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たけしの戦国風雲児 - (2024/02/25 (日) 17:48:44) のソース

*たけしの戦国風雲児
【たけしのせんごくふううんじ】
|ジャンル|ボードゲーム+ミニゲーム集|&image(https://www.suruga-ya.jp/database/pics_light/game/174000323.jpg,height=180)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売元|タイトー|~|
|発売日|1988年11月25日|~|
|定価|5,800円(税別)|~|
|判定|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~|
|ポイント|タレントゲー&br;パロディの嵐&br;妙にやる気の無いたけし様&br;無駄に女の子が可愛い&br;惜しい出来|~|
|>|>|CENTER:''ビートたけし関連作品''&br;[[挑戦状>たけしの挑戦状]] / [[突撃!風雲たけし城>ファミリートレーナーシリーズ8 突撃!風雲たけし城]] / ''戦国風雲児'' / [[風雲たけし城 二>ファミリートレーナーシリーズ9 風雲たけし城 二]]|

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#contents(fromhere)
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**概要・特徴
『たけしの挑戦状』のタイトー+ビートたけしの手になるボードゲームである(ただし、たけし自身は製作に関わっていないらしい)。~
戦国時代の日本をモチーフにしており、北海道から九州まで列島縦断するゲーム、ひたすら金を溜めるゲームから、浪人から侍として功なり名遂げ、ゆくゆくは大名となって天下を統一するゲームまで幅広く遊ぶ事が出来る。~
またミニゲームだけを遊ぶモードもついている。~
ミニゲームの中には当時TBSで放送されていた視聴者参加型バラエティ番組「痛快なりゆき番組 風雲!たけし城(以下「たけし城」)」((1986年5月~1989年3月まで放送。非常に人気が高く、視聴率も高かったものの番組の制作費などが高騰しやむなく打ち切りとなってしまった。その後はスペシャルで3回ほど行われた。))を踏襲したものもある。

***人物面
このゲームの登場人物は多くがたけし関係者のパロディ。ゲーム進行役が殿様に扮したビートたけしなのはもちろんのこと、プレイヤーの持ち駒がたけし軍団のダンカン、大森うたえもん、グレート義太夫に井手らっきょ((しかもこのらっきょ似のキャラは禿げてて緑の着物を着せられているので笑点の桂歌丸っぽい上、本作は「名前は5文字以内」「名前の末尾に『丸』が付く」という仕様があるため実際に「うた丸」又は「かつらうた丸」でプレイできる。))となっている。~
ゲーム中に出会うNPCも、サイコロを振る壺振り師がそのまんま東(現・東国原英夫)、港の渡し守が横山やすし師匠で、保険屋がトニー谷のギャグをかまし、大橋巨泉が鉄砲&刀鍛冶、ラッシャー板前が宿(見た目はどう見てもラブホ)のフロント、寺の住職は何故かM.C.ハマー((この寺の時のみ台詞やステータスのフォントがカクカクした太字のカタカナに変わり、数字もいつもと違うフォントになる。そこで開口一番「アナタハホトケヲシンジマスカー?」と言い放つ))etc、枚挙に暇がないとはこのことである。~
また、たけし自身も「たけし城の城主」の他に「カレー屋タケちゃん((当時ビートたけしは「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」の企画から派生した「北野印度会社」というカレーショップを主に観光地に出店していた))」でも登場する(大名になると、メニュー上での名前が「かれーや」から「しょくじ」になる)。

***ゲーム面
メインの''「戦国ゲーム」''

-いわゆる『[[桃太郎電鉄]]』のような「すごろく」で共通ルールとしては、それぞれのターンでサイコロを振るか、カードを使うか選択する。
--サイコロはそれぞれの1~6出目の他に「たけしまーく」というものがある。これが出ると「1~7マスの中で好きな数を選択できる」というオールマイティな他に「相手を動かす(1~6マス任意で決められる)」こともできる。
---ゲーム開始時にラッキーナンバーを決め、その出目が出ると「らっきー」と表示され、移動した後、もう1度振ることができる(任意)。更に1回目の移動では強制ストップさせられるマスもスルーできる。このため5や6といった大きい数字がラッキーナンバーの方が相対的に有利と思われがちだが、冬場や悪天候(台風、大雨)の時は大きい目が出なくなるため3か4のほうがいい場面も多い。~
強制ストップさせられるマス「沼」「川」「関所」「戦場」「山賊」「敵城((自分が大名になっている場合で、たけし城と自分の支配下以外の城。))」の6つ。

「戦国ゲーム」は以下の5つのモードで遊べる。
-''日本縦断ゲーム''…北海道からスタートして九州の「たけし城」を目指すモード。各マスのイベントは簡略化されている。~
たけし城に着いても最後のゴルフゲームで勝てないとゴールにならないが、たまに「面倒だから」と勝ったことにしてくれる場合がある。またカップインしても気に入らないと言われることもあり、そうなると失敗した場合と同じで、北海道から本州のどこかに飛ばされて出直すことになる。
-''商人ゲーム''…手段は問わずに金を稼ぐモード。規定の金額まで真っ先に到達すれば勝利となる。下記の仕官ゲームと同じイベントが起こるので仕官することも出来るが特にメリットはない。
-''仕官ゲーム''…以下の三つは本作のメインといえるモードである。浪人になってどこかの城にいち早く仕官することが目的。~
王道ではたけし様を訪ねて紹介状を貰い、街の剣術道場で武者修行をして侍ポイントを稼ぎ、目当ての城でつまみ枝豆似の人事担当者に食い下がるパターンである。~
全国七つの城にはランクがあり、基本的に強い城は仕官の条件が厳しい。弱い城はワイロで一発OKのこともあるがその後の展開を考えると苦労する。~
仕官に成功するとたけし様から下の大名ゲームに移行するかどうかを聞かれる。いいえと答えた場合は仕官したプレイヤーの勝利となる。
-''大名ゲーム''…どこかの城に仕える下級武士として、早く出世して大名になることが目的。殿の機嫌を取ったり命令を聞いたりして出世ポイントを稼ぎ、殿に気に入られるのが王道パターン。~
下克上で殿を倒し大名になってしまう手段も存在するが成功率は限りなく低い。~
なお大名ゲームから始めた場合、必ず下位の4城(網走・青森・徳島・広島のいずれか)からのスタートとなる。~
大名になると仕官ゲームと同様に統一ゲームに移行するかどうかを聞かれる。いいえと答えた場合は大名になったプレイヤーの勝利となる。
-''統一ゲーム''…どこかの城の大名として、全ての城を陥落させるのが目的。城との戦争は一本橋じゃんけんのようなルールで行われる。~
統一ゲームからのスタートすると大名ゲーム同様プレイヤーは下位4城のいずれかからのスタートとなる。~
敵の城を攻め落とすには神社で武運長久祈願((原文ではひらがななので分かりづらいが。))をしなければならず、していなかった場合必ず「惜しいところで攻め切れませんでした」と表示され勝ったことにならない。~
政略結婚で敵の城をモノにすることも可能。しかし高額の結納金+貢物と当然ながら子供が必要となる。~
全ての城(たけし城を除く7城)がプレイヤーの所有となればゲーム終了で、最も多くの城を持っているプレイヤーが最終勝利者となる。ただし七つの城を独占していなかった場合、最後にたけし様の家来((御前試合と同じで「いかさまカード」を持っていないと勝てない。))が襲ってきて、負けるとざまあみろとバカにされてしまう。圧勝したら圧勝したで「それにしてもお前もヒマだね」と言われるが。

