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The Elder Scrolls V: Skyrim

【じ えるだーすくろーるず ふぁいぶ すかいりむ】

ジャンル オープンワールドRPG
対応機種 プレイステーション3
Xbox 360
Windows XP/Vista/7
発売元 Bethesda Softworks
開発元 Bethesda GameStudio
発売日 【PS3/360】2011年12月8日
【Win】2012年1月26日
定価 7,980円
プレイ人数 1人
備考 360版はアップデートでKinectに対応
Win版はSteamのアカウントが必要
レーティング CERO:Z(18才以上のみ対象)
判定 良作
ポイント 日本ローカライズ担当:ZeniMax Asia
The Elder Scrollsシリーズ

ストーリー

オブリビオンの争乱によってセプティム王朝に終止符を打たれた帝国は、その後百年余りにわたって属国の離反とサルモールとの大戦により勢力を衰えさせていた。
とりわけスカイリムの地ではその爪痕の1つである信仰の規制に激しい反発が巻き起こっており、上級王トリグが首長の1人・ウルフリックに殺害されたことで、内戦の勃発はもはや時間の問題と思われた。
そんな中、帝国軍のテュリウス将軍はスカイリム国境付近で反帝国派ストームクローク軍と、それを率いるウルフリックの捕縛に成功する。

トリグの死から数年後、第4紀201年。スカイリムの国境でたまたまウルフリック捕縛の場に居合わせたあなたは巻きこまれる形で逮捕され、同じ馬車でヘルゲンへと護送されていた。
そして半ばとばっちりで処刑されそうになった正にその時、黒いドラゴンが突如飛来し、ヘルゲンを火の海に変えてしまった。
その混乱でストームクロークたちともども処刑を免れたあなたは自由の身となったが、古のドラゴン達の復活により混迷を極めるスカイリムはさらなる脅威に晒されようとしていた。


概要

高い自由度と緻密な世界設定でコアなファンを持つファンタジーRPGである『The Elder Scrolls』シリーズの第5作。
前作から200年以上経過した第4紀201年で、大陸北部地方・スカイリムが舞台となる。

メインシナリオは、プレイヤーが時空の竜神の祝福を受けた存在 「ドラゴンボーン*1」であることが明らかになり、「声の道」を修める隠者の一団・グレイビアードや素性を隠して生きていたドラゴンスレイヤーとの出会いを経て、ドラゴンを蘇らせる「世界を喰らう者」こと黒竜アルドゥインに挑むというもの。
竜は神々に連なる長命で力ある存在として重厚に描かれ、プレイヤーを導く老賢者のような竜も登場する。

そのストーリーとは別個に、盗賊ギルドや暗殺者集団への加入、魔法大学への入学、山賊の討伐、一般人から神々にまで到る幅広い層からの頼まれ事など、無数のクエストが用意されており、それらをいつ行うも掛け持ちするもプレイヤーの自由。
オーロラ、流氷、針葉樹林など寒冷地らしいロケーションと、古代墓地や失われた種族の遺跡などのファンタジー要素を満載した広大なマップ。
そして、そこで生活する数々のNPCは異世界を旅する気分を大いに盛り上げてくれる。
一度行ったロケーションポイントに高速移動できる「ファストトラベル」機能も健在。

前作『Oblivion』からゲームエンジンを大幅に改修し「Creation Engine」として実装。
さらに『Oblivion』と同じゲームエンジンの兄弟作『Fallout 3』『Fallout: New Vegas』の要素も多数取り入れられたうえでアレンジされている。


評価点

自由度

  • シリーズの特長である自由度の高さは今作でも健在。世界の脅威たるアルドゥイン打倒を目指すメインクエストを初め、各地に膨大なクエストが用意されている。
    • クエストの受け皿となる世界そのものも、クエストを一切進めなくても楽しめるほどの魅力に満ちている。プレイヤーが主人公像を定めて遊ぶ、本来の意味での「ロールプレイ」を可能にするだけの舞台が用意されている。
    • 各地の遺跡を探索する冒険者として生きるもよし、スリや襲撃でNPCから金品を奪う悪党として生きるもよし。野山で獣を狩りその皮や肉を売る狩人、鉱山で採掘に励む鉱夫、あるいは素材を探し歩く旅の錬金術師といった、「生業を持つ人間」として生きることも可能。薪を割って売り、足りない路銀や日銭を稼ぐこともできる。
    • 食料や酒などの雰囲気アイテムも豊富で、仕事の後には宿屋に泊まり、吟遊詩人の歌に耳を傾けながら食事や蜂蜜酒を楽しむ、といったこともできる。
    • 特別なアイテムを入手することで、好感度の高いNPCと性別を問わず結婚することも可能。これにより、同性愛者としてプレイすることも可能に。
    • また、DLC「Hearthfire」では家の建築や孤児を養子に迎えて一緒に生活するなど、「ファンタジー世界生活シミュレータ」としての側面にさらに磨きがかかった。
      • ただし、結婚できるNPCは限られている。Win版のMODに手を出さない限り、ボズマーやカジートは一切結婚候補にいない。
  • クエスト自体も前作より大幅に増えた。キーとなる人物との会話や、時には自分宛に依頼の手紙が配達されて始まるサブクエストの内容も多種多様。
    • 山賊退治や恋の鞘当ての手伝い、貴重な物品の収集、時には異世界に住む邪神との取引などもあり、これらにも短いながらもしっかりと作り込まれたストーリーを堪能できる。
    • ちょっとしたお使いを行う「Miscellaneous Quest」や不定順に繰り返し出現する「Radiant Quest」といったものも多数。このおかげでほとんどのNPCが何かしらクエストに関わるようになった。
    • 開発者によれば、メインクエストだけでも最低30時間、それ以外をある程度回収する標準的な遊び方で300時間以上という圧倒的なボリュームを誇る。DLC「Dawnguard」や「Dragonborn」で追加される要素を含めればそれ以上。

フィールド造形

  • スカイリムの大地は中世の北欧をモチーフとした険しい環境で、自社開発の新エンジンによって紅葉が広がる南の森林地帯から、吹雪が渦巻く北の漁村まで様々な環境を美しく描写されている。
    • グラフィックだけでなく、河川には「流れ」があり、急流に逆らって進むと移動速度が低下したり、木の桶などを川に投げ込むと下流に流されていったりと、環境が物に与える力もしっかり考慮されている。
  • 前作ではダンジョンデザイナーが1人しかいなかっただけにダンジョンも似たような構造だったが、今作では8人が担当している。
    • それによってダンジョンごとに個性が現れるようになり、凝った謎解きや罠・小ネタを満載した複雑な構造のダンジョンも多数登場。
    • 山賊の隠れ家や砦など、ベッドロール以外の施設も充実している箇所もあったりする。その気になれば住居代わりに使用することも可能。
    • 多くのダンジョンの最奥部には「ボス」といえる強力な敵や高級品の入った宝箱が存在する。さらに終点では出口付近への近道も用意され、ダンジョン攻略はより快適で楽しめるものに。
  • 「見えない壁と強力な敵配置でストーリー導線からの逸脱を防いでいる」という『New Vegas』の問題点もしっかり改善されており、開始直後から好きな場所へ旅立つことが可能。
    • 本作の敵配置については地域(主にスタート地点からの距離)とプレイヤーレベルによって大まかに決定される。
    • 正規の進路を外れて遠出しすぎると巨人やマンモスといった思いがけない強敵に出くわす可能性もあるにはあるが、『New Vegas』ほど極端ではなくなっている。
  • 大きな町の入り口近くに馬車が実装。指定の町まで有料で運んでくれる。
    • FTあるから無用などと無粋なこと言うなかれ。こういう細かなリアリティが世界を生き生きと描き出すことに一役買っているし、 システム的な点でも「まだ訪れたことのない町へと運んでくれる」という大きな意義がある。

UI

  • メニュー画面もコントローラー操作に向けて見直され、「いちいち捨てて掴む、という動作を踏むことなく入手したアイテムの3Dモデルを閲覧できるアイテムメニュー」や、「個々のスキルPerkを星にたとえ、片手武器・魔法などのスキルを星座に模して並べたスキルメニュー」など、見やすさとファンタジー作品らしさが同居し非常に見栄えがよい。
    • 加えて、メニューボタンを押したあとはスティックを倒すだけで各項目へ移行できるなど操作性は快適。直感的で滑らかなメニュー画面を作るに当たって、スタッフはApple iTunesなどを参考にしたという。
      • 360版は後にオプション機器「Kinect」対応アップデートも配信され、音声認識でのメニュー操作やアイテムのソートなども可能となった。
  • 気に入ったアイテムや魔法・パワーを「お気に入り」登録することにより、いちいちアイテムメニューにアクセスすることなくボタン1つで「お気に入りメニュー」を呼び出し素早く装備して使ったりできるようになった。

戦闘要素

ステータスの簡素化

  • 本作のプレイヤーに関して、能力値は各スキルレベルを除いてはヘルス・スタミナ・マジカの3つのみに。
    • そしてレベルアップ時にスキル画面を開くと、好きな能力値を選んで上げられるというシンプルかつ自由なものになった*2
  • 片手武器や防御といったスキルはこれまで通りプレイヤーの行動によって自動で成長。
    • スキルレベル自体で対応するアクションが強化され、与ダメージを増やしたり、防御によるダメージ軽減率を伸ばしたりなどの効果を発揮する。

スキルツリーとPerk

  • Perk(スキル毎に対応する特殊能力)はレベルアップ時に得られるPerkポイントを振り分けて獲得する、いわゆるスキルツリー形式になった。スキル画面を開くと強制的に選ばされる能力値と違い、Perkポイントは保留可能。
    • 本作では基本的にどのスキルを上げても同じようにレベルアップするので、前作の様にスキルの上げ方に神経質になる必要はない*3
    • 例えば生産スキルでレベルアップして体力やスタミナを鍛えることができる他、武器や隠密系のスキル上げで獲得したポイントを魔法の分野に振ることもある程度可能。
    • ただし、大抵のPerk獲得には一定のスキル値が必須で、ツリー深部のPerkは相応に高いスキル値を要する。
    • ほとんどのスキル値そのものも対応する分野にしっかりと影響を及ぼすため、(スキルの上昇で自動獲得するPerkがなくなったとはいえ)スキル値が軽視されるということにはならない。
  • レジェンダリースキル
    • パッチ1.9ではカンストしたスキルレベルをリセットしPerkを払い戻す「レジェンダリースキル」が登場。スキルレベルと取得Perk以外は据え置きなのでレベルは上がり続け、根気さえあれば全てのPerkを手に入れることも可能。
    • ただし、レジェンダリー化したスキルは初期値に戻るため、戦闘系スキルの場合は強化されたNPCに対しいきなりキャラが弱くなってしまう。命に関わる重装・軽装・防御や回復をリセットするには特に注意が必要。

戦闘スタイル

  • 武器や防具の装備については、胴防具が上下半身一体化されるなど簡略化した代わりに、武器や魔法は右手/左手にそれぞれ任意のものを割り振る方式に。
    • 盾や松明など一部のアイテムは左手専用だが、ファン待望の二刀流や両手に同じ魔法を装備し同時使用することで効果を上げるPerkなどが登場、装備選択の幅が大きく広がった。
  • 戦闘システムにおいても、盾や武器の柄で敵を殴り体勢を崩す「バッシュ(コマンドは防御中に攻撃入力)」や、体力が低い相手に攻撃すると発生することがある特別なトドメ演出「フィニッシュムーブ」が登場。戦闘に若干ながら爽快感とメリハリが生まれた。
    • フィニッシュムーブは『Fallout 3』以降の「V.A.T.S.」機能をベースにした演出で、回転斬りや強打といった専用モーションの攻撃でトドメを刺す。刃物のフィニッシュムーブには斬首攻撃もある。
      • これまではプレイヤーの意思に基づく人体欠損描写は総カットだったが、CEROの基準が変更されたのか国内据置機版でも『Gears of War 3』の様に断面図に少しボカシが入っただけの修正で済ましている。
      • そのため、本作家庭機版ではレーティングが『Fallout』シリーズと同じCERO:Z(18歳以上のみ対象)となっている。
  • またベセスダ社内スタッフ有志による「1週間で追加コンテンツを作る」というゲームジャムイベントにより製作された成果物は、その半数が後のDLCや無料アップデートに組み込まれた。
    • パッチ1.5では遠距離攻撃や魔法使用時のフィニッシュムーブ(キルカメラ)が、数が少なかった両手武器や素手攻撃の新しいモーションと共に無料で搭載。
    • パッチ1.6においては、馬に乗った状態で武器を扱うことが可能になる騎乗戦闘機能が実装された。今となっては無料パッチにしては気前がよすぎるレベル。
    • これ以外でも、DLCにてドラゴンの素材を用いた武具の作成を追加するなどファンの要求にもそれなりに応じている。

