイはライからバカにされてばかりいるため仕方ないと思われる部分はあるが、これによって長々と引っ張られるのでクドく感じられる。また、巻き込まれたサンシローが不憫という声もあるが、最初にホモ扱いし出したのはサンシローである((「女性に興味を示さない」と言われただけで露骨に気持ち悪がるなど、彼の描写にも問題がある。))。 ---以前にシュウをホモかもしれないと揶揄されたことはあったが、あちらはその場限りの話であるうえにシュウ本人に迷惑もかけていない。そのほか、マサキも本気にしていなかったので「悪意のない噂」にとどまっていた。 --なお、地上ルートと宇宙ルートではSRXチームの描写量が違い、主に話題になる「変な」SRXチームは地上ルートの方である。 ---地上ルートだと早期からリュウセイとライが参戦し、兄弟みたいなケンカを繰り広げる(中にはライの方が酷い言いがかりを付ける事も)。ストッパー役のアヤの参戦が遅いため、その描写に歯止めが掛からないのである。 ---宇宙ルートでは問題児のリュウセイとライの参戦が遅く、すでにアヤもおり、作中の雰囲気的にコメディをやる空気でもない。 --以後、αシリーズ、及びOGシリーズにおいてSRXの正式な設定が定着し、本作はSRX的には「無かった事」にされた。~ T-LINKシステムやトロニウムなど、後に引き継がれたものもあるが、キャラの特徴、性格などは、本作と後の作品とでは全く違う。 -ケイブンシャの攻略本には、「次作に期待だ!」「何故そうなったのか全然判らんぞ」「ホモは悪くないと思うけど……」等、シナリオやキャラの扱いについてフォローしているような突っ込みを入れているような、微妙なコメントが数多く載っている。出版社的にもシナリオには難ありと思っていたのだろう。 //載ってなくないですか? //↑リリーナだのトライダーのメカニックの人だの読め。あと一生楽しむ本も。 ''原作との相違'' -『逆襲のシャア』関係 --本作のシャアは、あろうことか侵略者であるバルマー帝国に協力している。その真意は、戦争による被害をなくして異星人の技術を奪うためだが、帝国の内情を知るエイジが「地球人類を抹殺するつもり」と言っていることからわかる通り、降伏しても地球人が助かる見込みは薄い。にもかかわらず初めから「強大な異星人に勝てるはずがない」と言い切り、ザンスカール帝国をバルマーの都合のいいように作り替えたり、ネオ・ジオン軍を率いて攻撃を仕掛けるなど、徹底的に自軍の邪魔ばかり行う。~ シナリオが進むにつれて、コロニーの人間を拉致して帝国に献上したり、エンジェル・ハイロゥで地球圏の人類を洗脳しようとするなど、その悪行はさらにエスカレートしていく。さらに、アムロをはじめとしたロンド・ベルの人員に対して「いつまでムダなあがきを続けるのか」など、終始煽り続ける。そのため、自軍からの心証は最悪の一言に尽きる。 ---さらにカガチからは「シャアは異星人に騙されている」と言われたり、東方不敗はシャアと会ったことで地球人に早々に見切りをつけてデビルガンダム復活を画策したりと、他作品の敵キャラクターからも徹底的にこき下ろされている。 ---こんな有様のため、ケイブンシャの攻略本『プレイステーション必勝法スペシャル 新スーパーロボット大戦』ではシャアを紹介する際に&bold(){「なんか言動がシャアっぽくないのだが、シャアだ」}と言われてしまっている。 //「オリジナル勢力に手を貸している」では文章の趣旨に反するので戻しました。 -『Vガンダム関係』 --原作の最後の敵であるカテジナは最終決戦で撃墜された後の安否が不明で、隠しシナリオにも登場しない((原作を意識してなのか後のスパロボでもカテジナのその後については語られなかったりぼかされたりすることが多い。))。 --ライバルキャラクターであるクロノクルも、ザンスカール帝国の実権を奪い取ったタシロに何の疑問も持たずに従い続ける。また、ピピニーデンが人質作戦を取っていないのに、いつの間にか関係が悪化しているなど、ところどころでおかしな面がある。 --キスハールとカリンガは、隠しシナリオでは登場するのにゲーム本編には登場しない。本編に出し忘れたのだろうか。 --デプレは本編では会話イベントにしか登場しないが、パイロットステータスがどの出版社の攻略本にも載っている。((『スペシャルディスク』のフリーバトルにも登場していないため、各出版社に提供した資料に不備があったと思われる。)) --ザンスカールの宰相であるフォンセ・カガチは、幽閉されていたところを自軍に救出されるという扱いで、しかもそれ以降出番がない。 ---その上妙に真っ当な事しか言わないので、知らないプレイヤーからすれば原作では悪役だった事に気付けないのではなかろうか。 -『Gガンダム』関連 --敵キャラクター・東方不敗が''ダグ星系人という異星人''という設定。これには多くのファンが困惑した。 ---もっとも『Gガンダム』自体が超人の多数出る作品であり、彼はそんなキャラ達の筆頭であるため「スパロボ特有の改変として納得できた」というプレイヤーもそれなりにいた模様。~ しかし異星人設定の是非は置いておいても、本作でやった事はトロニウム争奪戦と、デビルガンダムを地球で作らせてしまった程度。~ 結果、バルマー帝国と因縁があるという設定があまり活かされていない。キャラ自体は立っているのだが…。 --本作では原作の黒幕が登場しないため、デビルガンダム関連の黒幕はドモンの実兄であるキョウジ・カッシュという設定になっている((「デビルガンダムに魅入られた」と言われているが、その理由は全く描かれていない。))。~ その割に、倒された際に「ありがとう、ドモン」と言う。何がありがたかったのだろうか。 --『第2次G』に引き続き、ドモン以外のシャッフル同盟は未参戦。これは本作に限った事ではないのだが、寂しいものである((上手くストーリーに絡ませにくいのか、シャッフル同盟は不在である事が多い。ちなみに本格的な登場は『64』、ボイスありでの登場は8年後の『MX』。))。~ とは言えシュピーゲル・ノーベル・ライジング・各デスアーミーと、機体やキャラ自体は増えており、一応の進化はしている。 -本編放送中に製作されたため、『ガンダムW』の扱いがかなり薄い……というよりほぼゲスト出演のような扱いである((『DD』での『勇気爆発バーンブレイバーン』のように、ソーシャルゲームで放送中に限定参戦するケースはあるが、コンシューマーゲームでは極めてレアケース))。 --機体はウイングガンダムとトールギスが登場するのみで、他はとあるシナリオでリーオーとエアリーズが1度だけ出現する程度((他のMSの資料を渡されていなかったのか、ゼクスが開発したという触れ込みで登場する「ザドック」「ゲルドラ」という謎のスパロボオリジナルユニットが登場する。))。 --キャラクターも上記のパイロットであるヒイロとゼクスしか登場せず、NPCでリリーナとドクターJが一部の会話イベントに絡むのみ。~ シナリオ面では、ゼクスがシャアサイドに属しているという場面こそあるものの、特に印象に残るような絡みはしない。 --主人公のヒイロでさえ自軍への正式参入は最終面直前であり、しかも半ば隠し要素扱いに等しい手順を要求される。~ しかも仲間に加えても他のメンバーとの会話は一切無く、当たり前のように同行者となっている。 -その他の参戦作品について --『マジンガーZ』は性能面こそ好待遇だが、Dr.ヘル一味は序盤と宇宙編後半の僅かのみ登場し、ダイアナンAも未登場と、総合的には影が薄め。 --『ライディーン』も、やはり性能に秀でているものの、ライバルであるはずのシャーキンとは、終盤に一度戦うのみ。その際に戦闘前会話こそあるものの、倒した際は特にイベントもなく死亡してしまう((隠しマップでゾンビ化しているので、死亡したことは確定と思われる。))。 --『第4次』に続き、『ダンクーガ』は原作の敵キャラが一切登場しない。『トライダー』も、新規参戦でありながら敵組織がいっさい登場しないなど、いわゆる「いるだけ参戦」になっている。~ なお、内部データに敵機体が1~2機ほど存在している。どうやら開発の途中で没になったようである。 --『レイズナー』の敵勢力であるグラドス軍は、作中ではバルマー帝国の属国のような扱いであり、シナリオ上でもほぼセットで登場する。~ しかしレイズナーチームは途中で地上編に行くため、宇宙編でグラドス軍と戦う機会が殆ど無く、最終決戦はチーム不在で迎える事となる。~ これは『第4次/S』にも何度か見られた事であり、悪い意味で本作に受け継がれてしまったとも言える。 ---ゴステロ以外の死鬼隊3人は、妙に冷静で判断力のある発言が多く、''特にゲティはゴステロを「戦いはチームワークが大事」と窘めている''。~ 戦闘中の台詞は原作同様''[[ヒャッハーッ!!>北斗の拳シリーズ]]''なものなので、見ていると何とも言えない気持ちにさせられてしまう。 --ボルテスVの敵であるボアザン軍も、他作品のキャラに「気位ばかり高く頭の方が働いていない」と言われるほど問題がある。主人公の健一の厚意によってハイネルが仲間になる展開もあるが、後の作品に比べると展開自体に無理がある。 ---- **総評 以上の通り、SRXチームやシャアの変なキャラ付け・東方不敗のトンデモ設定など、シナリオ面はあまりのぶっ飛び加減から決して好印象とは言えない。~ 一方で、ゲームバランスの大幅な改善や新仕様の採用等、評価点も多数存在している。~ 特に戦闘アニメの大幅な進化は目を見張るものがあり、後の作品にも影響を与えるなど、シリーズの進化を語る上で欠かせない作品である。~ 特にリアル頭身のスパロボは『魔装機神シリーズ』や『SC』のような例外を除けば本作のみであり、今でもリアル頭身のスパロボ復活を望む声は多い。 //ライも大概問題あるような。 ---- **余談 -本作は所謂「ポケモンショック」以前の作品であり、画面の閃光(フラッシュetc.)がやや厳しいので一応注意されたし。 -データベースソフト『[[全スーパーロボット大戦 電視大百科]]』では、「世界観が違うから」という理由で、本作は扱われていない。~ 同じく世界観の違う『[[第1次>スーパーロボット大戦]]』が扱われているので、その理由には納得のいかない人も…。 -当初は続編が作られる予定であったが、『F/F完結編』の開発が難航したため『魔装機神』共々お蔵入りとなった経緯がある。~ そのためストーリーの補完という意味合いもあってか、『α』発売以前のスパロボ関連作には、SRXがゲスト参戦している事が多かった。 -『ガイキング』の敵キャラクターであるデスクロス四天王は、本ソフトでは原作と違って皮膚が肌色になっている。~ 『ライディーン』のシャーキンも『[[第3次>第3次スーパーロボット大戦]]』から同様なので、何らかの規制に引っ掛かったのかと疑われていた。~ ただ、『コンバトラーV』のガルーダは『[[第3次>第3次スーパーロボット大戦]]』から原作と同じく青い肌だったので、単に資料不足だった可能性もある。 -前述した東方不敗関連の設定は、「人間殲滅を考えるなんて地球人のやる事ではない」というライターの意見によるもの。 --理由はともかく流石に大胆な改変だったため、当時のスタッフ内でも問題視する声は多く、特に寺田Pは1か月近く猛反対したという。~ しかし結局は強引に押し通されてしまったという事で、2019年4月の『生スパロボチャンネル』では「トラウマだった」と語っている。 --その一方で原作サイドからの受けは良かったらしく、監督を務めた今川氏も「面白いもの作るね~」と肯定的に受け止めている。%%そもそも監督自身が(良い意味で)原作クラッシャーとして有名だし%%~ 後にこの発言を人づてに聞いた寺田Pは、「ようやく憑き物が落ちた」と述懐している。 --時を経てネタとして呑み込めるようになったか、その後の『[[スーパーロボット大戦T]]』にて本作の東方不敗を匂わせるテキストがある。 -『[[スーパーロボット大戦T]]』では先述の東方不敗ネタ以外にもシャアが異星人と取引をしている(当然だが内実は大きく異なる)など本作のオマージュ要素が存在する。 -作品タイトルは『NEO SUPER ROBOT WARS』という英語表記も使われている。~ この表記自体の認知度が低いので混同はされないだろうが、後に『[[スーパーロボット大戦NEO]]』という被った名前のタイトルが出ている。 -序盤の敵フェイズの戦闘では、''お笑いコントのようなユカイなBGM''『Get The Funk Out』が流れ続ける。~ このチープかつユカイなBGMにカットできないアニメーションが追加されるせいで、序盤の敵フェイズがかなりレベルの高い睡眠導入剤になってしまっている。~ なお、このチープなBGMが流れるのは序盤のみで、ルート分岐後はそれぞれのルート専用BGMになる。&s(){ちょっと残念}。 --ちなみにこのBGM、ただ音色がチープなだけであって、メロディラインの出来自体は意外にも悪くはなかったりする((サウンドテストでの曲名を見る限り、本当にコントシーン用に作曲されたのではないかとすら思えるが。))。 --のちに『[[スーパーロボット大戦30]]』で復活。前述のチープな音色が改善されたほか、SRXの加入シナリオでも流れており、本作を知るファンを喜ばせた。 -不定期に生配信されている「生スパロボチャンネル」内の後半コーナー「スパロボ夜話」では、寺田貴信プロデューサーがスパロボ関係者である森住惣一郎氏((『COMPACT』『COMPACT2』『IMPACT』『A』のプロデューサー兼シナリオライター。))と当時の裏話などを雑談しながら本作を実況プレイする内容になっている。 --シナリオ内容については毎回寺田Pと森住Pがツッコミを入れている。「『新』のリュウセイに比べたらテンザン((『OG』に登場した「『新』のリュウセイが元ネタでは?」と噂されるキャラクター。))なんてまだまだ」なんて発言まで飛び出した。 -何かとネタにされがちな本作のリュウセイの言動について。 --『[[スーパーロボット大戦α]]』から始まるシリーズでは軽い言動は軒並み撤廃され、ロボオタクな熱血漢と良くも悪くも王道な爽やかキャラとなった。 --『[[スーパーロボット大戦OG>スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATION]]』以降も『α』での性格が準拠となっている他、『新』のリュウセイを彷彿とさせるキャラ「テンザン・ナカジマ」が搭乗している。 --2008年に発売された『[[無限のフロンティア>無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ]]』でも自虐ネタとして扱われている。 --更に後年、ソーシャルゲーム『スーパーロボット大戦DD』における2021年7月のイベント「イングラムの回顧録」において、強いショックを受けたとして''三木眞一郎氏の新録ボイスを引っ提げて『新』時代の性格準拠のリュウセイが復活した。公式でも''一周回ってセルフパロディ(もしくは自虐ネタ)となってしまった様である。 ---なお、そのシナリオの製作経緯は上記のスパロボ夜話にて''当時のリュウセイの言動が森住Pにバカ受けして「一時的に『新』のリュウセイになってしまうシナリオを書かせて欲しい」と言ったため''だったりする。 --ちなみに新発売時のアンソロコミックでは~ 1:「リュウセイが神隼人との問答で戦う理由を再確認し、その後戦いを経てSRXチームが結束する」~ 2:「ライが義手絡みのエピソードを経てリュウセイと仲良くなる」~ 3:「念動力者として親とその周辺に過剰に期待されながらSRXチームに送られたアヤ」~ 等、彼等の内面や事情、そして結束を描いた、読むと彼等の印象が一変するような漫画が複数載っていた。特に1と2はリュウセイを見る目が変わるレベルの話である。本編でやらなかった事が悔やまれる。 //初登場だからキャラ設定が煮詰まってなかったんだろう。アンソロコミックなんて二次創作ネタを持ち出して「なぜこれをやらなかった」なんて言うのはおかしい。 //余談に入れる分には割と見どころあると思うので、こちらに移動してCO解除しました。 ---- *新スーパーロボット大戦 スペシャルディスク 【しんすーぱーろぼっとたいせん すぺしゃるでぃすく】 |ジャンル|シミュレーションRPG(及びデータベース)|&amazon(B000069TIJ,image=https://www.furu1.online/storage/product/10010026/00.webp,width=150)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|ウィンキーソフト|~| |発売日|1997年3月28日|~| |定価|2,800円(税抜)|~| |判定|なし|~| |ポイント|密かに良評価|~| **概要(SP) 『新スーパーロボット大戦』のファンディスク的存在のソフト。~ 本編の「オプション」項目を拡充したもので、更に新項目も追加されている。 **特徴(SP) 各項目の内容は、以下の通り。 -「メカデータ」「デモセレクト」は、本編のそれとは違って最初からコンプされている。 --前者は本編に出なかった没ユニットも載っている(但し没なのか否かは表記されていない)。 --後者はゲームオリジナルメカ・SRXの新規デモも収録されている。但しオープニングとムー大陸のデモは未収録。 -「キャラデータ」は本編のものと同一で、「ゲームには出てくるのに辞典には載っていないキャラ(Vガンダムの非戦闘員など)」は相変わらず載っていない。 -「カラオケモード」は、『第4次』のそれとは違って歌詞の色は変化せず、グラフィックも動かない。その代り、このモード用に描き下ろされたグラフィックも何枚か存在する。~ またカラオケモードは本編未収録だった事が悔まれていたため、まさに待望の収録でもあった。 --本編未登場の『ダンクーガ』『トライダーG7』の敵メカも登場している。 --『ダンクーガ』『Vガンダム』以外は、歌詞の2番・3番も収録されている。 -「フリーバトル」は、好きなメカ・パイロット・地形を組み合わせて戦闘を行えるモードで、被ダメージ量も設定できるため、各キャラの様々な台詞を聞く事ができる。 --非常に残念ながら、味方キャラ同士の対戦はできない。