国連・子どもの権利委員会 定期報告書ガイドライン(改訂第3版)


子どもの権利委員会
第65会期(2014年1月13-31日)
CRC/C/58/Rev.3(2015年3月3日/原文英語
日本語訳:平野裕二〔日本語訳PDF

子どもの権利に関する条約第44条第1項(b)に基づいて締約国が提出する定期報告書の報告の形式および内容に関する条約別指針

I.序および報告の目的

1.子どもの権利条約第44条に基づき、各締約国は、条約に基づく義務を実施するためにとられた措置に関する報告書を子どもの権利委員会に提出することを約束している。第1回報告書はその締約国について条約が効力を生じたときから2年以内に提出するものとされ、その後、定期報告書を5年ごとに提出するものとされている。この指針は定期報告書に適用されるものである。条約に基づく第1回報告書をまだ提出していない締約国は第1回報告書に関する指針 [1] を参照するよう求められる。
[1] CRC/C/5.
2.子どもの売買、児童買春および児童ポルノに関する子どもの権利条約の選択議定書(OPSC)ならびに武力紛争への子どもの関与に関する子どもの権利条約の選択議定書(OPAC)は、各締約国に対し、それぞれ選択議定書の規定を実施するためにとられた措置についての報告を要求している [2]。各選択議定書に基づく第1回報告書は、関連する選択議定書がその締約国について効力を生じたときから2年以内に提出するものとされている。締約国は、OPSCおよびOPACに基づく第1回報告書を起草する際、関連の選択議定書に特化した指針 [3] にしたがうことが求められる。両選択議定書は批准したものの条約を批准していない締約国も、OPSCおよびOPACに基づく第1回報告書を起草する際、それぞれの選択議定書に特化した指針にしたがうべきである。
[2] OPSC第12条およびOPAC第8条参照。
[3] 委員会は、子どもの売買、児童買春および児童ポルノに関する選択議定書についての改訂報告指針(CRC/C/OPSC/2)を2006年9月に、武力紛争への子どもの関与に関する選択議定書についての改訂報告指針(CRC/C/OPAC/2)を2007年9月に、採択した。
3.両選択議定書に基づく第1回報告書を提出した締約国は、条約第44条に基づいて委員会に提出する定期報告書に、両選択議定書の実施に関する最新の情報を記載するものとする。本指針において両選択議定書に言及している節は、両選択議定書に基づく第1回報告書をすでに提出した締約国に向けたものである。
4.条約の締約国であって両選択議定書のいずれかまたは双方をまだ批准していない国は、条約の実施に関する報告については本指針にしたがうものとし、両選択議定書に関連する情報は無視するべきである。
5.子どもの権利条約に特化したものである本指針は、「国際人権条約に基づく報告に関する調和化指針(共通コアドキュメントおよび条約別の文書に関する指針を含む)」(HRI/GEN/2/Rev.6、第1章、最新改訂2009年)にしたがって策定されたものであり、同調和化指針に掲げられた、共通コアドキュメントの作成および提出に関する指針とあわせて適用することが求められる。この2つの指針は、あわせて子どもの権利条約および両選択議定書に基づく報告の基礎となるものである。条約に基づく報告書は2つの文書、すなわち共通コアドキュメントおよび条約別文書(「条約別報告書」という)から構成される。2014年1月31日に採択された本指針は、子どもの権利委員会が2010年10月1日(CRC/C/58/Rev.2)および2005年6月3日(CRC/C/58/Rev.1)に採択した指針に代わるものである。
6.締約国は、調和化指針に掲げられた一般的な指針および要件、とくに報告プロセス(第I節)、報告書の形式(第II節)、報告書の内容(第III節)および国内レベルでの報告プロセス(パラ45)に関する指針および要件を考慮することが求められる。

II.共通コアドキュメント

7.共通コアドキュメントは、調和化指針にしたがって委員会に提出される報告書の不可欠な一部をなすものである。共通コアドキュメントには、報告国についての一般的情報、人権の保護および促進に関する一般的枠組み〔についての情報〕ならびに差別の禁止、平等および効果的救済措置についての情報を記載することが求められる。総会決議68/268(パラ16)にしたがい、共通コアドキュメントは42,400語を超えるべきではない。
8.一般論として、共通コアドキュメントに掲げられた情報は、委員会に提出する条約別報告書で繰り返すべきではない。締約国は、条約別報告書を提出する際、共通コアドキュメントの情報を更新することが求められる。調和化指針パラ27にしたがい、委員会は、共通コアドキュメントに記載された情報が古くなっていると考えるときは共通コアドキュメントの更新を要請する場合がある。
9.委員会は、締約国が共通コアドキュメントを提出していないとき、または共通コアドキュメントの情報が最新のものでないときは、あらゆる関連の情報が条約別報告書に記載されなければならないことを強調する。

