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*サウンドノベルツクール 【さうんどのべるつくーる】 |ジャンル|サウンドノベルコンストラクションソフト|&amazon(B000068I0L)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |メディア|24MbitROMカートリッジ|~| |発売元|アスキー|~| |開発元|サクセス|~| |発売日|1996年5月31日|~| |価格|8,610円|~| |周辺機器|ターボファイルツイン 対応&br()8Mメモリーパック 対応|~| |判定|なし|~| |ポイント|ドーテードーテードーテードーテー…&br()サテラビュー対応だがデータ強度は…&br()雰囲気は十分に出せる|~| |>|>|CENTER:''[[ツクールシリーズリンク>ツクールシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- ~ #center(){{ &big(){''キミが作るのは恐怖か!? 笑いか!?&br;明日のストーリーテラーをめざせ!!''} }} ~ ---- **概要 『RPGツクール』に代表される『ツクールシリーズ』の1作。テキストアドベンチャーを作る事ができるツールソフトである。~ 身も蓋もないこと言ってしまうと、チュンソフトの『[[弟切草]]』『[[かまいたちの夜]]』といったサウンドノベルを作ることを目指した作品。~ ツールで作れる作品の雰囲気も上記の2作と似通っており、ジャンル上ある程度仕方ないとはいえやや露骨。 ---- **特徴 -サテラビュー対応ソフトであり、8メガメモリーパックに作成データを8本分セーブできる。 --また、同パックを介する事で『[[音楽ツクール かなでーる]]』で作成したBGMを流用する事も可能となっている。 -収録されているサンプルゲームは前後編からなる『夏の樹に棲む妖精(ニンフ)』で、作者は小説家・脚本家にして初期『[[ファイナルファンタジー>ファイナルファンタジーシリーズ]]』シリーズのシナリオも担当していた寺田憲史氏。 ---- **評価点 -当時のソフトとしては、グラフィックのレベルは高い。 --東京都新宿区に存在した西洋館「デ・ラランデ邸」で撮影を行っている。 --各グラフィックには、夜間・モノクロ・セピア・ネガバージョンも用意されている。 --ドット絵も比較的秀逸で、雰囲気はよく出来ている。 --人物はシルエットで表示できる。色も複数用意されている。立ち姿だけでなく、倒れているものも用意されている。 -他のツクールでも当時は実装されていなかった「主人公の名前をプレイヤーに入力させる」ことが可能。 --入力システムは後述のように問題だらけだが、当時としてはなかなか画期的なシステムであった。 -BGMの幅は意外と広い。 --想定された顧客が子供であるためか、サスペンス風のBGMよりも、後に言うところの「癒し系」に当たるゆったりしたBGMが複数収録されている。更に曲のテンポの上げ下げまで可能。 ---当時の他のツクールシリーズとは違い、BGMにナンバーではなく曲名も付いている…''「ヨレヨレマーチ」「アイナノネ」など、ネーミングセンスは謎だが''。 --また、ジングルやSEは意外と本格的で、演出次第でいくらでも雰囲気のあるゲームを作ることが出来る。 -一応ツールとして基本的な部分は抑えている。 --痒いところに手が届かない部分もあるが、ツール製作の根底にあるであろうチュンソフトのアドベンチャーゲームのような感じのゲームは生み出せる。 ---- **問題点 -文字入力がし辛い。平仮名・カタカナ・漢字の入り混じった広大な文字盤から1文字ずつ拾わなければならない((実は漢字入力補助機能があったりするが、ほとんど知られていない。))。 --使用頻度が高そうなのに収録されていない漢字や、メジャーな読み方から検索しても引っかからない漢字も存在する。「飛」など。 -人物のシルエットは、画面に2種類以上を同時に表示させる事ができない。 --「喧嘩」「立ち話中」など、複数の人物が写っているシルエットが用意されているので、そちらを活用する事になる。 -選択肢は3択までしか作れない。 --あまり複雑化してもそれはそれで大変ではあるが、サウンドノベルとして考えるとやや物足りない。 -セーブは、設定された「セーブポイント」を通過した時にオートセーブされるのみ。また、1個所にしかセーブできない。 -サンプルゲームに下劣な設定が目立つ --主人公は自分が童貞であることにコンプレックスを持っており、やたらと「童貞捨てるぞ、童貞捨てるぞ」を連発する。''ウゼぇ。'' ---ヒロインと10年ぶりに再会するとなれば「''アソコはビンビンだった''」と品性の欠片も無い台詞を平然と吐いたり、超常現象の中に居ながら「''さよならド~テ~♪''」などと宣ったりなど、下手な抜きゲーレベルの低俗な言動が多く、これでウザさを覚えないはずがない。ツクールファンの中ではこの点は良くも悪くもネタにされている点である。%%これでは彼女ができるはずもあるまい。%% ---冒頭で10年前のヒロインとの思い出を回想している時ですら、当時7歳のヒロインを「''オイシソウなモモ''」と表現する。この時点で既に気持ち悪さを覚える人も多いだろう。 --そんな設定なので、主人公に限らず作中もデフォルトが[[ピンクのしおり>チュンソフトサウンドノベルシリーズ]]なのかと言いたくなるほど性的な文章が多い。真面目なシーンでも官能的表現がいくつか見られ、人間に憑依して主人公と交わろうとする霊、主人公達の思い出の場所がセッ○スの名所になった、などと後からサンプルゲームだと知らされた人が目を疑ってもおかしくない下品さである。 --一応、内容自体は流石にプロが書いているのでそこまで悪くない。 -データが消えやすい。 --サテラビュー対応のソフトにありがちなことだが、少年時代足をソフトに引っ掛けてバグらせてしまい、これまでの苦労がパーということは多く見られたことだろう。 ---- **総評 ツクールの中では最もハードルが低いと思われるシリーズ。それだけにツールとしての問題点はシリーズデビュー作と考えれば、まだ可愛い方である。~ SFCというハード上の問題から、最大の肝である文字入力がやりづらいというのはやはり不便であるものの、慣れればある程度効率化は不可能ではない。 ---- **余談 -ガイドブックが発売されており、パッケージイラストの2人((響音哉くんと本田ノベルちゃんという名前である。))を主人公とした作例シナリオが紹介されている。 --…が、''姪っ子が遊びに来ているのに夫が数日前から行方不明である事を黙っているおばさん、自分の父親を「おじさん」と呼ぶ従妹''と、突っ込みどころだらけ。ガイドブック…? -ハードルが低く好評だったのか、続編としてPS/SSで『[[サウンドノベルツクール2]]』も発売された。 -発売から約27年を経た2023年の年明け、[[DB>ドラゴンボールシリーズ]]芸人のベジータとして有名なR藤本氏が本作を使ったオリジナルゲームを製作した。動画は[[こちら。>https://www.youtube.com/watch?v=RSjdSCTlxnM]] --珍朗読で知られる完全体セルことDB芸人のスタジオカドタ氏に読ませるためであり、タイトルも氏を主人公とした『''カドタたちの夜''』であった。もちろん『[[かまいたちの夜]]』のパロディであろう。 ---あくまで朗読企画用という事なのかストーリー自体は未完だが、普段から新旧問わず様々なゲームに触れ、学生時代に『[[デザエモン>描いて・作って・遊べる デザエモン]]』や『RPGツクール』もやっていたというR藤本氏の手腕と文才の高さが窺える出来であり、同系統のサウンドノベルと比較しても遜色ない仕上がりになっていた。 ---しかし読み手が何を読んでもエロ化してしまうカドタ氏なので、案の定、製作者が全く意図しない官能小説になってしまった。 --ちなみに、カドタ氏は前日にはサンプルゲームの方を朗読させられたが、元々下品な文章の多い作品だけに、タイトルを「''妊婦''・夏の樹(じゅ)に''孕む''妖精((「妖精」の上の行に「ニンフ」と書いてルビを振った形にしていたのだが、そのまま「ニンフ・夏の樹に棲む妖精」という文として読み、そこに間違いが加わった。))」というAVタイトルのような読み方をした時点でお察しの通り''完全にエロゲー''になっていた。その動画は[[こちら。>https://www.youtube.com/watch?v=bSQCf0y7gZw]]