特殊能力

  • プレイヤーが使える新たなパワーとして、通常の魔法とは違った独特の効果を持つ竜語魔法「ドラゴンシャウト」が登場。コストは時間経過によるクールダウンのみ。
    • 補助的ながらなかなか強力なので、戦闘スキルや通常の魔法と組み合わせて使うことで強敵にも有利に立ち回ることができる。
    • ドラゴンシャウトは各地で石碑を発見し、かつ後述するドラゴンとの戦いを制してドラゴンソウルを得ることで使えるようになる。
  • シャウトを複数種類使えるNPCは極めて限られており*4、ストーリー上でもドラゴンとドラゴンボーンが超常的な存在であることを表現する要素となっている。
  • 前作では形態変化は吸血鬼のみだったが、本作では『Daggerfall』や『Morrowind』で存在した「ウェアウルフ」が復活。行動に制限は掛かるが、人狼ならではの様々な能力を得られる。
    • 高レベル帯では火力不足になりがちだが、病気への完全耐性が備わり変身中は高速で移動できるのに加え、DLC「Dawnguard」において専用のPerksツリーが登場し、素では行動の選択肢に乏しい戦闘面も強化できるようになった*5
    • シリーズ通して「厄介な疫病」という認識だった「吸血鬼化*6」にもDLC「Dawnguard」において強力な救済措置が設けられ、吸血鬼として猛威を振るいたかったプレイヤーも名実共に夜の支配者としてスカイリムに君臨することができるようになった。

その他の戦闘要素

  • 襲ってくるドラゴン達ともストーリーの序盤から戦闘が行われる。このドラゴン戦の実装はピクサーの社員が担当しており、専用のBGMが流れ、手に汗握る展開になる。
  • 細かいところでは、前作ではプレイヤーのレベルに合わせて敵のレベルも上昇し、山賊の装備がどんどん豪華になり、そこら辺のゴロツキがデイドラ装備を身にまとってるとかとんでもないことになったが、今作では山賊は山賊らしく革装備や鉄装備などに留まるようになった。
    • 山賊団のリーダーなどはスチールプレート装備など高額な装備をしていることもあるが。

ファストトラベル

  • オープンワールドゲームには欠かせないファストトラベルだが、本作のそれはあくまでも「高速移動」となっている。
    • つまり、ゲーム最初に訪れるリバーウッドから最初の本拠となるであろうホワイトランまでこれを行うと、「徒歩で移動した相当の時間」が経過する。
      • そのため、他ゲームのファストトラベルに慣れたユーザーからは「何故時間が経過しているのか」とバグと勘違いされることもある。
    • また、馬車で金を払えばまだ行ったことのない街や砦などに最序盤から行けてしまうため、ファストトラベルに慣れたユーザーからは混乱する声もあった。

生産要素

  • 冒険や戦闘だけでなく、料理・鍛冶・錬金術・付呪などといった生産要素も充実。
    • 鍛冶・錬金の施設は最初の町・リバーウッド、付呪器も2つ目に訪れるホワイトランで見つかるので、すぐに生産プレイに入れるようになっている。
    • 料理は焼き肉やシチューなど、作れるアイテムはどちらかと言うと回復効果より雰囲気重視のものが多くスキルなどもないのでほぼお遊び要素である*7
    • DLC第二弾「Hearthfire」は雰囲気要素の大幅増強に定評があり、導入するとさらにパイや蟹料理なども生産可能に。
    • 鍛冶は材料を鉱山で採掘したり動物の毛皮から革をなめしたりし、鍛冶屋の鍛造設備を借りて店では売られない稀少な装備を自作できる。
    • 加えて、作業台や砥石で武器や防具を強化することもできるので、序盤に手に入る装備の外見を気に入ったが後半の高レベル帯では性能不足で使えない…などといった事態を防ぐこともできる。やり過ぎると大変なことになるが後述。
      • また、今作ではチュートリアルとも言える依頼もあるので簡単に作成のコツをつかめる。
    • 錬金術も同様。山野を駆け回り集めた材料で便利な薬や毒を作製できる。これまたやり過ぎると大変なことになるが(ry
    • 魔法のアイテムを解体・解呪することで魔法効果を抽出し、魂石を依り代に新たな魔法のアイテムを作製する付呪も、利便性もあり気に入ったアイテムへの愛着を湧かせる。例によってやり過ぎると大変な(ry
    • また前作やこれまでの『Fallout』シリーズでは、武器や防具を使い続けると消耗し壊れてしまうので逐一修理しなければならなかったのだが、本作では装備の耐久力は完全に廃止されている。

DLC

  • 前作『Oblivion』では大小10個のDLCが出ていたが、今作では発売前から中規模以上のDLCを数を絞って発売することを明言していた。
    • 前作「Shivering Isles」のような追加ディスクの発売はなかったが、個々の規模自体がそれらの追加ディスクに相当するものとなっている。
      + DLCの紹介
      • #1「Dawnguard」
        • ヴァンパイアロード・ハルコンの復活と、その打倒を目的とするヴァンパイアハンター「ドーンガード」の物語。
          • 最初はドーンガードに協力していくが、最終的にヴァンパイア側につくことも可能。
          • 先述通り、吸血鬼とウェアウルフにPerksツリーが追加。
          • 主人公自身もヴァンパイアロードになれる。専用のスキルも追加。
        • ヒロイン・セレーナは通常の従者と違い、連れ歩くと街で様々な反応を見せる人気キャラ。
          • 顔はベセスダクオリティなのでMODで美少女化する人も多く、そのMODも多様。
        • クロスボウ装備も『Morrowind』以来の復活を見せる。
        • 追加マップとしてオブリビオンの領域「ソウル・ケルン」へ入ることもできるようになる。
      • #2「Hearthfire」
        • 家のなかったファルクリース、モーサル、ドーンスターの領地に土地を買って家を建てることができるようになる。
          • 土地を買っただけでは更地なので、材料を集め少しずつ「自分だけの家」を建てる。このプロセスが自宅に愛着をわかせる。
          • 家は設計図通りにしか作成できないが、ある程度パターンが用意されているので好きに作ることができる。
        • 作成した家には配偶者はもちろん、町の子供を養子として引き取って一緒に住むこともできる。従者を執事に任命することも。
        • 本作の他DLCより小規模・安価ということにはなっているが、前作の家屋追加DLCと比べればだいぶ好評。
          • 後に発売された『Fallout 4』の本編における「街自体を自由に作成できる」という要素の礎になったとも言われている。
      • #3「Dragonborn」
        • 「最古の」ドラゴンボーン・ミラークの復活と、「現代の」ドラゴンボーンである主人公の戦いが、追加マップ「ソルスセイム島」やオブリビオンの領域「アポクリファ」を舞台に繰り広げられる。
          • ソルスセイム島は前々作『Morrowind』のアドオン「Bloodmoon」でも舞台になった島。レッドマウンテンの噴火で避難してきたダンマー達が街を作っている。
          • そのため、モロウィンドとスカイリム両方のロケーションが合わさったような景観をしている。遠くに見えるレッドマウンテンの噴火は一見の価値あり。
        • ドラゴンに乗って空を飛べるようになる新シャウトの登場。待望の竜騎兵プレイが実現。
        • 軽装の高レベル帯補完としてドラゴン系装備がついに追加。

Win版のMOD

  • 前作『Oblivion』のMOD製作者が何名か開発に携わっており、それらを意識したと思われる新機能の追加が多い。
  • 本作も公式のMOD製作ツールとして「Creation Kit」が配布されており、これまでどおりやる気と仕様の理解とバグにめげない根気があれば誰でもゲームの拡張・改善やゲーム性の変化を行えるようになっている。
    • 発売元のBethesda SoftworksもMODに対して非常に好意的であり、Creation Kitで何ができるかをゲーム販売後のイベントで紹介している。
    • 本作はValve Steamで配信されたことを利用してSteam Workshopにも対応したため、気軽にMODをアップロードできるようになっている。
    • そこでは「BethesdaとValveの友情の証として」Valveの人気作品である『Portal 2』のあるキャラクターを登場させるMODをValve社が作成している。
    • 発売から数年経った現在でも修正パッチを含め有志の積極的な開発が行われており、超大規模なものでは本作のエンジンで『Morrowind』及び『Oblivion』を再現するプロジェクトや、完全新作を実装する「Enderal」が制作されている。
    • MODに関してはほとんど全てがフリーソフトで作成することができ、ソフトの操作方法の習熟は頑張る必要があるもののMOD作成の間口は広い。
      • そのため、単に「ゲームを遊ぶ」だけではなく「ゲームを弄る」ことに目覚めたプレイヤーも数多い。
  • 2015年4月、本作はSteam Workshop経由でMODの有償販売認可の第一弾ソフトに選ばれたが、賛否が割れた(やや否寄り)うえにトラブルも続出したため、同月28日に中止となり払い戻しとなった。

その他の評価点

  • 前作の200年後が舞台であるだけに、前作までで登場したNPCの幾つかには血縁者と思われる人物か登場。
    • 一部NPCも意外な形で再登場。前作をプレイしているともうちょっと楽しめる作りになっている。
  • 老人と子どもの実装
    • 前作まではNPCも主人公と同じモデルを使っていたため、基本的には同年代ばかりが町にいるように見えたが、今作では老人と子どものNPCが登場。一気に町に生活感が見られるように。
    • 子どもNPCはDLC「Hearthfire」で養子として迎えることが可能になった。
    • ただし、子供の種族はスカイリム地方を広範囲に支配する「ノルド」ばかりで、獣人であるカジートとアルゴニアン種族の子供はいない。
      • これを受けてか、カジートのNPCの1人である「ほら吹きのムアイク」には「ムアイクは子供時代のことを覚えていない。たぶん、そんなものはなかったんじゃないかな」と有名な台詞を言わせている*8
  • 「読める」竜語
    • 本作で登場したドラゴンの言語を用いた特殊能力「ドラゴンシャウト」は、各地に散らばる言葉の壁から一語を獲得できるが、その言葉の壁に書かれた竜語もきちんと意味を持った文章となっているほどに作りこまれている。
    • この架空言語に読みもきっちり設定されており、ドラゴン達が互いに会話する際はこのドラゴンの言葉を交わすことになる*9。そして、そちらも翻訳が可能である。
      + 竜語の翻訳
  • 上述のムアイク以外にもスカイリム全土には有名映画などやゲームのちょっとしたパロディ、特に意味がないのか没ネタなのかDLCへの伏線なのかわからない小ネタなども所々にこっそりちりばめられている。妄想を膨らませたり、思わずニヤリとすることも。
  • 鍛冶場での武器、防具の作成・強化や、料理などの生産系の要素も充実。
    • 料理は低コストで低回復量のアイテムを作り出すという、雰囲気作りの側面が強い要素ではあるが、鍛冶はスキルや能力の上昇にしたがって作れる装備や強化の度合いも変化する。
    • そのため、店ではなかなか手に入らない装備を大量生産したり、序盤に手に入れて気に入った外見の装備を強化し終盤まで愛用したりすることが可能になった。
  • ゲーム内の言語は音声や本の内容からドラゴンの台詞に至るまでフルローカライズ。市民の会話や宿屋の喧噪、山賊の鼻歌などを字幕に頼らず聞き取ることもでき、没入感が高まる。
    • 汎用のセリフは英語では男女共に共通の文を使っているが、吹き替えによってそれぞれ異なったセリフを喋らせることが可能になった。
    • ただ、字幕には適用されないこともあるため、しばしば音声の内容が一致しなかったり、性別に合わない訳となることもある。
    • 前作までは一部の主要NPCを除いて種族ごとに同じ声優が担当していたが、今作では英語版・日本語版ともに70名以上の声優が声をあてており、それぞれのNPCの年齢や性格などが反映され表現が豊かになった。
    • 『New Vegas』とは異なり遍く名を知られる声優は少ないが、全体的な質は向上しており、翻訳の質はともかく声質に違和感を持つことは少なくなった。
    • 英語版では演劇・映画・ゲーム業界で著名な俳優が多く参加しており、中には後述するように日本でも名を知られる者もいる。
    • 他にも子供のNPCは実際の子役が声をあてたり、ノルドのNPCは北欧訛りが表現されているなど、むしろ原語版ほどボイス面に力が入っていることを実感しやすい。
    • NPCは世間話の他にも、近くのダンジョンの情報やドラゴンの目撃情報をつぶやくことがあり、特定の会話や書籍を見ることで追加されるサイドクエストやマップマーカーもある。
    • そのため、「小耳に挟んだ噂を元に冒険に出発」という何とも冒険者心をくすぐるシチュエーションを体験することも少なからずあるだろう。
    • NPCや衛兵の反応も非常に細かく、見ていて大変面白い。例えば、
      • 物を捨てた場合、「いらないならくれ」と言ってくる。まれに他のNPCと奪い合いの喧嘩をすることも。好感度が高いNPCなら届けてくれる。
      • 走っていると「何を急いでいるんだ?」と言い、ぶつかると「気を付けろ!」と怒られる。
      • 装備・所持品・今までに取った行動等によって様々なことを衛兵が言う。ドラゴン系防具を装備していると羨ましがり、錬金レベルが高いと酒を作ってくれと言ってくれるが、盗賊ギルドに加入していたり、隠密・スリ・開場のレベルが高いと近寄るなと罵倒される。
  • 発売前に副社長のPate氏が発言した「リードプラットフォームは360」の言葉通り家庭用向けに最適化されており、以前の作品よりは安定して楽しめるようになった。
    • といっても長年の上客であるWin版が蔑ろにされているわけではなく、前述のValve社との協力に加え、ハイスペックPC向けにゲーム内のグラフィックをより美麗な物に置き換える高解像度テクスチャパックMODを無料DLC扱いとして配布するなど、それぞれのハードウェアの強みを最大限に活かせるサービスを行っている。
    • なお、PS3/360は当時のPCと比べても性能自体はやや劣るので、多少型遅れのPCでも十分プレイが可能。最適化の恩恵かWin版では全体的にこれまでと比べて驚くほど動作が軽い。
  • 大型タイトルで時折問題になる容量問題も、マイクロソフトが新しく開発した圧縮技術のおかげで解決できた。
    • ちなみに、CS版の容量は3.8ギガバイト。前作『Oblivion』や今作のWin版が6.5ギガバイトなので約半分である。
  • 先述の通り、システムに『Fallout』シリーズのものが逆輸入されている。
    • 特にピッキングは『Fallout 3』のものにかなり近くなった他、成長要素にもある程度『Fallout 3』のシステムに近寄った点がある。

