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ファンタジーゾーン - (2023/12/18 (月) 12:38:16) のソース

*ファンタジーゾーン
【ふぁんたじーぞーん】
|ジャンル|横スクロールシューティング|CENTER:&amazon(B001BATFGI)&br;''※画像はコンプリートコレクション版''|
|対応機種|アーケード(システム16A)|~|
|販売・開発元|セガ・エンタープライゼス|~|
|稼働開始日|1986年3月28日|~|
|プレイ人数|1~2人(交互プレイ)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|カラフルでポップなSTG&br()「買い物STG」の始祖|~|
|>|>|CENTER:''[[ファンタジーゾーンシリーズ]]''|

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#contents(fromhere)
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**概要
セガからリリースされた業務用の横スクロールシューティング。~
強制スクロールではなく振り向きの要素があり、自機の向いている方向に画面がスクロールする方式を取っている。

操作系統は、8方向レバー+ショット&対地ボムのボタンというオーソドックスなスタイルだが、「敵の落とすお金で武器を買う」という独特なパワーアップシステムが本作の特徴となっている。
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**ストーリー
>遠い昔、宇宙のどこかに「ファンタジーゾーン」と呼ばれる場所があり、そこには勇敢なヒーロー「オパオパ」がいた。~
あるとき((アーケードの当初の設定ではB.G.1422年、家庭用機移植版以降は宇宙歴6216年となっており、それ以降のシリーズ設定では後者の設定をベースとして展開されている。))、ファンタジーゾーンの惑星間に通用している公式通貨のバランスが乱れ、惑星の1つを未曾有の大恐慌が襲った。~
それは何者かが周辺の宙域から金を大量に掻き集め、ファンタジーゾーンに巨大な要塞を建造していたためであった。~
その計画を阻止するため、オパオパはファンタジーゾーンを巡る冒険に出るのだった。

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**基本ルール
-各ステージに10ずつある敵の基地を破壊し、その後出現するボスキャラを倒していく。
--ステージは無限ループになっているため、基地を撃ち漏らしたのでステージやり直しということにはならない。また、任意スクロールなので撃ち漏らした基地へ戻ることも容易。
--ミスしても基地の破壊状況は保存されるためその場復活に少し近いが、破壊できていない基地のダメージはリセットされ、ボス戦の場合は仕切りなおしとなる(HPや破壊済みパーツ、制限時間等が全て初期状態に回復する)。
---体当たりで基地を一撃破壊できる。この時の金貨は復帰後に出現するが、スタート位置から遠いと取得はほぼ不可能。

-敵の基地を壊すか特定の敵編隊を全滅させるとお金を落とし、集めたお金で買い物をすることが出来る。
--買い物が出来る店は「SHOP」と書かれた風船として、ステージ開始直後やいくつか基地を破壊した後などに飛んでくる。
---同一ステージで長時間滞在していると、「SHOP」の代わりに、買い物ができず武器セレクトのみができる「SEL」と書かれた風船が飛んでくるが通常普通にプレイをしていてこれを見かけることはないだろう。
---風船は出現後取得しなくてもスクロールで振り切ると消えてしまう。また、一定時間取得しないか、基地を全滅させると高速で画面外へ飛び去ってしまう。
--商品のラインナップはスピードアップ用のエンジン、時限式の特殊ショット、ヘビーボムなどの使い捨ての特殊ボム、或いは残機など。どれもここでしか手に入らないが、エンジン以外のアイテムは買うごとに値段がつり上がっていく。残機は特に上がり幅が大きく、どのアイテムも最終的に$100000まで上がる。
---ただし、残機に関しては標準の場合の話。設定によっては$150000(初期価格$15000)、あるいは$200000(初期価格$20000)まで値上がりする。$200000の残機の購入は非現実的な上、スコア上も損をすることになる(後述)。
---特に特殊ボムは1発いくらなので、多用するとあっという間に手が出せない価格になる。
---またミスすると買ったアイテムを全て失うが、残機は当然として、ショットやボムの値段さえリセットされない(値上がりしたまま)。一度上昇した価格はゲームオーバーまで下がることはない。

