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ゴジラ爆闘烈伝 - (2023/01/28 (土) 10:01:25) のソース

『[[修正依頼]]』が出ています。『ゴジラ爆闘烈伝』の総評を追記できる方はご協力よろしくお願いいたします。
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このページでは、PCE CD-ROM2『ゴジラ爆闘烈伝』と、そのSFC移植作『ゴジラ怪獣大決戦』を紹介する。
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#contents(fromhere)
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*ゴジラ爆闘烈伝
【ごじらばくとうれつでん】
|ジャンル|対戦格闘|&amazon(B0000ZPS66)|
|対応機種|PCエンジン スーパーCD-ROM2|~|
|発売元|東宝|~|
|開発元|アルファシステム|~|
|発売日|1994年2月26日|~|
|定価|8,200円(税別)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[ゴジラシリーズ]]''|

**概要
「ゴジラ」シリーズなどの有名な怪獣映画の怪獣を題材にした対戦格闘ゲーム。~
ゴジラゲームは数多く作られていたが、シンプルかつ単純に怪獣対怪獣で殴り合いができる家庭用は本作が初である。

**ゲーム内容
-ストーリーは特に無いが、ステージ毎に戦える相手が決まっており、二種類から選んで挑戦する。
--道中で稼いだ点数により挑戦できるラスボスが変化。ラスボスは6種類。
--コンティニューする事で点数が大幅に減少する。

-対戦モードは[[龍虎の拳]]のような気力システム。必殺技を使う事で気力が減少して行くが、何もしない事で回復する。
--移動やガード中も回復するが、立っている時と比べると回復速度は遅い。

-2P対戦時は倒した事のある相手が選択可能。最初はゴジラ・アンギラス・ラドンが選択可能。

**評価点
-登場怪獣がファン垂涎のラインナップ。
--ゴジラ・アンギラス・ラドン・メガロ・ヘドラ・ガイガン・キングギドラ・メカゴジラ・バトラ(幼成虫)・ビオランテ(花獣植獣形態)・スーパーX2。
--キングギドラは昭和版と平成にメカを収録。メカゴジラも初代・2・スーパー(平成版)と三種類。

-対戦相手に応じてゴジラのグラフィクが当時の各映画の着ぐるみを再現したものに変わり、顔・鳴き声・熱線等の色やギミックが10種類に変化する。
--それに伴い、画面下部に書かれているゴジラの肩書きや顔グラフィックも変化する。

-CD容量なので怪獣の鳴き声の再現度が高く、参戦怪獣全種が映画さながらの鳴き声を発する。

-ビオランテを倒すと金色の粉になって消えていく・体力が減ると首が吹っ飛ぶメカゴジラ2等、原作再現演出は非常に細かい。

-BGMは怪獣ごとにテーマが存在するが、ゴジラのテーマを除き映画から持ってきたものではない。しかし作曲者はゴジラ映画の担当者と同じである。
--つまり本作のためにオリジナル楽曲を書き下ろすという豪華なつくりになっている。

-OPデモが昭和の怪獣映画の予告編風味。

**問題点
-対戦格闘のバランスとしては、一人シューティングゲームしているスーパーX2とバトラ成虫が異様に強く、怪獣とは思えない動きをする平成メカゴジラもやたらと強い。逆に必殺技が体当たりしかなく泣けるほど弱いアンギラスと崩壊気味。
--この4体を除くと、長短はあるもののそれなりにバランスは取れている。
--アンギラスの弱さは原作再現と言えなくも無いが、弱いのは二代目のほうで初代は弱くない。
---ちなみにアンギラスはスーパーX2に対してやたら強い。

-対戦ではビオランテは両方使えない。

-対CPU戦ではゴジラしか使えない。
--裏技であらゆる種類のゴジラ+ビオランテ以外の怪獣で1戦だけ戦うモードはあるが。

-人気怪獣であるモスラが幼虫成虫双方背景にしか登場しない。
--これはプロデューサー曰く、意図的に収録していないとの事。

-途中、誰が得するのか分からないゴジラクイズが挿入される。
--手早く正解することでスコアが上昇。概要にあるラスボス選択に重要ではあるが。
--この辺のオマケ要素が好きな人もいるので問題点とまでは言えないかもしれない

