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ドラゴンバスター

【どらごんばすたー】

ジャンル アクションRPG*1
対応機種 アーケード
発売・開発元 ナムコ
稼動開始日 1985年1月
プレイ人数 1~2人(交代制)
配信 【Wii】バーチャルコンソールアーケード
2009年3月19日/800Wiiポイント(税5%込)
【Switch/PS4】アーケードアーカイブス
2021年12月9日/【Switch】838円(税10%込)/【PS4】837円(税10%込)
判定 なし


概要

ナムコが発売した竜退治を題材とした横スクロールアクション。
ドラゴンに攫われたセリア姫を救出するため、旅の青年クロービスがドラゴンの待ち受ける山に挑む。


特徴

  • 操作は1レバー(4方向)+2ボタン。Aで剣攻撃、Bで魔法攻撃、レバー上でジャンプ、レバー下でしゃがみとなっている。
    • 剣攻撃は特定の操作で大ダメージ技を繰り出せる。ジャンプ中レバー下を入れながら攻撃すると兜割り、2段ジャンプや落下中には垂直斬りに変化する。
    • 魔法はファイアボールやその強化版*2を使える。魔法アイテム(スクロール)をストック順に消費して発動するため、特定の魔法を選んで使うことは出来ない。
    • ジャンプ中にタイミングよく上にレバーを入れると2段ジャンプが出来る。
    • 左右同じ方向にレバーを連続で入れるとダッシュになる。また、レバー上下でツタをよじ登ることが出来る。
  • ゲームはマップモードとダンジョンモードを交互に繰り返しながら進めて行く。
    • 主人公はマップ左下の城から出発し、右上にあるドラゴン山を目指す。マップモードでは洞窟や城、塔などが点在しており、それらに踏み込むとダンジョンモードに移行。
      進路上のダンジョンを突破しながら先に進み、マップ最奥に聳えるドラゴンの山を突破することでラウンドクリアとなる。
      • 各ダンジョンを結ぶ道にはいくつかの分岐があり、好きなルートで攻略出来る。なお踏破したダンジョンは消滅し、道もそこで途切れるため、同じダンジョンを再度攻略することや、来た道を戻ったり全てのダンジョンを巡ることは不可能。
    • ダンジョンモードはサイドビューの任意横スクロールアクションになり、敵と戦っていく。時折現れるワンダリングモンスターを対処しつつ、ダンジョンの出口を求めてさまようこととなる。
      • ダンジョンは複数の小部屋とそれを結ぶ通路で構成されている。ダンジョン内の小部屋に入ると、ルームガーダーと呼ばれる中ボスを倒すまで出られなくなる。*3ルームガーダーを倒すとアイテムや扉が出現。扉に入るとそのダンジョンはクリアとなり、マップ画面に戻ってバイタリティが一定値回復する。ラウンドクリア時は全快する。
      • 但しダンジョン内は時間制限があり、一定時間が経過すると警告音と共にBGMが変化して、永久パターン防止キャラ「ケイブシャーク」が出現する(出口の扉が出現してすぐに入らずにいても出現する)。ケイブシャークに噛まれるとみるみるバイタリティが減っていく。ケイブシャークを倒すことは可能だが、すぐに新たなケイブシャークが襲ってくる。
      • ドラゴンの棲む岩山は迷路構成とはなっておらず、竪穴を落ちた先にあるドラゴンの巣穴での一騎討ちとなる(ただしワンダリングモンスターは湧いて出る)。ドラゴン戦ではドラゴンのバイタリティも表示される。ドラゴンは攻撃した際に赤く光る部位が弱点となっており、他の部位と比べて2倍のダメージを与えられる。ドラゴンを討伐するとステージクリアとなり、そのドラゴンがセリア姫をさらったドラゴンであるならセリア姫救出イベントが起きる。*4
  • バイタリティ(ライフ)制。
    • バイタリティは青い薬を取ると30または60回復し、マッシュルームを入手すると最大値が16増える。初期最大値は128で、256まで拡張可能。
    • 残機やコンティニューはないが、基板の設定によっては瀕死時にスタートボタンを押すと1クレジットを消費してバイタリティを128(未拡張時の最大バイタリティ値)回復出来る救済がある。
  • 全12ラウンド。最終面をクリアするとラウンド9に戻るループゲーム。ただし、ラウンド100に到達すると「GIVE UPラウンド」となり終了する。
    • なお、目的であるセリア姫の救出は特定のアイテムを入手している状態で特定のラウンドをクリアすると達成出来、その後もゲームが続く。