-横スクロールSTGには珍しく、基地以外に「当たり判定のある地形」が存在しない。
--基地を支える土台、支柱や枝も背景扱いで触れてもミスになることはない。

-1周クリア毎にコイン$1あたり10点、残機1あたり100万点のクリアボーナスが入る。ただし、次周開始直後はコイン・残機ともに0の状態から開始となる。
--デフォルトではコンティニュー不可だが、後期バージョン((アドバタイズデモのタイトルロゴがラスタースクロールによって揺らぎながら出現するほか、1周目の各面開始時に曲名が表示される。))では設定によってはコンティニューが可能。なお、コンティニューありの設定ではコイン・残機が引き継がれる代わりに前述のクリアボーナスは入らない。
-ネームエントリーの仕様が少々特殊で、後期バージョンでは1周目途中でゲームオーバーになった場合はそのままネームエントリーに移行するが、1周クリア時にはエンディングの直後にネームエントリーとなり、2周目以降でのゲームオーバー時はネームエントリーに入らずに登録済みのネームのまま終了時のスコアがランキングに反映される。
--前期バージョンではバグがあり、1周毎および2周目以降でもゲームオーバー時にネームエントリーとなるが、周回クリア時のスコアが上書きされずにそのままランキングに残ってしまう。

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**評価点
-パステル調の鮮やかな色合いで曲線を多用して描かれた背景や、愛らしくもどこかシュールなキャラが飛び交う暖かみのある世界観。
--無機的なデザインの戦闘機が飛び交う硬派な近未来的世界観が主流のシューティングにおいて、こうしたデザインワークは非常に斬新であり、ジャンルに付き物の殺伐さを感じさせない。

-買い物+シューティングの組み合わせは当時としては非常に斬新であった。
--類似要素を搭載した作品では、古くは『[[エリア88]]』(カプコン)や『[[オーダイン]]』(ナムコ)、最近では『[[トラブル☆ウィッチーズAC>トラブル☆ウィッチーズAC ~アマルガムの娘たち~]]』(スタジオシエスタ)など。
-ステージ1つが惑星1つに該当しているため、面ごとに基地の外見も地形及び背景もガラリと変わり見た目でも飽きさせない。

-ポップな外観と非常にマッチした、サンバなどが中心のノリの良いBGM。
--唯一毛色が違うのがボス戦のBGMだが、極めて単純な構成ながら「ボスと戦う重圧感」を存分に表現している秀逸な出来。

-最終ステージでは今まで倒したボスたちがパワーアップして逆襲しに来る。いわゆる「ボスラッシュ」。
--「ボスラッシュ」を搭載したのは本作が初ではなく、『B-WINGS((1984年のデータイースト製作の縦シューティング。ファミコンにも移植版が発売された。))』がおそらく初。

-スクロールの方向や速度を制御できるため、ステージ攻略にわりと自由がきく。
--スクロール(カメラ制御)にはかなり癖があり、とくに振り向いた直後は非常に危険な状態となる。
--自由がきくといっても、本当に自由奔放に動いていたらそのうち詰む。
---敵ザコには、画面に追従する(スクロールに影響されない)ものと、マップに追従する(スクロールで振り切ることができる)ものに大別されるが、前者は出現位置が自機の向きによって決定されるため、普通のSTGのように左右(前後)に小刻みな移動を試みるとスクロールで振り切れない敵が左右から挟み撃ちで攻撃してくることになる。
---ボス戦以外では(ボス戦でも6面以降は)「後退しながら撃つ」ということができない(転進して、射撃方向も変わってしまう)ため、攻撃時は必然的に敵に近づく動きをすることになる。しかし、撃ち返し弾の存在がこの行為を非常に危険にしている。よって、「ひたすら前進しながら上下方向の動きのみで敵弾と体当たりを避ける」という行動が比較的安全となる。

-慣れや装備の有効活用によってけっこう先まで進めるバランスになっており、鬼畜というほどの難易度ではない。
--ただ、前後の横シュー有名作品([[グラディウス]]、[[R-TYPE]]、[[ダライアス]]など)と違いバリアが搭載されておらず自機の当たり判定もほぼ見た目どおりなため、油断するとあっさりミスる。