#region(マップ上のマス目の種類)

-''無印''
--文字通り何もない普通のマス。
--何もないが、低確率でケガをしてしまい1回休みになる。この時「保険証(保険カード)」があれば1枚につき金200貰える((ただし、普段これを持っているだけで1枚につき金10払わなければならず、払えないと保険カードそのものが消滅してしまう。))。
--ケガをする確率は下記のおみくじの運勢によって変わる。
--また、このマスでプレイヤー同士が止まった場合「剣術ゲーム」での対戦になる(お互いに大名ならば「ジャンケンゲーム」)。勝った方が負けた方から金100又はカードを1枚奪える((ただし任意には選べず、相手がそれを持っていなかった場合「なにもううばえませんでした。」で骨折り損のくたびれ儲けに終わる。))。


-''たけし''~
日本全国にまんべんなくある。
--たけしが現れて様々なイベントが発生する。
たけしが現れないこともあり「たけしさん きょうはおやすみです さんちゃんいわく なんやまたかいな」というメッセージボックスが出て終わる((神社のおみくじで「地獄」を引いてしまった場合は違う結果のおみくじを引くまでの間必ず欠席になってしまう。))。


-''沼''(強制ストップ・「天の羽衣カード」を持っているとスルーできる。)~
北海道に3つ存在。
--落ちて1回休みになる。日本縦断ゲームの場合、必ずここを通らなければならない。

-''川''(強制ストップ・「天の羽衣カード」を持っているとスルーできる。)~
関東~東海地区に1つのみ(位置的には合ってなさそうだが、大井川と思われる)。
--後述の「川渡りゲーム」に発展する。
---無事に渡るとカードが貰え、落ちてしまうと大名時は兵士が、それ以外はお金が減ってしまう。

-''関所''(強制ストップ・「手形カード」「印籠カード」を持っているとスルーできる。)~
関東と北陸の2ヶ所に存在((関東(箱根)の方はすぐ近くに迂回ルートがあるのであまり意味ないが。))。
--大名なら敵軍が攻めてくることがあり「ジャンケンゲーム」で合戦になる(それ以外は強制ストップだけで何も起こらず)。
--鉄砲や密書を持っていると没収され牢に入れられて3回休みになるし、そうでなくても調べを受けるだけで1回休みと地味に厄介(スルーできるカードがあれば事なきをえられる)。


-''戦場''(強制ストップ・「隠れ蓑カード」を持っているとスルーできる。)~
中部地区に1つのみ(関ヶ原)。
--大名なら「ジャンケンゲーム」での合戦になる。
--それ以外の場合は「戦場ゲーム」に発展する。


-''山賊''(強制ストップ・「隠れ蓑カード」を持っているとスルーできる。)~
九州(長崎)に1つのみ。
--日本縦断ゲームでは有無を言わさず有り金全部奪われる。
--大名だと、有無を言わさず襲ってきて戦国インベーダーになる。
---勝つと兵士が増えて、出世ポイントも微増(こちらはあまり意味がないが)。負けると兵士が減る。
--大名以外では山賊に因縁付けられ、金を要求され3択になる。
--「有金を全部渡す」金を渡して許してもらう。「カードも半分奪われました」と言われるが、実際には奪われない。
--「戦う」文字通り剣術での戦いになる。勝てば惚れられて金とカードが貰えるか、向こうから子分にしてくださいと言われて山賊の親玉になれる。負けると金だけでなくカードも全部失う。
--「仲間にしてくれと頼む」金は全部奪われて山賊の一人と剣術で戦うことになる((上記の「戦う」よりも「正攻法では勝てない敵」が出る可能性が低い。))。勝てば山賊の仲間になる(一子分として)。負けると更にカードも全部失う。

---山賊になると、山賊マス(或いは「?」マス)に滞在し続けることになる。通りがかる「○○の旅人」や「軍隊」と戦って勝つごとに身ぐるみひっぱがして金やカードを儲けられる。自分が親玉だった場合は襲うかどうか選択できるが、子分だと強制的に常に戦うことになる((ただ実際には襲わないと何もなく1ターンムダに経過するだけなので、襲わないことにメリットはない(シューティングの苦手な人なら解散の恐れがある「軍隊相手の戦国インベーダー」を回避できる程度)ため大した意味はない。攻略本でたけしは「侍のくせに山賊の子分になるなんて情けない。なるなら戦って親分になれ。」と言っていたが、所持金が少ないなら確実に仲間になれる子分になる道を取る方が手っ取り早い。))。誰も通らない場合、山賊の仲間を倒して身ぐるみひっぺがしたり、山賊を抜けるチャンスが来る。~
軍隊とは戦国インベーダーで、旅人や山賊の仲間とは剣術で戦う。軍隊に負けると山賊は解散に追い込まれる。山賊の仲間や旅人に負ける分には何も得られず1ターンが終わる以外にデメリットはない(体力の減少もない)。~
また、他の誰かが「たけしまーく」を出して「相手を動かす」によって、山賊マスから移動させられると山賊状態は解除される。


