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ナゾのミニゲーム - (2022/02/22 (火) 15:40:06) のソース

//無断で判定変更をしないでください。即規制されることもあります。
*ナゾのミニゲーム
【なぞのミニゲーム】
|ジャンル|ミニゲーム集RPG|CENTER:&image(nazonominigame.jpg)|
|対応機種|ニンテンドーDS&br;(ニンテンドーDSiウェア)|~|
|発売・開発元|甲南電機製作所|~|
|配信開始日|2013年1月30日|~|
|定価|500DSiポイント(税5%込)|~|
|プレイ人数|1人|~|
|セーブデータ|1箇所|~|
|レーティング|CERO:B(12才以上対象)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|まさか(?)のRPG + ミニゲーム集&br;異色作ながらもゲームとしては遊びやすい|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
「メカニックアームズ」というブランド名でニンテンドーDS・3DSのダウンロードソフトを定期発売しているメーカー、甲南電機製作所からリリースされたDSiウェアソフト。~
ゲームタイトルからは想像できないかもしれないが、メインジャンルは''ファンタジー路線のRPG''である。~
ミニゲームはRPGパートの合間でプレイしていく事になる。

公式では任意セーブ方式という事になっている((執筆者調べによると、任意セーブをしないままに本体電源を切っても、それまでのデータが自動的に記録される。よって、事実上はオートセーブ方式といえる。))。~
メイン操作はRPGパートはタッチ・十字キーとボタンの双方に対応、ミニゲームパートはタッチのみに対応している。

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&font(b,16){ストーリー}
>それは"とある"世界にある"とある国"での出来事。~
~
民衆から慕われていた「王女」が「魔王」によってさらわれ、遠くへと連れ去られてしまいます。~
あまりにも突然な出来事に怯えを隠せずにいた王女の前に、魔王は「数日後、お前と婚約する。それまで好きにしていろ」と語り、どこかへと消えてしまいました。~
~
王女は助けを求め、ひたすらに祈ります。そして、その祈りは意外な形で届きます。~
突如として、何もなかった荒野に「ナゾの塔」が出現し、「王女はナゾの塔に監禁されている」という情報が国中で広がったのです。~
その知らせを聞いた勇敢な者達が、続々とナゾの塔へと向かっていきます。~
プレイヤーは勇敢な者の1人である「勇者」として、様々な試練が待ち構えるであろうナゾの塔を攻略しなければなりません。その結末は果たして…?


&font(b,16){登場人物}
#region(登場人物一覧)
-登場人物一覧
--''勇者''
---勇敢な者の1人。プレイヤーは彼を操作してゲームを攻略していく事になる。
---いわゆる無言の勇者であり、表面上では作中で彼が喋る機会はない。しかし、とある条件を満たしていると…?

--''王女''
---突然魔王にさらわれてしまった"とある国"の王女。勇敢な者の助けを待ち続けている。
---作中における"さらわれ役"だが、エンディングでは彼女の意外な事実が判明する。

--''王子''
---勇敢な者の1人。王女の実の兄者。妹である王女を大事にしており、真っ先にナゾの塔へと侵入している。

--''戦士ライバー''
---勇敢な者の1人。王女に恋愛感情を抱いている。何かと英雄扱いされやすい勇者に嫉妬しており、「勇者より先に王女を助ける」という暴走気味な行動力で動いている。

--''魔将''
---魔王に従える魔将達。勇者を含めた侵入者を駆除する為に暗躍する。各魔将はナゾの塔内5の倍数の階で待ち構えている(例外あり)。

--''魔王''
---本作における黒幕。王女を永遠の后とする為、ナゾの塔の35階へと彼女を監禁した。魔将達に侵入者駆除の指示を出す。

--''魔人ツギハ''
---勇者にとっての、ライバーと並ぶライバルキャラ。魔王への服従心はなく、単に勇者を倒したいという理由だけで襲い掛かってくる。

--''マオリー''
---ミニゲームやクレジットアイコンの情報を提供してくれるモンスター。勇者に対する敵意はなく、話しかければ素直に情報を教えてくれる。
#endregion

