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究極タイガー

【きゅうきょくたいがー】

ジャンル 縦スクロールシューティング
対応機種 アーケード
発売元 タイトー
開発元 東亜プラン
稼動開始日 1987年10月
プレイ人数 1~2人(交互)
判定 良作
東亜プランSTGシリーズ


概要

  • 1987年に東亜プラン開発・タイトー販売でリリースされた業務用縦スクロールシューティングゲーム。
  • 同年3月に発売された『タイガーヘリ』を大幅に強化、4種のショットの使い分けや画面半分を覆う強力なボム、遅めの自機と飛び交う敵の高速弾などの絶妙なゲームバランスが評価された人気作となり、多くの機種に移植された。

システム

  • 全10面エンドレス、各ステージ最後にいるボスを倒せば面クリア。10面ボスを撃破してもエンディングに相当する演出は無く、すぐに次周回面が始まり、残機が無くなるまでループプレイとなる。
  • 8方向レバーで自機のヘリ「バトル・タイガー」を操作、ショットボタンで対空・対地両用の弾を撃ち、ボンバーボタンで弾数制限のある強力な広範囲攻撃のボンバーを放つことができる。
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輸送ヘリとアイテム

  • 自機は敵アイテムキャリアである輸送ヘリか大型機を破壊することによって出現するパワーアップアイテムで強化が可能。「S」マークのアイテムを取ることによってショットの性能が10段階に強化され、色の変わる丸いアイテムを取るとショットの形態を変えることが出来る。
  • ミスをするとパワーアップ効果ならびに蓄積したボム・星マークが全て失われミス地点から一定距離戻されて初期状態で再スタートとなる。従ってミスすると非常に厳しくなるが決して復活出来ないわけではない。
    • 1ステージ内に設定されている復帰ポイントの数は多めで、復帰後すぐに再度ミスをすると更に前の復帰ポイントに戻される。
      これを利用して直前の復帰ポイントの出現アイテム数が少ない場合、あえて復帰ポイントを更に巻き戻して一旦装備を整えるといった事が可能。
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赤・レッドガン
自機の標準装備、ミスした場合はこのショットになる。前方に赤い針弾を撃ち、強化することによって範囲が広がっていく。威力・攻撃範囲とも平均的、パワーアップすると自機左右もカバーできる。

青・ブルーアイ
前方に扇状に丸い青い弾を撃つ。初期状態だと前方にしか撃てないが、強化すると3WAY、5WAYと広がり道中が非常に楽になる。赤ともどもバランスが取れて使いやすく、ほぼ全面通して使えるショット。扇状の拡散弾のため、自機から離れるにつれショット間の隙間が大きくなるが連射しながら自機を左右に振ることでカバー可能。

緑・グリーンストーム
前方に緑色のレーザーを撃つ。左右ががら空きになるなど攻撃範囲が狭すぎるのが欠点。威力が強く4面9面を初めとするボス敵に対し有用だが、次の面でショットをチェンジするまでが辛くなる。

黄・イエロークロス
自機の四方に黄色い弾を撃つ。手薄となる後方・左右をカバーするが、威力が低すぎるためマイナスアイテム扱いとなっている。
  • 「B」マークのアイテムを取るとボンバーが補給される。最大で7個までストック可能。使用すると画面半分程度の爆炎が広がり、範囲内の敵弾を消去し、敵に大ダメージを与えるが、自機が無敵になるわけではないため、爆風内の敵に接触するとミスとなる。また、ボタンを押してから発動するまでに若干のタイムラグがあり、緊急回避を主とする防御的な使い方より、攻めの使い方や復活時にあらかじめ置いておくような使い方となる。
  • 道中の地上物を破壊すると時々「☆」マークが出現。ステージクリア後、☆マークの取得数に3000点をかけた点数がスコアに加算される。
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完全に爆炎が広がるまで時間差がある/ボーナス得点計算

評価点

  • 縦スクロールシューティングとして完成されたシステム。ショットとボンバーという簡略な操作でジャンルを確立させた。
  • ショットが対空・対地兼用であるため、空中地上と撃ち分ける必要がなく、とにかく見えた敵は撃てばいいというシンプルなルール。また前作の欠点であったショット距離の制限を撤廃、敵に近付く必要もなくなった。むしろ高速弾を撃ってくるので一定の距離を取る必要がある。
  • ゲームにマッチしたFM音源でのBGM。独特のベースラインから奏でられる曲は後に「東亜節」として支持を得た。
    • 良曲が多く、特に1面&6面にて流れる「Break A Leg!」は熱い曲調から人気が高い。

問題点

  • 1周目の後半から難易度がかなり高くなる。最初のボスは自機の近くまで詰め寄り、8方向の拡散弾を放って攻撃してくる。自機の遅さに慣れないうちは、これをかわすのが難しい。1面だからといって決して弱くはない。初心者程度では1周どころか3面もクリアできないほど。
  • 敵の弾数はそれほど多くないものの、高速なので特に後半は「見てから避ける」が間に合わず、あらかじめ弾道を覚えておいてそれを避けるようなパターン構築が要求される。特に高次周での復活パターンは開始数秒後に置きボムをしておくなど超上級者でも難しいものとなっている。
  • 後半面に出てくる雑魚、通称『金ヘリ』の動きがいやらしい。こちらから逃げるような動きを取ってきて、青ショット以外ではなかなか撃破しにくい。しかも大量に出るため、使いにくい緑や黄を装備していると容易に撃ち落とせず、場合によってはわざわざボムで一掃しなくてはならない。
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とにかく動きがいやらしい『金ヘリ』。ステージ冒頭に出るため、前ステージのボス対策で緑を装備していた場合、かなり辛い。