-''金山''~
佐渡に1つのみ。
--後述の「地獄門ゲーム」に発展する。
---突破すると300前後の金が貰える。失敗すると体力が減る。


-''茶屋''~
関西(和歌山)に1つのみ。
--飲み食いや、休憩で(1回休みになるが)体力を回復させたり、大名時以外なら交際を申し込んだり、抱き着いたりして奥さんを獲得できるチャンス。
--休憩時には仕官していないときに紹介状を賭けた戦いが発生したり、仕官しているときは道連れイベント(悪女がくっついてくることも)が発生したりする。
--大名時では飲み食いする分には兵士数+1倍の金が必要になるが、休憩すれば1回休みになるが50も一気に回復できる。
--大名時に解散するを選ぶと城の所有権を持ったまま浪人に戻れる。

-''神社''~
東北の最北端に1つのみ(恐山)。
--おみくじをひく(金10)~
運勢は上から「大吉」「中吉」「小吉」「末吉」「小凶」「中凶」「大凶」「地獄」でランダムイベントの発生率が変わる。おみくじを引く前の「なし」というのもあるが、中凶と大凶の間くらいというかなり悪い運勢になる。
--金運祈願(金80)~
ほとんど何も起こらない。
--縁結び祈願(金40)~
確率で奥様系カードが手に入る。
--武運長久祈願(金250)~
城攻めには必須のアイテム「おふだカード」を貰える。これがないと勝っても「惜しい所で攻め切れませんでした」となり城は手に入らない((しかも相手の城の兵の数が減ることもないので、骨折り損のくたびれ儲けに終わる。))。
--子宝祈願(金60)~
奥様がいれば確率で子供が生まれる。


-''港''~
本州と北海道、佐渡、四国、九州、また四国と九州をつなぐ部分のそれぞれ両側に配置されている。
--金を払って渡してもらう。金がなかったり断ると船頭に脅されるが別に悪影響はない。


-''墓場''~
中国(島根)((「ゲゲゲの鬼太郎」で有名な水木しげる氏に由来。))地方に1つのみ。
--日本縦断ゲームでは幽霊に脅かされて1回休み。
--大名時は兵士が減るだけ。
--それ以外の場合、「きゃー こわい」なら何もない。「ゆうれいでたぞ」なら「戦国インベーダー」に発展。~
「戦国インベーダー」はクリアすれば侍(出世)ポイントが微増。やられた場合特にマイナスはない。


-''城''~
あばしり(北海道・網走)、あおもり(青森)、おおた(東京)、ういろう(名古屋)、よしもと(大阪)、ひろしま(広島)、とくしま(四国・徳島)の7ヶ所に存在。
--大名時は、自分の支配下の城ならば戻って滞在状態になる((滞在中は政治コマンドを実行し、再度動くためには「兵士」→「出兵」))。それ以外の城は「敵城」となり、山賊マス等と同様に強制ストップになり、攻め入ることになる。
--仕官後の場合でも、自分が仕えている城に戻れば滞在状態になる((滞在中は仕事コマンドを実行し、再度動くためには「命令を聞く」で、外に出る用事を言いつけられる必要がある。))。
--仕官後で自分の仕えていない城や、仕官していない侍(浪人)状態では、「仕官する」「城に忍び込む(「地獄門ゲームに発展」成功すれば「密書カード」入手、失敗で牢屋に入れられ3回休み)」「御前試合に参加する(参加費として金50必要(特定条件で免除)・勝利すれば仕官できる)」を選ぶ。
---既に仕官している状態でも、他の城に仕官し直す(実質的な鞍替え)こともできる。



-''たけし城''~
九州(鹿児島)に1つのみ。
--日本縦断ゲームではゴール地点。
--それ以外では紹介状をくれるので、仕官ゲームで正攻法ならまず目指すことになる。
---紹介状を持った状態で行くと、様々なイベントがあるが、そのほとんどがロクな結果にならない。


-''寺''~
九州(大分)に1つのみ。
-日本縦断ゲームではお布施として金をいくらか取られる。
--大名時は坊主から幽霊退治を頼まれ、お化け相手の「戦国インベーダー」。勝つとお礼にカードが2枚の貰え、負けると兵士が減る。
--それ以外の場合、賽銭はムダに金10を失うのみで、寺に寄付すると運が良ければ金額に応じてカードが貰える場合がある(うまくいけば金100で「ぞーりんげん」が手に入る)。~
坊主の悩みを聞くと「浮気がバレた」だと所持金の2/3を奪われてお礼にカードが貰える。「幽霊退治」を頼まれると戦国インベーダーになり勝てば侍ポイントが微増しカード2枚がお礼に貰える。



-''民家''~
日本全国にまんべんなくある。
--日本縦断ゲームでは一揆の準備をしているので様子を見るため1回休み。
--大名時はここで年貢を徴収できるが、一揆を起こされると「戦国インベーダー」に発展する。負けると金と兵士が半減。「休ませてくれ」を選ぶと1回休みだが、金いらずで回復できる。
--それ以外の戦国ゲームでもろくなことがない。「娘を嫁に欲しい」は支度金を要求されるが、金を出しても「普通が低確率で来る可能性がある」という程度、金を出さなければブスorどブス確定。嫁がほしいのなら下記の通り「力になるぞ」を選んだ方がいいし、そもそも「美人は100%得られない」ので、ここに嫁目当てで来ること自体お門違い。~
「メシを食わせてくれ」は金を出して体力回復できるが回復量は小さくコストパフォーマンスは悪い。~
「力になるぞ」は大体山賊か村の暴れん坊と剣術で戦うが、勝っても侍(出世)ポイントは微増する程度。「オラの娘もらってけろ」と言われることもあるが、この場合は普通奥様が来る可能性がそれなりにある。~
「金を貸してくれ」は絶対金は貸してはくれず(稀にカードをくれる)、運が悪いと怒らせて、その村人と剣術で戦うハメになる(勝っても何も得られない)。~
村人にせよ山賊にせよ剣術決闘で負けると体力が減る。この場合そこまで大ダメージではないが割合ではなく絶対値なので元々の体力が極端に低いと死ぬ可能性がある。~
「メシを食わせてくれ」で金を払わないと単に「すまねえだ」で何もなく終わるので止まっただけで安全にスルーしたいのであればそれが推奨される。


