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コナミワイワイワールド - (2024/04/13 (土) 09:14:11) のソース

*コナミワイワイワールド
【こなみわいわいわーるど】
|ジャンル|アクション|&image(https://www.suruga-ya.jp/database/pics_light/game/174000704.jpg,height=160)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|メディア|2MbitROMカートリッジ|~|
|発売・開発元|コナミ|~|
|プレイ人数|1人~2人|~|
|記録|カナ14文字のパスワード|~|
|発売日|1988年1月14日|~|
|定価|5,500円|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''コナミワイワイワールドシリーズ''&br;''コナミワイワイワールド'' / [[ワイワイワールド2 SOS!!パセリ城]]|
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#contents(fromhere)
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**概要
コナミの人気キャラクターを起用したクロスオーバーお祭りゲーム。~
それまでコナミのゲームに隠しアイテムなどで登場していたコナミマンと、本作オリジナルキャラクターのアンドロイド・コナミレディを主人公に据え、コナミヒーローの力を結集して悪の親玉ワルダーの打倒を目指す。

多数のキャラクターを切り替えながらステージを探索する2Dアクションゲームとなっている。

**参戦キャラクター
-コナミマン(コナミオリジナル)
-コナミレディ(コナミオリジナル)
-ゴエモン([[がんばれゴエモン>がんばれゴエモンシリーズ]])
-シモン・ベルモンド((厳密には「シモン・ベルモンドIII世」という後代の子孫らしき別人である))([[悪魔城ドラキュラ>悪魔城ドラキュラシリーズ]])
-マイキー([[グーニーズ]]/[[2>グーニーズ2 フラッテリー最後の挑戦]])
-コング([[キングコング2 怒りのメガトンパンチ]])
-月風魔([[月風魔伝]])
-モアイ([[グラディウス>グラディウスシリーズ]])

-縦スクロールSTGステージ限定ユニット
--ビッグバイパー((本来は「ビックバイパー」なのだが本作ではこの表記になっている。アプリ版では修正された。))(グラディウス)
--ツインビー([[ツインビー>ツインビーシリーズ]])
---ただしビックバイパーの仕様や縦スクロール後半の宇宙ステージはグラディウスというよりは後発の[[沙羅曼蛇>沙羅曼蛇 (FC)]]の方が近い。

進行役として、『ツインビー』のシナモン博士と、『[[けっきょく南極大冒険]]』のペンギンも出演。また、オリジナルキャラとして、シナモン博士の弟サイモンが死者蘇生の担当役として登場する。

最終ステージは当時まだFC版が出ていなかった『[[魂斗羅>魂斗羅シリーズ]]』がモチーフになっており、BGMも流用されている。

**システム・特徴
ゲーム開始時点ではコナミマンとコナミレディの2人が使用可能。他の仲間達6人は敵に捕まっており、各ステージのどこかに幽閉されている。当面は6つあるステージを任意で選んで探索を行い、囚われた仲間達を全員救い出す事が序盤の目的となる。

-Aボタンでジャンプ、Bボタンで攻撃というオーソドックスな操作形態。
--キャラクターチェンジは十字ボタン↑+Aボタンで行う。サブウェポンは所持した状態で十字ボタン↓+Aボタンで使用状態に切り替え、弾丸を消費することで使用できる。
--コナミマンとコナミレディの2人のみ、マント入手後はAボタン押しっぱなしでマントを使用した飛行状態になり((解除も同じキー操作や地面への接触で可能))、また横に長く縦が短い状態になるので飛びながら天井の低く狭い場所へ侵入できるようになる。この際はサブウェポンによる射撃しか攻撃は出来なくなる。
--キャラクターは個別の体力ゲージを持っている他、ジャンプの高さや攻撃範囲、武器の特長などが違う。
--ライフが0になったり、穴に落ちるとそのキャラクターは死亡扱いになり、拠点に戻って生き返らせるまでゲームに復帰できない。
--全プレイヤーキャラクターがやられても、コナミマンとコナミレディの2人が復活した状態でゲームを続行できる。
--2P同時プレイが可能。ただし、同じキャラを同時に使うことはできない。
---2Pプレイだと相方の頭の上に乗れる。一人プレイでは不可能なショートカットなども可能。ただし、体重の軽いキャラの上に重いキャラは乗れない。

#region(アイテムの解説)

