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*魍魎戦記MADARA2 【もうりょうせんきまだら つー】 |ジャンル|ロールプレイングゲーム|CENTER:&image(madara2_f.jpg,https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=1282&file=madara2_f.jpg,width=160)[[高解像度で見る>https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=1282&file=madara2_f.jpg]] [[裏を見る>https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=1282&file=madara2_b.jpg]]| |対応機種|スーパーファミコン|~| |メディア|12MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|コナミ|~| |発売日|1993年7月16日|~| |定価|9,800円|~| |判定|なし|~| |ポイント|前作と比べ、良くも悪くもアクの薄まったRPGに|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 ゲーム雑誌「マル勝ファミコン」(角川書店)で連載されていた『魍魎戦記MADARA』を原作とするゲーム2作目。~ 「2」のナンバリングが付いているが、ストーリーや主人公は本作オリジナルとなっており、前作ゲーム『[[魍魎戦記MADARA]]』や当時の他媒体作品との繋がりは一切ない。~ ただし、原作漫画でも登場する単語は随所にちりばめられている。 **ストーリー >現代…東京近郊のとある町に住む主人公・神代斑は、幼なじみで遠縁の従姉妹でもある妹背すばるに、地元の幽霊屋敷探索に付き合わされる。~ その探索の中で、自身とすばるがマダラとキリンの子孫であること、マダラたちが滅ぼしたミロク帝がいずれ復活すること、そして自身の、世界に散らばる勇者たちを集めミロク帝と戦うという宿命を知る。~ その日のうちには、自分には関係のない話だと聞き流した斑だが、しかしその翌日、ミロク帝の手先である魍鬼たちにすばるが生贄として攫われてしまう。~ すばるをさらった魍鬼を倒した斑は、地元の神社にてマダラ、ミロクと同じ運命の輪の中にあるというサクヤ姫と出会う。~ サクヤ姫より改めて自分の宿命、すばるが異世界にいることを聞いた斑は、すばるを助けるために異世界を旅して勇者たちを集め、ミロク帝と戦うことを決心し、異世界へと旅立つ。 **特徴 -最大4人パーティー。(主人公+3名) --仲間になるキャラは計9名。 --パーティー外の仲間は各街の酒場で待機しており、話しかけることで再加入させることが可能。 --パーティーから外した仲間はすぐには再加入させることが出来ず、季節(後述)を1つ経過させる必要がある。 -季節の概念があり(春夏秋冬)、フィールドを歩いていると季節が変化する。 -ゲームオーバーがない。 --戦闘で全滅しても一切のデメリットなし。直近に泊った宿屋に戻され((とあるダンジョンではストーリー進行の都合、それまで立ち寄らなかったとしてもダンジョン内にある村の宿屋に戻される))、HPは全快時の半分まで回復、ステータス異常は死亡も含めすべて完治する。 --重傷者が出たり、ステータス異常に冒された場合、アイテムを使用するよりいっそ全滅してしまったほうが得かもしれない。 -魔法 --街の魔法学院でお金を払って修得する。 --魔法ごとにレベルでの修得制限がある。 --メンバーをパーティーから外して再度仲間にすると、そのLvで覚えられる魔法をすべて習得して参戦する。 -戦闘 --専用フィールド上で敵(魍鬼:モウキ)と味方が入り乱れて動き回る、RTS風のもの。 --基本的にオートで戦闘が行われるが、プレイヤーは任意のタイミングで戦闘を一時的に停止させ、アイテムや魔法使用の指示、敵ターゲットの指定が可能。 --オートの間は、キャラクターは物理攻撃のみ行う。