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1 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)12:02:03.28ID:fzhMwiqy0
0.カレンダー
「もうそろそろだね…」
四月の下旬、親戚に安く借りてる為でかい声で言えないが、ボロい安アパートの二階の一室で、俺と向かい合って彼女──卯月桜は言った
言い、返事を聞く前に古く隙間風の吹き込みそうな窓に目を向ける
タバコの脂で茶色く染まった壁に掛けられたボロい室内に対し浮くほど新しい時計の秒針がカチッカチッと急かす
「そうだな……」
俺は気のない返事をし、釣られて窓を眺めた。窓には裏庭に植えられた遅咲きの柳桜が風に吹かれはらはらと散っているのが映っていた
部屋から漏れる蛍光灯の明かりと半分欠けた月にライトアップされた桜よりも色濃い花びらが、急な突風に煽られスッと流れる向きを変えるのを見届けながら、彼女は、言う
「ごめんね…私達が居るせいで彼女と一緒に居られる時間が少なくて…」
俺は、少しムッとして彼女のまだ流れる桜の花びらから目を離していない横顔を睨んだ
その瞳には、桜色というには少し濃いピンクの桜が映っていて、思わず息を呑むほどには綺麗だった

2 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)12:02:17.03ID:FHOZF1SN0
ああ、ガムやるよ

3 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)12:02:51.00ID:fzhMwiqy0
「あはは、また君はそんなことないって言うよね?」
「当たり前だろ?」
急に振り返りこっちを見つめる顔が眩しくて…痛くて、俺は思わず目を逸らし、苦々しいものを吐き出すように続けた
「俺は、アイツが好きだ。けど、お前たちだって……」
「じゃあ、私とキス…できる?」
彼女は、俺を試すように笑いながら尋ねる
その笑顔はすでに答えを知り、それでも敢えて聞く顔だった
その顔に隠されたものが何かはわからない…けど俺は、返事ができずボロボロの畳と向かい合った
「ふふふ、出来ないよね?わかってるよ、君が好きなのはあの子だけだもん」
「………ごめん」
なにも答えられない俺は、ただ一言謝った
「えへへ、それにあの子は全部受け止めて欲しいって言ったけど、その意味もわかってる?」
「?…それって……」
彼女が一瞬悲しそうな顔をする。けど、別れる時は笑顔と決めているらしい彼女は、すぐに笑顔に戻った
「教えてあげませんっ!来年会うときまでに理解しといてね?ほら、もう時間……」
時計は無情に12時1分前を示していた。彼女とともに居られる時間ももう秒読み段階だ
悲しくないわけがないのに、彼女は健気に満面の笑みを浮かべ、精一杯の元気を振り絞るように別れの言葉を紡ぎ始めた
「じゃねっこの一ヶ月、楽しかったよ?……さようなら」
「さよ……」
最後の言葉を聴く前に彼女は目を瞑る
もう、声が届かないことを俺は知っていた

4 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)12:04:52.74ID:WFxypKKE0
なんか作者の意気込みはすごく伝わってくる文だな
うまい文章を書いてやろうという

5 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)12:15:18.53ID:fzhMwiqy0
「……サヨナラ…出来たの?」
そっと目を開けた彼女は、先ほどとは打って変わった口調で尋ねてきた。
いや、口調だけではない。声質そのものが変わっていた。
まるでわざと演じているかのように声のトーンは低く、倦怠感あふれる感情を隠そうとしない
先ほどの彼女の影は微塵に消えていた──そう、微塵に……
「自分の目見りゃわかるだろ?」
まだあっけない別れの衝撃に立ち直ってないからだろうか?
俺は少しぞんざいに返事を返してくるりと顔を逸らした
「……そうね…」
あまり詮索しない性質の”今の彼女”は涙をぬぐってから答え、大きなあくびと伸びをした。
数秒前の彼女からは想像に難い仕草だ。それが別れを明確に伝えているようで少し悲しかった
そう今の彼女は先ほどまで、のこのオンボロアパートで俺と柳桜を眺めていた彼女ではない
彼女は──

6 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)12:25:40.21ID:fzhMwiqy0
>>4
ごめん、普段こんな感じにしか書けねぇorz
文才なくてすまない(・ω・`)

「………疲れた」
悲しみとは別の涙を目に溜めた彼女は、一言で俺の思考を遮るとさっきまで漂っていた雰囲気と余韻を打ち壊し、
怠惰を振りまきながら周囲を睥睨し、やがて布団にターゲットオン
しばらく何を考えているのか図りかねる表情でしばし見つめると、唐突に俺へと告げた
「……眠い」
「ハァ!?…あっちょっ…まっ……俺の布団で寝るな!俺が寝れねーだろっ?だぁーもうっ皐月っ!部屋に帰れッゴーホーム!カ~エ~レ~!」
ぎゃーぎゃー帰れと騒ぐ俺の制止を振り切り、万年寝ぼけ娘は勝手気ままに俺の煎餅布団を占領完了
「──すうすぅ」
「はやっ!」
体が布団に収容されてからわずか2秒で規則正しい可愛い寝息が聞こえ始めた
ヤバい、残念ながら住み始めてひと月も経たない俺の部屋には、毛布なんて気の利くアイテムはたったの一枚きりだ。
ただ、悲しいかなその一枚もあまりにも寒い煎餅布団と共に皐月の体を包んでいた。

7 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)12:30:18.21ID:rxP2iuG00
これなら

新ジャンル 暦(こよみ)

だな

がんばれーーww応援するぜww

8 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)12:32:21.17ID:fzhMwiqy0
「……このままじゃ、寝れねぇじゃねーか」
今は深夜の12時こんな時間に布団か毛布を借りに行くのは非常識というものだし、
かといって何もなしに寝るには、ついさっき5月になったとはいえ、まだまだ厳しいものがある。
「……ったく…どこで寝りゃいいんだよ」
よい手も思いつかず思わず漏れた一言に、まだ寝てなかったのか皐月が焦点のぼんやりとして瞳でこちらを見やり

……ポンポンっと自分の脇の空間を叩いて誇示した。


9 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)12:37:17.89ID:mm+PfqhzO
個人的にはこのふいんき(なぜかry好きだwww
わくてかわくてか

10 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)12:40:12.72ID:fzhMwiqy0
「出来るかっ!」
間髪居れずにNOと突き返す。俺の顔は恐らく熟れ過ぎたイチゴのようにそりゃあ真っ赤に染まっているだろう
それが皐月にはおかしいのか、ふふっと笑みを零すと申し訳程度に脇にずれて空間を広げ、
そのまま無言でじっと見つめてきた………やばい…可愛い
「……ダメ?…」
トドメの追撃…っうう、でも……
「私は、君がなんと言おうと退かないよ?…ねぇ、他に寝るところある?あのコは……」
無口な彼女としては限界だろう、無理に明るく言っているような調子で語る皐月。
その言葉を遮るように俺は手を翳し……

ところで、見てる人どれくらい居ますか?

11 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)12:40:54.55ID:rxP2iuG00


12 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)12:43:22.30ID:g2aPs5+RO
期待

13 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)12:43:34.91ID:rxP2iuG00
保守がてら俺もなんか書いて遊ぶとしよう

14 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)12:52:09.87ID:fzhMwiqy0
「………わかった」
彼女の精一杯な言葉を受け取り、小さな声で返した。
その声は傍から見ればか細くしか聞こえなかっただろう
だが、彼女は待ちわびた答えに柔らかい笑みを見せ、もう一度ポンポンと薄い布団を叩く
「ただ…エロいのはナシな」
なんだろう……言ったとたんどこか遠くのモニターの前から、落胆や呪詛やらが聞こえてきた気がする
うるせぇ!俺はチキンじゃねぇッ!!
「……わかってる、十分だよ」
そんな呪詛を吹き飛ばすようにニコリと笑って返す彼女の姿は、なんつーか贔屓目に見ても可愛かった


これは、不甲斐ない俺と毎月人格の入れ替わる彼女の
カッコいいアクションも、派手な演出もない物語


とりあえず、ここまでしか考えてねーから、執筆速度遅くなります……マッタリ待ってください

15 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)12:58:56.98ID:rxP2iuG00
再会 そして別れ―

一年でたった一ヶ月しか共に過ごすことのない彼女達との思い出

あなたはしっかりと覚えていてくれていますか?

成長していくあなたとあなたを支えてくれる彼女達との

切なくも心温まる純愛ほのぼのラブストーリー


                                    乞うご期待☆


16 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)13:13:56.29ID:fzhMwiqy0
>>15
やべぇそっちのほうが俄然いい!
文才ねーな俺(´・ω・`)
負けないようにがんばろ

つーか、主人公の名前どうしよ?
男で良いか……


「おはよ、男……」
目を開け数秒呆ける、これは幻覚か?目の前にアイツが居るように見える……
未だ現実を直視しない眼を擦り、続いて頬ををつねる
眼球異常なし、痛さから夢でないことを確認
「………ほうあっ!」
ワーニンワーニン、異常事態発生。何で俺がこんなとこになっているんだ?
寝ぼけた頭を軽く振り、事情を思い出す……
って、そうだ、昨日は皐月と寝たんだ。我ながら大胆なことを………
「………おはよ……」
皐月はいかにも眠そうにもう一度挨拶を繰り返すと、眠気で開ききっていない眼を擦り………また寝た
「ちょ…まてぃ!寝るな寝るなっ!!今日学校あるぞ」
「ぐぅ……」
皐月は、基本的に怠け者かつ低血圧で朝にとことん弱い
俺が無理やり起こすと、まだ起きているのか寝ているのかわからない顔で、しばらく周囲を眺める
しかし、何を思ったのか、また布団にもぐりこみ眠りだした

17 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)13:19:50.87ID:RuajpQAC0
多重人格ってこと??

18 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)13:21:42.61ID:fzhMwiqy0
>>17
そうだお
一応全人格の性格と特徴・口調、名前くらいは決まってたりする……

19 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)13:24:45.42ID:rxP2iuG00
期待ww

文章書くのって大変だよね
がんばってねwww

なんとなくだが登場人物は

主人公:男

月替わり彼女:それぞれの名前がある多重人格

彼女:主人公の彼女

ってとこか

20 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)13:26:09.17ID:3+cWun9HO
これは久々にキタかも分からんね

21 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)13:28:23.88ID:4I6Nskp5O
月ごとの性格キボンヌ

22 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)13:34:13.21ID:gEYkI15x0
新ジャンル「月」とか用意してたけど、こっちの方が面白そうだな。
期待しつつ観測続行。

23 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)13:35:08.85ID:dPSYDpO5O
>>21
むしろ、それは話が進むごとに知れた方がいいような気もするんだが、どうよ?

24 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)13:42:41.67ID:rICcf3T6O
男がそれぞれの人格と知り合いっぽいって事は1年以上は付合ってるんだな

25 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)13:49:34.85ID:Y2TzZ8HVO
これなんてHAPPYLESSON

26 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)13:54:04.92ID:fzhMwiqy0
ちょっと、伏線とか考えて時間かかった
すまない

寝ぼけた皐月を説得すること数分
このままでは埒が明かないので、自室……俺の部屋の隣に押し込んだ
彼女もこのアパートに住んでいる…というか、大家さんの子供で俺の従姉妹なのだ
小さいころ遊びに来た俺は、彼女を12人姉妹だと思い込んでいたこともあった
さすがに無茶があるよなぁ…六つ子2連発くらいしないと辻褄があわねぇ……ドンだけ天文学的な数字だよ…

「あら、男君…おはよ」
皐月を部屋に押し込み、共通廊下を歩いていると40代前半くらいの女性に出会った。
「あっ、大家さん!おはようございます」
彼女は、このアパートの大家さんで皐月達の母親にあたる、俺の叔母さんだ
「ひと月も前から言ってるけど、叔母さんでいいわよ?それで、卯月桜はどうだった?」
やはり、昨日のことを気にしてるんだろう。人格が変わるって事は、親にとっても重大な懸案事項だ
「皐月になりましたよ…それにしても、俺なんかが最後に立ち会って良いんですか?」
「ええ、むしろあの子はそっちのほうが喜ぶわ」
彼女はしたり顔でそういうと、ニヤニヤと下世話な笑みを浮かべた
「はぁ……」
「それより、あの子まだ寝てるんじゃない?あのこと一緒だとそろそろ支度しないと遅刻しちゃうわよ?」
「げっ……そ、それじゃあ」
もう、こんな時間か…やべぇな……皐月何もしねぇから早く仕度しねぇと!
俺は、大家さんにもう一度挨拶をすると自室に引っ込んだ

「ふふ、あの子のおかげで娘達が学校に行ってくれる様になって助かるわ・・・」

27 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)13:55:40.70ID:kZAwA8Gt0
>>19それちげーだろ 俺がおもうのは主人公は12人の性格のうち一人だけ好きなやつがいて
だから4月のやつはわたしたちがいるせいで(11人)彼女といっしょにすごす時間がすくなくてごめんね
っていったんじゃね?

28 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)13:57:24.36ID:kZAwA8Gt0
男くんより、作者の名前でいいよ

29 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)14:04:42.69ID:fzhMwiqy0

髪形は基本長髪ストレート

若干かぶりがあるから、書いてるうちに思いついたら変更あり

4月 卯月 桜………後ろに大きな三つ編み
5月 皐月 葵………ほっとくとボサボサになる
6月 水無月 菖蒲…前髪が目に掛かり気味
7月 文月 朝顔……ツインテール
8月 葉月向日葵…金髪・夏休みの最後のほうに黒髪に戻す
9月 長月 紅葉……ポニテ
10月 神無月 竜胆…天満のアレ
11月 霜月 椿………姫子のアホ毛
12月 師走 蜜柑……ポニを横につけてる
1月 睦月 牡丹……後ろで大体まとめる
2月 如月 菫………基本型
3月 弥生 なのは…もみ上げだけをリボンで止める


30 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)14:05:09.75ID:rxP2iuG00
>>27
なるほどなww把握ww

31 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)14:07:01.46ID:fzhMwiqy0
書き忘れΣ(´д`)

>>19
髪型と名前だけ出しとく
>>29みてくれ

>>28
………俺の名前じゃアレだから、隣の男の名前使うわ

32 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)14:11:53.13ID:kZAwA8Gt0
>>31 もう内藤ほらいぞんでおk

33 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)14:29:32.96ID:fzhMwiqy0

>>32おkwww把握www
といいたいが、ヒロイン達に合わせて星霜四葉(ほしじもよつば)でw

( ^ω^)「うっす、四葉!今日も天気でいい気分だおっ」
後ろから、唐突に声を掛けてきたのは、親友の内藤だった
こっちに遊びに来たとき、皐月達しか相手が居ないので近所に遊びに行き出会った
それ以来、こっちに来るとよく遊び、こっちの高校へ来てみれば同じ学校だった……まさに親友と呼ぶべき友だ
( ^ω^)「おっおっおっ、卯月さ──ッ痛いおっ何で殴るんだおっ?」
「ばか、今日が何日か考えろ」
失言しかけた親友を殴り飛ばし、皐月に聞こえないように肩を組んで囁く
( ^ω^)「………ごめんだおっ」
「皐月!ホライズンなんかおいて行こうぜ」
「………めんどくさい…」
「……ほら行くぞ」
昨日の積極性もどこへやら、彼女は目をじと目にこちらを見ると、眠そうに欠伸をひとつ。だらだらと歩き始めた…
……もしかして、朝無理やり押し返して、すぐにたたき起こそうとしたら着替え中だったのにキレたのかな……
まあ、もしかしなくても彼女の機嫌が若干悪く感じる原因はそれだろう…跡で何か餌与えておとなしくさせるか…