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**特徴
-ミニゲームで強くなるRPG。
--本作最大の特徴といえる点。''ミニゲームのプレイが直接勇者の強化へと繋がる''。
---従来のRPGでも"やり込みやレアアイテム入手"という目的でミニゲームがプレイできる作品が幾らか存在したが、''本作はレベルアップする手段としてのミニゲームとなっている''。
---ミニゲームのプレイでしかレベルを上げる手段がない関係上、敵を倒す目的に"経験値を獲得する"という要因は含まれない。よって、同じ敵を執拗に倒す必然性は薄い。((一応、同じ敵と何度も戦うと戦いのコツをつかみ、その敵と戦う際に有利にはなる。同じ名前のザコ敵が倒しやすくなるだけであり、別の敵やらボスに対しては無意味だが。))


&font(b,18){主なルール}

本作には大きく分けて「RPGパート」と「ミニゲームパート」の2パートがあり、それぞれ交互にプレイを行っていく必要がある。

&font(b,16){RPGパート}
#region(RPGパート詳細)
-ストーリーはRPGパートを進める事で進展し、ミニゲームは直接ストーリーに関わる事は全くない。しかし、攻略をする上でミニゲームを無視する事は許されない(下記)。
--概要でも述べた通り、RPGパートとミニゲームパートでは操作系統が変わる。執筆の都合上、このページにおける操作系統の記載は避ける方針にさせてもらうのでご了承頂きたい。

-アイコンについて。
--RPGパート中では常時以下のアイコンが表示されており、各アイコンをタッチすると後述の効果が起きる。
---「1階アイコン」…勇者を1階へと即ワープさせる。
---「クレジットアイコン」…「ゲームデータの初期化(3種類)」「以前に発生したイベントを再鑑賞する(4種類)」「スタッフロール鑑賞」の各項目が行える。
---「ベットアイコン」…勇者を今いる階のフィールドのどこかに就寝させてゲームを終える(任意セーブの意味合い)。再開後は以前倒した敵シンボルが復活している(例外あり)。
---「装備アイコン」…装備アイテムの装備変更をする(下記)。

-フィールド操作について。
--勇者を操作し、全40階構成のナゾの塔を攻略していくのが最大の目的となる。
---ゲームは1階から始められ、階段を上ると次の階へと進められる。1階には敵が全く登場せず、ワープゾーンやミニゲーム置き場が設置されたフリースペース的な階となっている。
---戦闘はすべてシンボルエンカウントとなっており、敵シンボルがその場から動く事は一切ない。戦闘で倒した敵シンボルはその場から消滅し、就寝(上記)をしない限りは復活しない。
---フィールド内の通路先に宝箱が設置されている場面がある。宝箱を開ける(調べる)と、装備アイテムやミニゲーム種類が入手できる事があるが、何も入っていない(はずれ)の場合もある。

-特殊な敵シンボル・ワープゾーンについて。
--特定のフィールドには「先の通路を通せんぼしている敵シンボル」が配置されている場合がある。
---この敵シンボルに触れると従来通りの戦闘画面へと移項するが、通常では絶対に倒す事ができず、すぐに戦闘離脱となってしまう。もちろん、離脱しても敵シンボルは消滅しない。
---敵シンボルを消滅させるには、特殊な条件を満たした上で戦闘に挑まなければならない。条件を満たしていれば戦う事なく戦闘終了となり、該当する敵シンボルも消滅する。
--1階フィールドの各所には「ワープゾーン」が設置されており、これを踏むと特定の階へとワープできる。
---ワープゾーンの前には必ず先述の特殊敵シンボルがおり、何の準備もなしにワープゾーンを踏む事はできない。攻略を進めると敵シンボルを消滅し、一部分のワープゾーンが解禁されていく。
---ワープゾーンは原則として一方通行である。ワープゾーン先から元の階に戻りたければ、階段を降りていくか、1階アイコンをタッチする必要がある。&br()アイコンタッチ一つで1階へと戻れる為、一方通行だからといって、今いる階を立ち往生するような心配は"ほぼ"ない。
#endregion