賛否両論点

アクの強いキャラクター造形

  • 前作『Oblivion』や同様のシステムを備えた兄弟作『Fallout 3』の開発を経て大幅に改善され、徐々に日本人にも親しみやすい外見になってきたキャラクター造形にはなっている。
    • しかし、「リアリティ重視の世界観にモデルのような美男美女はいらない」という海外の一部のファンからの苦情や、「不満があるならWin版でMODを使え」という開発側の姿勢もあり、特に日本人に好まれやすい中性的な顔立ちのイケメンや可愛らしい女性などを作ることはWin版でMODに頼らぬ限り難しい。
  • 顔の造形もパーツ選択式になりしかもパーツ自体それほど良くないため、極めればどうにかなった『Oblivion』よりも種族毎の差が開いてしまった。
    • 前作よりはマシになったがNPCの美形・普通・不細工の比率も現実志向。仮に美形が登場してもイベントなどで死亡することが多い。
  • どの部位もアクの強いパーツが多く、美形を作るのは難しいが、世界観を重視する濃いファンタジー好きからは評価されている模様。
    • 例として、エルフ族の容貌は『指輪物語』以降に定着した端麗な美男美女ではなく、極端な吊り目と骨張った輪郭が特徴的な異形になっている。
    • ヨーロッパの民話などに見られる魔物としてのイメージでデザインされていると思われ、総じてあまり善人風には作れない。
    • 猫系の獣人カジート、爬虫類系の獣人アルゴニアン、エルフ族に分類されているが猪や野豚を思わせる容貌のオークは、元から人間とかけ離れているだけに、人間の美醜とは違った基準でキャラメイクをすることになる。
    • また、キャラメイクに関わる話ではないが、カジートとアルゴニアンは口調や声質などのキャラ付けが独特。非常に個性があって面白い。
  • キャラメイクとは関係ないが、子供の顔がワンパターンな上にやたらとブサイクなため、「じゃがいも」と揶揄されている。

ロケーションの少なさ

  • 北国であるスカイリムを舞台にしたため、荒涼とした雪景色が大半を占めている。
    • 南国のような湿地帯から雪国や広大な草原地帯など様々なロケーションがあったシロディールと比べると少なく感じ、どこも同じような景色に見えてしまう。
    • 常に吹雪いている地域や険しい山岳地域などのロケーションはあるがあくまで雪国の範疇を出ない範囲である。
    • また、シロディールにあった巨大な塔「白金の塔」やヴァーデンフェル島の首都ヴィヴェク・シティに浮かぶ巨大な岩山「真実省」のようないかにもファンタジーといったランドマークもないため異世界を旅している感もない。

その他の賛否両論点

  • 会話関連
    • 『Fallout 3』及び『New Vegas』同様に「必要な話術レベルを満たしているか」で説得・恫喝の成否が決まるが、本作では何も表示されない。
    • これには、成否がわからないので緊張感がある一方で、効率良い選択ができずに不便だという声もある。
    • また、『Fallout 3』と同様に商人との取り引きやイベント以外では「会話モード」が無くなってしまった。
    • 住民に話しかけても一言返されるだけである。前作までの住民に話しかけて「噂話を聞く」という方法もなくなった。
    • NPCに近寄るだけで話しかけてくる。すれ違いざまに何かつぶやかれたかと思ったらおもむろにクエストが始まることも。
      • なんとイベント会話中でも話しかけてくる。過去作と同じくNPC同士の会話もあるため、街中でイベントがあると「イベント会話」+「話しかけてくるNPCの会話」+「NPC同士の会話」が同時に行われ大変なことになる。
    • 字幕は一番近いキャラクターのセリフのみしか表示されないため位置関係によっては字幕も入り乱れ聖徳太子でもなければ対処しきれない。
  • 日本語字幕の男女の差分が無い場合がある
    • 宿屋に止まる際に音声では「もちろん、一泊でいいわね」と言っているのに、字幕では「もちろん、一泊でいいな」となっているなど。
  • 「お気に入りメニュー」関連
    • 前作や『Fallout』シリーズの「方向キーの上下左右斜めの計8方向に1つづつ割り当てられる方式」の方が、登録数こそ少ないもののメニューを開く必要がなく、素早くアイテムを呼び出せたため批判的な意見も少なからずある。
    • また、お気に入りの方向キーの左右で武器変更する際、ボタンを押してから武器が変更されるまでの間に0.5~1秒間のタイムラグが発生する。敵との戦闘中にこれほどの隙が発生してしまうのは流石に厳しい。
  • 戦闘関連
    • 基本的な戦闘のテンポやモーションはよく言うと地に足の付いた、悪く言うともっさりした物であるため、スピーディでスタイリッシュなアクションや、回避やカウンターなどが重要になるヒリヒリした戦闘を求める層からの印象は悪い。
  • NPC
    • いくつかの未完了クエストに関係する名有りNPCが不死設定になっており、「皆殺し」という選択肢を取ることはできない。
    • この仕様は皆殺しできた3作目で自分で殺したり戦闘に巻き込まれて死んで「クエストが詰んだ!」という批判があまりに多かったため、前作から少数ではあるが存在していた。
    • 前作では不死設定になっているNPCにカーソルを合わせると特別なアイコンが出たが、今作ではアイコンが出ないので一見ではわからないようになっている。
  • 装備関連
    • 『Morrowind』→『Oblivion』→『Skyrim』とどんどん装備が簡略化。今作ではとうとう鎧の上下が1つに。最新作になるほどコーディネートの幅が狭まっている。

問題点

バグとフリーズ
もはやシリーズの悪い伝統であるバグ、フリーズは今作でも残念ながら健在。

  • クエストが発生しない、実績/トロフィーが解除されない、特定の場所に入るとフリーズする、特定の手順を踏まないとクエスト進行が滅茶苦茶になり詰むなどの深刻な物も多い。
  • 特定のスキル経験値を無限に得られる、凄まじい性能を持つ装備や薬を作成することができるといった「裏技」的なもの、さらには「半分土に埋まった状態の中年男が一定周期で増殖する」「着地したドラゴンが高所落下ダメージ判定によって即死」「マンモスが大きさ的に通り抜けできない地形に無理矢理進み続けた後、カタパルトの如く高速で射出される」などシュールギャグのようなバグも多数発生する。
    • とりわけ今回はクエスト関連のバグが異常なほど多い。同胞団・盗賊ギルド・デイドライベントなど、進行不能になって詰むバグが多数存在する。
    • メインクエストでも特別な手順を踏まなくても、本来もらえるイベントアイテムをもらえず進行不能になってしまう場合がある。
    • 一応、DLCのクエストを進めれば「実はアレは2つあったのだ」という展開になり、もう1つの方を手に入れることで進行させることはできる。しかし、結局2つ揃えられないためDLCのクエストは進行不能になってしまう。
    • 「何かイベントやクエストに出くわすたびに攻略サイトをチェックしてそこで起きうるバグや不具合をチェックしてそれを回避するネタバレ上等プレイ」をするか、「事前のセーブを残してバグが出たらロードする」などの「風情のない」遊び方をしない限りは間違いなくどこかでフラグ抜けなどが起きるといっても大げさではないのである。
    • シリーズファンはあきらめてMOD導入やCKでフラグなどを書き換えるといった対応で受け入れているが、一般的なゲーマーの感覚で見ればバグゲーの烙印を押されても文句いえないレベル。
  • 今作はクエストの種類が追加され行き先が各地のダンジョンからランダムに選ばれる物もあるが、それが原因で発生するバグもある。
    • 特にクエスト開始前に特定のダンジョンに入っているとクエストが完了できないなど、自由な冒険を阻害する洒落にならないものも。
  • 以前の作品と比べ、致命的なものは後日配布されるパッチで修正されているが、それが追いついていなかったのが現実である。
    • そもそも昔からの体質である開発側がユーザをデバッガー扱いしてパッチを配布する姿勢は家庭用ユーザーからは全く評価されていない。
    • 一部の熱狂的なPCユーザーの中には「俺たちがデバッグするからさっさと出せ」という類もいたりする*10が、ユーザー次第で抜本的な対策の余地がない家庭版の格差がますます際立っている。
    • 日本語版の場合、原語版よりもパッチ配布に時間がかかるため、正式なバグ修正は余計に遅れてしまっていた。