敵キャラ同士や、敵にも味方にもなるキャラ同士なら可能。 -「おまけマップ」は、本編同様実際にプレイできる。1面だけでマップ自体も本編の宇宙面からの流用、キャラの会話やエンディング等は無い。 --本編では戦闘シーンの無かったクーロンガンダムの雄姿が拝めるのは大きなサービスであった。 -『SRX』のキャラ・メカの設定画も収録されている。 ---- **評価点(SP) -フリーバトルは、スパロボシリーズの肝ともいえる戦闘シーンを存分に楽しめる。 --味方機は当然ながらプレイヤーの手によりすべての武器のアニメーションを拝めるが、敵ユニットは、威力や消費EN、気力制限の問題で、原作ではほぼほぼ見られないアニメーションも存在していた。本作ではそういったものも自由に鑑賞できる。 --ボーグアイ版大空魔竜や没メカなど、ここでしか見られないユニットも存在。 --選んだメカによってはありえない地形も自由に選択出来る。例えば生身のドモンが水中や宇宙で戦うといった演出も可能。 ---コロニー並みに巨大なヘルモーズを大雪山おろし二段返しで宇宙にお帰り頂くシュールな光景を拝む事もできた。 --SPT系パイロットの小ダメージ台詞や、戦艦系パイロットの回避台詞など、通常のプレイではまず聞くことのできない台詞も聞けるので、資料的な価値も高い。 ---- **問題点(SP) -おまけマップでも本編ディスク同様、スーパーボスボロットがマップ兵器を使うと、PS本体の型番によっては100%フリーズする。 -設定画は縮小の問題で、文字が判読できない。 -フリーバトルモードで敵としてしか登場しないはずのサザビー(シャア)は何故か同キャラ戦闘が出来ない。 ---- **総評(SP) 当該項目にもある通り、『新』の本編はシナリオ展開に様々な問題があり、後に「SRXの黒歴史」と呼ばれるようになる程のものだった。~ しかし本ディスクは、戦闘・ボイス・デモ等の各要素をシナリオと切り離した上で味わえるため、「本編は''シナリオ以外は''決して悪くないものだった」とファンに再認識させる存在となった。 //そんな「小粒ながらも粋な存在」である本作と似たようなコンセプトのソフト(だと思われていた)『[[全スーパーロボット大戦 電視大百科]]』はどうだったかというと……。 //他作品についてはそっちの記事で。 ----
本項目ではプレイステーションソフト『新スーパーロボット大戦』と『同・スペシャルディスク』の紹介をしています。 ---- #contents(fromhere) ---- *新スーパーロボット大戦 【しんすーぱーろぼっとたいせん】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B000069TIE,image=https://www.4gamer.net/games/127/G012707/20110706092/TN/002.jpg,width=150)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|ウィンキーソフト|~| |発売日|1996年12月27日|~| |定価|7,004円(税3%込)|~| |レーティング|CERO:A(全年齢対象)&br※ゲームアーカイブスで付与されたレーティングを記載|~| |廉価版|PlayStation the Best:1998年8月6日/2,940円(税5%込)|~| |配信|ゲームアーカイブス:2011年7月6日/1,000円(税5%込)&br;[[※2018年10月30日配信終了>https://suparobo.jp/popup/20181018.html]]|~| |判定|なし|~| |ポイント|長いロードと奇怪なストーリー&br()宇宙人扱いの東方不敗をはじめ、版権敵キャラが妙に不遇&br()演出やゲームバランスは良好|~| |>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズ]]''| ---- ~ #center(){{ &big(){''全ての戦士が轟き叫ぶ!!''} }} ~ ---- **概要 -『スーパーロボット大戦』シリーズの第1作であり、移植作を除けば同シリーズで初めてプレイステーションで発売された作品でもある。~ 前作『[[第4次スーパーロボット大戦]]』でDC戦争シリーズが一応の完結を迎えたため、本作は世界観の一新が行われた。~ また、『[[魔装機神>スーパーロボット大戦外伝 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL]]』に次ぐバンプレストオリジナルキャラ群『超機大戦SRX』のデビュー作でもある((ただし、魔装機神シリーズと異なり単独ゲーム化はされていない。))。 -シナリオは地上編と宇宙編に分かれており、ゲーム序盤でプレイヤーはどちらを通るかを選択する事になる。 --他のスパロボとは違って2つの部隊は最後まで合流する事はなく、エンディングやラスボスもそれぞれ別に用意されている。~ また、両ルートのクリアデータが同じメモリーカードにある場合のみ、隠しシナリオをプレイできるようになる。 --なお、隠しシナリオでは、それまで獲得したパーツは全て失われる。恐らく[[パーツの総数が最大値以上になる>スーパーロボット大戦α外伝]]のを防ぐためと思われる。 -システム的には、補給装置の弾数制・「探索」による強化パーツの入手・改造による新武器の追加等、『第4次/S』に準じる。また従来のシステムを踏襲しつつも新たな要素が多数盛り込んでおり、転換期・試験的な一面も併せ持っている。 -オプション項目のみを拡充した『スペシャルディスク』も発売されている(ページ下部参照)。 #region(参戦作品一覧) ★マークは新規参戦、☆マークは据置機初参戦。 -マジンガーZ -真ゲッターロボ(原作漫画版) -機動戦士ガンダム 逆襲のシャア -☆機動戦士Vガンダム -☆機動武闘伝Gガンダム -★新機動戦記ガンダムW -勇者ライディーン -★超電磁マシーン ボルテスV -★大空魔竜ガイキング -★無敵ロボ トライダーG7 -超獣機神ダンクーガ -★蒼き流星SPTレイズナー //超機大戦SRXってバンプレオリジナルだけど新規参戦に間違いは無いわけですから★マークですよね? //「超機大戦SRX」としてカテゴライズされたのは「α」。当時はバンプレオリジナル扱い。 #endregion ---- **特徴・評価点 -グラフィック・戦闘アニメ --本作の機体グラフィックは全て''リアル頭身''で描かれており、その出来は当時としては非常に高品質。現在からしても十分迫力がある。~ 特にガンダム系は『第2次Z』まで殆どリアルカットインが採用されず((これは『SDガンダム』で版権を買う事により、ガンダムシリーズの版権を一括で買い取れるためとユーザーに推測されている。))、これが見れるスパロボは当時は本作ぐらいのものであった((一応『F完結編』にもリアルカットインが存在するが、本当に極一部のみ。以降は10年以上に渡りガンダム系カットインが採用されなかった。))。~ ちなみに、ラインX1やライジングガンダム等、女性型ロボットや一部の女性搭乗機体が妙に可愛らしいポーズを取っているのも特徴。 ---その反面、リアル頭身にしたせいで''ドローメがキモくなった''という弊害も生まれてしまったが…。 --戦闘アニメは劇的に進化しており、前作の『第4次/S』はおろか次回作の『F/F完結編』よりも遥かに出来がいい。 ---Gガンダム系の機体同士で「○○ストライク」を使用した(使用された)際、専用の被弾モーションが挿入される。~ これは『F/F完結編』『[[α>スーパーロボット大戦α]]』『α外伝』いずれにもない要素であり、『[[第2次α>第2次スーパーロボット大戦α]]』で導入された命中・回避モーションの先駆けと言える((例外的に『α』には被弾モーションこそないが、回避モーションは僅かに存在する。))。 ---各MSのビームライフルはコマ数こそ少ないものの、ライフルを持って敵に向けて撃つ、という動作をする。~ これはスパロボ初の「動く戦闘アニメ」であり、『α』で本格的に導入された。本作の時点では非常に少ない演出であるが、他にはザンネックキャノンやフィン・ファンネル等が動いている。 ---敵や一般兵を問わず、全てのキャラがフルボイス化したのも本作が初。今では当たり前のフルボイスも当時は画期的だったのだ。~ また、本作ならではの特徴として、弾切れ・EN切れで反撃できなくなった際にも専用のボイスが用意されている。 ---なお本作では、当時の担当声優が現役でありながら、何故か一部のキャラに代役が起用されているというケースが存在している。~ 『F』は担当声優を起用できないなら参戦自体を見送り、『CB』は代役を起用する等、本作開発時は方針が定まっていなかった模様。 --各作品の主役機にはカットインが用意されており、リアル頭身という事もあって戦闘アニメに迫力を持たせている。 ---各スーパー系・G/Vガンダム系(の主役機)には随所で機体カットインが挿入され、特に後者2つは現在でも採用例が少ない。