強固な物理攻撃耐性を持つ敵はいないが、物理攻撃より魔法攻撃の方がダメージ効率がいい場合もあるため、オート任せではないプレイヤーによる任意操作も重要。また強敵を相手にするときには、魔法の連打が手軽な対抗手段のひとつとなる。 -HP減少アラート --HPが減少してくるとオート戦闘を一時停止し、プレイヤーに警告をしてくれる。これはHPの割合によって設定が可能。 --戦闘終了後のフィールドマップでも鳴る。戦闘のテンポが速すぎるためにダメージを見逃すことはない。 -一部のキャラが戦闘不能になっていても、経験値はそのキャラ含めパーティーメンバー全員が得られる。 -ストーリーは基本的に一本道。謎解きの類は一切ない。 --中盤に差し掛かる頃に分岐(次にどの国に向かうか)があるが、攻略の順序が入れ替わるだけで結局は全て巡ることになる。 --分岐後には各地の国で石版探しを行うことになる(ロウラン・ランクァ・ファースィー・ヤワト)。どこから進めても良いが、船でしか行けない国や、石版獲得のためにボス戦が何度かあるところもある。 ---- **評価点 -前作よりプレイしやすい --戦闘シーンは前作と似たような作りだが、よりテンポが高速化され、敵が弱いとあっという間に戦闘が終わる。 --同社作品でやたら問題になっているエンカウント率も、ごく普通の確率に抑えられている。 -BGMはコナミ矩形波倶楽部による作曲。 --いずれも評価が高く、サントラは現在もプレミアが付いている。 --タイトルも「離れゆく秋~星の下で眠る2人」「刺客逍遥~蜘蛛女のキス」などそれを目にするだけでは曲の雰囲気が分かりにくいものも多いが、それもまた「味」になっている。 -グラフィックの質はかなり高い -主人公の神代斑は、終始奪われたすばるを助けるために旅をしており、キャラクターに一切ブレがない。 --また、行く先々の街や村で魍鬼に苦しめられている人を見るとつい退治を請け負ってしまうなど、好感を持ちやすい造形になっている。~ その甲斐あってか、助けた後は街ぐるみで感謝されることもあり、プレイしていく中で「勇者」となっていく斑の姿が見られる。一方、排他的な村や最終的に滅びてしまう街などもあるが…。 --ちなみに終始パーティに参加している関係上、上記の理由からステータスは基本的に誰よりも高くなる。 **賛否両論点 -全体的に大味なゲームバランス --敵が手強くなってきたと感じたら、その地域でしばらく戦闘をこなしレベルを高めさえすれば、少し前までの苦戦が嘘のようにあっさり攻略できる。 --レベルによって与ダメージ、被ダメージに多大な補正がかかるようで、レベルアップ時の上昇ステータスが小さくとも、レベルが上がることそのもので戦いの流れが変わることが多い。~ 一撃でこちらのHPを削りきるボス相手に、しばらくレベルを上げてから再度挑むと被ダメを一桁にまで押さえ込めるなど。 --最終的には、魔法を使うよりも通常攻撃で戦ったほうが圧倒的に強い状況が多くなる。 ---極端な例だが、最大レベルかつ補助魔法をかけた状態のパーティなら、''ラスボスさえも10~20秒以内で沈められる''ほどの袋叩きゲーと化す。 -最強装備の仕様 --ストーリー途中で立ち寄るお店に並べられているごく平凡な装備が、特定のキャラだけ最強の攻撃力or防御力になっている。 --本作の仕様の意外性には驚かされる反面、初見では解りにくい不親切な点でもある。 --無くてもクリアは可能だが、終盤まで進めてしまうと戻って入手できないので不便。 **問題点 -パーティ外成長が固定値 --仲間を育てるときに、パーティーに入れていないとレベルアップ時に一定の成長値(HP・MPは+30、全パラメータは+1)にしかならない。 --パーティに入っている状態でレベルアップした場合は上がらないパラメータ(成長値0)が出る場合もあるので気にしすぎる必要はないが、HPとMPは累積すると大きな差が出てくる。 --故に後半に加わるカオスや、終盤に改めて仲間に加わるすばるをメインメンバーとして使いたい場合「できるだけ経験値を獲得せず進めていく」ことが求められるため、それだけでやりこみプレイを強要される。 -前作に比べてお金を稼ぎにくい。 --武器・防具が高額。100~500ゼニー前後の取得値のエリアで購入したい装備品の額が10000ゼニー前後、など。 --その代わり上述のとおり、「パーティーに入れているキャラを一度外し、再度酒場で加えるとそのレベルまでで習得できる魔法を全て覚えている」「全滅してもお金は減らず、近くの宿屋でHP半減で全員復活した状態から再開」などの、資金不足への救済措置もある。 --そのためメインメンバーとなる3人はできるだけ早めに決めておくと最強装備を買う資金を捻出しやすく、戦闘を少なくできるので経験値も抑え易い。 -RPGとしてのインパクトに欠ける --システムが小綺麗にまとまっていることや、オリジナルストーリーになったことで、原作のファンをはじめとする一部のユーザーからはそう評されている。 -設定について --MADARAシリーズを通して使われている設定が無視されていたり、転生した同じ人物が同時にいたりする。 -弓の価値がない --大抵は剣や槍が最強武器であることに加えて、戦闘中の移動距離の向上により即座に敵に近づけるようになったため、弓の価値がなくなった。 --その上、状態異常「盲目(敵味方の区別なく攻撃する)」「魅了(味方を攻撃する)」にかかっている場合、弓は厄介な存在にもなる。 --弓には一応利点もあって、敵と距離を置くことで反撃の機会を減らし、身を守りやすい。 ---- **総評 BGMやグラフィックの質はかなり高い部類に入り、難易度も前述の通り大味気味ながらも飛び抜けた問題点も見当たらない安心感のある作品なので、見方によっては良作と呼べるポテンシャルを秘めている作品かもしれない。 ---- **余談 -主人公「神代 斑(かみしろ はん)」の台詞回しが随分若者らしくないことは時折ネタにされている。 --後述の星版「四神篇」でも、異世界で律儀に学生服を着ているというツッコミどころもあるのだが。 --まるで時代劇の登場人物のよう、というのは言い過ぎか。それに近い感じはするが。 --彼に限らず、テキスト自体が割とツッコミどころの多いものだったりする。 ---ラスボスが本作で起こした事象の目的を語った際には「&bold(){少し頭をやられてるんじゃないか?}」と返したり、倒した後の「56億年7000万年後に蘇るから楽しみにしてろ」というラスボスの捨て台詞に対して「&bold(){そんな先のこと知らないぜ、勝手にしてくれ…}」と&s(){プレイヤーが共感する}ごもっともな意見を出す。 ---ラスボスはラスボスで、戦いを始めようとする斑を「まあ待て」と制して最終決戦前に自分の目的を語りたがるなど、シュールな場面が散見される。 -TVCMはタイで木造の家を燃やして撮影したというエピソードがある。 --また、CMで掛かっていたイメージソング「Lights~遙かなる旅立ち」も國府田マリ子の「影の名曲」として人気が高い。 -SFCではもう一作『幼稚園戦記まだら』がデータムポリスターよりリリースされている。そちらは見た目の可愛さもあって、そこそこの評価。 --元は角川御家騒動でメディアワークスが独立した頃、『電撃スーパーファミコン(当時)』で描かれていたスピンオフ漫画。摩陀羅たちが幼稚園児に転生したと言う設定のギャグ漫画で、最初はページの穴埋め漫画だったがいつの間にかストーリー物に昇格していた。義見依久作画。余談だが義見は電撃スーパーファミコンで「斑とすばるのSFC攻略日記」という今作のリプレイ漫画も連載していた。 //お家騒動よりも前、同人作品として公式海賊本に載ったのが最初じゃなかった? その後お家騒動で本家が停止してる中、「金剛幼稚園が移転した」ってことで連載したような //あと当初は転生編の前日譚だったけど、設定が矛盾しすぎたんで「別の転生譚」ってことにして独立させたんだと記憶してます //まぁ、ゲームと関係ないか… -SFC版発売を意識した作品として後に「四神篇」がコミカライズされるが、こちらは未完のままである。 --『電撃摩陀羅海賊本』では相川有作画の「四神篇」の存在が示唆されていたがそちらは諸事情により未完。十年近く後に星樹作画の「四神篇」が台湾で出版された物の逆輸入として角川書店から出版され、そちらは一巻完結。 ----