-難易度ランクが視認できるのが大きな特徴。ランク上昇すると敵弾の外見が変わり、3段階目からは撃ち返し弾が発生するようになる。
--永久パターン防止措置として、長時間同一ステージに滞在していると一定時間経過後急激に難易度ランクが上昇するようになる(そうでなくても緩やかに上昇している)。
---基地破壊時に出現する金貨の価値は時間とともに低下し、最低価値のコインが出現するようになって少し経過したあたりがペナルティの目安(ノーミス時)。
---このペナルティで上昇したランクはステージクリアで元に戻る。
--同様の時間制限はボス戦にも存在し、制限時間が尽きると通常攻撃をやめて体当たりを仕掛けてくる(一部のボスを除く)。それでも逃げ続けると移動速度が上がり、最終的には逃げ切れなくなる。
--基板の側にもゲーム全体の難易度設定項目があるが、変わるのはランク上昇速度のみ。ちなみに、アーケードゲームとしては珍しく、最低難易度が標準設定となっている。
---なおその上昇量は難易度設定が1段階上がる毎に2倍になる(ただし、上記ペナルティによる上昇には適用されない)。難易度設定を最高にすると、1面ごとに最低難易度設定での1周分ランクが上がるため、あっという間に鬼畜な難易度に変貌する。~
これに加えて残機購入レートを最高価格(初期価格$20000/上限額$200000)に設定することも可能な辺り、ある意味アーケードゲームとしてはまっとうな仕様である。

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**問題点
-ショップで武器を購入してパワーアップしても、一度やられてしまうと全て消滅してしまう。
--最終面以外のボス戦でやられてしまうとショップが利用できず、ノーマル状態でボスと戦う事になる。
--最終面ではショップを利用できるものの、利用できるのは面スタート時とミス後の復活時のみのため、あえてミスしない限り、ボスに合わせて装備を変更するということができない。~
その一方で雑魚も基地も出現せずボスを倒してもお金を落とさないため、何度もミスすると金欠でジリ貧となってしまう。

-特殊ショットの使用時間が短い。店を出た直後から15秒間となっている。
--撃たなくてもカウントは減っていくので、撃ちまくらないと損である。

-特殊ボムが高額な上に癖が強い。
--しかも装備中は主力武器であるシングル/ツインボムを封印される上に使い切った直後はシングルボムになっている為、ツインボムに戻す為には「SHOP」or「SEL」風船を待たなければならない。

-事故死(という印象のミス)が多い。
--任意スクロールに起因する出会い頭の体当たりや、撃ち返し弾の被弾が主な死因。
--1周クリア後は設定に関わらず残機と所持金が0となる((没収された残機は1機につき100万点、所持金は$1につき10点のボーナスに変換される。))ため、再開直後のミスで即ゲームオーバーとなるのも事故の印象を強めている。標準設定での上限額($100000)までお金を集められるのは後半ステージになってからなので、それまでは残機を購入できず、高次周では少しの油断がゲームオーバーに直結する。
---これは250機設定でも変わらない。1周クリアはできても、その先までは…

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**総評
ゲーム性・グラフィック・演出・音楽において高いクオリティを持つ本作は、セガを代表する作品になった。~
家庭用向けへの移植が何回もされているほど。

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**家庭用移植
-セガ・マークIII版
--マークIIIソフトの新仕様・新レーベルであった「ゴールドカートリッジ」の一作目にして初のメガROM。
---AC版のリリース前から開発がスタートしており、家庭用移植作としては非常に早いタイミングで発売されている。
--ハード性能を考えれば頑張っている作品ではあるが、多関節の腕を振り回すボス(AC版の4面ボス・二本の腕を振り回すクラブンガーと6面ボス・六本の腕を回転させるウィンクロン)は再現出来なかった。そのため、これらは別のボスに差し替えられている(魚型のウルトラスーパービッグマキシムグレートストロングトット、亀型のDZ・デノ・ローマ((ドラマ「スチュワーデス物語」の台詞で、流行語ともなった「ドジでのろまな亀」が元ネタ)))。
--なお、本作は外付キーボードSK-1100に対応しており、キーボード操作にした場合はショットが自動連射となる。
--初期出荷バージョンには4周目8面のIDA-2が異常に耐久力が高いというバグがある。ゲームスタート時の「PLAYER 1 READY」の画面の色でバージョンの判別が可能。((背景が黒いのが初期、緑が後期バージョン。))