34 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)14:56:23.85ID:fzhMwiqy0
今は、昼休み、購買へ繰り出す生徒の声と他クラスから勝手に上がりこんで騒いでる連中の喧騒の中、自作の弁当を広げた
朝、皐月の眠気と機嫌の悪さで、言うことを聴いてくれないため手を引いて…というより、引きずって、
どうにか遅刻寸前でたどり着いたが、しかしそのスタミナ切れで体育という苦行を強いられた昼休みだ
バテバテだったので、正直昼食がうれしい
しかし、弁当を広げた直後からなにやら視線を感じる
「どうした?」
見上げればそこには、皐月の顔。つか、近い…
「…お弁当……」
「これはやらんぞ!少ない仕送りを何とかやり繰りする為にがんばって朝作った…」
ん?どうやら彼女の机を見て察するに、どうやらこいつは弁当を忘れたらしい
つか、この怠惰と惰性に生きる女に自活能力などあるわけもなく、
おばさんも卯月が自力で作っていたものだから、今日に限り忘れてしまったのだろう
「……おなか空いた…」
「………」
可哀想だが、この弁当がなくなった俺はもっと可哀想だ
「………お腹空いた…」
「………」
「…お腹s」
( ^ω^)「お腹空いたおっ」
とりあえず、どさくさに紛れた内藤を適当に殴り倒し、皐月を見る
俺は……

35 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)15:09:07.36ID:fzhMwiqy0

………あれ?これ昔どこかで見たような…
一瞬頭を過ぎったデジャブを振り払い、俺は彼女に弁当を押し付けた
「しゃーない、ほら内藤、急げ購買行くぞ」
( ^ω^)「おっおっおっ!まってくれおっ…おっ?」
「ん…?」
走り出そうとした袖を引かれ、見れば皐月が俺の袖をつかんでいた
「どうした?」
「……違うの…購買……行ってくる」
皐月は、俺に弁当を押し返すと、何も言わず駆けていった。違うの?……なんだ?意味わからん
( ^ω^)「皐月さんて、去年はあんなによく動くコだったっかおっ?」
そうだ…いつもなら、確実に俺の弁当を奪い貪って居たはず……朝の不機嫌もどこへやら、体育の授業のもあったし、普通に元気があるとは思えないが……
「さあ、生理じゃね?」
とりあえず、俺は適当に流しておいた…

36 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)15:14:38.58ID:clMZhHfMO
期待age

37 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)15:17:40.01ID:EbzMG2p3O
きたい

38 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)15:40:35.76ID:fzhMwiqy0
帰り、友人のドクオと部活組みの内藤に別れを告げ、皐月を連れて帰る。
いつものボーっとして何を考えているのかわからない彼女の横顔を見ると、なぜか、いつも以上におとなしい気がしてならなかった
帰宅途中の通った商店街は、皐月とは対照的にゴールデンウィークに向け活性化しているように見えた
そういえば、去年知ったけど彼女はクレープが好きだっけ?
クレープ屋の前を通りつつ思う……彼女は予想に反して俺の袖を引くことはなかった
「……どうした?元気なくねーか?」
沈黙のカーテンが下りた空気に耐えられず、脇に並んで歩く皐月に思わず尋ねる
「………なんでもない、眠いだけ……」
こちらを見る他の人格よりもどことなくボーッとした瞳。だけど、俺にはそれが嘘をついてるようにしか見えなかった
「体育あったからなぁ…なぁ?どっか遊びにいかねーか?」
「……いいの?」
訊きながらこちらの顔を見上げてくる、わずかに表情が柔らかくなった気がした…
「今からいけるとこなら何なりと」
「……じゃあ、公園がいい」
「えっ?…公園で良いのか?」
「………だめ?お昼寝できるよ?」
ふんわりと言った彼女が可愛くて、俺はちょっと顔を逸らして了解の旨を伝えた

39 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)16:07:47.03ID:fzhMwiqy0
彼女の言っていた公園とは、多分、アパートから程近い比較的大きな公園だろう。
陽が傾き、公園の森が紅葉したように見えるくらい、世界は赤く染まっていた
「ねえ、四葉…"もみじ"ってこんな感じなのかな?」
思っていた事を当てられ、思わず答えに詰まる……彼女は、雪も、紅葉も、入道雲も見たことがないから…
「そうだな、こんな感じだ…でも、もっと紅いぜ?」
「ふぅうん……でもね、私は仮初でも紅葉が見れたんだ」
その言葉は、意外と重かった…俺を潰そうとするくらいに……
「……覚えてる?最初に会った時のこと…忘れてるよね?君は、いろんな私にあってるから」
「いや、覚えてるぞ。たしか、小4の時だったな…ゴールデンウィークで遊びに来てて、お前はあそこに見える楓の下で昼寝してた」
そう、よく覚えてる。彼女達として出会ってから数ヶ月。親に連れられてきたそこで、皐月は、やっぱり皐月だった
「……その時ね…私、楓見ながら同じこと思ってたんだよ?あの時も同じもの見て、そうか…これが紅葉なんだ」
あの時皐月は、俺見て確か…アレ?何だっけ?
「……なあ、あの時お前…」
「ありがと……四葉、行こ」
「え?おい待てよ!」
なんか、いつもは怠惰しか感じさせない彼女が、今日だけは妙に元気に見えた。

ごめん、急用が出来たorz
執筆も遅くてマジすまん


40 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)16:33:50.24ID:D1pD94rV0
期待を込めて保守!

41 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)17:12:46.77ID:+fNBaSzTO
これすき これすき
保守

42 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)17:28:34.75ID:EbzMG2p3O


43 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)17:31:25.26ID:WLfjd2bz0
ネタとしてなら週代わり、多少なりとも真面目にやるなら月代わりだと改めて思った

44 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)18:18:03.67ID:5edgXsJAO
みんなの期待に応えて携帯から投下
パケホーダイとかじゃないから、急に切れたりするんだぞ、期待しすぎんなよ


「あぅっ……」
普段の運動不足が祟ったのだろう。皐月はつまづきようのないところで盛大に転けた。
「ほら、急ぎすぎなんだよっ」
はしゃぎすぎを意識したからだろうか?皐月は、ちょっと、シュンとしたような顔で見上げてくる。
「なあ、どうした?やっぱりなんか変だぜお前…」
しばらく黙った彼女は、やがて意を決したように顔を上げて尋ねてきた
「……あのさっ始めて会ったときのこと…もっと覚えてる?」
その顔は、不安と期待が入り交じっていて…だから、力強く宣言してやる。
「当たり前だろっ?あの時お前は──」
「じゃあさ、昔話しよっか?」
「ん?……ああ、ほらよ」
急な展開に付いていけてないが、未だ座り込んで居る彼女の為に、とりあえず手を差し伸べて、その手を握り締めた。

45 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)18:18:13.58ID:EbzMG2p3O


46 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)18:57:26.03ID:YVWpoJQZ0
ほしゅ

47 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)19:17:37.99ID:5edgXsJAO
俺は立たせる為だけに手を繋いだのだけれど、彼女は離してくれなくて、そのまま初めて会った楓の木の下にくるとそこに座り込んだ
その時、彼女の顔が赤く染まって見えたのは夕日の為だけなのか自信は持てなかった
「あの時さ、四葉は内藤くんと一緒でさ──」
「そう、内藤と駄菓子屋行った帰りで、そこのブランコで食おうとしてたんだよ…」
そのボロいブランコは、錆びて今にも崩れそうだったけれど、それでも頑健に上を向いて立っていた
「そしたらさ、お前が居て、なんかこっち見てきたんだよな?」
「……そうそれでも、アレは別にお菓子欲しかった訳じゃないんだよ?」
皐月がニヤニヤと笑いながらこっちを見つめてくる
「でも、うまい棒あげたらガッついてた癖にw」
俺の反論に、なにも言えなくなったのか、彼女はブスッとして顔を逸らした
「そしたらさ、お前俺の分全部食っちまったのな」
「……悪かったわね、あの時は反省して謝ろうとしたのよ?」
「そいでさ、お前に気を使わせないために、内藤引っ張って駄菓子屋まで買いに戻ったんだよな?」あっ……そうだった。俺は内藤を引きずって駄菓子屋までいって…それで……
「…………………本当に覚えててくれたんだ…」
「えっ?」
「ううん……ほら、暗くなってきたよっ帰ろ?」

48 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)19:58:55.02ID:U0vffCkmO
保守しとこう

49 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)20:11:19.67ID:5edgXsJAO
言われて、空を見上げれば先ほどまで覆っていた茜色は鳴りを潜め、代わって群青が支配を進めていた
そろそろ、帰らないとな…俺は軽く服をはたくと立ち上がって彼女を見る
「…どうした?」
彼女は何故か立ち上がらずに、ジッと見つめてきた。そのままなにも言わず、両の腕を伸ばしてきて…
「………抱っこ」
頼りなくなった明かりが、彼女のいつもの眠たげな瞳を照らし出していた
「……はぁ…おんぶな」
「…♪」
スッと腕を伸ばして、首に絡められ、そのまま背負う。背中に感じる程よい重さと温もりが心地よかった
そういえば、皐月と初めて会った時も駄菓子屋から帰ってきて、そのまま、背負ってアパートまで帰ったっけ?
「なあ、今日は結局、なんだったんだ?」
「………ちょっとだけ昔を思い出しただけ…」
「はぁ?…まあ、今日みたいに積極的なお前もいいけどよ、やっぱり…ん?寝てんのか……」
結局、いつもよりちょっとだけ元気で饒舌な皐月は、今日だけの幻で終わったのだった



目が覚めると、私は四葉の背中ではなく自室に寝かしつけられていた
そっと横を見れば、四葉がすぅすぅと寝息をたてている
その脇にはもう潰れた駄菓子屋の代わりにコンビニで買ってきたのだろう、ビニール袋にうまい棒が数本包まれていた
「なんだ…本当に全部覚えててくれたんだ……」
初めて会った時、彼は帰った後、結局買ってきた駄菓子を私に全部くれたのだ
私は、忘れてなかったご褒美に寝ている彼の頬に軽い口づけをした
窓の外では昨日の突風で柳桜が花びらをほとんど散らせていた


皐月 葵編
一話完

50 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)20:17:21.75ID:5edgXsJAO
皆ほしゅありがとう
四葉君と彼女たちの話はもちろんまだまだ続きます、筆遅くてごめん

次の話からは、時系列無視で進むので混乱しないよう気を付けて下さい


51 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)20:20:29.02ID:D1pD94rV0
wktkしながら待ってるよ

52 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)20:20:54.19ID:EbzMG2p3O
これはいい


保守

53 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)20:22:47.58ID:bDjdrKlv0
http://www.orange-mushroom.com/qvga/

54 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)20:34:53.02ID:e5zR/lbuO


55 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)21:08:22.66ID:5edgXsJAO
9月某日

2話
長月 紅葉編──

長いようで短かった酒乱と波乱の夏休みも終わり、金髪を元の色に染め直した彼女と別れを告げ、今は九月。
夏休みが終わったからといって、茹だるような暑さは消えずに残り、まさに呼んで字の如く残暑となっていた
「四葉よ、どうした?」
そして、今は運動会シーズン真っ盛り、つーか、運動会当日。内藤と何より今月は長月が居る俺達のクラスは紅組で、完全な圧勝ムードだった
「いや、人格が代わると身体能力も変わるんだなぁって……」
俺は、ポニーテールに結んだ長髪と凛々しい光を宿した真っ直ぐな瞳を持つ少女に向けて言った。
運動音痴の皐月や水無月と比べるまでもなく、彼女、長月紅葉は抜群の運動神経の持ち主だ
「それは、確かに不思議に思うかもしれんな…だが、私達にとっては当たり前のことなので、説明のしようがない…すまない」
「いや、謝られても仕方ないけどさ」
それだけ会話を交わすと、また二人は眼前で繰り広げられる徒競走に視線を戻した

56 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)21:18:33.34ID:rICcf3T6O
>>55素直クールktkr?

57 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)21:24:04.28ID:EbzMG2p3O


58 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)21:31:32.81ID:JewC4t+10
これなんて智代?

59 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)21:32:46.93ID:JxdMLUSE0
名前的に弥生が好み
遠いな

60 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)21:49:58.38ID:e5zR/lbuO
ほも

61 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)22:10:03.22ID:5edgXsJAO
結局、体育祭は圧倒的な戦力差で紅組の勝利に終わった
俺は出場種目の内、1つを除いた全てに置いて敢闘賞という不名誉な結果に終わったが、それなりに楽しむことが出来た
何より、女子応援団長を務めた長月の学ラン姿を拝むことができたのは、眼福だった
だが、事件は体育祭ではなくその直後に起きたのだった

我が校の体育祭は、終了間際にキャンプファイヤーを囲んで、フォークダンスをするのが慣例だった
校長の長い式辞が終わり、まだ仄かに茜色の残る空の下、キャンプファイヤーに炎が灯る
カップル達は楽しげに、独り身はここぞと相手を探し、或いは妬みといった様々な思いを乗せつつ、炎は躍る
去年一緒に妬み組にまわった内藤は、ツンを誘って踊っているようだった
ドクオも居るが、端の方で体操座りしている姿を見ると、ちょっと近寄りがかった
「…あれ、長月?」
気が付くと長月はいつの間にか、姿を消していた…

62 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)22:25:11.70ID:5edgXsJAO
長月の姿を探し、人通りの多い場所を進む
フォークダンスといっても自由参加の競技だ、参加しない生徒は各自応援席に戻っているか、体育館裏で遊んでいるかのどちらかだった
しかし、どちらに寄ったところで、彼女の姿を見かけることは叶わなかった。途中見つけたクラスの連中の話によると、どうやら、校舎へ赴いたらしい
俺はすぐにピンときて、夜空を見上げると彼女の元へと駆けて行った

63 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)22:28:33.19ID:FbSWQ8zuO
wktk

64 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)22:56:06.80ID:YVWpoJQZ0


65 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)23:01:11.50ID:5edgXsJAO
予想は的中し、その姿を認めた俺は彼女の脇に立つ、そこからは踊る人々と躍る炎を一望出来た
「四葉……どうしてここが?」
やはり、屋上は風が強い。パタパタと長月の長いポニーテールを揺らす風に、髪を支えて対抗しつつ彼女は尋ねてきた。
「お前、こういうとこ好きだろ?人気のないとことかも…そう考えたらピンときたよ」
答えを聞いて、納得したのか頷き、こちらから目を逸らしてまた巨大な焚き火に魅入った
「驚いた…四葉は本当に私達を…いや、アノ子を愛しているのだな」
俺は唐突に愛しているだの言われて面食らい。キョトンとして返す「なんでそうなるんだよ…」
「いやなに、よく見ているということだよ…だが、アナタは私達の向こう側に見とれている……悲しいことだ」
え?それはまるで…
「だが、今日みたいに特別な日くらい、大目に見てくれはしないだろうか……」
そういって、彼女は少し頭を腕に預けてきた
「頼む…」
とても、とても小さく儚い声が、ちょっと乱暴に扱ったら壊れそうで、俺はそっと長月の頭を撫でた

66 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)23:04:21.86ID:5edgXsJAO
また1時間くらい書き込めなるかもしれん
筆遅くて大変すまない
けど次からPCだから、kskするおっ

67 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)23:08:28.99ID:EbzMG2p3O
きたい

68 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)23:36:19.53ID:XNACkSAUO
きたいあげ

69 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/11(日)23:44:23.85ID:UUJRiSrF0
揚げ

70 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)00:09:52.11ID:rLP+Pl+Q0
保守!

