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太閤立志伝

【たいこうりっしでん】

ジャンル シミュレーションゲーム
※Steam移植版
対応機種 PC-9801
X68000
FM-TOWNS
Macintosh
Windows 98~10*1
スーパーファミコン
メガドライブ
発売・開発元 【PC98/X68k/Towns/SFC/MD】光栄
【Mac】AMT
発売日 【PC98】1992年3月13日
【X68k】1992年5月10日
【Towns】1992年6月
【SFC】1993年4月7日
【MD】1993年5月28日
【Win】2005年7月22日
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2009年9月1日/800Wiiポイント
【WiiU】2015年5月20日/823円
【Win】2017年4月19日/1,296円
判定 良作
ポイント 辻斬り
何かと荒削りな初代作
しかし自由度はシリーズ最高
リコエイションゲームシリーズ


概要

木下藤吉郎(後の豊臣秀吉)のサクセスストーリーを追体験する『太閤立志伝シリーズ』の第一作目。
光栄(現コーエーテクモゲームス)が独自に制定したジャンル「リコエイションゲーム」の第4弾でもある。
ベースとなっているのは同社のシミュレーションゲーム信長の野望シリーズであるが、一武将を主人公とするRPG要素を加えたスピンオフ的作品である。
本家に先駆けて城単位での攻防になっている他、戦闘では士気や向きの概念が入ったりと後に本家に取り入れられた要素も多い。
また、武将でのプレイは信長の野望・創造 戦国立志伝にて本家にも逆輸入されている。
PC98で発売後、様々な機種に移植されており、現在ではVCやSteamでも配信されている。


特徴

ゲーム開始

  • ゲーム開始当初、まずは藤吉郎のステータスを決めるところから始まる。
    • 最初に4つのタイプから1つを選ぶ。タイプによって初期に高くなるステータスと初期技能が変化する。
      • タイプは合戦に強い「猛将型(統率・武力)」、外交・調略に長ける「知将型(外交・魅力)」、内政重視の「能吏型(内政・統率)」、個人戦に強い「武芸者(武力・野心)」の4つ。タイプによって初期技能のランクも多少変わる。
      • ただしランダムで全能力が低い「うつけ」、全ての能力が80代の「英傑型」、野心がずば抜けて高く他の能力も(英傑型ほどではないが)高水準な「梟雄型」、武力と魅力と統率力は最高値だがそれ以外は(うつけよりも)低い「傾奇者」等の隠しタイプになる可能性がある。
      • 能力や技能は後で上昇させられるのでどのタイプでもよいが、外交は効率よく上げる方法がある上、最終的に有能な家臣に任せればよく、内政は逆に高いと期間がかかる上に武力が落ちる開発を任されやすいというデメリットがある。
      • よって基本的には攻略に必須な合戦に強い猛将型が有利となる。ただしプレイの仕方によっては他のタイプでなければできないこともある。
    • タイプ選択後に能力値を決める。
      • 内政・外交・統率・武力・魅力・野心の6項目で、選択したタイプによって初期値がある程度は固定されているが、キャンセルするごとにランダムで値が変化する。
      • 初期値が決まったら、更に特典値(ボーナスポイント)50点を振り分けて開始時のステータスを決定する。各能力値は最大100まで増やせる。
      • 野心以外の能力3つが80以上ないと城主になれないため、ここで重要な「統率」「武力」「魅力」を80近くにまで上げておくと後が楽である。ただし野心が高いと技能が上がりやすくなる上、野心を上げる方法も限られるのでこれに振っておくのも手である。

ゲームの目的

  • ゲームは1560年5月から始まり、出世しながらクリア条件を目指す。クリア条件は以下の4種類。
  1. 天下を統一する: 読んで字のごとく、史実通りに秀吉として天下を統一すればクリア。
  2. 関白になる: 一定の条件を満たして朝廷から関白の位を貰えばクリア。天下統一の過程で条件を満たせる事が多い。
  3. 信長が天下を統一する: IF展開におけるクリア条件。本能寺の変を起こさず、信長を補佐して天下を統一させる。
  4. 信長が関白になる: これもIF展開。信長は朝廷工作を頻繁に行うので、ある程度領土を広げると勝手に関白になってゲーム終了。このため、3.の天下統一をさせるのは意外と難しかったりする。
  • なお、いずれの条件も満たせず、1590年1月1日を迎えた時点でゲームオーバーとなる。

