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ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説 - (2024/04/13 (土) 16:58:29) のソース

*ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説
【どらごんぼーるぜっと すーぱーさいやでんせつ】
|ジャンル|RPG|&amazon(B000068GWX)|
|対応機種|スーパーファミコン|~|
|メディア|8MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|バンダイ|~|
|開発元|トーセ (プログラム、サウンド)&br()D&D (デザイン等)|~|
|発売日|1992年1月25日|~|
|定価|9,500円|~|
|セーブデータ|3個(バッテリーバックアップ)|~|
|判定|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''|~|
|ポイント|超''バグ''伝説&brきたねぇ花火が倒せない&br笑えないよベジータ|~|
|>|>|CENTER:''[[ドラゴンボールシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
人気アニメ『ドラゴンボールZ』をゲームにしたもので、サイヤ人ラディッツの襲来からフリーザの打倒までをRPG化している。

**特徴
-戦闘システムはファミコンソフト『[[ドラゴンボールZ 強襲!サイヤ人]]』『[[同2 激神フリーザ!!>ドラゴンボールZII 激神フリーザ!!]]』と同じく、トーセ製ドラゴンボールシリーズ独自のカードバトル形式。
--様々な流派が書かれたバトルカードの両角にドラゴンボールを模した星と漢数字が付いており、その大きさでそのターンのキャラの行動と攻撃力、防御力が決定される。
---左上の星が攻撃力、右下の漢数字が防御力。1~7で上昇し「Z」が最強。
---最大で5枚しか手元にないので、1ターンにつき5人までしか戦闘に参加できない。参加していないキャラクターにダメージがいくことはない。
---キャラ毎に基本の攻撃力と防御力、BP(戦闘力)が設定されているので、こちらの星が「Z」で敵の漢数字が「一」(最弱)だったとしても、例えばチャオズがフリーザに大ダメージを与えられるわけではない。~
あくまでそのターンの有利不利程度である。あまりに戦闘力に開きがあると星と数字関係なく高確率でかわされたり、そもそもダメージを与えられない事も。
--キャラ毎に設定されている流派とカードの流派が一致すると全体攻撃をし、相手が一人の場合は攻撃力が上がる。
---例えば神様から修業を受けた悟空は「神」、魔族のピッコロと、ピッコロから修業を受けた悟飯は「魔」など。
---ゲーム展開によってキャラの流派は変化する可能性がある。例えば悟空はイベントで強制的に「神」から「界」へ変わる。
--「必」カードは誰でも必殺技を使用できる。本作では攻撃力の星数によって別の強力な技に変化する技もある。(例:エネルギー波⇒連続エネルギー波⇒強力エネルギー波)

-おたすけカード
--このバトルカードとは別にドラゴンボールおなじみのキャラを模した「おたすけカード」もある。回復や補助、アシスト攻撃などバラエティに富んでいる。
---おたすけカードは稀に敵が落とすか、こうかんじょで購入する。その際にお金のようなポイントで取引するのだが、このポイントを稼ぐ手段が乏しいためにおたすけカードは貴重なものとなる。

-FC版とは違い、移動時にはカードを用いず、一般的なRPGの様に移動できる。
--徒歩から舞空術で空を飛んだり、さらに気を開放して高速飛行もできる。
--もちろん、徒歩<舞空術<高速飛行の順にエンカウント率も上がる。高速飛行時は戦闘を終えたばかりで即座に次のエンカウントなんてこともザラ。

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**評価点
-原作を再現したストーリー。
--悟空の兄・ラディッツ襲来から始まりベジータ・ナッパ戦を通してナメック星へ、フリーザ軍・ギニュー特戦隊との死闘から打倒フリーザまでを概ね原作通りに追体験できる。
--カードバトル式DBゲーでは唯一、超サイヤ人悟空VSフリーザのバトルがまともに入っているゲームだったりする((FCの『Z2』はフリーザに超元気玉を落とした所で終わり、『Z3』は1番最初の強制勝利イベントバトルで申し訳程度に入っているのみ。))。

-当時はまだ完全に仲間になったとは言えなかったベジータの立ち位置も見事にゲームシステムに組み込まれている。

-ストーリー分岐は意外にも多彩。
--最初のマップでレベルをひたすら上げているとラディッツのほうから襲ってくる。
--界王星で修業に時間がかかると悟空の到着が遅くなる。FCの強襲サイヤ人と同様だが、こちらは手早く済ませるとベジータ達に会うよりも早く合流できる。
--仲間を集めずにベジータ達の所へ行くと、既にその仲間が戦っており、倒されてしまう。このままゲーム続行も可能だが、''後になってからフリーズする。''
--ナメック星到着直後にキュイの所に行くと戦闘になる。このときにベジータカードを使うと一時的にベジータと協力することになり、戦闘後に離脱する。
--ナメック星到着直後にツムリーとマイーマのところに行くと敵と間違われて戦闘になる。倒してしまうと強制ゲームオーバー。逃げて後に会うと彼らはフリーザに虫の息にされている。助けないとそのまま死んでしまい''ドラゴンボールが手に入らない''。なぜかシナリオは問題なく進む。
--サイヤ人編でピッコロ以外の仲間が死亡すると、原作と異なりフリーザ編終盤でピッコロと共に復活する((フリーザ編時点でのポルンガへの死者蘇生の願いは1人だけなのだが、ゲームではこれらの言及がない。また願いも「ボクたちのなかまをいきかえらせて!!」になっている))。
--ネイルがフリーザに時間稼ぎの戦闘を挑むシーンで、実際に戦闘で負けバトルになるのだが、7ターン以上粘ると最長老の寿命が来る前に3つ目の願いをかなえることができる。
---ネイルのBP42000に対してフリーザはBP400000((本来は530000だが原作再現なのか手加減している))もあるので絶望的な戦いに思えるが、お助けカードを駆使すれば意外と何とかなる。