通常アイテム
|''ハート''|ライフが2メモリ回復。ザコ敵がドロップする。|
|''ビッグハート''|ライフが5メモリ回復。ザコ敵がドロップする。|
|''弾丸''|弾丸数が5増える。ザコ敵がドロップする。|
|''弾丸(点滅)''|弾丸数が100増える。特定のステージに配置されており、一度入手するとパスワードで再開しない限り復活しない。|
|''魔法の聖水''|ライフが全回復する。これも特定のステージに配置されている。|
|''宝箱''|ゴエモンのみで開くことが出来る宝箱。これも特定のステージに配置されている。中身はビッグハートで固定。|

重要アイテム
|''マント''|コナミマンとコナミレディが飛行可能になる。|
|''パワーカプセル''|全キャラの攻撃力が2倍になる。|
|''ヨロイ''|全キャラの被ダメージが1/2に軽減される。&br()3ダメージは1まで軽減される。|
|''オニギリ''|移動中のキャラクターのライフがゼロになった時に、自動的にライフが全回復する。|

専用アイテム
|''ビームガン''|コナミマン専用サブウェポン。連射性能に優れ、マントで飛行中にも使用可能。|
|''ヒートガン''|コナミレディ専用サブウェポン。コナミマンと違い敵を貫通するが連射性能は劣る。やはり飛行中にも使用可能。|
|''招き猫''|ゴエモン専用サブウェポン。小判を投げられるが弾速はやや遅い。|
|''クロス''|シモン専用サブウェポン。1発に付き弾丸を5つ消費するが、敵を貫通しブーメランのように戻ってくるため、ボス戦など耐久力のある敵に対して非常に有効。|
|''パチンコ''|マイキー専用サブウェポン。弾は小さいが弾速は全キャラ中最速。|
|''バナナ''|コング専用サブウェポン。放物線を描く岩を投げる。特定のブロックを破壊可能だがその目的なら風魔の方が使いやすい。|
|''手裏剣''|風魔専用サブウェポン。3方向に手裏剣を投げる(当然弾丸は1回に付き3つ消費する)。風魔の通常攻撃同様特定のブロックを破壊可能。|
|''イオンリング''|モアイ専用サブウェポン。連射は効かないが攻撃範囲は広め。特定のブロックを破壊可能。|

シューティングステージ専用アイテム
|''ベル''|『ツインビー』同様特定の雲を撃つと出現し、8回撃つとパワーアップアイテムに変化する。|
|''ミサイル''|ビックバイパー専用アイテム。ホーミングミサイルを発射可能になる。|
|''レーザー''|ビックバイパー専用アイテム。ショットが貫通力のあるレーザーに変化する。|
|''ロケットパンチ''|ツインビー専用アイテム。ロケットパンチを発射可能になる。|
|''リップルレーザー''|ツインビー専用アイテム。ショットが広範囲を攻撃できるリップルレーザーに変化する。|
|''オプション''|2機共通アイテムで、取ると最高2つまでオプションを装備できる。|
|''バリア''|2機共通アイテムで、5発まで敵の攻撃を防ぐバリアを装備できる。|

なおミサイル・レーザー・ロケットパンチ・リップルレーザーはパスワードに記録される。

#endregion


-各ステージは、仲間それぞれの原典であるコナミの過去作品の舞台を模した造りになっている。階段などで複数のマップが繋がり合った『悪魔城ドラキュラ』に近い構成で、「囚われのコナミヒーロー」「ヒーローを助けるための鍵(+ステージによっては鍵を守るボス)」「ヒーロー達が使うサブウェポン」などが隠されている。

#region(各ステージの解説)

-''江戸ステージ''
--ゴエモンが囚われたステージ。田舎道から街並みに入り、後半では城の中に入るなど『がんばれゴエモン』をイメージした造り。
--街並みでは賭博場もあり、丁半で弾丸を、神経衰弱でライフを賭けてギャンブルを行える。スロットマシンがあるのはここだけ。
--ボスは配置されていないが、強力なザコ敵の龍が鍵の部屋に1匹、さらにゴエモンのいる牢屋に繋がる道に多数配置されている。
--ゴエモンのサブウェポンの招き猫と攻撃力を2倍にするパワーカプセルがあるが、いずれもマントが無いと入手できない。