&font(b,16){戦闘・装備}
#region(戦闘・装備詳細)
-戦闘方式・戦闘カードについて。
--戦闘は常時「勇者1人 vs 敵1人」のシングル戦で行われ、ターン制による戦闘方式となる。
---戦闘中に勇者側が行える行動は「通常攻撃」と「戦闘カード効力を交えた通常攻撃(後述)」のみ。防御や逃走といった従来のRPGにある行動は一切行えない。
---相手を倒せば戦闘終了となり、シンボル敵を消滅させる事ができる。勇者のHPが0になると1階へと戻されてしまうが、ゲームオーバーなどの重大ペナルティは全く発生しない。
---敵によっては"毒・石化・麻痺による状態異常"を起こしてくる者がいる。毒はターン毎にHPが低下し、他2つは通常攻撃が行えなくなる。異常は特定ターン経過後に自然回復する。
---敵には"炎・水・光・闇"の属性を持っている者がおり、状況によっては戦闘の流れが変わる可能性も考えられる。勇者側も装備アイテムを装備する事で4属性を付けられる。
---戦闘終了後は勇者のHPが必ず全快する為、次の戦闘によるHP残量を意識する必要はない。ステータス異常の後遺症も全く残らない。
---敵を倒すと高確率で戦闘カードを1枚落とす。戦闘カードは最大5枚までストック可能。また、レアな装備品アイテムを落とす敵もいる。
--ターン決定前に「戦闘カード」を使用すると、カードの消費と引き換えに様々な恩恵が受けられる。
---戦闘カード使用後は「戦闘カードの効力 + 通常攻撃」のダブル行動が行える。よって、ただの通常攻撃を行うよりも、より大きな敵ダメージが期待できる。
---戦闘カードの効力は主に「援護攻撃」「勇者のステータス上昇・HP回復効果」「敵のステータス減少効果」がある。何の効力が発揮されるかは完全にランダムとなる。
---戦闘カードには「銅・青・赤」の色分けがあり、後者側程に高い効力が発揮される可能性が高まる。後者側の入手確率は極めて低い。
---ゲーム初期の戦闘カードは「勇者の絵柄」のみだが、攻略を進めていくと他のキャラの絵柄カードも入手できる様になる。絵柄によって、効力の内訳・及び用いる攻撃の属性が変わる。

-装備アイテムについて。
--勇者には「武器」「兜」「鎧」「盾」「首飾り」「指輪」「その他」を各1種類づつ装備する事ができる。
---装備をするとステータス数値が変動し、戦闘を有利に運びやすくなる。装備によっては「異常耐性」「属性変化」「フィールド内の移動速度が増す」効果をもたらすものもある。
---装備は各30種類づつ(総計210種類)存在する。ゲーム初期時では限られた装備しかないが、「特定イベント後」「宝箱を調べる」「敵が落とす」などの方法で種類が増えていく。
---装備の持つ属性や耐性の意味を考えしっかり吟味して挑めば、ある程度の低レベルで強敵を倒す事も不可能ではない。

-ステータスについて。
--本作にもRPGではお馴染みのステータス数値が存在する。
---各ステータス数値は「装備アイテムを装備する」「ミニゲームでレベルを上げる」「戦闘中のステータスUP」などの方法で上げられる。
--ステータスの種類は後述の5つ。
---「体力」…最大HP数値。高い程に最大HPが増す。
---「攻撃力」…攻撃力数値。高い程に通常攻撃で敵にあたえられるダメージが増す。
---「防御力」…防御力数値。高い程に敵から受けるダメージが減る。
---「素早さ」…素早さ数値。高い程に敵の攻撃をかわしやすくなる。さらには1ターンにつき2回の通常攻撃が行えるチャンスも付く。
---「魔力」…魔力数値。高い程に魔力カード使用の効力が増す。
#endregion


&font(b,16){ミニゲームパート}
#region(ミニゲームパート詳細)
-ミニゲーム置き場について。
--1階には「ミニゲーム置き場」というフィールドがあり、そこで様々なミニゲームがプレイできる。
---ゲーム初期時では限られたミニゲームしかプレイできないが、RPGパートの宝箱を入手する事により選択可能なミニゲームが増えていく。
---ミニゲームが入った宝箱がどこの階にあるのかは、置き場付近にいるマオリーに話しかけると教えてくれる。
--収録ミニゲームは総計で23種類あり、各ミニゲーム毎に「イージー」「ノーマル」「ハード」「ベリーハード」の4段階の難易度が用意されている。
---ゲーム初期時ではイージーしか選べないが、先述同様、RPGパートの宝箱を入手する事により選択可能な難易度が増えていく。
---宝箱による各ミニゲームの入手は"難易度単位"での取得となる。すなわち、同じミニゲームの難易度をすべて揃えるには、4つの宝箱(一部3つ)を開けなければならない。