-操作性がよくない。
--当時の格闘ゲームの乱立の中によくある、動かしてみると操作性が悪いゲームの典型で、本作も登場怪獣数の多さの割には怪獣のアニメパターン絵枚数はさほど多くはなく、どこか動きがぎこちない。
--次作のスーパーファミコンのゴジラ怪獣大決戦では、各怪獣に使用される作画枚数が増えて、滑らかにアニメーションするようになっただけではなく、操作性も比較にならないほど大幅に改善されている。

-スコア表示効果音がゴジラの声。かなりうるさい。
--スコア表示のみならず、冒頭の一人で遊ぶか対戦するかの選択の際もゴジラの声がする。
---裏技のコマンドを入力する場合、鳴き声で気が散ってしまう場合も。

**総評
家庭用ハードの対戦格闘ゲームとして初めて上陸した怪獣王ゴジラ。~
荒削りなバランスや操作性など粗が目立たないわけではないものの、各演出には原作愛を強く感じられる一作。~
後述の移植作は改善点こそ多いものの、容量面での制約から一概に上位互換とは呼べないため、本作独自の魅力も有している。

**その他
-バックアップメモリーの容量が不足しているとミニラが登場。「蘇らない脅威の生物」「16大怪獣日本襲来しません」と表示される。~
(この場合セーブ不可だが、IIボタンを押せばプレイ可能)
--ミニラは完全描き下ろし。しかも、セレクトボタンでジェットジャガーに切り替わるという%%無駄な%%こだわりっぷり。メッセージはOPデモのパロディになっている。

-当時の映画最新作『ゴジラVSメカゴジラ』と本作の制作時期とが重なったためか、平成版メカゴジラの使用するビームの色が映画とは大幅に異なり、動きもかなり奇抜である。ほかの怪獣は原作にかなり忠実なこともあり、メカゴジラだけ情報不足の中で製作されていた印象を受ける。~
この点は次作『怪獣大決戦』にて改善された。

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*ゴジラ怪獣大決戦
【ごじらかいじゅうだいけっせん】
|ジャンル|対戦格闘|&amazon(B000068HU2)|
|対応機種|スーパーファミコン|~|
|メディア|20MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|東宝|~|
|開発元|アルファシステム|~|
|発売日|1994年12月9日|~|
|定価|9,980円(税別)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[ゴジラシリーズ]]''|

**概要(怪獣大決戦)
『爆闘烈伝』をベースとした移植作品。~
ただし、容量の都合から削除された怪獣や変更された要素が目立つ。

**特徴(怪獣大決戦)
-気力システムは廃止。必殺技は超必殺技を除いて好きに使えるようになった。

-新たにショックゲージと怒号ゲージが追加。
--ショックゲージは咆吼(挑発)や攻撃を受けるたびに上昇し、これが一杯になると気絶状態になってしまう上にガードも不可となる。最近の格闘ゲームにおけるガードブレイクシステムに近い。
--怒号ゲージはショックゲージ同様攻撃を受けるたびに上昇する。一杯になると体が赤く点滅するようになり攻撃力が上昇。超必殺技も使えるようになる。~
ただし、ショックゲージが上昇しやすくなるデメリットもある。また、気絶したり超必殺技を使うと怒号ゲージはゼロに戻る。

-ダウンしている相手に攻撃したり、掴みボタンで相手をつかんでからコマンドを入れて掴み技を出すという、当時の格闘ゲームとしてもなかなか凝ったシステムを搭載していた。

-登場怪獣は、ゴジラ・アンギラス・昭和キングギドラ・メガロ・ガイガン・昭和メカゴジラ・ビオランテ(植獣形態)・モスラ・平成メカゴジラ。
--隠しキャラとしてスーパーメカゴジラと『海底軍艦』に登場する戦艦・轟天号が登場。成虫バトラもモスラの隠し技のアタッカーとして登場する。
--各怪獣の固有ステージも原作映画からの出典となっている。ゴジラのみ用意されていないが、対戦モードで使うとBGMが『ゴジラのテーマ』となる。