-''キャッスルステージ''
--シモンが囚われたステージ。本作の構成が『悪魔城ドラキュラ』に近いため、殆ど違和感を感じさせない造りになっている。
--ボスは一つ目のカエルのような怪物のタドポール。その他にもドラキュラが出現する場所がある。
--コナミレディのサブウェポンのヒートガンはこのステージにあるが、その直前にあるリフトにマイキー以外が乗ると画面外まで一気に転落する((マイキーならば落ちずに下ボタンで下がれるが下の足場の所に行けるところまでは下がらない&その右の穴を超えられないので結局マントは必須))という罠がある。入手にはマントが必要。さらに受けるダメージを1/2に低減してくれるヨロイも入手にはマントが必要になる。
--このステージにはゲーム中唯一の見えない隠し階段があり、その先にシモンの飛び道具であるクロスが隠されている。

-''港町ステージ''
--マイキーが囚われたステージ。『グーニーズ』の洞窟をイメージした造り。最初の船の中に江戸ステージと同じく賭博場がある。
--ボス及び中ボス格の敵は存在しないが、小さい足場が連続していて、その足場一つ一つに体当たりで4ダメージを受ける敵が配置されている場面があるため離れた位置から攻撃できるシモンがいないと厳しい。
--他にも高速で突進してくるセイウチなど、初見殺しな場面が多くステージ自体の難易度が高くなっている。
--ここでコナミマンのサブウェポンのビームガンを入手できる。

-''都会ステージ''
--コングが囚われたステージ。『キングコング2 怒りのメガトンパンチ』とはゲーム構成が全く異なるため、全く別物と考えていいステージとなっている。
--道中、背の低いキャラでないと通れない場面が2ヶ所あり、通るにはマイキーを仲間にする必要がある。
--ボスは『キングコング2』のラスボスのサイボットコングがモチーフと思われるボスコンガー。

-''地獄ステージ''
--風魔が囚われたステージ。『月風魔伝』の世界観にマッチしたおどろおどろしい地獄をイメージしたステージ。
--道中には高い壁があり、ジャンプ力の高いコングを仲間にしないと先に進めない。それ以外にも敵の攻撃が激しく、一気に難易度が上がっている。
--ボスは『月風魔伝』のラスボスをイメージしたマザー龍骨鬼。このステージのみボスを倒すとそのまま風魔が仲間になるため鍵は存在しない。そしてボスの後ろに風魔の飛び道具である手裏剣が置かれているという軽い罠がある。
--ここでマントを入手することが出来る。

-''イースター島ステージ''
--モアイが囚われたステージ。このステージは原作が存在しない本作オリジナルステージといえる構成。
--最初の階段を降りたところで、石の壁で入り口が塞がれている。石を壊せる風魔が仲間にならないと先に進めない((コングのサブウェポンでも石を壊せるが効率が悪すぎる。))。
--先に進めても、転落ミスの可能性が高い長い崖や中ボスクラスの敵がゾロゾロ登場し、本作最難関ステージと評されている。
--ボスは『グラディウスII』を思わせるジャンプモアイ。ここまで辿り着けたなら大して苦戦はしないであろう。

-''ワルダーステージ''
--最終ステージ。前半戦はワルダーとの対決に向かう過程として、ビックバイパーかツインビーを操作(1Pプレイではセレクトボタンで機体チェンジが可能。2Pプレイではそれぞれどちらかに搭乗する)しての縦STGステージがある。
---敵や壁に接触するとミスになる。ミスした場合はその場復活で再開できるが、8回(2Pプレイ時は双方併せて8回)ミスすると全滅となり研究所に戻される。全滅しない限りは、何度ミスしてもクリア時にキャラクター死亡などのペナルティはない。
--ワルダーとの直接対決はこの縦STGステージで行う。しかしここでワルダーを倒してもまだゲームは終わらず、その後ワルダーの体内へ進み後半戦となる。
--後半戦は通常のアクションステージに戻り、先述の通りまだFCで発売されてなかった『魂斗羅』をイメージした、いかにもエイリアンの体内という感じの不気味な構成となる。
--ボスはワルダーの心臓(なのだが頭が3つあったりと初見では心臓には見えない)。BGMは『魂斗羅』の最終ステージのものが先行して採用されている。倒した後は制限時間以内に脱出すればエンディングとなる((時間内に脱出できなかった場合は全滅扱い。時間ぎりぎりでも失敗扱いになり、脱出した際にワルダーが爆発する演出がなくいきなり研究所の3番シャッターの前に戻ってしまう。もちろんSTGステージからやり直しになる。))。

