「くるポト」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

くるポト - (2024/03/22 (金) 17:12:15) のソース

「[[修正依頼]]」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。依頼内容は「総評の補強」です。
----
*くるポト
【くるぽと】
|ジャンル|パズルゲーム|&amazon(B000N8YTAQ)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|
|発売元|スターフィッシュ・エスディ|~|
//|開発元||~|
|発売日|2007年3月15日|~|
|価格|2,940円(税込)|~|
|プレイ人数|1~2人((二人プレイの対象は体験版の配信のみで、実質上のプレイ人数は一人専用となる。))|~|
|セーブデータ|1箇所|~|
|レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
//|ポイント||~|
----
#contents(fromhere)
----
**概要
-%%誰得ゲーム率の多さでは定評のある%%スターフィッシュ・エスディ(以下:星魚)からリリースされたニンテンドーDSソフト。
-ジャンルとしては平面視線の思考系パズルゲームに該当する。星魚は本作を「あたまにピリッとサプリメントパズル」と自称している。
-くるポ島に済む四角い形の住民・くるポト達が、アクシデントにより突如島へと落下してきた"お星様"を、元にいた夜空の星座に返してあげる為に活躍するというストーリー設定。
-本作はかつて放送していたテレビ東京系列の深夜番組「うぇぶたま」とのタイアップ企画がされていた。協力クレジットにテレビ東京の表記がされている。
-オートセーブ方式。タッチ・LかRボタンの両操作に対応(ボタンに関してはオプションで変更可能)。
----
**主なルール
***ステージ構成
-ゲームの流れ。
--モードの1つであるパズルモード(下記)は、ステージセレクト方式を採用している。
---各ステージは「星」として表示されている。ステージセレクト画面における星をすべてクリアすると「星座」が完成する。
---さらに星座には「等星」という難易度ランクがあり、等星すべての星座を完成させると、よりランクの高い等星の星座(星)がプレイ可能となる。
---星数は全310ステージ((公式では300ステージ収録と表記されているが、執筆者調べでは310ステージを確認済み。))、星座は全31つ、等星は全6ランクあり、これをすべてクリアする事が本作最大の目的となる。

#region(等星・星座・星数の一覧)

|等星|星座|星数|
||||
|5等星|大熊座|15ステージ|
|~|仔熊座|7ステージ|
|~|カシオペヤ座|5ステージ|
|4等星|牛飼い座|9ステージ|
|~|馭者座|5ステージ|
|~|ケフェウス座|8ステージ|
|~|仔犬座|2ステージ|
|~|琴座|5ステージ|
|3等星|射手座|15ステージ|
|~|魚座|11ステージ|
|~|牡牛座|15ステージ|
|~|乙女座|12ステージ|
|~|牡羊座|4ステージ|
|~|蟹座|7ステージ|
|~|蠍座|11ステージ|
|~|獅子座|14ステージ|
|~|天秤座|6ステージ|
|~|双子座|12ステージ|
|~|蛇使い座|15ステージ|
|~|水瓶座|11ステージ|
|~|山羊座|9ステージ|
|2等星|アンドロメダ座|12ステージ|
|~|海蛇座|9ステージ|
|~|大犬座|12ステージ|
|~|ヘラクレス座|14ステージ|
|~|鷲座|9ステージ|
|~|鯨座|12ステージ|
|1等星|オリオン座|14ステージ|
|~|白鳥座|10ステージ|
|~|ペガサス座|12ステージ|
|0等星|????座|8ステージ|

#endregion

***ゲーム全般におけるルール
-クリア条件について。
--「大量の"くるポト"(ブロック)達が密集する画面を90度回転させ、お星様をゴールと同じ位置に接触させる」事でステージクリアとなる。
---''本作のゲーム操作は画面回転のみ''。それ以外の操作は一切なく、お星様や"くるポト"を単独で操作する事はできない。
---プレイ中のステージを即やり直す機能が搭載されており、攻略が詰まった時は何度でもステージをやり直す事が可能。
--本作には「重力の概念」があり、画面回転をする事により一部ブロックは重力に従って落下する。
---このブロックの落下を利用して、お星様などを動かさなければならない。あまり適当な画面回転を行うと、お星様が"あらぬ"位置へと移動してしまい、余計な手間をかける恐れが高まる。
---すべてのステージにおいては、外側に固定くるポト(下記)が隙間無く配置されている。よって、お星様が画面外へと漏れる(ゲームオーバーとなる)心配は全くない。
---ブロック配置の数はステージによって異なる。最も少ないステージは「6 × 6」、配置が多いステージは「12 × 12」のブロックが配置されている。
--ステージ中においては、画面回転を行う度に「ステップ」という手数がカウントさせる。
---ステップは最大で99までカウントされる。99ステップを超えると「ステージをやり直した方いいのでは?」と忠告がされるが、ゲームオーバーなどのペナルティはない。
---ステップは本作における"スコアみたいなもの"である。ステージクリアまでのステップが短ければ短い程に、「無駄なステップなしでクリア」という意味合いとなる。
---ステージクリアすると、プレイした星に「クリアマーク」が付けられる。理論上の最短ステップでステージをクリアすると、「パーフェクトクリアマーク」が付く。

