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サンダーブレード

【さんだーぶれーど】

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対応機種 アーケード(X-BOARD)
発売・開発元 セガ・エンタープライゼス
稼動開始日 1987年12月
判定 なし
ポイント トップビューとバックビューの切り替え
プレイヤーの身体的負担が大きい
周回プレイ無しの打ち切り
良くも悪くも渋い作風


概要

アフターバーナー』に続くセガ体感ゲームシリーズの第7弾。
『アフターバーナー』と同じく「X-BOARD」を採用しており、スプライトによる擬似3Dはそのままに、より自走能力を重視したゲームデザインとなっている。
攻撃ヘリコプターを操作してゲリラ集団やその要塞を破壊するという内容で、1983年公開のアメリカ映画『ブルーサンダー』の影響を受けている*1

  • ちなみに本作のタイトルである「サンダーブレード」とはヘリコプターのローター(プロペラ)が回転中、障害物をかすめる際に飛び散る火花のことを指す。もちろん、タイトルに偽り無く本作でもその演出を見ることができる*2

特徴

  • 座席の中央にあるボタン付きジョイスティックで自機を操作する。ボタンはキャノンと対地ミサイルの発射に使用する。座席の側面にスクロールスピードを調節するスロットルを搭載しており、これを倒す事で加減速を行う。
  • 画面の縦方向へスクロールするトップビューと、自機を後方から見たバックビューに切り替わりながら進む。
    • トップビューではジョイスティックを上下に動かすと上昇/下降する。キャノンは下方向へと撃つ。
    • バックビューはジョイスティックの上下左右がそのまま自機の移動方向に対応しており、キャノンを正面方向に発射するようになる。
  • 1ステージはトップビュー→バックビュー、そして最終ステージを除きトップビューへ戻ってボス戦という流れで進行する。
  • 敵の攻撃や壁にぶつかるとミスになる。残機がなくなるとゲームオーバーだが、設定によってはスタートから30~60秒間までは残機が減らないようになっている。
  • 永久パターン防止として、スロットルを止まったままにすると上から爆弾ヘリが落下してくる。

評価点

  • トップビューからバックビューの切り替えが当時としては画期的。
    • 擬似3Dでありながら各ステージ中は視点を切り替えてのシームレスとなっており、過去の体感ゲームのノウハウが大きく活きている。
  • ビルや森林等のオブジェの向きを変えても立体感を感じる様、複数のスプライトを重ねて表現している。
    • トップビューとバックビューでも違和感なく、スプライトに強いX-BOARDの性能をうまく引き出せている。
  • 並木晃一の手掛けたドラムとベースを使ったBGMが高クオリティ。
    • 中でもベースラインの渋さは特筆に値する。開始から3分後には別のメロディも流れてくる。

問題点

  • 難易度が高め
    • ヘリコプターゆえに動きにはやや慣性がついている。更に障害物もあるため、スロットルも活用していかないと回避は難しい。
  • 可動筐体がまさかの人力
    • スティックと座席が直付けになっており、早い話が棒一本で座席を傾けるという設計。当然プレイヤーが乗る事になるのでその分の重さも加わる。この為プレイヤー自身に相当な身体的負担がかかる。
      • このような仕様のため、プレイヤーの体重が大きいほどスムーズに自機を動かしにくくなるなど、操作性にも大きく影響する。
        当時、あるスコアラーが本作で最初にやった事は情報収集でもプレイを重ねる事でもなくダイエットだったという嘘のような話があったとか。
  • 対地ミサイルの使い勝手が悪い
    • 弾速がやや遅いため狙い通りに放つのが難しい。
  • エンディングがあまりに味気ない
    • 最終ステージでボスを倒した後、「THE END」と書かれた文字と4ステージのイントロの背景を寄せ集めた一枚絵がでるだけ。
    • 明確なストーリーの結末なども描かれていない。

総評

ヘリコプターを主役とした体感ゲームは初であったが、人力の可動筐体やエンディングの質など、実際にプレイすると少々厳しいものがあった所は否めない。
しかし、全体にわたる渋い雰囲気やそれを後押しする良質なBGMなど、決して魅力が無いわけではない。グラフィックの技術面でも、過去の体感ゲームシリーズに並ぶ凄まじさがあった。
操縦に慣れれば、ヘリコプターを体感できるゲームとして良いのだろう。


移植

  • セガ・マークIII版(1988年7月30日発売)
    • 移植の関係上、トップビューの上昇と下降が出来なくなり、一般的な縦スクロールシューティングになってしまった。
    • バックビューも横方向へのスクロールがなく、背景が味気ないものとなってしまっている。
  • Amiga、Amstrad CPC、Atari ST、コモドール64、ZX Spectrum版(1988年発売/U.S.GOLD)
    • 本作の特徴である重ねたオブジェを再現した。
  • メガドライブ版(1988年10月29日発売)
    • タイトルを『スーパーサンダーブレード』に変更し、バックビューに特化した移植。メガドライブローンチ作品の1つ。
    • 対地ミサイルが地形に沿って飛ぶようになるなど、アレンジ移植というべき内容になっている。
  • PC/AT互換機版(1989年発売/U.S.GOLD)
  • MSX版(1989年発売/U.S.GOLD)
    • 画面が白黒でBGMが無いがトップビューの上昇と下降と重ねたオブジェとバックビューの横スクロールを再現。
  • X68000版(1990年2月3日発売)
    • ACの(ほぼ)忠実移植を実現。主な違いはAC版にあったゲーム開始後一定時間内は何度ミスしても残機が減らない「フライトトレーニング」が無くなっている。また、地上に停止した状態での永パや時間稼ぎ防止のため、上から爆弾ヘリが体当たりを仕掛けてくる仕様も無くなった*3
  • PCエンジン版(1990年12月7日発売)
    • 性能面で厳しいものがあり、滑らかではなくなったものの多重スプライトによる立体表現を再現している。
    • エンディングには4ステージのイントロの背景を流用したスタッフロールが追加された。
  • プレイステーション3、Xbox 360版(2009年2月10日発売)
    • 日本未発売の『Sonic's Ultimate Genesis Collection』に上記MD版を収録。
  • 3DS・ダウンロードソフト版(2014年8月20日発売)
    • 『3D サンダーブレード』として、携帯機でありながらも国内では24年ぶりの移植でもあり初の完全移植となった。
      移植担当のM2堀井社長と斉藤PGのお気に入りタイトルらしく、3D復刻シリーズのインタビューで何度もこのタイトルの名前を上げていたのだが、原作があまりにもマイナーということで本当に移植するとは誰も信じていなかった。
      インタビューでも、このゲームが出ること自体がグラントノフと自虐する始末。
    • タイトルの通り立体視に対応。この他ワイド画面や可動筐体を再現した画面設定、壁にぶつかってもミスにならない低難易度やジャイロセンサーを生かした操作が追加されている。
    • 海外版をベースにバランス調整した「スペシャルモード」が追加された。
      • 自機の移動性能や対地ミサイルが改善され、新規の敵キャラクターやビルの屋根に戦車が(!!)配置されたり、ボス登場時にその名称が表示されるなどのアレンジが加えられている。
        St4ボスだけは資料を探しても名前が出てこなかったということで、今回名称が新たに付けられた…が、名称と形式番号をよーく見ると。
        ちなみにこの名称に決めたのはM2の松岡Dだが、怒られるかと思ってセガ側には最後まで報告しなかったとか。
      • ステージクリア時、敵の撃破数に応じて残機が追加するようになった。ただしコンティニューすると撃墜数がリセットされる。
      • 冬野灰馬*4が新規作成したSTAGE5が追加されており、真のラスボスとしてマークIII版『アフターバーナー』の「グラントノフ」が登場する。
        元々3D復刻プロジェクトの追加要素が「グラントノフ」と呼ばれていたのは、このMK3版の追加ボスからのネーミングだったが、本当に出してしまったというのがネタにされた。
  • 3DS・セガ3D復刻アーカイブス2版(2015年12月23日発売)
    • 前述のダウンロードソフト版を収録。

余談

  • 本作の可動筐体の仕様は後に『エアレスキュー』に流用されている。

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最終更新:1970年01月01日 09:00