評価点

  • 爽快なアクション
    • アクションの種類自体はさほど多くないものの、攻撃力の高い兜割りや垂直斬りで硬いモンスターを楽に屠るなど爽快な面も多い。
    • 特に兜割りなどは当時としては珍しく、複数コマンドを必要とするアクションがあったので新鮮味があった。
    • レバーやボタンの反応は軽快で、アクションゲームとしては良質な出来。
    • セリア姫を救出するために必要となる「セプター」と「クラウン」。これらの所持中は強化アイテム(スーパーソード、シールド)を所持できなくなるというデメリットがあるが、両方所持しているとセリア姫の服装がドレス→ミニスカ→ビキニ→バニーガールと変化するようになっており、一種のやりこみ要素となっている。
      • 強化アイテムが使えない分、苦戦を強いられるので、まさにやりこんだプレイヤー向けの要素と言えよう。
  • 良質なBGM
    • ナムコゲーの例に漏れず良好なBGMや小気味よい効果音は健在。
    • ダンジョンの種類によって変化するBGMが、ルームガーダーと戦闘になると途端に専用曲に変化するなど印象的な使われ方も特徴。

賛否両論点

  • 攻略ルートの構築が必須
    • マップ上に様々な分かれ道があり、ダンジョン内も迷路状になっているため何度もプレイして自分なりの攻略ルートを構築していかなくてはならない。
    • ルームガーダーの配置や落とすアイテムはほぼ固定。*5そのためルートの把握が攻略難度を大幅に左右する。
    • マッピングする手間にやりがいを感じるか否かで評価は変わると言える。後半に行くにつれマップが広大化・複雑化するので、一筋縄ではいかない。
  • 難易度の高さ
    • 後述の操作性もあって難易度は高め。残機やコンティニューもないため、前述のクレジット回復が使えない場合は連コインでごり押しして先を見ることすら出来ない。
    • 特にルームガーダーのうちウィザードが非常に強敵。本体はそれほど強くないが、宙に浮く4本の魔剣が次々と襲ってきて空中に担ぎ上げられ、連続ダメージを受けることも多い。
      • 魔剣は剣ではじくかシールドを装備しないと無効化できないので、かなり厄介。ここでバイタリティを大幅に減らされた結果、クリア困難となる場合がほとんど。
      • シールドやスーパーソードといった強化装備は一定確率で失ってしまうため、運も絡む。
    • 半面、攻略ルートをしっかりと構築し、攻撃力の高い兜割りを会得すれば攻略難度はぐっと下がる。ゲームバランス自体も理不尽という程ではない。
      • 他にも迷路ダンジョンでルームガーダーの後ろ側から入って気付かれないうちに倒すといったテクニックもある。*6
      • プレイヤーの腕前と知識が反映される点は実にアーケードゲームらしい調整と言える。

問題点

  • ジャンプ操作の難しさ
    • 本作は4方向レバーを採用したため、斜め上にジャンプする際は左右にレバーを入れた後にレバーを上に入れる必要がある。
    • また、2段ジャンプの際は1段目の頂点でないとジャンプ出来ないため、レバーを入れるタイミングが非常にシビア。
      • 8方向レバーのコンパネを使った場合もこのシステムに変化はなく、ニュートラルから斜め方向に入力しても垂直ジャンプに化ける。このため8方向レバーの筐体ではクリアが著しく困難になる。
    • 前述の通り、本作はジャンプ中に出せる兜割りや垂直斬りを活用する必要があるので、ジャンプ操作に慣れる事が攻略の第一歩となる。
      • 攻撃力が2倍になるスーパーソードは高い塔の頂上からさらに2段ジャンプを成功させないと辿り着けない小部屋に固定配置されている(しかも到達に失敗したら再挑戦不可能)。他のアイテム入手のルートを捨てて敢えてスーパーソードを獲りにきたのに、肝心のところで2段ジャンプを失敗して奈落の底へと落ちてゆくときの絶望感は、やり込んだプレイヤーなら誰もが共感するであろう。
  • 敵の種類の少なさ
    • 中ボスであるルームガーダーは4体の使い回し。ボスのドラゴンに至っては1パターンしかない。
      • ゲームが進むと色違いの強化版が出て来る他、高次周でも強化されるが、基本は同じ。
    • ダンジョン内にこれといった仕掛けがない事もあって、やる事が同じで飽きやすい、底が浅いといった意見もある。
      • ダンジョン内のマップ構成も、後半ステージは同じパターンの使い回し。
  • 永久パターンが存在する
    • 永久パターン防止キャラであるケイブシャークを倒せてしまうため、永久パターンが成り立ってしまう。もちろん倒すための難易度は高いのだが。
      • 倒せるようになると他の防止策がないため延々とスコアを稼げてしまい、ハイスコアが無意味になる。
  • 致命的バグ
    • 特定の場所で特定の操作をすると、クロービスの全ての判定が消滅してゲーム進行が不能になるバグがある。

総評

ジャンプ操作の難しさやマッピングを必要とするため攻略に時間がかかる点から、アーケードゲームとしては、やや好みの分かれる作風と言える。

しかし、ゲームとしての完成度は高く、軽快なアクションや自由度の高い攻略、やりこみがいのある難易度から一定のファンを獲得するにいたり、ナムコの「不朽の名作」の一つとも呼ばれている*7
現在は操作性を改善した移植版が多数の機種で発売されており、今からでも手軽に遊べる一作である。