-前作からシステム面が多少改善された。原作通りでなくとも、必要最小限の人数でも戦えるようになった事や、今まで入手手段がランダム(またはミニゲーム)だったおたすけカードが「こうかんじょ」にて購入できるようになった。

-''ゲームバランスを崩すほどに原作に忠実な戦闘力設定''の為、戦闘の原作再現度は高い。ボスと戦っているうちに何度も「''悟空―――! 早く来てくれー!!''」というクリリンのような絶望感を感じられる事請け合い。一気にパワーアップするタイミングが多く、急激な成長でクリリン張りに浮かれることも。ただし後述のとおり、仕様上悟空が原作通りのタイミングでナメック星に到着することはできない。
--特に原作ファンの間で議論になり易い最終形態フリーザの戦闘力について、ファンブック『ドラゴンボール大全集』に記載されていた「1億2千万」でなく、このゲームの「300万((原作で言うと、100パーセントの力を見せる前の状態。フリーザが「パワーアップ」を使うと、450万に上昇する。))」を上げるファンが少なからずいる。後に発売された『[[ドラゴンボールZ 超悟空伝 覚醒編]]』でもこの数値が採用されている。

-必殺技の演出
--メインキャラは固有の技を必ずもっている。必カードの強さによって変化もするため、必殺技のバリエーションが多い。
--「元気玉」が毎ターン溜める仕様になり(5ターン溜めると「超元気玉」)原作らしくなった。元気を集めている間は反撃できない為、フリーザとの最終決戦で超元気玉を使おうとすればさながら原作の忠実再現のようになる。ただし界王拳併用が必須な所は相違がある(原作でも言わないだけで併用していたのかもしれないが)。
---なおゲームとしては同じ回数界王拳でかめはめ波を撃ちまくった方が効率がいい(それだけの数「必」カードがあれば)。
--他にもFC版では当たると爆発してあまり切断技っぽくなかった気円斬が相手をズバン!と貫通したり、繰気弾が躱されても相手を追尾していく演出があったりと、FC版から演出はパワーアップしている。
--ナメック星でのパワーアップ後は、高い数字の星(攻撃力)で一部の必殺技を使うと、より強力な隠し必殺技が使える様になるのも面白い。(例)気円斬→連続気円斬、繰気弾→特大繰気弾など
-戦闘の長さにつながっているものの、拡大・縮小・回転というSFCの性能を活用した、当時としては迫力のある戦闘アニメーション。吹き飛ばし、叩きつけ、必殺技など随所に表示される。
--特に大技のカットインとアニメーションは大迫力で、単調になりがちなバトルを盛り上げてくれる。
---天津飯の気功砲のカットインは原作のナッパ戦で片手をもぎ取られた後のものをほぼそのまま使用しているため、気功砲を使うたびに片腕がなくなるかのような演出になってしまっている((よく見ると左脇に折り曲げた左手の一部らしき部分が足されているため、実際に片手がなくなっているわけではない))。なおカットイン挿入前の演出では本来のポーズをとっている。[[のちの作品>ドラゴンボールZIII 烈戦人造人間]]でも類似した問題が生じている。

-ヒーローアニメ調のBGM
--序盤から終盤までザコ敵の戦闘BGMは同じ。ボスBGMも全員同じ。そのため印象に残りやすい。それでいてノリの良い歌詞でもついていそうなメロディ。
---フリーザとの最終戦のみ専用の戦闘BGMが用意されており、この曲の評価も高い。
--必殺技のタメ~発射音、命中音、回避音等も秀逸。海面叩きつけ音はSFCとしては高水準。


-追撃時はテンションが上がる。弱キャラでもダメージを重ねる事も出来るので一矢報いるチャンスでもある。
#region(close,さらにコウゲキだ!)
&image2(01.jpg,http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=2487&file=01.jpg)
-ひゃっほおおうううう!!ダメージもテンションも上がる。
-ただし確率は低いが敵も追撃してくることがあり、その際は大ダメージ必至。
#endregion

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**賛否両論点

-ザコキャラのバリエーションが少ない。
--ザコキャラは、姿形の種類は少なく、色違いが多数。地球編ではサイバイマンの色違いばかり。ギニュー特戦隊やキュイ、ザーボン、ドドリアの色違いもいる。現在では水増しとも捉えられかねない内容であるが、当時のゲーム容量としては仕方ないところ。
---実際、Zシリーズ全体で見ればこれでも多い部類ではある。
--終盤で登場するギニューの色違いはかなり強力。
--ザコキャラとして、原作に登場したアプールと、「クリリンに倒されたフリーザ軍の偵察兵」が登場する。
--アニメにのみ登場したアプールの同型兵士「オーレン」も、アプールの上位ザコとして登場する。

-一部、ストーリーの水増し感が強い。~
RPGに仕立てた以上は尺が必要であり苦渋の選択なのかも知れないが、悪い意味で原作に存在しない展開、必要性も無い展開が複数ある。
--まずラディッツと戦うまでの間でも、「何故か洞窟の中にいる『コピーマン』が化けた偽ラディッツと戦う」という展開が挟まる。~
しかも原作でのラディッツとのやり取りの一部はこのコピーマンとの間で行われ、本物のラディッツとはしない。~
このコピーマンはフリーザ編でも出てくる。
--ナメック星で最長老の家に行く時も、山の上にある最長老の家に行くのに、それまで普通に空を飛んでいたのに何故か地下の洞窟を抜けて山の上まで行く必要がある。~
しかもこの洞窟、合言葉が無いと通過する事ができないため、その合言葉を手に入れるためにさらに別の洞窟に行く必要がある。
--フリーザ編でも、第二形態とある程度戦うとフリーザが一旦退却してしまう。原作ではその場で第三形態に変身していたのに、退却した上で新たな雑魚を引き連れている。もちろんこれらの雑魚を全て倒さないとフリーザとは戦えない。このフリーザを再度追い詰めると今度は普通にその場で第三形態に変身し出す。
--同じくフリーザ第三形態とある程度戦闘すると、フリーザが勝手に「オモシロクしてさしあげます」と称してどこかに立ち去ってしまい、ランダムエンカウントでフリーザが出てくるまで飛び回っては逃げられてまたフリーザを探す…という流れが挟まる。~
こちらは一応、第三形態フリーザとピッコロのスピード勝負を形を変えて再現したものと言えなくもないが、原作ではこれによりピッコロが実力差を見せつけられてしまうのに対し、このゲームでは特に何も起こらず普通に戦闘が再開する。

