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バルンバ

【ばるんば】

ジャンル シューティング
対応機種 PCエンジン
メディア 4MbitHuカード
発売元 ナムコ
開発元 ZAP
発売日 1990年4月27日
定価 6,800円
判定 なし
ポイント 全方向撃ち分け横シューティング
ボタン配置がちょっと無理やり
油断するとすぐ死ぬ恐怖


概要

  • 反重力全方向戦闘機「バルンバ」を操作し、世界征服を企むドッペル博士が作り上げたロボットを破壊するのが目的。
  • 一人プレイ専用。全5ステージ構成。2周目は無く、1周クリアでエンドとなる。
  • ナムコ初のPCエンジンオリジナル横シューティングにあたる一作。アーケード移植では無いナムコ制PCEシューティングとしては、本作と『ファイナルブラスター』『ゼビウス ファードラウト伝説(厳密にいうと、アーケード版ゼビウスとオリジナルゼビウスのカップリング)』がある。
  • 自機は360度方向に砲台を調整し、多方面から迫る敵を倒さなければならない。このようなPCエンジンにおける全方向撃ち分けシューティングは他にも『はにい いんざ すかい』『フォーゴットンワールド(アーケードでいうところのロストワールド)』などがある。
+ 画像
フロートアイランドエリア レイクエリア マウンテンエリア ケイブエリア フォートレスエリア
1面 浮遊都市での戦い。最初の面だけあって出現アイテムが多い。
2面 水中面。自機に浮力がかかっているため、ニュートラル状態でも自機が上に移動する。また下方向への移動速度も遅くなる。
3面 山岳地帯。山頂の火口目指して移動する前半と、火口に突入する後半に分かれる。
4面 森林・洞窟面。前触れもなく、いきなり高速で現れる敵が多く、敵の配置を覚えないと辛い。またステージが最も長い。
5面 ドッペル博士の要塞。カタイ敵が多い上、出現アイテムも少ない。コンティニューしてもかなりキツイ

主なルール

  • 主に使用するボタンは「ショット」「砲台の回転」「武器変更」の3種類があり、使うボタンはPCエンジンとしては珍しい4ボタン使用である。
  • 砲台の調整はⅠボタンで右回りに、RUNボタンで左回りに回転する。
  • Ⅱボタンでショットを放ち、SELECTボタンで武器を変更する。使用できるショットは下記の通り。
    • バルカン(V)…現在向いている方向に弾を発射する連射兵器。単位時間あたりの攻撃力は最も高い。レベルアップで威力が上昇し、弾が遠距離で拡大するようになる。攻撃力は弾の大きさに関わらず一定。
  • ナパーム(N)…ショットボタンを押すと弾が発射され、押しっぱなしにしている間は弾が飛び続ける。ショットボタンを放すとその場で弾が爆発する。弾が飛翔中は障害物も飛び越えるが、弾自体には一切の攻撃判定がないので注意。レベルアップで爆発が進行方向へ流れるように。
  • シールド(S)…ショットボタン押しっぱなしにする事で砲塔方向の自機周辺に丸いエネルギー弾を展開し、ショットボタンを放すと向いている方へ発射する。このエネルギー弾には敵弾を消す効果があり、発射後地形に当たると地形に沿って進む。攻撃力は低め。レベルアップでエネルギー弾の拡大率が上昇。
  • レーザー(L)…敵を貫通するショートレーザーを発射。連射数は2発だが、敵にヒットしている間はダメージを与え続ける。レベルアップで多方向化、威力上昇。
  • 特定の敵を倒すとアイテムを落とす。落とすアイテムの種類は「V」「N」「S」「L」「LIFE」。 「V」~「L」は各ショットの弾数を一定数補充、LIFEはその名の通りライフを1つ回復させる。
  • ショットレベルは「1レベル(赤)→2レベル(青)→最大レベル(緑)」の三段階。各ショットは残弾数が一定以上になるとレベルアップするようになっている。逆に残弾数が一定以下になるとレベルダウンするため、定期的なパワーアップアイテムの補給が必要となってくる。
    • ちなみに、残弾数がマイナスになる事はなく、残弾数がゼロになってもショットレベルが初期状態になるだけで弾の発射は普通に可能。
  • ライフ制(ゲージ5つ)。ダメージを受けてライフが全部無くなるか、壁とスクロールに挟まれるとゲームオーバー。
    • 残機、スコアの概念はない。
  • 地形そのものにダメージ判定は無く、壁・天井などに接触しても特にペナルティは無い。但し、前述の通りスクロールに潰されると即死の他、4面と最終面にのみダメージ判定のある地形が存在する。

