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ファイティングファンタジー - (2019/02/24 (日) 00:27:31) のソース

*ファイティングファンタジー
【ふぁいてぃんぐふぁんたじー】
|ジャンル|アクション|~|
|対応機種|アーケード|~|
|発売・開発元|データイースト|~|
|稼働開始日|1989年|~|
|プレイ人数|1~2人(交互プレイ/対戦プレイ)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
//|ポイント||~|
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#contents(fromhere)
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**概要
-剣闘士となって戦い抜く、対戦格闘型2Dアクションゲーム。「アクションゲームのボス戦に特化した作品」と言えばわかりやすい。
--ちなみに同名のゲームブックシリーズとは関係ない。名前の重複を避けるためか、当ゲームは海外タイトルでは「Hippodrome」となっている。

**システム
-操作系統はシンプルなジャンプアクションに近い。ボタンで持っている武器で攻撃し、レバー入力で角度を調整する。
--レバー上入力とジャンプでハイジャンプ。
--後ろ方向に入力したまま攻撃ボタンでガードができる。ガード中はガード可能攻撃を無効化する。
--ジャンプ中にレバー下と攻撃ボタンで威力の高い突き刺し攻撃が可能。

-ステージクリア時に報奨金が貰え、報奨金を使って武器やアイテムを購入できる。
--武器は最初に所持している剣のほかに斧とハルバード、メイスがある。
---それぞれ性能は一長一短。一戦ごとに、手持ちの中から使用武器を選択できる。
---敵によって有利不利はある(敵に与えられるダメージも変化する)が、必須武器は無い。購入しなくてもクリアは十分可能。
--アイテムはライフを回復し最大ライフを増やす「薬」と、ライフが0になった時に自動的に完全回復できる「奇跡のペンダント」の2つ。

-全8体の敵を撃破するとクリアになる。
--最初、対戦相手は3体の内から任意に選択できる。3体撃破後、新たに3体追加され、その追加された3体も任意の順番で攻略可能。
---敵は後回しにするとライフが増加するため、苦手な相手を優先的に撃破する必要がある。
---最後の2体は順番を選ぶ事は出来ない。

**評価点
-薄暗いながらも丁寧かつ綿密なグラフィック。ハードな世界観を彩っている。

-少ない曲数ながらも、殺伐とした世界観を表現するBGM。

-シンプルな操作ながらも、高いレベルで戦術を要求される敵との戦闘。

-個性豊かながらも魅力あふれる敵。ファンタジーの名にふさわしい、変幻自在な敵が待ち受けている。
--どれも王道といえば王道だが、この手のゲームではなかなか見られない敵が出現する。
#region(登場する敵)
''最初の3体'':
-ラミア:コーナス
--下半身が蛇の女。リーチが長いだけでなく、その外見とは裏腹に機動力にも優れている。
-ガーゴイル:グラン
--悪魔のような外見の妖しい生き物。翼を持って飛行するだけでなく、飛び道具も持っている。
-リザードマン:ノーフォーク
--剣と盾で武装したトカゲ男。正統派の対戦相手だが、それだけに実力が問われる。

''次の3体'':
-ドラゴン:シャロン
--巨大なドラゴン。口から吐く炎は威力が高く危険だが、翼の風で間合いを離してくるなど、合理的な戦法をとってくる。
-サソリ男:ドルドナ
--下半身がサソリの男。毒液を飛ばしたり、地面に尻尾を埋めて地中から奇襲してくる。モリで武装しており、射程も長い。
-ウィザード:ソロモン
--広範囲かつ威力の高い各種魔法を使ってくる老魔法使い。一つ一つの攻撃が厄介で、危険な相手。

''最後の2体'':
-アサシン:チャーリー&スティーブ
--二人組の暗殺者。一対二のペナルティバトル。外見は北斗の拳に登場する「シャー・ザン」に良く似ているが、強さは似ておらず非常に厄介な相手。コンビネーションを組んでの空中戦法が怖い。
-巨人:ポン
--射程の長い鉄球を装備した巨人。一撃の威力が高く、射程も長く、外見とは裏腹に隙の少ないラスボスの貫禄のある敵。
#endregion

**難点
-対戦モードはあるが、同時プレイや別キャラでのプレイは不可。
--ノーミスでクリアしてもプレイ時間はそれほど長くならないため、回転率は悪くないがインカムはあまり良くならず、出回りの悪さに拍車をかけている。
--やりこみ要素も最短プレイやハイスコアくらいしかない。

-武器の1つ、メイスの利用価値が低い。
--メイスは剣より威力が高く、斧より射程が長いという特徴があるが、同時に剣より連射が効かず、斧より威力が低いという欠点の塊みたいな武器になってしまっている。
--しかし斧は斧でリーチが短く、ある敵に対しては激しくおすすめできない。

**総評
むせ返るようなダーティーかつ硬派な世界観、それに見合ったシンプルな殺し合いと言う展開。~
目的こそ単純に「相手を殺す」というものだが、相手の行動パターンを読み、戦略を組み立てる必要がある等、なかなか奥深い。~
おそらくアベレージな「普通のアクションゲーム」範疇では指折りの完成度の作品と言えるだろう。

**続編
-続編に、プロレス型ゲームの『デスブレイド』がある。
--そちらでは当時のデコの作品の特徴であるネイティブスピーカーの迫力ある音声合成も存在。
--1P主人公・ソロモン・ポンの3名は本作から続投、他は新キャラで構成されている。1P主人公はファイター「マイケル」の名で登場。


**余談
--レア基板。出回りが悪く入手方法が少ない。移植もされておらずプレイ方法も希薄。
--基板自体はそれほど高くはなく、およそ15k程度で購入可。

-対サソリ男戦で、あるタイミングで特定の攻撃をわざと食らうと面白い事に…。
--大半のプレイ動画で見られるので興味のある人は是非。