III.条約別報告書

A.形式および内容

10.本指針は条約別定期報告書の作成に関するものである。条約別報告書には、報告国における条約の実施および両選択議定書(該当する場合)の実施に関連する情報を記載することが求められる。総会決議68/268(パラ16)にしたがい、条約別報告書は21,200語を超えるべきではなく、かつマイクロソフトWord形式で提出されるべきである。
11.委員会は、条約および両選択議定書(該当する場合)の規定の実施に関して締約国が提供する情報においては、委員会が前回行なった関連の勧告に具体的に言及し、かつ当該勧告について実際にどのような対応がとられたかについての詳細を記載するべきであることを強調する。勧告が実施されてこなかった理由の説明および直面した主要な障壁についての詳細が、当該詳細を克服するために構想されている措置に関する情報とともに、提供されるべきである。
12.条約別報告書には、委員会が採択した関連の一般的意見との関係における条約および両選択議定書(該当する場合)の規定の実施に関する情報、ならびに、法律、法制度、判例、制度的枠組み、政策およびプログラムが、締約国の管轄内にある子どもに、乳幼児期から思春期までのさまざまな年齢層および子どもが有する特別なニーズごとにどのように影響を及ぼしているかに関する、より分析的な性質の情報も記載することが求められる。人権保護のための一般的枠組みについて共通コアドキュメントに記載されている情報は、繰り返すべきではない。
13.締約国は、条約別報告書において共通コアドキュメントに記載された情報を参照するよう求める場合、当該情報が提供されている共通コアドキュメントのパラグラフを正確に示すことが求められる。
14.一般的な統計的情報は共通コアドキュメントに記載されるべきであるが、条約別報告書には、条約および両選択議定書(該当する場合)の実施に関連する具体的なデータおよび統計(年齢、性別その他の関連する基準によって細分化されたもの)を記載することが求められる。締約国は、本指針の付属文書で示されている統計的情報を記載するべきである。統計は、委員会の作業言語(英語、フランス語またはスペイン語)のいずれかで、別添の付属文書として提出することが求められる。資源の制約から、付属文書の翻訳は行なわれない。
15.各国は、委員会の作業言語のいずれかで利用可能とされている場合には、報告書で言及した立法上、司法上、行政上その他の文書の写しを別途提出することもできる。これらの文書は翻訳されず、かつ配布のために複製されることもないが、委員会の参照に供される。
16.条約別報告書においては、締約国の前回の定期報告書が委員会によって審査されたときから現在の報告書が提出されるときまでの期間を対象とすることが求められる。

B.報告書に記載されるべき実質的情報

17.条約別報告書には、委員会が定めた諸権利の「クラスター」(後掲)にしたがって情報を記載することが求められる。締約国は、条約および両選択議定書(該当する場合)の規定が全面的に尊重される状態の達成について見られた進展および直面した課題を明らかにするべきである。とくに、締約国は、委員会の前回の総括所見に掲げられた勧告を実施するためにとった措置について、諸権利の各クラスターとの関連で具体的情報を提供するよう求められる。両選択議定書の規定の実施との関連で求められる情報については具体的に明らかにする [4]。
[4] 条約別報告書で両選択議定書についての情報を提供する締約国は、何を記載すべきかに関する指針として、両選択議定書についての報告指針を参照してもよい。

1.実施に関する一般的措置(条約第4条、第42条および第44条第6項)

