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ゴーストバスターズ

【ごーすとばすたーず】

ジャンル アクション
対応機種 ファミリーコンピュータ
メディア 320KbitROMカートリッジ
発売元 徳間書店
開発元 Workss
発売日 1986年9月22日
定価 4,500円(税抜)
判定 クソゲー
ポイント 名作映画『ゴーストバスターズ』のゲーム化作品
マップ上のキャラが映画のロゴマーク
道具を店で買う、チームが3人など多数の原作破壊
作業、連打、シナリオ皆無とゲーム性も酷い
わーい、かったー!
りり(後述)
ゴーストバスターズシリーズ
1984 (FC) / The Real (1987) / 2 (New2) / 1990 / The Real (1993) /
Extreme初代 / Zap the Ghosts! / Creativity Center / Code Ecto-1 / The Ultimate Invasion /
The Video Game (Remastered) / Sanctum of Slime / 2016 / Spirits Unleashed / Rise of the Ghost Lord


概要

1984年に公開され大ヒットした映画『ゴーストバスターズ』のゲーム化作品。元々はPC用ゲームとして製作された海外作品で、本作はそちらの移植版である。
原作のストーリーは、超常現象の専門家である研究者たちが大学をクビにされ、オバケ騒動の多発するニューヨークで退治屋ビジネスを始めるというもの。