71 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)00:15:00.89ID:uBcbGYSv0
ほす

72 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)00:40:08.46ID:kFDz4kcQ0



73 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)01:14:05.54ID:2l04cEImO
まほらばの梢で脳内変換される俺('A`)

うるう年ネタキボン

74 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)01:30:07.84ID:y0WZYb5rO
ほっしゅ

75 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)02:23:15.48ID:jFpyBBd4O
ネタ違うけどふりかけ思い出した

76 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)02:55:01.61ID:ky4SFK4zO
「四葉」
しばらく、ジッと腕に体を預けていた彼女は、顔を上げ一歩離れてもう儚くない、はっきりとした笑みで俺を呼んだ
そして、無理が分かる声でこう告げたのだ
「無理を言ってすまなかった…忘れてくれ」
「嫌だね」
悲痛な表情を浮かべ、謝る彼女はちっとも忘れて欲しくない顔をしてて、だから即答してやる。
「それは、お前の…いや、お前たちの本音じゃないのか?」
「それは…」
「だったら尚更ダメだ…お前に言われたら、特にな」
腕を軽く組んで乗せると、手すりに体重を預ける
キャンプファイヤーは佳境に差し掛かり、炎は一層大きく周囲を照らし出していた
「今の俺には、まだ荷が重いかもしれないけど…努力はしてみる……もう涙は流させないから」
「では四葉…私達を名前で呼んでくれないか?」
俺と同じように体重を手すりに預け、踊る級友たちを眺めながら、彼女は言葉を紡ぐ
「それが、努力の証、第一歩だ…どうだ?」
「ああ、解ったよ…紅葉」
「っ!…っ!!………」
ちょっと唐突で面を食らったのか、紅葉は言葉に詰まったが、まんざらでもない顔で微笑み返してくれた


みんなほしゅありがとう
ちょっと更に用事が出来て、流石に落ちたと思ってた
もうガンガル、ほしゅの為にも本気でガンガル

77 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)03:12:08.41ID:pnkv4KFL0
>>76
ガンガレ
本気ならいいが、死ぬ気はダメだぞ。

78 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)03:21:27.90ID:ky4SFK4zO
彼女は、はにかんだ笑みのままこちらを見ると、気恥ずかしいのか話題を変えてきた
「なあ、いつだったか、四葉をチンピラから守った時のことを覚えているか?」
俺も紅葉も少し赤らんだ顔を紛らわすように軽く振り、ちょっと遠くを眺めながら、応対を繰り返した
「あぁ、確か小3の時だったよな?お前が竹刀振り回して全滅したんだ」
よく思い出せば、コイツは俺が居なけりゃ素手でも勝てた気がするが…
「それはないぞ、四葉。あれで精一杯だったし、それに…四葉とのコンビネーションは最高だった」
彼女の声に気恥ずかしさを覚えて、俺は話を無理やり戻す
「……それでさ、お前、お腹を盛大に鳴らしてさ、クレープ奢ってやったんだよな」
「受け取りを拒絶した覚えもあるな」
そうだったそうだった…だから、もっと欲望に忠実に生きろって教えたんだ。皐月ほどは困るけどw「あのときの紅葉、格好良かったぜ?」
「そうか?」
また風が吹いて、ポニーテールの毛先を揺らす。ちょっと顔を上げて星を眺める姿は、かなり絵になっていた

79 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)03:38:39.60ID:ky4SFK4zO
>>77
わかったぜ、とりあえず、紅葉編だけは終わらせる
スマンがそれ以上は寝るか死ぬ気にならないと書けねぇ

「なぁ、まだ私は踊って居ないわけだが…」
グランドでは既にキャンプファイヤーは消され、次の式辞が始まっているようだった
紅葉は不満なのか悲しいのか、多分両方だろう複雑な表情で尋ねてくる
「…なら、これでどうだ?」
「なんだそれは?オルゴールか?」
それは、古びた木目調の簡素なオルゴールだった。開けると美しく物悲しい旋律が辺りを包み込んだ
「これだって、立派な音楽だろ?紅葉、踊ってくれるか?」
「はい」
手を取り合い。踊りを教わりながら、不器用なステップを踏む
その姿は、滑稽だったろうが、俺にとって最高のキャンプファイヤーだった


80 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)04:03:12.53ID:ky4SFK4zO
今グランドで行われている式辞をすっぽかし、俺達は笑い踊っていたが、やがてオルゴールのゼンマイが切れるまで踊り続けていた
そして、屋上からの去り際、紅葉が一声漏らす
「あっ流れ星」
「……願いごとしたか?」
「いや…これ以上は、贅沢というものだ」
「そっか……」
帰ろうと思っていたけど、少しの間夜空に魅入ってしまった


……この幸せが…続きますように…彼女の願いは、届いただろうか?
しっかりと聞こえていた優しい彼は、唯一1位を取れた二人三脚の相方の肩を叩くと、
抜け出していたことを叱られるため、長い校長の式辞終わらぬグランドへと急いだ

2話
長月 紅葉編


81 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)04:06:07.13ID:ky4SFK4zO
眠い…7時くらいには起きて続き書きますよ
誰かほしゅ頼んだ…

82 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)04:55:30.52ID:kFDz4kcQ0
あげ

83 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)05:35:41.66ID:kFDz4kcQ0
ほしゅ

84 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)06:26:37.51ID:OyhS2l6m0
この新ジャンルは書き手がいっぱいいれば成り立つ的な保守

85 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)07:16:36.07ID:f1pZV2fC0
7月某日

3話
文月 朝顔編

まだ梅雨の気配覚めやらぬ7月
彼女は6月まで目にかかっていた前髪を直し、ツインテールに纏め上げて衣替え(ちょっと違うか…)を果たし、
7月のあいつになっていた。
あの、いつもツンケンして可愛くないアイツに……
「ほら、星霜!やる気あるわけぇ?」
「あるよ……ほら、手伝え!てめーの部屋だ」
5月6月と掃除のできない人格が続いたため、部屋は凄惨なことになっていた…
文月はそれを憂い、大掃除の宣言をだしたのだ……そんなことどうでもいいが、俺を巻き込まないで頂きたい
「ぐだぐだうっさいわね!ほら手を動かす!!」
この暴虐不尽なるお嬢は、命令だけする癖して結局何もしていない…むしろ動いてもらったほうが迷惑なだけだが
なんか、理不尽なのは俺だけだろうか?
釈然としない思いを抱え、ボロい安アパートの狭い部屋の掃除をすることになったのだ

86 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)07:18:44.36ID:MuSHQF490
ここまで作り込んじゃうと、ここで晒すには勿体無いし、逆に盛り上がりに欠けるなぁ

87 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)07:24:50.23ID:NOmAtasDO
ほあ

88 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)07:34:23.78ID:f1pZV2fC0
彼女特有のイライラとした怒りを内に隠した瞳が、全方位警戒態勢で俺の掃除を監視しつつ、彼女は急に口を開いた
「ねえ、あんたさ……アノ子の気持ち受け取って上げたわけ?」
「アノ子って……お前の場合、卯月か?」
文月は質問には答えず、答えを促すようにこちらを睨み続ける。これは無言の肯定を示していた。
「出来なかった……あいつは……本当に真剣だ。だから軽い気持ちでハイとはいえない」
「………ねぇ、あんた…それ、本気で言ってるわけ?」
空気が…凍る。彼女のものとは思えない強い強い声は、ずしんと俺の心まで響いた
「あいつだけじゃないよ!他の子だって、ずっとずーっと真剣なんだからねッ!わかっていってるわけ?しんじらんない……サイテー」
なに言ってんだこいつ?
「俺はそうは言ってないだろ?」
「じゃあ、なんで皐月ちゃんのとき…あんなによくしてあげたのよ」
「っ!………」
言葉に、詰まった。俺はいつもと違う彼女を見て、ちょっと混乱したのだ……違う、そんな理由じゃない
じゃあ、なんだ?俺はあの時確かに、皐月に対してちょっと甘かった気がする…でもそれは咎められるような事か?
「本気で言ってるわけ?もういい、知らないッ!出ててよ!!」
「なっ…おい!ああ、クソ出てってやるよ!」
何で俺が悪くなるんだよ、クソッ
悪態をつきながら出た共通廊下は雨が差し込み、庭には大家さんが手入れをしているのだろうアジサイが咲いていた

89 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)08:13:45.78ID:f1pZV2fC0
彼女と喧嘩をしたまま、一週間が過ぎた
昼休み、期末試験も近くなりごった返す食堂の中、四葉は遠くに見えるのに文月はここには居なかった。
いつも一緒の彼らにとっては、とても珍しいことといえる。7月だけは例外的だった
('A`)「四葉の野郎、どうした?喧嘩か?」
( ^ω^)「アノ二人は7月になると必ず喧嘩するおっ」
('A`)「仲が悪い……ってわけじゃないんだろ?なんでだ?」
( ^ω^)「……よくわからんおっでも、仲直りしてほしいおっ、ちょっと話だけでも聞いてみるおっ」
('A`)「行っちまいやがった…マンドクセ」
しばらくして、内藤が四葉を引き連れてドクオと同じ食卓を囲む。
内藤たちからの質問に、はじめは何も伝える気はなかったが、ちょっとずつ、文月との喧嘩について触れていった
説明を受け、呆れ顔の二人は最後にきっぱりと言い放った
( ^ω^)&('A`)「「それはお前が悪い」おっ」
('A`)「あのなあ、文月ちゃんはお前が皐月に優しくしたことじゃなくて、卯月につらくあたったことに怒りを示してんだよ」
「はぁ?だって、俺にはあいつが居るんだぞ?」
俺は意味がわからない、とでも言うように、疑問をぶつけたが帰ってきたのは呆れ顔だった
('A`)「お前な…まあ、いいや頭冷やして考えてろ、悩め悩め青少年……マンドクセ」
それだけ言い残すと、ドクオは残った蕎麦を掻きこんで、食堂を離れていく
( ^ω^)「あっ、待ってお…文月ちゃんには謝っておいたほうがいいお……あ、置いてかないでおっ」
こんなときに親友は、俺を置いて去っていく……弁当の冷たいご飯がなんか、いやだった

90 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)08:32:58.00ID:f1pZV2fC0
部屋に帰るまでの沈黙が、隣にあいつが居ないことを痛感させる
傘を持って歩く蛙のなく声に、意味のないイライラと哀愁を感じる
居ないだけで、こんなにも大きかったのかと、心を蝕んだがなんとなく認める気にはなれなかった
そんな時、携帯が胸で振るえた、アイツからだ。

件名:傘忘れた
ごめん、持ってたよね?持ってきて…

まだ学校からはそんなに離れてない。5分待ってろと打ち込むと、きた道を全速力で駆け戻った…なんだ、うれしいんじゃないか、俺

91 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)08:33:15.10ID:Ht6ReD1rO
期待hs

92 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)08:45:16.85ID:f1pZV2fC0
きた道を戻れば、昇降口にたどり着く前に彼女の姿を見つけることが出来た
強く降りしきる雨の中、鞄を傘代わりにこちらへ駆けて来たのだ
「え?…なんであんたが……」
「は?いや、お前が連絡してきたんだろ?」
「なにそれ?……あっもしかして…」
急に言い淀む彼女をはびしょ濡れで、なんかドブネズミみたいになってる癖して妙に色っぽくて…とりあえず、手招きした
「入れよ…濡れるだろ?」
「どうしたの?なんかアンタらしくない…」
男物の黒くて大きな傘に潜るように入り込み、彼女は疑問をぶつける。俺は答えず、軽く微笑みかけてまた帰り道を歩き始めた


93 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)09:21:58.89ID:f1pZV2fC0
「頼られてるのよ、私」
「誰に?」
彼女は、歩きながら訥々と語り始めた。なんでだろう、ちょっと、いつもと違う雰囲気を感じて俺は神妙に返す
蛙はいっそう五月蝿く鳴き始め、彼女の小さな声など飲み込んでしまいそうで、
だけど、決して聞き漏らさないように俺は耳をそばだてた
「桜……卯月 桜にね」
初耳だった。そういえば、俺と一緒に居ないときの彼女たちは、いったいどのように生きているのだろう?
いまさらかもしれない疑問が、ふつふつと浮かぶ。だけど、今は彼女の言葉を受け止めるので精一杯だった
「桜は、何でも背負い込んじゃうから……私が見ていないとね?」
「うん」
──卯月につらくあたったことに怒りを示してんだよ
友人たちの声が聞こえた気がした、なんだ、一番理解していたようで、大事なところで理解できていなかったのは俺じゃないか
「……わるかった」
「ばか、今謝ってもしょうがないんだからっ本当に悪いと思うなら、来年、卯月にあって態度で示しなさい。今日のことは言わないであげるから」
今は、本心を伝えなければならない気がして、俺はこいつに隠していたことを伝え始めた
「なぁ、俺はアイツに惚れたんだ…あの時あいつからのプレゼントを貰えた」
「へーそうなんだ」
"やっぱり"、文月は知らないようだった
「だけどな、お返しくれるって言って、その気持ちを聞く前にアイツはアイツじゃなくなっていた」
つらい沈黙が俺たちを包む
「だから、初めて知ったとき俺はお前たちを好きになれなかった」
「それが…桜?」
「間が悪いよな…だから、素直に直向に気持ちをぶつけて来る彼女に対して、素直になれなかったのかもしれない」

94 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)09:50:42.91ID:f1pZV2fC0
「だけど、多分違う……今はわからないけど、俺の多分ひどく利己的な内容だったと思うんだ」
「……なにそれ?」
彼女は理解できないという風にこちらを見上げた。濡れた髪が肌に張り付き艶かしい…雨はいっそう強くなったようだった
「なんか引っかかるものがあるんだ、だから、卯月に会うまでにそれを理解しておく…それでいいか?」
暫し勘案の後、だがやがて納得したように俺を見上げると彼女は
「……わかった…だけど、桜を傷つけたら許さないからねっ」
と、明るく言って走り出す。傘の恩恵を離れ、蛙たちの合唱する雨の世界へと飛び出した
「おいっ!ズブ濡れになるぞ!!」
「もうなってるっつの!……桜を泣かすアンタなんか大っ嫌いだっ!」
それだけ叫ぶと、彼女は速い足を生かし、俺をグングンと引き離す。傘を握る俺はその俊足に追いつくことは出来なかった

あーぁ…アイツ、最近答えに近づいてるなぁ…そしたら私たちは…ううん、違うよね
桜を泣かすアイツなんか大っ嫌いなのに……鈍感で気の利かないあいつなんか大っ嫌いなのに…なんで涙が出てくるんだろ?
もっと素直になっていい、のかな?でも、怖いよ……
見せたくないから、走って逃げちゃったけど、ずぶ濡れだなぁ
思い、鏡を見ると夏服の薄いセーラー服の間からちょっとだけブラが透けて見えていた
瞬間顔が沸騰したように熱くなる……もうっあいつなんか、大っ嫌い!!

95 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)09:54:13.92ID:f1pZV2fC0
3話
文月 朝顔編


作者の本心
やべぇ、こいつだけ伏線よえー(´・ω・`)

96 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)10:06:14.13ID:vAfngM7WO
何で人格違うだけなのに名字も違うの?
既出ならスマソ

97 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)10:08:29.32ID:h8W1xkKRO
スレタイの男女逆の映画あったな

98 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)10:17:04.97ID:f1pZV2fC0
>>96
多重人格だからでつお

>>97
mjd?

つーか、次は誰のエピソード書こう…
睦月か、師走のどっちかだな…

99 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)10:34:24.43ID:f1pZV2fC0
4話
睦月 牡丹編

「よつばくん……私はね…幸せになっちゃダメダメなんだよ…」
それがアノ子の僕に対する返事……
「そんなこと知るかよっ僕は、お前のことが好きだぁーーー!」
そうだアノ頃俺は、自分のことを僕って呼んでいたっけ?
「…///……ありがと、でも…」
「デモも何もない!お前の気持ちを聞かせてくれよ」
──そうだ、でも、じゃない俺が知りたいのは本心だ
「…じゃあ、返事は今度会ったときしたあげる」
わかった、今度だな…絶対だぞっ!
「……だから今はコレ」
……コレって…
「 理 ョ   っ、今  だ  、  事は必    っ、 倍      ぞ」
おい、なんていったんだよ?聞こえねーよ、もう一度だけ言ってくれ
消えないでくれ、必ず会いに行くから!待ってろよぉ!!いつかお前ん家のボロアパートに住んでやる!