18.条約別報告書の本節には、条約および選択議定書に関連する具体的な留保および宣言についての情報ならびに当該留保および宣言を限定しまたは撤回するための努力についての情報を記載することが求められる。条約または両選択議定書(該当する場合)のいずれかの条文に関するいかなる留保または宣言についてもその理由が説明されるべきであり、かつそれを維持するか否かが明らかにされるべきである。武力紛争への子どもの関与に関する選択議定書(OPAC)の締約国であって、自国の軍隊への自発的入隊の最低年齢に関する拘束力のある宣言(第3条)において18歳未満の年齢を明らかにした国は、当該最低年齢の引上げが行なわれたか否かを明らかにするよう求められる。
19.本節において、締約国は、条約および両選択議定書(該当する場合)との関係で、次の点に関する最新の関連情報を提供するよう求められる。
  • (a) 国内法および国内実務を再検討し、かつ条約および両選択議定書に全面的に一致させるためにとられた措置。OPACおよびOPSCの締約国は、各選択議定書について関連する刑法上の規定および適用されるその他の法律の規定の詳細を提供するよう求められる。
  • (b) 子どものための包括的な国家的戦略およびこれに対応する行動計画が採択されたか、ならびに、当該戦略等がどの程度実施されかつ評価されたか。当該戦略等が全般的な開発戦略および公共政策の一部に(どのように)位置づけられているか。当該戦略等が具体的な部門別戦略および計画と(どのように)関連しているか。連邦政府の場合、子どものための計画が連邦または中央のレベルを超えて(どの程度)適用されているか。
  • (c) 条約および両選択議定書の実施を調整する全般的責任はどの政府機関が有しているか、および、当該政府機関はどの程度の権限を与えられているか。
  • (d) 条約および両選択議定書の実施のために配分されている予算は明確に特定されており、かつ、子どものための包括的な国家的戦略およびこれに対応する計画との関連でモニタリングが可能とされているか。
  • (e) 国際援助および開発援助は、条約、両選択議定書ならびに関連の国家的戦略および計画の実施のためにとくに提供されているか。
  • (f) 条約および両選択議定書の実施を監視するための独立した国内人権機関は設置されたか、および、当該機関は子どもまたはその代理人による個別の苦情を受理しているか。OPACの締約国は、軍学校および軍隊を監視する権限が当該機関に与えられているか否か、および、軍隊への自発的入隊が18歳未満で認められるか否かについて明らかにするよう求められる。
  • (g) 条約およびその選択議定書の原則および規定を、広報、研修および学校カリキュラムへの統合を通じておとなおよび子どもに対して同様に広く知らせるためにとられた措置。
  • (h) 報告書および総括所見を、公衆一般、市民社会、企業団体、労働組合、宗教団体、メディア等が適宜広くできるようにするために行なわれているまたは予定されている取り組み。
  • (i) 非政府組織ならびに子どもグループおよび若者グループを含む市民社会組織とどのように協力しており、かつ、条約および両選択議定書の実施の計画および監視にこれらの組織がどの程度関与しているか。
20.このクラスターにおいて、締約国は、子どもによる権利の享有に影響を及ぼす可能性のある企業(とくに天然資源利用業、製薬業および農産業)の活動が評価の対象とされているか、ならびに、当該影響を調査し、判断し、是正しかつ規制するための措置がとられているかについての情報を提供するよう求められる。
21.このクラスターにおいて、締約国はまた、委員会の一般的意見のうち、子どもの権利の保護および促進における独立した国内人権機関の役割についての2号(2002年)、子どもの権利条約の実施に関する一般的措置についての5号(2003年)および企業セクターが子どもの権利に与える影響に関わる国の義務についての16号(2013年)も考慮に入れるよう求められる。

2.子どもの定義(第1条)

22.本節において、締約国は、国内法令上の子どもの定義に関わる条約第1条についての、関連の最新情報を提供するよう求められる。成年が18歳未満である場合、締約国は、すべての子どもがどのように18歳に達するまで保護されかつ条約上の利益を享有しているか、明らかにするべきである。締約国は、国内法における女子および男子の最低婚姻年齢を明らかにするよう求められる。

3.一般原則(第2条、第3条、第6条および第12条)