  • 間違って取ってしまうと悲惨な黄色。全方向対応ショットであるが威力が弱く、メリットよりもデメリットが大きすぎて全く使えない。後半面で誤って取ると、そのまま死に繋がる。
  • 青ショット以外では倒しにくい10面ボス。最終面ボスはシャワーのように降り注ぐ弾だけでも厄介なのに、両脇から戦車がチョロチョロと出てくるため、広範囲を撃てる青以外では倒すのは至難の業。ここでミスするとなし崩し的に自機を失いかねない。
    • ただし、対ラスボスの復活の為に、復活直後に速攻でミスすると更に手前に戻されるのを利用して必要な装備が整う地点まで戻るという攻略法もある。
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全ステージボス、右下が10面ボス

総評

現在のSTGの基本スタイルである「ショット&ボム」をSTG界に定着させた作品で、東亜プランの名を一躍広めた同社の代表作でもある。
東亜プラン自体としては『TATSUJIN』などがその流れであり、また東亜プラン亡き後はその流れを継いだケイブが『首領蜂』、タクミコーポレーションが『究極タイガーII』*1をリリースするなど本作のフォロワーも数多く存在する。

余談

  • 前作の『タイガーヘリ』もそうだが、その珍妙なタイトルのおかげで『バカゲー専科』でネタにされた。
  • カウンターストップは1億点だが風営法の関係で営業時間内での達成は不可能なのでハイスコア集計は1000万点達成で争われた。
  • 空中を漂うアイテムの動きは「ラーメンの丼に描かれている雷文模様からヒントを得てあのような動きになった」旨を弓削雅稔氏がインタビューで述べている。
  • 韓国のCOMADという会社による本作のコピーゲーム『Gulf War II』(ガルフウォー2)が存在する。日本でも富貴商会*2が輸入代理店として発売する予定であった。詳細は未発売ゲーム2の「海外のみ発売」にて。

海外版

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  • 『TWIN COBRA』のタイトルで発売。タイトル通り2人同時プレイが可能になり、戻り復活からその場復活に変更された。自機のカラーリングが異なる他、敵の配置など若干難易度にも修正が入っている。
  • また、海外版をベースにした日本版2Pバージョンというのも僅かながら存在する。*3

移植版

  • PCエンジン版 1989年3月31日発売
    • 当時出ていた家庭用機の中では完成度が高い移植作品。難易度はかなり下がり、初心者でも安心してプレイできる。
    • 縦長画面から横長画面への変更によるプレイ感覚の変化を最小限の違和感に収める見事なアレンジが評価された。
    • BGMのアレンジは、『女神転生』シリーズを手掛けた「増子司」氏による。音の使い方にFC版『女神転生』や『バイオ戦士DAN』などとの共通性が感じられる。
  • X68000版 1993年1月15日発売
  • FM TOWNS版 1994年2月10日発売
    • 移植度は高い。おまけとして『究極タイヤー』なるドットイートゲームも収録されている。
  • ファミリーコンピュータ版
  • メガドライブ版
  • プレイステーション版
    • 『東亜プランシューティングバトル1』に収録。
    • 縦画面の問題はテレビを縦起きにして実機同様にするモードを搭載することで解決したが、通常のテレビでこれをやると故障するので専用モニターが必要となる。
    • 他に収録されていたのは『タイガーヘリ』と海外版『TWIN COBRA』で、メインメニューで選択することができる。また、BGMを内蔵音源によるオリジナルとCD-DAによるアレンジ*4の2種類から選択可能となっている。
    • タイトルに1とあるが2は出ていない。また本作はそれほど出回っていなかったらしくプレミア化した。
  • イーグレットツーミニ版
    • AC日本版のみの収録。
    • 本体のディスプレイでプレイする場合でもディスプレイを回転させる事でフル画面でプレイが可能。
    • 当初は2面および8面ボスの弾の撃ち方が異なっており、当該場面の難易度が大幅に上昇してしまっていたが、2023年8月25日より公式サイトで配信されているパッチで修正された。
  • ニンテンドースイッチ版 / プレイステーション4版
    • 究極タイガーヘリ』のタイトルで前作と同時に移植。
    • AC版の日本版と『TWIN COBRA』、日本版の2PVer.を標準で収録。DLCでFC・PCE・MD版、海外版であるNES・GENESIS版を追加可能。パッケージ版は最初から全て収録。
      • AC日本版通常Ver.は『M2 Shot Triggers』でお馴染みのM2ガジェットやスーパーイージーモードなどが追加されている。
    • 初回特典として小冊子「究極マニュアル 燃えよTIGER」が付属した。
      • ちなみにこの冊子、製作当初の予定タイトルは「虎への道」だったが流石にアウトだった模様。*5
  • Windows / Mac / Linux版 2023年2月14日発売
    • Steam/GOG.comでの配信。『Toaplan Arcade Shoot'em Ups Vol.1』の1本として発売。デフォルトのタイトルは海外版の『TWIN COBRA』になっているが、オプション設定で日本版/海外版どちらにも切替可能なことから両方が収録されている。日本版の2PVer.は残念ながら未収録。

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  • タイトー
  • 東亜プラン

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最終更新:1970年01月01日 09:00