#endregion

--ステージは6個から任意で選ぶ形式だが、半数はギミック(段差や破壊オブジェクト等)によって封鎖されており、突破に特定のキャラクターが必要になるため攻略ルートはある程度固定されている。封鎖地点は全てスタート地点から比較的近くなので気付きやすく、迷わされる事はない。逆に言えば特定のキャラが途中でやられると進むことも戻ることもできなくなるため、なんとしてでも守る戦術も必要になる。
--詰んだ場合でも自殺コマンドが用意されている(「↑+セレクト+A+Bを同時押し」。裏技ではなく説明書に記載のある正規の方法である)。

-また、これらのステージの攻略ルートは「ある程度固定」と前述した通り自由度がまったくないわけでもない。
--初期状態ではゴエモン・シモンのどちらを先に救出するかを選べる程度だが、中盤戦の難所である都会ステージのボス攻略ではゴエモンを後回しにして先にコングを救出する((高攻撃力かつ飛び道具も準備可。また高いジャンプ力はボス部屋の穴地帯の安全性にも寄与する。加えてボス攻略に有用なシモンの特殊武器は通常気付きにくい隠しポイントにあるため、これに代わってコングの特殊武器が貴重な高火力飛び道具となる。))などルート構築に工夫の余地もある。
--他にシモンのステージのボス部屋ルート上には低い天井と即死穴が並ぶ判定のシビアな危険地帯があるため、これを後回しにするというプレイヤーも見られる(ゴエモン用のカギをシモン救出に使用)。この場合はシモン→マイキー→コング攻略後、マント入手後に訪れる事で穴地帯を安全に通行しつつコナミレディのヒートガンの回収も同時に行える。
--マント入手直後もプレイヤーによって攻略方法が変わり、ここで一度引き返して各ステージのアイテム回収を行うか、そのままボス戦まで直行するかといった選択がある。マントによって回収可能なアイテムはいずれも強力なため引き返した方が遥かに安全だが、マントの配置場所はそれなりに深部になるので慣れたプレイヤーはそのまま直行を選ぶ。((余談だがマント配置場所のすぐ近くに隠し帰還ポイントがあるので、知っているならば片道分の時間だけは短縮できる。))

-コンティニューはパスワード式。
--研究所に戻ると博士から文字列を教えてもらえる。

-研究所に戻るには、ステージのスタート地点に戻る必要がある、ステージによっては特定の箇所に隠しワープゾーンが用意されておりそちらからも帰還する事が出来る。

-ライフ0による死亡演出は各キャラクター毎に異なる。
--ギャグ漫画のようにずっこけるマイキー、いきなり白骨化する風魔など、原作の死亡演出を意識したものになっており、オリジナルのコナミマンとコナミレディの場合でも「透明の天使((この時ポーズをかけて解除すると青い色になる))になって昇天していく」「花になって萎れて散っていく」と言った個性的な演出になっている。

**評価点
-「コナミヒーロー夢の共演」という舞台設定。
--BGMが出典から忠実に引用されていたり、個性的な各人の攻撃方法がそれぞれゲーム的に使いでがあったりと、キャラクターを尊重した丁寧な作りも好評。アクションゲームというジャンルでは珍しいクロスオーバーものとしても非常に秀逸である。
--コナミマン・コナミレディ・モアイ・最終ステージはそれぞれ本作オリジナルのBGMだが、違和感なく溶け込んでいる。元々ごった煮状態だからという事もあるが、過去の名曲群の中にあって埋もれる事のない良質なBGMである。
--屈指の名曲と評価の高い『キングコング2』や『月風魔伝』のボス曲をこのゲームが初聴というプレイヤーも多かったのではないだろうか。
--マイキーのBGMは版権の関係かお馴染みのメインテーマではなく((出典では映画のテーマ曲「GOONIES "R" GOOD ENOUGH」のアレンジがメインテーマとして使われていた。))『グーニーズ2』のオリジナルBGMが使用されている((元々は前作『グーニーズ』の2面BGMが原曲だが、『2』でフレーズが大きくアレンジされて別物のようになっており、本作では後者のバージョンを元にしている。))が、こちらも軽快であり好評。