映画を原作とするキャラゲーの中でも一二を争う程のクソゲーとされ、当時の『ファミコン通信』をして「もはやゲームになっていない」と言わしめた一品である。


ゲームシステム

  • ゲームをスタートすると、1画面の全体マップが表示される。
    • 中央にラストステージの「ZUUL」ビルがあるが、初期状態で入ることはできない。
    • 画面4隅から発生したゴーストがリアルタイムでZUULビルに集結してくる。ビルに集結したゴーストの数が多いほどラスボスが強化されるため、のんびり稼いでいるとラストで泣きを見るハメに。
      • 集まったゴーストの数は全体マップで表示される「PK ENERGY」で確認できる。
  • マップには他に「SHOP」ビル「GS」ビル「GBHQ」ビル、そしてそれ以外の名無しビルがある。
    • SHOPではゴースト捕獲に必要なアイテム(主にBEAMとTRAP)を購入可能。GSはガソリンスタンド。GBHQはゴーストバスターズ本部で、CAPTURE TRAPに捕獲したゴーストを持ち帰るとTRAPからゴーストを吸い出しTRAPが再使用可能になる。ただし……(後述)。
    • ゲーム開始直後はなんの装備も持っていないため、SHOPに行きBEAMとTRAPを購入する必要がある。ゲームスタート直後には$10000の資金があるのだが、SHOPにたどり着いた時点で全額残っていることはまれである(後述)。
  • ビルへの移動時には車を運転するドライビングパートが始まる。
    • 画面縦に伸びる4車線の道路を走行する。前進(画面上部へ移動)すると加速、後退(画面下部へ移動)すると減速が可能で、対向車はおらず車線変更(左右移動)は自由に行える。
    • ガソリンの概念が存在し、ドライブ中の時間経過に応じて減少していく(走行スピードは減少量に影響しない)。
    • 道中にはガソリン回復アイテムのドラム缶、SHOPでGHOST VACUUMを購入していると捕獲できるゴースト、飲酒運転で蛇行しているグレーの車が出現する。グレーの車に接触すると資金を数百ドル没収されてしまう。
    • このドライビングパートが本作最大の問題点(詳細は後述)。
  • 全体マップをうろついていると、名無しビルのうちどこかが赤く点滅する。赤く点滅したビルにはゴーストが発生しており、該当ビルまで移動すると幽霊退治パートに切り替わる。
    • ただし、いずれかのBEAMと使用可能なCAPTURE TRAPかSUPER TRAPを所持していないと幽霊退治パートに入れず追い出される。
    • 初期状態ではゴーストが発生しているビルの側に行かないと点滅が起こらないが、あるアイテムを購入することでマップ全体の点滅するビルが見える様になる。
    • 移動先を決定してからドライビングパートで走る距離は、全体マップで移動した距離に応じる。そのため、ゴーストが発生しているビルがわからなく長時間うろつくとドライビングパートでかなりの距離を走ることになる。GHOST VACUUMがあれば道中のゴースト捕獲で資金を稼げるが、そのアイテムを持っていない場合は資金を失うリスクが大きい。
  • 無事ゴーストのいるビルにたどり着くと、サイドビューの幽霊退治パートに切り替わる。
    • AボタンでTRAPを地面に設置し、そのTRAPをはさみ右側と左側を2名のバスターズで分担し、CAPTURE BEAMを上方向に展開する。十字キー左右で操作中のバスターズを左右に移動。上下キー入力でBEAMの角度変更。Bボタンで操作するバスターズを切り替える。
    • CAPTURE BEAMにゴーストが触れるとキャッチされた状態になる。そのままTRAPの上までゴーストを持っていき、Aボタンを押すとTRAPから捕獲ビームが発射されゴーストにビームが当たると捕獲成功。捕獲した数に応じて資金が増える。
      • CAPTURE BEAMでキャッチしていない状態のゴーストも、TRAPの捕獲ビームに直接当てれば捕獲できる。バスターズのビームが届かない高さにいるゴーストは捕獲ビーム直撃が必至。
    • ただし、左右のバスターズのBEAMが交錯するとその時点でミスとなり、幽霊退治パートは終了(獲得済み資金は減らない)。そのため、ゴーストが寄っていない側の隊員とBEAMは先に遠ざけておくことが重要。
    • SHOPでHYPER BEAMを購入するとBEAMが長くなり捕獲が楽になるが、BEAMが交錯するリスクが上がることになるので操作には注意。
  • ある条件(後述)を満たすと、中央のZUULビルに入るようにメッセージが表示される。
    • メッセージが表示されてからZUULビルに移動すると、サイドビュー・縦スクロールのビル階段上りステージになる。
    • 十字キーもしくはAボタンを押すと「一歩」進む。つまりはひたすら十字キーとAキーを連打して上に向かって進むステージ。
    • ランダムに動くゴーストに接触されるとダメージ。通常状態で2-3回接触されると先頭のバスターズが脱落。3人全員が倒れるとゲームオーバー。道中にある扉を開けることでランダムでバスターズが登場し残機が回復する。
      • SHOPでANTI-GHOST SUITを買っておくと接触5-7回まで耐えられるが、その前にリアルSHOPで連射パッドを買っておくとプレイヤーの指が耐えられる様になるのでお勧めである。
  • 22階まで上ると屋上に到達。最終ボス戦となる。
    • 上下2画面のトップビューシューティング。
    • 上画面でテラードッグの攻撃を避けつつゴーザを倒せばクリア。
    • 下画面では何故かマシュマロマンがZUULビルを登ってきており*1、彼が屋上までたどり着くとゲームオーバー。
      • 実は、全体マップで蓄積したPK ENERGYが多いほどマシュマロマンが上の方からスタートする(後述する裏技で最終戦にたどり着く人が多いためあまり知られていないが)。
      • マシュマロマンを撃つと少し下の階に追い落とすことができるが、落とす度に登ってくる速度がどんどんアップするため、基本的にかまうのは得策ではない。
    • 前ステージで上りきったバスターズの人数に応じて、ラスボス戦での攻撃力が変わる。屋上まで1人しかたどり着かなかった場合、2人以上でたどり着いた時の半分の火力になるのでかなりキツい。

特徴(というか問題点)