~ 特に石破天驚拳や断空光牙剣の機体カットインは正にド迫力で、PS初のスパロボに相応しいクオリティを誇っている。 ---先述の断空光牙剣やGガンダム系にはパイロットのカットインも挿入されており、これも本家スパロボ初の要素である。~ 『逆襲のシャア』は機体カットインこそないが、ファンネル使用時にハイクオリティなパイロットカットインが挿入される。~ その中でもギュネイのヤクト・ドーガのカットインは、劇中の核ミサイル迎撃シーンをほぼ完璧に再現しており力の入れぶりが窺える。 ---また、サーベル攻撃での切り払いでは鍔迫り合いのカットインが挿入される。これも本作が初めて採用した仕様である。 -良好なゲームバランス --脇役が強い。廉価量産機であるガンイージ・ガンブラスターに乗って戦うシュラク隊や、修理以外見るところのないアフロダイAに乗るさやか等も、他のスパロボではベンチウォーマーになりがちな機体・パイロットが、後述する武器改造費のおかげで十分に戦力として活用できる。 --限界反応上限は『第4次』と同じ255だが、Lv40を境に必要経験値が倍増する仕様の本作では、通常プレイで問題になる事はほぼ皆無。 --こういった難しすぎず簡単すぎずのゲームバランスは、ウィンキースパロボ時代としてはなかなか見られない事であった。 -スーパー系の使い勝手の良さ --本作のスーパー系はいずれも最後まで主力として使えるよう調整されている。複数乗りスーパー系でもパイロットの精神ポイントが多く、更にリアル系と同等の時期に2回行動可能になる((大半が平均Lv30代半ばで2回行動が可能になる。他作品では非常に遅い『マジンガーZ』のボスでさえLv41で可能になり、しかも最遅でもない。))等、使い勝手がとても良い。 --ダンクーガは、『第4次』でかなり厳しめの性能だった反動か、ダイガン・断空砲フォーメーション・断空光牙剣が実装され、更にMAP兵器版ダイガンも用意される等、相当な好待遇を受けている。 ---シリーズ初となる「野生化」も実装された。忍の能力値が控えめな代わりに、効果が''最終ダメージx1.5''と非常に高い。 ---戦闘BGMは、本作初採用で以後の採用例も少ない、前期OP曲の『愛よファラウェイ』である。~ アレンジも良好で、このレアな曲を採用した事は、地味ながら本作のダンクーガを評価する要素の1つでもある。 ---ちなみに当時のスパロボは、合体ロボは分離・合体機能も再現していたが、本作の獣戦機隊は合体禁止命令ならぬ''分離禁止命令''によって分離不可であり、常時ダンクーガのまま。これはダンクーガはメインパイロット以外も操縦でき、忍の暴走を抑えるためと思われる((メタ的に言えば開発スタッフの負担の軽減かもしれない。))。 --マジンガーZは、MS以下の攻撃力・機体性能の低さ・宇宙の地形対応の低さ等、ゲッターロボに比較してとにかく冷遇されていた。~ しかし本作は攻撃力・燃費・機体性能共に良好で十分に強い。相変わらず宇宙Bだが、本作はAとBの補正値が同じなので問題はない。 ---原作で披露したブーストである「マジンパワー」が攻撃力強化の特殊能力として搭載された。本作以降の一部作品でも仕様は異なるが実装されている。 ---ちなみにこのマジンパワー、「最終ミッションの最後では使えない」という軽微な不具合が存在。 --従来作では宇宙で出撃できなかったボスボロットが、宇宙服を纏ったフォームで「スーパーボスボロット」として登場した。~ 宇宙でも活動可能になった他、まさかのMAP兵器も追加されるという主役ユニット並みの好待遇であり、ボロットファンを喜ばせた((名称こそ違うものの、このデザインはOVA版『マジンカイザー』でボスボロットの宇宙用装備として登場した。))。~ MAP兵器「スーパーDXミサイル」は色々といわくつきの武器となっており、命中補正が最低クラスだが威力が高いため、「必中」と「幸運」を覚えるさやかと相性がいい。ただし、複数の敵を巻き込んで倒すと、経験値や資金が全く獲得できなくなったり、逆に普通に倒すより多くの経験値、資金を獲得できるなど、分の悪い賭けは嫌いじゃないユーザー向け。~ また、進行上必ず使用するイベントがあり、後述のバグにより悪い意味でも話題になってしまった。詳しくは問題点を参照。~ ちなみにデザイン発注後に「ボスが宇宙服を着て操縦すればいい」という事に開発者が気付いたため、本作が唯一の登場作品となっている((本作開発中は誰もその事に気付かなかったらしい…。))。 --なお、リアル系も使いにくいわけではなく、中でも主役級と言えるνガンダムやV2ガンダム、ゴッドガンダム、ウイングガンダム、レイズナーMK-IIはかなり強力。のちの作品では弱いと言われがちなSRXの分離形態も、十分な強さを発揮している。 -武器の改造 --本作では武器の改造費用がかなり安くなっており、更に15段階まで改造可能になっている。~ このため、従来ではまず使わないような2軍機体も、気軽に改造して脇を固めさせる事ができる。特にガンイージだらけの宇宙編序盤で顕著。 --一部の武器を特定段階まで改造すると、その武器のMAP兵器版が追加されるという、新たなシステムが搭載された。~ 後年の『F完結編』や『α』等にもこのシステムは存在するが、フル改造に加え追加自体にも高い資金を要求されるというバランスにされている((本作のシステムが便利すぎたのかもしれない。ちなみに『64』はフル改造こそ必須だが追加用の資金は不要。))。 -原作の打ち切りにより、資料でしか存在を確認できなかった「レイズナーMk-II」が隠し要素ながら初登場した。~ 当時はDVDやキット化等もなく、本当に知る人ぞ知る機体であったため、これがリアル頭身で登場した事はファンの度肝を抜いた。~ こういった資料のみの機体は、『[[J>スーパーロボット大戦J]]』の「グレートゼオライマー」や、『[[GC>スーパーロボット大戦GC]]』の「ファイナルダンクーガ」など、後続の作品においてもたびたび登場することになる。 -隠しボスは版権作品の機体に別の版権キャラが乗るというもので、ラスボスや隠しボスでこれを採用した例は現在でも非常に少ない。~ その組み合わせが強烈で、一度見たら忘れられないインパクトを誇る。…にもかかわらず''違和感がまるでない''のだから凄い。 --その隠しボス自体もこれまた強烈で、''版権機体を更にオリジナル進化させる''という相当な無茶((なお後の作品でも、二回ほどこの機体はオリジナル進化を遂げている。パイロットのほうは流石にここまでの暴れっぷりは無い。))をやってのけている。((ただし、後述の東方不敗の扱いで紛糾したようにこちらもスタッフ間で物議を醸し、「やめてくれと頼んだのに『それを通すのが君の仕事だろ』と言われてしまった(スパロボOGネットラジオ うますぎWAVE #680)」と寺田Pが当時の混乱を語っている。))~ とは言え近年ではあまり見かけないものの、過去に「メカギルギルガン」という前例があり、これは本作に限った話ではない。~ また本シリーズ以外の同社製クロスオーバー物ロボットゲーでは、ハイパー化したサザビー((『聖戦士ダンバイン』で機体が巨大化する現象。))という前例もあった。 --パイロットの能力値が今ひとつでそんなに脅威ではないのは別口(それでもHP25000→50000→90000という3連戦だが)。 -SE(効果音)が結構凝っており、特定の武器の使用時の音がほぼ原作のまま採用されている。ビームの発射音ですら種類が豊富である。~ BGMも全体的に凝っており、特にルート専用のBGMや月面、基地内部等中盤~後半に流れるBGMはいずれも良曲揃いである。~ この内月面のBGMは、『α』でR-3の戦闘BGMとして採用されており、以後定着した。((当ゲームのサウンドトラックにボーカルVerが収録されており、また曲名も「PSYCHIC ENERGY」であったり歌詞の内容もR-3ならびにパイロットのアヤを彷彿とさせる物だった事から、当初は最初からR-3用の戦闘BGMとして用意されていた可能性もある)) //---- //**賛否両論点 //-『Vガンダム』の作中で次々と死んでいったシュラク隊メンバーはほぼ死なない。 //--死亡イベントのあるケイトでさえイベントを起こさなければ存命する。 //---スパロボでは「原作では死ぬ展開だったが、結局生き残った」という話は珍しくないため、彼女達の生存を喜ぶファンも勿論いる。だが、彼女達は次から次へと死んでいった事が強く印象に残っている人も多いため、そういった要素がほとんど再現されない事を残念に思ったファンもいた。 //---尤も、シュラク隊のメンバーは『第2次G』でも『α』でも戦死せず、『[[D>スーパーロボット大戦D]]』ではジュンコ以外の扱いが不透明でぼかされているので、「スパロボでのVガンダム」では現状シュラク隊が続々と死んでいく姿は再現されていない。 //いわゆるスパロボ補正で死ぬ人物が助かるのは好きな人は好きな要素だろう //まさにスパロボでは「よくあること」なので、これを賛否両論点に入れたら原作で死亡するキャラが自動的に生き残る作品全部に賛否両論点として追記しなきゃいけなくなる //むしろシュラク隊メンバーの死者が作中で出るのは本作だけ。Dでは生死不明でオリファーも死ぬけど。 ---- **問題点 ***システム -ロード時間がかなり長い。全キャラのフルボイス化等の試みの他、本作がPS初の新規開発スパロボという事もあってノウハウが足りなかったと思われる。 --ハードの制約もあるため仕方のない事ではあるが、当時は戦闘アニメスキップもできなかったため煩わしさを感じやすい。 --なお、ゲームアーカイブ版であればこの問題は大きく改善でき、特にPSVではかなり快適になるのだが、配信終了してしまっている。 -「技量」や「クリティカル補正」がなく、クリティカル率の計算ができない。後述の通り、クリティカルの演出がないこともあり、問題視されている。 -プレイステーション本体の型番によっては、MAP兵器を使用すると100%フリーズする。 --特に深刻なのが宇宙編。イベントでスーパーボスボロットが前述のMAP兵器を使用するため、バグが発生する型番ではここで必ずフリーズする。~ つまり地上編と違って「MAP兵器を使用しない」という回避方法が取れず、宇宙編が100%進行不能に陥ってしまう。~ このイベントではフリーズしないけど、自分からMAP兵器を使うと確実にフリーズするというややこしい型番もある。 -強化パーツ関連 --本作では、HP・装甲用強化パーツに運動性や移動力の低下というデメリットが設定されているが、バグで装甲も低下してしまう。~ 数値上ではプラスされているものの、戦闘で実際に被弾すると、無装備状態より明らかにダメージが増加している。 --HPやENが1ターン毎に自動回復するパーツが初登場したが、本作の回復量は割合値ではなく固定値なので、ENはともかくHPは効果が薄い。 --武器の弾数を回復する使い捨てパーツが初登場したが、何らかの武器を使い切った際に自動使用する仕様なので、使いにくさは否めない。~ しかもEN消費型の機体が多い地上編でしか入手できず、逆に弾数消費型の機体が多い宇宙編では一つも入手できないとアンバランス。 --『第4次/S』ではマップ上で拾う以外に、特定シナリオのクリアでいくつかのパーツを入手できたが、本作では拾う以外の入手方法がない。 --PS初のスパロボとして新規に作られた結果、『第4次/S』からのシステム的な劣化がいくつかある。 ---VダッシュガンダムやマジンガーZ(JS装着型)等、既存機体のパワーアップが行われると、装備していたパーツが外されてしまう。~ この場合は再び装備すれば済む話だが、出撃後にパワーアップが行われる機体の場合、そのシナリオ中はパーツ無しで戦う羽目になる。 ---既に誰かが装備しているパーツを他ユニットに付け替える場合、本作では「はずす」というコマンドを経由する必要がある。~ また、「どのパーツを現在どの機体が装備しているか」という一覧表機能もなくなってしまっている。 -辞典の作り込みが甘く、辞典に載っていながら本編に登場しない人物、またはその逆のケースがいくつか存在している。 --『第4次』から継続参戦しているキャラ・機体の紹介文は基本的に流用。本作新規の紹介文も『第4次』と同様の雑な記述が多い。 --なお、説明書には「ロボット図鑑の完成度はパーセンテージで表される」とあるが、実際にはパーセンテージ表示の機能はない。~ 恐らく開発中に没になったと思われ、他には特殊技能「連続攻撃」「カウンター」等の没システムが記載されている((CD-ROMはカセットROMと違って発売直前でも間に合うほど製造が早く、パッケージや説明書の方が時間が掛かるため。本作に限らず、当時は誤表記や没要素が記載された説明書が多かった。))。 -機体改造関連 --トライダーG7と真ゲッターの機体改造が3形態で連動しておらず、それぞれ別ユニット扱いになっている。~ そのため真ゲッターの各形態を使い分けたい場合、それぞれを全て別個に改造しなければならず、余計に資金が掛かる事に。~ トライダーは移動目的でしかほぼ変形しないため大した問題ではないが、その移動中は攻撃されないよう気を配る必要がある。 --レイズナーは、後継機「強化型レイズナー/レイズナーMk-II」に乗り換えた際に、それまで施した改造が引き継がれない。~ その一方でシャイニングガンダムは後継機に引き継がれる。他と違って後継機が2機あるため、システム的に難しかったのだろうか。 -マップ上で特定コマンドを選択した後に解禁される武器が改造できない。 --この内、レイズナー(V-MAX)やSRX等は、改造できなくとも十分すぎる攻撃力を誇るため問題にはならない。 --問題なのはフェイスオープン後のガイキング。大半の武器が追加前のものと攻撃力が変わらないうえ、その大半はサンシローの能力値と噛み合わず中途半端になっている。 ---最強武器である「デスファイヤー」は、攻撃力3800・消費EN80と、天空剣Vの字切りよりも優れている高性能な武装だが、レイズナーの「V-MAX」((攻撃力4500・消費EN50))や、SRXの「天上天下念動爆砕剣」((攻撃力8000・消費EN100))には遠く及ばず、射程が1であるうえ改造もできないため、結局「ハイドロブレイザー」が主力として使われがち。 ---ゲームシステムに上手く落とし込みにくかったのか、『第2次α』に参戦した際には、全追加武器をまとめて使う必殺技にされていた((後の作品に参戦したリメイク版「ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU」においても、本作に参戦したGガンダムのスーパーモードやレイズナーのV-MAXに近いシステムにされている。))。 //--レイズナーは最強武器の「体当たり」が改造できないのに加え後継機への改造引き継ぎがないため、初参戦にもかかわらずやや不遇。ただレイズナーの性能自体は(後継機も含め)良好な部類であり「改造出来ない」と言っても体当たりの性能は充分強力((強化型レイズナー:4200、レイズナーmk-II:4500。mk-IIの体当たりの性能は10段階改造したνガンダムのフィンファンネル(威力4400)に匹敵。))である。 //この性能で「不遇」って、どんだけ高望みなのよ...調べて驚愕。 //十分な性能で不遇と書くほどじゃないと思うが //マジンパワーはそもそも固有の武器がないし普通に改造引き継がれるよ -戦闘画面関連 --被弾した際のダメージ数字が表示されない他、HPゲージのフォントが小さいため、受けたダメージの把握が難しい。 --同じくクリティカルやシールド防御が発生した場合も、画面上にアナウンスがなく、発生したかどうかが分かり辛い((シールド防御に関しては、発動時に専用セリフを発するキャラもいるが、それも極少数。))。 -地上編の終盤にて、『Gガンダム』のレインとアレンビーを択一で仲間にできるが、両者の差が大きすぎる。 --レインは選択肢だけで加入が確定する上、最初から幸運を覚えており、補給・復活・奇跡と有用な精神コマンドを多数習得する。 --一方でアレンビーは、選択肢で彼女を選んだ上で敵対時に2度説得する((しかも何故か2ターン目以降でないと説得ができず、それができるようになった事を示唆するセリフ等もないので気付きにくい。))必要があり、その割には性能・精神コマンド共に平凡。~ 一応後者にも、地上編最終シナリオ及び隠しシナリオに登場するアレンビーがゾンビ兵に差し代わり、攻略が若干楽になる利点があるが…((パイロットの性能差は当然として、ゾンビ兵の場合は地上編最終シナリオで2回行動をしてこない。))。 -パイロットの能力との相性が悪いせいで、性能を十分に発揮できない武器が存在する。 --本作は武器が射撃判定か格闘判定かは、『第4次』仕様の「射程が1か否か」で区別される。~ 従って機体の最強武器が有射程でありながら、パイロットの近距離値が高いという組み合わせの場合、その高い攻撃力を発揮できない。 //--その中でも特に目立つのが、シャイニングガンダム及びゴッドガンダム+ドモン・健一+ボルテスV・サンシロー+ガイキングの組み合わせ。 //---ドモンは射程1の武器のダメージに影響する「近距離」が高く、逆に射程2以上の武器に影響する「遠距離」が低い。そしてシャイニング及びゴッドは最強武器が有射程なので、武器と能力値が噛み合ってない。とは言ってもゴッドガンダムの石破天驚拳はアフォみたいに攻撃力が高く、更にドモンが魂を覚えるので、噛み合っていなくても最強クラスである。シャイニング時代に一騎打ちイベントがあるが、その際は強近接武器である「シャイニングフィンガーソード」が使えるため余程で無い限り気になる場面は少ない。強いて言えば、武器をフル改造しきった時(この時点で既に趣味道楽の領域である)に石破天驚拳よりゴッドスラッシュタイフーンのがダメージを出せてしまう事くらいで、噛み合わない事で難儀する事は全く無い。 //---ボルテスVはその逆で、剛健一が射撃よりの能力値の伸びに対してボルテスの最強武器は近接一辺倒、ドモン+ゴッドガンダムみたいに高威力の射撃武器も無い((射撃武器最強の超電磁ゴマは近接最強武器の半分以下の性能。))と不遇だが、複数パイロット且つ精神コマンドのバランスも取れており、更に魂まで習得するので強ユニット扱いされる事が多い。 //---サンシローは健一と同じく射撃よりの能力値の伸びに対して最強武器ミラクルドリルは近接武器、後半追加のフェイスオープンで解禁される武器も大半が近接武器…と噛み合わない。ガイキング遠距離最強はハイドロブレイザーになるが、威力は上記の2機に及ばず魂も覚えない。ただしサンシローは特殊技能によって精神コマンドのコストが通常の80%であるため、別ベクトルで優遇されている。 //---尚、エイジ+レイズナー系もエイジがリアル系でありながら最強武器の「体当たり」が近接武器なので問題視されがちだが、エイジの格闘能力は充分に高い部類(同レベルで比較すればアムロの射撃並)であり、「体当たり」も改造出来ないとはいえ充分強力(下記)なため実際には問題にならないことの方が多い((流石に竜馬やドモンといったトップクラスと比べると分が悪いものの「比較する相手が悪い」としか言いようがない。))。 //問題にされがち程度でここにわざわざ載せる必要なくないか? //特筆するほど困らないってスレの方であったので詳細はCO.意見あればスパロボスレで。 -NPCがマップの端に辿り着くまで護衛するシナリオや、水中で戦うシナリオ等、同じような内容のシナリオが数回続く。~ こういったシナリオ内容自体は意欲的であり、決して悪いものではないのだが、何度も続くため飽きやすく冗長に感じやすい。 -絶対に倒せないボス((致命傷となる攻撃を受けてもHPが10残り撤退する、こちらが逃げ出す等。))が登場するシナリオが多い。「倒さなくてもクリアできる強敵」への挑戦を好むプレイヤーには歯痒い仕様である。~ そうでなくても、中盤までは両ルート共に3回に1回程度の割合でその仕様の敵が登場するため、全力を出すべきか否か判断しにくい。 -本作は参戦作品・参戦機体をかなり絞っているため、機体の乗り換えシステムを活かし辛くなっている。 --宇宙編は機体が多いため、従来のローテーションで乗り換えさせる方法を行えるが、地上編は性能・機体数的に殆どその必要が無い。~ 余計な手間暇を考えずに運用できるとも言えるが、従来のような編成・育成の自由度は薄れてしまっている。 -その他の細かな点 --宇宙編終盤に登場する雑魚敵のブルッケング及び、地上編中盤に登場するシース改は獲得資金が僅か3桁しかない。双方とも下位に当たる機体よりも少なく((ブルッケングの下位であるゲドラフは2800。シース改に至ってはたったの200と、最弱雑魚の円盤(550)の半分もない。因みにシース(通常版)の獲得資金は1000。))、設定ミスと思われる。 --R-2パワードの「ハイゾルランチャー」は、機体の両肩に装備されていながら、戦闘画面では機体前方の何もない空間から発射される。 ---『第4次』のZガンダムやF91等にもこのような描写は見られたが、機体がリアル頭身で描かれる本作ではかなり気になる点である。 ---なお同じように肩搭載の武器であるダンコフの「オーバーレイ・アーティラリー」はちゃんと砲口から発射される。 --デスアーミーの火器がビームライフルになっている他、デスネービーのカラーが原作と異なっている。 --地上編12話「初めての調査」でスカールークのHPを撃墜寸前まで減らすと敵増援が出続けてフリーズしてしまうバグがある。 ***シナリオ 従来と比べて妙にコメディチックな展開が多く、気色の違うストーリー自体に好みが分かれる。それに伴い、キャラクターがおかしな改変をされているなど、ツッコミどころが非常に多い。 //当時のウィンキーソフトの社長であった高宮成光氏の手によるものだが、遠慮なく言ってしまえば所詮は素人。 //社長=素人というのはおかしくないか?ファルコムやヴァニラウェアなんかでは社長の書いたシナリオが支持されてるし、単に今回のライターがおかしかっただけかと。 -中盤で非常に美しいフルCG&フルボイスで、ムー大陸に関係する設定が語られるが、以後のストーリーに殆ど活かされていない。 --折角ムー大陸が出てくるというのにライディーンはその後もシナリオでは目立たない。 --異星人の狙いもムー大陸関連で、最後に狙った対象が描かれているので、続編で出す構想もあったかもしれない。 -宇宙編のラスボスは、主人公達に敗北すると「何かの間違いだ」と現実逃避した挙句、自身の母艦((宇宙編ラストステージは超巨大な戦艦が背景の半分を占めている、))の前に行き、何故かその戦艦に主砲(コロニーを一撃破壊出来る威力)を撃たれて死亡する。 --なお、ステージ開始前に戦艦の前方に行くと主砲を撃たれると警告があり、プレイヤーが機体を敵母艦前に移動させたら本当に撃たれるイベントが発生するが、当然敵母艦が敵軍ユニットを撃つ事はない。いくらラスボスが丁度イベント発生位置に移動したからといって何故戦艦が撃ったのかは''全く不明''。粛清にせよ誤射にせよ、そのような描写があればまだ良かったのだが……。そもそも、思わせぶりに登場しておいて自分の母艦に倒されるラスボスというのは情けなさすぎる。 --ラスボス破壊後、この「コロニーを一撃で破壊出来る主砲のある他星系からワープして来た戦艦」がこの後どうなったのかは不明。このままEDを迎えてよかったのだろうか。 ---EDで異星人が本国に撤退する際に同行した人物が残した伝言が登場していて、星間移動は特殊鉱石によるワープ機関を搭載した宇宙艦が必須というストーリー設定なので、オープニングムービーのようにワープして帰ったと推測はできる。 -『SRX』の描き方はスパロボオリジナルの先輩である『魔装機神』の扱いに近く、物語への大きな関与や、敵勢力との因縁等は殆どない。~ とは言え両方のルートで専用イベントが用意されており、会話にもそれなりに入ってくるため、決して扱いが悪い訳ではない。 --しかし『魔装機神』と異なりキャラクターに変な言動が多数見られ、当時の視点で見ても人気が出るというには程遠い出来である。例えば主役級であるリュウセイ・ダテの場合は以下の通り。 ---子供という事で舐めているのか、''竹尾ワッ太を二度も殴っている''。確かに年相応の子供らしい言動を見せる場面もあるが、だからといって手をあげるのはあまり良い印象を与えないだろう。 ---戦闘のノリもやたらと軽く、''「落ちちゃいなちゃーい!」''等のふざけた台詞や、''「[[10年早いんだよ!>バーチャファイター]]」''といった声優ネタなどは今でも語り草にされている。 //「ホモネタは他作品でも既にあった」という指摘によりコメントアウト //「あっちは本人のいないところで噂してるだけで、本人の前でやってるのはやりすぎ」という指摘により復帰。 --リュウセイのライバル的ポジションであるライも、自分を天才だとうそぶいたり、リュウセイを事あるごとにバカにしたり、ギュネイに対して散々「強化人間」と言うなど、分別のない攻撃的な性格になっている。 ---また、中盤では勝手にホモ扱いされ、勘違いするような発言をしたリュウセイもフォローしようとしない。リュウセイはライからバカにされてばかりいるため仕方ないと思われる部分はあるが、これによって長々と引っ張られるのでクドく感じられる。また、巻き込まれたサンシローが不憫という声もあるが、最初にホモ扱いし出したのはサンシローである((「女性に興味を示さない」と言われただけで露骨に気持ち悪がるなど、彼の描写にも問題がある。))。 ---以前にシュウをホモかもしれないと揶揄されたことはあったが、あちらはその場限りの話であるうえにシュウ本人に迷惑もかけていない。そのほか、マサキも本気にしていなかったので「悪意のない噂」にとどまっていた。 --なお、地上ルートと宇宙ルートではSRXチームの描写量が違い、主に話題になる「変な」SRXチームは地上ルートの方である。 ---地上ルートだと早期からリュウセイとライが参戦し、兄弟みたいなケンカを繰り広げる(中にはライの方が酷い言いがかりを付ける事も)。ストッパー役のアヤの参戦が遅いため、その描写に歯止めが掛からないのである。 ---宇宙ルートでは問題児のリュウセイとライの参戦が遅く、すでにアヤもおり、作中の雰囲気的にコメディをやる空気でもない。 --以後、αシリーズ、及びOGシリーズにおいてSRXの正式な設定が定着し、本作はSRX的には「無かった事」にされた。~ T-LINKシステムやトロニウムなど、後に引き継がれたものもあるが、キャラの特徴、性格などは、本作と後の作品とでは全く違う。 -ケイブンシャの攻略本には、「次作に期待だ!」「何故そうなったのか全然判らんぞ」「ホモは悪くないと思うけど……」等、シナリオやキャラの扱いについてフォローしているような突っ込みを入れているような、微妙なコメントが数多く載っている。出版社的にもシナリオには難ありと思っていたのだろう。 //載ってなくないですか? //↑リリーナだのトライダーのメカニックの人だの読め。あと一生楽しむ本も。 ''原作との相違'' -『逆襲のシャア』関係 --本作のシャアは、あろうことか侵略者であるバルマー帝国に協力している。その真意は、戦争による被害をなくして異星人の技術を奪うためだが、帝国の内情を知るエイジが「地球人類を抹殺するつもり」と言っていることからわかる通り、降伏しても地球人が助かる見込みは薄い。にもかかわらず初めから「強大な異星人に勝てるはずがない」と言い切り、ザンスカール帝国をバルマーの都合のいいように作り替えたり、ネオ・ジオン軍を率いて攻撃を仕掛けるなど、徹底的に自軍の邪魔ばかり行う。