かゆいところに手が届かないUI

  • 所持品関連
    • メニュー画面での所持品は全て五十音順に表示されるのに対し、引き出しや宝箱等の収納画面でのアイテムは、何故か五十音順ではなくバラバラに表示される。
    • それ以外にも、とあるクエストアイテムが○○(4個)ではなく1個1個別々に表示されたり、クエストアイテムがクエスト完了後も捨てられなかったりと、地味ながら鬱陶しい不具合が大変多い。特に後者はかなり頻繁に発生する不具合であり、攻略サイトなどでも問題視されている。
    • 前者は同じ名前のクエストアイテムが最大で24個並ぶため、アイテム欄をかなり圧迫する。しかもクエストアイテムなので預けられず捨てられない。
      • 一応は回避策として、事前にある程度集めてからクエストを進めるという方法がある*11。しかし、完全に集めきってからクエストを進めると、進行不能になるという本末転倒なバグがある。
    • UIがコントローラーに最適化され過ぎたため、マウスとキーボードコントロールではかなり使いにく、それこそMOD導入の価値が充分にあるほどである。
  • 操作性
    • モーション中の先行入力を受け付けない
      • 単体では問題ないのだが、戦闘中などの緊迫した状態では枷となる。例えば隠密状態で不意打ち後に立ち上がって普通に戦おうとした場合に不便。
      • 不意打ちで確殺できる相手なら問題ないのだが、スキルや難易度次第ではそうもいかずモタついて隙を晒してしまう。
      • ちなみに、ジャンプやスプリントで隠密状態から立ち状態に戻ったりはしない。
      • 他にも戦闘中に回復魔法に持ち替える際にも、持ち替えモーションが完了するまでは詠唱を開始できないのでわずかな時間だが地味にストレスになる
    • 同じキー入力を何度も求められる
      • 閉じたはずのメニュー画面が閉じていない、一人称/三人称視点の切り替えがスムーズに行われないなどの問題がよく発生する。
      • 一応はESCキーやFキーを連打すればいいのだが、やはりストレスになる。
    • 選択肢がワープする
      • 会話の選択肢をクリックした瞬間に、突然別な選択肢が割込む不具合が頻発する。最初のクリックの時点で選択が決定されておらず、連打してうっかり割り込まれた方を選んでしまう事故が多い。
      • メニュー画面でもアイテムを選択した瞬間に、別なアイテムにカーソルがワープしてしまうことが度々起こり、ユーザーのストレスになる。
  • 武器の付呪
    • スキルやパークなどによる変動があるためか、付呪された武器の効果回数はゲージでの表示になり、具体的な使用回数を知ることができなくなった。
    • 「強力な武器を拾ったと思ったらゲージの欠けが妙に大きく、実際使うと一気にゲージが減る」ということがある。
    • 自分で付呪をする際は効果の大きさと回数のバランス設定ができるため、作成画面で使用回数が表示されるが、完了したあとはやっぱり表示されなくなる。
    • また、付呪した武器防具には名前を付けられるが、今作では日本語入力に対応していないためアルファベットの名前しか付けられない。
  • マップ
    • マップは今作では衛星写真のように空中からスカイリムを見渡す立体的な格好になっている。
    • しかし、獣道はともかく主要な道路すら描かれていないため、マップを見てもどの道をどう通れば目的地にたどり着けるのかわかりにくくなっている。
    • スカイリムは山による起伏が多く、アイコンに向かって直進するだけでは辿り着けないことが多い。そして登れる地面と登れない地面との視覚的な差異はわかりづらく、目の前のアイコンまで大変な大回りを要求されることが多々ある。
      • 一応は千里眼という魔法を使うことで、クエストマーカーまでの正解ルートを教えてくれる。
      • しかし行きたい場所が必ずしもクエスト関連とは限らない。むしろ移動中に突発的に見つけた寄り道感覚のことが多く、あまり頼りにならない。
      • クエストマーカーがなくても、プレイヤーが任意に刺せるカスタムマーカーにも千里眼は対応しているが、目的地の場所もわからないのにマップ上にマーカーを刺せるものではない。
    • アイコンの色も白と黒の2色のみで、既到達地点は白、未到達地点は黒なのだが、ハッキリ言ってわかりづらい。
    • アイコンの種類も多いのだが、特定のアイコンのみを表示させるといったソート機能がないため、だんだん煩雑になってくる。冒険が進み地図が埋まってくると地図中が白と黒のアイコンで埋め尽くされてどこに何があるのやら…。
    • 地名検索機能もあるのだが日本語には対応しておらず、使い物にならない。
    • ダンジョン内のマップは小マップが用意されているのだが、黒地に白で線が描かれている上に平面なので立体的な構造の場所では現在地や道が把握しづらい。
      • また、「ブラックリーチ」や「忘れられた谷」といった中規模のロケーションもダンジョン扱いのため、広い割に地形が把握できず、さらにファストトラベルもできないためかなり歩き回るはめになる。
    • 地図も以前のような紙に描かれたものではなくなったことで情緒がなくなったとする声もある。
  • クエストマーカーの出ない探索系クエスト
    • スカイリムに散らばってるお宝を探すというクエストがあるのだが、目標物がある所を示すクエストマーカーが出ないため、攻略情報無しでコンプリートするのは非常に困難になっている。
    • 特に盗賊ギルドのクエスト「珍品収集」「草の根分けても」は不法侵入しないと入れない場所だけではなく、他のクエストを進めないと入れない場所にあったりとかなり大変な思いをする。
    • メインクエストで訪れる「ブラックリーチ」にのみ生える珍しい植物「クリムゾン・ニルンルート」もクエストマーカーが出ないが、ブラックリーチ内だけな上に生える場所に一定の法則があり、近づくと独特な音が鳴るので比較的わかりやすい。
    • DLC「Dawnguard」で訪れる「ソウル・ケルン」で探すことになる「ジウブの手記」はかなり小さな紙片を探すことになる。ニルンルートのように目印もない上に、戦闘の爆発などで吹き飛んでしまうこともあり、探すのは相当に骨が折れる。

PS3版のみ発生する致命的なラグ

  • PS3版は上記のバグに加えて、長時間のプレイで様々なフラグを立てることで画面がカクカクした紙芝居状態になっていた。
    • ただし、Ver1.4のアップデートにて上記の処理落ちは大幅に改善されており、『Fallout 3』や『New Vegas』と比較すれば遥かに快適になっている。

従者(フォロワー)の問題点

  • 従者には『Fallout 3』のような「遠距離攻撃をしろ」「援護しろ」「距離を取れ」といった指示や、『New Vegas』で使いやすいと好評だったコンパニオンホイールが削除。
    • 直接的に指定して相手を攻撃、自分の代わりに薪割りやアイテムの取得を行わせる仕様が導入されたが、『Fallout 3』及び『New Vegas』ほどの評価はない。
    • 『New Vegas』ではノーマルモードだと死なずに気絶し、戦闘終了後に起き上がる仕様だったが、本作では瀕死になった従者は回復し始めるまで暫く膝をついて動かなくなる他、敵のターゲットロックから外されて一定以上攻撃されない限り死なない、という処置に変更。
  • 会話からHPを回復させてやることもできず、戦闘中は回復魔法を掛けてやるか回復アイテムを持たせる以外にHPを回復させる方法がないのもやや辛い。
  • 攻撃魔法や回復魔法を覚えさせることができず、それどころか「渡した弓を使ってくれない」バグ*12まで存在する。
    • 弓関連ではさらに「一定条件で内部処理において初期装備の弓が増え続ける」というバグも発生。荷物の積載重量を圧迫していく事態も。
  • AIもあまり賢くなく、人一人分の通路や出入口で棒立ちになり、プレイヤーの通行を妨げることが頻繁に起こる。
    • 助走をつけて体当たりをすることでどいてもらえるが、もっと早くに気づいてほしいものである。
  • 家を買った上で特定の条件を満たすと、従者にすることが可能な私兵が対応する家に居座るようになる。
    • 一部の住宅では四六時中パンばかり食っている上に、こちらを見掛ける毎に「光栄です」「貴方の剣となり盾となります」と呼びかけてくるので地味に鬱陶しい。
    • それだけならまだしも、結婚して伴侶と同棲している状態でも居座り続ける。いくら家の護衛も兼ねているとはいえ、夫婦の愛の巣に赤の他人が居座っている状況は非常に気まずい。空気読め。
      • ちなみに、よくこの点で問題視された従者の性別は女性であるのだが、非常に勇ましい戦闘を行う。そして何故か設定されているモーションが男性のモーションと同じだったため、彼女はファンから「ゴリラ」の称号を得ることになった*13

質の低い翻訳

  • 日本語吹き替えのフルローカライズになってはいるものの、訳毎のクオリティに開きがある。
    • 一部のクエストにのみ登場する特殊なNPCは洒落等も日本語風にアレンジして分かる様に訳す一方、「エキサイト先生風の直訳によって変な日本語になっている」レベルの物が混ざったりもする。
      • 「クエストで十個程集める事になるアイテムの名前を間違えて表示する」など凶悪な物もある。
    • 特に良くネタにされているのは、ある船内で出会う「海賊船」と「最初の仲間」というNPC。それぞれ「Corsair(海賊)」と「First Mate(一等航海士)」の誤訳。
      • 「Corsair」には海賊船という意味もあるのでまだいいとして、「First Mate」に関しては前述の「エキサイト翻訳」でも正しく翻訳されている。前作に登場した一等航海士はちゃんと訳されていたのだが…。
    • 他にもメインクエストで盛り上がるべき場所や重要な局面であっても漏れなく誤訳しており、所々会話のドッジボールが起きたりと、シュールな雰囲気を醸し出している。
+ 会話のドッジボール例~メインクエスト序盤編~

前半省略。ドラゴンと戦うという話を聞き、動揺する衛兵たちに対して:


  • イリレス「この怪物から逃げたら、ノルド*14って名乗りなさいよね。一人で戦わせるつもり?」
  • 衛兵A「よすんだ!」
  • イリレス「でも、ここでは名誉以上のものがかかってるわ。考えてもみなさい。最後の時代以来、スカイリムで初めて見つかったドラゴンなのよ
    あいつを殺す栄誉はもらったわ。あなたが一緒ならね!
    じゃあどうするの?ドラゴンに殺されろっていうの?」
  • 衛兵A「おう!」
    衛兵B「その通りだ!」
  • イリレス「行きましょう」

プレイヤー「 (´゚д゚ )

吹き替え声優陣はどういう顔でこのアフレコを行ったのだろうか…。

■本来はこんな会話

  • イリレス「この怪物から逃げて、それでもノルドと名乗れるの!?(私に)一人で戦わせるつもり?」
  • 衛兵A「違う!」
  • イリレス「でも、これには名誉以上のものがかかってるわ。考えてもみて、スカイリムで古代以来初めて見つかったドラゴンよ
    あいつを殺す栄誉は我らのものよ、もしあなたたちが私と共に来るならね!
    さあどうする?ドラゴンを殺しに行くか?」
  • 衛兵A「おう!」
    衛兵B「その通りだ!」
  • イリレス「行きましょう」

  • 今作を担当したプロデューサーの岩本けい氏曰く「訳し過ぎない翻訳」でローカライズしたそうだが、Robber's Gorgeを「追いはぎ峡谷」と訳しているのにRobber's Coveを「ロバーズ洞窟」に訳すなど基準不明。
  • 前作で訳しすぎた名詞なども、一部は修正されているがそのまま使っている物も多く、中途半端になっている。
  • これらの原因は主に準備不足や、そもそも期間的に無茶な物をどうにか形にしようとしたためとされる。120万語の翻訳はもう少々時間を取るべきだった。
  • また、誤訳ではないが、台詞中でも漢字を誤読していたり音程がおかしかったりと奇妙な部分がいくつかある。
    • 誤読とは少し異なるが「白金協定」という単語は声優によって「しろがねきょうてい」「はくきんきょうてい」と読みにブレがある。
    • 収録の段階でどういったニュアンスで使われるセリフなのか分からなかったのか、主人公を褒め称える内容のセリフがダウナーな棒読みだったり、配達人が主人公に渡す手紙を探す際のセリフである「ちょっと待ってくれよ」が完全に人を呼び止める際の口調で収録されていたりと、早く発売するため質を犠牲にした感は否めない。
    • 漢字以外にも文字を読み飛ばしている部分など演技以外の部分で問題がある。声優が素でミスっているのか、台本にそう書かれているのか。
      • 狂神シェオゴラスや道化師シセロの吹き替えなど、名演はとことん名演であるため演技の差が余計に際だってしまうという面もある。
    • 男女共有のセリフでテキストが男女入れ替わってしまっている箇所が結構ある。
      • 言葉遣いの荒い接客をする女主人や、結婚した夫がオネエ言葉になるなど見た目とのギャップがすごいことに。字幕をオフにすれば気にならないが。
  • 誤訳・珍訳についてはこちらを参照。