-FC版(サンソフト)
--「上下左右スクロールの再現」「前線基地がアニメーションする」「クラブンガーとウィンクロンも再現」「良質のBGM」と、家庭用ゲーム機でアーケードゲームの完全再現が不可能だった時代としてはかなりの良移植。
---目立つ変更・劣化点としては、ボス戦突入時は画面が切り替わり背景がなくなること、前線基地が10→8に減らされたこと、ウィンクロンは腕の数がAC版の半分の3本に減らされているところ。
---しかし、劣化点もゲーム性を大きく損わない部分だったり、あえてゲーム性に利用されるなど努力の跡が見られる。後者の例だとウインクロンは腕が減った代わりに回転速度が強化され、AC版の安全地帯である渦巻の隙間が入れなくなり永久パターン防止にもなっている。
--本作によりサン電子の評価が一気に高まった((当時はどちらかと言えば、『いっき』を作ったクソゲーメーカーのイメージが強かった))。またセガ信者がこのFC版を見て、初めてFCに敗北を感じたという噂も存在する。

-NES版(テンゲン版)
--上記FC版とは別に、海外でのみテンゲンより販売された移植版。
--グラフィック面ではよりAC版に近くなっており、サンソフト版とは異なるニュアンスでアレンジされたBGMも評価されている。
---一方で、基地の数が6つ(FC版は8つ)、7WAYショットが5WAYになっているなど微妙に劣化している。

-MSX版
--セガ・マークIII版をベースにした移植。ただし5面ボス・ポッポーズと7面ボス・IDA2の攻撃方法が変更されている。

-PCエンジン版(NECアベニュー)
--グラフィックは非常に美しく、ボス戦で背景が切り替わらないなどAC版に遜色ないレベルで再現されているが、ファンタジーゾーンの大きな要素であるBGMがあまりに酷すぎるため、評価はかなり低いものとなっている。
#region(参考:AC・MkIII・FC・PCEのBGM比較)
#nicovideo2(sm11138797)
#endregion
--2020年3月に発売されたPCエンジン miniに収録されており、通常の移植版の他にグラフィックやサウンドをよりAC版に近付けた「near Arcade」バージョンが隠しで収録されている。


-X68000版(電波新聞社発売)当時のACとほぼ互角の性能を持ったPCへの移植。
--AC版をほぼ完璧に再現している上、様々な独自要素が存在している。
---5面BGMを後期ROMverに変更できたり、アレンジBGMの追加、各面特定の前線基地を破壊すると入手できるハリアーコインを集めることで7面クリア後、同社『[[スペースハリアー]]』を模した隠しステージを追加していたり。
---しかし本体が当時40万位する高価なPCであり、家庭で気軽に楽しめるものではなかった。
#region(スペハリ面)
#nicovideo2(sm353442)
#endregion

-セガサターン版
--AC版をほぼ完璧に再現した家庭用移植。オプションによる細かい設定が可能でファンも大満足の内容。
---裏技扱いではあるが、連射やコンティニューなども用意されている。
---BGMはCD-DAで収録されており、CDプレーヤーを用意するかセガサターンの再生機能を使うことでサントラに早変わり。ボーカルトラックも1曲追加された。

-PS2『[[SEGA AGES 2500シリーズ Vol.3 ファンタジーゾーン]]』版
--上記リンク参照。

-PS2『[[SEGA AGES 2500シリーズ Vol.33 ファンタジーゾーン コンプリートコレクション]]』版
--上記リンク参照。

-Windows 95/98/ME『セガ メモリアルセレクション』版
--「ペンゴ」「フリッキー」とのカップリングになっている。サターン版とほぼ同等だが敵のアルゴリズムなどが異なっている。
--ただしXPでは何とか動くものの、それ以降のOSでは動作しない(インストールもできない)ので注意。