ゲームの進行

  • トップビューのマップ画面で行先を指定したりコマンドを選択しながら進める。
    • 朝昼晩夜の時間経過があり、一周するか宿屋や自宅で寝ると日付が進む。また、ランダムに天候が変化する。
      • 右クリック、またはテンキーの0(SFC、MD版では切り替えボタン)を押すたびに「移動先選択」→「コマンド選択」→「待機」の順で状態が切り替わり、移動・コマンド実行中か待機中に時間が経過する。
    • マップ上には他の武将も移動しており、戦闘を仕掛ける事も出来る。
      • その時の状況によって一人で移動するか、軍団を引き連れての移動かが変化し、一人で移動中は個人戦(通称・辻斬り)、軍団で移動中は野戦か攻城戦となる。
  • 最初は足軽頭として始まり、毎月の1日~5日の間に開かれる評定(会議)で主命(仕事)を受け、こなしていく事になる。
    • 主命をこなすと「信頼」のステータスが上がっていき、一定値になると出世していく。
      • 足軽頭では率いれる兵は100人だが出世するにつれ倍ずつ増えていき、最高位の宿老になると最大数の6400人率いることができる。
      • 家老から宿老を飛ばして大名になることもあるが、大名の場合も宿老と同じ6400人である
    • 主命をこなした後、次の評定までの間は修行をしたり町で下働きをして資金を稼ぐなど自由に行動できる。
      • 身分が上がれば、評定以外でも直接信長から主命を請け負うことができるようになる。
  • 家老まで出世して城主になると、評定に出席する必要はなくなり、自分で評定を開く事が出来るようになる。
    • 評定は毎日開くことができ、月一回の他の城主や大名に比べ有利となる。
    • 評定の代わりに主君からの命令書が届き、部下を登用して指定された城を攻略する事で信頼を得られる。
    • 他に内政や外交をこなしながら進める一般的なSLGに近くなる。
  • 大名になると自国の方針を全て自分で決められるようになり、クリア条件を目指す事になる。
    • 複数の城から居城に物資などを集中できるようになったり、一度の評定で同じコマンドを何回も実行できるようになり効率が大幅に上がる。

戦闘

  • 戦闘は他国と戦う「合戦」と一対一で戦う「個人戦」がある。
    • 合戦では直接操作できるのは自分の部隊のみで、他の部隊はAIで行動する。自分が総大将の場合は配下に指示を与える事も出来る。
      • 合戦は敵を全滅させるか、全ての敵を退却させると勝利となる。
      • 各部隊ごとに兵士の士気のパラメーターが存在し、直接戦闘や威圧や鼓舞などの策略で増減し、攻撃力・防御力に大きな影響を与える。このおかげで戦の展開が単調にならずに済んでいる。特に武将が退却すると仲間の武将の士気が大幅に減るため、相手武将を一人づつ集中攻撃して退却させて士気を下げれば、そのまま全軍壊滅に追い込むことが可能である。逆利用すれば、自軍を壊滅させて織田家の兵力を故意に低下させることも可能である。
      • 士気の増減には統率の能力が大きく関わっており、前田慶次や剣豪武将などは武力と戦術レベルが高い反面、統率が低く設定されているため、一度攻撃を受けただけで大幅に士気が低下するので、合戦では使い物にならない。ただし家臣のみに城攻めを任せた場合には戦術レベルのみが参照されるため使い方次第である。
      • 合戦で最も活躍した武将は「勲功武将」となり、信頼度が大きく上がる。勝家などの強い味方武将を敵と戦わせておいて、抜け駆けして自分が敵大将の首を取るなどの立ち回り次第で勲功を得やすくなる。
    • 個人戦では自分と敵が互いに10回コマンドを選択して実行し、相手の体力を0にすると勝利となる。
      • 個人戦はフィールド上を移動する武将に仕掛けたり(逆に仕掛けられる場合も)、敵地で発見された際に抵抗を選択したり、味方の武将に師事して剣術を教えて貰ったりする場合はこれになる。師事の場合は体力0になってもゲームオーバーにはならない。