視界がクリアになる…目を擦るとどうやら俺は泣いていたらしい
幾度も見て見慣れただけど、こんなときに見なくてもいいだろう…そんな初夢だった
だけど、今月は夢のアノ子に会うことは出来ない


100 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)10:34:51.21ID:NOmAtasDO
支援☆

101 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)10:47:07.96ID:vAfngM7WO
>>98
普通多重人格でも名字一緒だろ名前違うだけで、まあいいけど

102 名前:暗黒†神†騎士(ダークナイト)◆BUMP/Owl.Q投稿日:2007/02/12(月)10:48:05.55ID:0fag4hwcO
軽いノリで萌える(笑える)スレかと思ったら・・・・
全部読んでくる、がんがれ

う~ん、マンダム

103 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)10:52:48.75ID:iuY9sawcO


104 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)11:11:08.66ID:f1pZV2fC0
着替えて外へ出てみれば、一面の白銀。吐く息は白く、凍てつく空気はピリピリと俺の頬を刺激する
俺は冬休みだというのに実家には帰らず、先月の騒動でボロに磨きのかかったアパートに住んでいる
「おはようございます、星霜様」
後ろから声を掛けられ、ドキリと振り返ると髪を脇から留め後ろに大きく纏めた牡丹が着物を着て立っていた
「おまえ、着替えてねー…あっいや、違う着物か…」
どうやら彼女は、昨日の初詣に着た着物を気に入り、今日も着ているらしい
いやこの人格にとって着物は普段着なのかもしれない
「はい、流石に学校には着物で行くことは出来ませんが……冬休みくらいならよいでしょう?」
くすりと笑う姿は、見慣れぬ着物姿のためか儚げで可愛く危うくとても可憐に見えた
「はい、ではちょっとお上がりしてもよろしいでしょうか?」
珍しい進言だった。あまり積極といえる性格をしていない彼女が自分から俺の部屋に上がると言い出すとは少し考えずらかった。
「…いつも、皐月や葉月さんがお世話になっているでしょう?そのお礼がしたいのです」
そういって、彼女は俺の部屋へと入っていった。なんつーか、いつも平然と入ってくる彼女たちを見ている俺には、気恥ずかしかった


105 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)11:33:49.61ID:SGBBspWIO
>>101
名字違う方がむしろ多くないか?
てか、まほらばとか多重人格もの嫁。


106 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)11:40:43.94ID:f1pZV2fC0
まな板と包丁が奏でる規則正しい音と味噌汁のいい匂いが、俺の腹の虫を鳴かせた
いつもなら、食べないか菓子パンをかぶりつく生活を送っている俺にとって、和食の朝食なんて覚えてないくらい久方ぶりだった。
「もうすぐ出来ますからね」
彼女は割烹着がなかったのだろう、和服の上から無理やりエプロンというちぐはぐな格好の後姿を見せたままこちらに語りかけてくる
皐月のときなどは、俺が櫛を通さなければぼさぼさだった髪の毛は、かなり滑らかで、なかなかにいい眺めだった。
「…なんつーか奥さんみたいだな」
作り始めたときは、俺も手伝うと進言したのだが、生憎狭すぎるボロアパートの台所は人が二人も作業できるほど広くはなかった。
「……///」
返ってこない返事を疑問に思う間に、彼女は無理やり話題を変えてきた
「あ、あのっ……結局、クリスマスはどうなったのですか?私、まだ聞いてないんです」
「……ま、まあまあかな?いつもと比べれば……」
まあ、そこの天井にぽっかりと口を開いた大穴が、すべてを物語っているといっても過言ではない
「クスっあなた達は、いつもそうですね」
はぁ、笑ってばかりいられることでもない。取り合えず敷金は全部はねとんだし、ただでさえ薄い壁はクソ寒いというのに、それにも増して寒くなったのだから…


107 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)11:44:21.70ID:fHWgWAoBO
この子どストライクだ

108 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)12:06:19.22ID:f1pZV2fC0
彼女が作ってくれた味噌汁も鯖の煮付けもご飯も絶品だった。普段食ってない和食だからとか、そんなことでは断じてない。
牡丹はうまいうまいと言いながらガッつく俺と対面になる位置の、ちゃぶ台着き何がうれしいのかニコニコと微笑み俺を眺めている
やがて、俺の御代わりを受けて言葉を漏らし始める
「本当によく食べるのですね」
「成長期の高校男児なめんなよ」
「ふふっ…わかりました、御代わりは幾らでもありますから、あまり急ぐと喉に詰まらせますよ?」
そういって、ご飯が盛られた茶碗を返してくる。ついでにおかずが少なくなったためだろうか、納豆まで出してくれた。その折、何かを見つけたらしく、木目調の箱を持ってくる
「コレは……懐かしいですね…」
それは、古びた簡素なオルゴールだった。
「本当にいつも持っていてくれたんですか?」
「んぐんぐ……まぁな」
口に入ったものを飲み込むため、熱いお茶を飲み干して俺は答えた。
「……うれしいです」
牡丹は、それを聞くととても大切なものであるかのように手のひらに乗るような小さなオルゴールを抱きしめた

109 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)12:29:32.87ID:NOmAtasDO
これはいい

110 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)12:41:28.22ID:f1pZV2fC0
それは、小3くらいの時か?正月にこのアパートまで遊びに行ったときのことだった。牡丹と俺は、二人っきりで初詣に行ったのだ。
「そこで私は、星霜様がまるで白馬の王子様に見えました」
そんなくさい事を言ってくれるのは、その帰り道裏手にある森に探検に出かけたところ野犬に襲われたのだ。
俺はそこら辺の棒切れで応戦し、結局走ってここの近くの公園まで逃げてきた
「あの時はお前が泣いちゃってさ、大変だったよな…」
「はい、お恥ずかしいことですが…」
それで俺は、泣き止まない彼女にお呪いをしてやったのだ。泣く子には…
「泣く子には聞こえないをこのオルゴールにかけたぞ、ですよね?」
そうだ、彼女の家にあったオルゴールがたまたま家にあったのを思い出して、たまたま持ってきていた
ただ、俺の家のオルゴールは壊れていて、泣き止んだのを見届けてから、こっそりと彼女の家のオルゴールに代えてやったのだ。
「どうしても別れたくないと泣く私を慰めるために、星霜様は私に指輪を下さって…」
「絶対にコレを肌身離すなよ…コレを持ってれば俺を忘れないしまた会える魔法をかけた…だっけ?」
それじゃあ、白馬の王子様というより、通りすがりの魔法使いだ。それに、その指輪は…
「ええ、そして私は持っていたオルゴールを渡して、コレにも同じ魔法をかけてと頼んだんですよね?」
「そんで俺に押し付けて、私を忘れないで…っていったんだ……」
泣きながら押し付けてきた彼女の頭をくしゃくしゃとなでて、約束だって言ったんだ。
「はい、そして、私たちは今こうして向かい合っています、星霜様は本当に魔法をかけてくれたんですね…」
オルゴールを見つめる彼女、俺は彼女の雪のように白い指にあの時のおもちゃの指輪を見つけた。


111 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)12:49:54.84ID:f1pZV2fC0
俺はちょっとづつでも変われているのだろうか?
牡丹の笑みを見ていると、俺はそれを少し実感できたような気がして、ちょっとだけうれしかった
外は今年初の雪がしんしんと降り始めていた
あと…少し……

4話
睦月 牡丹編


112 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)13:24:12.55ID:J3XjV6Or0
http://viprakugaki.run.buttobi.net/cgi-bin/src/up0431.jpg
ラクガキ・卯月。

113 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)13:28:53.37ID:f1pZV2fC0
なんつーか疲れてきた
番外
内藤ほらいずんへん

7月某日、外は降りしきる雨、四葉に呆れたドクオを追いかけた内藤は、追いつきざまに声を掛ける。
( ^ω^)「ドクオ君かっこよかったおっ」
('A`)「俺っぽくないことやっちまったな……マンドクセ」
( ^ω^)「もしかして、ドクオ君は彼女のこ……なんでもないおっ睨まないで欲しいおっ」
('A`)「………」
( ^ω^)「………どうしたんだおっ?」
('A`)「………お前、俺のことかっこいいって言ったよな」
( ^ω^)「言ったおっ、かっこよかったおっ」
('A`)「………ちょっとこい」
( ^ω^)「おっ?」


( ^ω^)「あんあんあん…ドクオ君、やめて欲しいおっ」
('A`)「うるせぇ!てめぇが誘ったんだろうが」
( ^ω^)「らめぇえええ!飛んじゃうおっ!!!」
('A`)「………っく、でるっ」
( ^ω^)「らめぇえええ!中に出しちゃらめぇええぇ!」
今日の豪雨が内藤の悲鳴をかき消してくれていた。そのすべてを見ていたのは、蛙だけだった。
………内藤は後にこう述懐する

( ^ω^)「ドクオ君かっこよかったおっ」

うっし、気合注入
本当は湿っぽいの苦手なんだよw

114 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)13:31:44.65ID:f1pZV2fC0
>>112
うはwwうめぇ!!テラGJ!!
こんなダラダラと遅いスレに、クォリティの高い絵をありがとう
直後に書いた俺の文章のが恥ずかしくなるじゃないかw

115 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)13:36:58.92ID:NOmAtasDO


116 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)13:52:06.25ID:f1pZV2fC0
12月23日深夜

「ふははははっ今日はクリスマス・イブ!四葉っ!!こい、デートするぞ!」
高らかに宣言された言葉は、髪を横に集めて束ねミニスカートの真っ赤な衣装に身を包み、束ねた髪とは反対側に三角帽子をかぶった蜜柑から発せられた。
彼女は、寝ている俺の真横に仁王立ちし、片手に大きな白い袋を担ぎながら高らかに笑う。

つーか鍵のかかった部屋にどうやって入ったんだよ……

5話
師走 蜜柑編

俺の部屋への進入経路が判明するのはすぐだった。何しろ、彼女の頭上にぽっかりと大穴があいているのだから…
どうやら自分の部屋の天井板を外して、俺の真上に来たものの、ボロい安アパートの天井板は彼女の自重に耐え切れず決壊。
運動神経のいい彼女はギリギリで天井にぶら下がってなんを逃れ、そのまま俺に向かって宣言。という流れらしい。
うんまあ、とりあえず…
「帰れ」

117 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)14:12:24.79ID:J3XjV6Or0
http://viprakugaki.run.buttobi.net/cgi-bin/src/up0433.jpg
保守がてらラクガキ・皐月
今まったりと読み進めてます。

118 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)14:14:52.64ID:f1pZV2fC0
「まあまあ、そこは怒らずに冷静になって話し合おうではないか!」
……彼女の辞書に反省の二文字は存在しないようだ
「だいたいなぁ、イブって普通夜を指すだろ、常識的に考えて…」
カチカチと時を刻む時計を見ると、なるほどあと1・2分で夜の12時、つまりイブになるわけだ
「せっかく年に一度しかないクリスマス&クリスマス・イブをだな、全力で楽しむために、この師走蜜柑様がわざわざこんな格好までして夜這いをかけてやったのだぞ?
感動の末号泣しながらひれ伏すのが、常識というものだろうがっ!」
「んな常識は生憎持ち合わせてねぇんだよ、明日相手してやるから、帰れ」
そういうと、暗闇の中の彼女は少しだけ悲しそうな顔をしてこちらを見つめると、こう言った
「……夜這いの部分には反応してくれないのか?」
「うるせぇ!襲うぞ?」
この女ぁ……外には、今やしんしんと雪が降り始めてるっつうのに……雪ぃ!?道理で寒いわけだ。そんな日に勝手に天井←→天井裏間を突貫工事しがって…
「お、襲う?よ、よし、ドンとこい」
こらこらこら…冗談だって、ちょっと胸元はだけんなっ!
「……うぅ、いつ襲われてもいいように下は穿かない出来たのに…」
「はうぁ!な、な、な、…」
「冗談だ。ほら、目が醒めたろう?行くぞ」
そうして、8月のときと並びえる暴虐無人な女王様は、俺の手を引き夜の町をひた走る

119 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)14:15:41.55ID:J3XjV6Or0
>>29に今気付いたwwwwwwwwwww
スマン、これからは気をつけるwwwwwwwwwwww

120 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)14:24:20.38ID:f1pZV2fC0
>>119
大丈夫だw
実のところ、卯月も皐月に代わるってわかっていた為、最初から三つ編みは解いてある
皐月は手入れをしないからぼさぼさになるだけw

121 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)14:28:01.18ID:J3XjV6Or0
では長月を…って言いたいが、スマン外出する。
>>1がんがってくれwwww

122 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)14:45:42.98ID:f1pZV2fC0
>>121
おkwww
すばらしい絵をありがとうw
もし戻ってきたときにまだ落ちてなかったら、また書いてくれるとうれしい
かなりやる気が出た、がんがるぞ!


「結局…おまえなんだったんだ?」
「いや…雪が綺麗だったから、つい」
東京の12月に雪が降るのは珍しい。どうやら、彼女は今日以外に一度しか雪を見たことがないらしい。
今や雪はかなり弱々しくなり、最早ところどころ星が見えるほどに雲の薄くなっているところもあった。だが、あいも変わらず、空気は凍てつくように寒かった。
「浮かれて、とりあえず適当なこと言って俺を引きずり出したと……お前は子供か?」
俺たちは、何とか歩いてきた大きな楓のある公園まで歩いてきた。公園の奥にある小さな森は、今や葉を落とし裸で寒そうだった。俺たちは、錆びてボロボロなブランコの周りの手すりへ並んで腰掛ける。
「たはは、私はまだ子供だよっ……へくちっ」
「まったく、風邪引いたらどうすんだ?」
俺はさっとコートを脱ぐと、ミニスカートに肩が大きく露出したとても冬着るものとは思えない衣装の蜜柑の肩へかけてやる。
彼女は、コートの端をぎゅっと掴んで引き寄せた。

123 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)15:11:01.16ID:y0WZYb5rO
ほし

124 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)15:17:24.17ID:f1pZV2fC0
「覚えてるかな?…君はいろんな私たちを見てるけど、私はね、小さい頃一度しか会ってないんだよ?」
……また昔話か…彼女たちは、あまり長い時間を生きていない。人生を12等分してるんだ、当たり前だ。だから、俺といると必ず1度は昔の話をしたがった。
「ああ、覚えてるぜ。一度だけ、俺が除夜の鐘が聞きたいって無茶なことを言い出て、毎年よりも早くこっち着たんだよな?」
彼女は、やはり寒いのかちょっとだけ震えながら雪を眺めている。
「そうそう、君と私は寝ないで聞こうねって言い合って…」
そう、彼女は小学生にしてはありえないくらい真剣だったのを覚えている。それは今思うと自分がいなくなる最後の日だったからだろう。
除夜の鐘は、彼女にとってちょっとしたカウントダウンに聞こえたのかもしれない。
「俺は寝るなっ、って言われ続けてるうちに、お前とどこか歩いていけば寝ないって考えて…」
「そうそれで、二人で手をつないで駄菓子屋行ったんだよね?君の奢りで行くことになってたっけ?」
………それ以上は言えなかった。その駄菓子屋にたどり着く前に、彼女は牡丹になっていたからだ。
「すまん、あの時はお前に奢れてなかったな」
「覚えててくれたんだ……じゃあ、今奢ってよ」

125 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)15:39:31.98ID:f1pZV2fC0
その格好で行くのかと小一時間問い詰めたいところだが、どうにも本人はやる気らしい
二人だけでカラオケに行って朝まで追い出されるんじゃないかってくらい散々騒いで、その夜は過ぎた