~ シナリオが進むにつれて、コロニーの人間を拉致して帝国に献上したり、エンジェル・ハイロゥで地球圏の人類を洗脳しようとするなど、その悪行はさらにエスカレートしていく。さらに、アムロをはじめとしたロンド・ベルの人員に対して「いつまでムダなあがきを続けるのか」など、終始煽り続ける。そのため、自軍からの心証は最悪の一言に尽きる。 ---さらにカガチからは「シャアは異星人に騙されている」と言われたり、東方不敗はシャアと会ったことで地球人に早々に見切りをつけてデビルガンダム復活を画策したりと、他作品の敵キャラクターからも徹底的にこき下ろされている。 ---こんな有様のため、ケイブンシャの攻略本『プレイステーション必勝法スペシャル 新スーパーロボット大戦』ではシャアを紹介する際に&bold(){「なんか言動がシャアっぽくないのだが、シャアだ」}と言われてしまっている。 //「オリジナル勢力に手を貸している」では文章の趣旨に反するので戻しました。 -『Vガンダム関係』 --原作の最後の敵であるカテジナは最終決戦で撃墜された後の安否が不明で、隠しシナリオにも登場しない((原作を意識してなのか後のスパロボでもカテジナのその後については語られなかったりぼかされたりすることが多い。))。 --ライバルキャラクターであるクロノクルも、ザンスカール帝国の実権を奪い取ったタシロに何の疑問も持たずに従い続ける。また、ピピニーデンが人質作戦を取っていないのに、いつの間にか関係が悪化しているなど、ところどころでおかしな面がある。 --キスハールとカリンガは、隠しシナリオでは登場するのにゲーム本編には登場しない。本編に出し忘れたのだろうか。 --デプレは本編では会話イベントにしか登場しないが、パイロットステータスがどの出版社の攻略本にも載っている。((『スペシャルディスク』のフリーバトルにも登場していないため、各出版社に提供した資料に不備があったと思われる。)) --ザンスカールの宰相であるフォンセ・カガチは、幽閉されていたところを自軍に救出されるという扱いで、しかもそれ以降出番がない。 ---その上妙に真っ当な事しか言わないので、知らないプレイヤーからすれば原作では悪役だった事に気付けないのではなかろうか。 -『Gガンダム』関連 --敵キャラクター・東方不敗が''ダグ星系人という異星人''という設定。これには多くのファンが困惑した。 ---もっとも『Gガンダム』自体が超人の多数出る作品であり、彼はそんなキャラ達の筆頭であるため「スパロボ特有の改変として納得できた」というプレイヤーもそれなりにいた模様。~ しかし異星人設定の是非は置いておいても、本作でやった事はトロニウム争奪戦と、デビルガンダムを地球で作らせてしまった程度。~ 結果、バルマー帝国と因縁があるという設定があまり活かされていない。キャラ自体は立っているのだが…。 --本作では原作の黒幕が登場しないため、デビルガンダム関連の黒幕はドモンの実兄であるキョウジ・カッシュという設定になっている((「デビルガンダムに魅入られた」と言われているが、その理由は全く描かれていない。))。~ その割に、倒された際に「ありがとう、ドモン」と言う。何がありがたかったのだろうか。 --『第2次G』に引き続き、ドモン以外のシャッフル同盟は未参戦。これは本作に限った事ではないのだが、寂しいものである((上手くストーリーに絡ませにくいのか、シャッフル同盟は不在である事が多い。ちなみに本格的な登場は『64』、ボイスありでの登場は8年後の『MX』。))。~ とは言えシュピーゲル・ノーベル・ライジング・各デスアーミーと、機体やキャラ自体は増えており、一応の進化はしている。 -本編放送中に製作されたため、『ガンダムW』の扱いがかなり薄い……というよりほぼゲスト出演のような扱いである((『DD』での『勇気爆発バーンブレイバーン』のように、ソーシャルゲームで放送中に限定参戦するケースはあるが、コンシューマーゲームでは極めてレアケース))。 --機体はウイングガンダムとトールギスが登場するのみで、他はとあるシナリオでリーオーとエアリーズが1度だけ出現する程度((他のMSの資料を渡されていなかったのか、ゼクスが開発したという触れ込みで登場する「ザドック」「ゲルドラ」という謎のスパロボオリジナルユニットが登場する。))。 --キャラクターも上記のパイロットであるヒイロとゼクスしか登場せず、NPCでリリーナとドクターJが一部の会話イベントに絡むのみ。~ シナリオ面では、ゼクスがシャアサイドに属しているという場面こそあるものの、特に印象に残るような絡みはしない。 --主人公のヒイロでさえ自軍への正式参入は最終面直前であり、しかも半ば隠し要素扱いに等しい手順を要求される。~ しかも仲間に加えても他のメンバーとの会話は一切無く、当たり前のように同行者となっている。 -その他の参戦作品について --『マジンガーZ』は性能面こそ好待遇だが、Dr.ヘル一味は序盤と宇宙編後半の僅かのみ登場し、ダイアナンAも未登場と、総合的には影が薄め。 --『ライディーン』も、やはり性能に秀でているものの、ライバルであるはずのシャーキンとは、終盤に一度戦うのみ。その際に戦闘前会話こそあるものの、倒した際は特にイベントもなく死亡してしまう((隠しマップでゾンビ化しているので、死亡したことは確定と思われる。))。 --『第4次』に続き、『ダンクーガ』は原作の敵キャラが一切登場しない。『トライダー』も、新規参戦でありながら敵組織がいっさい登場しないなど、いわゆる「いるだけ参戦」になっている。~ なお、内部データに敵機体が1~2機ほど存在している。どうやら開発の途中で没になったようである。 --『レイズナー』の敵勢力であるグラドス軍は、作中ではバルマー帝国の属国のような扱いであり、シナリオ上でもほぼセットで登場する。~ しかしレイズナーチームは途中で地上編に行くため、宇宙編でグラドス軍と戦う機会が殆ど無く、最終決戦はチーム不在で迎える事となる。~ これは『第4次/S』にも何度か見られた事であり、悪い意味で本作に受け継がれてしまったとも言える。 ---ゴステロ以外の死鬼隊3人は、妙に冷静で判断力のある発言が多く、''特にゲティはゴステロを「戦いはチームワークが大事」と窘めている''。~ 戦闘中の台詞は原作同様''[[ヒャッハーッ!!>北斗の拳シリーズ]]''なものなので、見ていると何とも言えない気持ちにさせられてしまう。 --ボルテスVの敵であるボアザン軍も、他作品のキャラに「気位ばかり高く頭の方が働いていない」と言われるほど問題がある。主人公の健一の厚意によってハイネルが仲間になる展開もあるが、後の作品に比べると展開自体に無理がある。 ---- **総評 以上の通り、SRXチームやシャアの変なキャラ付け・東方不敗のトンデモ設定など、シナリオ面はあまりのぶっ飛び加減から決して好印象とは言えない。~ 一方で、ゲームバランスの大幅な改善や新仕様の採用等、評価点も多数存在している。~ 特に戦闘アニメの大幅な進化は目を見張るものがあり、後の作品にも影響を与えるなど、シリーズの進化を語る上で欠かせない作品である。~ 特にリアル頭身のスパロボは『魔装機神シリーズ』や『SC』のような例外を除けば本作のみであり、今でもリアル頭身のスパロボ復活を望む声は多い。 //ライも大概問題あるような。 ---- **余談 -本作は所謂「ポケモンショック」以前の作品であり、画面の閃光(フラッシュetc.)がやや厳しいので一応注意されたし。 -データベースソフト『[[全スーパーロボット大戦 電視大百科]]』では、「世界観が違うから」という理由で、本作は扱われていない。~ 同じく世界観の違う『[[第1次>スーパーロボット大戦]]』が扱われているので、その理由には納得のいかない人も…。 -当初は続編が作られる予定であったが、『F/F完結編』の開発が難航したため『魔装機神』共々お蔵入りとなった経緯がある。~ そのためストーリーの補完という意味合いもあってか、『α』発売以前のスパロボ関連作には、SRXがゲスト参戦している事が多かった。 -『ガイキング』の敵キャラクターであるデスクロス四天王は、本ソフトでは原作と違って皮膚が肌色になっている。~ 『ライディーン』のシャーキンも『[[第3次>第3次スーパーロボット大戦]]』から同様なので、何らかの規制に引っ掛かったのかと疑われていた。~ ただ、『コンバトラーV』のガルーダは『[[第3次>第3次スーパーロボット大戦]]』から原作と同じく青い肌だったので、単に資料不足だった可能性もある。 -前述した東方不敗関連の設定は、「人間殲滅を考えるなんて地球人のやる事ではない」というライターの意見によるもの。 --理由はともかく流石に大胆な改変だったため、当時のスタッフ内でも問題視する声は多く、特に寺田Pは1か月近く猛反対したという。~ しかし結局は強引に押し通されてしまったという事で、2019年4月の『生スパロボチャンネル』では「トラウマだった」と語っている。 --その一方で原作サイドからの受けは良かったらしく、監督を務めた今川氏も「面白いもの作るね~」と肯定的に受け止めている。