*魍魎戦記MADARA2 【もうりょうせんきまだら つー】 |ジャンル|ロールプレイングゲーム|CENTER:&image(madara2_f.jpg,https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=1282&file=madara2_f.jpg,width=160)[[高解像度で見る>https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=1282&file=madara2_f.jpg]] [[裏を見る>https://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=1282&file=madara2_b.jpg]]| |対応機種|スーパーファミコン|~| |メディア|12MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|コナミ|~| |発売日|1993年7月16日|~| |定価|9,800円|~| |判定|なし|~| |ポイント|前作と比べ、良くも悪くもアクの薄まったRPGに|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 ゲーム雑誌「マル勝ファミコン」(角川書店)で連載されていた『魍魎戦記MADARA』を原作とするゲーム2作目。~ 「2」のナンバリングが付いているが、ストーリーや主人公は本作オリジナルとなっており、前作ゲーム『[[魍魎戦記MADARA]]』や当時の他媒体作品との繋がりは一切ない。~ ただし、原作漫画でも登場する単語は随所にちりばめられている。 **ストーリー >現代…東京近郊のとある町に住む主人公・神代斑は、幼なじみで遠縁の従姉妹でもある妹背すばるに、地元の幽霊屋敷探索に付き合わされる。~ その探索の中で、自身とすばるがマダラとキリンの子孫であること、マダラたちが滅ぼしたミロク帝がいずれ復活すること、そして自身の、世界に散らばる勇者たちを集めミロク帝と戦うという宿命を知る。~ その日のうちには、自分には関係のない話だと聞き流した斑だが、しかしその翌日、ミロク帝の手先である魍鬼たちにすばるが生贄として攫われてしまう。~ すばるをさらった魍鬼を倒した斑は、地元の神社にてマダラ、ミロクと同じ運命の輪の中にあるというサクヤ姫と出会う。~ サクヤ姫より改めて自分の宿命、すばるが異世界にいることを聞いた斑は、すばるを助けるために異世界を旅して勇者たちを集め、ミロク帝と戦うことを決心し、異世界へと旅立つ。 **特徴 -最大4人パーティー。(主人公+3名) --仲間になるキャラは計9名。 --パーティー外の仲間は各街の酒場で待機しており、話しかけることで再加入させることが可能。 --パーティーから外した仲間はすぐには再加入させることが出来ず、季節(後述)を1つ経過させる必要がある。 -季節の概念があり(春夏秋冬)、フィールドを歩いていると季節が変化する。 -ゲームオーバーがない。 --戦闘で全滅しても一切のデメリットなし。直近に泊った宿屋に戻され((とあるダンジョンではストーリー進行の都合、それまで立ち寄らなかったとしてもダンジョン内にある村の宿屋に戻される))、HPは全快時の半分まで回復、ステータス異常は死亡も含めすべて完治する。 --重傷者が出たり、ステータス異常に冒された場合、アイテムを使用するよりいっそ全滅してしまったほうが得かもしれない。 -魔法 --街の魔法学院でお金を払って修得する。 --魔法ごとにレベルでの修得制限がある。 --メンバーをパーティーから外して再度仲間にすると、そのLvで覚えられる魔法をすべて習得して参戦する。 -戦闘 --専用フィールド上で敵(魍鬼:モウキ)と味方が入り乱れて動き回る、RTS風のもの。 --基本的にオートで戦闘が行われるが、プレイヤーは任意のタイミングで戦闘を一時的に停止させ、アイテムや魔法使用の指示、敵ターゲットの指定が可能。 --オートの間は、キャラクターは物理攻撃のみ行う。強固な物理攻撃耐性を持つ敵はいないが、物理攻撃より魔法攻撃の方がダメージ効率がいい場合もあるため、オート任せではないプレイヤーによる任意操作も重要。