-グラフィックも十分に見応えあり。
--各ステージの背景は勿論、敵キャラも各ステージに準じているため種類が豊富。
--縦STG面は前半が『ツインビー』のような地上から高空へ上昇するステージ、後半が『沙羅曼蛇』のような地形有りの宇宙ステージとなる。
--悪役のワルダーもその安直な名前とは裏腹に、画面に入りきらないほどのドラゴンのような巨体と''妙にリアルな人間の顔''(戦闘時には単眼の怪物に変化する)というインパクト抜群の姿で、悪の親玉としての風格はしっかり備えている((FC版沙羅曼蛇の「ギーガ」がモチーフ))。
---ラスボスはその心臓だが、こちらも最終ステージ同様に『魂斗羅』を意識したような''三つ首のエイリアンが融合したグロテスクな物体''であり、当人は勿論、心臓までもがインパクトを放っている。

-アクションゲームとしてのバランスが良く、やり応えがある。
--通常攻撃の判定はほぼ見た目通りであり、キャラの体格差やメインウェポンの違いがそのままキャラの性能差となって表れている。立ちとしゃがみでも当たり判定は変わってくるため、局面毎の使い分けが重要である。
---具体的には、攻撃判定が前方斜め上方向に強く高いところに攻撃が届く代わりに足元が死角になるキャラ(ゴエモン・モアイ)や、リーチは短いが体格に対して攻撃判定が広くダメージを食らい難いキャラ(マイキー・風魔)。攻撃力とジャンプ力が高いキャラ(コング)。隙は大きいがリーチが長く離れた敵を攻撃できるキャラ(シモン)など。
---飛び道具であるサブウェポンを考慮に加えれば、更にはっきりとした差別化がなされる。
--一撃で倒せなかったザコ敵のヒットストップ中は無敵状態になるため、やみくもに攻撃を連打すると振りの隙に敵の接近を許してしまうが、硬直時間を見越した目押しをすれば連続してダメージを与える事ができる。攻撃の振りが小さく地味な性能のキャラも、上手く使えば初見での印象以上に活躍させられるだろう。

-ステージ構成の方も各キャラクターの特性を積極的に活用させる作りであり、マップ探索要素の遊び応えも充実している。
--一度クリアしたステージの再探索でしか入手できない特殊アイテムもある((理論上は一順で全て回収可能。ただし最初にマイキーを助け、続けてコング、風魔と高難易度ステージから進めていかなければならない。))。

-パスワードが短い。
--救出したキャラ、手に入れたサブウェポン、弾丸の残数、シューティング面でのサブウェポン入手の有無のみ反映されるため、カナ14文字と短い。
---暗記も容易のため、クリア直前のパスワードを今でも覚えているプレイヤーも多い。

**問題点
//**賛否両論点
//攻略自由度とストーリーは賛否というより小さな問題点ではなかろうか
//↑「小さな問題点」であるとした場合、現在のような長文と釣り合っていないのでひとまずCOが妥当ですね。記述するにしても、問題点としての文面を修正してシステム・特徴の項目に移す方がいいかと。
//-これも当時は珍しくなかったが、ストーリー描写が分かりにくい部分がある。
//--本編は「仲間を救出して回る」「ワルダーを倒して平和を取り戻す」という目標があり、選択ステージについてもシナモン博士に説明してもらえるので特に問題はない。しかし終盤の3番シャッターからのシューティングとワルダー内部へ乗り込む一連の流れは畳み掛けるような演出やステージ展開に置いてきぼりを食らいやすい。
//---終わってから思い返せば理解はできるが、初見時は「STG面ででかい化け物を倒したら体内ダンジョンに入り、最深部でエイリアンのようなボスを倒して脱出したらそのままエンディングを迎えた」という印象を抱きがち。博士に言われてようやくワルダーを倒したことが分かるので、初見ではどれがワルダーだったのかが分かりにくい。ラスボスである「エイリアン風の異形」は心臓ではなくワルダー本人だと思っていた人も少なからずいる模様((本作のスクロールの仕様上、大抵の場合は三つ首のエイリアンにしか見えない。奥まで進んで全体像を見れば心臓であることが窺えるのだが、そのためには敵と接触する位置よりも更に奥に行かなければならない。しかも奥に行くにはコツがいる。))。
//--またシナモン博士の台詞はあっさりしたものでかつ、文字が片仮名だけなので読みにくい((ゴエモンと風魔が助けを求めるセリフは平仮名が使われている。))。
//---この頃になると平仮名と片仮名の両方を使ったFCソフトも増えていたが、コナミ作品は前年の『[[グーニーズ2 フラッテリー最後の挑戦]]』『[[ドラキュラII 呪いの封印]]』『[[メタルギア>メタルギア (FC)]]』など、テキストが多めの作品であってもまだカタカナオンリーが主流であった。