#region(登場怪獣紹介)
-怪獣王 ゴジラ
--おなじみ我らが怪獣王。
長い尻尾攻撃とハイパー放射熱線を中心にした中距離戦が得意だが、~
上下撃ち分け可能の近距離版の放射熱線が少し隙が大きく近距離戦はちょっと苦手。
---今作では「平成VSシリーズ」の、いわゆる平成ゴジラが登場しているが背びれ配列は昭和のように均等に並んでいるため、バトゴジかラドゴジとして登場している。~

--超必殺技は赤い全身発光からの「ウラニウム放射熱線」。~
VS平成メカゴジラ戦でファイヤーラドンと融合して使用可能となった切り札の赤い放射熱線であり、VSスペースゴジラ、VSデストロイア戦で披露したものとは別の技である。~
尚、映画版ではスーパーメカゴジラの吸収技が通用しない熱線だったが、ゲーム版では普通に吸収される。
---ちなみにこの技が使えると言う事は、(ファイヤー)ラドンは既にゴジラに吸収されている。
--固有ステージは無し。CPU戦でゴジラ以外の怪獣でゴジラに挑むと選んだ怪獣のステージにてゴジラのテーマをBGMに戦う。

-暴竜 アンギラス
--飛び道具は持たないものの姿勢が低く素早いため、手数で勝負するタイプ。
--超必殺技は高く跳びあがって回転体当たりを繰り出す「急降下体当たり」。空中からでも使う事が出来る。
---何とこの技、映画『ゴジラ FINAL WARS』に逆輸入されている。
--固有ステージは「大阪城周辺」。大阪城の目の前で着地したりダウンしたりすると当然崩壊する。

-宇宙超怪獣 キングギドラ
--昭和版の姿で登場。体は大きいが空中性能は高く、引力光線や大きな体を利用した踏みつぶし攻撃がメイン。
--超必殺技は「拡散引力光線」。ほぼ全域攻撃できるが出るまでが遅いのでガードは余裕で間に合い、平成メカゴジラには吸収されてしまう。
--固有ステージは「富士五湖」。分かりにくいが着地やダウンで手前側の樹木がちゃんと倒れている。

-サイボーグ怪獣 ガイガン
--昭和屈指の人気怪獣も参戦。飛び道具はやや使いづらいものの、カッターによる対空攻撃が非常に使いやすく、~
ゴジラ以上にスタンダードな性能となっている。
--超必殺技はスーパーアーマー状態で突進し、ヒットした相手に乱舞を見舞う「ハイパージェノサイド」。
--隠し必殺技としてテレビ特撮『流星人間ゾーン』で見せた妙技「ガイガン忍法生き返りの術」も使える。~
瀕死時にコマンド入力後敵の攻撃を喰らうと発動し、しばらく無敵になる。本作唯一の当て身技。
--固有ステージは「世界子供ランド」。ご丁寧にゴジラ型の建物まであり、観覧車同様破壊可能。

-昆虫怪獣 メガロ
--一部強攻撃が多段ヒットしたり、ドリルでの突撃や発射から発動までにラグがある地熱ナパームなど独特な性能をもつ。
--超必殺技は「高熱地熱ナパーム」。上がる火の手が高く、ジャンプでかわしにくくなった。
--固有ステージは「東京近郊」。原作通りだが壊せるものは無い。

-ロボット怪獣 メカゴジラ
--2種類登場するメカゴジラのうち昭和版、「ゴジラ対メカゴジラ」の方。必殺技はミサイルやビームなど射撃系が中心となっている反面、~
移動も通常攻撃も鈍重で使いづらく、バリアや飛行形態等の特殊技もテクニックが必要でかなり玄人向けの性能。
--超必殺技は大量の飛び道具で攻撃する「全兵装攻撃」。拡散してしまうため、相手の体の大きさにヒット数は左右される。~
一応上下に撃ち分けできるものの対空用の上方向しか使わないだろう。
--固有ステージは「横須賀」。街中なので破壊可能のビルは多い。