-レベル上げの方法について。
--本作は従来のRPG同様に経験値・及びレベルの概念があるが、''経験値はミニゲームの繰り返しプレイによって獲得できる''。
---''いくら戦闘を繰り返して勝利しても経験値やレベルは全く増えない''。よって、勇者のレベルを上げるには、1階に設置されているミニゲームを繰り返し行わなければならない。
--経験値やレベルは「体力」「攻撃力」「防御力」「素早さ」「魔力」のステータス別に分類される。
---ミニゲームのプレイ結果により5つのステータスに経験値が分配され、経験値が一定まで到達すると該当ステータスのレベルが上がる。ミニゲームのプレイ回数に一切の制限はない。
---プレイ結果は良い順から「S・A・B・C・D」のプレイランクが表示され、好成績ランクになる程に獲得できる分配経験値が増す。ランクはミニゲーム内で獲得したスコアによって決まる。
---プレイしたミニゲームの種類によっては、各ステータスの経験値分配に偏りが発生する。そのため、同じミニゲームばかりをプレイすると、一部ステータスのレベルだけが突出して上がる仕様となる。
---同じミニゲームの同じ難易度を連続プレイしていると、時折「特別経験値ボーナスイベント」が発生する。このイベント中のミニゲームを終えると、各ステータスの経験値分配が数倍に増す。
---なお、経験値分配が増加するのは好成績ランクとイベントのみであり、難易度による経験値入手の差は全くない。&br()但し、高い難易度でプレイする程にイベントが発生しやすく、発生時のボーナス倍率が跳ね上がる。その為、安定した高成績を取れる腕前があるならば、高い方の難易度を遊んだ方が好ましい。

-プレイ結果について。
--ミニゲーム内で獲得した好成績ランク・及び入手スコアは、難易度別でハイスコアとして記録される。
---ハイスコアは単なる好成績の証であり、RPGパートを攻略する上で好成績を出さなければならないという目的は定められていない。よって、ハイスコアが低くともRPGパートの攻略に支障はない。
#endregion


&font(b,16){ミニゲーム一覧}

ミニゲームの総数は以下の23種類。
#region(ミニゲーム詳細)
後述のミニゲーム2つは通常では入手できない隠しゲームとなっている。

-水中レース
-三色ジェット
-UFOミサイル
-よけまくり
-チュパジャンプ
-正方形陣取り
-白黒水晶
-動物捕獲
-雪男投げ
-海もぐらたたき
-ブロック破壊
-きのこで鳴らそう
-影斬
-エキサイトボール
-蝶を探せ
-上下移動
-忍者落とし
-全国キャラバンカーニバル'13 公式認定STG ガントレイル
-サイバーエアホッケー
-最終防衛戦
-迫るゾンビ

-1秒走
-ツチノコリズム

#endregion

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**評価点
-小粒ながらもミニゲームのバリエーションは豊富。
--DSiウェアソフトであるが故に、個々のミニゲームとしてのクオリティは小粒レベルである。
---長くても2~3分位・短ければ数十秒で終わるミニゲームばかりであり、本来ならば「無料アプリレベル」で収まりそうなミニゲーム集なのだが…。
--しかし、''ミニゲームの総数は23種類とDSiウェアソフトとしては桁違いの多さを誇る''。
---さらに凄い事に、''タッチ操作オンリーのミニゲーム集であるにもかかわらず、そのバリエーションは異様なまでに豊富で、似た様なミニゲームの使い回しがほとんどない''。&br()「音楽ゲーム(きのこで遊ぼう)」「主観視線アクション(斬影)」「避けゲー(よけまくり・UFOミサイル)」など、色んな種別のジャンルパターンがある。
---各ミニゲームには4段階の難易度がある為、難易度単位の計算だと全92種類のミニゲームが用意されている事になる。正直、下手なジャケットソフトのミニゲーム収録数をも超えている。