  • タイトル画面でスタートを押すと、早くもクソを予感させるボイスが流れる。「わーい、かったー!」
    • 実際には「ゴーストバスターズ」と言っている。あくまでインターネットで広まった空耳であり、そのように聞こえないという意見もある。ファミコンにおいての合成音なのでこう聞こえてしまうレベルでも仕方はないと言えなくもない。
  • プレイヤーがマップ画面で操作するバスターズは映画のロゴ。そこら中に幽霊が徘徊する町を映画のロゴがうろつくカオスな光景。
    • BGMは映画のテーマ曲が使われており、原曲に忠実なアレンジとなっているが……本作のBGMはその1曲しかなく、最初からエンディングまで全く同じ曲。同期に発売されたゲームが少なくとも3、4曲はあったのを考えると少なすぎると言わざるを得ない。
      • 音楽つながりで言えば、時々「シュウッ…シュウッ…」という変な効果音が流れて耳障り。本体によっては鳴らない事もあるが、ずっと鳴っている事もある。
  • 基本的にはロゴを操作して点滅する建物を探し、ドライブで向かい、幽霊を捕まえ、金を稼ぐ…の繰り返し。
    • ドライブはありきたりな避けゲーだが、妨害役のグレーの車はとてもかわせるものではなく、ビルに着いた頃には大抵金欠に陥る。
      • 「そもそも取り締まる対象が違う」というツッコミは通じない。
      • 1台を何とかやり過ごしても数秒すればまた別の1台が襲い掛かってくる。プレイヤーにとってはゴーストよりこれらの車のほうがよほど凶悪である。
    • 加速すると車が画面上に寄ってしまうので余計に飲酒運転車にぶつかりやすくなる。
      • しかし時間経過に応じてガソリンが減少していくシステムのため、のろのろ運転だと目的地に着く前にガス欠になりかねず、金もガソリンも節約するには必然的に危険覚悟で加速しなければならないという八方塞りに近いバランス。ドラム缶は確実に回収したい。
    • ガス欠になるとバスターズが車から出てきてスタンドまで車を押していく。その体たらくもさることながら、(真上視点であることを差し引いても)グラフィックが人間とは思えないほど貧相。
    • 幽霊退治には罠が必要だが、通常の罠はビルごとに使いまわせず、使用の都度ゴーストバスターズ本部で処分しなければならない。しかし本部に移動するだけでも上記ドライビングパートを突破しなければならず、その分だけ所持金を失うリスクがつきまとう。
      すなわちランニングコスト面では本部に戻らず再使用可能なSUPER TRAPを使ったほうがお得であり、通常の罠はまさに安物買いの銭失い。
    • 必要な罠を買えない状態で文無しになると詰み確定。ガス欠になるとゲームオーバーになるのでそれを待つしかない。
  • 最終目的はメッセージに従い「ズールのビル」に入る事だが、突入できる条件が説明されない。
    • TASVideosのページによると$15,000以上稼ぐことが条件とのこと。海外のサイトだが、国内版の仕様について書かれているページなので間違いない。
    • 全体マップのGHOSTを放置してPK ENERGYが特定値(=9000)を超えることでもZUULに移動可能となる。なお、それを無視してPK ENERGYが10000になるとその時点で強制ゲームオーバーとなる。
      • PK ENERGYの条件で最終ステージにたどり着くとマシュマロマンがかなり上からスタートするが、正直なところラスボスのHPは大したことがなくよっぽど手間取らない限りマシュマロマンが登りきる前に倒せるため、初手でビル上りの装備を購入し(連射パッドがあればSHOPに立ち寄らなくとも楽勝) ZUULの前でPK ENERGYが溜まるまで放置して直接突入するのが手っ取り早い攻略である。
  • ズールのビル内階段パートで用いるアイテムは、幽霊を捕まえるパートで使うアイテムとは別物。アイテム欄は4つと限られているので、手持ちを入れ替える必要がある。
    • しかし上述の条件は一度達成しても継続しており、買い物で所持金が$15,000を切るとフラグが消滅してしまう。$15,000を下回らないようにしっかり計算して買い物しなければ、通常アイテム再購入のうえで幽霊ハントからやり直す羽目になる。
  • ビルは総フロア22階と無駄に長い上、移動は上記のようにボタン連打。連射パッドは必須だろう。
  • 幽霊退治パートとは打って変わり、階段パートではなぜか攻撃ができず、幽霊を避けながら登ることになる。補助アイテムも、無いよりマシというレベル。お前らは「ゴーストバスターズ」じゃないのか…?
    • 餌…置いておくと幽霊をそちらに引きつけることができるが、プレイヤーが上階に進むと画面がスクロールしていく仕様上最終的に画面外に追いやられ、その瞬間に効果が失われてしまう
      • 「幽霊は画面外に消えることはなく、スクロールに合わせてついてくる」という仕様も相まって、本来期待される足止めの役割を殆ど果たしてくれない。
    • バリア…ダメージを軽減するらしいが、焼け石に水。
    • 騒音発生器…法外な値段なので正規手段では入手が厳しく、しかも見合う効果が無い地雷アイテム
      • ゴーストの動きを遅くする効果を持つ。それだけ。
  • 最上階に辿り着いた途端、今までのトロさが嘘の様な高速ダッシュを見せるバスターズ。連射パッドがなければ「最初からその速度で操作させてくれ」と思うこと必至。
    • しかもきちっとフロアに足をつけているのは先頭の1人だけで、後ろの2人は階段上から走り出すという手抜き描写のため、3人が連結しているかのようなシュールな見た目になる。
  • 日本版でのみ、「ゴーストアラーム」というアイテムが販売価格($2,000)<買取価格($3,000)のため、購入・売却を繰り返すだけで簡単に金が稼げるというゲーム性崩壊必至の裏技が存在する。上記の騒音発生器の入手はもちろん、ラスボス戦到達も容易に行える。設定ミスか?
  • また、あまり知られていないが、ドライビングパートで連続して資金が減らされるとオーバーフローを起こし、資金がカンストまで増えるバグがある。
    • 手動で連続体当たりする程度では遅く(衝突時にノックバックが発生するため)、壁と敵車に挟まれる勢いが必要。