23.このクラスターにおいて、締約国は次の点に関して関連の情報を提供するよう求められる。
  • (a) 差別の禁止(第2条)
  • (b) 子どもの最善の利益(第3条)
  • (c) 生命、生存および発達に対する権利(第6条)
  • (d) 子どもの意見の尊重(第12条)
24.差別を防止し(第2条)、かつ不利な状況に置かれた子どもが自己の権利を享有しかつ行使できることを確保するためにとられた特別措置に関して、共通コアドキュメントに記載された情報を補完する情報が提供されるべきである。適切なときは、ジェンダーに基づく差別と闘うための措置、ならびに、障害のある子ども、マイノリティに属する子どもおよび先住民族である子どもによる権利の全面的共有を確保するためにとられた措置についての情報を提供することが求められる。
25.締約国は、効力を有している立法上、司法上、行政上その他の措置、とくに子どもの最善の利益(第3条)および子どもの意見の尊重(第12条)の原則が立法上、行政上および司法上の決定においてどのように扱われ、かつ実施されているかについての情報を提供するよう求められる。
26.生命、生存および発達に対する権利(第6条)に関しては、子どもがこの権利を差別なく享有することを確保するためにとられた措置についての情報が提供されるべきである。締約国は、次の目的のためにとられた措置を明らかにするよう求められる。
    • (a) 18歳未満の者が行なった犯罪について死刑が科されないことを保障するための措置
    • (b) 子どもの死亡および超法規的殺害を登録するための措置
    • (c) 子どもの自殺を防止し、かつ新生児殺を根絶するための措置ならびに子どもの生命、生存および発達に対する権利に影響を及ぼす他の関連の問題に関する措置
27.このクラスターにおいて、締約国は、委員会の一般的意見のうち、自己の最善の利益を第一次的に考慮される子どもの権利についての3号(2013年)、意見を聴かれる子どもの権利についての12号(2009年)および先住民族の子どもとその条約上の権利についての11号を考慮に入れるよう求められる。

4.市民的権利および自由(第7条、第8条および第13~17条)

28.このクラスターにおいて、締約国は次の点に関して関連の最新情報を提供するよう求められる。
  • (a) 名前および国籍(第7条)
  • (b) アイデンティティの保全(第8条)
  • (c) 表現の自由および情報を求め、受けかつ伝える権利(第13条)
  • (d) 思想、良心および宗教の自由(第14条)
  • (e) 結社および平和的集会の自由(第15条)
  • (f) プライバシーの保護および肖像の保護(第16条)
  • (g) 多様な情報源からの情報へのアクセスおよび子どもの福祉に有害な資料からの保護(第17条)
29.適切なときは、子どもの権利の促進および保護との関連でメディアが果たしている特別な役割についての情報を提供することもできる。

5.子どもに対する暴力(第19条、第24条第3項、第28条第2項、第34条、第37条(a)および第39条)

30.このクラスターにおいて、締約国は次の点に関して関連の最新情報を提供するよう求められる。
  • (a) 虐待およびネグレクト(第19条)
  • (b) 女性性器切除ならびに早期婚および強制婚を含む(ただしこれに限られない)あらゆる形態の有害慣行を禁止しかつ解消するための措置(第24条第3項)
  • (c) 性的搾取および性的虐待(第34条)
  • (d) 拷問または他の残虐な、非人道的なもしくは品位を傷つける取扱いもしくは処罰(体罰を含む)を受けない権利(第37条(a)および第28条第2項)
  • (e) 被害を受けた子どもの身体的および心理的回復ならびに社会的再統合(第39条)を促進するための措置
  • (f) 子どものためのヘルプラインが利用できるか否か
31.このクラスターにおいて、締約国は、委員会の一般的意見のうち、体罰その他の残虐なまたは品位を傷つける形態の罰から保護される子どもの権利についての8号(2006年)、あらゆる形態の暴力からの自由に対する子どもの権利についての13号(2011年)、および、有害慣行に関する合同一般的勧告/意見(女性差別撤廃委員会の合同一般的勧告31号/子どもの権利委員会の一般的意見18号、2014年)を考慮に入れるよう求められる。

6.家庭環境および代替的養護(第5条、第9条~11条、第18条第1項および第2項、第20条、第21条、第25条ならびに第27条第4項)

32.このクラスターにおいて、締約国は、次の点に関して、効力を有している主要な立法上、司法上、行政上その他の措置についての関連の最新情報を提供するよう求められる。
  • (a) 家庭環境、および、子どもの発達しつつある能力に一致したやり方による親の指導(第5条)
  • (b) 両親の共通の責任、両親に対する援助および保育サービスの提供(第18条)
  • (c) 親からの分離(第9条)
  • (d) 家族再統合(第10条)
  • (e) 子どもの扶養料の回復(第27条第4項)
  • (f) 家庭環境を奪われた子ども(第20条)
  • (g) 措置の定期的審査(第25条)
  • (h) (国内および国際)養子縁組(第21条)
  • (i) 不法移送および不返還(第11条)
  • (j) 親が収監された子どもおよび母親とともに刑務所で生活している子どもの保護を確保するための措置
33.このクラスターにおいて、締約国は、乳幼児期における子どもの権利の実施についての委員会の一般的意見7号(2005年)を考慮に入れるとともに、子どもの代替的養護に関する指針(総会決議64/142付属文書)を考慮するよう求められる。