移植・続編

続編

  • 『ドラゴンヴァラー』
    • 世界観を3Dに再構築したPS用ソフト。ゲーム内容は大幅に異なる。

移植

  • FC版
    • 初移植。システム面の変更やアイテム・魔法・敵キャラの追加等を行ったアレンジ移植。金色のカセットが話題になった。
    • ジャンプがAボタンになり、ジャンプの操作性をある程度解消。魔法は十字ボタン下+Aで、種類を選択可能になった。
    • スコアが経験値になっており、一定値でバイタリティが増加するようになった。なお、ドラゴンのバイタリティは表示されなくなった。
    • 制限はあるが、コンティニューが可能になり幾分攻略が楽に。またクリア時に表示されるコマンドを入力することで「裏ドラゴンバスター」が遊べる。
    • 敵の挙動の変化やクロービスのもっさりした動き、画面中央でのスクロールが出来ないといった点からAC版プレイヤーからの評価は低いが、ゲームとしての完成度は悪くない。
  • X1、FM77AV、PC-98、X68000版
    • 電波新聞社による移植。X68k版は、ほぼ完璧な移植。
  • PC-8801mkIISR版
    • エニックスによる移植。タイトル放置でビジュアルシーンが流れる。
    • ちらつきが激しく、ルームガーダーの部屋に入った際にロードが発生するなど問題も多いが頑張った移植と言えるだろう。
  • MSX2版
    • スクロール機能のないハードのためダンジョンが画面切り替え式に変更されている。
    • システム面はFC版を踏襲しているが、全8ラウンドに減っている。
  • Windows版
    • 『ナムコ・コレクション Vol.2』に収録。後に単品版も発売された。
  • PS版
    • 『ナムコミュージアム Vol.2』に収録。
    • 8方向レバーに対応し、操作性の問題を解消している。BGMをロードする際に一瞬音楽が途切れるという問題はあるが、良移植。
  • PS2版
    • テイルズ オブ ジ アビス』のミニゲーム「テイルズオブドラゴンバスター」として収録。
    • 同作のキャラクターに置き換えられ、マップモードがなかったりアクションも追加されているため移植というよりリメイクに近い。同作の発売当時はミニゲーム内で表示されるパスワードを公式携帯サイトで入力する事によってインターネットランキングに参加する事が出来た。
    • ちなみに裏技を使うとプレイヤーの容姿がクローヴィスに変化*8したり、BGMもオリジナルのドラゴンバスターの物に変化したりする。
  • PSP版
    • PSP版『ナムコミュージアム Vol.2』に収録。上記PS版がゲームアーカイブスで配信。
  • Xbox360版
    • 『ナムコミュージアム バーチャルアーケード』に収録。
  • Wii版
    • バーチャルコンソールでAC版とFC版を配信。AC版はゲームオプションは存在しないが、クレジット回復あり設定。操作はACそのまま。
  • WiiU、3DS版
    • バーチャルコンソールでFC版を配信。
  • Nintendo Switch版
    • ゲームソフト『ナムコットコレクション』にFC版を収録。PS4、Xbox One、Steamでもゲームソフト『NAMCO MUSEUM ARCHIVES Vol.1』にてプレイ可能。
  • アーケードアーカイブス版(Switch/PS4)
    • 2021年12月9日より配信。アーケード版の忠実な移植。オプションの「こだわり設定」にて細かい設定を変更可能。
      • 後にアップデートでジャンプボタンを設定可能になった。
  • iOS版
    • 『NAMCO ARCADE』で配信。同ソフトの200万ダウンロード記念に追加された。
  • Let's!TVプレイCLASSIC
    • TV接続型玩具。『ナムコノスタルジア2』にアレンジ版を収録。

余談

  • 開発中のタイトル候補として『ドラゴンクエスト』が最終候補まで残っていたとの事。もちろん国民的超有名RPGとは無関係だが、前述の通り、エニックスがPC-8801mkIISR版を移植しており、縁がないわけでもない。
  • ゲーム以外では小説、漫画、ボードゲーム、ゲームブックなどが発売されている。
  • 『ゲームセンターCX』第12シーズンの有野の挑戦にてFC版に挑戦した。
    • やはり高い難易度と迷路ダンジョンに苦戦していたが、ADの作ったオススメマップを参考にプレイし、見事クリアしている。模様はDVD-BOX9に収録されている。
  • プレイヤーキャラのクロービスは右向きのときに身体を後ろに捻って腕や肩を突き出しているような独特のポーズを取っている。
    • これは容量節約のため右向きと左向きで腕と身体の表示優先度を変えるプログラムを入れなかったために起きたものであるとのこと。
    • アーケードアーカイブス版では、クロービスの歩行グラフィックを『本来再現したかった物に変更出来る』設定が追加されている。

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最終更新:1970年01月01日 09:00