原作を再現できていない

  • 武器・罠等のアイテムはなぜか店で買う。
    • 原作ではゴースト捕獲用のアイテムはバスターズが自前で作っていたものであり、設定が崩壊している。
    • そもそも、オバケを捕獲するアイテムを売っている店とは何なのか
    • このようなシステムを取り入れるにしても、SHOPでの購入ではなく開発(SHOPのシステムをそのままバスターズ本部に移し、入手に必要な金額を「開発費用」として提示する等)という形式にでもすれば違和感がなかったはずである。
  • バスターズのキャラ立ちが皆無で、4人揃う場面もない。最大人数もビルの階段パートの3人まで。グラフィックを見る限りではみんな白人で、原作の黒人キャラであるウィンストンらしき人物は見当たらない。なお説明書には「ニューヨークの街で、おちこぼれ3人組が不思議な商売を始めた。」(原文ママ)という記述からもともと本作のバスターズは3人だけのようだ
    • いちおう映画のストーリーでも、先述のウィンストンは少し遅れて加入したメンバーなのでバスターズを「始めた」のは3人で間違いではない。とはいえゲーム内容的にはウィンストン加入後の場面である。彼のみSHOP経営でも始めたのだろうか?
  • 最終ステージのビルの名前が「ズール」。
    • 原作映画では、カルト教団によって「破壊の神ゴーザ」の復活が進められており、これがニューヨークでのオバケ騒動多発の原因になっていた。 「ズール」は魔犬の姿をしたゴーザの従者「門の神ズール」の名であり、対になる「鍵の神ビンツ」と交わることでゴーザが復活するという設定。 原作での決戦の舞台はズールに憑依されたヒロインの自宅マンションなので、本作でのネーミングは間違いとも言えないが、本作でもラスボスはゴーザであるため微妙なところ。
  • ほとんどのオバケ(実際は4種類しかいないが)がゲームオリジナルで、有害さをまったく感じさせない愛嬌のある姿形。
  • 一応、「捕獲シーンでビームを交差させるとアウト」という点は、ささやかに原作を再現している。
    • 「ビーム同士が接触すると周辺一帯が消し飛ぶほどのエネルギーが発生する」という設定があり、原作でゴーザを倒すために腹を括ったバスターズはこれを利用した。

エンディング

  • 日本版のEDは、ゲームクリアすると何もない黒画面に移り、メインBGMが流れる中30秒ほど待つと「りり」という二文字が下からゆっくり昇ってくるのみ。ある意味、下手なバッドエンドよりも絶望的。
    スタッフロールなどといったものは当然ない