-プレイ時間と少ない使用容量。
--全40階(+ 隠しダンジョン)の攻略を要し、23種類のミニゲームによるレベル上げも必要な事もあり、総合的なプレイ時間はDSiウェアとしてはかなりのもの。
---推定プレイ時間は「通常プレイならば8時間位」「隠し要素を含めたプレイならば10数時間位」「全ミニゲームを極める事を想定すれば推定不能なまでのプレイ時間」を要すると思われる。
---販売価格500円相当とやや割高な本作だが、他の200円相当のDSiウェアソフトの数倍~十数倍並のボリューム感があり、むしろ「たった500円でこのボリュームの多さなのか…」と思える。
--「そこそこのボリュームがあるのだから、相当なDL容量を食うのだろうな…」と思いきや、''たったの58ブロックしか容量を使用しない''。
---参考までにいうと、極薄ボリュームの同価格DSiウェアソフトである『[[ノックアウトピープルズ>ノックアウトピープルズ ~ちょっと残酷な博覧会~]]』は75ブロック、『[[RPG脱出ゲーム]]』は90ブロックの容量を使用する。

-グラフィック・BGM周り。
--RPGパートのグラフィックは"粗いドットで表現されたレトロRPG風"のデザインで描かれている。
---初期の『[[ドラゴンクエストシリーズ]]』を彷彿とさせる外観で、(いい意味での)チープさを漂わせている。勇者を筆頭としたドットキャラの動きも可愛らしくて愛着が沸く。
--ミニゲームパートのグラフィックも同様に、懐かしいレトロゲーム風のデザインである。
---地味に凄い事に、''全ミニゲームに素材の使い回しがほとんどない(("UFOミサイル"と"動物捕獲の自機が、同じUFOの使い回しという些細な流用はある。))。''ただでさえ、(DSiウェアとしては)規格外な収録網なのに、この細かい作りは一体…?
--BGMに関してもレトロサウンド全開の楽曲となっている。
---流石に楽曲自体の収録数は少ないものの、曲そのもののクオリティは普通に高い部類。特にRPGパートの戦闘BGM関連はRPGの王道でありながらも燃える。
---ミニゲームパートの半分以上は専用楽曲を使用している((残りのミニゲームはBGMなし。音楽ゲームという関係上、"きのこで遊ぼう"は無音の中に効果音の演奏が流される。))。なお、ゲーム終盤までRPGパートを進めると、とある事情でミニゲーム楽曲が流される場面がある。

-ドラマティックなさっぱり展開。
--全体的にストーリーイベントは非常にさっぱりとしているが、その"さっぱり"としたイベント中に様々なドラマが詰め込まれている。
---得体の知れない塔からの王女救出という目的な割に、ストーリー前半のノリは妙に軽い。テンポ重視のRPGパートの件もあり、あまり殺伐とした雰囲気は感じられない。
---その反面、先に進むにつれ微欝展開も発生し、決して軽いだけのノリともいえない。「仲間やライバルの消滅を乗り越え、勇者はより強くなる」という王道熱血展開もある。

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**賛否両論点
-至ってシンプリーでハイテンポなRPG。
--今時のRPGに比べると''本作は大幅にシステム周りが簡略化された内容となっている''。
---「戦闘は常時タイマン」「戦闘コマンドが"通常攻撃"と"戦闘カード使用"のみ」「敵と遭遇する機会が少なめ」など、RPGに詳しくないプレイヤーでも入り込める程のシンプルさである。
---「戦闘終了後はHP全回復」「戦闘に負けても1階に戻されるだけ」と、先の戦闘を意識する必要が"ほぼ"なく、敗北ペナルティは"ほとんど"あってない様なものでしかない。
---よって、本作の大雑把な戦闘の下準備は「ミニゲームでレベルを上げ、高性能な装備アイテムを装備し、戦闘カードをありったけ入手する」位のもので大方通用してしまう。
--DSiウェアの関係上なのか、ゲームとしての演出までもが超簡略化されており、テンポという面ではこの上ない軽快さを誇る。
---どの位に軽快かというと、''雑魚戦は1回あたり数十秒程度で終わり、ボス戦でも1分前後でカタが付く''程。戦闘前後のウエイトも皆無といっていい。
---演出らしい演出が皆無で、魔法や技は効果音と文章だけ、倒した敵も一瞬で消える。演出を諦めてテンポに特化したバトルと言える。
--悪くいってしまうと「あまりにも簡略化されすぎていてRPGとしての底が浅い」「演出に乏しく、味気ない」といえ、良くいえば「複雑なシステム抜きでRPGが楽しめる」「軽快でサクサク進める」といえる。