評価点

  • 自由度の高さ
    • 秀吉の生涯を元にしてはいるが、史実通りに進める必要はなく、場合によっては史実通りのイベントが起きない事も多い。自分なりの戦国時代を楽しむことが出来る。
      • ゲーム開始直後は桶狭間の戦いのイベントが発生するが、最初の評定を無視すれば桶狭間への出陣を回避可能。他にも(難易度は高いが)永禄の変を回避して足利を存続させたり、クリア条件にもあるように信長の忠臣として彼の天下統一を助けることも出来、幅広いプレイに対応している。
      • また、本能寺の変の発生条件に明智光秀が城主であることが含まれていないため、弁舌や築城の技能の高い武将を信長に仕官させて光秀の出世を遅らせると、史実と違う人物が変を起こす事もある。城主になってからは謀反を起こすことで本能寺の変を経ずとも大名になれる。その場合は信長を配下に加えることも可能である。
      • 鉄砲偽造に加担する、鉄砲の数をごまかして金を横領する悪事を働く、信長から直々に暗殺の仕事*2を受けるといった悪人プレイも可能*3。この懐の深さも本作の良さと言えるだろう。
    • 城主として任される城は史実通り「長浜城」で、その次は「姫路城」を任される。信長統一ルートならば最終的に姫路城から遠征を繰り返すことになる。また、本能寺の変ルートの場合毛利領と接した時点で条件を満たすことが多いため、史実通り姫路城主にするためには条件となる特定の城を落とさない工夫が必要。
      • 長浜城奪取前に城主条件を満たせば他の城を任されることもできるが、奪取後に長浜城に異動される。その前にスピード出世で強力な稲葉山城を貰い(高い内政力が必要)謀反を起こすプレイも可能。
      • もちろん、あえて城主条件を満たさずに信長の手駒として働き続けることも可能であるが、攻略効率が上がらないためクリアは困難となる。
    • 藤吉郎を成長させるのが基本ではあるのだが、博奕をしたり、商人からアイテムを購入したり出来る事は豊富に用意されている。
      • アイテムの中には「かすてーら」など他の歴史SLGでは見られないものが登場するのも特徴。
      • アイテムを部下に褒美として与えることで、分類に応じた能力を上げることが可能。
    • 特に辻斬りは本作の醍醐味と言われる事もあるほどゲームの進行に影響を与える要素となっている。
      • 他国の武将であれば相手に関係なく個人戦を挑めるため、やろうと思えば全ての武将を辻斬り可能。大名は城からなかなか出てこないためコツがいるが、特定のタイミングを狙えば辻斬り可能。謀反して敵対していれば、信長すら辻斬りできてしまう。条件はかなり厳しいが、桶狭間の合戦後、独立する前に徳川家康を辻斬りして、徳川家を存在させないままプレイすることも可能である。
      • もちろん、辻斬りを成功するためには鍛えておく必要がある他、魅力が50以上の武将を斬ると自分の魅力が下がる*4というリスクがあるので、そう簡単な事ではないが。
      • 価値の高い武器を所持していると、辻斬りのときに有利になる。日光一文字を所持している柴田勝家*5などは、武力の数値以上に強い。