-''?''~
日本全国にまんべんなくある。
--日本縦断ゲームでは大雨で1回休みになったり、お金を拾ったり、天狗に連れ去られてランダムな場所に飛ばされたり本当に他のマスとは違う独立した効果。
--それ以外では「金山」「墓場」「戦場」「沼」「川」「山賊」「民家」のいずれかになる。


-''町''~
日本全国にまんべんなくある。入ると、下記中から行く場所を選ぶ。(日本縦断ゲームの場合「賭場」「福引屋」「仕事屋」「籠屋」の4つのみ)
--''賭場''
---掛け金30のサイコロ賭博で、予想した出目が当れば金150(掛け金の5倍)が貰えるが1/6に対して5倍では割に合わない。
---「いかさまカード」を持っていれば必ず当たるが強制的に1枚消費される。こんなはした金のために失うのは勿体ない。


--''カレー屋''(大名時は''食事'')
---豊富な種類のカレーがあり、「うんこかれー」は有名。~
最高値(金50)の「うんこかれー」は一気に最大の255まで回復するが、運が悪いと腹をこわして一回休みになる。しかし腹をこわす場合でも体力は最大値に回復するので破格のコストパフォーマンス。~
それ以外は、値段の分だけ体力が回復する。
---大名になると「しょくじする」の一択でメニューがなくなるので「うんこかれー」は食べられなくなる。この場合兵士の数+1(自分自身)の金が必要になり、しかも5~9程度しか回復しない((逆に兵士0なら一転コストパフォーマンスが抜群に良くなる。))。


--''寄席''(大名時は入れない)
---金15でお笑いのネタを仕入れる。確率で面白いかつまらないかになり、面白かったら「ネタカード」が手に入る。1回の入店で何度でも聞くことができる。


--''刀鍛冶''(大名時は''鉄砲屋'')
---「たけみつ(50)」「こしひかり(150)」「まさむね(500)」「ぞーりんげん(1000)」が売っている。~
「まさむね」や「ぞーりんげん」はクリア時のために是非とも欲しい所だが、かなり高いのがネック。一応、イベントで手に入る可能性はあるが確実に入手したいなら高値覚悟で買うしかない。~
「かたなをうる」の場合、持っている刀を全部まとめて売ることになる。
---殿の命令で鉄砲を買う時や大名になると「鉄砲屋」になり、鉄砲を買える。鉄砲は政略結婚の際の結納品になるため結構必要になる。

--''仕事屋''(大名時は入れない)
---文字通り仕事を斡旋してくれる。「普通の仕事」は50~70、「もっと金になる仕事」は80~110だが体力を10~20消耗し、「やばい仕事」は140~170だが失敗すると金も貰えず2回休み。~
因みに、この「もっと金になる仕事」は本作で数少ない「死亡(体力が0になる)」契機の1つである((戦場や金山でケガは割合ダメージなので255など高い場合かなり大ダメージになるが0にはまずならない))。

--''取引屋''
---その通りに4種類の品物を売買する所。値段は町によって違い、うまくやれば儲かる。
---大名になってから城に商人を呼ぶことでも登場するが、このときは1回1丁だけ鉄砲も売ってくれる上に品物の値段がさらに大きく高騰しており町で勝ってから城で売れば数千単位の儲けにもなる。


--''籠屋''
---乗せてもらうと以後3回出目の倍進めるようになる(同時に強制的に街を出る形になる)。確率で2倍要求されることがあるが、元々金30と安価なので気にならない。
---ラッキーナンバーが出て2度目を振った場合、それも1回分(合わせて2回分)という扱いになる。


--''保険屋''
---保険カードを貰うことができるが、上記の通り保険料が払えないと消滅してしまう。また1回の訪問で貰えるのは1枚のみなので、複数枚欲しいなら複数回来る必要がある。
---10枚持っていてもう1枚貰おうとすると満期となり金300貰えるが、それまでにかかる金と時間を考えると完全にマイナスでしかない。


--''道場''(大名時は入れない)
---「稽古をつけてもらう」は金10で門下生と剣術で戦う。勝てば侍(出世)ポイントが5~10アップ。5回連続稽古で勝つ(もちろん最低5ターン費やす)と美人の奥さんがもらえる。金10ない場合、タダで金15くれる((「貸してやる」ということだが返済は発生しない。))(再び入りなおしてその金で稽古をつけてもらうこともできる)。
---「道場破り」は門下生相手に剣術で5連戦する。負けると侍(出世)ポイントがマイナス2。5連勝できれば侍(出世)ポイントが30増える。同時に低確率でたけしが現れて、ある城への仕官を勧めてくれるので誘いに応じれば、その城まで一気にワープできる(紛らわしい言い方だが城まで移動させてくれるだけで、そのまま仕官できるわけではない。一応、その場合御前試合の参加費(金50)が不要になる特典はある)。
//やってみたけどプレイヤーだと大阪だろうが30しか貰えませんでした。攻略本では誰彼問わず大阪なら150とう書いてあるけどやっぱり大阪で150ってのはCPUだけっぽい


--''福引所''
---福引カードか金20で1回ふくびきができる(結果はテキスト告知のみ)。1等「恐山巡りツアー」を引くと、一気に東北の最北端まで飛ばされる。
---後述の必敗本では、1等を引くと最悪のように書かれているが、自身が大名になった場合、一度は恐山でお札をもらう必要があり、「あおもり城」か「おおた城」のどっちかを通らなければならず勝っても城が手に入らないムダな戦いをしなければらないため、それらをパスできて一気に飛べる利点はあり一概に最悪とは言い切れない(もちろん狙って出せたものではないが)。

--''宿屋''(大名時は''休憩'')
---大名時は兵士の分も負担する必要があり、休憩なら「(兵士+1)×3」宿泊なら「(兵士+1)×5」が必要。それ以外なら休憩で30、宿泊で68。
---休憩なら15前後、宿泊なら30前後(大名時は+1回休み)と割高ながら回復量は大したことないのであまり使えない。
---ただし、奥さんがいる場合は、ここで休憩や宿泊することで子供ができる場合があるので、見た目通り主要な用途はラブホである。子供は政略結婚では欠かせないので、大名になる前に作っておきたい。