結局目覚めは、午後一時を回っていた。まあ、徹夜で騒いだんだ、当たり前か……
酒飲んだ記憶もないが、痛む頭をさすり、そうだ、騒いでるとき唐突に肩組まれてそのまま引き倒されたんだ…と、思い出す。
けど、なんだかんだで楽しかった。笑いながら歌うたってる地点で、音程もクソもなかったと思うが、最後にバラードを熱唱する蜜柑は、本当に歌がうまかった。
自分しか知らない、彼女の一面を見れた気がしてちょっと笑みがこみ上げる。
だけどまあ、よく考えればこの時すでに気がつくべきだった。
クリスマス・イブは、今日だったのだ。

126 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)15:59:43.42ID:f1pZV2fC0
「うひゃぁ!」
夜の10時ごろだっただろうか?何かがさごそと音が聞こえていたのはわかっていたが、それがまさか俺の真上から落下してくる蜜柑だとは気がつかなかった
「重い……」
哀れにも俺は下敷きにされ、落下地点の真下……間抜けに穴の下で待機していたわけではない。この馬鹿が、新しい穴を突貫工事しただけだ。
「失敬なっ私はコレでも、女性の平均体重以下だ…流石にこれ以上痩せると胸が……」
「違えよ!どけって言うことだ」
人の上に圧し掛かり、ぎゃーぎゃー喚く彼女は、幾度かの説得の後、せっかくの天国をフイにするのか?とかブツブツ言い続けたが、彼女にしては物分りよく俺の上から退いてくれた。
「で?なんだ今度は?」
「うむ、ちょっと窓を見ろ!」
窓を見れば、また粉雪が裏庭へとちらちらと落ちて行くのが見えた。だが、その雪は昨日よりももっと弱い。
「また公園へ行かないか?なあに、今夜はミニスカサンタなんて奇妙な格好ではないぞ」
クリスマスに着ないでいつ着るんだよ、家で着てればいいじゃないか…そんな俺の思いも空しく、彼女に引きずられるような形で、雪の降る聖夜へと俺たちは繰り出した

127 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)16:00:59.07ID:oS1wY9IR0
なかなかだな

ではこのスレの雰囲気をぶち壊す一言
このスレはイミh(ry

128 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)16:28:25.89ID:oNriC7+g0
ではこのスレの雰囲気をぶち壊す二言
このスレはイミh(ry

キタイage

129 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)16:45:19.50ID:f1pZV2fC0
「やっぱ寒くないか?」
出来る限り厚着をしてきたつもりだったが、ちょっと風も出ていて、やはりちょっと肌寒かった。たぶん、サンタのコスプレではないにしろ、ミニスカートの彼女には辛いはずだ。
「いや大丈夫だ、子供は風の子というじゃあないかっ」
本当に子供らしい表情で笑う、はぁ、しゃーない
「まあ、そう言うだろうと思ってな」
俺は昨日と同じ手すりに着くと、コートを膝に掛けてやる。彼女は、ちょっとだけ顔を赤くして、でも拒否はせずに飽きもせず雪を眺め始めた。
「ホワイト・クリスマス……昨日まで雪を見た事のなかった私への最高のクリスマスプレゼントだなっ」
「そうだな、だけどそれなら、もっといっぱい降ってくれてもよかったのに」
俺の言った不満に対し、彼女は「そうだね」と返して、微笑んだ。
錆びた鉄の手すりは、ひんやりと冷えて冷たい。だから、ちょっとでも暖かくなるように、手を握ってやる。その温もりが、雪振る聖夜には心地よかった
「あのさっクリスマスプレゼントがあるのだよ……目つぶって」


130 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)17:02:10.04ID:f1pZV2fC0
「いーから早く」
「………」
おい、このシュチュエーションは……駄目だ、俺にはアイツが……だけど…
「大丈夫だよ…桜も拒否したのに、私なんかが出来るわけないじゃないか」
そう言うなら、俺はこいつを信用するしかない。手すりから降りて目の前に立った彼女は、真新しい白いマフラーに同色のコートでまるで雪の妖精みたいでいとおしく思える。
「ほら…早く……」
視界が暗転すると、急に心臓の音がでかくなった気がする。しばらくすると、首もとにやわらかく暖かい感触があって…目をあけると俺の首元には、彼女がつけていたはずの真っ白なマフラーが掛けてあった。
「………暖かいか?」
やばい、目を開けたって心拍数は上がる一方だった。
「ふふふ、この師走蜜柑様からのありがたい手作りマフラーだ。さあ、泣いて喜べ!目の前に跪いて喜びを表すがいい!!ついでだから狂喜乱舞して、この雪の中を犬のように駆けずり回れ。
そして、どこぞの危ない新興宗教の信者並に思う存分崇めて、抱きしめて、ついでだから今晩のオカズにでもするがいい!!」
照れ隠しか、急に饒舌になった彼女に対し軽くため息をつくと、目の前に本当に跪いてやった
「うわぁちょっと…」

131 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)17:15:51.05ID:NOmAtasDO
期待

132 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)17:20:25.33ID:f1pZV2fC0
あまりの唐突な出来事に硬直する彼女に対し頭を垂れ、称えてる感が出るように勇ましい声で宣言してやる
「姫!ありがたきお言葉!!この四葉感激の極みでありますっ、そして、姫のものと比べるといささか不安がありますが、姫のために一つ贈り物を用意いたしました」
「え?…ええ!?」
俺はポケットからプレゼントを取り出すと、跪いたまま顔を上げる。いつもと違うノリに困惑し、真っ赤に染まった蜜柑の顔がそこにあった。
「失礼、手を……」
にやける顔をどうにか堪え、慌てる彼女手を恭しくとると、その指に銀の指輪をさしてやった。
「……無理…恥ずかしい」
「いつもの俺の苦行だ。人目がないからマシだろ?」
「人目あったらしんじゃう……」
珍しくうろたえる彼女を思う存分眺めてから、俺は口を開く
「ほんとはな、あの大晦日のときおもちゃの指輪買ってやろうと思ってたんだよ……」
だけど、渡す機会は今の今までずっとなかった。
「だから、遅れた何年分もまとめてちょっとリッチにな」
「ありがとう…これで君と逢えない一年も我慢できそうだよ……あっ」

急に明るくなった気がして見上げた空では、雲が月光の冷たさを嫌ってかわずかに裂け、そこから漏れる明かりが粉雪を照らして輝き落ちる様は、それは、それはとても綺麗だったが…
「うわあぁぁ……」
隣で歓声を上げる彼女の月光に照らされた横顔もそれに負けないくらい綺麗だった…

133 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)17:22:16.23ID:f1pZV2fC0
5話
師走 蜜柑編


おまけ
あの大晦日の日…
「あれ、星霜様?如何しましたか?」
「いや、なんでもない。ちょっと、約束が果たせなかったから、何か残るようなものを買っておきたくてさ」
「そうですか……では、そこのおもちゃなど如何でしょう?」
「いやでも……あっおばちゃん、これちょーだい」
「何を買ったんですか?」
「内緒だよ、それよりさ……」
少年の手に握られたのはおもちゃの指輪。これは泣いてる女の子へのお呪いで直接彼女の手に渡ることはなかったけれど、もっと違うものをプレゼント出来るのを少年は知らなかった。

134 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)17:24:48.08ID:f1pZV2fC0
さて5話終わったけど、もうわかってるかと思うが、これ12話仕様だ
……明日学校だよorz俺の低速執筆速度で終わるのか?

135 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)17:37:13.96ID:pnkv4KFL0
>>134
14日の12時まで…

…まぁ頑張れwwwww

136 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)17:48:56.66ID:f1pZV2fC0
終わるか?………よし、授業中寝よう!
まあ、い つ も 変 ら な い がな


紅葉も散り始めた11月某日俺は椿と並んで、通学路の銀杏並木を歩いてた。
11月は、多分俺の知りえる中で、最もやさしい時間を過ごせる月だ。なぜなら……
「なあ、今日の一時限目って何の授業だっけ?」
「…………」
彼女は、俺の質問に対し首を傾げる事で答えた。
「……そうだ体育だよ…お前、体操服忘れてないよな?」
「…………」
次は、ただコクンと頷くだけだ。会話が続かない。これはこれで他の人格とは別に疲れるのだが…それでも、こいつは──
「なあ、俺煩いか?それなら黙るけど……」
「…………」
椿は俺をじっと見つめると……
「…………貴方との話は…好き」
とだけ言って、スタスタと先を急いでしまう。そうこいつは、彼女たちの中で一番わかりやすく、素直なのだ。ただちょっと恥ずかしいけど……

6話
霜月 椿編
「…………」

137 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)18:10:01.04ID:6r4VLdsTO
保守

138 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)18:14:27.17ID:oNriC7+g0
>>134
俺もだ。
ガンガレ
保守することしか俺には出来ないが。

139 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)18:34:27.53ID:oNriC7+g0
へっーくしょい!

140 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)18:36:40.94ID:ZV4rzSIUO
これはここだけっていうのは
勿体ないくらい良スレ

保守

141 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)18:38:32.96ID:ky4SFK4zO
スマン、またPCの前を離れることになった
筆遅すぎだな、スマン


銀杏並木は黄色い葉を落とし、夕日に染められ、通学路に黄金色の絨毯を作っていた。たまに吹く風が、金色を中へと舞わせる。
隣りにいる彼女は何を考えているのかいまいち伝わらない表情で、ちょこんと数本だけまとめて伸びた髪を風に煽られつつ、それでもきにせず突き進む。
俺はニコリともしない彼女を眺めながら、会話がなくても心地よい雰囲気を楽しんだ
「…………どうしたの?」

142 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)18:38:57.90ID:SWeoYKTo0
これは他の子達が出揃わないと支援しにくいねぇ


143 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)18:40:38.77ID:oNriC7+g0


144 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)18:58:41.64ID:oNriC7+g0
揚げ

145 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)19:07:40.61ID:NOmAtasDO
まとめみたいなのが欲しい…

146 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)19:11:02.34ID:oNriC7+g0
ほしゅ

147 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)19:22:24.98ID:6r4VLdsTO
ほっしゅ

148 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)19:24:42.46ID:ky4SFK4zO
「どうしたって…なにが?」
椿は立ち止まらず、ゆったりとこちらを見上げる。その眼にちょっとだけ悲しみが映っている気がした
「…………だって…ちっとも話しをしてくれないもの」
「そうか、ごめんな。偶には静かなのも良いと思ってさ」
すると、彼女はキョトンと俺を見上げ、ちょっと微笑む
「…………よかった…同じ」
「え?……」
聞き返す俺にもう一度微笑むと、ちょっと足を早めた。彼女なりの照れ隠しだろうか?まるでもう言わないとでも言うように……
そして、少しだけ先行し、振り返って破顔しながら、俺の袖をちょこんと摘む
「………急ご………お腹空いた」
皐月みたいことを言い出して、引っ張っる彼女は抱き締めたいくらい可愛かった

149 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)19:38:51.75ID:J3XjV6Or0
http://viprakugaki.run.buttobi.net/cgi-bin/src/up0439.jpg
保守がてらラクガキ・長月。
ではまた外出してきまうー。

150 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)19:47:25.15ID:SWeoYKTo0
>>149GJ!!
  _  ∩
( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
 ⊂彡

151 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)19:47:35.59ID:NOmAtasDO
イイヨイイヨー

152 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)20:00:31.88ID:ky4SFK4zO
>>149
ありがとうっマジありがとう
光の速さで保存した!
いってらしゃい、俺は全力でガンガルじぇ!


アパートに戻って食事の作れない彼女の分まで俺が作り、二人分の食事を済ますと、二人でTVを観て過ごす。
会話は少なくとも、とても優しい心地のよい時間を過ごせた。
そういう時間を過ごしているうちに、気が付けば既に夜は深く、ゆっくりとした時間は終わりが近づいていた。
「そろそろ、夜も遅いぞ。明日学校だし、帰る準備……どうした?」
彼女は何も言わなければ、いつまでも帰ろうとしない。だから、ある程度夜遅くなると、俺が声を掛けるのが慣習だった。
いつもは一言だけ、こちらにサヨナラを告げて帰る彼女だったが、だが今日は、いつもと違った。何故か立ち上がると蛍光灯を切り、窓に近づく。
そして、ちょんちょんと手招きをして俺を呼んだ

153 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)20:02:43.06ID:9vAwM3/j0
>>149
GJ!!

154 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)20:25:59.33ID:ky4SFK4zO
「…………綺麗」
彼女の行動の真意は、すぐに解った
窓を見上げ、ぼそりと言った声を頼りに俺も釣られて見上げると、そこには大きな満月が浮かんでいたのだ。
流石に十五夜と比べるとやや見劣りするが、それでも十二分に大きい満月が11月の澄んだ夜空を飾る様は、とても美しく、何も言わず見上げる彼女に何故かとても似合う気がした。
「……本当だ」
なんとか返した返事はひどく頼りないものだったけれど、彼女は満足したように、僅かに微笑む。
満月の刺すような月明かりは青白く、でも、とても暖かく、僕らを照らしていた。

155 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)20:26:54.09ID:FcvRvDzoO
捕手

156 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)20:42:42.03ID:6r4VLdsTO


157 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)21:00:10.68ID:6r4VLdsTO
保守

158 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)21:14:11.76ID:y0WZYb5rO
保守

159 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)21:36:18.91ID:6r4VLdsTO
保守

160 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)21:36:27.45ID:ky4SFK4zO
「…………」
しばし二人で月を眺めていると、ふと思い出した事があった。
「そういえば、昔俺、酷いことしたよな」
なんか、いつもは彼女達が昔話してくるのに、今日は逆だな…だが偶には良いだろう。思いながら、当時を邂逅する。
それは、今みたいに二人で会話なく紅葉を眺めていた時だった。今はもう慣れたが、当時俺はまだ幼く、会話がない空気にに耐えきれなかった。
「あの時お前、なにやっても驚かなくてさ、近所の猫が近づいてきたから俺が追いかけてみたら、見失ってさ。それで──」
「………どうだったのって聞いた」
彼女も覚えているのか、ちょっとだけ懐かしそうな顔をして言葉を次いだ。蛍光灯の明かりがなくても、十分にその表情は伺いしれた。
「俺は、お前を驚かせたくて、ちょっと嘘付いたんだよな。たべちゃった…って」
「………あれは驚いた」
月明かりが照らす裏庭と俺達だけの世界で二人はクスリと笑いあう
「ふふ、そしたらお前本当に涙ぐんでさ、後で嘘だって言ったら、カンカンに怒って叩いてきたんだよな」
「だって……………」
「あの時お前、可愛かったぜ?」「っ!………///」
少し、月明かりの世界が変わった。椿の雰囲気が変わったように感じて、月から目を離し、彼女に向ける。
けれど、その顔は伺い知ることは出来なかった。彼女の顔を見る前に、雲が帳を落としてしまったのだ。

161 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)22:01:29.16ID:hE88W3RSO


162 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)22:04:51.68ID:ky4SFK4zO
刺すような月明かりが戻ってきたとき、彼女はいつもの平常心の鉄面皮を取り戻していた。
「…お前今……」
俺はちょっとだけ驚いて、彼女を見つめる。
見つめ返す彼女は、まるで何事もなかったかのように、澄んだ目を返すと、思い出したかのように、
「………帰る」
と、告げて、蛍光灯を付け直し部屋を出て玄関へ向かう。
なんだ、動揺してるじゃないか、今まで一度も自分から帰るなんて言ったことないし、帰る時は必ず言うサヨナラが今日は聞こえない。
コイツも一人前に動揺するのか……そう思うと、先ほど刹那だけ見えた表情をひどく可愛く感じることが出来た

帰り際、私は彼に聞こえないように小さく零す。
「……………私もイタズラしたかったのに…」
「え?」
何でもないと言う意思を手で表し、私は彼の部屋を去った。


6話
霜月 椿編


やっと半分オワタ\(^O^)/
寝ないでいくぞ!