-バイオ怪獣 ビオランテ
--植獣状態での参戦。登場怪獣の中で最も巨大な体を持ち、ダッシュは出来るがジャンプは出来ない。
--上記に加え、樹液・触手を使う必殺技は非常に使い勝手が悪く、おまけに鈍重で喰らい判定が非常に大きいため、~
作中屈指の弱キャラとなっている。%%[[超ゴジラ]]でのあの強さはどこ行った%%
--超必殺技は「ハイパー放射樹液」。最初の触手を当てないと発動しないうえ、~
当てたところで本体から放たれる放射樹液は「全兵装攻撃」以上に分散してしまうため、超必殺技もかなり不遇。
しかしガード不能技であるため、樹液弾などをガードさせてその硬直に重ねるなどすれば近距離でヒットさせやすくなる。
--触手バリアという技があり、一定時間(相手に破壊されるか、自ら解除する)すべての攻撃を防ぐことが可能。ジャンプで攻撃をかわせないキャラ性質上、このバリアの使い方が重要となる。
--固有ステージは「若狭湾」。BGMは爆闘烈伝の花獣状態ステージのアレンジ。

-巨大蛾怪獣 モスラ
--平成VSシリーズの「ゴジラVSモスラ」からの参戦。
--上下左右自由に移動できる反面、ガードができないという特殊な性能。
--演出面、性能面で圧倒的に優遇されている感がある。コマンドは簡単なものが揃っており、~
鱗粉フィールドで光線型飛び道具を無効化して反撃出来るなど、ガードできない事があまりハンデにならない。
--超必殺技は映画のラストで見せた「封印エネルギー」。モスラの真下にしか攻撃判定は出ないが、コマンドが"強攻撃ボタンを長押しして放す"と通常必殺技よりも簡単。
--もう一つの隠し超必殺技「モスラ&バトラ攻撃」。此方は映画終盤の二体の協力攻撃の再現。掴んだ後に、名前通りバトラを呼び出しエネルギー攻撃で袋叩きにする。~
演出時間が長く攻撃回数が多いこともあり、総ダメージは全キャラクター中最大の攻撃力を誇る。
--固有ステージは「みなとみらい21」。BGMのモスラの歌はかなり大胆なアレンジが為されており必聴もの。

-Gフォース対ゴジラ兵器 メカゴジラ
--平成版メカゴジラ。平成VSシリ-ズの「ゴジラVSメカゴジラ」からの参戦。ボスキャラクターである関係上、CPUモードでは使用できない。
--飛び道具が豊富でありながら格闘性能も高く、さらに光線系飛び道具を吸収・反射出来るプラズマグレネイドが非常に強力。
--超必殺技は「ホバーアタック」。ガイガンの「ハイパージェノサイド」に近いが、向こうと比べると地味な乱舞技。
ガイガンはその場で乱舞を叩き込むが、こちらは発動すると殴りながらどんどん相手を画面端まで押し込んでいく。
--固有ステージは「幕張ベイエリア」。かなり壊滅が進んでおり、対戦相手が人類の味方のモスラだろうとステージはボロボロである。

以下のキャラクターはストーリーモードの隠しボス。~
隠しコマンドを入力することでVSモードでも使う事が出来る。

-Gフォース対ゴジラ兵器 スーパーメカゴジラ
--CPUモードのNORMALモード以上で条件を満たすと最終面で登場。~
平成版メカゴジラがサポートメカ「ガルーダ」を引き連れて戦う完全上位互換。
--ガルーダとの合体・分離状態で性能が変わる。分離状態だとガルーダが空中から支援射撃や突撃で援護する。~
合体状態だと2段ジャンプが可能になり、対空メーサー砲も使えるようになる。
--分離時の超必殺技は平成版メカゴジラと同じだが、合体時は「全兵装攻撃」に変わる。~
昭和版の超必殺技と同名だが、こちらは突進でロックした後斜め上から怒涛の集中砲火を浴びせる別の技。~
プラズマグレネイドで光線技を吸収しているとさらにその分だけダメージが乗る。