#endregion

''ミニゲーム''は下記の7種類。

-''ゴルフゲーム''…ティグランドから打ってホールインワンのみを目指すゲーム(パットやアプローチなどはない)。パワーゲージが伸び縮みして、適切なパワーのタイミングを狙って打つ。適切なパワーで打った場合のみカップインする可能性がある。目安は灯篭の足より少し下(弱い)ぐらい。10球トライしてカップイン1つにつき10点。
--戦国ゲーム中では…主に「たけしマス」や「たけちゃんカード」使用時に発生することがあり、成功すれば前者ではカードがランダムで2枚貰え、後者なら金500が貰える。「日本縦断ゲーム」では、上記の通りゴールのたけし城に到着すると、ラストゲームで使われる。この時はいずれの場合でも一発勝負。

-''川渡りゲーム''…3列で8つの石(左に3つ、中に2つ、右に3つ)を飛んで向こう岸に渡るゲーム。「方向+A」で石を選んでジャンプして渡る(前のみ)。真ん中の列は川岸から跳ぼうとしても距離が足らず落ちてしまう(中央奥の石から向こう岸に跳ぼうとしても同じ)ので、最低3つの石を経由する必要がある。また、左右からでも最後に斜めジャンプをすると落ちてしまう。
当時放送されていた「たけし城」の名物ゲーム「竜神池」のようにニセの石が1つ混じっており、それを踏むと池に落ちる。また「出っ歯の飛び魚」という敵キャラがおり、それに触れても落ちた扱いになる。落ちれば0点、渡れば100点。
--戦国ゲーム中では…「川」のマスで全く同じことをする。突破すればカードが貰えて、落ちると持ち金が減る(大名になっている場合、兵士が減る)。

-''戦国インベーダーゲーム''…軍隊とお化けの2パターンがあるがどちらでも同じ。勿論モデルは昭和53(1978)年にタイトーが発売し、翌年一大ブームを巻き起こした『[[スペースインベーダー]]』。~
上記ゲームと同じく敵の玉を防ぐ衝立が6枚ある。敵は最初ザコ6体が出現して、攻撃しながら左右に直線移動して端に着くと、1歩前に前進する(プレイヤーと並ばれヨコから体当りされても負け)。その6体を全滅させれば、次またザコ6体が出るのだが同時にボス(最上段の空間を左右どちらかから現れ一直線に横切る)が出現する。~
ボスを倒されなければ何の意味もなく、逃してしまったら再度ザコ6体を一掃しなければ次のチャンスは来ない。またザコ、ボスとも次のグループに更新されるたびにスピードが増す。得点はボスのみ20点(ザコは単にボスへのチャンスを獲得するだけで何体倒しても0点)。ボスを5体倒すかプレイヤーがやられるまで続く。
--戦国ゲーム中では…大名時は主に山賊や民家での一揆時、それ以外では山賊になっている時に軍隊と戦う時や墓場などで幽霊が出た時に発生する。この場合はボスは5体出ることはなく1体倒せばクリア。大名時に負けた場合は兵士が減ってしまう。また自身が山賊でいる時に負けると山賊は解散になってしまう。勝つことで侍(出世)ポイントが微増。~
更に最初のボスで決めることができるとボーナス満載で非常においしいのでこれをマスターしているとゲーム自体の難易度がまるで変わってくる。

#region(美味しすぎるボーナスの数々)

--①最初のボスで決める(下記②③④条件のいずれにも当てはまらない場合)。 → 金300貰える(この時、「いかさまカード」の使い方を教えてもらえる)。
---これが一番最低で、これだけは大したボーナスではない。

--②衝立を一枚も破られず最初のボスで決める(下記③④条件のいずれにも当てはまらない場合)。 → クリアのキーアイテム「いかさまカード」を5枚もらえる。
---地味臭く思えるだろうが正攻法でこれだけ集めるのは結構手間がかかる。

--③発射数10発(8発や9発ではダメ)でクリア(この場合衝立が破られていても問題ない)。 → 金3000に加えて「インドの魔法カード」が5枚もらえる。
---大金はもちろんのこと「インドの魔法カード」は一定範囲内好きなところに止まれる(今いる場所に再度止まることもできる)ので非常に便利。これも正攻法ではなかなか入手しにくい。

--④発射数7発(ハズレなしの最低限の発射数)でクリア(この場合衝立が破られていても問題ない)。 → ''一気に大名になれる(既に大名になっている場合は空いている城をランダムで1つ貰える。)''。
--大名になるまでにかかる膨大な手間をカットできるのは非常に大きい。
---ただデメリットもゼロではない。~
兵士が0からスタート(普通の手順で大名になった場合は500から)するので、その手間が増えること。~
即座に大名になるので自分用の刀を用意する、または強い刀に買い替える猶予がない((大名になると町で刀が買えなくなり、たけしマスのゴルフなど偶然に頼るしかなくなる。))。
---また「仕官ゲーム」や「大名ゲーム」といったそれぞれのゲームでの勝利判定はされない(必然的に統一ゲームに強制移行される形になる)。
---大名になっていて「空き城を獲得する」場合に、これで最後の空き城を得た場合は勝利判定に移行されない。勝利判定に移行させるには一度プレイヤー間で戦争や政略結婚により城の領有権を移行させる必要がある。~
更にその空き城がない状態でこのボーナスを得るとフリーズしてしまう。
---一番最悪なのが、山賊(親分でも子分でも)になっている時に、これで大名になると山賊状態は解除されるが「山賊マス強制滞在のフラグ」はそのまま残っており、''毎回自分の番が来るたびに山賊相手に戦国インベーダーをしなければならないというハマリに近い状態''になってしまう。こうなるといくら勝っても兵士は増えないし((上記の通り、このボーナスで大名になると兵士0からスタート。大名時の山賊討伐成功で兵士が増えるのは割合依存なので0では「へいしが0にんふえました」となるだけ。勿論負けても「へいしのそんしつ まいなす 0」なので意味がない。))まさに毎回毎回''戦国インベーダー地獄''になってしまう(逆手に取って、これでハズレなしのボーナスで城を取りまくるのもアリだが)。~
一応、他のプレイヤーが「たけしまーく」を出して「あいてをうごかす」で山賊マスから動かしてくれればフラグが解除されてハマリから脱出できるが他力本願。

