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バトルフィールド2 - (2023/03/06 (月) 16:16:08) のソース

このページでは、Win用ソフト『バトルフィールド2』と『バトルフィールド2142』の2作品について紹介しています。
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*バトルフィールド2
【ばとるふぃーるどつー】
|ジャンル|FPS|&amazon(B0009WEAGY)|
|対応機種|Windows|~|
|発売元|エレクトロニック・アーツ|~|
|開発元|Digital Illusions CE|~|
|発売日|2005年5月7日|~|
|定価|オープン価格|~|
|プレイ人数|1~64人|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[バトルフィールドシリーズ]]''|
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**概要
アジア・中東を舞台にアメリカと中東諸国連合(MEC)・中国の架空の近未来の戦争をモチーフにした作品。~
通称『BF2』で、世界中のプレイヤーが寝食忘れるほどプレイした一作でもある。

シリーズの良所を受け継ぎながらも遊びやすさを向上させ、DLCマップコンテンツやアンロック武器や実績など後のシリーズや、他のFPSにも影響を与えたシステムをシリーズで採用した初の作品でもある。

発売初週で100万本のセールスを達成し、全世界でもヒットを飛ばした。

**特徴・評価点
:舞台は現代へ|
-今までのシリーズは史実の戦場を舞台にしていたが、本作では中国や中東国家等を舞台としている。
--架空なのにリアリティを感じる陣営とアジア・中東のバラエティ豊かな戦場が登場する。登場兵器にはM1A2エイブラムスやMi-28ハヴォックといった現用兵器が登場。最新の機器を搭載した兵器が追加され過去のシリーズとはゲーム性がガラリと変化している。

:シリーズ伝統の操作性|
コンバットシミュレーターの様にマニアック過ぎずに操作性はコンパクトながらも、スポーツFPSの如くサクサク遊べながらも大味すぎずといったバランスを保ち続けてるのは特筆に値する。

:クイックラジオチャット|
-これまでのシリーズはファンクションキーの組み合わせによるクイックラジオを使用していたが、今回はクイックラジオボタンに当たるキーを押しながら任意のレスポンスをマウスであわせる事で直感的に応答ができるようになった。
--また味方や敵に対し照準を合わせながらクイックラジオボタンを押すと、味方への状況報告や支援の要請を状況に応じて適した音声を発信するようになった。この事でよりプレイヤーがアクションに集中でき、言語の通じない他国プレイヤーとの間でも意思疎通の負担が大幅に軽減された。
『BF3』でもWin版のユーザーの要望によりパッチで実装された機能である。
--シリーズで初めてのボイスチャットも搭載されてより細かいコミュニュケーションもバッチリ取れる。

:分隊と司令官システム|
-1チーム最大6人まで分隊を組む事が可能。より味方との連帯が重要になった。
--分隊の一員になったプレイヤーはチームの分隊長からリスポーンする事ができるので、分隊の戦略的重要性は高い。
-司令官は、各チームより一人ずつ味方の投票で決まる。
--司令官になったプレイヤーは専用コンソール画面を開く事が出来、分隊に指示を出したり、敵の位置を味方に送信したりできる。
--さらに、絶大な威力を誇る「砲撃要請」や、回復と弾薬補給のできるコンテナを投下する「物資投下」に加え、指定エリアの敵を味方に表示する「UAV偵察」等の権限を持っている。直接戦闘参加することは難しいが、これらの支援が勝敗にも直結する。

:ランク制・アンロックシステム|
-マルチプレイをする際に、プレイヤーは始めに個人プロフィールを作成、新兵からスタートする事になる。
--ゲーム中に敵を倒したり、回復・弾薬補充等、味方に有益な行動をすると貢献度に応じてポイントが与えられ、貯まると階級が上昇する。同時に任意のアンロックを解除でき特典として新たな武器を入手できる。
--また、これとは別にチャレンジも存在する。指定された条件((例えばゲーム中に敵を連続で複数人倒したり、指定された任意の武器で特定人数をキルする等。))を達成するとバッジ(例えるなら実績)が入手でき、昇進に必要なポイントも大量にもらえる。
-全プレイヤーの成績を記録したスコアボードもあって、世界中の兵士のランキングが表示される。これらの要素はプレイヤーのやる気と挑戦心を刺激し、やり込ませる作りになっている。

:大幅にグレードアップしたグラフィック|
-新たなグラフィックエンジンRefractor 2を使用した事で、過去作と比べても大幅にクオリティが向上した。
--銃器の細かい部分や車輌の外装品までも細かく仕上げられている。
--ただし、それなりのマシンスペックは要求される。

:非常に多いプレイ人口|
-一時期は国内サーバーも接続困難な状態が続いたほど。
--現在はブームも収束し、国内には僅かなサーバー残すのみである。
--世界には未だ多くの稼動サーバーが存在して満員のところも多く、日本人プレイヤーも海外サーバーに拠点を移している事も少なくない。