戦闘関連の問題点

  • 武器・防具・魔法などのバランスは決して最高とは言えない出来。詳しくは後述。

戦闘バランス

  • 魔法関連
    • 近接攻撃や弓と比較して魔法が弱く、魔術師プレイの間口がかなり狭い。
    • 戦闘以外の用途の魔法は十分にあるので拘らなければ魔法関連のスキルが無駄にはなりにくいのだが、特に破壊魔法の威力が武器に比べて低く、対策をしなければマジカ効率も悪いため、戦闘で常用していくには計画を立てていかなければ厳しい。
      • 追い打ちを掛けるように、魔法関連の付呪はマジカ効率を改善するものしか使えず、錬金で作った薬がなければ魔法の威力を直接上げることはできない。
    • 火・氷・電撃の3属性に「追加ダメージ或いはダメージと同時にスタミナやマジカを減少させる」という特色が付いたが、敵は専用の特殊能力で強化されていてマジカ・スタミナがインフレしているために意味がない。
      • 敵に火耐性がなければ、たとえ高コストの魔法を使われようがスリップダメージで威力を底上げできる火炎系一択である。
    • 面倒なクエストの後に入手できる達人魔法の中には、「自分の魔法耐性に比例して威力が落ちる」と言う仕様の物*15もあり*16、魔法のがっかり感を増加させる一因となっている。
      • 達人クラスの魔法は、消費マジカがやたら高い割に効果は中程度であり、有効な活用にはその他のスキルの熟達も必要となってしまう。
      • 破壊の達人魔法は1種類を除いて範囲魔法であるため、効果的に用いるには敵の集団にある程度近づいてから発動させねばならず、使い勝手の悪さに拍車をかけている。
    • 根本的な仕様の問題として、(様々な要因により)単純に破壊魔法そのものが使い辛くなってしまっている。
      • 武器攻撃はスタミナが無くても通常攻撃ができるのに対し、プレイヤーの破壊魔法はマジカが無ければ何もできないので、その時点で圧倒的に不利なのである。せめて破壊の素人魔法だけでも消費がもっと少なければよかったのだが…。
      • 直接ダメージを与える破壊魔法が使いにくいこともあり、魔法をメインで使っていくには自分の防御力を上げる「変性魔法」や敵を仲違いさせたりおとなしくさせたりする「幻惑魔法」に加え、味方を異界から呼び出す「召喚魔法」や自身や仲間の回復やアンデッドへの攻撃を行う「回復魔法」をまんべんなく覚えつつ、それらの消費マジカを減らすために付呪を向上させて各魔法消費を減らすエンチャントを施していく必要がある。当然、マジカが無くなった場合に備えて何かしら武器も必要になる。
      • ただし、NPCを対象とする幻惑魔法は、達人クラスですらデフォルトではレベル25以下の敵にしか通用しない。このせいで、通用レベルを上げるPerkを取らずにプレイヤーレベルを上げるとほとんどの敵に通用しなくなってしまう。
      • 幻惑魔法を優先して育てていけば、ダンジョンの入り口で「狂乱」を発動しダンジョン内の全ての敵を同士討ちさせるといった遊びができるが、関連Perkを取らないでいるとすぐに通じなくなる。
      • 魔法使いは「状況によってあらゆる魔法やアイテムを上手く使い分ける」というプレイヤーの頭脳がリアルに試される立ち回りを求められるのだが、それを行うには先立つものとしてある程度まとまった量のマジカが必要になってくる。
      • 付呪によって消費マジカを0にできるのは相当後半なので、必然的にレベルアップ時のボーナスをマジカにガン振りせざるを得なくなるが、そうするとHPの紙化が進んでしまう上、後半では消費マジカを0にするためレベルアップで得たマジカがだんだん無駄になってしまう。
      • この点は北米でも「罠」と認識されており、魔法メインでもとりあえずHPを上げてマジカはマジックアイテムを購入して代用するのがセオリーとなっている。
      • それら以外にも、多くの魔法は「ボタンを押して詠唱してからボタンを放して発動」という手順を踏むので発動までに時間が掛かる、Perk取得までは発動時に大きな音が鳴るので敵に気取られやすい、仕様上不意打ち*17ができない、取得しなければならないPerkが多すぎてそれなりに戦えるようになるまで相当な時間が掛かる、ショートカットキーがとても足りないので頻繁にメニュー画面を開かされる、魔法は購入が基本なので金欠になりがち…と普通に武器で戦うのに比べて制約が多過ぎる。
  • 使いづらい両手武器
    • グレートソードなどの両手武器は、「盾を使わずに防御ができ(その分防御効果は落ちる)、振りは遅いがリーチと威力が大きい」という特色がある。
      • と思いきや、武器の攻撃力が低くとも攻撃の振りが早いため、結局総ダメージは片手武器の方が上回ってしまう。もっと速度が上がるPerkつき二刀流では言わずもがなである。
    • もう1つの長所であるリーチもそこまでアドバンテージがあるとは言えず、敵の攻撃に合わせてバックしたりシャウトを使ったりで十分に立ち向かえる。
    • 魔法も手に装備するというシステムと相性が悪く、魔法使ったあとで両手武器に持ち直すといちいち抜刀からやり直しになるため煩わしい。
    • 総じて、バランス型の剣盾、手数とスピード決戦の二刀流、一撃で叩き潰す両手武器の三竦みになり損なった印象が強い。
  • 格闘スキルの弱体化
    • 格闘スキルが撤廃されてしまったので素手格闘キャラを作りにくい。
    • 前作も付呪で威力や効果を底上げできず、リーチも短い不遇アクションではあったが、関連スキルがほとんど消えたことで威力を伸ばす方法が重装スキルのPerkと防具の格闘付与しかなくなってしまった。
      • カジートには素手格闘にボーナスがあるのだが、この問題のせいで後半は死にステータスになる。
  • バランスブレイカーになりがちな隠密スキル
    • 隠密スキルのPerkに、ダガーでの隠密攻撃の威力が15倍になるという、凄まじい倍率を誇るスキルが存在する。
      • 加えて暗殺者ギルドのクエストアイテムには隠密攻撃の威力を2倍にする装備も存在し、両者を併用すると倍率が30倍まで跳ね上がる。
    • これだけならば「隠密=不意を突いて即死させる」というイメージに即したデザインと言えなくもないが、さらにツリー最終盤に「戦闘中であろうと隠密行動することで、短時間ながら強制的に隠密状態になる」というPerkもあるため、敵の前で隠密 → 攻撃 → 隠密…を繰り返すことで30倍の攻撃をし続けられてしまう。
    • 隠密行動がしゃがんているポーズであることからこの戦法が「屈伸」と呼ばれることも。
    • とは言え、ダガーは素の攻撃力値が最も低い上、片手剣スキルに威力アップのPerkがないといった特殊な武器カテゴリなので、少々行き過ぎたもののこれもバランス調整ともいえる。
      • プレイヤーが隠密状態でもフォロワーや馬と交戦していると隠密攻撃は成立しないため、単独行動をするであろう暗殺者RPなどには、ダガーのフィニッシュムーブや、隠密攻撃倍増アイテムの取得条件も相俟って臨場感も高まる。
  • Skyrim』で最重要な「弓」
    • 今作の肝であるドラゴン戦ではダメージを与えて地面に落とさないと接近戦に持ち込めないこと、上記の通りプレイヤーの攻撃魔法関連が弱体化したこともあって弓矢・ボウガンは飛び道具としてのウェイトがかなり強くなっている。
      • うまいこと隠密攻撃も組み合わせると敵の瞬殺も容易であり、下手に接近戦を行うよりも効率、威力が高い。
      • そしてドラゴン戦は比較的頻繁に対空戦をやる羽目になるので、Skyrim』で生き延びるのに必要不可欠と言うレベルで重要な武器となった。
  • 水中で抜刀できない
    • 今作では泳いでる最中に武器や魔法で攻撃ができなくなっている。武器を抜いたまま水中に入ると自動で仕舞う。
    • 水中にはスローターフィッシュという敵がいるのだが潜ってる最中に攻撃できないので、水中で宝探ししてる際などに見つかったら陸まであがらないと反撃できない。
    • また、ファストトラベルしようとしたときにスローターフィッシュに見つかってると「戦闘中にはFTできない」という仕様により、戦闘状態解除されるまで離れるか倒さないとFTできなくなる。
      • しかし、水中にいるスローターフィッシュはかなり見つけにくいのでどこに敵がいるのか全く分からない状態になることも。
      • また、水中にいるので弓矢も当てづらい。しばらく動かずにいると水辺までやってくることあるので剣を当てることができるようになるが…。
  • 鍛造・武具関連
    • 鍛冶関連の強化が強力すぎる。ある程度のレベルの装備は適切なスキルと能力さえあれば、本来なら伝説の品であるデイドラアーティファクトすら軽く越える攻撃力まで仕立て上げることができてしまう。
      • 今作は装備の強化率に上限がないため、鍛冶スキルのPerk(特定の武具を通常の2倍に強化するもの)と鍛造スキルを一時的に上げる魔法や薬品などを併用すると、天井知らずのダメージをたたき出せる物が作れてしまう。
      • 付呪や錬金術で鍛冶スキルを一時的に上げる薬があれば対応Perkがなくても同様のことができるが、バランス関連の面からやり過ぎだとする声も多い。
    • ドラゴンの鍛造術に対応する武器が用意されていなかった
      • 鍛冶のスキルツリーは軽装(鋼鉄 → エルフ → 高度(一部重装備含む) → 碧水晶 → ドラゴン)と重装(鋼鉄 → ドワーフ → オーク → 黒檀 → デイドラ → ドラゴン)の2分岐だが、どちらも鋼鉄に始まりドラゴンに終わる形となっている。
      • 上を見れば分かるように、軽装は重装に比べ製作できる装備が1種類少なく、そしてドラゴン装備の武器はDLC「Dragonborn」が無いと使用できない。
      • これを抜かすと重装はデイドラ装備(レベル90)で作る武器が最強武器なのに対し、軽装は碧水晶装備(レベル70)が最強武器となってしまい、ステータスが大きく劣ってしまう。
      • かと言って重装に問題がないわけではない。結局レベル100のドラゴン装備はあくまで軽装分類であるためか、レベル90のデイドラ装備の方が防御力が高い。
      • よって、よほど隠密プレイに拘らないならレベル100まで上げてドラゴン装備を作る必要性は存在しない。ドラゴン装備の方がデイドラ装備より軽いという点も「装備している重装鎧の重量がなくなる」というPerkのために最終的に無意味になってしまう。
      • 正直使い道のないキネクトコマンドや騎乗攻撃を追加するより、軽装系アイテムの性能をアップデートで修正してくれた方が…。
    • 「全身を軽装or重装で揃える」や「全身同じシリーズの装備を付ける」と防御値にボーナスいうPerkがあるため色んな防具を装備するといったコーディネートにも制約が出てる。

前作と比較しての問題点

シリーズ物の宿命か、この作品も前作『Oblivion』と比較されることが多い。

  • 上記したバランス面などに加え、以下の2点についてもWin版ではMODが作成されているため、ユーザーによっては余り気にならないこともある。
    • バランス調整で講呪(オリジナル呪文の作成)廃止や錬金術・付呪のシステム変更による自由度の減少*18
    • 基本的には関連するクエストを完了すると対応する特定NPCから不死属性が外れるが、どうやっても不死属性が解除されないNPCが幾つかいる。
      • 中でもメインクエストに関わるあるNPCはかなり性格に癖があり嫌われているが、最後まで不死属性が外れない。
  • メインやギルドクエストも含めて全体的にストーリーが淡泊。誤訳のせいも多少あるが盛り上がりに欠ける場面や結局なんだったんだ?と思ってしまう展開が多い。
    • メインクエストは世界の脅威となるアルドゥインを伝説の力を持つ主人公が撃破するという流れなのだが、そもそもドラゴンが街や人々を積極的に襲う描写はランダム登場イベントに頼っている上に、またプレイヤーを英雄として持ち上げる展開も少ないため壮大な割に味気ない。
      • アルドゥインを見事滅ぼしても周囲からはほとんど褒めてもらえない。『Oblivion』でたとえるなら、クヴァッチを解放した直後よりも賞賛の声が少ないほど。むしろ内戦の停戦協定の際に単なる議長扱いされるなど、英雄なのに扱いが微妙に悪い。
    • 各ギルドクエストや内戦クエストではどれも新人(主人公)がなぜか周りから絶対の信頼を得、あれよあれよと出世コースを歩み、あっという間にトップに登り詰めるというスピード展開になる。
    • 前作と違って、単純な目標のクエストはランダムイベントとしてギルドメンバーから与えられるようになったためこのような展開になったのであろう。そのため、出世した後でも部下から仕事をもらうという変な状態に。
    • ユーザー間で恐らく最も評価の高い盗賊ギルドクエストでも基本的に一本道であり、あれこれとパシリをさせられた上でリーダーを押し付けられるが回りの部下共の態度は「仕事する気があるならやってこい」という有様。良き兄貴分として人気のブリニョルフに至っては「今用事あるから後でな」と相手すらしてくれなくなる。
    • 『Oblivion』で描かれたプロデューサーの趣味であり持ち味である、コテコテの王道展開がダークファンタジー的な重い展開を好む古参ファンにウケなかったことで迷いが生じたのだろうか。
    • メインクエストの途中に関わってくる内戦クエストも存在するが、両方終えたとしても文字通り「内輪揉め」を治めただけでなんの解決にもならない。そもそも混乱の種は「他国」の侵略なので…。
    • それなりに印象に残る内容になっているのは、せいぜい闇の一党と盗賊ギルドぐらい。ライトユーザー向けに簡素にした部分や古参向けに原点回帰しようとして失敗した部分が叩かれやすい傾向にあるようだ。
    • 本作発表前に『TES』シリーズの生みの親であるケン・ロルストン氏が定年退職しており、海外のファンの間ではストーリーの出来について心配がされていたが、それが当たってしまった格好になっている。
  • 会話モードがなくなった影響か、キャラクターはほぼ無表情。リアリティといえばそれまでだが、前作では好感度の高いNPCは満面の笑みを浮かべ、低いとしかめっ面になるなど多数の表情を見せていただけに残念がる人も多い。
  • 三人称視点モードではキャラクターはなぜか真正面を向いたままになっている。NPCはきちんとこちらを見るようになっているのだが。
    • そのため、たまにNPCから話しかけられることがあるがあらぬ方向を向いたまま会話するような状態に見えてしまう。
    • また自キャラクターは瞬きを一切せずに正面一点を見つめ続けているため、生気を感じられないマネキンのように見えてしまう。