-操作系統。
--概要でも述べた通り、本作は「タッチ」と「LかRボタン」のどちらかでも操作可能。
---「画面左下にある矢印アイコンをタッチ」もしくは「Lボタン」のどちらかで左側へ90度画面回転。
---「画面右下にある矢印アイコンをタッチ」もしくは「Rボタン」のどちらかで右側へ90度画面回転。

-ブロックの種類について。
--ステージ内には以下のブロックがある。どのブロックも全部同じ大きさとなる。
---「お星様」…自機に該当する存在。これをゴールと同じ位置へと接触させるとステージクリアとなる。画面回転にて重力に従い落下する。
---「落下くるポト」…壁ブロックの一種。画面中側の一部に配置されている。画面回転にて重力に従い落下する。
---「固定くるポト」…壁ブロックの一種。画面外側すべて・および一部の中側に配置されている。重力の影響を一切受けない。
---「ゴール」…ゴールポイント。これに落下中の"お星様"が接触するとステージクリア。"落下くるポト"がゴール上に落下すると、そのまま乗ってしまう。重力の影響を一切受けない。
---「空白」…ブロックが何もない状態。空白の状態によって、お星様や"落下くるポト"の落下位置が変わる。

***収録モード
-''ストーリーモード''
--本作のメインモードの1つ。初回プレイ時は必ず本モードをプレイする事となる。
---ストーリーモードはチュートリアル(OFFにする事も可能)とイベントを兼ねたゲーム進行となる。ステージセレクトはできず、固定のステージを順々に攻略していく。
---5等星すべての星座をオールクリアするとエンディング後にモード終了。4等星以上の星座は、このモードではプレイ不可。

-''パズルモード''
--本作のメインモードの1つ。初回ではプレイできず、ストーリーモードをオールクリアすると出現する。
---ストーリーモードでプレイした5等星すべての星座に加え、4等星の星座もプレイできる。本モードは完全なるステージセレクト方式となっている。
---4等星の星座をオールクリアすると、3等星 ⇒ 2等星 ⇒ 1等星 ⇒ 0等星の順で等星が解禁されていく。0等星の星座をオールクリアすればスタッフロールとなる。

-''タイムアタック''
--本作のメインモードの1つ。初回ではプレイできず、パズルモードの等星を特定までクリアすると出現する。
---制限時間180秒以内にどれだけのステージがクリアできるのかを競う。ステージ内容は完全ランダムとなっている。

-''ダウンロードプレイ''
--他のDS本体所持者に5ステージの体験版を配布できる。あくまでも体験版配布のみであり、対戦プレイなどの類はできない。

-''ギャラリー''
--ストーリー・パズルモード中における"星すべてをクリアした星座"の専門情報を鑑賞できる。

-''イベントアルバム''
--ストーリー・パズルモード中に発生したイベントスチルが鑑賞できる。全6枚(うち1枚はスタッフロール表示も兼ねる)。

-''オプション''
--いわゆるオプション設定。以下の設定が行える。
---全11曲からステージプレイ中に流したい楽曲を選択できる。「おすすめ」選択すると、特定楽曲がランダムで選曲される。サウンドテストも可能。
---ゲーム中に流れる効果音を、「ボイス効果音」か「SE効果音」の"どちらか"から選択できる。
---画面回転の速度・及び"お星様"などが落下するスピード調整ができる。
---ゲーム内に発生する演出をカットするか否かを選択できる。
---ボタン側の操作系統の変更が行える。
---3色から落下・固定くるポトの色が選択できる。
---ゲームを初期化し、それまでのセーブデータを消してしまう。
----
**評価点
-まさか(?)のロープライス。
--『[[SIMPLEシリーズ]]』やベスト版ではないにもかかわらず、''本作の販売価格は前述並みのロープライス発売''を実現している。
---星魚製の発売ソフトといえば[[アレ>デビリッシュ ~ボールバウンダー~]]とか[[コレ>新・中華大仙 ~マイケルとメイメイの冒険~]]など、ショボいリメイクを平然とフルプライスで発売して失笑を買う事が多いが、本作はその真逆の存在である。
---しかも、単に安いだけでなく、ゲームとしても''星魚の奇跡''といっても過言ではない程の高品質を誇るのが素晴らしい。