7.障害、基礎保健および福祉(第6条、第18条第3項、第23条、第24条、第26条、第27条第1~3項および第33条)

34.このクラスターにおいて、締約国は、障害のある子どもについて、ならびに、あらゆる種類のサービス、移動手段および制度へのアクセスならびにとくに教育および文化的活動へのアクセスを通じてその尊厳、自立およびコミュニティへの積極的参加を確保するためにとられた措置について、関連の最新情報を提供するよう求められる(第23条)。
35.このクラスターにおいて、締約国は次の点に関して関連の最新情報を提供するよう求められる。
  • (a) 生存および発達(第6条第2項)
  • (b) 健康および保健サービス(とくにプライマリーヘルスケア)(第24条)
  • (c) もっとも広がっている健康上の課題に対応するための取り組み、子どもの身体的および精神的健康および福祉を促進するための取り組み、ならびに、感染症および非感染性疾患を予防しかつこれに対応するための取り組み
  • (d) 青少年のリプロダクティブヘルスに関わる権利、および、健康的なライフスタイルを促進するための措置
  • (e) 子どもを有害物質濫用から保護するための措置(第33条)
36.このクラスターにおいて、締約国は次の点に関する情報も提供するよう求められる。
  • (a) 社会保障ならびに保育サービスおよび保育施設(第26条および第18条第3項)
  • (b) 生活水準について、ならびに、子どもの身体的、精神的、霊的、道徳的および社会的発達を確保するためならびに貧困および不平等を削減するためにとられた措置(栄養、衣服および住居に関わる物質的援助および支援プログラムを含む)(第27条第1~3項)
37.このクラスターにおいて、締約国は、委員会の一般的意見のうち、HIV/AIDSと子どもの権利についての3号(2003年)、子どもの権利条約の文脈における思春期の健康と発達についての4号(2003年)、障害のある子どもの権利についての9号(2006年)および到達可能な最高水準の健康を享受する子どもの権利(第24条)についての15号(2013年)を考慮に入れるよう求められる。

8.教育、余暇および文化的活動(第28条~31条)

38.このクラスターにおいて、締約国は、次の点に関連して、子ども(とくに不利な状況および脆弱な状況に置かれた子ども)によるそれぞれの権利の全面的享有を乳幼児期から高等段階ならびに職業教育および職業訓練に至るまで確保するための法律および政策、その実施、質の基準、財源および人的資源ならびにその他の措置に関する、関連の最新情報を提供するよう求められる。
  • (a) 教育に対する権利(職業上の訓練および指導を含む)(第28条)
  • (b) 教育の目的(第29条)(教育の質にも言及すること
  • (c) 先住民族集団およびマイノリティ集団に属する子どもの文化的権利(第30条)
  • (d) 人権教育および公民教育
  • (e) 休息、遊び、余暇、レクリエーションならびに文化的活動および芸術的活動(第31条)
39.このクラスターにおいて、締約国は、委員会の一般的意見のうち、教育の目的についての1号(2001年)、乳幼児期における子どもの権利の実施についての7号(2005年)、障害のある子どもの権利についての9号(2006年)ならびに休息、余暇、遊び、レクリエーション活動、文化的生活および芸術に対する子どもの権利(第31条)についての17号(2013年)を考慮に入れるよう求められる。

9.特別な保護措置(第22条、第30条、第32条、第33条、第35条、第36条、第37条(b)~(d)および第38条~40条)