Win日本語版について

  • 本作のWin版はSteamに正式対応している。一度Steamから購入してDLするか、パッケージを購入してシリアルキーを入れれば、後は何度でもプロパティから言語を選んでDLできる仕様になっている。
    • しかし、発売前Twitter上でゼネラルマネージャーの高橋氏が「日本での販売は日本語のみ」という旨のつぶやきを掲載してPCユーザーを混乱させた。
      • Steamに対応した作品では購入したユーザーの国籍毎に利用できる言語が制限されている場合があったり、その販売代理店が作ったエキサイト翻訳のようなローカライズで日本語化を強制される物もある。
    • それならまだしも一切翻訳されていなかったり、いわゆる「おま国*19」でゲーム自体が販売・合法なプレイ許可すらされないなどのケースが極めて多く、それは現状でも減っていない。
      • ゼニアジによる本作の日本語版についても、パッチ作成速度が非常に遅々として進まないうえ、現在でも非常に多くのMODで必要になるSKSE(Skyrim Script Extender/スクリプト拡張MOD)に対応されなかったため、国内プレイヤーの一部からはWin版の意味が無い劣化版だと絶望視されていた。
  • 結局は高橋氏がSteamの仕様を理解していなかっただけのようで*20、問題無く日本からの購入で英語版(含む他言語版)も選択可能だった。
    • ちなみに、当初2バイト文字に対応していなかったオリジナル版も、日本語版発売前のver1.3で直々にマルチランゲージ対応になっている。そのため、日本語版独自のバグを避け、日本語版のデータと英語オリジナル版の実行ファイルを組み合わせた*21、自家製ハイブリッド版を製作するWin版ユーザーが非常に多い。
      • 最初から対応していればゼニアジが独自に実行ファイルを作ることもこの混乱もなかったのに…と、ベセスダとゼニアジの連携の悪さを指摘する声もある*22

その他の問題点

いつでもどこにでも現れるドラゴン

  • 今作の目玉でもあるドラゴン戦は、前作の「オブリビオンの門」よろしくだんだん面倒になってくる。報酬もあまりよろしくない。
    • ゲームを開始した直後であれば強敵として主人公に立ちはだかるが、レベルも上がってスキルや装備が整うと雑魚に等しい相手になる。
    • それだけならまだいいが、シャウトの習得にソウルが必要という関係でメインクエストを終えてもいつまででも現れる。
      • しかも、時間経過で出現率が少しずつ増加するので、1.9パッチが追加されるまでメインクエスト終了後の方が出会う頻度が高くなることも。
    • また、特定の都市では街内にドラゴンが出現することがあり、その場合は店員やクエストに関わる重要NPCが殺される可能性もある。
    • NPCもNPCで、基本的に逃げたり物陰や屋内に隠れたりの行動はしないので、NPCが死なないよう祈りつつ一刻も早く倒すしかない。
    • 高位のドラゴンである「エンシェントドラゴン」やDLCの「崇拝されしドラゴン」が現れようものなら凄まじい大虐殺となる。
    • NPCを守るために自分が盾になろうにも、ドラゴンに群がるNPCを誤って傷つければ周囲の全NPCが敵対するため迂闊な攻撃もできない。
    • 魔術師プレイだと体力的・防御力的にも住民を盾にする他ないため、相当難しく厳しい展開となる。
    • しかも街内に出現するドラゴンは、フィールド上で遭遇する野良ドラゴンと違って、倒さない限りは時間を置いてもいなくならない。
    • 逃げても戻ればまた出現するため、ドラゴンを倒せない序盤で遭遇してしまうと、倒せる強さになるまでその街に近寄れなくなることも…。
    • ドラゴンを倒すと手に入る「ドラゴンの骨」「ドラゴンの鱗」は高額で売れるため、序盤の金策にはなるのだが相当な重量なため全部手に取ると重量オーバーになることもしばしば。
      • また、高額で売れるが故に1人の商人に全て売りさばききれなくてあちこち回ることもよくある。
  • 死亡したNPCの死体がいつまで経っても処分されない。
    • 衛兵などのモブNPCは一定時間が経過すると死体が消えて無くなるのだが、名前付きやクエスト関係で独自のコードを持った名無しNPCが死ぬと死体がその場にずっと残り続けたままになってしまう。言うまでもなくゲームエンジンへの負担の一因になる。
  • 一度結婚すると離婚ができない。
    • 死ぬまで生涯の伴侶となる。一応結婚イベントで、二度と離れられない点を神父から忠告される。
    • 同様に養子も一度取ると変更できなくなる。養子は最大で2人までなのだが、こちらは特に説明がない。
  • 取り返しのつかないクエスト
    • 『Morrowind』ほどではないが二者択一を迫られるクエストが多い。顕著なのがメインクエストに絡む内戦クエストとブレイズ・グレイビアード関連。
      • 内戦は帝国・ストームクロークどちらにつくかを選ぶことになる。そして内戦クエストクリア後はスカイリム各地に影響が及び、特に序盤で訪れ、その後も何度か世話になるホワイトランにはかなりの変化がもたらされる。
      • 保留してもメインクエストの手間が増えるぐらいで、さしたる影響は少ないのが救い。
      • 一方、メインクエストが終盤に差し掛かると、ブレイズからあるNPCを抹殺するまで敷居を踏ませないと追い出される。こうなるとその依頼を満たさないかぎり従者をブレイズに入隊させられなくなるが、依頼を達成するとグレイビアードから嫌われてしまうなどのデメリットが発生する。
      • これに関しては「ブレイズが協力してくれなくても大勢には影響無い」「抹殺対象のNPCの人気が非常に高く、逆にブレイズ側のNPCはそれ抜きでも嫌われている」などで海外でもかなり問題にされている。
      • 事実として該当キャラを殺さず従者のブレイズ入隊などを可能とさせるストーリー改変MODが複数作られていた。逆に殺害を言い渡してくるキャラクターの不死属性を解除し殺害可能にするバイオレンスなMODまで存在する。
+ ネタバレ注意

殺害対象となっているのはドラゴン・パーサーナックス。彼はアルドゥイン打倒のためにプレイヤーに協力してくれるうえ、敬意を持って接してくる人格者で、多くのプレイヤーに殺害をためらわせるほどの人気NPCである。
対して問題視されているブレイズ側のNPC・デルフィンはそもそもドラゴンボーン(プレイヤー)を守る立場であるにもかかわらず常に上から目線で命令を繰り返し、癖の強いスカイリム住人の中でもわりと飛びぬけて好感度の低い、嫌悪感すら抱かせるキャラクターとなっている。
もっとも会話の選択肢を見る限り嫌われキャラなのは開発の意図したとおりであると取れるし、サルモールとの孤立無援の戦いを続けてきた彼女の行動と視点を注意深く考察すれば、そこに破綻は少ないのがわかる。
また、パーサーナックスも過去に人間を惨殺したため命を狙われることにも理解を示している。

ゲーム中の利害関係だけ考えても、ブレイズからの殺害指令を撥ね付けるとドラゴンからのダメージを抑えるアビリティが取得できないなどのデメリットがあり、パーサーナックスを殺害した場合はドラゴン退治にブレイズメンバーを派遣できるメリットがある。
対してグレイビアードはパーサーナックスを殺害すると、シャウトの言葉の石碑の在り処を教えてもらえなくなるというデメリットがある。

  • アイテムの設置
    • 「自宅にアイテムを設置して自分だけのお城にコーディネート」は前作や『Fallout』シリーズでも非常に親しまれている遊び方である。
    • しかし本作では物を掴むと強制的に重心を掴む仕様となり、アイテムを回転させつつ望んだ角度で設置するということが極端に難しくなった。
      • 例えば「器」というアイテムを掴んだ場合、どの角度からどこを掴もうが必ず同じ場所を掴み、重さによってゆっくり裏返る動きをする。
    • これのせいでアイテムを望んだかたちに配置するのが非常に難しくなり、コンシューマ版で部屋のコーディネートの難易度が大幅に上がってしまった。
    • 仮にうまく置けたとしても、マップを切り替えて再度戻ると明後日の方向に吹っ飛んでいることがザラ。
  • ハードコア要素無し
    • 特に『New Vegas』のプレイヤーからの不満で、同作で好評だったハードコアモードは実装されなかった。
    • 本作には多数の飲食物が用意されているが、何らかのバフ効果のあるものはごく僅かに過ぎず、ほとんど死に要素と化している。
    • 睡眠も然り。本作は『Fallout』シリーズと異なり待機でHPを回復できるため、スキル上昇速度UPのバフ効果を得る以外に眠る必要性が一切ない。
    • 後の『Fallout 4』にもハードコアモードに相当するサバイバルモードが実装されたため、同モードの人気の高さがうかがえるだろう。
      • 2017年にCreation Clubにて「サバイバルモード」が配信され、念願のハードコアモードが実装されるに至った。
  • 売買関連
    • 『Fallout 3』と同様に商人の所持金が少なく、売買のために様々な都市を右往左往する羽目になる。
    • 一応は商人の所持金を増やす公式的な方法も用意されているが、話術レベルを70/100まで上げないと該当のPerkを取れない。
      • 話術のスキルレベルは他と比較しても上げにくく、Perkにも優先順位が高いものが少ないこともこの問題を助長させる要因である。
    • 盗賊ギルドに加入すれば、最大で4000ゴールドの所持金を持つ盗賊商と取引が可能になるが、これはあくまで「最大で」であり、初期状態の盗賊商の所持ゴールドは他の商人と大して変わらない。
      • 増やすには「特定の都市でミニクエストを5回クリアし、さらに特殊クエストをクリア」の流れを4回、合計24のクエストを消化せねばならず、かなりの作業を強いられる。その5回のクエストを何処でするかはあくまでランダムで決まるので、「最低でも24回」である。
    • また、レベルが上がると入手出来る戦利品のグレードが跳ね上がり、盗賊商の高額な所持金でさえも追いつかなくなってしまう。また、金稼ぎ用に高価や薬品や符呪装備を作ったら単品で商人の所持金を軽く超えてしまうことも多々ある。
      • 商人の所持金が有限なのはリアルとして間違いでは無いのだが、ダンジョンで入手した多数の宝をお金に換えることすら満足にできないのはやはりロールプレイにおいてマイナスであろう。
  • オートセーブ
    • 本作はデフォルトでオートセーブがされるようになっており、一定時間経過などのタイミングでオートセーブされる。
    • しかし、死亡時に最新のセーブデータが自動でリロードされる仕様のため、オートセーブのタイミングが悪いとゲーム再開と同時に死亡する詰みデータが出来上がってしまうことも。
  • DLC関連
    • DLC1「Dawnguard」を導入すると、レベル10以上かつ夜間に吸血鬼が大挙して町を襲うというランダムイベントが発生する。
      この襲撃イベントはドラゴン襲撃イベントよりも発生頻度が高く、かなりの人数で襲ってくるため高確率で住人に死者が出てしまう。
      • 吸血鬼襲撃で死んでしまったNPCはほぼ間違いなく吸血鬼の死霊術で死の従者となってしまうため、もはや倒すしか方法がない。
        また、従者化したNPCは死ぬと灰になるため、Win版でコンソールを駆使しても生き返らせることができず、これも評判を悪くしている。
      • このイベントを避けるには「夜に町に入らない、近寄らない」「FTで町に入らない」などの注意をせねばならず、かなり窮屈な思いをすることになる。
        レベル10になったら速攻で「Dawnguard」をクリアしてしまうという方法もあるが、いずれにせよ自由なプレイを阻害する要素になりえる。
      • なお、これがあまりにも不評だったせいか、後に発売されたSE版ではこの襲撃イベント自体が削除された。
    • DLC2「Hearthfire」は、格安で土地を購入できる代わりに、資材を集めて自分で家を建築する…という内容である。
      こう書くと良さげに思えるが、家具を制作するための要求素材があまりにインフレしており、膨大な資金・素材・労力を求められる。
      • 家を作っただけでは家具が一切ない状態のため、クラフト設備・タンスや武器庫等の収納・装飾等は素材を集めて自作する必要がある。
        しかしこれらは1回の製作あたり1~2個しか作られず、まともな自宅に見えるよう多数作ろうとすると、素材がいくらあっても足りない。
        それがどれほどかと言うと、丸太300本・鉄のインゴットを300個用意しても瞬く間になくなり、全体の3割程度しか作れないというレベル。
        なお、丸太300本の価格は3000G、鉄のインゴット300個は話術レベルにもよるが概ね5000G前後。普通に家を買った方がマシである*23
      • インゴットや丸太以外の要求量も多い。例えば「スローターフィッシュの剥製」を作るとして、このスローターフィッシュは水中を泳いでいる時に稀に見かける程度の敵。
        そして剝製の製作にはこれを倒して入手できる鱗を4個も要求され、4個集めて製作したところで作られる剥製は1つぽっきりである。
      • そもそもの話として、「Hearthfire」で購入できる自宅はいずれも要塞から遠く離れた僻地にあり、使い勝手が非常に悪い。
        アイテムの売却にはいちいち最寄りの町まで飛ばねばならず面倒この上ない。一応、結婚すれば配偶者が取引相手になってくれるが…。
      • ちなみに、後のAE版ではクエストクリアで無料入手、もしくは7500Gを払うだけで入手できる自宅が多数追加されている。
        一部は自宅内からファストトラベルでき、いずれも設備はほぼ全て揃っているなど至れり尽くせり。完全に「Hearthfire」の立つ瀬がない。
  • MOD関係
    • Win版では以前の作品でも配布されてきた公式のMOD作成ツールが公開されているが、ゲームエンジンが変わったせいかバグが多い。MODの導入が英語版仕様かつ外部ツール併用前提である一因。
      • 有名なところでは「新しくNPCを作成すると普通より顔が黒ずむ」や、「モーション変更が難しい」と言った物から、マルチリンガル対応化の弊害で、大手MOD配布サイトでの配布を視野に入れた場合、中身がなんであれ、他の言語のテキストファイルを用意する必要に迫られる*24など、MOD製作者とユーザー双方に負担が増えた部分も多い。
    • 前作ではMP3ファイルを音楽フォルダに放り込むだけでBGMの追加・差替が可能だったが、今作ではBGMのフェードインアウトに特殊な処理を施している関係で専用ファイルへの変換が必要であるなど、かなり手間がかかる。