-キャラ単位の流派やその移り変わりに軽々しい点が垣間見える。
--ナメック星で最長老にパワーアップしてもらっただけで流派が「惑」になる。~
パワーアップイベントは強制の為、ピッコロ(とベジータ戦で死んだキャラ)加入まではパーティキャラ全員が強制的に「惑」流派となってしまいバランスが悪い。
--死亡した仲間キャラがポルンガイベントでピッコロと一緒に復活すると流派が「界」になる(一応これは「死後ピッコロと一緒に界王星で修行した」という設定なのかも知れないが)。

-『激神フリーザ』に比べてバトルカードや流派のバランスが悪くなり、その時に扱えるキャラが居ない完全ハズレカードが多くなった。~
流派を一致させないとクリアが困難というほどでも無いが、必殺技を使わない全体攻撃は流派の一致が必要なので、合わない流派が混ざると雑魚戦のテンポが悪化しやすい。
--「ギニューマーク」はギニュー特戦隊5人だけが持つ流派で、Z戦士も敵の大部分も一致する者がいない。それが普通に最序盤から混じって出てくる。
---雑魚敵として特戦隊の色違いが出てくるが、そちらの流派は「惑」になっている。
--上記のイベントによる流派の強制変化によって、ナメック星中盤以降は「神」「魔」も一致するキャラが居なくなってしまう。
--「超」も終盤までハズレでしかない((「超」で一致するのは同化イベントを完遂したピッコロと超サイヤ人悟空、隠しバトルで戦う超サイヤ人ベジータ。))。
--なおFC版にあった流派「亀」は本作では削除されている((ただし拡散エネルギー波発射時のカットで見られるクリリンの道着のマークは「亀」になっている。))。これに関してはテンシンハン・チャオズの2人は「鶴仙人と絶縁してピッコロ大魔王のエピソードでは仲間になった」とはいえ「亀仙流として修業は受けていない」ことから元々違和感のあるものだったことと、FC版では描写されなかった神の下で修行する場面もあるため、クリリンやヤムチャを含めた形で共通の流派とするには「神」というのは無難な着地点と言えるかもしれない。
-FC世代2作にあったあらすじがない
--テンポを損ねないためであったかもしれないが、地球編や修行編はともかく、フリーザ編においてゲーム再開した際にどういう状況なのか把握しづらい。ちなみにこの作品よりも[[後に出た作品>ドラゴンボールZIII 烈戦人造人間]]ではしっかりとゲーム再開前にあらすじが用意されている。

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**問題点
***超バグ伝説
「伝説の超サイヤ人」にかけたタイトル「超サイヤ伝説」に更にかけてこのように呼ばれるほど本作にバグが多い事は有名であるが、以下に確認されているバグの例を示す。

-おたすけカードを使う際、所持カード一覧のあるページの一番下にカードA、その次のページの一番上にカードBという配置の状態で、カードAにカーソルを合わせて下とAを同時に押すと、「カードBを消費してカードAの効果」という現象が起こる。~
この時、カードBは実際にそのタイミング((移動中にこの技をやるなら移動中に正しく使用できるカード。逆も同じ))に使用できるカードである必要があるが、カードAは本来そのタイミングでは使えないカードであっても使えてしまう上、カードAは消費されない。
これにより、以下のようなバグった現象が起こる。
--「かいおうさま」「さいちょうろう」など、使った戦闘中のみ効果を発揮する強化カードを移動中に使うと、ただ戦闘力が上昇しただけで元に戻らなくなり、そのままそれがそのキャラの素の戦闘力になってしまう。
--「ベジータ」「シッポとツキ」など、1枚しか手に入らないカードを複数回使いまわす事ができる。~
ベジータは使った数だけベジータが増殖する。シッポとツキは使うたびにブルーツ波の月が出てきて悟飯が変身し、その度に戦闘力が10倍になる。~
なので&bold(){キュイvsベジータ4人タコ殴り}だとか、&bold(){ベジータ(18000)vs戦闘力10万越えの怪物}ということも可能。
--戦闘中に使えない「ぶくうじゅつ」または「ドラゴンレーダ((文字数制限により1文字削れている。ただ工学用語では発音末尾の「ー」は付けない(「コンピューター」→「コンピュータ」・「レーザー」→「レーザ」等)のが基本なので、まんざら間違っているとも言い切れない。))」を戦闘中に使うと、逃げられないイベント戦闘であっても離脱できる。~
これでイベント戦闘を離脱した場合、戦闘開始前に戻る戦闘もあれば倒したことになって先に進む戦闘もある。~
ラディッツ戦は後者であり、このバグ技により「悟飯」カードを使ってのイベントを起こす事無く戦闘を終わらせてしまった場合「悟飯」カードが手元に残るのだが、それを他の戦闘で使うと&bold(){その敵に対して悟空犠牲イベントが起こる}。~
ちなみにこの方法で戦闘を離脱した場合、「かいおうさま」「さいちょうろう」の戦闘力上昇効果、悟空の技「かいおうけん」による戦闘力上昇効果、「シッポとツキ」による戦闘力10倍効果などの「戦闘終了時に効果が終わる」処理がスキップされるのか、効果が終わらずに上昇した戦闘力がそのまま保存されてしまう。~
戦闘終了時にいなくなるベジータ召喚だけは処理が違うのか、この方法で戦闘を離脱しても必ず消えてしまうが…。


