「ソニック ジェネレーションズ 白の時空」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

ソニック ジェネレーションズ 白の時空 - (2024/02/02 (金) 08:42:21) のソース

*ソニック ジェネレーションズ 白の時空
【そにっく じぇねれーしょんず しろのじくう】
|ジャンル|ハイスピードメモリアルアクション|CENTER:&amazon(B005IVG04Q)|CENTER:&amazon(B005IVG0OQ)|
|対応機種|プレイステーション3&br()Xbox 360(One/XSXでもプレイ可)|~|~|
|発売・開発元|セガ|~|~|
|発売日|2011年12月1日|~|~|
|定価|7,329円|~|~|
|備考|国内未発売のPC/Steam版あり((PC版でも日本語設定ができるようになっている))|~|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|
|ポイント|ワルアドのシステムを継承した20周年記念作&br()人気ステージをリバイバル&br()クラシックソニック復活作&br()キャラクターもほぼ総登場&br()シナリオ面は相変わらず微妙|~|~|
|>|>|>|CENTER:''[[ソニックシリーズ]]''|
----
#contents(fromhere)
----
**概要
ソニックシリーズ20周年を記念して製作されたタイトルの据え置き版。3DSで発売された『青の冒険』と同時発売された。~
PS3/360の前作にあたる『[[ワールドアドベンチャー>ソニック ワールドアドベンチャー]]』のシステムを引き継ぎつつ2D時代の要素も取り入れているゲーム。スキルカスタマイズによってある程度好みのスタイルでゲームを楽しめる点も特徴的。~
登場するステージは歴代シリーズでも印象に残ったステージのリメイクとなっており、過去シリーズから選りすぐられた楽曲、テイルスやエミー以外の仲間やライバル達も久々に登場するなど20周年らしいお祭り騒ぎな内容となっている。

**ストーリー
> ソニックの誕生日に集まった仲間達と一緒にパーティーを楽しんでいたソニック達。~
ところが突然、空に穴が開き中から黒い怪物が現れ、全員その穴に吸い込まれてしまったのだった。~
ソニックが目覚めたのは不思議な真っ白い空間。とりあえず遠くに見える、なんだか懐かしい場所に向かって走っていく。~
それと同時に走るもう1つの小さな影があった……。

----
**特徴
''2つのソニック''
-今作ではMD時代のソニックを''クラシック''、現在のソニックを''モダン''と称し、歴代のステージを2つの仕様でクリアしてゲームを進めるとともに、両方のソニックが出会うという異色のストーリーが描かれる。それぞれの特徴は以下の通り。
-ACT1:''クラシック''
--画面は3Dだが、原則として完全横スクロールのいわゆる2.5D。ロックオンやソニックブーストといった現在のシリーズでおなじみのシステムはなく、基本はMD時代同様のスピンダッシュやスピンジャンプのワンボタンジャンプアクションで、画面右のゴールプレートを目指して進む。
--モダンと比べると足場の配置を重視した硬派なステージ構成が多く、それをジャンプアクションひとつで切り抜ける腕前が問われる。『[[ソニック3>ソニック・ザ・ヘッジホッグ3]]』の3種類のバリアなども存在するが、これらはアイテムキャリアから入手できず、後述するスキルをセットして使用することになる。
-ACT2:''モダン''
--『ワールドアドベンチャー』『カラーズ』のソニックブースト・ドリフトなどの多彩なアクションを使い、時にサイドビューで複雑な地形を抜けつつ、画面奥のゴールリングへ向かって進む3D/2.5Dハイブリッドアクションとなっている。
--追加アクションが非常に多彩かついずれも高速なだけあって基本的に難易度はクラシックよりも高いが、ブーストの存在によってより手軽に爽快感を得られる。
--後半のステージではクラシックには見られないトラップも登場するが、適切なアクションを行えばそれそのものは脅威ではない。『ソニアド』シリーズでおなじみだったライトスピードダッシュ((並んだリングに沿って高速移動するアクション。))は特定の場所でしか使えなくなっている。
---『ワールド』『カラーズ』で使えたドリフトは、本作ではスピンダッシュしながら曲がる形になり、攻撃判定とブーストゲージを回復する効果が追加された。