#endregion

-''地獄門ゲーム''…金山と城門の2パターンがあるが、これもまたどちらでも同じ。「たけし城」の名物ゲーム「自由への壁」に似たゲームで、3枚の壁のうち1つが通れなくなっており、それにぶつかると失敗となる。また道中にはカラスが飛んでおり、これにぶつかっても失敗となる。壁を1枚抜けるごとに20点で5枚抜ければゴール。
--戦国ゲーム中では…佐渡の金山マスに止まった場合や、城や寺の土蔵に忍び込む場合に発生。クリアするために抜ける壁の枚数は3枚~5枚でランダム。~
金山の場合、成功すると200~300程度の金が貰え、失敗すると体力が減る。~
忍び込む場合、成功すれば寺なら金が、城なら密書が手に入る。失敗すると3回休みになる。~


-''戦場ゲーム''…戦っている戦場を横切るゲーム。左右に兵士が並んでおりランダムで弾を撃ってくるので、それをかわしながら一直線に進む。抜け切るとゴールとなり100点、道中で被弾すると到達距離で10点単位の得点となる。
--戦国ゲーム中では…大名になっていない((大名になっている場合、COM相手で下記の「ジャンケンゲーム」になる。))状態で「戦場マス」(基本的にういろう城と、よしもと城の間にあるが「?」でもランダムに発生)に着くと発生。無事通り抜けられれば「いかさまカード」が1枚貰え、やられると体力が大幅ダウン。

-''剣術ゲーム''(プレイヤー対戦可)…文字通り1対1で剣術の決闘をする。このゲームは非常にステージのパターンが多い。Aボタンで刀を振り、時折ランダムでジャンケンが発生する(左でパー、上でチョキ、右でグー)。~
与えるダメージは持っている刀によって変わり、何もないなら1、「たけみつ」が2、「こしひかり」が3、「まさむね」が4、「ぞーりんげん」が5となる。ジャンケンで勝った場合は一律で1ダメージ。勝てば100点、負ければ0点。~
対コンピュータ戦では、「勝てる敵」と「正攻法では絶対勝てない敵(いくら連打してもこちらの攻撃がすべて受け止められてしまう)」が登場する。前者ならただ連打していればまず勝てる((ただしジャンケンが発生するので多少運が絡む。逆に言えば「正攻法では絶対勝てない敵」をジャンケン勝ちのダメージだけ繰り返して勝つことも不可能ではないが、それは相当ラッキーなケース))。~
「正攻法では絶対勝てない敵」も「いかさまカード」を使うと動きが止められるので、その方法で勝てる。
--戦国ゲーム中では…剣の稽古や、大名になっていない状態で戦いになると発生。大体対コンピュータが多い(プレイヤー同士は無印マスで重なった場合のみ)ので上記の通り、敵が「正攻法では絶対勝てない敵になるか否か」が9割9分を占めると言っても過言ではないので実質運ゲー。~
ただ、それが発生する局面でそれぞれ「正攻法では絶対勝てない敵」が出る頻度「必ず出る」「出やすい」「出にくい」が決まっている。~
必ず「正攻法では絶対勝てない敵」が出る代表的なのが御前試合や、統一ゲーム勝利時に襲ってくるたけし様の家来で、どちらの場合も、中央にマヌケな顔した殿様がいるのでわかりやすい。

-''ジャンケンゲーム''(プレイヤー対戦可)…小学生などが直線の縁石や平均台などを使って行う俗に言う「ドンジャンケン」で、何らかのボタンを押すと1歩進むので、ひたすら連打して走り、相手とぶつかったらジャンケンをして(出し方は剣術と同じ)、負けた方はスタートに戻って走り直し、ゴール(相手側のスタート)に着けば勝利。ステージは短距離・中距離(短距離の約1.25倍)・長距離(短距離の約1.5倍)3パターンがある。
他に累計で規定回数負けても負けとなる(ミニゲームモードでは一律50回なので、これで勝敗が決するケースはほとんどない)。その回数は、画面中央に表示されており、その数が5回を切ると「5」「4」「3」「2」「1」と数字になる(6回以上ある場合は「M」)。勝てば100点、負ければ0点。~
--戦国ゲーム中では…主に城攻めで発生。他には大名になっているプレイヤーが両者が同じ無印マスで重なった場合や、関所や戦場マス城攻めでも発生。他に仕官した後に下剋上を敢行してもこれになる。~
規定回数は「兵士の数/100(余りは切り捨て)」(例・733人なら7回)となるが、5000人以上の場合、何人いようが50回。((関所や戦場の場合、兵士に関係なくその場で決められるが大体プレイヤー側が有利な人数になっている。))。~
下剋上の場合は、プレイヤーは「2」しかない(つまり2回負けると終わり)に対して、相手は50なのでガンガン連勝して一気に決めない限り勝ち目がない。

-「パーティゲーム」(ミニゲーム専用モード)では最大100点。
-得点はゲーム終了後に発表される。0点の表記が2通りあり、0点か100点のゲームでは「''0てん''」(れーてん)、部分点があるゲームでは「''00てん''」(れーれーてん)となる。

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**評価点
-[[桃鉄シリーズ>桃太郎電鉄]]に先駆けてカードの概念を導入している。サイコロを振る代わりに使用することで特別な効果を発揮できる。
--矢が飛び交う戦場を突っ切ったり、街の賭場でバニーガールとサイコロ勝負をしたり、道場で剣術の稽古をしたり……と、イベントや出来ることはなかなか豊富に用意されている。またミニイベントが結構アホくさくて笑いが漏れる。
---例えば体力回復に訪れるカレー屋の最高性能の商品が「うんこかれー」で低確率で腹を下したり、グルーチョ・マルクス似の仕事屋で「やばい仕事」として暗殺を依頼されて失敗すると町方に捕まり牢に入れられる、関所でSM系の格好をした谷隼人似の役人に「そこのお前、怪しい奴だ、取り調べをするぞ」と言われる、などといった感じ。