-3DS『3D ファンタジーゾーン オパオパブラザーズ』版
--[[3D復刻プロジェクトシリーズ>セガ3D復刻プロジェクトシリーズ]]の第二期第二弾として発売。単体でのDL販売の他『セガ復刻アーカイブス』にも収録されている。
--基本はAC版の忠実移植だが、立体視の他に様々な要素が追加されている。
---条件を満たすと「エクストラボス」としてマークIII版オリジナルのボスであるウルトラスーパービッグマキシムグレートストロングトットとDZ・デノ・ローマやFC版6面の3本腕ウインクロンを出現させる事が出来る。詳しい条件は公式サイト([[こちら>http://archives.sega.jp/3d/fz/]])で公表されている。
---獲得したコインは「COIN STOCK」に蓄積され、ゲーム開始時に持ち出して使う事が出来る。
---オプションで「ウパウパモード」を選ぶと自機が弟のウパウパになる。ショップが出現しない代わりに下画面でいつでも武器を選ぶ事が出来る。ただしショットもボム同様に「1発いくら」のため、撃っている間はどんどんコインを消耗していく。また1面のBGMが開発したエムツー所属のサウンドクリエイターによる新曲『UPA-UPA!』になる。
---このモードを出すには一度オパオパでクリアする必要があるため、兄の稼ぎを弟が勝手に散財するように見えて「穀潰しモード」と呼ぶ人もいるとか…
#region
---もっとも、実際その通りだったりする。同モードのEDではそこに言及されており、『II』の3DS版の追加モードはこの後日談になっている。
#endregion

-Nintendo Switch『SEGA AGES ファンタジーゾーン』
--上の3DS版がベースで、これにコンプリートコレクションの隠しモードであるタイムアタックモードを追加したもの。~
1画面にレーダーとゲーム画面を収めるため、レイアウトは調整されている。

-アストロシティミニ版
--AC版に忠実で連射ボタンも付いているが、後期バージョン・コンティニューありに固定されており設定変更不可なのが難点。

-『龍が如く』シリーズ
--『[[6>龍が如く6 命の詩。]]』『[[0>龍が如く0 誓いの場所]]』『[[7>龍が如く7 光と闇の行方]]』『[[JUDGE EYES>JUDGE EYES:死神の遺言]]』にアーケード版が収録。マップにあるゲームセンターでプレイできる。
---『[[LOST JUDGMENT>LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶]]』ではアーケード版に加えてセガ・マークIII版も収録。

-メガドライブミニ2版
--完全新規移植。新たに「スーパーイージーモード」を実装に加え、BGMを『スペースハリアー』のものに切り替える事が可能。これは同じくメガドライブミニ2に収録されている『スペースハリアーII』リメイク版とカップリング収録の同じフォーマットで製作された初代のもとはまた異なるものとなっている。

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**続編
-''『[[ファンタジーゾーンII オパオパの涙]]』''
--1987年にセガ・マークIIIで発売されファミコン、MSX2にも移植。またセガ・マークIII版をそのまま互換基板に移植したアーケード版も存在。
//--AC版ファンタジーゾーンと比較してハードスペックが大幅に劣るため、ほぼ全くといっていいほど異なるゲームになっている。
--AC版ファンタジーゾーンと異なりそもそも家庭機用向けとして作られた作品であるため、プレイ感覚はかなり異なったゲームとなっている。
//異なっている要因としてはハードスペックよりもアーケードと家庭用機で求められる要素が異なることに起因すると思われるため、記述を変更。
--リメイク版については後述。

-''『[[ファンタジーゾーンGear オパオパJrの冒険]]』''
--ゲームギア用ソフトとして1991年に発売。サンリツ電気(後のシムス)発売。
--IIの時代よりもさらに後の話となり、オパオパの息子であるオパオパJrが主人公である。