''スキルシステム''
-前述のバリアの他、加速力・ブレーキ力の強化など補助能力を追加できるカスタマイズ要素。ステージセレクト画面にあるスキル屋で購入・レッドスターリングを5枚すべて集める・特定のチャレンジACTのクリアといった条件で入手したものをセット出来る。
-各種スキルには必要スキルポイントが割り振られており、合計が100以下になるようにセットしなければならない。強力な能力ほど必要なポイントは多くなり、「スーパーソニック」や、クラシックソニック用の「ホーミングアタック」などは100消費するので1つしか装備できないなど一長一短がある。
--なお、スキルの購入にはステージクリアでスコアに応じて入手できるポイントが必要。このポイントは1UPを購入することも出来る。
--ただし、オンラインランキングやチャレンジACTではスキルは使用不可になっている。

''チャレンジACT''
-メインステージをクリアしていくと解放されるショートステージ。クリアするとコレクションアイテムが入手出来る。
--純粋にスピードを競うステージもあれば、敵が巨大化・高速化したステージ、仲間と協力して(時には争って)進むステージ、果てはテニスのラリーのような事をするステージなど非常に多彩なステージが用意されている。

----
**評価点
-ファン投票を参考にしつつ歴代シリーズから選抜され、リメイクされたステージ群。
--現代の3D技術でリメイクされたステージは非常に美しく、懐かしく、そして新しくなっており好評。原作にあったギミックもほぼそのまま、「プラネットウィスプ」では限定的ながらカラーパワーも使用可能になっている。
--ステージ構造もクラシックとモダンで雰囲気を残しつつ完全に別物になっており、MD時代のギミック満載のアスレチックステージと、現代の各種アクションを駆使しながら進むステージ両方を楽しむ事が出来る。
--ボス戦もシリーズ歴代の大ボス・ライバル達が登場。ハイウェイでのメタルソニック戦など印象的なバトルシーンを再現している。一部ボス戦はアレンジによって易化した場合もあるが。
-メインステージはオンラインランキングに対応。世界中のプレイヤーと腕前を競う事が出来る。
-チャレンジACTはオンラインにこそ対応していないものの、バリエーション豊かな内容で楽しませてくれる。ステージ数も非常に多い。

-良好なアクション性。
--ソニックらしいキレのあるスピードアクションは健在。操作性も良好で、慣れればすぐに気持ちよく走れるようになる。
--本作では『ワールドアドベンチャー』と同様、大量のリングが1回で0になることがなくなり、ある程度の量を確保していればロストは一部量だけで済むようになっているため、高ランクへのシビアさも緩和された。
-スキルを使ってカスタマイズする事で自分の好きな能力を使ってメインステージを攻略出来るのも良い。苦手なステージも特定の能力があれば好タイムを出せたりも。


-人気の高いBGMを当時の音源そのままに50曲も収録している。レッドスターリングを入手したりチャレンジACTをクリアする事で解禁されていく。入手した曲はコレクションルームで聴ける他、ステージのBGMに設定する事も可能。
--メインシリーズからは3曲ずつ、外伝作からは各1曲が収録されている((テイルスやシャドウが主役のスピンオフからは未収録。))。なお、当時の最新作だった『ソニック4』からも先行で1曲収録されている。
--主題歌のあるタイトルはフルコーラスで収録されている。ただし、『[[ソニックCD>ソニック・ザ・ヘッジホッグCD]]』だけは主題歌含め海外版の曲となっており、日本版の曲は「Palmtree Panic(JP/EU版 ステージBGM)」の1曲のみ。
-本作でアレンジされたステージBGMも好評。ACT1はメガドラ音源を意識した打ち込み系のアレンジ。「シティエスケープ」「オレンジルーフス」のACT1版は後に[[maimai]]にも収録された。

-白の時空にはMD版初代『[[ソニック・ザ・ヘッジホッグ]]』が収録されており、条件を満たすことでプレイ可能。
--DL配信されているセガビンテージコレクション版とは別物で、中断セーブや実績/トロフィーには対応していない完全なおまけであるが、初代と最新作が同時に遊べるのはやはり嬉しい。