      • 戦術レベルの高い武将は個人戦で武力の数値以上に強い。*6
      • 特定の武将は斬った時に辞世の句を詠んだり、専用の台詞が用意されているので、辻斬りを成功させた時の達成感や全ての台詞を見たくなる意欲が湧く作りになっている。
      • 続編の『2』でも辻斬りで武将を斬る事は可能、しかし『3』では辻斬りが消滅した事によって作品の評価を大きく落とし、『4』以降では復活したものの斬る事が出来るのは寿命が尽きた武将や架空武将といった制限がかかるようになったため、自由度は本作には及ばない。
    • 調略で引き抜ける武将の幅が広く、秀吉の能力が高くなると、相性次第では大名の血縁武将や重臣クラスの武将など、信長の野望や他の作品では絶対に調略に応じないような武将でも簡単に寝返ってしまうのも本作の特徴の一つである。
  • 個人目線で見る戦国時代
    • 本作は一応SLGなのだが、ロールプレイング要素も強く、他の歴史SLGとは一味違った面白さを有している。
    • 主命に失敗しまくると信長が激怒し、即座に斬られる。後のシリーズでは優しい面が多く描かれる信長だが、本作では用のない者は切り捨てるシビアな面が強調されており人気の高さに貢献している。
    • 他の武将との人間関係も本作の醍醐味。序盤から親切にしてくれる前田利家、事あるごとに嫌味を言ってくる柴田勝家、目的のために部下になるのを拒否する明智光秀など、様々な人間模様が存在する。
      • 評定の際には自分から意見を出す事も可能だが、彼らが横槍を入れて来ることもある。
      • 出世していけば彼らとの関係も変化し、以前は話に応じてくれなかった人物も話を聞いてくれるようになったりと非常に良く出来ている。
      • 会話も面白く、勝家を家臣にして会いに行くと狼狽して心の中で「早く帰ってくれないかなぁ…」と呟いたり、毎回報告を持ってきてくれる忍者に対して藤吉郎が「たまにはくのいちがいいなぁ」と呟くなどお笑い台詞も用意されている。
    • 他にも大名の姫と仲良くなって口利きしてもらう事で外交を有利に進められたり、大名に付け届け(政治献金)をしたり婚姻関係を結んだりと出来る事も豊富。
  • グラフィック
    • PC版では史実のイベントシーンに専用の一枚絵を用意しており、イベントを盛り上げる要素となっている。
      • 他の場面も専用グラフィックで進行するため、雰囲気は良好。
    • CS版では一枚絵が少ないかわりにマップ画面でキャラクターたちが動き回るRPGのようなイベントシーンとなっており、これはこれで盛り上がる。
      • こちらは他の場面もトップビュー画面でドット絵のキャラたちが動き回る。全体的にRPGのような画面作りになっている。
    • キャラクターの顔グラフィックもそれぞれの雰囲気に合わせたものが用意されている。
  • 音楽
    • 一部光栄の過去作からの使い回しもあるものの、ほのぼのとした曲から緊迫感のある曲まで揃っており、雰囲気を盛り上げてくれる。