-ミニゲームが7種類と多く、バラエティにも富んでいる。
--この時代のボードゲームにしては非常に豊富なミニゲームがあるので単調さを感じない。
--アクションやシューティングなど、その内容も豊富で被る要素がほとんどない。
--しかも上記の通り、これができるか否かで非常にその難易度が変わってくる。
---クセが強いものが多いが(特にゴルフや戦国インベーダー)、ちゃんとそれを練習できるモードがある。

-日本縦断ゲームは気軽に遊ぶ双六ゲームとしてそれなりの出来。
--ルールがシンプルでFCのメイン層である子供にも分かりやすい。
--適度にイベントが起きて、ボードゲームとして丁度良いプレイ時間のため気軽に遊べる。

-グラフィックは出来が良い。
--たけし軍団を元にした各地のキャラクターはそれとわかるキャラ付けで上手く2D絵に落とされており、グラフィックもFCであることを考えれば十分の出来。
---軍団以外でも当時のたけし関係者が多く、見た目でモデルがわかればより面白味が感じられる。
--神社や茶店、賭場などの女の子のグラフィックはモデルの居ないタイトーオリジナルのキャラだがけっこう可愛い。

-日本全土にまんべんなく配置され地域ごとに異なるイベント「たけしマス」は、テキストのみながら(たまにゴルフゲーム)ちゃんと地域ならではの個性を演出するイベントに分けられている(九州なら桜島、東北ならなまはげ等)。
--こういったところは後の『桃鉄シリーズ』にも似た「ゲームを通して郷土学習」にもなる。

**賛否両論点

-チートじみたCPUプレイヤー(後述の特殊な方法が必要)。
--侍状態ならプレイヤーだと「正攻法では絶対勝てない相手」が5回中1回は出てくるため((1戦単位ではそれに出くわす確率は高くないが5連続でそれを回避する確率となると結構低い。))成功しにくい「道場破り」を100%ではないがモリモリ成功させてくる(しかも大阪だとそれで侍ポイントが150も増える((人間のプレイヤーの場合でも特定条件で大阪なら150増える場合があるがCPUは大阪というだけで無条件で150。)))。
//やってみたけどプレイヤーだと大阪だろうが30しか貰えませんでした。攻略本では誰彼問わず大阪なら150とう書いてあるけどやっぱり大阪で150ってのはCPUだけっぽい
//たけし城だったかようすでみられる『たけし いわく』でさんちゃん(さんま)の故郷の道場を荒らせと言われた時だけかもしれない。
--大名になれば武運長久祈願で「おふだカード」さえ持っていれば、城攻めで必ず勝ってしまうし、自分の城に戻って徴兵すれば一気に兵力が5000になる。
--こんな具合にクリアに必要なポイントを猛スピードで溜めてくるので、初心者がそれを出し抜いて勝つのは至難の業だったりする(ただし港に着くと必ず船に乗ってしまうというアホな思考も持っている)。
---逆に言えば、このCPUプレイヤー相手に互角以上に渡り合えるようになった者はかなりのエキスパートと言える。そんな者同士がプレイヤー対戦すれば、かなりエキサイティングな戦いになる。
---日本縦断ゲームでもたけし城到着時、人間のプレイヤーは最後にゴルフをして失敗するとゴールできずにどこかに飛ばされる((特定条件で失敗しても「面倒だからお前の勝ちでいいや」とゴールを認めてくれる))が、CPUプレイヤーは問答無用でゴールする。

-滅多なことで死なない。
--一般的なRPG等のHPに該当する「ちから」が大幅に減る機会は戦場や金山でのケガなので割合ダメージでしかないため、これだけではゼロにはならず、固定値でダメージを喰らうのはせいぜい10~20程度。
--しかも、その機会の1つである「民家で怒らせた農民に負ける」は滅多に起きず、仕事屋での金になるけど疲れる仕事は自力で回避できる上に、ちからの消費量(1回毎に10~20の間でランダム)と現在のちからがビタで合致しないとこれで死ぬケースは起こり得ない(前者のほうが上回る場合は「そんな体力じゃ無理だね」と断られる)。
---死にまくって生き返りまくる一般的ゲームのバランスでは不自然とはいえ、こうも死なないのは流石にゲームとして疑問視される。

**問題点
-仕官系のゲームのルールが分かりづらい。
--クリアを目指す場合、やり方がわからないと途方にくれるばかりで、解法を見つけても作業の要素が強く、仮に天下統一クリアをしてもやり方が拙いと、上の通り不毛な結末を迎えてしまう。

-移動は十字ボタンで押した方向に進めるだけ一気に進む形式なので桃鉄や一般的なスゴロクの感覚でいると戸惑いやすい。また後戻りができない。

-遊ぶ相手がいない場合にコンピュータを対戦相手にすることもできるが、公開されていない。
--まるで裏技のようなやり方のややこしい隠しコマンドを入力する必要がある。
---もちろんそれを知って参戦させても上記の通りチートじみているので公平な対戦相手ではない。

-カードが10枚以上になった場合、捨てるカードを選ばなければならないのだが、それがみんな裏向きの中で選ばなければならない。
--ちゃんと把握していないと「おふだ」「ぞーりんげん」「美人奥様」といった大事なものを捨ててしまうハメになる。

-パスワードもバックアップもないので、仕官から天下統一までの通しプレイにはひたすら時間がかかりまくるのが痛い。
--コツを掴んだ上級者にとってはなくてもさして問題ではないが、初心者にやさしくない。

-戦国ゲーム内の「剣術ゲーム」が開始時点で勝負の決まる事実上の運ゲー。
--特に仕官ゲームにおいて最も重要なミニゲームなのだが、一見普通の剣術勝負に見えるが実際は開始時点で普通の勝負かどうやっても勝てないかの2パターンに分かれ、後者の場合は普通にやってはどう操作しても勝つ事が出来ない。
---その為、仕官する為には通常の勝負パターンになるまで挑戦を繰り返さねばならない。勝てば即座に仕官できる御前試合では必ず後者しか出ない。
---一応、絶対に負けるパターンでも勝つ方法自体は存在するが、「いかさまカード」を所持した上で隠しコマンドを入力しなければならず、普通にやっていては気づけない。
//攻略サイトじゃないんだから、隠し技の詳細なんて不要。概要だけで良い。