-海底軍艦 轟天号
--1963年に公開された東宝特撮映画「海底軍艦」から参戦。轟天号の怒号ゲージのグラフィックには映画で戦ったマンダも描かれている。ちなみにマンダはのちにゴジラ映画に二代目が参戦したが、今作発売時点で轟天号はゴジラ映画には出ていない。
--CPUモードのEXPERTモードで条件を満たしてスーパーメカゴジラを倒すと登場する隠しボス。
--モスラ同様、常時飛行状態でガードは出来ないが回避動作が複数存在する。
--艦の向きで通常形態と戦闘形態が変化するが、艦首を画面手前側に向けた戦闘形態の性能がはっきり言って異常であり、~
喰らい判定が圧倒的に小さくなり、攻撃も性能の良い射撃中心となり弾幕を張ることも可能。その圧倒的性能はモスラの比ではない。
--超必殺技も形態によって変化。通常形態だと艦首のドリルで突撃する「岩砕戦車」、~
戦闘形態だと無敵状態で周囲に超高圧電流を放つ「高圧大電流」。
--固有ステージは「東京湾」。海のステージだが海面のグラフィックに動きパターンが設定されていないため、多少、水場ステージの雰囲気が薄い印象を受ける。
--ゴジラシリーズ本編に出ていなかったため、長らくその存在意義が見出せずにいたが、~
映画『ゴジラ FINAL WARS』にて人間側の兵器として登場し、ようやく共演と相成った。

#endregion

**評価点(怪獣大決戦)
-CPU戦はラスボスとして登場する平成メカゴジラを除き、ゴジラ以外の怪獣も使えるようになった。

-BGMは『爆闘烈伝』のアレンジで若干癖があるのだが概ね好評。特に「モスラの歌」の大胆すぎるアレンジは必聴。

-怪獣のグラフィックは全て新しくなっており、再現度も向上している。大型の怪獣はグラフィックも大きく描かれており迫力がある。
--ハードがスーパーファミコンに変わりコントローラーのボタン数が増加したため、プレイヤーができるアクションや技も大幅に増えている。それぞれのアニメーションも滑らか。

-『爆闘烈伝』では操作性の悪さが指摘されていたが、本作では全体的なキーレスポンスが向上。上記のようにアクション数・アニメーションの質も向上しているので、対戦格闘ゲームとしても操作性は良好。
--先に述べたダウン追撃や、掴みからの派生技の大幅な追加など、本作ならではの独自性も有している。

-対戦前には自キャラと相手の名前が黒バック&赤文字で「○○VS○○」と、平成VSシリーズを彷彿とさせる映画のタイトルのような演出が入り((さらに各怪獣のフォントも原典となる映画のロゴそのままである。))、ジャンプする事でステージの一部背景が崩壊するなど、原作再現や演出面は変わらず細かい。

**問題点(怪獣大決戦)
-容量の都合もあってか、『爆闘烈伝』より登場怪獣は減少している。また、リストラされた怪獣も存在する。
--モスラ、ビオランテの追加は嬉しいが、よりにもよってラドンが減らされてしまったのはファンとしては悲しいところ。
--ゴジラも対戦相手ごとに姿が変わることはなく、本作ではVSモスラ版の姿で固定されている。

-相変わらず格闘ゲームとしてのバランスは崩壊気味。
--特にビオランテは動きが遅い・ジャンプ出来ない・当たり判定が大きいと三拍子揃って非常に弱い。技の性能も低い。
--モスラは常に空を飛んでいて攻撃がかわしやすく、超必殺技のコマンドも簡単。
--轟天号はモスラ同様空を飛んでいる他、戦闘形態の当たり判定が非常に小さいなど隠しキャラという事を抜きにしても凄まじい強さを誇る。~
しかも技コマンドも非常に簡単で、コマンドを使わずとも強い。怪獣ものとしてはいかがなものか。

**総評(怪獣大決戦)
容量面で劣るハードへの移植となったため、キャラ数や演出では『爆闘烈伝』に劣る面がある。~
しかし単なる移植にはとどまらず、システムは一から見直され、格闘ゲームとしてはより洗練されておりシェアハードによる間口の広さの点で言えばこちらの方がはるかに優れている。~
中でも操作性の向上は特筆すべき点で、ゲームバランスはともかくとしても、この点は当時の数多の2D格闘ゲームの中でも素晴らしい部類に入る作品である。~
これらの性質から、良作の移植というよりもリメイクあるいは続編と言うべき一作である。

**余談
-海外版の発売中止
--SFC版は海外で「Godzilla:Destroy All Monsters」という名で販売予定があり、海外のゲーム雑誌「Nintendo Power」'95 5月号にて発売予定とスクリーンショット付きで載っていたが、何らかの理由で最終的には発売されなかった。

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