賛否両論点

  • 攻城戦のとき敵大将は基本的に城から動かない。そこで鉄砲部隊で後ろから射撃すれば被害なく勝つことができる。
    • 大将以外も近づかなければ動くことはないため、大将の背後を取ることは容易である。
    • その上多くの城は守備兵しかいなかったり(必然的に大将「城守備兵」のみになる)、武将がいればむしろ調略で城ごと乗っ取れるためよほど兵数の多い居城以外は兵力の差を覆して落としやすい。
      • 兵数の多い居城であっても敵が他の城に攻め込んでいる隙を狙えば武将は残っているものの兵が大幅に減っているので落としやすくなる。また調略で兵ともども武将を引き抜いて兵力を奪っておくことで楽に攻略できる。
    • 作業的になって面白みには欠けるが、兵力の少ない城主時代や劣勢から始める謀反プレイでは重宝する。というか一城の兵力ではとうてい次々と城を落としてはいけないためどうしてもこの方法に頼らざるを得ない。

問題点

  • PC版はコマンドがアイコン表示のみのため、初見時はどういうコマンドがわかりにくい。憶えるまではマニュアルとにらめっこするしかない。
    • CS版ではこの反省からか、コマンドの頭文字がアイコンとなっており、分かりやすくなった。
  • 評定のコマンドは一回ずつ家臣に命令する形であり、その度にセリフのやりとりがあり煩わしい。
    • さらにその任務にふさわしいと判断された武将がいちいち自分にやらせてほしいと言ってくるので嫌なら断らなければならない。
    • 米を大量に売る場合でも一括でできず2000石ずつ家臣に売らせなければならないため手間がかかる上、任務を終えると城で一人ずつの報告が待っている。
  • 体力を回復するために宿や自宅で休めるが、一晩だけでは回復できない事もある。しかし、連続して休むには毎回城や町に入り直してコマンド選択が必要なので面倒くさい。
    • 一応、金がかかるが、医者に診てもらえば即座に全回復出来る。
    • 後のシリーズでは何日休むか一括で選択できるようになり、改善された。
  • 本能寺の変イベントが起きにくい。これが起こせなければ謀反を起こして大名になるしかないという極めて重要なイベントである。
    • 発生しにくいのは条件の1つに「上杉、武田、毛利の支配する城が織田領の城に隣接している」というものがあるためである。信長の主命を忠実にこなしているうちに毛利と接する前に上杉が滅亡してしまうことが多い。
    • 信長は上杉を攻撃目標にしがちなため、毛利と接するために進言して目標を三好に変えたり、主命を無視して勝手に三好の城を落としていけば起こすことは難しくはない。ただし武田が上杉を滅ぼす前に速やかに条件を満たす必要がある。
    • 本作では上杉に比べて全体的に武田の武将の方が能力が高く、城の規模が大きいものが多いため、上杉は武田に滅ぼされる可能性が高い。それを防ぐためにも早い段階で武田の有力武将に調略を仕掛けて国力を低下させるのも上杉を存続させる一つの方法である。
    • 信長に天下を統一させる場合は方針通り上杉を滅ぼせばいい。
  • 舞台が東北除く本州のみのため、伊達や島津、長曾我部といった人気武将が登場しない。該当範囲であっても弱小大名は端折られていたりする。
    • また、城はともかく町はかなり少なく、清洲城があるのに清洲の町がなかったりするため、序盤はわざわざ主命のために敵国近くの稲葉山の町まで行く必要があったりする。
    • 町では自分で画面をスクロールさせる事ができないため、目的の店が見える位置まで移動先を指定して藤吉郎を移動させる必要があり、地味に面倒くさい。フィールドマップではコマンドから行先を指定出来るのだが。
  • 一度に登場できる武将やアイテム数に制限がある
    • 一度に240人が登場できるのだが、それに対し武将総数は712人である(ともに秀吉は除く)。地域と年代と大名家を限定しているにもかかわらず明らかに多すぎる。
      • 他のシリーズ作や本家である「信長の野望」シリーズにも登場しないようなマイナー武将も多く、それらが有力武将登場の障壁になっている。
      • 人選も変な人選になっており山県昌景や細川忠興や波多野秀治等信長の野望でお馴染みの武将や後年注目された武将である水野勝成や成田長親が出ないのにネットにも一切情報が無い安東少七や平岡正治等明らかに架空の武将が出てるという首を傾げたくなる起用をしている。
    • それだけの武将がいながら多くの城は守備兵のみに任されており武将は居城一極集中の過密化が起こっている。プレイヤーが大名であっても家臣に城を任せる意味はほとんどない。
    • 最初のうちは各地で戦が激しく起こり死者多数のため各大名の居城にどんどん新武将が登場するのだが、落ち着いてくると新しい武将が登場しにくくなってしまう。
