「リターン オブ ザ インベーダー」の検索結果
リターン・オブ・ザ・インベーダー」 から 次の単語がハイライトされています :


リターンオブインベーダー

【りたーんおぶざいんべーだー】

ジャンル シューティング
対応機種 アーケード
発売元 タイトー
開発元 UPL
稼動開始日 1985年
プレイ人数 1~2人(交互プレイ)
判定 なし
ポイント ACインベーダーシリーズの3作目
UPL色の強いグラフィックデイン
スペースインベーダーシリーズ


概要

1985年にタイトーからリリースされた固定画面縦シューティング。
1978年リリースの初代『スペースインベーダー』、1980年リリースの『PART II』に次ぐ、インベーダーシリーズの公式3作目に該当する。

基本的なゲームルールは元祖インベーダーを踏襲しているが、本作ならではのギミックが搭載され、80年代半ばの次世代インベーダーを彷彿とさせる内容となっている。

ゲーム内のクレジットに開発メーカーの名が無く、長らくは開発元が不明ではあったが、後に当時のタイトーの下請けメーカーの一つだったUPLが開発に関わっている事が判明する。

主なルール

  • 1~2人交互プレイ可能、全20ステージ構成、ループ制。
  • 従来のインベーダー同様、画面下の自機を操作して、画面上部にいる敵を全滅させるのが目的。この辺は特に変わっていない。
  • 使用コントローラーはレバー+1ボタン。レバー左右で自機である「XEROVY(ゼローヴィ)」の左右移動、ボタンでショット。
  • 途中復活の残機制。残機が全部消滅する他に、インベーダーが自機のいる画面下に触れてしまうと残機がいくらあろうがゲームオーバーとなる。
  • 自機から近い場所で敵を破壊する程入手スコアが多い。スコアが多く入る分、当然ながら敵接触ミスと隣り合わせのデメリットもある。
  • 特定敵を倒すと放物線を描くように敵残骸が落下する場合がある。
    • これを破壊するとスコアボーナスがもらえ、破壊できなくてもスコアが入らないだけで残骸は消滅する。但し、残骸そのものに攻撃判定は残っているので、それが直に自機に触れると1ミスとなってしまう。
  • ときおり画面最上部にUFOが左右に飛来する。UFOの中央部には武器が設置されており、上手くUFOを破壊すればそれが自機に強制接触してパワーアップが可能となる。
    • ただし、武器そのものを撃ってしまうとUFOもろとも破壊されてしまいパワーアップできなくなってしまうため、武器を手に入れるには武器のやられ判定が存在しないUFOの左右側を狙って撃つ必要がある。
    • 武器の種類は以下の通り。
      • 「GOZEL(ガゼル)」…自機ショットの連射力が上がる。
      • 「GORAL(ゴーラル)」…自機ショットの横攻撃範囲が広がり、横ニ列の敵を一撃で倒せる。
      • 「GOWL(ガウル)」…自機ショットに貫通性能が付き、縦一列の敵を一撃で倒せる。
    • 武器の出現法則は自機の撃ったショットの数で決まる。
      • 言うまでもなく、初代スペースインベーダーの仕様を踏襲している。
    • 各武器は1つ取ればフルパワーとなり、ミス後の復活時は武器の効力がなくなってしまう。また、アイテム取得中はUFOの武器は出現しなくなる(UFOだけが飛来する)。
  • 初代でいうところのトーチカ*1は「XERO-GUARD(ゼロガード)」として本作にも存在する。
    • このゼロガードは初代のように被弾で削れていくのではなくダメージ蓄積制。一定数の被弾をすることでゼロガードが丸ごと破壊される。
      • 敵機が触れると一発で破壊されてしまう。初代でも敵機が触れた部分は一気に削れるが、それよりも更に厳しい仕様。
    • また、ゼロガードの左三分の二あたりに連結部があり、ここをショットで破壊するとことで隙間部分を作ることが可能。
    • ステージクリアすると、次ステージではゼロガードのダメージや破壊された部分はすべて元の状態に戻る。
  • 敵編成の中には「LEGARD(レガード)」という敵がいる。
    • やられ判定は中央部のみであり、それ以外に自機ショットを当ててしまうと撃ち返し弾として高速の直線レーーを放ってきて危険を伴う。
      • 撃ち返し弾でも敵を倒すことができ、また敵機を貫通する。レガードも撃ち返し弾を上部に命中させれば破壊できる。
      • GORALを装備すると反射されやすくなり、残機潰しをしないと侵略されやすくなる。
    • また、破壊すると破壊後から別のインベーダーが出現し自機めがけて体当たりをしてくる為、破壊には慎重な対処が必要である。
      • なお、破壊後のインベーダーは倒さなくても消滅する。
  • 画面内に「ZICON(イコン)」という敵(二種類存在する)を3体以上残し、他の敵を全滅させるとチャレンジステージに突入する。
    • チャレンジはいわゆるボーナスステージであり、自機がミスする要因が一切なく、高スコア稼ぎのチャンスでもある。チャレンジを終えるとそのステージはクリアとなる。
  • ランダムで1万点札を持った謎の歩兵が出現し、撃つと札の通り10,000点ボーナスが入る。
  • 特定ステージで前から2列目までのインベーダーを最後に破壊すると、レインボーボーナスが入る。
    • いわゆる初代で言うところのレインボーと同じ出現方法である。
    • レインボーボーナスには端数の「1点」が付くため、通常入ることのない端数がレインボーボーナスの証拠となる。
      • カンストでもしない限り、「99回」までレインボーボーナスをカウントできる(下2桁がレインボーボーナス達成回数である)。