#region(どんでん返しのエンディング(軽度のネタバレ))
-エンディングでは意外な人物が現れ、それまでの前提を覆す衝撃の事実が明かされる。
--「監禁された王女が何をしていたのか」「勇者がどういう立場でナゾの塔を攻略していたのか」「魔王達は何故ナゾの塔に居座っているのか」といった真実が明らかになる。そして物語は真の結末の待つ裏ステージへと続いて行く。
--ミニゲームでなければレベルアップが出来ない仕様を始め、「妙に逃げ腰な雑魚敵達」「敵の大幹部が不在」などと、何かがおかしいと思わせる演出が散見されるが、これもエンディングの伏線である。
--「勇者が王女を助ける為に魔王を倒す」というファンタジーRPGのテンプレをぶち壊す程の衝撃的なエンディングだが、それが何なのかはプレイヤーの目で確認して欲しい。
#endregion

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**問題点
-運任せになりやすい戦闘。
--システムが簡略化されている分、''プレイヤー自らが行える行動も少ない為、戦闘によっては運で勝負が決まる事もしばしば起こる''。
---本作にはHP回復を任意で行う術がなく、''HP回復は戦闘カードによる運任せしか方法がない''。よって、HP回復に頼る戦術は期待しない方が無難となる。
---通常攻撃1つでもダメージ数値や相性に大きな開きがある場合が多い。戦闘によっては"一方的に攻撃を繰り返して倒せてしまう"事もあれば、その全く逆パターンで敗北する事もある。
--勝敗は戦闘カードの気まぐれ次第?
---特にゲーム終盤のボス戦においては''戦闘カードの効果によって勝敗が180度変わる''事が多い。下準備が万端だろうが、負けてもおかしくない程に…。
---初回ターンの戦闘カードの効力が"勇者ステータス上昇系"や"敵ステータス減少系"であれば、そのまま戦況を優勢に持っていきやすい。&br()しかし、初回から"HP回復"が発動してしまうと悲惨である。なにせ、HP満タンの状態でHP回復されても何の効果もなく、事実上の"はずれ"となってしまうのだから…。
---当然といえば当然だが、ボス敵のステータスは雑魚に比べると一回り高く、戦闘カード抜きで勝負に挑むのは無謀でしかない。しかし、''そのカード効力が運なのだから困る…''。
--もちろん、何もかもが運という訳ではなく、戦闘前の下準備を怠らなければ勝機に繋がりやすいのはいうまでもない。
---戦闘前にあらかじめ「レベルを上げて、良い装備を準備して、戦闘カードをコンプする」のというのが本作の鉄則。できれば全戦闘カードを赤一色にするのが好ましい。''後は運を天に任せるのみ''。

-ナゾだらけのミニゲーム集。
--ファンタジーRPG内に収録されているミニゲーム集な割に、''ファンタジー設定を完全無視したかの様なデザインのミニゲームが大多数を占める''。
---「UFOがミサイルを避ける(UFOミサイル)」「近未来戦闘機が巨大ボスを破壊する(ガントレイル)」「恐竜をジャンプさせる(チュパジャンプ)」など、ファンタジー設定とは無縁なものばかり。
--このミニゲームの存在自体には意味があるのだが、何故それが「RPGパートの世界観と合っていないミニゲームばかりの収録」なのか、そもそも''なぜミニゲームである必要があるのか''は最後まで不明。ゲームタイトルの「ナゾのミニゲーム」の冠に偽りなしといったところだろうか。

-ミニゲームという名のレベル上げ作業。
--経験値を稼ぐには連続でミニゲームをプレイしなければならず、''飽きやすい作業の強要は避けられない''。
---''SランクとAランク以下では獲得できる経験値に圧倒的な差があり、Sランクを狙えるミニゲームでないとレベルアップまでのプレイ回数がさらに増加する''。
---それ故に、いくらミニゲームのバリエーションが多いと言っても、結局は同じゲームを遊び続ける羽目になりがちである。&br()プレイヤーによって得意なゲームは"それぞれ"だろうから、そういう意味で豊富な事にも価値はあるのだが…。
---さらには、どの難易度のミニゲームをプレイしようが入手経験値が変わらない為、''各ミニゲームのイージーを連続作業プレイした方が確実に経験値が稼げてしまう''。
---レベルが上昇する程に次レベルまでの必要経験値が跳ね上がっていく上に、ミニゲームから獲得できる経験値量はほぼ固定((「プレイヤーの腕前により高ランク評価が取りやすくなる」「高い難易度を遊ぶ事で高倍率のボーナスが発生しやすくなる」といったプラス要素ならあるが…。))となる。その為、''レベルを上げれば上げる程に作業感が今以上に増す''。&br()実際、レベル30代あたりからは次レベルまでの必要経験値が異様なまでに増え、レベル40代あたりからは特別経験値ボーナスイベントを連続プレイしてもレベルがなかなか上がらない程。
---幸いにも上記で述べた通り、ミニゲーム自体のプレイ時間は非常に短い為、極度な作業時間を要する心配が薄いのは救いであるが…。