    • 大名になった後敵居城を攻め、使えない武将をどんどん斬首すれば新武将が登場するが、大半は使えない武将で滅亡済みの大名家の新武将の場合は浪人となり月初めに大勢力の大名居城に仕官しにくる。自城に来た武将を断るとライバルの方にいくのでまた大量殺戮を繰り返して有力な武将が出るのをひたすら待つしかない。
    • そうやってやっと出てきた真田幸村などの有力武将も終盤に最下級の身分で加わるので活躍させにくい。新武将を諦め斬首しないで行った方が効率よくプレイできてしまう。
    • アイテム総数は300個だが登場できるのは64個まで。他武将が持っているものも含まれるので、商店などで購入できるアイテムはもっと少なくなる。
      • 強力なアイテムを手に入れたければ、アイテムを片っ端から購入し処分するという作業をしなければならない。南蛮商人に売りつけるのが金銭面で効率が良いが、価値の低いアイテムはタダ同然でしか買ってくれない。
      • アイテムを持っている武将を辻斬りや斬首するとアイテムを入手できるが、秀吉以外が原因で死亡した場合、所持アイテムは次に生成された武将に引き継がれる。このため信玄の甲州金や徳川埋蔵金、松永久秀の爆薬などは行方不明になってしまう場合が多い。
      • ちなみに300個目の最終アイテムは「豊臣秀吉像」。自分がまだ木下藤吉郎のときでも購入できたりする。
  • 浪人になれない
    • 主命を失敗し続けると信長から追放すると言われるのだが、なぜか直後に言った本人に斬られてしまうためどうやっても浪人にはなれない。おそらく浪人になれる予定だったものが変更された名残であろう。これを残念がる声も多い。
    • 後のシリーズではオリジナルの主人公を作り、浪人や商人、忍者など様々な条件下でのプレイが可能になった。
  • 不義理なやつほど出世する
    • 武将のマスクデータの一つに「誠実・不義理」というものがあり不義理な武将は裏切りやすくなっている。この割合は半々になっている。
    • しかしこの不義理にはもう一つ「信頼が規定値の半分で出世させられる」という効果があり誠実な人間に比べ早く身分が高くできる。
    • 不義理武将の場合は中老レベルの信頼1280で家老になれる。その後城主に任命すれば、信頼が家老の規定値の2560に修正される。そうなれば城主を解任し一気に最高位の宿老にすることができる。
    • つまり宿老になるために上げる信頼最低値は誠実武将5120に対し、不義理武将1280と極端に開きがある。上杉謙信のような誠実な武闘派は活躍させにくく、不義理なやつらばかりが戦で幅を利かせることになってしまう。
    • 誠実な武将は内政で役立たせようにも内政80以上か鉄砲、弁舌に秀でていなければ数だけの米売り要員にしかならない。そもそもそんな優秀な人材が多く集まるころには内政自体が必要なくなってくる。家臣になった多くの武将は煩わしくなるだけの役立たずである。
  • 大名になれば作業ゲー
    • 秀吉自身が出陣しない戦ではなによりも兵力がものをいう。宿老5人の最大兵力32000人で城を攻略していくのが定石となる。
    • つまり不義理武将を次々に宿老に仕立て上げ、各城からかき集めた兵数が32000人に達する度に大部隊を編成して派兵していくのが最も効率のいい進め方となる。
    • 最大で50000人の居城の兵数を越えないように秀吉は居城にへばりつき各部隊がバッティングしないように部隊が帰還次第即次の城に派兵するようになる。合間に脅迫や朝廷工作の使者を送るだけの作業ゲーになってしまう。
  • CS版はセーブデータが1つしか保存できないため、失敗した時の取り返しがしにくい(PC版は5つ保存可能)。
    • オートセーブはなく、任意セーブなので上手に活用するしかない。

総評

粗削りなところも多いが、当時の歴史SLGの中では比類なき自由度の高さで人気を博した名作。
後のシリーズでは様々な要素が追加されていったが、それによって自由度が低下したり賛否が分かれたため、現在でも『V』と並んで人気の高い作品である。


余談

  • Wiiバーチャルコンソール、WiiUバーチャルコンソールでSFC版が配信されている。
    • WiiU版の説明書はなぜか非常に簡素なため、ネットから閲覧できるWiiVC版の説明書を見ながらプレイした方が良いだろう。
  • Steamで「シブサワ・コウ アーカイブス」の一作として配信された。
    • 以前発売されたWin版同様、PC98版をエミュ動作させたものとなっている。こちらは当時のマニュアルをスキャンしたPDFが収録されている。
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最終更新:1970年01月01日 09:00