また強敵を相手にするときには、魔法の連打が手軽な対抗手段のひとつとなる。 -HP減少アラート --HPが減少してくるとオート戦闘を一時停止し、プレイヤーに警告をしてくれる。これはHPの割合によって設定が可能。 --戦闘終了後のフィールドマップでも鳴る。戦闘のテンポが速すぎるためにダメージを見逃すことはない。 -一部のキャラが戦闘不能になっていても、経験値はそのキャラ含めパーティーメンバー全員が得られる。 -ストーリーは基本的に一本道。謎解きの類は一切ない。 --中盤に差し掛かる頃に分岐(次にどの国に向かうか)があるが、攻略の順序が入れ替わるだけで結局は全て巡ることになる。 --分岐後には各地の国で石版探しを行うことになる(ロウラン・ランクァ・ファースィー・ヤワト)。どこから進めても良いが、船でしか行けない国や、石版獲得のためにボス戦が何度かあるところもある。 ---- **評価点 -前作よりプレイしやすい --戦闘シーンは前作と似たような作りだが、よりテンポが高速化され、敵が弱いとあっという間に戦闘が終わる。 --同社作品でやたら問題になっているエンカウント率も、ごく普通の確率に抑えられている。 -BGMはコナミ矩形波倶楽部による作曲。 --いずれも評価が高く、サントラは現在もプレミアが付いている。 --タイトルも「離れゆく秋~星の下で眠る2人」「刺客逍遥~蜘蛛女のキス」などそれを目にするだけでは曲の雰囲気が分かりにくいものも多いが、それもまた「味」になっている。 -グラフィックの質はかなり高い -主人公の神代斑は、終始奪われたすばるを助けるために旅をしており、キャラクターに一切ブレがない。 --また、行く先々の街や村で魍鬼に苦しめられている人を見るとつい退治を請け負ってしまうなど、好感を持ちやすい造形になっている。~ その甲斐あってか、助けた後は街ぐるみで感謝されることもあり、プレイしていく中で「勇者」となっていく斑の姿が見られる。一方、排他的な村や最終的に滅びてしまう街などもあるが…。 --ちなみに終始パーティに参加している関係上、上記の理由からステータスは基本的に誰よりも高くなる。 **賛否両論点 -全体的に大味なゲームバランス --敵が手強くなってきたと感じたら、その地域でしばらく戦闘をこなしレベルを高めさえすれば、少し前までの苦戦が嘘のようにあっさり攻略できる。 --レベルによって与ダメージ、被ダメージに多大な補正がかかるようで、レベルアップ時の上昇ステータスが小さくとも、レベルが上がることそのもので戦いの流れが変わることが多い。~ 一撃でこちらのHPを削りきるボス相手に、しばらくレベルを上げてから再度挑むと被ダメを一桁にまで押さえ込めるなど。 --最終的には、魔法を使うよりも通常攻撃で戦ったほうが圧倒的に強い状況が多くなる。 ---極端な例だが、最大レベルかつ補助魔法をかけた状態のパーティなら、''ラスボスさえも10~20秒以内で沈められる''ほどの袋叩きゲーと化す。 -最強装備の仕様 --ストーリー途中で立ち寄るお店に並べられているごく平凡な装備が、特定のキャラだけ最強の攻撃力or防御力になっている。 --本作の仕様の意外性には驚かされる反面、初見では解りにくい不親切な点でもある。 --無くてもクリアは可能だが、終盤まで進めてしまうと戻って入手できないので不便。 **問題点 -パーティ外成長が固定値 --仲間を育てるときに、パーティーに入れていないとレベルアップ時に一定の成長値(HP・MPは+30、全パラメータは+1)にしかならない。 --パーティに入っている状態でレベルアップした場合は上がらないパラメータ(成長値0)が出る場合もあるので気にしすぎる必要はないが、HPとMPは累積すると大きな差が出てくる。 --故に後半に加わるカオスや、終盤に改めて仲間に加わるすばるをメインメンバーとして使いたい場合「できるだけ経験値を獲得せず進めていく」ことが求められるため、それだけでやりこみプレイを強要される。 -前作に比べてお金を稼ぎにくい。 --武器・防具が高額。100~500ゼニー前後の取得値のエリアで購入したい装備品の額が10000ゼニー前後、など。 --その代わり上述のとおり、「パーティーに入れているキャラを一度外し、再度酒場で加えるとそのレベルまでで習得できる魔法を全て覚えている」「全滅してもお金は減らず、近くの宿屋でHP半減で全員復活した状態から再開」などの、資金不足への救済措置もある。 --そのためメインメンバーとなる3人はできるだけ早めに決めておくと最強装備を買う資金を捻出しやすく、戦闘を少なくできるので経験値も抑え易い。 -RPGとしてのインパクトに欠ける --システムが小綺麗にまとまっていることや、オリジナルストーリーになったことで、原作のファンをはじめとする一部のユーザーからはそう評されている。 -設定について --MADARAシリーズを通して使われている設定が無視されていたり、転生した同じ人物が同時にいたりする。 -弓の価値がない --大抵は剣や槍が最強武器であることに加えて、戦闘中の移動距離の向上により即座に敵に近づけるようになったため、弓の価値がなくなった。 --その上、状態異常「盲目(敵味方の区別なく攻撃する)」「魅了(味方を攻撃する)」にかかっている場合、弓は厄介な存在にもなる。 --弓には一応利点もあって、敵と距離を置くことで反撃の機会を減らし、身を守りやすい。 ---- **総評 BGMやグラフィックの質はかなり高い部類に入り、難易度も前述の通り大味気味ながらも飛び抜けた問題点も見当たらない安心感のある作品なので、見方によっては良作と呼べるポテンシャルを秘めている作品かもしれない。 ---- **余談 -主人公「神代 斑(かみしろ はん)」の台詞回しが随分若者らしくないことは時折ネタにされている。 --後述の星版「四神篇」でも、異世界で律儀に学生服を着ているというツッコミどころもあるのだが。 --まるで時代劇の登場人物のよう、というのは言い過ぎか。それに近い感じはするが。 --彼に限らず、テキスト自体が割とツッコミどころの多いものだったりする。 ---ラスボスが本作で起こした事象の目的を語った際には「&bold(){少し頭をやられてるんじゃないか?}」と返したり、倒した後の「56億年7000万年後に蘇るから楽しみにしてろ」というラスボスの捨て台詞に対して「&bold(){そんな先のこと知らないぜ、勝手にしてくれ…}」と&s(){プレイヤーが共感する}ごもっともな意見を出す。 ---ラスボスはラスボスで、戦いを始めようとする斑を「まあ待て」と制して最終決戦前に自分の目的を語りたがるなど、シュールな場面が散見される。 -TVCMはタイで木造の家を燃やして撮影したというエピソードがある。 --また、CMで掛かっていたイメージソング「Lights~遙かなる旅立ち」も國府田マリ子の「影の名曲」として人気が高い。 -SFCではもう一作『幼稚園戦記まだら』がデータムポリスターよりリリースされている。そちらは見た目の可愛さもあって、そこそこの評価。 --元は角川御家騒動でメディアワークスが独立した頃、『電撃スーパーファミコン(当時)』で描かれていたスピンオフ漫画。摩陀羅たちが幼稚園児に転生したと言う設定のギャグ漫画で、最初はページの穴埋め漫画だったがいつの間にかストーリー物に昇格していた。義見依久作画。余談だが義見は電撃スーパーファミコンで「斑とすばるのSFC攻略日記」という今作のリプレイ漫画も連載していた。 //お家騒動よりも前、同人作品として公式海賊本に載ったのが最初じゃなかった? その後お家騒動で本家が停止してる中、「金剛幼稚園が移転した」ってことで連載したような //あと当初は転生編の前日譚だったけど、設定が矛盾しすぎたんで「別の転生譚」ってことにして独立させたんだと記憶してます //まぁ、ゲームと関係ないか… -SFC版発売を意識した作品として後に「四神篇」がコミカライズされるが、こちらは未完のままである。 --『電撃摩陀羅海賊本』では相川有作画の「四神篇」の存在が示唆されていたがそちらは諸事情により未完。十年近く後に星樹作画の「四神篇」が台湾で出版された物の逆輸入として角川書店から出版され、そちらは一巻完結。 ----

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