:MODの多さ|
-『BF1942』にも劣らず『BF2』のMODは多い。マルチプレイ主体のものが殆どだが、中にはシングル専用のもあったりボリュームがある。
--特に、『BF2』に収録されていない実在の陣営の兵器を追加するものや、リアル調整のMODが人気を博し、一時期はカスタムサーバーも数多く立てられた。

**問題点
:それなりのマシンスペックを要求される|
-推奨マシンスペックは当時でのミドルスペック以上を要求される。相応のグラフィックカードやCPU、メモリを搭載しないと快適に遊べない。それでも『Vietnam』よりは改善された。

:グレネードが猛威を振るい過ぎている|
-他のFPSに比べるとグレネードが投げやすく、補給が容易なのでお手軽な攻撃手段として過剰に使用される傾向にある。
--マップによっては、雪合戦と揶揄されるグレネードの投げ合いによるこう着状態でまともに突撃できないところも。

:極端な兵器の性能差|
-銃器、兵器間の性能差が余り良くない。多少パッチ調整は入ったものの、基本的にアンロック武器の性能が良い為、一部デフォルト武器が死に装備と化している。
--一例を挙げると、M249は製造元のFN社が訴訟を起こしても可笑しくないほど弾道がバラける。立射時には先端を塞いだホースから水を飛ばすような弾の飛び方をするため、好んで使用するプレイヤーは少ない。
--他の例では、現実では特殊部隊で使われるなど性能に定評のあるMP5が、精度最悪のダメ銃として調整されている。
-逆にアッパー調整過ぎて困る例として、中国軍の戦闘機J-10の運動性が良すぎる為、アメリカ軍のF35Bは旋回性能に劣るのでケツに食いつかれたら振り払うのがほぼ不可能。肝心の地対空手段も貧弱極まる為拍車をかけている。

:強力すぎる航空機|
-元々シリーズでは航空兵器は強力であったが、今作ではバランスブレイカーになるほどの脅威。
--ヘリも強力であるが工夫次第では何とか歩兵で対処する事も不可能な訳ではない。
--しかし、ジェット戦闘機は捕捉困難な速度で飛行し、地上からの迎撃は困難を極める。搭載武装も異常なほど高火力で、スプラッシュダメージを持つ機銃や地上兵器をほぼ一発で吹き飛ばす爆弾など、地上兵力ほぼ全てに対し脅威となる。
---更に戦闘爆撃機のクラスター爆弾は範囲・威力共に異常に高く、下手すれば味方すら巻き込みかねない。機体が上空を通り過ぎるだけでも冷や汗モノである。
--迎撃しようにも、数少ない対抗手段である対空車両の出現するマップがかなり限られている上に、陣営ごとに使い勝手の差が激しい。固定対空ミサイルは熟練したプレイヤーならばロックされる前に破壊可能な木偶の坊のごとき扱い。
-よって、航空機最大の敵は航空機であり、味方にスキルの高いパイロットが居なければ一方的に蹂躙されるだけとなる。上記のグレネードと並んでゲームバランスを悪くしている一因であり、一部のユーザーから航空機マップが嫌われる理由の一つでもある。
-ちなみに本作の反動からか、以降の『BFBC2』までの現代戦をモチーフにした作品では、一部を除いて操縦できる戦闘機は登場していない。『BF3』では戦闘機が復活したがバランスはだいぶ改善されている。

:チートの横行|
-プレイ人口が多い分、不埒なプレイヤーが多くチートツールやスピードハックを利用した不正が多かった。
--不正防止ツールが予め導入されているがいたちごっこの状態だった。

:アンロックに必要なランクポイント|
-アンロックのために高ランクを目指すともなると膨大なポイントを必要とするため、逆にそれに嫌気が差してしまうプレイヤーもいる。

:シリーズ共通の問題点|
[[こちら>バトルフィールドシリーズ#id_ff49a9c2]]を参照のこと

**総評
スポーツ系のFPSの取っ付き易さ・スムーズさに、リアル系FPSの特徴を破綻なくそしてハードルを上げずに融合させたFPSゲームの歴史に残る名作であるだろう。~
FPS作品を語るユーザーなら引き合いに出すほどメジャーであり、『BF』シリーズの一つの到達点とも言える作品で未だに多くのプレイヤーから支持を受けている。

**余談
-本作のMODの一つであったProject Realityは2015年5月25日に、有志の手によりスタンドアローン版のゲームとなった。
--というのもゲームマッチングサービスであるGameSpyが終了したことにより実質前作や本作などのネット対戦が不可能になった為である。
--『BF2』のゲーム的な要素を、現実寄りにチームでの連携を重視したプレイを行う様にアレンジした内容。根強いファンが多い為、開発チームの手により今でも開発が続いておりアップデートも行われている。
---しかし、DICEから正規の許可を得て居る訳ではなく今の所黙認されている状況である。