-中ボスのナッパ戦で、仲間キャラが突然全員悟空になってしまう事がある(勝利すると元に戻る)。

-ギニューのボディチェンジを食らってギニューの身体と入れ替わっている状態の仲間が死ぬと、その後のイベントで生き返った際に''肌色のギニュー''として復帰する。名前は元のままだが、技はギニューのもの。
--肌色なのは、ギニュー化したキャラが元々使っていたカラーパレットが引き継がれるため。チャオズや天津飯、ヤムチャなどは皆肌色カラーパレットである。~
ピッコロはギニュー戦の時点ではいないためピッコロが直接ギニュー化する事は無いが、更なるバグでギニュー化が感染してピッコロがそうなった場合は緑色のギニューになる。

-通称「バグ界カード」というバグカードを作ることが出来る。
--戦闘で使うと、キャラがザーボンに変身する(しかもそれが攻撃扱い)、大猿に変身する、デンデが殺されるメッセージがでてそれが攻撃になる、味方と敵で重力修行のアニメーションをする、四身の拳らしき技がでるなど、滅茶苦茶な効果が現れる。
--ザーボン変身やデンデが殺された、四身の拳などは見た目がおかしいだけでただの攻撃だが、大猿変身は実際にそのキャラの戦闘力が10倍になる効果がある(攻撃でない扱い)。
--攻撃力と防御力に関する星の数と漢数字も1~7・Zの範囲を逸脱して滅茶苦茶な数字になっていることが多く、異常なダメージが出ることがある。

-特定の条件でベジータを倒すと、ナメック星に着いたときに高確率でZ戦士たちのBPが異常に高くなり強くなっているバグ。
--その条件というのも、~
・ベジータ戦で全員を参戦させる(一度にでなくともいい)~
・「シッポとツキ」カードを使わない~
・(ナッパ戦後のイベントで死ぬピッコロ以外)誰も死なせない~
…という、知らずにプレイしていても普通に達成できてしまうもの。プレイヤーは損はしないが、バランスがめちゃくちゃになる上に初見では面食らうだろう。

-界王星の修行に時間がかかりすぎると、悟空がベジータとの戦いに間に合わないという事態になるのだが、到着を待たずに他のメンバーでベジータを倒すとフリーズする。

-ベジータの必殺技「ばくはつは」は敵全体に攻撃しつつ、ランダムで味方を巻き込む事があるという技。~
この技で味方にダメージを与え、かつそのダメージでその味方キャラが死亡すると、戦闘終了時に莫大な経験値が手に入る。

-終盤、フリーザ(第3形態)がフィールド上で奇襲をかけてくる場面で、倒すと「ま、また消えたー!」という台詞と共に画面がバグる。
--とはいえ、これはすぐ元に戻るが。

-後述の「ベジータカード」をキュイ戦で使うと、ベジータとキュイの会話が表示されるのだが、ナメック星に着いた直後にキュイと戦うと、カードを使っていないのにその会話が流れる事がある。
--ただ会話が表示されるだけで、ベジータ自身は現れない。

-フリーザとの最終戦闘で、悟空を強化しすぎると戦闘力の数値がオーバーフローして逆に弱くなり、フリーザに一撃で殺される可能性がある。
--具体的には超サイヤ人化のイベントを起こして超サイヤ人になった上で、「さいちょうろう」のカードを使って戦闘力を1.5倍にし、さらに流派一致のカードを使って戦闘力1.5倍の単体攻撃を仕掛けた時。~
「強化しすぎると」とは書いたが普通のプレイで起こり得る範囲。

-セーブデータをロードすると画面がバグり、その後ネイルと偽ネイル(コピーマン)のいる部屋に飛ばされる事がある(プレイヤーは動かせない)。
--これが起こると高確率でセーブデータが消える。

-その他、突然発生する''まったく原因が不明のバグ''も多数存在する。
--例えば、普通はレベルアップやカードを使わないと変動しないはずのBPが''勝手に微増減してしまうバグ''があるのだが、これに至っては原因不明である。
--3桁までしか表示が無い「気」が5桁くらいに増加してしまう事もあり、その場合は表示がバグる。数値としては増加した5桁で何故か正常にゲームが進む。

-これらのバグの多くは後期ROMでは修正されている。

***ゲームバランス
-カードバトル式RPGのDB作品すべてに言える事だが、博打性の高い戦闘システム。
--上記の通り必殺技は「必」のカードが来ないと使えない上に威力を左右する星の大きさも数種類からのランダム。お助けカードで「必」カードを生成できるものの、ランダムで星の大きい「必」カードが来るのを祈るしかない。来たとしても、ボス戦まで温存しようとすると手札を圧迫する。
---FC版では弱いカードを優先的に移動用に使ってしまう事で戦闘用に強いカードを溜め込むという事が出来たが、本作は移動時にカードは使用しない為、弱いカードの処分がし辛い。界王星での修業ミニゲームは、弱いカードしか無い状態でセーブしてしまうと最悪詰む。
--お助けカードは敵やカプセル(宝箱)から入手する他にも、こうかんじょから買う事が出来るが、この際に必要な「クレジット(いわゆるお金)」の入手方法は「カードを売る」「カプセル(宝箱)からみつける」「修行場の賭けバトルに勝利する」しかなく、そうホイホイと稼げるものではない。ザコ敵が稀に落とすお助けカードを売却してわずかだがクレジットを稼げる。