評価点

  • 360度撃ち分けを導入した試みはなかなか意欲的。
  • 当時のPCエンジンとしてはグラフィックはそれなりのレベル。
  • BGMのクオリティも高いが、残念ながらサウンドテスト非搭載。
  • 1ステージの構造はやや長めだが、ステージ数の事を考慮すれば均一が取れている。

賛否両論点

  • 難易度の高さ
    • ただでさえ砲撃回転で操作が忙しいのに、初見殺しが多数で初級シューターにとっては鬼畜と思える程の高難易度である。所謂パターン覚えゲーである。
    • 特に4面以降で難易度が急上昇する。ステージの長さに加え敵の密度が高くなる。敵のスピードも速いため、アドリブでは対応が困難。
      • 一部の敵のスピードが妙に速い上に、自機、敵ともに大きめの判定を持つゆえ、体当たりによってダメージを受けるケースが非常に多い。敵の攻撃頻度自体は少なめだが、弾速は速め。
      • 但し、当然ながらちゃんとクリアできるように丁寧には作られている。一見無茶な猛攻も何かの抜け穴がある事が多く、それを潜り抜ける楽しみも持ち合わせているのも事実。これでミス後の救済処置などがあれば、万人向けといえるゲームバランスだったかもしれない。
  • 武器の強さのバランスが悪い
    • 多方向、貫通力、威力の高さによりレーザーが非常に強力。パワーアップ後は基本的にこれ一つで足りる。
    • バルカンは一部ボスで出番がある。シールドは初見時やコンティニュー後の復活時では役に立つ。ナパームはDPSの低さや小回りの利かなさ故に非常に使い勝手が悪い。
    • ショットを一定数撃つとレベルダウンするという仕様上、使用中の武器はレベルを上げにくい。パワーアップのために一時的に別の武器へ変更する事はある。
      • 武器変更にあまり神経を使わなくても良いというのは、初心者にはメリットかもしれない。

問題点

  • 自機が割とやられやすい。前述の通り自機の当たり判定が大きく、ダメージ後の無敵時間が短い。あまり多くはないが地形に挟まれ即死するケースもある。
    • またステージをクリアしてもライフが一切回復しないためライフ回復はアイテム頼りで、一度大きいダメージを受けると立て直しが難しい。
    • 裏技でコンティニュー(無制限)が可能だが、ステージの最初からやり直しな上に、パワーアップがすべて初期化される。
  • 一部ボタン配置が無理やりなところがある。具体的には砲塔左回転がRUNボタンであり、普通にプレイするのは少々厳しい。
    • RUNボタンはファミコンなどで言うところのSTARTボタンであり、あまり頻繁に使うようなボタン配置ではない。それを定期的に使用しないといけない場面が多く、操作性の困難さに繋がってしまった。
    • また、RUNボタン程の使用頻度ではないが、SELECTボタンのショット切り替えも微妙に押しにくい位置にある。
    • 但し、後にPCエンジンコントローラーにて3ボタンパッド*1(RUNボタンなどに振り分け可能なIIIボタンが追加された)が登場し、それを使用すれば大分操作性が改善される。 (逆に6ボタンパッドはRUNボタンとⅠ、Ⅱボタンが離れてしまうため、更に操作が困難になる)
    • ノーマルパッドの全てをボタンを使用という複雑な操作を憂慮されたため、当時のゲーム雑誌において「どんなに慌ててプレイしてもリセットは絶対かからないので*2、落ち着いて操作してね」と本作を紹介するライターも見受けられた。

総評

操作性にやや難ありでミス許容回数が少ない故に、当時のPCEシューティングの中でもクリアが困難な部類のゲーム。
不親切な部分はあれど、ゲームとしてはなかなか良く作られている。


移植版

  • 1990年7月27日にMSX2ソフトとして移植リリースされた。しかし、MSX2+ならばレイドック2で実現した極彩色の縦横スムーズスクロールさえ可能な時期に、なぜかMSX1のアーキテクチャのみで作られた為、その移植度は…察して下さい。 ディスク版のみのリリースだったのでMSX2以降として発売されたと思われる。 MSX1として見ればそれなりの出来で、3年早くROMで発売されていたら評価は変わっていただろう。
    • ちなみにゲームシステムはPCエンジン版とは大分異なる。武器変更ボタンは無く、砲塔の向きは方向変更ボタン1つで変更するように。予めプリセットされた「正面→後方→上下→斜め4方向→正面→…」へと切り替わる。(東亜プランのヘルファイアと同じ)

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最終更新:1970年01月01日 09:00