総評

自由度を許容するシステムの受け皿がシンプルにまとまりつつも広くなったことで、美しい景色と心躍る冒険が待ち受ける広大なフィールドを気分の向くまま冒険する楽しさは格別に。
「キャラクターになりきって遊ぶ」という、本来の意味でのRPGの1つの完成形とも言える。

ただしゲームの持つ世界観や雰囲気に没入できず、かつ据置機版ユーザーなどMOD導入ができない場合には、難点で上げた問題点の数々が襲いかかる。
そういう意味で本作は、短所を埋めることで手堅くまとまるのではなく、これまでと同じく長所を出来る限り伸ばす一点突破戦法で評価を勝ち取った、やや癖の強いゲームと言える。


余談

  • 本作は元々当時の次世代機(PS4/One)で発売する予定だったが、その次世代機の登場があまりにも遅いため仕方なく要素を削って現行機(PS3/360)で発売したという話がある。
  • 発売前のPVで登場したシャウトの掛け声やNPC衛兵の台詞「膝に矢を受けてしまってな」がプレイヤーを中心に流行し、国内、海外ともに知名度の高いネタになっている。
    • テーマソングの盛り上がった所で発せられた「フス・ロ・ダー*25」のシャウトは国内だと「トシコシダー」などの空耳ネタが流行り*26、海外では様々な映像とそのシーンのシャウトを合わせたネタMAD動画や実際にシャウトして何かを吹き飛ばす動画作品が大量に作られた。
    • 「膝に~」は衛兵のデフォルト会話にこの台詞を設定してしまったため、あちらこちらの街や城の衛兵が皆「昔はお前のような冒険者だったが、膝に矢を受けてしまってな…」と言い出すことから。海外では「膝に矢Tシャツ」なども造られるほどのミームとして浸透した*27
  • 先述通り、英語版には相当に有名な役者が多数参加している。狩猟の女神アエラの声を担当するのはワンダーウーマンのリンダ・カーター、アーンゲール役はサウンド・オブ・ミュージックでトラップ大佐を演じたクリストファー・プラマー…。
    • そしてストーリの根幹に関わっている、あるドラゴンの声を担当しているのは、なんとマリオの声優として日本でもお馴染みのチャールズ・マーティネー氏である。
  • 発売から10年以上経った現在でも本作は高い人気を誇っており、中には500以上のMODを導入して4K解像度・レイトレーシングに対応させるプレイヤーまで存在している。

その後の展開

  • 2018年6月にナンバリング最新作である『The Elder Scrolls VI』が正式に発表された。しかし、この発表段階ではまだ開発は始まっておらず、発売も同時に発表された『Starfield』より後になるとのことで、続報は何年も先になると明言された。
    • その『Starfield』は2023年9月6日にXSX/Winで発売され、加えて同年6月には『VI』の発売がそこから5年以上先となり対応機種も未定であることが公式に明言された*28ため、発売時期は2028年以降となることが確実になっている(参照)。
      • さらに、2018年11月15日に発売された同社の『Fallout 76』の出来の悪さから『VI』を不安視する声もあり、本作が発売された頃とは異なり『TES』シリーズを取り巻く状況は怪しくなってきている。
    • なお、『VI』についてBethesda GameStudioのゲームディレクター兼製作総指揮者であるTodd Howard氏は、「10年以上遊んでもらえる作品を目指してデザインを進めている」と語っている。

The Elder Scrolls V: Skyrim Special Edition

【じ えるだーすくろーるず ふぁいぶ すかいりむ すぺしゃる えでぃしょん】

ジャンル オープンワールドRPG
対応機種 プレイステーション4
Xbox One
Windows 7/10
発売元 Bethesda Softworks
開発元 Bethesda GameStudio
発売日 2016年11月10日
定価 【PS4/One】5,980円
【Win】4,200円
プレイ人数 1人
備考 Win版は発売前に無印所持なら無償
レーティング CERO:Z(18才以上のみ対象)
判定 良作
ポイント DLC全部入りのリマスター版
家庭用機でもMODに対応

概要(SE)

2016年のE3で発表された『Skyrim』のリマスター版。通称SE版*29
ただのリマスターではなく、PS4/Oneでも公認MODが扱えるようになっているのが最大の特徴。


評価点(SE)

  • グラフィック・ビジュアルの強化
    • オリジナル版より高解像度のテクスチャを使用。
    • ゴッドレイ、深いSSAO、TAA(Temporal anti-aliasing)、動的に変化する被写界深度の実装(ダイナミックDoF)といった要素を実装、見た目が鮮やかになっている。
    • 上述のゲームジャムで試作された「水流が自然に、障害物に応じて変化する」などの画質改善の公式MODや、「雨や雪が屋根を貫通せずより自然に」といったものも実装されている。
  • 家庭用機でMODに対応
    • この当時、ベセスダは家庭用機でもMODを使える環境を導入できるように推進して来た甲斐があってか、Bethesda.netと連携したMOD機能が正式実装された。
    • ただ、これによる拡張はPCと同様とまではいかない。UIや戦闘システムなどゲーム仕様に抵触する(SKSEを要する)MODは投稿できず、さらにこの機能によって何らかのMODを適用するセーブデータの場合は実績・トロフィーは無効化されることになる。
    • LE版では実現しなかった有償アドオンも「Creation Club」として実装。こちらでは魔法の矢や、上述したハードコア要素を実装するサバイバルモードなどが販売されており、『Oblivion』の小規模DLCのような使い方がされている。

賛否両論点(SE)

  • リマスターについて
    • 発表された2016年の時点でオリジナルの発売から5年経っており、ファンはそろそろ次回作『VI』の足音が聞こえてきてもおかしくないと期待していたのでリマスターの発表には落胆の声も少なくはなかった。
    • オリジナルで配布されたMODはファイルによって互換性があるものとないものがある。特に3Dモデル追加を伴うものやモーションを変更するようなMODはSE用への変換が必要で、SE版の配布を断念されたものも少なくない。
    • Creation KitもSteamからダウンロードできるLE専用のものに対しBethesda.netランチャーからダウンロードするSE専用のもので分かれており、ModderはLE版とSE版の両方に出力するなど手間が増えている。
      • 発売直後はSE版のMODも数は少なかったが、発売からさらに数年が経過した現在ではSE版専門のModder増加、各種ツールの充実によって移行は概ね果たされている。
    • 装備MODなどはそのまま流用できない場合も多々あるわけだが、3DモデルをSE用・LE用に変換できるツールが登場しているのでコンバートの手間も低減されている。
    • セーブデータ移行は極めて困難。Win版は手動で移行可能なバニラ環境ならともかく、MODを使用していたデータの場合は齟齬が起きるので移行は事実上不可能である。
    • また、アップデートが時々行われており、(Win版であっても)これによってMODが動かなくなることがある*30

問題点(SE)

  • 大半のバグはそのまま
    • 発売から5年が経ち、ユーザーによるバグFixパッチは改めて出ている状態なのだがオリジナルで散見されるバグはほとんどそのまま。
      • むしろ以前にはなかったバグが見つかっていたなど安定のベセスダクオリティを見せつけてくれた。
    • 日本語版も誤訳は修正されていない。音声は録り直す必要があるので難しいだろうが、「オークのの錬金術の篭手」といったテキストしかないような箇所すら直っていない。
  • MOD対応の格差
    • ベセスダがソニーにMODが使用できるよう交渉していたが、一旦ソニーが断ったためPS4でMODが使用できないと公表されたが、後に撤回しPS4でもMODの使用が解禁された。
    • しかし、Oneが外部アセットも含めて最大5GBまでMODが導入可能なのに対して、PS4ではゲーム内アセットに限られ*31最大1GBまで、と大きく制限されており格差が存在する。
      • また、PS4/One共にMODのダウンロード失敗や入れたMODを削除するなどでゴミデータが残ってしまい、それが容量を圧迫していくという問題もある。
      • ゴミデータはセーブデータの予約領域を削除することで消せるが、入れていたMODも全て消えてしまうなど不便な点が多い。

総評(SE)

名作RPG『Skyrim』がより美しく楽しめる上に、家庭用機でもMODが導入可能に。
すでにオリジナルでMODを入れまくって遊び尽くした、という人には魅力はないかもしれない。
だが、今から『Skyrim』を遊びたい、MODを気軽に体験してみたいという人であればこちらのSE版を手に取ることになるだろう。


余談(SE)