-''『[[スーパーファンタジーゾーン]]』''
--メガドライブ用ソフトとして1992年に発売。
--詳細は当該記事を参照。

-SEGA AGESシリーズ最終作の''『Vol.33 ファンタジーゾーン コンプリートコレクション』''(2008年9月11日発売)((本項で表示しているSEGA AGESのパッケージ画像はVol.33のもの。))は、本作のAC版を始め、シリーズ関連作品やアレンジ版などを同時収録した豪華版となっている。
--このバージョンの特徴として、1987年以来本家のセガですら20年以上リリースしなかった''『SYSTEM 16C版 ファンタジーゾーンII』''((ちなみにSYSTEM 16とは、AC版ファンタジーゾーンが稼働していた16bit基板ではあるが、FZCC版ファンタジーゾーン2はSYSTEM 16基板にメモリを(ハードウェアに詳しいプログラマがコテ先のテクニックで)追加したカスタム基板(SYSTEM 16C)で動作するため、AC版ファンタジーゾーンと基板上の互換性はない。この作品が動作するハードは、SYSTEM 16C基板(セガ本社にのみ存在する半ばハンドメイドの基板)もしくはPS2上でのエミュレーションのみとなっている。))の移植作が収録されており、実質20年以上経過した後のファンタジーゾーンの正統続編のリリースとなる。~
2019年にヤフオクに突如登場し「流失した?」と話題になったが、M2の堀井社長が「正式なやつはうち(M2)にあるやつだけで、まだ手元にある」と説明しており、PS2版のデータを抜き出して自作16B改16C基板に組み込んだ海賊版である。
---この『II』はセガ・マークIII版やFC版と異なり、AC版ファンタジーゾーンのテイストを忠実に継いだ作品である。道中のプレイ内容によりエンディングが変化する仕掛けがあり、セガ・マークIII版・FC版をプレイしたプレイヤーでも新しい展開を迎えられるように工夫してある。

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**余談
-ゲーム全体が可愛く明るいノリで進行してゆくが、最終面のボスラッシュの後に待ち受けるどんでん返しがプレイヤーに衝撃を与えた。
#region(''衝撃の結末'')
-ラスボス戦突入直後に出て来るのは巨大だがオパオパにそっくりのシルエットで、それを確認する間もなくその影から伸びてきた虫のような敵との戦いが始まる。
--全部で6匹いる虫を倒すとラスボスの本体が右からフェードインしてくるが、その影がカラーリングもオパオパそっくりとなり、目に涙を光らせつつ消えていってしまう。そしてエピローグにて、ラスボスが長いこと行方不明となっていたオパオパの父だったことが判明する。~
そのラストは「『ぼくの勝利には払った代償に見合うだけの価値が本当にあったんだろうか?』オパオパは生涯悩み続けるのだろう」という意味の文で締めくくられており、これまでの演出からは想像も出来ないほどに物悲しいものとなっている。そしてそのオパオパの悩みは続編にも繋がっていくことになる。
#endregion

-ラスボス曲「YA-DA-YO」には歌詞が存在する。マイコンBASICマガジン1986年7月号掲載のファンタジーゾーンBGM楽譜やBEEP1986年11月号のソノシートにて確認出来る。
--また、サターン版にラウンド1のボーカル版が収録されている。

-本作に存在する後期型のROMでは、海外輸出版と同じく5面のBGMに修正が加わっている((OLD Ver.時比べてるとわかるがメロディラインが追加されている。))ほかステージ開始時にBGMの曲名が表示されるようになっている。

-同社の『スペースハリアー』とは何かと関わりが多い。
--スペースハリアーの初期タイトルがファンタジーゾーンであり、スペースハリアーのゲーム開始時の音声メッセージに「Welcome to Fantasy Zone!」があったり、一部のボスキャラのモチーフが共通であるなど、色々と名残も見られる。
---さらに、スペースハリアーとファンタジーゾーンでは共通の年代が使われており、両シリーズは同一の世界観で展開されていることが示唆されている。
--その縁で先述のX68000版ではスペースハリアーを模したステージを登場させたり、後述の『スペースファンタジーゾーン』が開発されるなど、公式・移植担当も意識している側面も多い。
--また、『プラネットハリアーズ』では裏技でオパオパを自機として利用することができる。