-画面スクロールさせる際、進行方向の画面端に対してかなり接近する必要があり、画面中央でのスクロールが出来ない。
--これにより敵が現れた時点でかなりの近距離まで接近しているため、出会い頭のダメージを受けやすい。序盤の江戸ステージの忍者から始まり、地獄ステージの骨馬など動きの速い敵ともなると出現位置を覚えていても対処は困難で、難易度を高める一因となっている。中にはイースター島ステージ等どう足掻いてもダメージを受けるフロアさえある((ツールアシストプレイにおいてもノーダメージは不可能))。
--全体的にみると敵の耐久力はそれほど高くなく、ライフ回復アイテムも出やすいので道中は力押しでも何とかなるのが救い。

-死亡したキャラクターの蘇生が非常に面倒。
--死んでしまった場合は「弾丸」という所持金に相当するアイテム(サブウェポン使用でも消費する)を支払うのだが、要求される量が人数分×100というけっこうバカにならない数字であり、蘇生のために弾丸集め作業が発生してしまう((弾丸はアイテム1個につき5個増加、つまり蘇生1人当たり20個集めなければならない。1人ならまだしも4人、5人と増えていくと…。))。
---本作では苛烈な敵の攻撃に加えて「落ちると即死」の穴が多数存在するので、熟練するまではまず間違いなく蘇生作業に時間を取られる。
---当然ながら全滅も珍しくなく、その場合は[[主人公2人を除き全員死亡+所持している弾丸が半分というRPG級のペナルティ>ドラゴンクエストシリーズ]]もある。
--裏技として、パスワードで再開すると、仲間になっているキャラ全員が復活した状態で始まる=無料で全員蘇生が可能。パスワードの入力時間を加味しても弾丸を稼ぐ手間と比べれば有意義(但し裏技なので当然ノーヒント)。
--ザコ敵からのドロップ以外に、3種類のミニゲームの内二つで弾丸を稼いだり、死んだ仲間を蘇生させられるものもあるが、こちらは別の意味で難易度が高い。
---そのミニゲームである賭博場の丁半バクチは勝てば弾丸が倍、負ければ半分になるが完全に運。カジノのスロットマシーンは目押しに自信があるか裏技に近いテクニックを使わないと勝つのは難しい。

-キャラクターの一人、マイキーの性能が低い。
--コングとモアイは自身の当たり判定が大きい代わりに攻撃力・ジャンプ力に優れ、攻略においても強力な一方、マイキーは攻撃のリーチが短い上、固有の「体躯が小さい」という特性も都会(コング)ステージで狭い通路を通る時以外に活用する機会がない。他のキャラを温存するための被害担当にされる事もしばしば。
---一応、上記ステージではそれを尊重しているのか「帰り専用の隠しワープ」がないのだが、上記の狭い通路も最初の部分で帰り道ならば救出したコングがその高いジャンプ力を駆使して上を跳び越すことで通過できるため、あまり救済になっていない。そもそもワープ自体も''知らなければ気づけないような隠し要素''である。
--本作の敵の攻撃は回避困難なものも多く、他のキャラより少し当たり判定が小さい程度ではほとんど回避力に寄与しない。場合によってはジャンプ力のあるコング・モアイの方が避けやすいケースすらある。
//-隠しワープの場所が全く判別できない。
//--コングステージ(都会)を除く5ステージには、スタート地点に戻らなくても研究所に戻れる隠しワープが、各1ヶ所用意されている。それはいいのだが、その場所が全くのノーヒントで、見た目的に怪しい地形というわけでもなく、判別不可能。つまり、&bold(){知らなきゃ絶対に気づかない。}
//↑「隠し要素」なのに気付きにくいというだけで問題とするのは無理がある。帰り道で全滅してもボス復活や救出した仲間が再び囚われるといった巻き戻りのペナルティもないしね