-和み可愛いキャラクターデザイン。
--くるポトや"お星様"などのキャラデザが非常に可愛らしく、大きな愛着が沸いてくる。
---四角い形に顔と手足が付いた"くるポト"の容姿がプリティで和む。まん丸顔の"お星様"の容姿も同様に和む。全体的に"ほんわかムード"が漂っている。
---イベント・ステージ中に描かれる背景もキャラデザとぴったりマッチした外観で、ほんわかムードをより引き立てている。優しくて"ゆるゆる"で癒される世界観というべきだろうか。

-和み可愛いBGMとボイス。
--''タイトル画面で流される"歌付きオープニング楽曲"の中毒性が半端ない''。
---お子様風ボイスによる「く~るくるくる くるぽっと♪」のフレーズが病み付きになってくる。ご丁寧にも''約3分のフルバージョンで歌が聴ける''。
---おそらく、大半のプレイヤーはゲームそっちのけで"この曲"に耳を傾ける行為に及んでしまうのではないだろうか。その位に曲の中毒性が凄い事になっている。
---それ以外のBGMに関しても、癒し色の強い名楽曲ばかりで聴く価値がある。なお、多くの楽曲はOP楽曲のインストアレンジとなっている。
--ゲーム中に頻繁に入る舌っ足らずボイスも超可愛い。
---回転操作をする度に「くるっ くるっ」、ステージクリアすると「ありがと~」「やった~」といったボイスが頻繁に入り、プレイヤーを和ませてくれる。
---ボイス自体が苦手なプレイヤーは、オプションでボイスOFF(SE効果音化)できる。なお、SE効果音も星をイメージした可愛らしい音源となっている。可愛らしさに隙ない。

-シンプルながらもハマってしまうゲーム内容。
--ずばり本作のゲーム性は''『倉庫番』と『[[キャメルトライ]]』の融合''である。
---「画面自身を回転させ、お星様をゴールに導く」というシンプルかつこの上なく分かりやすいルールであり、プレイの敷居はさほど高くはない。
---タイムアタック以外のメインモードは制限時間がない為、時間に縛られる事なく「どういう回転をすれば、お星様がどの様に落下するのか?」としっくりと思考できる。
---ゲームテンポは非常に上質で、余計なウエイトは皆無といっていい程。オプションの演出カットをOFFにしても、全くテンポが損なわれない軽快っぷり。
--初心者から上級者まで、様々なプレイヤーに対応したゲームバランス。
---ゲームオーバーになる条件が設けられておらず、適当に回転を繰り返せば大方クリアが可能。「クリアするだけ」ならば、さほど難しい難易度ではないだろう。
---しかし、''本作における真の目的はパーフェクトクリアを達成する事''にある。PFクリア狙いとなると余計なステップは許されず、その難易度は劇的に上昇する。
---初心者には「多少のごり押しクリアが可能」、上級者には「研ぎ澄まされた先読み技能が必要不可欠」と、プレイヤーにとって様々なスタイルに対応しているのは嬉しい限り。

-親しみのある星座解説。
--ギャラリーにおける星座解説が分かりやすく解説されており、星座クリア後のご褒美として楽しめる。
---極力専門的な用語抜きで解説されており、「おお、こんな星座なのか~」と軽いノリで情報を知る事ができる。何気に"おまけ"にも力が入っているのが凄い。

**問題点
-ステージ数が少なめ。
--総310ステージは一見では多そうだが、''各ステージが小粒に収まっている故に若干のボリューム不足感を覚えてしまう''。
---主に等星の低い星座では数十秒程でステージクリアできる星が多く存在する。テンポの良さは、裏返しでボリュームの少なさに繋がっているという皮肉さ。
---とはいえ、本作の発売価格を考慮すれば、十分に元が取れるボリュームではある。あまり大きな贅沢をいうのは酷だろう。

-やりこみ要素がほぼない
---パーフェクトクリアを達成してしまうと、後はタイムアタック位しかやり込む部分がない。

-ストーリーモードが短い。
--ストーリーモードは5等星(星座3つ)分のイベントしかないので、''速攻でエンディングに到達できてしまう''。
---イベントが短すぎる故に、打ち切りENDみたな終わらせ方になっているのが残念。イベント自体は非常に魅力的なだけに、「もっと多くのイベントが見たかった」という声もある。

-二人プレイ独自のモードがない。
--通信プレイは「体験版を配布するだけ」で、お互いが同時に楽しめるモードができない。
---元のゲーム性が対戦用として"あまり"向いていないゲーム内容なのかもしれないが、何かしらの要因で二人同時プレイがしたかった気もする…。

----
**総評
ロープライスとは思えぬクオリティの意外な良作。

----
**余談
-本作の7年前にすでに[[同じゲーム性を持ったタイトル>右左(U-SA)]]が発売されている。