評価点

  • 次世代のインベーダーという事もあってか、初代に比べると自機性能が上がった。
    • 何といっても初期段階から自機ショットの連射が効くようになったことが大きく、短時間でステージクリアが可能となり、テンポ良く敵殲滅が可能。
  • また、エクステンドもUPLらしいエブリエクステンド仕様で、かなり気前よく残機が増える。ただしその分侵略されやすく、気前のいいエクステンドと侵略一発ゲームオーバーの頻発はインベーダーよりもむしろパクリであるセガ・スペースアタックに近い。

問題点

  • インベーダー側も初代にはなかった性能を身につけ、殺気まみれで襲ってくる為、その難易度は決して低いものではない。
    • 場合によってはこちら側がテンポ良く殲滅させられるかの如くの状況もあり得るので、安定したクリアを望むには繊細なるパターン把握は避けられないだろう。
    • インベーダーが自機下に攻め込んできたらそこでジ・エンド、しかもコンティニューなんて生易しい救済なんて存在しない漢仕様であり、この辺は初代インベーダーの系譜を受け継いでいる。
    • 特定ステージ(インベーダーが円形に配置され、回転しながら下降するステージ)でレガードが倒しにくいことにより、侵略による一発ゲームオーバーが発生しやすい。
      • そのステージが飛び抜けて難易度が高く、更にその次のステージから隊列内の敵1匹だけが左右逆に移動する(バグか仕様かは不明)為に長年その面が最終面と誤解されていた。

総評

栄光のインベーダーブームも過去の出来事になり、新たなるゲーム時代を迎える節目となった1985年にリリースされた本作であったが、過去作程の知名度を得るには至らず、知る人ぞ知るマイナーな存在となってしまった。
インベーダーの新作にしてはあまりにも影が薄い印象はあるものの、新世代のフィーチャーを取り込みつつ、ちゃんとインベーダーとしての一面も持ち合わせている。外観の変貌に違和感を持つ人もいるかもしれないが、ゲームそのものは普通に遊べる出来となっている。
ただ、アップライト筐体やマーキー(看板)のイメージを考慮すると、違和感はあれど正統後継機であることは理解できる。が、本作がヒットしたとは言い難い結果となったことで、後継作品ではイメージイラストではなく画面のドット絵のイメージを全面に押し出す形になっている。


余談

  • 開発がUPLと判明したのは本作のリリース後からかなり時間が経過した頃*2であり、本作をプレイしたゲーマーからは割と驚かれていた模様。
    • しかし、グラフィックデインがUPL独特の無機質で退廃的なものであり、当時のプレイヤーから「UPLっぽい雰囲気が充満している」との指摘も少なくなかったらしい。
  • 元UPL社員による「自社の資金を上げる為に本作はやっつけで作った」という衝撃の告白がされている*3
    • とはいえ、いじるべきでない部分をいじらなかったという点ではやっつけ仕事が幸いした部分も多い。
  • ちなみにゲームの開発自体はUPLではあったものの、サウンドに関してはタイトー側が製作。サウンドを担当したのはかのOGRこと小倉久佳氏であることが後に本人から語られている。
  • のちに開発スタッフと開発会社名と思われる名前が表示される隠し画面*4が発見され、スタッフ3名中2名は「ペンゴ」(1982年・セガ発売/コアランド(現:パンブレスト)開発)の隠し画面に表示されるスタッフと同じ名前であることが判明。また、開発会社と思われる社名として「COMIX LTD.」と記載されており、実質的な開発はこのCOMIXという企業が携わっていたものと思われる*5
  • 開発元の版権の関係か、2020年3月26日発売のSwitch用ソフト『スペースインベーダー インヴィンシブルコレクション』には収録されていない。
    • しかも、大手のゲーム情報系サイトでも本作に関しては存在すら触れられない黒歴史扱いの状態であったが、その後、権利関係が解決した模様で、2023年12月21日発売予定の『イーグレットツー ミニ アーケードメモリーズ VOL.2』に収録される事が発表された。

家庭用移植

家庭用移植は2000年代に入るまでは全くされていなかったのだが、嬉しい事にレトロゲームオムニバスとして念願の移植を達成した。
本作の移植はどれもオムニバスソフトでの発売。発売は共にタイトー。

  • PSP『スペースインベーダー ポケット(2005年5月12日発売)
    • 『スペースインベーダー』(4バージョン全収録)、『スペースインベーダー PART II』『マジェスティックトゥエルブ』『あっかんべぇだぁ~』と共に収録されている。
  • PS2『タイトーメモリーズII 上巻』(2007年1月25日発売)
  • EGRETII Mini アーケードメモリーズVol.2(2023年12月21日発売)

+ タグ編集
  • タグ:
  • STG
  • 縦シューティング
  • タイトー
  • UPL
  • スペースインベーダー

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:1970年01月01日 09:00