-HPが0になると「死亡」となり、ラディッツ戦の犠牲イベントで死ぬ悟空以外はナメック星でのポルンガイベントでしか復活できない。原作と違って1つの願いで全員復活できるのが救い((原作ではボルンガの復活は1人にしか対応できず、これで直接復活したのはピッコロのみで併せて地球の神様が復活。それにより再度利用可能になった地球のドラゴンボールを使って大量復活(この時はフリーザ一味に殺されたナメック星人とベジータ)を行ったので内部的にこの設定が用いられている可能性はある。なお原作では後にボルンガ自身の力による大量復活も可能となった(ブウ編で初披露)。))。
--更に、特定のイベント以外で孫親子かピッコロが死ぬとゲームオーバーになる。
---クリリン・ヤムチャ・天津飯・餃子の4人は死んでもゲームが続行できるが、その後のナメック星編は敵が特に強い為、原作再現(クリリンと悟飯のみ)しようとするとナメック星編の難易度が高くなる。
---ピッコロに関しては、ナッパ戦で圧勝しようが悟空が到着していようが&bold(){必ずナッパ戦後に悟飯を庇うイベントで死んでしまう}。ピッコロが死なないとナメック星に行く理由が無くなるため仕方ないのだが…
-ゲームの前半に当たる「ラディッツ編」「ベジータ・ナッパ編」ではレベルアップに上限があり、「ラディッツ編」では悟空・ピッコロのレベルが4、「ベジータ・ナッパ編」ではZ戦士のレベルが9になるとそれぞれボスを倒すまで''ザコ敵が一切出現しなくなる''という強引なバランス調整を行っている。
本作のバグが有名なためバグを疑いたくなるが、これは立派な''仕様''である。
なおラディッツ編ではレベル4到達時に悟飯カードを所持しているとしびれを切らしたラディッツ自ら襲い掛かってくる。

-こちらのBP(戦闘力)が1万も行かない頃に、2万前後の中ボスであるキュイ・ドドリアと戦わされる。
--特にキュイはダンジョンでドラゴンボールを入手して脱出した途端戦闘になるのだが、ボールを入手するとそのダンジョン内ではなぜかザコが出現しなくなるため、取った後にセーブすると詰む危険性がある。
---一応「ぶくうじゅつ」のカードを使ってダンジョンの入口に戻ると再び敵とエンカウントするようにはなる。
---BP2万4千のベジータを呼び出せる「ベジータカード」を使えば楽に勝てるが、1枚しかないのでここで使うと次のドドリア戦がかなり面倒。
--どちらも入念にレベルを上げ、お助けカードを駆使すれば何とか勝てるバランスではあるのだが、手間も時間もかかるしんどい戦いとなるのは必至。

-ナメック星中盤で参入し、以降は主戦力とせざるを得ないベジータだが、ランダムで&bold(){「戦う気がない!」}とメッセージが出て何もしない事がある。ベジータ一人だけを戦わせた時にこのワガママパターンが起きると、&bold(){「味方を盾に使った」と出て、味方の誰か1人がランダムで攻撃を喰らうためだけ(こちらから攻撃できない)に出される}という非常に厄介な性質がある。どちらのパターンが出ても必殺技を使わせようとしたり、強いカードで戦闘させようとした際は大きな無駄を払うことになる。
--後者が特に厄介で、単に強いカードをムダにされるだけでなく必然的に1人が袋叩きにされることになるためチャオズあたりが対象になるとそのまま死に直結する恐れもある。
--原作でのフリーザ編のベジータは完全に利害の一致で一時的な共闘関係になっていたにすぎないので非協力的なのは分かるが、気まぐれで戦闘拒否したり味方もろとも攻撃するキャラではない。((原作のフリーザ戦でクリリンの「今の隙にフリーザを攻撃してくれ」という要請を無視したことはあるが、これはデンデの回復能力を初めて見て戸惑っていたため。味方の危機にはとっさに蹴り飛ばすなど荒っぽいがフォローにも入っている。ギニュー戦を前に逃走したのはフォローできないが…))
--ちゃんと指示通り動いてくれた場合には、圧倒的なBPによる攻撃や必殺技をしてくれるのだが…何もしない割合がかなり高い。しかもその立ち位置を反映してか、「爆発波」といった全体攻撃の必殺技は&bold(){味方も巻き添えにする事もある}。
--敵が逃げるとベジータは「逃がすか!」と追撃して倒してくれるのだが、敵が逃げ出す時点で決定的な実力差があり経験値も雀の涙なので、大してうれしい要素ではない。
//--悟空とピッコロ抜きのパーティでフリーザ(第1形態)と戦うシーンでは、2ターン目(1ターン目に使用するとイベントの関係上、バグが発生し無意味に)にポルンガ((ネイルがフリーザとの戦いで7ターンまで耐えると「シッポと月」との択一で入手可能。))の願いでHPを半分できる等救済措置はあるが次点の実力者である悟飯すらベジータとはかなりの差があるので結局ベジータの機嫌に振り回される。
--これらは当時のベジータのキャラクターから、開発スタッフが「ベジータは勝手な奴」というイメージを強く抱いていたためである。FCのRPG作品ではいずれも仲間にはなっても強制オート操作だった。%%これがゲーム版「我儘の極意」か。%%
---これについて、スタッフの一人がゲームをプレイした子供たちから「''ベジータを勝手に動かすのは止めて下さい''」と言われたほどである。

-原作では悟空到着まで手も足も出なかったリクームを、本作では自力で倒さなければならない。
--シナリオ分岐でリクーム戦途中で悟空が合流するルートも用意されているのだが、システムの都合上どうやってもそのルートを通る事はできない。悟飯が虫の息にされようが、仲間が何人殺されようが悟空は助けに来てくれないのである。
---この時点での主力キャラはベジータであり、必殺技「ギャリック砲」を2~3発当てれば倒せるくらいの強さなのだが、前述の通り気まぐれなのでちゃんと戦ってくれないことが多い。手を抜いている場合じゃないだろうに…。
--ゲームの進行上、悟空が宇宙船での重力修業を終えた直後に戦うことになるので、重力修業シナリオでセーブしていると悟飯達を鍛える暇がなくなり、現時点の戦力で勝つ事を余儀なくされてしまう。
---悟飯の時系列的にはザーボン戦のすぐ後で戦うことになる。重力修業中はお助けカードを補充する事ができないので、ザーボン戦でお助けカードを使いきっていると最悪詰んでしまう。