*サウンドノベルツクール 【さうんどのべるつくーる】 |ジャンル|サウンドノベルコンストラクションソフト|&amazon(B000068I0L)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |メディア|24MbitROMカートリッジ|~| |発売元|アスキー|~| |開発元|サクセス|~| |発売日|1996年5月31日|~| |価格|8,610円|~| |周辺機器|ターボファイルツイン 対応&br()8Mメモリーパック 対応|~| |判定|なし|~| |ポイント|ドーテードーテードーテードーテー…&br()サテラビュー対応だがデータ強度は…&br()雰囲気は十分に出せる|~| |>|>|CENTER:''[[ツクールシリーズリンク>ツクールシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- ~ #center(){{ &big(){''キミが作るのは恐怖か!? 笑いか!?&br;明日のストーリーテラーをめざせ!!''} }} ~ ---- **概要 『RPGツクール』に代表される『ツクールシリーズ』の1作。テキストアドベンチャーを作る事ができるツールソフトである。~ 身も蓋もないこと言ってしまうと、チュンソフトの『[[弟切草]]』『[[かまいたちの夜]]』といったサウンドノベルを作ることを目指した作品。~ ツールで作れる作品の雰囲気も上記の2作と似通っており、ジャンル上ある程度仕方ないとはいえやや露骨。 ---- **特徴 -サテラビュー対応ソフトであり、8メガメモリーパックに作成データを8本分セーブできる。 --また、同パックを介する事で『[[音楽ツクール かなでーる]]』で作成したBGMを流用する事も可能となっている。 -収録されているサンプルゲームは前後編からなる『夏の樹に棲む妖精(ニンフ)』で、作者は小説家・脚本家にして初期『[[ファイナルファンタジー>ファイナルファンタジーシリーズ]]』シリーズのシナリオも担当していた寺田憲史氏。 ---- **評価点 -当時のソフトとしては、グラフィックのレベルは高い。 --東京都新宿区に存在した西洋館「デ・ラランデ邸」で撮影を行っている。 --各グラフィックには、夜間・モノクロ・セピア・ネガバージョンも用意されている。 --ドット絵も比較的秀逸で、雰囲気はよく出来ている。 --人物はシルエットで表示できる。色も複数用意されている。立ち姿だけでなく、倒れているものも用意されている。 -他のツクールでも当時は実装されていなかった「主人公の名前をプレイヤーに入力させる」ことが可能。 --入力システムは後述のように問題だらけだが、当時としてはなかなか画期的なシステムであった。 -BGMの幅は意外と広い。 --想定された顧客が子供であるためか、サスペンス風のBGMよりも、後に言うところの「癒し系」に当たるゆったりしたBGMが複数収録されている。更に曲のテンポの上げ下げまで可能。 ---当時の他のツクールシリーズとは違い、BGMにナンバーではなく曲名も付いている…''「ヨレヨレマーチ」「アイナノネ」など、ネーミングセンスは謎だが''。 --また、ジングルやSEは意外と本格的で、演出次第でいくらでも雰囲気のあるゲームを作ることが出来る。 -一応ツールとして基本的な部分は抑えている。 --痒いところに手が届かない部分もあるが、ツール製作の根底にあるであろうチュンソフトのアドベンチャーゲームのような感じのゲームは生み出せる。 ---- **問題点 -文字入力がし辛い。平仮名・カタカナ・漢字の入り混じった広大な文字盤から1文字ずつ拾わなければならない((実は漢字入力補助機能があったりするが、ほとんど知られていない。))。 --使用頻度が高そうなのに収録されていない漢字や、メジャーな読み方から検索しても引っかからない漢字も存在する。「飛」など。 -人物のシルエットは、画面に2種類以上を同時に表示させる事ができない。 --「喧嘩」「立ち話中」など、複数の人物が写っているシルエットが用意されているので、そちらを活用する事になる。 -選択肢は3択までしか作れない。 --あまり複雑化してもそれはそれで大変ではあるが、サウンドノベルとして考えるとやや物足りない。 -セーブは、設定された「セーブポイント」を通過した時にオートセーブされるのみ。