評価点

  • 一応、ラスボスのゴーザと戦うパートが一番ゲームらしかったりする。
    • ちなみにここだけアクションではなくシューティングになる。
    • 画面の構図が『キングスナイト』に似ている。同じ開発元なのでソースを流用した可能性もある。
  • 実はPC版よりもゲーム性が向上している。
    • 移植元となったActivision制作のMSX版(以下、PC版)は、スクロール機能がないためすべて固定画面の構成で、階段上りや最終ステージのシューティングなどのパートは存在しない。ドライビングパート*2では左右移動ができるが、GHOST VACUUMを使ったGHOSTの捕獲のみ可能で、ガソリンの概念や罰金要素はない。
      • ゲームスタート時に「アイテムはギリギリしか載らないが速く移動できる車」や「アイテムを多く載せられるが移動が遅い車」などを選ぶ要素はある。
        が、前者はTRAPとGHOST VACUUMを満足に持てないため頻繁に本部に戻っている間にPK ENERGYがあっという間に溜まってしまい、ゲーム速度が上がってくる後半では満足に資金稼ぎができない罠である。一応、ゲーム中に車を買い替えることもできるが、後述のスコア稼ぎの意味からも、買い替えるメリットはほぼ無い。
      • PC版では罰金要素がないため車の表示が大きいことはビジュアル面で利点であったが、FC版でサイズ感そのままにレーシングゲームとしてしまったため、異様に難しくて面倒なドライビングパートが出来上がってしまった。確かに迫力(だけ)はあるのだが。
    • ゲームのメインはサイドビューの幽霊捕獲パートのみで、ここだけはFC版より戦略が必要となる。
      • GHOSTがBEAMに触れても押されるだけで固定されないため、左右のバスターズのBEAMでTRAPの上まで誘導して捕獲ビームを撃つ必要がある。さらに、捕獲ビームを撃つと同時にBEAMが消えるため、GHOSTに捕獲ビームを回避されることがある。1発回避されるとそのステージは失敗。
      • ただ、GHOSTは1匹しかいないため、馴れるとバスターズは操作せず捕獲ビームを直接狙った方が楽になってくる。
    • PC版の最終ステージは、「ZUULビルの前に陣取ったマシュマロマンの 股をくぐって バスターズ3名のうち2名がビルに入ればクリア」と言う適当なもの。ビルへの突入が成功すると、屋上の祭壇を破壊するデモが流れてEDとなる。
    • クリア条件は「PK ENERGYが9999になった上でビルに突入成功」であり、EDでは稼いだ総資金が表示されるため、FC版と違いスコアアタックを目的としたゲームであると思われる。
      しかしPK ENERGYが溜まりきるまでクリアとならず、真面目にプレイすると1周クリアに30分はかかるうえ、毎回入るドライビングパートはほぼ見ているだけ、幽霊捕獲パートも馴れると延々代わり映えしない繰り返し作業のため、やり込むモチベーションが上がるかどうかは微妙である。

総評

原作を顧みない、シナリオが無い、ゲーム性も最悪、謎のエンディングの存在。
元となったPC版より改良された点はあれども、それがゲームの楽しさとして昇華されているかは疑問が残る。
結果として、数多く存在するファミコンのクソゲーの中でも高い知名度を誇る事となった。


エンディングについて

「りり」について

  • いったい「りり」とは何なのか、どういう意味があるのか、長年にわたり多くのプレイヤーに疑問を抱かせることになった。
    これに関してはゲームソフトが発売されていたのがインターネットが普及するよりもだいぶ前の時代だったこともあり、すぐに検証できず 「真相とされるもの」が二転三転している
    • 当初は「 本作の発売元である徳間書店発行のゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine(ファミマガ)』で行われていたプレゼント企画のための応募キーワードだった 」という噂が流れていた。他に有力な説も無く、この説自体もそれなりに説得力があったため、長きに渡ってこれが信じられていた。
    • しかし2015年ごろ、本作のプログラムを解析した結果、 バグによって本来表示されるべきメッセージが表示されず 、かなりの時間(約30秒)を置いて「  りり」という文字列が表示されることになった、という事実が判明した。
      そのためプログラムを修正してやると北米版とほぼ同じEDを見ることができる。(参考)
    • この事実により、「ファミマガのプレゼント企画用キーワードという話は何だったんだ?」という話になり、2016年に発売当時前後のファミマガ(1986年6-11月号)を国会図書館で調べたユーザーによれば、誌上にそのような(読者に何かを求めるタイプの)企画は確認できず、 プレゼント企画の話はデマだったと一旦結論付けられた 。(参考)
    • ところがさらなる追加調査により、 件のキャンペーンは「ファミマガの1986年11月7日号に掲載されている」 と判明。(参考)
      この号は上記のユーザーが国会図書館で調査した範囲に含まれてはいたのだが、この企画はゴーストバスターズの特集ページではなく「ハイスコアルーム」のコーナーに記載されていたため、関係特集コーナーに絞って探していて見落としたのだと思われる。(参考)
      しかもその賞品もゴーストバスターズと何の関係もない「ファミマガの50度数テレホンカード」(300名)のみと、とても当初から企画していたとは思えない場当たり的なもの(参考)。
    • 以上の事から導かれる結論は、「 お粗末なプログラムミスの結果生まれた不自然な文字列への言い訳をするために、徳間書店が後付けでキャンペーンを無理矢理くっつけた 」のが真相だと現在では考えられている。
      ソフト内に本来表示されるべきメッセージと思われるものがあってそれが表示されていないのは事実であり、しかも代わりに表示されるメッセージも「りり」ではなく「  りり」と出ていることから、これらが意図した動作であるとは考えにくい。

北米版

  • 北米版はバグが修正されたのかスタッフロールが流れるのだが、その時に出てくるメッセージの誤字が酷い。

   CONGLATURATION !!!
       
   YOU HAVE COMPLETED
     A GREAT GAME.
      
  AND PROOVED THE JUSTICE
     OF OUR CULTURE.

  NOW GO AND REST OUR
       HEROES!

訳例:おでめと!!!素晴らしいゲームをクリアしましたね。
   あとそれから、我々の文化の正義を証う明してくれました。我等のヒーローを休ませろ!

  • 「CONGLATURATION」はスペルのRとLが逆で、最後の「S」が抜けている
  • 「我々の文化の正義」がどう証明されたのかもさっぱり分からない。そして「PROOVED」はOが一文字多い
  • 接続詞の使い方として、ピリオドで文を切って最初に「AND」を入れることはできない(そもそも「AND」を入れる必要性はほとんど無い)。
  • 「REST」の後にコンマを入れ、「我らがヒーローよ、安らかに!」とするのが文面的にはふさわしい。
  • そして「A GREAT GAME(素晴らしいゲーム)」はもはやスペリング以前の明らかな間違いである。たとえ本作が良作だったとしても自画自賛が過ぎているだろう。
  • 英語圏から見ればあり得ないミスだらけだが、これが前述通り日本版の時点で書かれていた(が、日の目を見なかった)とすれば納得できなくはない…かもしれない。
    • なおこれでも日本版収録のEDメッセージから若干修正されており、そちらではGREATがGRATEになっている。なぜそこしか直さなかったのか?
      • ちなみに「GRATE」には動詞で「(聞いてて)不快感を与える」と言う意味がある。
      • 「YOU HAVE COMPLETED A GRATE GAME.(不快なゲームをやり遂げましたね。)」…むしろこっちが正解なのでは?もっとも、「GRATE」を形容詞で使うことはないので文法的に間違っているし、そもそも「GRATE」自体が音で不快感を与えることに使うので、「GRATING」だったとしても実は意味的には不自然だが。

その後の展開

  • 1990年に映画の続編『ゴーストバスターズ2』を題材にした『Newゴーストバスターズ2』がHAL研究所から発売されたが、こちらは良作である。詳しくはリンク先参照。
  • 更にメガドライブで、本作と同じタイトルの『ゴーストバスターズ』が発売されている。こちらも武器やアイテムを店で購入するシステムがあったりするが、保管装置でゴーストを捕えるなどの原作再現要素があったり、全体的にアクションゲームとしてはなかなかの出来栄え。また、ボスの中には劇場版に登場したドリームゴースト(レイモンドの夢の中に現れた女性ゴーストで、ゲーム中の名称はセイレーン)やマシュマロマンもいたりする。

余談

  • 海外ではマスターシステムやMSX、各種ホビーパソコンに移植されている。
    • 特にマスターシステム版はグラフィックは綺麗になっているのだが、内容についてはいずれもお察し下さい。
  • 発売元発行のゲーム誌である『ファミマガ』では、数回にわたりそれなりの紙面を割いて紹介・攻略記事が載っていた。
    • 一方、概要でも書いてある通り『ファミコン通信(ファミ通)』では「もはやゲームになっていない」と評価でバッサリ切り捨てている。
  • 開発元のWorkssはビッツラボラトリーの前身。同社は本作開発時期に並行して『キングスナイト』の開発も行なっていた。
    • 本作開発中にメインプログラマーが交通事故で入院してしまい、社長がグラフィックと音響とプログラムを兼務することに。
  • 2009年に発売されたアクションアドベンチャーゲームである『GHOSTBUSTERS:The Video Game』に、「主人公達が拠点としているゴーストバスターズ本社の2階にあるPCのモニタに本作のエンディング画面が映っている」*3という小ネタがある。
  • ゲームではないがゴーストバスターズは2001年と2010年に藤商事からパチンコ化された。
    • 奇しくもこのゲームをプレイした層がちょうど30歳前後というパチンコ盛りの年齢になっていたこともあり、このゲームのイメージをダブらせた人もいたことだろう。

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  • KOTY始動以前の伝説的作品

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最終更新:1970年01月01日 09:00