163 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)22:06:59.55ID:NOmAtasDO
そんなこと言われたら俺も寝れないじゃないか
明日早起きしなきゃイカンというのに

164 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)22:19:08.09ID:ky4SFK4zO
>>163
嬉しいこと言ってくれんじゃないの
いいのかい?俺はノン気でも構わず食っちまう男だぜ?今夜は寝かs……

体は大切にするもんだ、用事があるなら、俺みたいにダメ人間な行動とらずに寝れ





まあ、女の子とカニ食い放題の誘いを断って、今日ずっと書き続けてた俺じゃ説得力ないけどな

165 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)22:21:34.98ID:NOmAtasDO
いやでも明日までこのスレ残ってるかな?
寝てる間に完結してdat落ちしてたらカナシス

166 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)22:26:34.92ID:ky4SFK4zO
大丈夫……と、言い切れない自分が悲しい
俺は起きていられる限り、投下し続けるけど、保守がいないと自信はねぇ……だが、待ってくれている人がいるなら、俺はどこまでもガンガルじぇ

167 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)22:33:36.14ID:NOmAtasDO
明日の五時半までこのスレが生きてれば…

>>166
がんばれ

168 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)22:36:31.89ID:pnkv4KFL0
>>165
14日の12時まであるぜ。
保守を怠らなければ。

169 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)22:36:44.99ID:uTCCxVI40
さっぱり保守はあきらめて落ちてたら立て直す
という選択肢もある

170 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)22:45:50.46ID:ky4SFK4zO
みんなありがとう
脳内汁垂れ流してガンガル!

次は10月の話だ

171 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)23:00:25.02ID:FcvRvDzoO
wktk

172 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)23:18:53.28ID:6r4VLdsTO
期待ほしゅ

173 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)23:26:30.91ID:ky4SFK4zO
10月の31日、俺達にとって悲しい別れが十数時間と近づいていたが、今月はまだ救いがあった。…今日はあの子にとってのお祭りなのだから…

7話
神無月 竜胆編


「あっ!四葉!!おかえりー」
秋も深まるこの時節、ススキが目立ち始めた公園の脇を通り過ぎ、アパートの前まで帰ると、そこには瞳を目一杯好奇心で溜めた彼女が先回りして迎えてくれた。
竜胆という大仰な名に似合わず、元気一杯なのに舌ったらずという器用な可愛い声は、今日と言う日を受けていつも以上に元気が増していた。
もみあげの脇だけをちょんと結んだ特徴的な髪型が、元気に跳ね周る彼女に合わせ、ぴょこぴょこと動きまわる。
俺は階段を登り彼女の隣りまで行くと、彼女の頭をくしゃくしゃと撫でてやった。少し乱暴な動きに身を任せ、ちょっとくすぐったそうに体をよじる彼女の姿は、まるで子供のようだった。

174 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)23:35:09.22ID:6r4VLdsTO
俺の誕生日ほしゅ

175 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)23:54:24.53ID:Et6oxgRDO


176 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)23:54:49.92ID:pnkv4KFL0
かんなづき…

177 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/12(月)23:57:39.15ID:t4F46kmUO
ビリー・ミリガン思い出した。
全人格を統合する「先生」って人格を作り出して、
多重人格症状治したんだよね、確か。

>>1応援してる。

178 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)00:02:54.18ID:mZL4R5fl0
>>174
誕生日オメ
べ、別にアンタのために祝ってあげてるんじゃないんだからねっ

そして、PCの前に帰ってきたぞぉ!
今から人減るだろうが、空気読まずにkskするじぇ!


「えへへ~竜胆ねぇ、いい子にしてたよ?だから、もっと撫でてー」
「はいはい…」
10月ともなると陽の落ちる速さは早くなり、すでに空の比率は茜と群青の半々と拮抗していた。今に群青が天を覆い空に星が目立つであろう。
「ほら、早く部屋に帰んねぇと、夕飯抜きにするぞ?二度に分けて皿洗いなんかやってられん」
竜胆は元気には~いと返事をすると、ちょっと期待の眼で俺を見てくる。料理の出来ない奴の月の月末は決まって豪華にしてやるのは、俺が勝手に作った習慣だ。入学直後、桜に料理をある程度教えて貰って本当によかったと思っている。
竜胆がニコニコと笑いながら、俺の後ろにつく。早く入ってくれといわんばかりの瞳を見て、俺は彼女の期待に応える為、そそくさと自分の部屋のドアを開けた。
──っが、俺は別の意味で彼女の期待に応えることとなる。

179 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)00:16:58.67ID:YDiqlZi00
東海林

180 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)00:22:21.80ID:mZL4R5fl0
>>176
巫女じゃないぜ、10月って意味だ

>>177
お前なんということを…げふんげふん、応援トンクス


まず、部屋に入ろうとして静電気にやられた。ちょっとつうか、かなりビビった。竜胆が後ろからくすくすと笑う。なんかむかつく……本当はここで気がつくべきだった。
次に鍵が掛かっていない事にちょっと疑問を感じた。朝掛け忘れたのだろうか?まあ、そんなことなど対して気にせず、ドアを開け玄関へ踏み出す
…次の瞬間全身びしょ濡れになるほどの水が俺を襲い、後ろから、ドンと突き飛ばされると、目の前には墨汁をたっぷりと含んだ雑巾が俺の顔面を迎えてくれた。
わけもわからず、きょろきょろとすると玄関口で笑い転げる竜胆を発見。すぐにこれが彼女が実行犯で主犯のだと判明。
何がいい子にしてただよ…けらけら笑いやがって、そんなにおかしいか?つーかこんなことする意図が掴めん。
「あははははっ!ははっうっふふふふふ!あっはっはっはっはっはは!!……四葉!とりっくおあとりーと!」
「………」
………竜胆、それは悪戯する前に言う言葉だ。
まあ、本人はお菓子より悪戯のほうが楽しいから強制的に悪戯を選ばせたのだろう。悪戯というより巧妙な罠だが……
とりあえず、もう10月も終わり秋から冬になるという時期にずぶ濡れという状況を何とかするため、俺は行動に移した。ちょっと夕飯は遅くなりそうだ。

181 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)00:24:37.11ID:5NbF2UMWO
>>178
10月の31日が俺の誕生日だって言いたかったんだぜ?

元気っ娘期待

182 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)00:50:39.13ID:mZL4R5fl0
顔面から漂う墨汁特有のあの匂いをやっとの思いで消し、竜胆と自分のための料理を用意する。竜胆はいつのまにかちゃぶ台へ着席を済ましていた。
流石に豪勢にするとはいえ、仕送り生活に外食は厳しい。だから精一杯の努力の末、今日はステーキ…
やはり男子高校の料理スキルで豪華なものはこれが限界だった。料理スキルあんま必要ないし……
「よつば~!お腹すいたよぉ!!早く食べよ……」
「誰のせいで遅れたと思ってんだ…」
俺は往復は面倒なので、二人分の食事を一度にすべて器用に運びながら言い返してやる。竜胆は、一言「てへ☆」と誤魔化そうとしたが、見てやがれ……
「いやーそれにしても、見事に引っかかってくれたよね~まさかあそこまで綺麗に決まるとは、流石の天才竜胆ちゃんもよそーがいだったぁ!」
腕を組み、うんうんと頷きしみじみと自画自賛。その姿は竜胆がとるとどうにも子供臭い。ていうか、途中突き飛ばして無理を通してただろ、絶対
「なにおう!竜胆と会うたびに必ず悪戯されているんだから、四葉はいいかげん学習してよ」
「………今月はずっと無かったから油断してたんだよ」
彼女には過去にも沼に落とされたり、落とし穴に埋められたり、悲惨なものだとその落とし穴に冬眠中の蛇(アオダイショウ・無毒)が入ってたりとかなり悪質な悪戯にあっている。
いや、悪戯っつうよりいじめに思えてきた……>>1はこんな悪戯によく遭っていたのから、田舎の子供は恐ろしい
「そういえば、そうだったねー!なつかしー」
微笑ましく思い出すな。まあ、毎年やられても子供っぽい仕草の彼女を見ているとどうでもよくなってくるんだけどな。


>>181
おお、そうだったのかw
ほんとは、蜜柑の方が元気っ子の予定だったのはここだけの話www

183 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)01:01:13.58ID:3Y2Xwo4b0
保守

184 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)01:21:06.77ID:iWDfmCywO
捕手

185 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)01:27:51.77ID:mZL4R5fl0
二人で竜胆の懐かしき武勇伝に花を咲かせ、あれは酷かった、あれは失敗しただのといっているうちに夕食を平らげてしまった。
それでも後片付けを始めようとはせず、二人は最後の夜を楽しい思い出で飾るため、昔話を続ける。
外はすでに暗く星たちが瞬いていて、完全に姿の見えない新月がその暗さをいっそう引き立てていた。
「あっそういえばさ…」
彼女が片手で顔を支えながらまた語り出す、その顔は子供っぽい笑みで染まっている。
「次はいつの話だ?あー石が詰まった黒板消し落としとかきびしかったな、二度とやってくれるなよ?」
「あれは見事に決まったよね…内藤君が……って、その話じゃなくてねっ……」
また竜胆はニヤニヤと何か企むように笑い出す、経験から若干身構えるが、どうも新しい悪戯を思いついたとか言う事ではないらしい。
「いつだっけ?私達とデパート行ってさ、気がついたらおかーさん達居なくて……」
「あれは……確かにお前の中でトップ・テンに入る悪戯だな」
確か小学校低学年か幼稚園の時の話だ。愚図り始めた竜胆の手を引き、俺は母親を探して彷徨っていた。幼い俺たちに迷子センターに行くという思考回路は成り立たず、かなりの時間を浪費したのを覚えている。
「愚図るというか…まあ、演技だったんだよー」
「あれがか?はっ、あれはどう見ても本気に見えたけど?」
幾度か知らない人に声を掛けられ、最後に一声掛けられた見知らぬおばさんに迷子認定を受けた俺たちは、ついに迷子センターにたどり着いた。
「そこで出てきた受付のねーちゃんに向かって、お前は俺を後ろから突き飛ばして……」
「「ままー!」って後ろから声まねしたんだよねー」
重なって口から出たままー!の声を聞いたらなんだかおかしくなって、二人は大きな声で笑いあった。

186 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)01:52:29.99ID:iWDfmCywO
捕手
もう限界だあとはまかせた

187 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)01:58:23.78ID:mZL4R5fl0
>>186
こんな投下の遅いスレに付き合ってくれてありがとう、君が戻る前にせめて後2話終わらせるぜ!


「あはっ…おかしーっはははは!」
「ばか!大声だし過ぎだ、近所めーわくだぞ!はっはっはっはっ!」
俺は注意しながらも他人のこと言えないくらい大声で笑うと、話を次いだ。
「お前さっその後、散々からかってくれたのなwww」
「あたりまえでしょっそれをからかわないでいつからかうのよっ」
今では平気になったが、その後、そのおねーさんに笑いながら「お母さんだと思っていいのよ?」といわれたのは、ちょっとしたトラウマになった。そう丁度その日もハロウィンの日で、とりっくおあとりーとと誤魔化されたのだ。
そこで気がつく………もしかして、彼女が今日突き飛ばしたのは、それを思い出してなのかもしれない。ただの勘だが、なんとなく当たっている気がした。
「さてっちょっと待ってろ」
夏から部屋の時計は壊れているので当てにはならない。反射的に携帯を出して時間を確認すると、食器をまとめて台所へと運んだ。別に洗うわけでもなく、水にだけ浸すと冷蔵庫からあるものをとりだす。
「ハロウィンだしなっこんなのを用意しておいたぜ」
そう言って冷蔵庫から出した籠の中には、手作りのマフィンがいくつか入っていた。
「おおぉ!用意いい!!よつば、でかした!!」
急にテンションを上げ、喚きだす竜胆。子供っぽく跳び回る姿を見ていると、ちょっとだけ意地悪したくなって、でもなーと付け足す。
「お前、Trickortreat?て、訊いて来たけど、俺に悪戯したよな?ってことは、お菓子はいらないんじゃないのか?」
言われて、跳ね回るのをやめた彼女は、まるでこの世の絶望が来たかのような表情で俺を睨む。なんていうか、睨んでるくせに死んだ鯖みたいな目をしてる。
「うそだよ冗談、食おうぜ?」
その反応を楽しんだ俺は、籠をちゃぶ台に置く。目を輝かせる竜胆は子供のようで可愛かった。

188 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)02:35:58.38ID:mZL4R5fl0
マフィンは常温保存が基本だが、俺が冷蔵庫に入れてあったのにはわけがあった。
「おおぉ!中にチョコレートが入ってる!よつば、ぐっじょぶ!!」
時間がギリギリで、固まるまで待てなかったから冷蔵庫に叩き込んでおいたため、実はちょっと不安だったりしのだが……どうやら、うまく事が運んだらしい。
喜ぶ彼女へ最大の笑みを向けてやる。さらに俺は数個取り出して電子レンジで暖めておいたものを彼女に渡す、中のチョコが解けていてそれも成功したみたいだった。そして多分、最後の仕掛けも……
「ふふ、もう時間少ないからなっ急げよっ」
時計はあと少しで、12時を示す。彼女との別れが、刻一刻と迫るのを肌で感じた。
窓から見える月の無い夜空はどこまでも暗く、だけれど、いつも以上に星が瞬いて見えて、それはそれで綺麗だった。
口の周りをチョコで汚す彼女は、時間が近づくと椿のためにチャームポイントのもみあげ脇のゴムを外して、備える。それでも、痛く気に入ったらしいマフィンは手から離さなかった。
それを見ていると俺も我慢できなくなって、一緒に自信作のマフィンを頬張った。
「なぁ、よつば………もうお別れだ」
俺の一緒になってもぐもぐと動かす口が止まるを待ち、彼女が切り出す
「だが……ぐずっ……サヨナラは…言わないぞっ……うぐっ…また会おうね…」
よく見れば、彼女は食べながら嗚咽を漏らしていた。
「いい子だ…」
俺は、ちょっと笑いながら、頭をなでてやった。いつものように、なでてーとは言ってこないが、それでも、彼女は俺に身を預けてくれた。

189 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)02:58:11.68ID:Tu/loLNBO


190 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)03:08:31.24ID:mZL4R5fl0
最後の一つのマフィンを手渡すと彼女は泣きながらも精一杯笑ってみせる。
俺も、思いっきり笑って応えてやった。
「もう……ぐすんっ…最後の一個だ……よつばっ!来年もずっず…お願いっまた用意してねー……ぐずっ」
「おうっ待ってろ、もっと料理上手くなって、今度はパワーアップしたの作ってやるからなっ」
それを聞くと……彼女は顔をくしゃくしゃにして、笑ってるのか泣いてるのかわからない顔で笑い。最後の一口を齧り…目を見開いた。
「ん?うはわ………辛らあああぁぁ!!!!……みず、みずうううぅぅぅ!!!……ちょっろ、よすはっ!たわすこいれたらぁ!!」
竜胆は別れの空気をぶち壊す叫びをあげ、チョコの代わりにタバスコを詰めたマフィンを片手に泣くのも忘れて、俺に詰め寄り猛抗議してきた。ただ、辛さのためか呂律がかなり怪しい。
それに対し、俺は腹を抱えて笑ってやる。まるで先の玄関での騒動のときのように……やはり、こいつとの別れに湿っぽいのはいやだった。
「ぶははははははっ!ほら、もうすぐ12時になるぞっ」
「んー!んーー!もうっ!!もうもう…よつばぁ……っぐず…ばかぁ…でも、ありがとうなー!!」
その言葉を最後に、竜胆はゆっくりと目を瞑る。手元の携帯の時計機能が12時を示すと同時、頭にぴょこんと跳びはねたアホ毛が、彼女の呼び名が代わったことを告げていた。