***その他の問題点
-ゲーム全体のテンポが悪い。
--戦闘では1回の攻撃に殴り合い・ぶっ飛ばしといったアニメーションが入り、そのアニメももっさりしている。
---「ナッパ・ベジータ襲来編」で悟空がザコのサイバイマン系を相手にしたり、バグ技などで圧倒的なパワーアップした時などは大体の敵を一撃で圧倒できる状態でも、今度は岩や地面に叩きつけられるアニメーションを毎回のように見せられるのでテンポはやっぱり悪い。
--カード選択式であるために、決定ボタン連打で戦闘がスムーズに進まない。「レベル上げ」作業が煩雑になる。
--マップ移動は徒歩・飛行・高速飛行と3つの方法がある。徒歩はトロいので、飛行か高速飛行したいところだが…
---原作再現なのか、空を飛ぶと敵に気付かれる確率がグっと上昇する(エンカウント率が上昇する)。特にナメック星での高速飛行はエンカウント率が異常に高く、ほとんど前に進めないままエンカウントを繰り返し、立ち往生してしまう。かえって低速で飛ぶか歩いた方が速かったりする。
---確かに飛行にデメリット無しなら徒歩の影が薄くなるが、それにしても高すぎるエンカウント率なのである。

-悟空を戦闘で使える機会が少ない。原作からしてそうなので仕方ないのだが…。
--しかも1番の見せ場であろうフリーザ戦で戦闘不能になるとリセット必至。
---界王拳や超サイヤ人にならなければ戦闘力は低い(Lv48を除く他のZ戦士よりは高いがピッコロやベジータに大きく劣る)為に、先手を取られると戦闘不能になりやすい。
--なお超サイヤ人にならずにクリアすることも可能。

-タイトルが「超サイヤ伝説」なので超サイヤ人用流派として「超」(そのカード自体も「ギニューマーク」共々最序盤から登場)があるのはわかるにしても、その本来の姿よりも例外のようなパターンに先に出くわしてしまう。
#region(ネタバレ注意)

--悟空が覚醒するよりも先にピッコロが上記のツムリー、マイーマに加えてデンデとも同化((回復役として重宝はするがそれを惜しんで同化しないとその後原作通りフリーザに殺されるので同化した方がトク(有名な原作エピソードなので大抵の人はデンデ同化を選ぶ)。))するとレベル48になり流派が「超」になる((因みにツムリー、マイーマのみとの同化ならレベル43で流派は「界」のまま。))ため、「超」流派の意味があやふやなものに。
---ゲームである以上は普通ならできる限り死者を出さないように気を付けて(誰か死んだらリセット等)プレーするので、肝心の悟空が超サイヤ人にならないままクリア((正攻法で「悟空が20倍界王拳+最長老カード」でも、充分クリア可能(「KI」の消費は激しいが予め回復用のカードを用意できる)。そうなるとベジータの超サイヤ人化もない。))なんてことも往々にしてある。こうなると本来の「超」流派の超サイヤ人を見ないまま終わり、「超」はピッコロ1人、或いは誰もいないことになり「「超」流派(カード)って何だったんだ?」という疑問を残すことになる((勿論原作ではクリリンが殺されて悟空が超サイヤ人に覚醒するのは、これも当時なら誰もが知るエピソードなので「誰かしらの犠牲が必要」という発想は容易。))。
---そもそも流派「超」キャラクター(?)の初出は悟空の宇宙船にある重力装置で、人ですらない。
#endregion

-デンデの弟のカルゴをパーティに加えないとゲームが進行しないのだが、このカルゴの加わる場所が非常に分かりにくい。ヒントはカルゴがいる村とは別の村の「かくれんぼが得意だった子供がいた」というナメック星人の台詞のみ。
--ある空き家の壺に隠れているのだが、本作はダンジョン以外で「調べる」コマンドを使う場面がほとんどない。また、全体マップもないので該当の家がどこにあるのか捜索が困難。

//-ファミコン版の2作に比べれば、細かい部分ではあるが、原作の台詞が、オリジナルの台詞に改変されている事も多い。
//--ドドリアに宇宙船を破壊された際のヤムチャの台詞など、評価できるオリジナル要素もあるにはあるが。

-ゲーム中盤に洞窟探索をすることが多いが、徒歩移動のみとなるためにゲームやシナリオのテンポ・緊迫感を削がれる。
--話にゲームオリジナルの進展があるわけでもなく、お使いイベントの拠点や通過するだけのダンジョンなので、引き延ばし感が出てしまっている。
--また、洞窟内に、''岩に轢かれる''場所や毒ガスの噴出でダメージを食らうトラップが存在する。
---ナメック星に到達したZ戦士達がたかが岩ごときに轢かれてダメージを食らうというのはどうなのか…。いずれにせよドラゴンボールの雰囲気がぶち壊しである。

-ギニュー戦でボディチェンジを防ぐために必須な「カエルカード」(いわば原作再現のためのイベントカード)があるが、それを売却・廃棄できてしまう。
--カエルカードを所持していない場合、ギニューはHPが一定量減少すると手当たり次第にボディチェンジを仕掛けてくる。そのため、ギニューを退治することが不可能と判断したプレーヤーもいるだろう。
--一応、じいちゃんカードを大量に使用することでギニューを完封することが可能だが、通常プレイでは気づきにくい方法である。

-漢字が使用されていないため、読みづらい点が多々ある。

//-ショップのお助けカード購入の際に誤字があり、「また、こうかんするかね?」のはずが「また、こうかんするかえ?」になってしまっている。
//誤字ではないと思う。占いババのしゃべり方から考えるとこうかんするかえ?の方が自然。

-ラスボスと界王星の修行以外では戦闘BGMがすべて同じ。
--曲自体は良く、印象に残りやすいのだが、流石にずっと同じ曲は飽きやすい。
--ラスボスは専用曲なのだが、その後の裏ボスではいつもの曲に戻ってしまう。

//-カードによる消費が採用されていない弊害で、1箇所だけ極端に狭すぎる場所に降りなければならない事態が2度も発生する。
//--その場所は最長老のところであり、静止が不可能な飛行中に降りなければならないためやや難しく、多少苛立つ。
//静止は可能