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**総評
DSiウェア末期である点と、500円相当というDSiウェアとしては決して安くはない価格設定の件もあって、一見では目に付きにくい作品だが、びっくりする程作り込まれたナゾの完成度を誇る。~
RPGとしてはごくシンプリーで遊びやすく、純粋なるミニゲーム集としても小粒ながらも遊べる内容である。~
まさに「様々な方面でナゾのゲーム」といった印象か…。
//純粋なるミニゲーム集としても小粒ながらも遊べる内容である模様。←細かい事だけど、「~である''模様''」って書き方だと未プレイで記事書いてると思われる可能性があるので記述を変更(さすがにこれだけ情報書いといて執筆者が未プレイってことはないだろうし)。

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**余談
-CERO:B指定。
--ゲーム全般を通してさほど過激な描写がある訳ではないが、本作は何故かCERO:B指定を受けている。
---その理由としては、一部のミニゲームにグロ描写が含まれる点にある。「影越しに斬った敵の血が噴出す(斬影)」「大量のゾンビが襲い掛かる(迫るゾンビ)」はまさにそれ。
---公式サイトでも先述理由をCERO:B指定の原因として挙げているが、ミニゲームだけの為にレーティングを上げる必要があったのかは大きな謎である。
//--『ちょいがえ』では''CERO:A''指定に変更された。ミニゲーム「斬影」で斬る対象が「''影''と書かれた文字」に変更された影響と思われる。ゾンビは変わっていない。

-隠し要素について
--隠し要素に触れないと本作を完全にやり込む事はできない。
---ゲーム本編では一部を除き、隠し要素がある事実は伏せられている。それを知らないと、「ミニゲーム欄に空きがあるぞ?」「何故あの装備アイテムが入手できないんだ?」という謎に直面してしまう。
---隠し要素を導入するのは"意外性のある楽しみの幅が増える"という意味で面白い試みだが、ここまで厳密に隠す必要があったのかといわれると疑問なところ。

-ミニゲームの1つに『”全国キャラバンカーニバル'13 公式認定STG ガントレイル”』があるが、公式サイトに「すみません。今の所、大会を開催する予定はありません。」とあり、そういった予定は特にないようだ。
--結局、その後も公式大会などはなにも開催されなかった。

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**3DS版(『ちょいがえ』)について
DSi版発売から約3年後に、3DSのDL配信ソフトとして、『ナゾのミニゲーム ちょいがえ』が配信された。~
ゲームバランスの調整等が行われた完全版である。~
これから購入するなら、難点がいくつか改善された3DS版の方が良いだろう。

変更点は以下の通り。
-全体的に遊びやすくなっている。ミニゲームが作業になりにくい。
--難易度が高いほど、貰える経験値が増える。ノルマ自体も下がっているのでサクサクレベル上げができる。
--カードが入手しやすくなり、多用できるようになった。難易度が下がっている。
--一部のミニゲームでAボタンが使用可能に。セーブが3箇所に増えた。など。

-壁に設置されているヒントが増え、隠し要素を発見しやすくなっている。
--ただし隠しコマンドの類は総入れ替えとなったため、オリジナル版の知識をそのまま流用することはできない。

-ミニゲームでは「影斬」に限り、見た目が大きく変更された。
--こちらはこちらで独特のシュールさを持つが、プレイ感覚は元と完全に別物。おそらく当たり判定やステージ配置は、ほとんどそのまま変わっていないと思われるのだが、でも別物。
--オリジナル版の描写では、レーティング上の問題があったのだろうと推測される。これ一つ変えただけで、何とレートがCERO:BからCERO:Aに下がった。
--ちなみに「迫るゾンビ」は変わっていない。ゾンビの群れや、それを銃撃するのは問題なかったということなのか、ナゾである。

-更新データ
--一部設定ミスなどがあったため、更新データが配信されている。

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