「……………」
椿は何も言わず、こちらを見つめ、俺の頭を撫でてくれた。突如視界が歪む…あ……あれ、やべぇ泣かないって…決めてたのにな。かっこわりぃ……
椿は俺が泣き止むまで、ずっと頭を撫でてくれた。
俺が、どうにか立ち直って彼女に笑いかけると
「………はむ…」
「あっー!」
思わず叫ぶ俺を尻目に、手に持ったマフィンを口へと運んだ。しばらく咀嚼し、
「………辛い………けど、おいしい」
とだけ感想を残すと、彼女は自分の部屋へと戻った。
これで騒がしい10月は、終わった。しばらくは、とてもゆったりとした時間が流れてくれるはずだ。
あーあ、来年は、タバスコの謝罪も兼ねて美味いものでも作ってやるか!
月の無い窓の外は暗闇に包まれ、それでも微かに…でも確実に星の明かりが瞬いていた。

191 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)03:16:48.10ID:mZL4R5fl0
7話
神無月 竜胆編


おまけ

迷子センターにて、記憶違いと真実
「へ~、よつば、おねーさんが好きだったんだぁ…」
「ち、ちげーよ、お前が叫んだのを庇って俺が足に抱きついてやったんだろ?」
「うそー竜胆、しゃべってないもんっ」
「ああ、はいはい、わかったよ。僕はきれーなおねーさんが好きです」
「ううっもうっ……ばかぁ!」
「うわっ……もう、なんだよアイツ……」

「あーぁ、大人のおねーさん…かぁ……」
幼い竜胆は、誰にも聞こえない場所で聞こえない声で、そうぼやいた。

192 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)03:38:46.01ID:Tu/loLNBO
次の子ダレかな。頑張れ>>1

193 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)04:00:15.89ID:mZL4R5fl0
 4月 卯月 桜………後ろに大きな三つ編み
☆5月 皐月 葵………ほっとくとボサボサになる
★6月 水無月 菖蒲…前髪が目に掛かり気味
☆7月 文月 朝顔……ツインテール
 8月 葉月向日葵…金髪・夏休みの最後のほうに黒髪に戻す
☆9月 長月 紅葉……ポニテ
☆10月 神無月 竜胆…天満のアレ
☆11月 霜月 椿………姫子のアホ毛
☆12月 師走 蜜柑……ポニを横につけてる
☆1月 睦月 牡丹……後ろで大体まとめる
 2月 如月 菫………基本型
 3月 弥生 なのは…もみ上げだけをリボンで止める

長くなってきたから早見表
☆は既出
★が今回の主役です


髪をいちいち梳かしてやる日々から開放され数日、現在梅雨の真っ只中、濡れた蛙が雨に感謝を示すかのように盛大な合唱を繰り広げる中、俺は迂闊にも傘を忘れた水無月と共に相傘で帰っていた。
蛙の感謝に応えるためか、いつも以上に強く振る雨は、何もこんなときにも、とは思うが仕方がない。
持ってきていた折り畳み傘は二人で使うにはあまりに狭く、濡れた自分の肩を眺めながら、もっと大きなものを買おうと決意する。
だけど、水無月と並んで歩く帰り道は、まったく不快ではなかった。

8話
水無月 菖蒲編

194 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)04:14:02.17ID:o6hKU18/O


195 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)04:15:44.95ID:mZL4R5fl0
やべぇ!スランプ北━━(゜∀゜;)━━!!
神無月のラストに力使い果たしたか……
すまない、もうちと時間かかるぜよ…

196 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)04:21:39.38ID:Tu/loLNBO
おk。ゆっくり行こう

197 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)04:47:25.80ID:mZL4R5fl0
よっしゃあ!何か降りてキタ━━(・∀・)━━!!

家に着く頃には、傘を持っていても濡れてしまうくらい雨は豪雨となっていた。さらに活性化する蛙の声に意味もなく怒りをぶつけつつ、少し急ぎ足でアパートにたどり着くとそそくさと屋根の下へと潜り込む。
「大丈夫か?」
「え?あ、ぅ……ぁぅだ、だいじょぶ…ぅう」
なぜか、恐ろしいものと相対するように彼女は答えた。見方によっては裁判を起こされると負けそうな構図ではあるが、これが彼女のデフォルトなので仕方が無い。
とりあえず、風邪を引かないよう、わたわたする彼女の頭にバスタオルを被せ、目に掛かった前髪ごとゴシゴシと拭いてやった。
「あうあうあうあう………」
「手に合わせて声を出すなw」
彼女はキョトンとこちらを見上げ、すぐに真っ赤になって答えた。
「う……ぁ…ご、ごめんなさ…ぃ……」
声は、尻切れトンボとなって消えていくが、どうやら、伝わったようだ。けど、まるで恐れられているようなな対応が面白くて、少しからかってやる。
「謝ることはないぞ、半分冗談なんだから…」
「ふへ?……あっ…ぁ、あっ…あ……ごめんなさい」
謝らなくてもいいという言葉に対し謝罪を返すという、本末転倒な事をされ、思わず苦笑すると、彼女の髪もう一度拭き始める…けど。
「…ぅ……っあ…ぅん……ぅ………あっ…」
「ごめん、声出して良いや……」
声を出すのを我慢しているんだろう、そのうめき声に色っぽさが宿り始めたとこで、とりあえず、諦めた。


この話、学校行く前に書き終えることが出来るか?…学校でのタイムロスは間違いない

198 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)04:55:21.52ID:ZA6Zbl1Q0
書き上げる→神スレ

書き上げることが出来ずパート化→叩かれる



…と言う、最近の新ジャンルスレの風潮。

いや、まぁおれはどちらにせよ最後まで追うつもりで居るけどなww
無理せず頑張れ。

199 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)05:19:47.77ID:mZL4R5fl0

>>198
ありがとう、出来るところまでガンガルぜ!
パートスレにはさせない!


その後、各々の部屋で風呂に入って体を温めると、暖まれるようにオニオンスープを作って水無月を待つ。外の雨は、ついに豪雨から雷雨へと変ろうとしていた。
待つこと数十分。まるでスープの完成を狙ったかのように、水無月は俺の部屋に顔を出す、玄関からは台所が直結しているので、彼女はすぐに視界に入った俺を見るととても安心したように表情を変えた。
「あぅ…あのぅ………あっありがとう…ござま…す……」
瞳を不安に揺らし、俺をじっと見つめてくる様子が、まるで小動物に見え、思わずくすりと笑みを漏らして、彼女にオニオンスープを入れた小皿を渡し、熱いぞという警告も忘れず付け足して、味見してもらった。
「あう…っんぐ!……あっあつっ!」
その警告を聞かず、慌てて口に入れ口を抑える彼女に、ため息をついてしまったが、事前に用意しておいた冷水の入ったコップを渡すとすぐさま飲み込み、顔を赤く染めながら、お礼を言ってきた
「ぁっ……ぅぅ…ありがとうございます…」
やはり、敬語を使い、恐れるように挙動不審な動きをする水無月。なんか、いつまでたっても他人行儀なんだよなぁ……
水無月とは、小さい頃あまり遊んでいない。梅雨の季節と重なって、あまりこのアパートに遊びに行かなかった為だろう。どうにかして打ち解けることが……そうだ。
「なあ、いいルール思いついた。今日は敬語使うな!」

200 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)05:36:06.87ID:1I6sFNOp0
神無月まで来たのか

>>1ガンガレ

201 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)05:49:13.66ID:mZL4R5fl0
>>200
神無月というか、時系列無視だから8ヶ月目で、順番どおりに行けば皐月からなので、師走にたどり着いたはずだお…あんま変らんかw
よし、登校時間が近づいてきたけど一気にガンガル

「ぇ…えっと……なんでですk──」
「だから使うなっ」
速攻でルールを破る彼女の声を遮るように、言葉を被せて突っ込みを入れる。髪に潜んだ瞳がびくりと動き、俺をこわごわと見つめた。
「あう………」
そのまましゅんとなってうな垂れる彼女、俺はその頭をぐしゃぐしゃと撫でてやると、しっかりと目線を合わせて伝える。
「意地悪で言ってるんじゃねーぞ、お前と仲良くなりたくて言ってるんだ。いつまでも敬語でちょっと線引かれてたら、いつまでも仲良くなれねーだろ?」
俺が言い終えて破顔すると、彼女もつられて笑う。その笑顔を見つめて俺は……
「ま、真実をゆーとちょっとは意地悪なんだけどな……」
と、付け足してやった。受けて彼女は、驚いた顔をして、すぐに返した
「うぁ…ひどぉい……」
「ほら、敬語使わないで喋れるじゃねーか」
言われた彼女は、驚いた顔から、恥ずかしさで赤面し、そして、最後に俺につられてやっと微笑んでくれた。とても珍しいその姿は、とてもとても愛らしかった。

202 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)05:56:42.86ID:PPnGOcJ+O
>「うぁ…ひどぉい……」
萌え尽きたぜ

登校時間というので、今何時か気付いた







何やってんだ俺……受験生だろ…
最後だがGJ!!

203 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)06:21:10.75ID:mZL4R5fl0
>>202
よく考えたらコイツかなりの属性をもってるんだよなwww卑怯すぎww

そして、おそらく先輩ありがとう!
ガンガって書き続けるじぇ!!


そしてPCではこれが最後、携帯に移行して電車と学校で書くお
携帯ボッシュートだけには気をつけねばw


水無月とルールを決めて数日。彼女は徐々に俺と打ち解けて、自然と敬語を使わなくなってくれた。
今でもびくびくとした対応だが、会話すらままならない内藤たちへの反応と比べると、俺とはずいぶん打ち解けてくれたのだと実感する。
そして、その日、午後から急に振り出した雨に、今度は俺が傘を忘れて彼女の傘に入れてもらって帰ることになった。
「……ツいてねーな」
思わず、俺が愚痴を零す。その声に反応して、彼女は俺を見上げてきた。雨と土の独特の匂いと蛙の競い合う声が、二人の間を漂い包み込む。
「ぅぁ……私は…ツいてるよ……星霜君とぉ…いっ一緒に……かっ帰りたかったから………あぅ」
思わぬ積極的発言に、ちょっと目を丸くして彼女を見つめた。雨で湿り気を帯びた空気が重く、髪が艶やかに彼女を彩っていた。
「雨嫌じゃないのか?」
「ぇ?……ぁっ‥だって、雨ばかり見てるから………雨上がりも好き…だけどぉ…」
雨が好きか……変ってるな…そういえば、始めて出会った幼稚園くらいのときも、雨が降ってた気がする。総、それも滝のように……
「あのね?……覚えてるかなぁ……君と初めて会った時…ぅあっ!」
最後の悲鳴は、轟き落ちた落雷に対するものだ。閃光の後、しばらくの時間をおいて轟音を轟かせる。結構近いみたいだった。
「そうそう、こういう雷が落ちたんだよな」
神様がくれた奇跡とまでは行かない幸運にちょっと便乗させてもらう。ジャストタイミングの一喝だ。居るかもしれない雷神GJ!!

204 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)07:32:39.17ID:Tu/loLNBO


205 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)08:14:45.08ID:JLRigA/C0
ほす

206 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)08:29:40.99ID:1T76R0D5O
やっと一区切り、登校しながら書くのは時間がかかるな。投下


「それで、俺に抱きついたんだ…」
そう、ちょうど今みたいに──
彼女は居心地が悪くなったのか、抱きついた腕をそっと離し、ビクビクと周囲を見渡して、安全確認。やっと近すぎた距離を元に戻す。
「ぅう……あうぅ…ごめん……怖かったん…だもん」
彼女は涙ぐんであうあうと言い訳する。蒸すような空気を雷鳴が轟き震わせていた。
「だけど、あのときと今と決定的に違う事がある…お前あの時、風邪引いてたろ?」
「えぅ……あっ………引いてた」
「それで…」
「それで……」
俺の発言に珍しく、彼女から言葉を被せ、俺の言葉は言葉を失い彼女は続ける。
「星霜君は……ぅぁ…言ってくれたんだ………我慢するなって…ワガママ言ってもいいって……忘れてたよね?」
「大丈夫だ……覚えてたよ…」
言うと彼女は俺を見つめて心の底から笑顔を見せてくれた。俺は彼女の満面の笑顔を始めて見た気がした。

8話
水無月 菖蒲編


207 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)08:49:15.81ID:n00C3f4CO
十二人にも及ぶ女の子をよく使い分けられるもんだ。なんかやってたのか?

208 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)08:58:33.40ID:1T76R0D5O
おまけ

数年前の記録的豪雨だった6月のある日、だんだんと強くなる雨を見上げ、相傘をする幼い二人の姿が、そこにはあった
「♪かえるのうたが~きこえてくるよ~」
「音程外し過ぎだよ」
「あぅあぅ…ふぅ…そう…ですかぁ?」
「なんか調子が狂ってるっつうか…」
「あぅあぅ……ハァ…ひどい…ですぅ……うひゃあ!」
「なあ、おい、大丈夫か?おい、熱あるじゃねーか!」
「ぅう…でもぉ……」
「馬鹿っ!…体調の悪い時くらい頼れ!少しくらいワガママいわねーと、もっと迷惑掛けることにもなるんだぞっ………ほら、肩貸してやるよ…」
豪雨と雷鳴が微笑ましい彼らを見守っていた。

209 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)09:10:19.74ID:1T76R0D5O
>>207
特になにもやってないお
強いて言えば、新ジャンル系のSS書いたり、個人的にエロゲ作ったりくらいかナー

210 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)09:19:42.87ID:1T76R0D5O
>>207
特になにもやってないお
強いて言えば、新ジャンル系のSS書いたり、個人的にエロゲ作ったりくらいかナー

だからよく読むと、話の前後で口調が変わってたり、キャラの性格が似てたり生かしきれなかったりがあるから、あんまり良く見ないでほしい〇| ̄|_

211 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)09:35:46.39ID:1T76R0D5O
>>209-210
テラハズカシス




212 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)10:10:32.89ID:rrDo8WgtO


213 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)10:12:30.30ID:ndaI7hDW0
俺は11月生まれ保守

214 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)10:16:35.48ID:1T76R0D5O

  4月 卯月 桜………後ろに大きな三つ編み
☆ 5月 皐月 葵………ほっとくとボサボサになる
☆ 6月 水無月 菖蒲…前髪が目に掛かり気味
☆ 7月 文月 朝顔……ツインテール
★8月葉月向日葵…金髪・夏休みの最後のほうに黒髪に戻す
☆ 9月 長月 紅葉……ポニテ
☆10月 神無月 竜胆…天満のアレ
☆11月 霜月 椿………姫子のアホ毛
☆12月 師走 蜜柑……ポニを横につけてる
☆ 1月 睦月 牡丹……後ろで大体まとめる
  2月 如月 菫………基本型
  3月 弥生 なのは…もみ上げだけをリボンで止める

「こぉら、四葉ちゃぁん……逃げてないでぇ…出てきなさぁい」
しどけない姿と言えばまだ聞こえがいいが、単に暑さから半裸になっただけのだらしない姿で片手に焼酎の一升瓶を振り回し、
酔った勢いで俺に女装を強要する彼女は、正直ただの酔っ払いとしか言いようがなかった。
悪質な絡み酒の彼女はベロベロに酔っぱらい、餓えた狼のように人の部屋ドアをガンガンと叩き鳴らす。
俺は覗き窓から目を離すと、頭を抱えて昼間からブースト全開の彼女をどう扱うかを悩み始めた。
つーか、葉月さん、あんた未成年だろ?なにやってんだ。
夏休み…この季節は休みという名称完全無視で、俺の悩みは尽きることはない。