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* バトルフィールド2142
【ばとるふぃーるどにいちよんにー】
|ジャンル|FPS|&amazon(B000HRLWX0)|
|対応機種|Windows|~|
|発売元|エレクトロニック・アーツ|~|
|開発元|Digital Illusions CE|~|
|定価|オープン価格|~|
|プレイ人数|1~64人|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[バトルフィールドシリーズ]]''|
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**概要(2142)
2140年代の地球に再び氷河期が訪れ分厚い氷河が大地を覆い、資源や土地を奪ってしまった。~
ヨーロッパ連合(EU)とアジア連合軍(PAC)によって残された土地と資源を巡り生存をかけた戦争が始まる。

架空の未来が新たな戦場となり、戦闘ロボット・空中戦艦・光学迷彩等進化したハイテク兵器が多数登場する。~
『BF2』のシステムを継承しながらもバランスの悪さが改善され、新要素で更に白熱した戦いが架空の未来の戦場上で巻きおこる。

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**特徴・評価点(2142)
:未来戦争にふさわしい兵器の数々|
--SFという設定から通常ありえない兵器が登場した事でこれまでの戦術が大きく変わっている。
--装甲・火力に優れた二足歩行ロボ・バトルウォーカー、多数の兵士を運び戦闘機・輸送機を搭載した巨大な空中戦艦タイタンが登場し、兵士が運用する装備もドローンや光学迷彩装置など、実在の兵器が登場するBFシリーズの慣れしたんだユーザーを大いに驚かせた。

:『BF2』から改善された戦闘バランス|
--『BF2』に比べればゲームスピードが若干低下して、兵器間のバランスも『BF2』を踏まえて調整されていて航空優勢の一方的な展開にならなくなった。歩兵も兵科が減った代わりにアンロック装備のバリエーションを自由に組み合わせる事で状況に応じて柔軟性に応じた対応ができるようになった。

:新規追加されたタイタンモード|
--タイタンモードはこれまでの陣取り主体だった『BF2』のモードとは違い、チーム双方の拠点である空中戦艦タイタンをどちらかのチームが破壊するまで戦うモードである。
---敵タイタンを艦内の中央にある反応炉を破壊するか、ミサイルサイロから打ち出されるミサイルで破壊すると勝ち。前者は早く破壊できるが、後者には時間がかかる。但し反応路を破壊するには戦艦を覆うバリアと内部のセキュリティシステムを破壊して反応炉を直接攻撃する必要がある。最初にフィールドのミサイルサイロを占拠して敵タイタンのバリアを無効化してから、次にタイタン内部のセキュリティシステムを破壊する必要がある。
---防御側にとってタイタンを守りを固めると攻撃側が攻めるのは困難だが、ミサイルサイロからの攻撃も防がないとならない為攻撃と防御のバランスが重要視される。
--タイタンの反応炉を破壊した際に艦は爆発を起こし脱出することになる。タイタン破壊から脱出まで見事生還した際の快感は格別である。

**問題点(2142)
:行き過ぎたアンロックシステム|
--今回のアンロックシステムは必須ともいえる基本的な装備にまでアンロックが掛けられているため、まともな戦力になるにはそれなりにランクを上げる必要があり必須ポイントも相当な量とプレイ時間を必要とする。~
バッジを取得する事で多少軽減できるが取得を狙ったプレイスタイルをせざるをえなくなる。後続作品や他のFPSでも少なからず真似ている作品も出ているが、極端な差異は出ない様になっている。

:独特の世界観|
--2142は未来戦争と言う性質上、架空の兵器しか登場しないためリアルさを求める層にはやや受け入れがたい部分がある。

:MODの少なさ|
--上記の問題にも関係してくる。今作は現在や過去を舞台にした架空の設定ではないので製作者が少なくMODの供給量は少なかった。

:シリーズ共通の問題点|
[[こちら>バトルフィールドシリーズ#id_ff49a9c2]]を参照のこと

**総評(2142)
大まかな点は『BF2』に近いが、同作で上げられた問題点が改善されており遊びやすくなっている。~
未来戦という背景を生かしてハイテクガジェットや空中戦艦という、2010年台後半から流行しているのSF路線のFPSの走りの様な要素も多いがシリーズの中でもかなりの独自性持っている。~
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しかし、当時のユーザーは現代戦を好む層が多く『BF2』から移行が中々進まずセールス的にも『BF2』比べると奮わなかった。~
それでも、敢えて未知の分野に挑んだDICEの敢闘と後の作品に生かされたシステムや要素も多いことからシリーズの歴史に名を刻むにふさわしい作品だろう。

**余談(2142)
-本作の発売前に開発元のDigital Illusions CEがEAの買収を受けて完全子会社((2004年の時点でEAがDICEの株式を62%保有する筆頭株主になっていたことから、子会社化する動きはあった模様。))となり、以降はEA DICEと名を変え存続することとなった。