  • Win版は発売前にLE版相当(本体と3つのDLC全て)を所有するユーザーには無料で配布された。
    • なお、2012年には無料DLC「Skyrim: High Resolution Texture Pack」がすでに配信されていたので、同DLCを適用した旧版と比較するユーザーが多かった。
      • 発売後このキャンペーンは終了しており、現在ではSE版のみ検索・購入可能な状態になっている。
    • なお、Win版であってもSE版と通常版ではMODが違うので、これから人のプレイ動画やブログなどを見て始める人は特に要注意。対応したバージョンがない場合がある*32
  • SE版の発表前、Bethesdaは「次世代機用ゲーム開発の経験を積むためにOneに『Skyrim』の移植を行った。グラフィック周りは作り直しが必要だった。
    • この移植版はあくまでも学習用で発売の予定はなく、その経験を元に『Fallout 4』を開発した」と『Fallout 4』関連のインタビューで語っていた。
    • SE版がグラフィック面で向上している一方、バグや誤訳などがそのまま放置されていた理由は、元々はただの社内プロダクトであった移植版を改めて製品化したためと思われる。
      • Bethesdaも問題は認識していたようで、発売前から非公式バグ修正MODの作者に情報を提供し、SE版のリリースを要望していた様子。

The Elder Scrolls V: Skyrim(Switch版)

【じ えるだーすくろーるず ふぁいぶ すかいりむ】

ジャンル オープンワールドRPG
対応機種 Nintendo Switch
発売元 Bethesda Softworks
開発元 Bethesda GameStudio
Iron Galaxy Studios
発売日 2018年2月1日
定価 6,980円
プレイ人数 1人
レーティング CERO:Z(18才以上のみ対象)
判定 良作
ポイント ベセスダSwitch参戦第1弾(発表順)
ゼルダとのコラボ装備あり

概要(Switch)

Nintendo Switch初報PVの中で明らかにされた名作RPG『Skyrim』の移植作。
SE版をベースにSSAOの削除やMOD非対応などでSwitchへの最適化が施されている。


評価点(Switch)

  • いつでもどこでも『Skyrim
    • PVでも表現されていた通り、家では大画面で、移動先ではテーブルモードでと、まさにSwitchの特性を活かしていつでも大冒険が可能。
    • スキル上げや鍛冶などの作業の多い本作ではこの点の作業も寝転がりながらできて快適。
  • HD振動・ジャイロ操作対応
    意外なほどにJoy-Conの機能が利用された操作アレンジが行われており、様々な箇所で固有の体験ができる。
    • 剣を振った時や弓を射つ際に細かな振動で臨場感を与えてくれる。
    • ピッキングはHD振動がヒントになり、ピッキングのPerkが不要になるほどに簡単になっている。
    • 弓矢はジャイロ操作で狙いをつけられる。エイムのやりやすさはWin版のマウス操作やVR版に比肩する。
  • 不評だった吸血鬼襲撃イベントの削除
    • DLC1「Dawnguard」を入れていると起こる、町への吸血鬼襲撃イベントが削除された。
    • 住民への死者が出やすく、町の出入りに気を使うなど自由なプレイを阻害していたのでプレイヤーには歓迎された。
    • 吸血鬼が旅人を装って襲ってくるイベントは残っているが、1人なので対処は楽。

賛否両論点(Switch)

  • MOD非対応
    • 最も後発の発売であるが、家庭用版でもMODへの対応が可能になったSEと比べると残念に感じる。

問題点(Switch)

  • Switch版独自のバグ(アップデートで改善済み)
    • 日本語版でのみ、クエストに関連する書籍の一部が白紙になることがある「白紙バグ」が確認されている。
    • よりにもよってメインクエスト序盤の「ブリーク・フォール墓地」でもこれが発生。謎解きのヒントが書かれているものも含まれるため、RPGとしてはかなり致命的。
      • ただし、これらは他の不具合を改善した際の予期せぬ副次的な効果で治ったに過ぎず根本から解決した訳ではないので、今後のアップデートで再発する可能性もないでは無い。
  • その他、たまに雑音が鳴るといった現象も存在する。
    • これを防ぐ手段は今のところ無く、「ゲームを再起動すれば頻度が低くなる」とも言われていたが効果の程には疑問が残る。
    • 実際に聴いてみるとよく分かるが、何の前触れも無く突然に鳴る上に結構耳障りな音である。
    • なお、これは最新のアップデートでも改善されていない。

総評(Switch)

すでに発売から7年経っているが、今遊んでも充分楽しめる名作RPG。
バニラを手軽に遊びたい既プレイ者や、これから『The Elder Scrolls』シリーズに初めて触れる初心者にはオススメできる選択肢であろう。


余談(Switch)

  • ゼルダ』とのコラボで「マスターソード」「ハイラルの盾」「英傑の服」が手に入る。
    • ゼルダに関連するamiiboを読み込ませるか、スカイリムのとある場所に置かれた宝箱を発見すれば一式手に入れられる。ユーザーMODでは定番ネタだったが、公式で登場と相成った。
  • ニンテンドーeショップで日本語以外の音声データをダウンロード可能。
    • 音声をダウンロードしたら、Switch本体の言語設定を変更することで対応した言語音声を再生可能。
    • ただし字幕まで変わってしまうので日本語字幕+英語音声といった組み合わせは不可能。
  • ベセスダが任天堂機に参加するのはFC時代の『ウォーリーを探せ!』以来となっている。
    • 先に参加を発表したのは『Skyrim』の方だが、世界的には『DOOM (2016)』の方が先にSwitchで発売された。
  • なんと任天堂が直接!紹介映像を配信している。任天堂がCERO:Zのタイトルの紹介映像を流すのはこれが初となる。
    • ナレーションは他の任天堂のCMでもお馴染みの窪田等氏が担当。ただし、一部ゴア表現が入っているので苦手な人は注意。
  • かつて一部のサイトで囁かれていた、Switch版のPVで大々的に発表された映像が無断使用という情報は完全なデマである(参照)。
  • 概要で述べたようにSwitch版は本来MOD非対応なのだが、それでもSwitch向けツールキットである「NX Toolkit」を始めとした非公式なMODが40以上も存在している。詳細はこちら。
    • なお、言うまでもないがSwitchは本来MOD等の改造には対応していないので、導入はWin版以上に自己責任であることを留意されたし。
  • Mini SNES(ミニスーパーファミコン)の発売を記念して、「もしSNESで『Skyrim』が出ていたら…」という趣旨のボックスアートが公開された。それがこちら。
  • 前述の通りSwitch版『Anniversary Edition』がダウンロード専売でリリースされており、このSwitch無印版からアップグレードも可能となっている。

The Elder Scrolls V: Skyrim VR

【じ えるだーすくろーるず ふぁいぶ すかいりむ ぶいあーる】

ジャンル オープンワールドVRRPG
対応機種 プレイステーション4 (PlayStation VR)
Windows (Steam VR)
対応VRヘッドセット HTC Vive
Oculus Rift/Quest *33
Valve Index
Windows Mixed Reality
発売元 Bethesda Softworks
開発元 Bethesda GameStudio
発売日 【PS4】2017年12月14日
【Win】2018年4月3日
定価 7,980円
プレイ人数 1人
レーティング CERO:Z(18才以上のみ対象)
判定 良作
ポイント 本家リリースとは別バージョン
ベセスダのVR作品で唯一Oculus対応

概要(VR)

SteamVR及びPSVRに向けたVR対応版。
通常版の原作とは別なので、遊びたい場合はVR版を別で買い直さなければいけない。


評価点(VR)

  • VRに対応したことで上がった没入感
    • VRに対応したことによって没入感が上がり、冒険をしている感覚がより強くなった。リバーウッドの街並みも実体感がまして、リアリティを感じられるように。
      • スケールの大きいドラゴンとの戦闘もVR化により迫力満点。
      • ワールドのビジュアルにも力を入れた作品のため、VR化でただ散歩するだけでもファンタジー世界を一層堪能できる。
  • MOD対応、及び互換性。
    • MODに対応することで、多くのVRゲームにありがちな、コントローラー操作の武器の切り替えが没入感を削ぐといった、痒い所に手が届かない問題点も、MODに対応したことでその多くが対処可能。
    • SE版とのMODの互換性もあり、過去に楽しんだMODをVRで再び楽しむことも可能。

賛否両論点(VR)

  • 酔いやすい
    • VRゲームにおける課題の1つ、VR酔いは本作でも健在。
      • ディテールが少し凝っているのと、スティック移動がほぼマスト*34のため、本作はVRタイトルの中でも『BONEWORKS』程ではないが比較的酔いやすい。

問題点(VR)

  • MODなしでは操作性が悪い。
    • 武器をセレクトする際も物を拾うときもコントローラーのボタン・スティック操作のため、操作性が悪いだけでなく、没入感まで削いでしまっている。

総評(VR)

発売からかなり経っているが、VRに対応したことでまた新たに蘇った一品。
VRを購入したばかりの既プレイ者や、遊びたいVRタイトル不足に悩むVRプレーヤーが本作に初めて触れる初心者にはオススメできる選択肢であろう。


余談(VR)

  • 本作はベセスダのVRタイトルにおいて唯一のOculusヘッドセット対応作品であり、『Fallout 4 VR』『DOOM VFR』『Wolfenstein: Cyberpilot』はOculus Rift/Questに対応していない。
    • これは、ベセスダの親会社ゼニマックスとOculusにおけるジョン・カーマック氏*35にまとわる企業秘密の訴訟絡みによるものだと考えられる。

The Elder Scrolls V: Skyrim Anniversary Edition

【じ えるだーすくろーるず ふぁいぶ すかいりむ あにばーさりー えでぃしょん】

ジャンル オープンワールドRPG
対応機種 プレイステーション5
プレイステーション4
Xbox Series X/S
Xbox One
Microsoft Windows
Nintendo Switch
発売元 Bethesda Softworks
開発元 Bethesda GameStudio
発売日 【PS5/XSX/PS4/One/Win】2022年9月15日
【Switch】2022年9月29日
定価 【PS5/XSX/PS4/One】7,480円
【Switch】8,778円
【Win】6.050円
アップデート 2,200円
備考 一部コンテンツは無料で提供
プレイ人数 1人
レーティング CERO:Z(18才以上のみ対象)
判定 良作
ポイント SE版にCreation Clubのコンテンツを追加

概要(AE)

オリジナル版発売10周年記念作品。日本語版はダウンロード専売で、海外でもパッケージ販売はPS4/One版のみとなっている。
3つのDLCである「Dawnguard」「Hearthfire」「Dragonborn」はもちろんのこと、2021年11月11日までに公開されたCreation Clubコンテンツ*36を含む500にも及ぶ追加コンテンツをパッケージした決定版。


評価点(AE)

  • Creation Clubコンテンツ全部入り
    • 有料であった公式MODが最初から全て入っている。
    • 装備やアイテム追加といった小規模なものから、新しいクエストやダンジョン追加といった大型のものまで多様。
    • 過去作に登場したアイテムが登場するのでシリーズファンなら手に入れたい。
  • サバイバルモード
    • 時間と共に空腹や疲労が起こる、環境により寒さが起こる、所持重量の低下、ファストトラベル禁止、体力の自動回復無効、レベルアップが睡眠時のみに限定されるといった要素が追加される高難易度モード。
    • 特に寒さに対するバッドステータスが厳しく、北国スカイリムでは防寒対策を用意しないと移動が大幅に制限される。
    • サバイバルモードON時のみ、種族に新たな特性が追加される。
    • 設定でいつでもON/OFFできるので気軽に挑戦できる。

問題点(AE)

  • バグ、誤訳
    • 当然ながら新しいバグ、誤訳も追加されている。
    • 日本語版では一部アイテム名や地名が英語表示になってしまうものも。
    • Switch版で起こった「白紙バグ」は改善されているのが確認されている。

総評(AE)

未だに世界中の人々を惹きつける魅力を持つ『Skyrim』発売から10年の集大成となる決定版。
まだ遊んだことのない人はもちろん、既プレイでもサバイバルモードや新アイテムなど新鮮な気持ちで遊べるので、次回作まで遊んでおくのにちょうどいいかもしれない。


余談(AE)

  • 未だに現役の『Skyrim
    • 2018年6月に『VI』を発表はしたものの、まだ具体的な話ができない状態のまま『Skyrim』がPS3/360から3世代に亘って発売されたことには、さすがに次回作を待たせすぎだという批判がある。
    • 本作の他にもPS3から3世代続けて発売されるゲームは『Grand Theft Auto V』『Saints Row: The Third』があり、大型化するAAAタイトルに共通する問題とも言える。
    • Creation Clubのコンテンツがまとめて手に入るのは今まで入れてなかった人にはありがたいかもしれないが、すでに導入している人にとっては新鮮味がないだろう。
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  • オープンワールド
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最終更新:1970年01月01日 09:00