また、1個所にしかセーブできない。 -サンプルゲームに下劣な設定が目立つ --主人公は自分が童貞であることにコンプレックスを持っており、やたらと「童貞捨てるぞ、童貞捨てるぞ」を連発する。''ウゼぇ。'' ---ヒロインと10年ぶりに再会するとなれば「''アソコはビンビンだった''」と品性の欠片も無い台詞を平然と吐いたり、超常現象の中に居ながら「''さよならド~テ~♪''」などと宣ったりなど、下手な抜きゲーレベルの低俗な言動が多く、これでウザさを覚えないはずがない。ツクールファンの中ではこの点は良くも悪くもネタにされている点である。%%これでは彼女ができるはずもあるまい。%% ---冒頭で10年前のヒロインとの思い出を回想している時ですら、当時7歳のヒロインを「''オイシソウなモモ''」と表現する。この時点で既に気持ち悪さを覚える人も多いだろう。 --そんな設定なので、主人公に限らず作中もデフォルトが[[ピンクのしおり>チュンソフトサウンドノベルシリーズ]]なのかと言いたくなるほど性的な文章が多い。真面目なシーンでも官能的表現がいくつか見られ、人間に憑依して主人公と交わろうとする霊、主人公達の思い出の場所がセッ○スの名所になった、などと後からサンプルゲームだと知らされた人が目を疑ってもおかしくない下品さである。 --一応、内容自体は流石にプロが書いているのでそこまで悪くない。 -データが消えやすい。 --サテラビュー対応のソフトにありがちなことだが、少年時代足をソフトに引っ掛けてバグらせてしまい、これまでの苦労がパーということは多く見られたことだろう。 ---- **総評 ツクールの中では最もハードルが低いと思われるシリーズ。それだけにツールとしての問題点はシリーズデビュー作と考えれば、まだ可愛い方である。~ SFCというハード上の問題から、最大の肝である文字入力がやりづらいというのはやはり不便であるものの、慣れればある程度効率化は不可能ではない。 ---- **余談 -ガイドブックが発売されており、パッケージイラストの2人((響音哉くんと本田ノベルちゃんという名前である。))を主人公とした作例シナリオが紹介されている。 --…が、''姪っ子が遊びに来ているのに夫が数日前から行方不明である事を黙っているおばさん、自分の父親を「おじさん」と呼ぶ従妹''と、突っ込みどころだらけ。ガイドブック…? -ハードルが低く好評だったのか、続編としてPS/SSで『[[サウンドノベルツクール2]]』も発売された。 -発売から約27年を経た2023年の年明け、[[DB>ドラゴンボールシリーズ]]芸人のベジータとして有名なR藤本氏が本作を使ったオリジナルゲームを製作した。動画は[[こちら。>https://www.youtube.com/watch?v=RSjdSCTlxnM]] --珍朗読で知られる完全体セルことDB芸人のスタジオカドタ氏に読ませるためであり、タイトルも氏を主人公とした『''カドタたちの夜''』であった。もちろん『[[かまいたちの夜]]』のパロディであろう。 ---あくまで朗読企画用という事なのかストーリー自体は未完だが、普段から新旧問わず様々なゲームに触れ、学生時代に『[[デザエモン>描いて・作って・遊べる デザエモン]]』や『RPGツクール』もやっていたというR藤本氏の手腕と文才の高さが窺える出来であり、同系統のサウンドノベルと比較しても遜色ない仕上がりになっていた。 ---しかし読み手が何を読んでもエロ化してしまうカドタ氏なので、案の定、製作者が全く意図しない官能小説になってしまった。 --ちなみに、カドタ氏は前日にはサンプルゲームの方を朗読させられたが、元々下品な文章の多い作品だけに、タイトルを「''妊婦''・夏の樹(じゅ)に''孕む''妖精((「妖精」の上の行に「ニンフ」と書いてルビを振った形にしていたのだが、そのまま「ニンフ・夏の樹に棲む妖精」という文として読み、そこに間違いが加わった。))」というAVタイトルのような読み方をした時点でお察しの通り''完全にエロゲー''になっていた。その動画は[[こちら。>https://www.youtube.com/watch?v=bSQCf0y7gZw]]

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