-接地判定がシビアでドット単位での調整が必要な箇所が多い。
--当時のコナミのアクションとしては当たり前ではあったが、(通常プレイでは最初に向かう)江戸ステージ以外の全ステージに存在する。
---都会ステージ以降はジャンプ力の高いコングが、また地獄ステージでマントが手に入るが、それまでに向かうキャッスルステージと港町ステージ((前者はボス前とシモンの手前に、後者はほぼ全て。この2ステージは江戸ステージの後に向かう為、つまり2面からいきなり難易度が跳ね上がるわけである。))では戦々恐々としながら進まなければならない。
--マントによる飛行からの着地時にも注意が必要で、横方向に広い飛行時・縦方向に広い通常時と判定が全く異なるために、飛行中の横長判定の先端が足場に接触→飛行が解除されて通常時の判定に戻る→通常時の判定では足場に乗っていないので落下、という事態が起こる((特にコナミレディのサブウェポンを取りに行く場面で起きやすい。))。


**総評
いわゆるクロスオーバーお祭りゲーの位置づけの作品。それと同時にアクションゲームとしての出来も良好であり、双方のいいところが単純に加算されている。~
操作性やステージ構成が『悪魔城ドラキュラ』に近く決して簡単ではないが、プレイヤーの工夫次第で攻略しやすくなるなど、ツボを押さえた歯応えのある仕上がりとなっている。2Pで協力すれば、本来のルートを無視した強引な攻略ができるのもいい。~
逆にいうと1Pプレイでは攻略の幅がある程度狭められてしまうともとれるが、元々の出来が良いのでたいした問題にはならない。

グラフィックの雰囲気やBGMは古き良きコナミそのもの。キャラゲーとしての完成度も高い名作である。

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**その後の展開
-コナミデジタルエンタテインメント名義で、携帯電話向けサービス((現在はサービス自体終了している。))に本作の移植版が提供されている。版権の関係上、マイキーは「ウパ([[バイオミラクル ぼくってウパ]])」、コングは「ペン太([[けっきょく南極大冒険]])」にそれぞれ差し替えられている。
--厳密には微妙に性能が変わっており、両者とも飛び道具の発射直後に貫通効果が付いている、ウパにはしゃがみが無く常にハイハイで移動するため当たり判定が小さいまま攻撃もできる((当たり判定の高さはマイキー立ち>ウパ>マイキーしゃがみ。))、などの違いがある。
--彼らのステージも港町ステージ→お菓子ステージ、都会ステージ→南極ステージに差し替え。ただし、グラフィックやBGMが異なるのみでステージ構成や敵の配置はほぼ同様(一部、敵が差し替わったことで攻撃方法が変わっているものもある)。
--携帯電話なので1人プレイ専用及び操作が難しい、ウパのガラガラが原作や『2』と違い単なる打撃で特殊効果がない、ペン太はコングの代わりの為グラフィックが不自然に大きい、港町ステージのガワ替えのため可愛らしいお菓子ステージに賭博場があるなどの問題点もあるが、移植度自体は良好。
--上記の版権絡みもあってバーチャルコンソールといったオリジナル版のアーカイブ化は絶望視されている。実際、次回作『2』はVCで配信されたが、本作のオリジナル版はどのサービスにおいても未だ配信されていない。

-ゲームブック版が出版されている。こちらはコナミマンとレディをそれぞれ主人公としたシナリオが収録されており、助ける仲間も異なっている。

-続編として『[[ワイワイワールド2 SOS!!パセリ城]]』が発売されたが、こちらは物語やシステム的なつながりはほとんど無く、作風も大きく異なるため、本作のファンからは賛否が分かれやすい作品となっている。詳しくは当該記事にて。

-別のジャンルのゲームでも同様のコナミクロスオーバー作品として、MSX用麻雀ゲーム『牌の魔術師』、MSX用シューティングゲーム『パロディウス』(後に[[シリーズ化>グラディウスシリーズ]])、GBA用レースゲーム『コナミワイワイレーシングアドバンス』、ケータイアプリ『コナミワイワイ倉庫番』なども登場した。

-モアイは冒頭で述べた通り出典は『グラディウス』だが、後の1990年に本作のように二足歩行のモアイが頭突きで敵を攻撃するアクションゲーム『[[モアイくん]]』が発売された。

-2014年にD4エンタープライズのレトロゲーム音楽レーベル「EGG MUSIC」から『[[ワイワイワールド1&2 サウンドコレクション>http://www.amusement-center.com/project/emusic/records/emca0016.html]]』が発売。
--本作と続編『2』、さらにモバイル版楽曲までも収録した完全版サントラとなっている。
--なお、版権上名前が出せないマイキーとコングは"キャラクター「M」BGM"や"キャラクター「K」BGM"のように表記がボカされている。