-戦闘グラフィックの超サイヤ人悟空の髪型が通常時の色を黄色に変えただけ。追撃時のカットインでは通常時でも髪が逆立っていたためそれらしくなっているが、瞳が原作の緑色と異なり赤色(一応赤目で描かれた設定画は存在する)。


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**総評
バグやバランス等の問題もあるソフトなのだが、中には裏技的存在のバグもあったり、&br()
原作を彷彿とさせる敵との戦闘力のバランス、&br()
そして原作の知名度なども相まって、秘かにファンのいるゲームではある。

戦闘でのレベルアップの他に、修行や最長老さま等で急激にパワーアップする機会が多いことも特徴的。

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**その後の展開

-1992年8月にファミコンソフトとして『[[ドラゴンボールZIII 烈戦人造人間]]』を発売。
--タイトルの通りセル服務人造人間編かと思いきや、それはさわり程度と肩透かしでしかもラスボスであるセルさえも倒さずじまいで尻切れトンボに終わるなど、ゲーム自体はクソゲーでこそないもののアニメや原作連載が途中だったためゲーム化するには早すぎた弊害がモロに出てしまった。

-スーパーファミコン作品としては1993年3月20日に『[[ドラゴンボールZ 超武闘伝]]』を発売。ドラゴンボールでは初の対戦格闘ゲームで登場。
--当時は屈指の格ゲーブームだったことや、当時のアニメでは人造人間編の完結章である武闘大会「セルゲーム」真っ只中で、それに準える形になったこともあってドラゴンボールゲーの売り上げ新記録を達成した。
--それまでカードシミュレーションバトルRPGで一貫してきたがその後の8月にファミコンで発売した『[[ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画]]』を最後に以後当面はこの格闘ゲーム路線での展開が主体となる。

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**その他・余談
-後の原作の展開を知った上で見てみると「これこの後どうすんだ?」という展開がある。
--まず1つ目は「ピッコロがデンデと同化すること」。~
これは選択式なので、原作通り同化せずにいてフリーザに殺される展開も可能だが、ゲーム中ではデンデの方から同化を申し出てくる上、実際に同化した際のボーナスが非常に大きい((内部的にはデンデ同化によってのみ到達できる最終レベルがあり、このレベルになった時の戦闘力上昇が大きい。悟空の超サイヤ人化と同じ))。~
同化は死んだ訳では無いのでドラゴンボールの蘇生の対象外であり、デンデがいなくなるという事は地球の神様の後を継ぐ人物がいなくなるという訳で…。
--2つ目は「ナメック星が破壊されないこと」。~
原作ではフリーザが悪あがきとしてナメック星を破壊し、悟空は勝利したものの爆発寸前のナメック星から脱出するためにその辺に転がっていた宇宙船=ヤードラット星を攻めていたギニュー特戦隊の宇宙船を使ったためにヤードラット星に流れ着き、そこで瞬間移動の技を体得して帰ってくる。~
しかしこのゲームではフリーザがナメック星を破壊しようとせずそのまま倒されて終わるため、悟空が慌ててナメック星を脱出するような事にもならない。当然ヤードラット星に行く事も無い訳で、瞬間移動を体得しないという事はセルの自爆を地球から移動させる事もできない訳で…。
#region(そして3つ目は(ネタバレ))
--隠しボスは超サイヤ人として覚醒したベジータで、フリーザ亡き後に自らが宇宙の支配者になろうとする。そして最期は悟空達によって倒される事になる。
--原作ではこの後、ベジータの息子であるトランクスが未来からやってきた事で、悟空の病死の運命と人造人間によって地獄と化す未来が改変される。そしてベジータ自身も以後の戦いで重要な役割を果たし、後の『ドラゴンボール超』に至っても外宇宙の強敵や新たな巨悪を相手に悟空と肩を並べて戦い続けている。つまりここでベジータが退場してしまうと…。
#endregion
--なお原作でフリーザとの決戦やナメック星爆発の辺りが週刊少年ジャンプに掲載されていたのは1991年の5~6月ごろ(単行本は同年11月)であり、本作発売のほんの半年前。開発期間を考えると原作の話がそこまで進んでいない時期に作っていたと思われるため、仕方がない話ではある。
---元はといえば作者自身もフリーザとの戦いを本当に最後としてドラゴンボールそのものの物語を完結させる予定だった。ある意味で作者が元々描いていたラスト像に近いものと取れなくもない。((ジャンプ側の都合として人気の主柱であるドラゴンボールを失うことは痛手であったため継続を要望され、それを受け入れた。実際次の人造人間編ではもはや過去のものになっていたレッドリボン軍設定を用いてくるなど、取って付けた感が否定できない一面もあり作者自身にとっても新しい設定を用意する時間がなかった節も垣間見える。))
--そもそもラストバトルではゲームオーバー条件が「Z戦士の全滅」のため、悟空・悟飯が二人が死んでいてもフリーザさえ倒せばクリアできてしまう(超ナメック星人のピッコロならなんとかなる)。こうなると原作も何もあったものではない。

-フリーザ戦で仲間の死に激昂して悟空が超サイヤ人に覚醒するイベントは本ゲームにもあるのだが、覚醒条件がかなり緩い。
--原作では他の誰でもない親友のクリリンを無残に殺害された上、そのクリリンの死を侮辱されたために悟空がブチ切れているが、このゲームでは誰でもいいのでとにかく仲間が1人死ねばそれだけで覚醒する。~
原作で一言も会話していないとネタにされるチャオズが死んでも、この時点ではまだ信頼する仲間ではなかったベジータが死んでもキレて覚醒してしまう((確かに原作でもここでベジータは死亡し、死に際に涙ながらフリーザ打倒を悟空に託す名シーンがあるものの、それは悟空の覚醒を促したものではない。))。
---尤も、厳密に原作通りにしたら「わざとクリリンを殺させるように」仕向けないと超サイヤ人になれない可能性が高い、というかプレイヤーによってはその時点で''クリリンがいない可能性''すらあるので、仕方ないと言えば仕方ないが。
---ちなみに前述のバグでギニュー化しているキャラがいた場合、そのキャラは死んでも悟空はキレない。