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**総評
ゲームの目的は分かりやすく見所も多く、題材も[[太閤立志伝]]の先取りで良い。~
メインとなる仕官、大名、統一ゲームは、仕官や出世の手段の分かり辛く、初心者向けに提示された正攻法では作業感の大きいゲームになっている。~
初心者同士では実力が拮抗していても、超スローペースでかなり作業感の強い対戦になりがちになる。初心者向けの日本縦断ゲームもあるが、こればかりやっていてもイマイチ単調すぎる点が拭えない。~
ただし、手慣れた者同士で対戦するなら非常に盛り上がる要素が多い。仕官、大名、統一ゲームだけでなく商人ゲームも、数多い手段をいかに有効に使うかもカギとなり、更に運も絡むため予定調和な展開になりにくい。~
カードやマス目の特性を知りつくし、ミニゲームのコツをマスターするのはもちろん大前提で、ノーリスクでコツコツ行くもよし、準備を入念して勝負もあり、逆転を狙ったイチかバチかの一発賭けに出る等々、多彩な戦略を知った上級者になってこそはじめて熱い対戦が楽しめるゲームと言えるだろう。

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**余談
-完全クリアを迎えた上である条件を満たすと出て来る一枚絵がファミコンの割りにはエロい。任天堂チェックをどう通ったのか?
またおそらく本作制作時の経験を活かし後の「[[爆笑!!人生劇場]]シリーズ」が作られたのだと思われる。

-ゲーム中でも、「紹介状を持った状態でたけし城を訪れると発生するイベント」で触れられるが、本作の攻略本が「挑戦状」同様に太田出版から発行された。
--当該書籍は「必敗本」と銘打たれているが負け方や嘘が書かれているわけではなく、ちゃんと中身は必勝本のような内容である。
--カバーの下にある表紙~裏表紙部分が「戦国出世すごろく」というゲームになっている珍しい特徴もある。
---裏表両面にまたがっているので、これでマジにすごろくをやろうとすると非常にやりづらい。

-本作に登場するカードに「ジョンソンカード」というものがあり、サイコロの出目の倍進める効果がある。
--もちろんそのネタは同年9月に開催されたソウルオリンピック100m男子決勝で9秒79という驚異的世界記録を出したもののドーピングで失格して一躍悪役ランナーとなったカナダのベン・ジョンソンである。上記攻略本ではその説明が「これを使ってサイコロを振ると出た目の2倍の数進むことができる。''薬カードとは関係なし''。」となっており地味にそれをネタにしている。
--ただし本作のゲーム自身はオリンピック以前の7月あたりには既にシステムが完成していたため純粋に最速の男としてジョンソンを起用したものと思われる(前年の世界陸上でそれまでの世界記録9秒93を0.1秒も縮める9秒83を叩き出していた((この記録もドーピングによるものだったが発覚したのは1989年のこと。何よりソウルオリンピックまではドーピング自体が発覚しておらず普通に「最速の男」だった。)))。

-説明書の刀カードの説明では「たけとら」という見知らぬ刀がラインナップに入っている。
--説明書では「たけとら/まさむね/こしひかり/たけみつの4種類があって攻撃力が違うぞ」(原文ママ)と、実際に登場する3つが強い方から並んでいるので「たけとら」が「ぞーりんけん」に直前で名前が変わったと思われる。

-関西地区のたけしマスでは「こうしえんで はりきりすたじあむを やろーぜ」誘われるイベントがある。
--もちろん同年夏に発売され一大ヒットとなった野球ゲーム『[[究極ハリキリスタジアム]]』のことである。実際にミニゲームでプレーするわけではないが、一気に体力がマックスになるおいしいイベント。
---上記ゲームは当時もっともスタンダードだったプロ野球モデルのゲームで、甲子園(高校野球)ではないがこの頃から構想があったのか本作から3年半ほど後の1992年3月には『[[究極ハリキリ甲子園]]』が発売された。

-たけしマスでのたけし不在時のメッセージ「たけしさん きょうはおやすみです さんちゃんいわく なんやまたかいな」の元ネタは『オレたちひょうきん族((1981年から8年間放送開始されたフジテレビのバラエティ番組。))』で、この番組の収録をサボってばかりいた当時のたけしを「さんちゃん」こと明石家さんまがディスったネタ。この頃はTBSの「[[加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ>カトちゃんケンちゃん]]」に完全に人気を奪われていた末期で視聴率も10%を切ることが珍しくないほど極度に低迷していたこともあって、元ネタを知らないという人も多い((ひょうきん族自体が当時の裏番組でザ・ドリフターズの冠番組である『8時だョ!全員集合』を1985年に終了に追い込むほどの人気を誇っていたのだが、後継番組の加トちゃんケンちゃんにリベンジされた形となっている。))。

-本作は確かに『風雲!たけし城』名物の『竜神池』『自由への壁』を模したミニゲームが搭載されているし「たけし城」という名の城が登場するがまったくのオリジナルで番組のゲーム化作品ではない。
--そして『風雲!たけし城』を公式にゲーム化したファミコン作品は『[[ファミリートレーナーシリーズ8 突撃!風雲たけし城]]』『[[ファミリートレーナーシリーズ9 風雲たけし城 二]]』と2作品存在する。しかも前者は本作より1年近くも前に発売されている。
--だが、両作品とも名前の通り専用の『マットコントローラー』で走ったり跳んだりでプレーする『ファミリートレーナーシリーズ』の作品であり、それも衰えが見え始めた後期の作品な上にレトロゲームブームが本格化するまでは『マットコントローラー』は中古品の入手も難しかったこともあってプレイする機会が大きく失われていた。
---一方本作は普通のコントローラーでプレイできるので上記のような理由から「たけし城のゲーム」と言われると正式な2作品を差し置いて本作を連想する人が多い。

-CMでは三波春夫氏の曲『世界の国からこんにちは』((元々は1970年の「大阪万博」のテーマ。))の替え歌を、たけし自身がお祭りムードで騒がしく歌っている。
--この「CMでたけし自身が歌う」というスタイルは『挑戦状』の流れを汲んでいると言える。
--また、上記曲は1990年に『[[スーパーマリオワールド]]』のCM((スーパーファミコンのローンチのためハードのCMも兼ねている。))でも違う替え歌で使われた。

#region(CM「たけしの国からこんにちは」)
&video(https://www.youtube.com/watch?v=i9cHlQnV35s)
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