40.このクラスターにおいて、締約国は、次の子どもを保護するためにとられた措置に関する関連情報を提供するよう求められる。
  • (a) 出身国外にあって難民としての保護を求めている子ども(第22条)、保護者のいない庇護希望者である子ども、国内避難民である子ども、移住者である子どもおよび移住の影響を受けている子ども
  • (b) マイノリティ集団または先住民族集団に属する子ども(第30条)
  • (c) 路上の状況にある子ども
  • (d) 搾取の状況にある子ども(その身体的および心理的回復ならびに社会的再統合のための措置を含む)
    • (i) 児童労働を含む経済的搾取(第32条)(適用される最低年齢に具体的に言及するものとする)
    • (ii) 麻薬および向精神薬の不法な生産および取引における子どもの使用(第33条)
    • (iii) 性的搾取および性的虐待(第34条)
    • (iv) 売買、取引および誘拐(第35条)
    • (v) その他の形態の搾取(第36条)
  • (e) 法に抵触した子ども、犯罪の被害者および証人である子どもならびに少年司法
    • (i) 少年司法の運営(第40条)、別に設けられた特別裁判所の有無および適用される最低刑事責任年齢
    • (ii) 自由を奪われた子ども、および、子どものいかなる逮捕、拘禁または収監も最後の手段としてかつもっとも短い期間で用いられ、かつ法的その他の援助が速やかに提供されることを確保するための措置(第37条(b)~(d))
    • (iii) 少年の刑(とくに死刑および終身刑の禁止)(第37条(a))ならびに修復的アプローチに基づく代替的制裁の有無
    • (iv) 身体的および心理的回復ならびに社会的再統合(第39条)
    • (v) 条約、両選択議定書(該当する場合)および少年司法分野における他の関連の国際文書(子どもの犯罪被害者及び証人に関わる事項における正義についてのガイドライン(経済社会理事会決議2005/20付属文書)を含む)についての、少年司法制度に関与するすべての専門家(裁判官、検察官、弁護士、法執行官、出入国管理官およびソーシャルワーカーを含む)を対象とする研修活動の発展
  • (f) 武力紛争下の子ども(第38条)(身体的および心理的回復ならびに社会的再統合(第39条)を含む)
41.このクラスターにおいて、締約国は、委員会の一般的意見のうち、出身国外にあって保護者のいない子どもおよび養育者から分離された子どもの取扱いについての6号(2005年)、少年司法における子どもの権利についての10号(2007年)および先住民族の子どもとその条約上の権利についての11号(2009年)を考慮に入れるよう求められる。

10.子どもの売買、児童買春および児童ポルノに関する子どもの権利条約の選択議定書のフォローアップ

42.子どもの売買、児童買春および児童ポルノに関する子どもの権利条約の選択議定書の締約国は、次の点に関する情報を提供するよう求められる。
  • (a) 選択議定書に基づく委員会の前回の勧告の実施。
  • (b) 選択議定書の実施に向けてとられた法律上および政策上の措置に関わる重要な進展(第2条および第3条に定義されたすべての行為が締約国の刑法に編入されたか否かおよび当該犯罪についての域外裁判権が行使されたか否かを含む)。
  • (c) 選択議定書上の犯罪についての法人の責任を確立するためにとられた措置。
  • (d) 防止措置、および、選択議定書上の犯罪の有害な影響に関する意識の促進。
  • (e) 選択議定書上の犯罪の被害を受けた子どもの社会的再統合ならびに身体的および心理的回復に対応するためならびにこのような子どもが賠償請求手続にアクセスできることを確保するためにとられた措置。
  • (f) 選択議定書で禁じられている慣行の被害者および/または証人である子どもを刑事司法手続のあらゆる段階で保護するためにとられた措置。
  • (g) 選択議定書で対象とされている犯罪の防止、摘発、捜査、訴追および処罰に関わる国際協力を国内機関および関連の地域機関もしくは国際機関ならびに関連の国内的および国際的非政府組織の間で促進するための取り組み。
  • (h) 選択議定書で対象とされている犯罪の被害者の身体的および心理的回復、社会的再統合ならびに帰還の援助を目的とした国際協力を支援するためにとられた措置、および、国際機関の活動に対する支援。

11.武力紛争への子どもの関与に関する子どもの権利条約の選択議定書のフォローアップ

43.武力紛争への子どもの関与に関する子どもの権利条約の選択議定書の次の点に関する情報を提供するよう求められる。
  • (a) 選択議定書に基づく委員会の前回の勧告の実施。
  • (b) 義務的徴募に関する最低年齢。
  • (c) 自発的入隊に関する最低年齢。
  • (d) 選択議定書の実施に向けてとられた法律上および政策上の措置に関わる重要な進展、および、これらの犯罪についての裁判権が行使されたか否か(域外的行使を含む)。
  • (e) 子どもが敵対行為に直接参加したか否か。
  • (f) 徴募されまたは敵対行為において使用された子どもの身体的および心理的回復に対応するために、とくに技術的協力および資金的援助を通じてとられた措置。
  • (g) 武力紛争の影響を受けた子どもを特定する目的で庇護希望者および移住者である子どものスクリーニングが実施されているか否か、ならびに、そのように特定された子どもに対して身体的および心理的回復のための十分な援助が提供されているか否か。
  • (h) 子どもが、徴募されまたは敵対行為において使用された際に行なった戦争犯罪について罪を問われたか否か。



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