-セガの『超高速光線銃ジリオン((コンピューターゲームではなく、ストロボフラッシュ内蔵の銃型玩具。胸に光センサーを付けて撃ち合う。なお「ルビーバレット」の名で『ファンタシースターオンライン』にも登場している。))』の販促アニメ『赤い光弾ジリオン』で、主人公チームのマスコットロボとしてオパオパ(及びウパウパ((ただしこの世界でのウパウパはオパオパの妹という設定である。)))が登場している。
--[[ゲーム版>赤い光弾ジリオン]]にもメンバーのレベルアップアイテム及びコンティニュー画面・スタッフロール画面で登場する。
--また、ゲーム版の続編『トライフォーメーション』では敵方のノーザ軍でオパオパと同型の色違いロボであるノザノザが敵キャラとして登場する。
-直接的なゲストというわけではないが、「[[電脳戦機バーチャロン フォース]]」に登場するエンジェランの攻撃「ウィングボール」が主人公のオパオパにそっくり。

-セガを代表する名作ということか、セガ・タイトー・ナムコの三社合同音ゲーコラボ「GMT2014」に今作から「OPA-OPA!」が抜擢され、[[maimai]]、[[GROOVE COASTER]]、[[太鼓の達人 (新筐体)]]に収録された。
--同時に収録となったタイトーの[[電車でGO!]]、ナムコの[[リッジレーサー]]と共にそれぞれの曲を掛け合わせたマッシュアップ版も登場。さながら電車やレーシングカーと並走するオパオパの姿が脳裏に浮かぶかもしれない。

-GBAで発売された他社製のSTG「[[ダライアスR]]」にて、今作ラスボスBGM「YA-DA-YO」の''盗作疑惑が持ち上がった''((ダライアスの名誉のために補足しておくと、タイトーのサウンドチームであるZUNTATAは『ダライアスR』に携わっていない。))。
//あくまで疑惑であって確定ではない。
--音源こそ異なるが、旋律はほぼそのままの物となっている。詳細はダライアスRのページを参照。
---後に「[[ダライアスバースト クロニクルセイバーズ]]」では''正式なコラボとして原曲が収録された''(しかも使用シーンのボスにはラスボスにほんのり似たデメニギス型のブライトリーステアを据えるおまけ付き)が、STGファンの中で上記の件を絡めて話題になったのは言うまでもない。

-PCエンジン用ソフトとして『スペースファンタジーゾーン』が予定されていた。スペースハリアーのゲームシステムにファンタジーゾーンの世界観やキャラクターを組み込んだもので、かなりの完成度まで作られていたが、長年発売未定のまま結局発売中止に。
--しかしその開発中のROMが流出したらしく、しかも明らかに個人レベルではない量と仕様で複製され、ネットオークションなどに多数出回っていた。~
ご丁寧にゲーム誌に載っていた広告イラストをパッケージに流用、それっぽいラベル面の印刷やCD帯まで付いていて、事情を知らない人が見れば普通に発売されたものと信じてもおかしくない出来栄えだった。
--これに関してプロデューサーの多部田俊雄氏がゲーム誌にて「市場に出回っているのは全て偽物」と明言している。

-2019年間3月16日に突然、「家電のケンちゃん」にて''X68000用未開封のファンタジーゾーンが販売される''というニュースが「AKIBA PC Hotline!」で発信された。7800円で((現在の消費税込みで8424円。))在庫は5個。きちんと封印シールが貼られている状態のもの。発売から約30年後の珍事である。
--店側によると、未開封品を買い取ったそう。同時に「モトス」の未開封品も1個限りで同時販売との事。因みに、当然ながら保証はされない。

-2019年9月19日に発売された『メガドライブミニ』では新規に収録するソフトの候補となるが、『スーパーファンタジーゾーン』が収録されたことや、3DS版など移植が続いたことで見送りとなった。なお実際に収録されたのは『[[ダライアス]]』となっており、ここでも因縁めいた関係となっている。
--その後、2022年10月27日発売予定の後継機種『メガドライブミニ2』の「おまけ枠」としてMD移植版の収録が決定した。

-2020年10月17日にセガ創立60周年を記念し、AMPLITUDE Studios開発の『Endlessシリーズ』((『Endless Legend』『Endless Space』『Dungeon of the Endless』という共通の世界観を有する作品シリーズ。))とのコラボタイトル『Endless Zone』がSteamで無料配布された。
--世界観は『Endlessシリーズ』の過去という設定で、システムはファンタジーゾーンそのままになっている。