-本ソフトには''説明書とは別に「㊙必勝アドバイス」という別紙が同梱されていた''。~
内容は「超サイヤ人((名前は出されていないがその口調や内容から明らかに悟空とわかる))からのアドバイス」という体で、本作の特に不親切な攻略や進行フラグについていくつか箇条書きで説明しているのだが、その中に「俺((本来悟空の一人称は「オラ」であるが、ここでは超サイヤ人状態という体なので完全な間違いではない。しかし原作ではカタカナ表記の「オレ」であって「俺」と漢字表記されたことはないので相違がある。))とベジータが戦ってる途中でセーブしたり電源を切ったりしねぇでくれ」とあからさまにバグへの注意書きがある。
--ちなみに無視してセーブしたり電源を切ると、上記のナメック星戦闘力バグが起きる場合がある。どうやらベジータ戦のプログラミングはかなり不安定な模様。
--この中に「悟飯たちのもとに早く帰るためにも重力修行を早く終えろ」という内容のアドバイスがあるが、これに従って界王星の修行を早く終えると悟空にサイバイマン戦の経験値が加算されることによりレベルが上がってしまい、レベルが低いほどナメック星到着が早くなる宇宙船での修行の仕様上この時点で最も遅いギニュー戦での到着が確定してしまう。悟空抜きでも十分に対処できるサイバイマン戦に悟空が間に合うことによるメリットは特になく、罠アドバイスとなってしまっている。
//--また説明書裏表紙の「おことわり」には「ゲーム内容が非常に複雑なために、プログラム上、予期できない不都合が発見される場合が考えられます」という内容が書かれている。
//↑それはバンダイグループのゲームソフト説明書全てに載ってる文に過ぎない。80年代のファミコンソフトからどれも完全に同じ文が載ってる
-没データとして''「超サイヤ人版悟飯」と「黄金大猿化した悟飯&ベジータ」''が存在する。本作開発当時、原作にもアニメにもこれらの形態は登場していなかった((超サイヤ人のイメージ映像として大猿が暴れているシーンは当時のアニメに存在する。))。

-戦闘中にダメージを受けた際、どのキャラも独特の''乙女っぽい倒れ方''をする。ナッパもリクームもドドリアも、''驚いて尻餅をついたお姫様のような手付き足付きになる''。

-戦死者の界王星での修業相手として、ギニュー特戦隊…ではなく''ナッパとラディッツが登場する''。
--ピッコロにとっては自分を殺した相手との因縁の対決である。とはいっても会話は無いが。
--ちなみにこの時に前述の「ベジータカード」を使うとなんとベジータが界王星まで飛んでくる。%%いつの間に瞬間移動を会得したのか。%%
-ヤジロベーカードの仕様
--効果や設定上、サイヤ人との戦いが前提のカードであるのだが''ナメック星編でも問題なく使用可能''(この時点ではほぼ回避、ノーダメージになってしまうが)。%%お前いつの間に宇宙船に乗り込んだんだよ。%%
//---またヤジロベーカードを手に入れる際に渡す食べ物は''カエル(お助けカード)''であり、そのままとっておけばギニュー戦でそのカエル(地球)を投げてボディチェンジを回避可能。
//ヤジロベーに渡す"カエル"とナメック星で入手する"カエル"は内部的には別種のカードなので、ギニュー戦で所持していても何の役にも立ちません

-本ゲームには栽培マンの色違いザコが出演している。『強襲!サイヤ人』に引き続いてのカイワレマン・キュウコンマンに加え、テンネンマン・ジンコウマン・コピーマンの計5種。
--コピーマン以外は以降の作品にも登場することがあり、『[[ドラゴンボール改 サイヤ人来襲]]』や『ドラゴンボール ゼノバース』シリーズ、『[[ドラゴンボールZ KAKAROT]]』、スマホアプリの『ドラゴンボール レジェンズ』などにも出演している。
---更に『ゼノバース』ではナッパに「テンネンマンやジンコウマンも混ざってやがる」とボイスで言及される優遇ぶり(?)である。
---『KAKAROT』の解説によるとカイワレマンは「ただの地球人が闘っても勝つのは難しいが、''武道家であれば何とか勝てるかもしれない''」との事であるが、このゲームでのカイワレマンの戦闘力は200程度。Z戦士たち以外の地球人は平常時の亀仙人が戦闘力139であるため、武術の神と呼ばれるレベルの武道家に限った話のようである。

-また、悟飯はベジータ・ナッパ襲来前から既にナメック星編での衣装・ヘアスタイルである一方で、ベジータは最初から最後までナメック星到着時の容姿である(地球襲来時の戦闘では大猿にこそ変身するが、尻尾が見当たらない)。悟飯の魔閃光使用時のアニメではサイヤ人編のヘアスタイルが見られるが、発射前に挿入される顔グラフィックはナメック星編のものとなっており両者が混在している。
--魔閃光の時の髪型は後ろに流れてるだけでサイヤ人襲来時の長さはないと思います。
--ブルマも最初のラディッツ襲撃の時点で既にナメック星編の姿になっている((ベジータのコスプレで知られるDB芸人のR藤本氏が本作をプレイした際にも「なんで貴様、もう宇宙服着てるんだ!?」と突っ込んでいる。))。
//また、条件を満たしていると最後に隠しボスとして超サイヤ人ベジータが登場する。そのため原作では見られない初期戦闘服の超サイヤ人ベジータが見られる。

-『ゼノバース』のパラレルクエストの一つに本作をオマージュしたものがある。タイトルはそのものズバリな「''超サイヤ伝説''」。
--フリーザ撃破時にベジータが生き残っていた場合、本作同様に超サイヤ人化して襲いかかって来る。その際の台詞も本作そのままとなっている。