**余談
-地獄ステージに登場するザコ敵、''「独眼独頭」の噛みつきはなんと本作最強の高火力(6ダメージ)''を誇る。モアイステージ、ワルダーステージにすらこの高火力を持つザコ敵はいない。出現エリアがマント配置場所の先のエリアなため、恐らく「ヨロイ」の回収が開発側の意図したものなのだろう。
--さらに余談だが、基本的にカプセルとヨロイが入手前提であるためか縛りプレイ時の手応えは凄まじいものがあり、特に本作で最も悪名高いワルダーステージの浮遊する細胞のような敵「ホワイトアメーバ」は''3ダメージと狂った強さになる''。普通のプレイはヨロイを入手しているため1ダメージに抑えられているが、その状態でさえまとわりつかれてハメ殺されるのでその凶悪さは推して知るべし。

-一部ショップでは、コナミに提供されたパスワードを購入特典で配っていた。
--「エタアホイ ンアネイツ タミトミ」キャラが全員そろっているがサブウェポンと弾丸はいっさいなし、というアクションが苦手な人でもキャラ総出演のお祭りゲームを楽しめるサービス内容。

-エンディングのラストにはコナミのロゴとコナミマンの顔が表示されるが、実はここでサウンドテストができる。
--曲リストなどの表示は一切無いが、十字ボタンで操作するとコナミマンがウインクをし、曲を切り替えた事になるという独特の演出になっている。

-攻略書籍の名門、徳間書店の攻略本では聖水が「ライフ回復の電球」と書かれていた。
--確かにそれっぽい見た目ではあるが、電球で回復ではその理論がよくわからないものになる。

-また同社の看板ゲーム雑誌『ファミリーコンピュータMagazine』の1988年5号(3月4日号)の裏技コーナー「超ウルトラテクニック50+1」のウソテクには本作が使われている。
--内容はアイテムを1つも取らずにクリアして、かつ誰かが死んでいる状態だとサイモンが蘇生を忘れてしまい、そのまま最後の記念撮影を行い死んだ者は本来の位置にガイコツ姿の心霊として写っているというネタ。正解率は65%と特別高いものではなかったがまんざら低くもない。
---普通に考えれば、8人分の生死状態(ただし最低1人は生存)に合わせてそれだけのパターンを用意するだけで254通りにもなるので容量が足りたものではなく、ましてアイテム一切取らずというそんなニッチなケースなどのためにそれだけのグラを入れるなど正気の沙汰ではないので、そこに気付ければいちいち試す必要もなくわかりそうだが、主力である少年層読者にそんな発想は難しかったのだろう。勿論中には当時から容量との格闘を知っていた者はいたので、双方が入り混じったような結果と言えよう。
---編集部も「必死にトライしてくれた皆さんゴメンね」と次号の解答発表で詫びている。

-問題点というほどではないが、フウマは「岩を壊せるキャラクター」というキャラクターに特化させているためか刀だけでなく手裏剣でも岩を壊せる。
--片やコングは岩投げでこそ岩を壊せてもパンチではビクともしない。どう考えてもフウマの手裏剣よりはコングのパンチの方が壊せそうだし、手裏剣で壊れる岩というのもシュールである。

-本作発売と同年に公開された実写映画版『[[ぼくらの七日間戦争>ぼくらの七日間戦争 ~友情アドベンチャー~]]』で、登場人物が本作のゴエモンステージをプレイしているシーンがある。

-同社の音ゲー[[ポップンミュージックシリーズ]]の15作目で、本作でゲスト出演したシモンの出典である『悪魔城ドラキュラ』シリーズのメドレーアレンジが収録。((構成は悪魔城ドラキュラ(FCDS)、悪魔城ドラキュラX~血の輪廻~、キャッスルヴァニアから抜粋された3曲))
--それに合わせ、4楽曲のスコアの合計点を競う「エキスパートモード」において、収録済みのゴエモン、グーニーズ、グラディウスのBGMアレンジと組み合わせた「コナミゲームコース」が収録された。
--また、同シリーズには多数のコナミキャラもゲスト登場している。

-ロックバンド・マキシマム ザ ホルモンが2013年に発表した楽曲「アンビリーバボー!~スヲミンツ ホケレイロ ミフエホ~」は、本作についての曲である。本作のキャラクターの特徴や、曲名にもなっている最強状態のパスワードの内容などについて歌われている。

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