-コレクション要素も豊富。
--前述の歴代BGMやイラスト、シーンリプレイの他、パスワードを入力して入手出来るキャラクターフィギュアなどが用意されている。

**問題点
-メインのステージ数が少ない。
--ボス戦とチャレンジACTを除いて全部で9ステージ・クラシックとモダンを合わせても18ステージしかない。リメイクされたのはメインシリーズのステージだけで、外伝作のステージはなし。チャレンジACTを含めればかなりのステージ数になるが……。
--また、ボス戦はどちらで突入した場合もクラシックかモダンで固定されており、クラシックソニックのボス戦は2種類のみ。最初のボス戦前のデモが変わる程度。
--「カジノナイト」というDLCが配信されているが、内容は『[[ソニック2>ソニック・ザ・ヘッジホッグ2]]』のカジノナイトゾーンを模したピンボールで、ステージが追加される訳ではない。

-ラスボス戦では並走するクラシック・モダンのソニック達をその場で切り替えて戦闘を行うのだが…
--二人を同じ画面で操作するのはここが最初で最後。切り替えに応じて2D/3D視点になり操作アクションも変化するのだが、説明は最低限度の情報のみ。そのため、操作・攻略の仕方が非常に分かりにくい。
--一応それまでに救出した仲間達が代わるがわるに無線で呼びかけてくれるが、内容は「敵弾がホーミング弾であること」「クラシックとモダンを切り替えられること」を異口同音に喋っており、不自然かつ不親切である。
--アドベンチャー以降ほぼ恒例となった主題歌が流れない(そもそも本作に主題歌が存在しない)ため盛り上がりに欠ける。
//毎秒リングが減っていき、ゼロになるとアウトなのにリングが取り難いなど操作性にも難がある。
//攻略方法の分かり難さは同意ですが、↑はシリーズのラスボス面のいわばお約束であり、本作の演出が際立って問題とは思えません。

-仲間を救出した際のムービーはシーンリプレイに登録されない。
--最初のボス戦前のデモを含め、クラシックで救出した場合とモダンで救出した場合の2パターンあるが、両方のパターンを見るためには周回が必要。引継ぎやバージョン切り替えなどがない。

-「過去と現代のソニックが共闘して黒幕に立ち向かう」以上のストーリーはあってないような物なので、ストーリーに期待すると肩透かしを食らう。
--最初期MD時代における、ステージを淡々と攻略していくスタイルに近い。そのため、中ボス(過去作品のライバルやボス)とのバトルも特に会話などはない。
--元々ストーリーに重きを置いたシリーズではないとは言え、キャラ同士の掛け合いは魅力の一つ。新旧キャラが揃うお祭りゲーという面から見てもさすがに味気ない。
-ソニックでは毎回そうだが、クリア後はレッドスターリング集め・チャレンジACT攻略→タイムアタックやスコアアタックを楽しむスタイルを推している。これらをしないプレイヤーはあっという間に終わってしまう可能性がある。

-登場するキャラはモダンに偏っている。
--クラシック時代のキャラは敵モブを除けばソニック、テイルス、エッグマン、メタルソニックのみ。一部の過去キャラクターが背景などにカメオ登場している程度である。
--ちなみにモダン版のみ登場のキャラは、そのうちMD作品が初出だったキャラと、『[[ソニックアドベンチャー2]]』以降の初出キャラに二分される。

-クラシックとモダンの切り替え時、ステージクリア後などのロードは据え置き版では相変わらず長め。なお、Xbox Oneでプレイしている時はロードは短くなる。

-通常レッドスターリングが登場する作品において、一度取得したリングは色が変わった状態でステージ上に残るが本作では完全にステージ上から消滅するため、収集済みのリングの位置を覚えておかねばならず不便。

----
**総評
新旧両方のソニックをフィーチャーしつつ、これまでのシリーズを支えてきたファンに向けたお祭りゲーム…それが本作である。~
不評な部分もあるものの、アクションゲームとしての完成度、多彩なステージにチャレンジなど実にソニックらしいゲームに仕上がっている。~
歴代シリーズのいいとこどりな内容は20周年記念に相応しいと言えよう。
----
**その後の展開
-2024年に本作のリマスター版と完全新作『シャドウ ジェネレーションズ』をカップリングしたシリーズ最新作『ソニック × シャドウ ジェネレーションズ』が発表された([[公式サイト>https://sonic.sega.jp/SonicXShadowGenerations/]])。対応機種はSwitch/PS4/PS5/One/XSX/Win(Steam/EGS)。
----
//青の冒険は筆者未プレイのため執筆できません、申し訳ない。