%%そもそも監督自身が(良い意味で)原作クラッシャーとして有名だし%%~ 後にこの発言を人づてに聞いた寺田Pは、「ようやく憑き物が落ちた」と述懐している。 --時を経てネタとして呑み込めるようになったか、その後の『[[スーパーロボット大戦T]]』にて本作の東方不敗を匂わせるテキストがある。 -『[[スーパーロボット大戦T]]』では先述の東方不敗ネタ以外にもシャアが異星人と取引をしている(当然だが内実は大きく異なる)など本作のオマージュ要素が存在する。 -作品タイトルは『NEO SUPER ROBOT WARS』という英語表記も使われている。~ この表記自体の認知度が低いので混同はされないだろうが、後に『[[スーパーロボット大戦NEO]]』という被った名前のタイトルが出ている。 -序盤の敵フェイズの戦闘では、''お笑いコントのようなユカイなBGM''『Get The Funk Out』が流れ続ける。~ このチープかつユカイなBGMにカットできないアニメーションが追加されるせいで、序盤の敵フェイズがかなりレベルの高い睡眠導入剤になってしまっている。~ なお、このチープなBGMが流れるのは序盤のみで、ルート分岐後はそれぞれのルート専用BGMになる。&s(){ちょっと残念}。 --ちなみにこのBGM、ただ音色がチープなだけであって、メロディラインの出来自体は意外にも悪くはなかったりする((サウンドテストでの曲名を見る限り、本当にコントシーン用に作曲されたのではないかとすら思えるが。))。 --のちに『[[スーパーロボット大戦30]]』で復活。前述のチープな音色が改善されたほか、SRXの加入シナリオでも流れており、本作を知るファンを喜ばせた。 -不定期に生配信されている「生スパロボチャンネル」内の後半コーナー「スパロボ夜話」では、寺田貴信プロデューサーがスパロボ関係者である森住惣一郎氏((『COMPACT』『COMPACT2』『IMPACT』『A』のプロデューサー兼シナリオライター。))と当時の裏話などを雑談しながら本作を実況プレイする内容になっている。 --シナリオ内容については毎回寺田Pと森住Pがツッコミを入れている。「『新』のリュウセイに比べたらテンザン((『OG』に登場した「『新』のリュウセイが元ネタでは?」と噂されるキャラクター。))なんてまだまだ」なんて発言まで飛び出した。 -何かとネタにされがちな本作のリュウセイの言動について。 --『[[スーパーロボット大戦α]]』から始まるシリーズでは軽い言動は軒並み撤廃され、ロボオタクな熱血漢と良くも悪くも王道な爽やかキャラとなった。 --『[[スーパーロボット大戦OG>スーパーロボット大戦 ORIGINAL GENERATION]]』以降も『α』での性格が準拠となっている他、『新』のリュウセイを彷彿とさせるキャラ「テンザン・ナカジマ」が搭乗している。 --2008年に発売された『[[無限のフロンティア>無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ]]』でも自虐ネタとして扱われている。 --更に後年、ソーシャルゲーム『スーパーロボット大戦DD』における2021年7月のイベント「イングラムの回顧録」において、強いショックを受けたとして''三木眞一郎氏の新録ボイスを引っ提げて『新』時代の性格準拠のリュウセイが復活した。公式でも''一周回ってセルフパロディ(もしくは自虐ネタ)となってしまった様である。 ---なお、そのシナリオの製作経緯は上記のスパロボ夜話にて''当時のリュウセイの言動が森住Pにバカ受けして「一時的に『新』のリュウセイになってしまうシナリオを書かせて欲しい」と言ったため''だったりする。 --ちなみに新発売時のアンソロコミックでは~ 1:「リュウセイが神隼人との問答で戦う理由を再確認し、その後戦いを経てSRXチームが結束する」~ 2:「ライが義手絡みのエピソードを経てリュウセイと仲良くなる」~ 3:「念動力者として親とその周辺に過剰に期待されながらSRXチームに送られたアヤ」~ 等、彼等の内面や事情、そして結束を描いた、読むと彼等の印象が一変するような漫画が複数載っていた。特に1と2はリュウセイを見る目が変わるレベルの話である。本編でやらなかった事が悔やまれる。 //初登場だからキャラ設定が煮詰まってなかったんだろう。アンソロコミックなんて二次創作ネタを持ち出して「なぜこれをやらなかった」なんて言うのはおかしい。 //余談に入れる分には割と見どころあると思うので、こちらに移動してCO解除しました。 ---- *新スーパーロボット大戦 スペシャルディスク 【しんすーぱーろぼっとたいせん すぺしゃるでぃすく】 |ジャンル|シミュレーションRPG(及びデータベース)|&amazon(B000069TIJ,image=https://www.furu1.online/storage/product/10010026/00.webp,width=150)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|ウィンキーソフト|~| |発売日|1997年3月28日|~| |定価|2,800円(税抜)|~| |判定|なし|~| |ポイント|密かに良評価|~| **概要(SP) 『新スーパーロボット大戦』のファンディスク的存在のソフト。~ 本編の「オプション」項目を拡充したもので、更に新項目も追加されている。 **特徴(SP) 各項目の内容は、以下の通り。 -「メカデータ」「デモセレクト」は、本編のそれとは違って最初からコンプされている。 --前者は本編に出なかった没ユニットも載っている(但し没なのか否かは表記されていない)。 --後者はゲームオリジナルメカ・SRXの新規デモも収録されている。但しオープニングとムー大陸のデモは未収録。 -「キャラデータ」は本編のものと同一で、「ゲームには出てくるのに辞典には載っていないキャラ(Vガンダムの非戦闘員など)」は相変わらず載っていない。 -「カラオケモード」は、『第4次』のそれとは違って歌詞の色は変化せず、グラフィックも動かない。その代り、このモード用に描き下ろされたグラフィックも何枚か存在する。~ またカラオケモードは本編未収録だった事が悔まれていたため、まさに待望の収録でもあった。 --本編未登場の『ダンクーガ』『トライダーG7』の敵メカも登場している。 --『ダンクーガ』『Vガンダム』以外は、歌詞の2番・3番も収録されている。 -「フリーバトル」は、好きなメカ・パイロット・地形を組み合わせて戦闘を行えるモードで、被ダメージ量も設定できるため、各キャラの様々な台詞を聞く事ができる。 --非常に残念ながら、味方キャラ同士の対戦はできない。敵キャラ同士や、敵にも味方にもなるキャラ同士なら可能。 -「おまけマップ」は、本編同様実際にプレイできる。1面だけでマップ自体も本編の宇宙面からの流用、キャラの会話やエンディング等は無い。 --本編では戦闘シーンの無かったクーロンガンダムの雄姿が拝めるのは大きなサービスであった。 -『SRX』のキャラ・メカの設定画も収録されている。 ---- **評価点(SP) -フリーバトルは、スパロボシリーズの肝ともいえる戦闘シーンを存分に楽しめる。 --味方機は当然ながらプレイヤーの手によりすべての武器のアニメーションを拝めるが、敵ユニットは、威力や消費EN、気力制限の問題で、原作ではほぼほぼ見られないアニメーションも存在していた。本作ではそういったものも自由に鑑賞できる。 --ボーグアイ版大空魔竜や没メカなど、ここでしか見られないユニットも存在。 --選んだメカによってはありえない地形も自由に選択出来る。例えば生身のドモンが水中や宇宙で戦うといった演出も可能。 ---コロニー並みに巨大なヘルモーズを大雪山おろし二段返しで宇宙にお帰り頂くシュールな光景を拝む事もできた。 --SPT系パイロットの小ダメージ台詞や、戦艦系パイロットの回避台詞など、通常のプレイではまず聞くことのできない台詞も聞けるので、資料的な価値も高い。 ---- **問題点(SP) -おまけマップでも本編ディスク同様、スーパーボスボロットがマップ兵器を使うと、PS本体の型番によっては100%フリーズする。 -設定画は縮小の問題で、文字が判読できない。 -フリーバトルモードで敵としてしか登場しないはずのサザビー(シャア)は何故か同キャラ戦闘が出来ない。 ---- **総評(SP) 当該項目にもある通り、『新』の本編はシナリオ展開に様々な問題があり、後に「SRXの黒歴史」と呼ばれるようになる程のものだった。~ しかし本ディスクは、戦闘・ボイス・デモ等の各要素をシナリオと切り離した上で味わえるため、「本編は''シナリオ以外は''決して悪くないものだった」とファンに再認識させる存在となった。 //そんな「小粒ながらも粋な存在」である本作と似たようなコンセプトのソフト(だと思われていた)『[[全スーパーロボット大戦 電視大百科]]』はどうだったかというと……。 //他作品についてはそっちの記事で。 ----

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: