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peakvox リリリズム - (2022/04/30 (土) 03:54:02) のソース

*peakvox リリリズム
【ぴーくぼっくす りりりずむ】

|ジャンル|リズミカルパズル|&image(https://img-eshop.cdn.nintendo.net/i/e85e9cbe3314db4b07497f03d2c8128a681dbf266cd5fc1dc4fe2bcabf1b3f17.jpg,height=220)|
|対応機種|ニンテンドー3DS|~|
|メディア|ダウンロード専売|~|
|発売元|ファンユニット|~|
|開発元|オーツー|~|
|配信開始日|2012年12月19日|~|
|価格|514円|~|
|プレイ人数|1人|~|
|セーブデータ|1箇所|~|
|レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|リズミカルムーブな面クリアアクション&br()大体はパターン覚えゲー|~|
#contents(fromhere)
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**概要
主に携帯機で定期的にリリースされているダウンロードソフト『peakvoxシリーズ』の内の一角にあたる作品。~
ジャンルとしては横視線の面クリア式アクションに該当するが、リズムゲームやパズルゲーム的な要素も組み込まれている。~
女神サマに恋をしてしまった魔王サマの為、女の子の使い魔リリムが代理告白者として(半ば嫌々気味で)天界に続く塔へと足を運ぶというストーリー設定。~
オートセーブ方式。操作はデフォルトがタッチスクリーンで、オプションでボタン操作を割り当てられる。

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**主なルール

本作は「ストーリーモード」と「スコアアタックモード」の2モードが用意されている。

***ゲーム全般のルール
-ゲームの流れ。
--リリム(以下:自機)を操作し、各モードに定められた目標に向かってステージ攻略をしなければならない。
---本作は''BGMのリズムにのりながら自機を一歩ずつ移動(向き変更)させる''という独自操作があり、「自機一歩移動(向き変更) ⇔ ウエイト」といった感じの移動感覚となる。
---一歩ずつの移動となる性質上、高速的な移動は一切行えない。よって、敵や仕掛けの動きを先読みしつつも無駄なき歩数で先に進まないと、突発的なミスに遭遇しやすい。
---自機には「向き」の概念があり、移動は自機が向いている方向でしか行えない。向き側と反対方向へと移動したい場合は、"向き変更操作"で自機の向きを変えてから移動する必要がある。
---自機の先に平地と昇り階段の地形が併用されている場合、階段側の移動が優先される。平地と下り階段の地形が併用されている場合は、平地移動が優先される。&br()一度昇った階段を下る事ができない為、必然的に上側の地形へと進んでいく仕様となる。
---リズムのタイミングにのれないままに操作を行うと"操作ミス"と認識され、その操作のみ移動・及び向き変更が中断されてしまう。
---自機は攻撃手段を持たない為、敵や攻撃系仕掛けに対してはタイミング良く回避するしかない(後述ディスコタイムの体当たりは例外)。
--各モードに定められた条件を満たすと「ディスコタイム」という特殊イベントが発生する。
---ディスコタイム中はリズム無視で高速移動ができる上に、体当たりで敵を倒せてしまえる特典が付く。発生後から時間経過でディスコタイムは終了する。

-操作系統。
--本作の自機移動操作は下画面のアイコンか、オプションで設定したボタン操作で行う。
---「MOVE」のアイコンをタッチすると、自機が向き方向へと一歩進む(オプションでRかAボタンを割り当て可能)。
---「TURN」のアイコンをタッチすると、自機の向きを反対方向へと変える(オプションでLかYボタンを割り当て可能)。

-登場アイテム・敵・仕掛けについて。
--各モードのステージ中には以下のアイテムなどが配置されている。

#region(アイテム・敵・仕掛け一覧)

--アイテム系。
---「音符」…ストーリーモードにおいては、5つ集めると1UPの効果(次ステージへのストック引継ぎ可)。スコアアタックモードにおいては、スコアアップの効果(1UP効果はない)。
---「ゴールド音符」…ストーリーモードの序盤ステージ限定で登場。取得するとディスコタイムが発生する。
---「ばらの花」…ストーリーモードのステージ4以上限定で登場。各ステージに3つずつ配置されている。すべての花を入手してオールクリアすると…。
---「時計」…スコアアタックモード限定で登場。制限時間延長の効果。

--敵系。
---「ゲッセイ」…神聖なカエル。その場からは移動せず、規則的にジャンプを繰り返す。
---「ヤタガラス」…神聖なカラス。飛行しながら、規則的に左右移動を繰り返す。
---「バステト」…神聖な猫。普段はその場に留まっており、自機に触れると執拗に追い掛け回してくるストーカー性質。
---「クーシー」…大きな犬の妖精。その場から動かず、自機がクーシー自身に触れてもペナルティはない。しかし、定期的に放ってくる"ハウリングの衝撃"に触れると吹き飛ばされてしまう。
---「天使」…天界の見張り役の男の子。左右に移動しながら、正面方向に聖なるヒカリを放っている。天使自身はもちろんの事、ヒカリに自機が触れても天罰によりミスとなる。

--仕掛け系。
---「平地」「昇り階段」「下り階段」…メインの地形となる存在。自機は「昇り階段 > 平地 > 下り階段」の優先順位で移動する(上記)。
---「落とし穴」…常に床の消滅と出現を繰り返している穴。床が消滅している状態で自機が通過すると、下位置へと落下してしまう。落下した先に何の地形もない場合はミスとなる。
---「バネ」…特定タイミングで自機がバネに触れると、向き方向へと高くジャンプする。
---「ワープホール」…同色2つペアとなっており、自機が片方のホールを踏むと"もう片方"のホールへとワープする。ホールの色によってワープ箇所が変わる。
---「スイッチ」「壁」…自機がスイッチを踏むと、周囲にあった壁が解放される。但し、時間経過で壁が再び閉じられてしまう。
---「ゴール」…ストーリーモード限定で登場。自機がゴールに触れるとステージクリア。

#endregion

-ミス条件について。
--残機制を採用しており、ミス後はその場復活となる。
---初期残機数は「ストーリーモードは1機(途中1UPあり)」「スコアアタックモードは2機」で始まる。
---ミス条件は「自機が敵に触れる((追い掛け回される前のバステト接触・クーシー接触・ハウリング衝撃接触・ディスコタイム時は除く。))」「下位置に地形が設置されていない状態で、落とし穴へと落下する」のいずれか。

***各モードにおけるルール
-''ストーリーモード''
--ゴール目指してステージクリアを目指す、本作のメインモード。全30ステージ構成。
---自機をゴールに触れさせればステージクリアとなる。逆にゴール前に残機をすべて失うとゲームオーバー。
--本モードはステージセレクト方式を採用しており、一度プレイしたステージならば何度でもプレイが可能。

-''スコアアタックモード''
--終わるまでステージを続けていく、スコア稼ぎ特化モード。
---本モード限定でタイミング良く自機移動操作を行うと「ディスコゲージ」が溜まっていき、ゲージが満タンになるとディスコタイム発動となる。
---本モードにはステージクリアの概念がなく、ゲームオーバーになるまではステージループによるエンドレスプレイとなる。
---残機をすべて失うとゲームオーバー。それに加え、本モードには制限時間が定められており、時間が0になる事でもゲームオーバーとなる。
--ゲーム初期時では難易度「イージー」「ノーマル」のステージが選択可能。とある条件を満たせば難易度「ハード」の選択も追加される。
---各ステージはベスト5までのハイスコア記録がされる。スコアの稼ぎどころは「取得した音符アイテムの数」と「タイミング良く操作した自機移動の総数」が深く関わってくる。

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**評価点
-アクション・リズム・パズルの融合。
--本作はアクションゲームとも、リズムゲームとも、パズルゲームともいえる、新感覚なゲーム内容となっている。
---「一歩ずつ自機を移動させる(アクション)」「リズムにのりながら操作する(リズム)」「敵・仕掛け配置の意味を考える(パズル)」といった3要素が絶妙にかみ合っている。
---大雑把な例えをするならば、かの有名な「ピタゴラスイッチ」をゲームに当てはめたというべき作風というべきだろうか。実際にプレイすれば、おそらく意味が分かると思われる。 
--ゲームの攻略はパターン把握が主体となる。
---ストーリーモードにおいては、「運が絡む要因がなく、どんな難関であろうとも"パターンを覚えてしまえば"クリアへの道のりが必ず開ける」というべき絶妙なゲームバランス調整がされている。
---スコアアタックモードは制限時間がある関係上、永久にプレイを維持するのは無理ではあるが、運が絡む要因がないので"その気"になればステージ長期プレイも不可能ではない。
---ストーリーモードの各ステージは短めの構造となっており、繰り返しプレイの負担が少ない。しかし、初期残機数が実質1つしかない為、ミスすると即ゲームオーバーになりやすいのが難点ではある。

-可愛らしくもセンス抜群なグラフィックデザイン。
--各モードにおけるステージ舞台(天界に続く塔)は"立体的なミステリー & ファンシーデザイン"で描かれている。
---表面上はミステリーなイメージだが"おどろおどろしさ"は全くなく、全体的にファンシー寄りなデザインとなっている。言葉では伝えにくいが、デザインセンスが非常に高い。
--リリムを筆頭をした、登場キャラの容姿も可愛い。
---リリムの容姿は「ピンク髪のツインテール・悪魔肌・%%露出度高めの服 & ひんぬー%%」と、なかなかのマニアック萌えである。"嫌々ながらも魔王サマの指令を果たす様"も健気可愛い。
---敵キャラも可愛いもの揃い。特にリリムのライバルである"天使"は、ただの雑魚敵扱いなのが勿体無い程の存在感を持つ。リリムを見つけ次第、容赦なく天罰を下してくる"お方"だが…。

-オサレメインなBGM周り。
--曲数は少ないものの、ポップ & シックなBGMに癒される。
---リズム要素も兼ねたゲームだけあって、的確にリズムにのれる曲調となっている。操作ミスをしても、すぐ様にリズムの"のり直し"を行うのも容易い。
---ディスコタイム時ではファンキーなクラブ系BGMが流される。ハイテンションで明るい楽曲だが、すぐにディスコタイム効力が切れてしまう故に長く聴けないのが残念。

**問題点
-ゲームとしての自由度は高くない。
--良くいえば「運ゲー・無理ゲーとは無縁の内容」だが、悪くいえば「''自由度がほとんどなく、ほぼ一本道での攻略となる内容''」でもある。
---ストーリーモードにおける各ステージのパターン把握を掴みきってしまうと、早い段階でオールクリアができてしまう。
---スコアアタックモードに関しても、所詮は同じステージのループを繰り返すだけなので、パターンを掴めば段々と作業プレイになってしまいやすい。

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**総評
アクション・リズム・パズルの各要素が反発する事なく組み合わさった、意外な佳作といえる存在。適度な難易度で、あまりプレイヤーを選ばないお気軽さ加減のも嬉しい。~
作風の関係上、自由度の高いゲーム性は期待できないが、500円相当の楽しさは持っている作品。願わくは続編か派生作品がリリースされる事を願う…。