9話
葉月 向日葵編

215 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)10:53:36.67ID:o6hKU18/O
お姉系キタコレ

216 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)10:58:09.68ID:8d2EIofRO
これはなんというスレ

間違いなく作者は天才肌
vip歴約三年の俺の中で十指には入る神ジャンル(゚д゚*)

217 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)11:38:58.33ID:RS7MorSIO
保守

218 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)11:46:58.47ID:1T76R0D5O
結局、ドア一枚を隔てた酔っ払いと男の意地の張り合いは、男のほうが折れる形で決着がついた。
敗因は、俺が半裸で大騒ぎする彼女を共通廊下という公共の場に置いておくことに耐えきれなくなったからだった。
まあ、辛抱強く拒絶を続けたところで、葉月がなにをしだすか解らないという恐怖も働いていたのだが……
とりあえず、俺は彼女を部屋に招き入れてしまったのだ
夏休みの真っ青な空には遠くに入道雲がみえて、蝉の鳴き声が鼓膜をつんざくような大音声をあげていた。

「葉月さーん、もう呑むのやめましょーよー」
彼女は吸っただけで酔いそうな酒臭い息を俺に吐き掛けるように肩にもたれ掛かり、
機嫌がいいのかへらへらと笑って肩をバシバシと叩いて、答えてきた。
「やーよー、まだ飲み足りないもーん、えへへ~」
だめだこりゃ……全く、酔ってなければいい人なんだけどなぁ…まぁ、酔ってない方がレアだけど…
彼女は続いて肩に頭を預け、金に染めた髪を俺に絡ませ、へへ~っと、笑いながら寝始めてしまった。

219 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)12:43:58.69ID:WuJ0CecpO
ほっしゅ

220 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)13:18:57.18ID:RS7MorSIO
酒好き保守

221 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)13:21:09.82ID:xlquzfZw0
絵の投下は>>214の設定でいいですか(*´Д`)ハァハァ

222 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)13:24:12.09ID:1T76R0D5O
「ふぁ?…………あー、あたしやっちゃった?」
真夏の遅い日暮れの中、窓から差し込む茜は、ビール缶と瓶と日本酒にウォッカ
…その他諸々の酒瓶と割るための飲み物の転がるちゃぶ台を、丸ごと照らし、赤く、紅く染めていく。
葉月は未だ酔い醒めやらぬ頭を軽く振り……鈍痛に襲われ、ゴロゴロとボロい畳の上を身悶える。
「あ~う~、こうなったらむか…」
「はい、お冷や。迎え酒なんて煽っちゃダメだよ…」
軽く空の酒瓶を片付けながら、コップ一杯の水をちゃぶ台の上に置く。コップの水は、夕焼けに侵され、黄色く赤く満たされていた。
「あ~ん、ありがとー、ん………ぷはっ」
水を飲み干した彼女は、顔に生気を取り戻し、ちょっとだけ元気なるとハキハキとした目をこちらに向けて、次に周囲を見渡す。
「あはは、今回はまた派手に……」
「人の服剥ごうとしたり、拒絶したら自分がストリップ始めたり、どんな酔い方してるわけ?」
「あはっはっやっぱり、今回は派手たねー」
俺は、笑って誤魔化す葉月を、後片づけをしながら睨み、反省を促そうと企むが、そんな気配微塵も感じさせずに彼女は笑い続けた。
外では喧しかったアブラゼミに代わり、ひぐらしが鳴き始めている。

223 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)13:24:30.72ID:186ZrkEHO
恐らく年下(?)である>>1の才能に嫉妬……なるほど、これが年を取るということか……

224 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)13:29:00.36ID:1T76R0D5O
>>221
どうぞどうぞ
むしろ、そのシーン推奨でつwww

>>223
俺は高2の若輩者ですよ
むしろ、年をかければ磨かれる渋さが欲しい(・ω・`)

225 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)14:02:47.98ID:186ZrkEHO
師走でほしゅ
http://imepita.jp/20070213/504520

226 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)14:44:00.64ID:186ZrkEHO


227 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)15:16:34.09ID:186ZrkEHO


228 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)16:09:24.27ID:RS7MorSIO


229 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)16:31:21.84ID:1T76R0D5O
寝てないのに持久走で打ちのめされた…
寝てないのに眠くなーい。なんか、急に書ける気がしてきた。勝手笑みが零れる。たのしー

そして、>>225 GJ!光の速さで保存した


葉月は酔いを醒ますべく、座り込んで、わははと笑いながら、俺と話を始めた。
他愛ない世間話は、夕日が傾き、沈み、やがて聞こえる虫の声がヒグラシからガマガエルに変わるまで続いた。
「それで、蜜柑ってばさ、お淑やかに生きるのもいいなぁって、私に……聞いてる?」
「聞いてる聞いてる。そうだ、葉月さん、夕飯なに食べたい?」
流石に酔いも醒めきっただろう。
俺は片付けどころか掃除まで終え、最後にウコンの力の空き缶をちゃぶ台からゴミ箱へナイススロー、見届けてから葉月と向かい合い、答えを待つ。
「なら、お酒と合う物!」
この女、まだ呑むか…

230 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)17:04:09.19ID:ZA6Zbl1Q0
描いてみた。
http://up2.viploader.net/pic/src/viploader415357.jpg

2月と3月はまだ登場してないからスルー。
気の強い月の顔がでかくなっちゃったのは無意識で…。
10~12月は変化が忙しいな、と思ったwwwwww

231 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)17:32:34.88ID:o6hKU18/O
イイヨイイヨー

232 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)18:07:32.36ID:mZL4R5fl0
>>230
GJ!!
まさに俺の想像通りだwありがとう!


葉月さんからのリクエストに応え、唐揚げにピザ、サラダ、チーズの盛り合わせ.etc.etc……
唐揚げとサラダ以外は冷凍を駆使して簡単に作ると、珍しく彼女は料理の完成を待っていた。
先に飲んで出来上がっていると思っていたので、ちょっとだけ肩すかしを食らう。
「どうした?手伝おっか?」
「あっ…いや、大丈夫」
彼女のなんとなく様子のおかしい理由を、昼間の酒の飲み過ぎと判断して、サッサと夕飯をちゃぶ台へと運ぶと、向かい合う彼女は、ちょっと微笑んで頂きますを宣伝し、いつものようにガツガツとではなく、おしとやかに食べ始めた。
………なんかいやなデジャブが走る…
「どうしたぁ~?ふふ、戸惑ってるなぁ……ま、意地悪は、これくらいにしてあげよう」
そう言うと、葉月さんは懐かしいものを思い出す顔になり、思い出話を披露してくれた。開け放した窓の外からは蛙と名前も知らない虫の声が鳴り響く。
「私が君と公園で遊んでたとき、私と喧嘩したの覚えてる?ほら、ブランコで…」
「えっと…すまん、もうちょっと詳しく頼む…」
俺が彼女たちとの思い出を覚えていないのは珍しいことだった。だから、素直に聞き返す。
「ブランコに乗ってた君を後ろから押してあげたら、女の子なんだから乱暴すんなよっ!って怒り出して…」
「………?すまん、思い出せない…」
窓から風が吹き込み、葉月の染められた髪を揺らした。……なぜだ?何かが引っかかる…

233 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)18:45:33.62ID:imhSEWY30
ホホホー

234 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)18:48:56.52ID:mZL4R5fl0
「ふん…他の子達の想い出はすぐに思い出す癖に……私のは覚えてないんだぁ…ふうん…」
うわぁ……敵愾心むき出しだぁ…、どこか冷たく、悲しそうな目で俺を見つめると小さな声で馬鹿みたいといって続きをつないだ。
「その後君は、もっとおしとやかになれって私に怒るし…ちょっとは反省してみたのになぁ…」
まあ、いいけどねっそう言って、彼女はビールを注いで一気に煽ると、昼間あれほど散々だったのに、またもや宴会を始めた。名の知らぬ虫の声はいっそう強くなった気がした。

「ねぇ~よつばぁ~!ほらほらほら…脱いじゃいなさいよぉ」
「だぁ~かぁ~らぁ~、飲み過ぎないって約束だったのに……」
彼女は、ふざけた調子で俺の服を脱がしに掛かる。生憎腕力ではこちらに分があったので、脱がされることはなかったが、ちょっと、ズボンの防衛は危うかった。
「いーやっしっかり飲まないとぉー、気持ちよくなれないものー」
そう言うと彼女は赤ら顔のまま、きゃっきゃと笑い俺を見つめると、ちょっと悲しそうに彼女は金色の髪を揺らし、意地悪な顔を俺に向けた……そして、何の前触れも無く、唐突に宣言する。
「葉月 向日葵!脱ぎまーっす」
宣言どおり服に手をかけ、下着姿になろうとし始める。この人は酔うといつもいつも…そのまま押さえつけて説得を試みようとしたところで……まるで俺が押し倒したかのように、彼女は盛大に転んでしまった……あっ……
「葉月さん、違いますよ…あの時あんたは、俺を乱暴に押しすぎて盛大にこけて、俺に向かって…」
「ふへ?……そうそう、パンツ丸見えにしちゃったのよぉ…ああ、だからもっと大人しくなれって言ったのかぁ…」納得したのか、急に機嫌がよくなり、俺を抱きしめた彼女は、わたわたと顔を赤くして暴れる俺の耳元へ
「いや~んよつばくんのけ・だ・も・の」
と囁いてから、開放してくれる…まったくこの人は…まあ、仕方ない。今日くらいは一緒に晩酌くらい。共にしてやろう。外から聞こえてきた名も知れぬ虫の声は、今やピークに達していた。

9話
葉月 向日葵編


235 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)18:53:23.30ID:mZL4R5fl0
おまけ

甲は乙を養子として責任を持ち引き取ることを認める。

                 甲:** **
                 乙:永月 ぽぷら


236 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)19:05:34.08ID:mZL4R5fl0
★ 4月 卯月 桜………後ろに大きな三つ編み
☆ 5月 皐月 葵………ほっとくとボサボサになる
☆ 6月 水無月 菖蒲…前髪が目に掛かり気味
☆ 7月 文月 朝顔……ツインテール
☆8月葉月向日葵…金髪・夏休みの最後のほうに黒髪に戻す
☆ 9月 長月 紅葉……ポニテ
☆10月 神無月 竜胆…天満のアレ
☆11月 霜月 椿………姫子のアホ毛
☆12月 師走 蜜柑……ポニを横につけてる
☆ 1月 睦月 牡丹……後ろで大体まとめる
  2月 如月 菫………基本型
  3月 弥生 なのは…もみ上げだけをリボンで止める


暗い闇の中で私は恐怖に怯えていた彼女を見た。
彼女は、幸せを否定され…そして、眼前の幸せを享受出来なかった。
だけどどうしても触れてみたい彼女は、自分ではなく私に触れて欲しいと頼んできた。
私は闇の世界しか知らず、初めてみた明かりに感動し、そして彼に恋をした。
だけど……彼が見ていたのは、幸せを享受出来なかった彼女だった。

10話
卯月 桜編 前編

237 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)19:35:20.72ID:186ZrkEHO
ほっしゅ

238 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)19:57:07.05ID:ZA6Zbl1Q0
>>236
卯月は前後編か

239 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)20:39:30.88ID:Tu/loLNBO
ほす

240 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)20:45:59.69ID:Pr+HrWBWO
よくわからんけどまほらばのぱくりか

241 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)21:04:46.40ID:5NbF2UMWO


242 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)21:11:10.45ID:ZA6Zbl1Q0
>>1は徹夜の影響で倒れたようです

243 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)21:25:33.27ID:1T76R0D5O
>>242
な、エスパー!?実はちょっと向こうの世界にトリップしてた


今は春休みの半ば、3月は後数分で終わる。暖かくなってきたとは言え、夜はまだまだ肌寒く、俺達は自らを包む冷たい空気に身を預け、ただひたすらに、その時を待った。
やがて、なのはは時間が近くとニヤリと笑い、俺を試すような目つきで見つめた。
「中途半端な御託はいらない。欲しいのは、運命を砕く決意と覚悟だけだ…」
冷たい空気が更に張り詰める。彼女は初めてあったときのように、俺を値踏みするような目つきでじろじろと眺め……ゆっくりと頷くとまた口を開いた。
「なんだ…存外、覚悟が決まって居るじゃないか…安心にはほど遠いがな」
「それは、自信を持てって事か?」
「ふふん、ほら無駄口叩いてないで行ってこい」
彼女は軽く微笑んで、俺の肩を叩いた、その瞬間……
彼女の自信以外を写して居ない瞳は、とても優しく変わった。

244 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)21:55:25.15ID:49syJpRt0
保守!

245 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)22:27:02.40ID:o6hKU18/O
危ない危ない

246 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)22:39:25.74ID:1T76R0D5O
なんでこうリアルじゃトラブル続きなんだよ…
だが俺は、おまいらがほしゅしてくれるかぎり、書くのをあきらめないぜ


「ねぇ………どうしたの?」
交代し出て来てみるなり、途端に黙りこんでしまった俺に、桜は恐る恐ると尋ねてくる。
「…なんでもねーよ」
そう言ってまた黙り込む俺に、彼女は当惑の表情を浮かべ、対応に困っているのか、たははと笑う。
そして、俺は唐突に思いついたことを口に出した。
「なあ、明日…デートしよう!」まだ寒さの残る春の夜、桜が満開に咲き誇っていた。

247 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)23:04:25.25ID:+osU8IaTO
ほしゅ

248 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)23:12:02.56ID:1T76R0D5O
彼女は赤面し、わたわたと慌てていたが、もう一度念を押せば、彼女は二つ返事で了承してくれた。
俺はなんで、デートなど申し込んだのだろうか?……後から思うときっとそれは、逃げの類いだったのだろう。
だけど、なんだかとても嬉しそうにしている彼女をみたら、それは、とても良いことの様に思えた。

「ねぇ四葉。次は、クレープ食べたいな」
彼女は商店街のアーケードを舞台に、躍るように振り返り、可憐な花のように笑いかけてきた。
昨夜は解いていた髪を三つ編みに結い、桜の花びら舞う商店街を花びらと一緒に躍る姿は、誰もが見とれるほど可愛かった。
…誰かなんと言おうと、俺にはそう感じた。
「ああ、クレープな」
いつの日か、紅葉に買ってあげたクレープ屋へと赴く、ここのクレープは葵も好きだった。
クリスマス・イブの日、蜜柑と熱唱したカラオケも行き、学校の屋上にも忍び込んだ。
何故か、神社や銀杏並木、アジサイの並ぶ通学路も二人で並んで歩いた。
だけど、日が傾き沈む直前、俺達は、いつもの公園のブランコに座っていた。

249 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)23:15:19.22ID:uWh3nEROO
明日早番だから寝るけど、誰かまとめを作ってくれないか?
仕事中携帯からですまない
そして保守

250 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)23:19:38.32ID:PPnGOcJ+O
ははっ!PCだと規制されて書き込めねぇ

まとめ欲しいな
いつ落ちるかわからんし(((;´・ω・`)))

携帯から捕手

251 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)23:22:56.06ID:o98/ZBud0
ほ~ら☆
えっちなものだよぉ~
(携帯可)
http://uploader.fam.cx/img/xxxxx.htm

252 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)23:29:05.80ID:49syJpRt0
まとめ作ってみようか?
なにせ初めてだから何とも言えんけど(ノ∀`)
出来なさそうなら早めに連絡するわ

253 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/13(火)23:54:15.22ID:o6hKU18/O
ほあ

254 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/15(水)00:06:53.37ID:qyAkvA/hO
「ねぇ、今日は…楽しかったね。なんだかね、初めて行った場所だってあったのに、なんか懐かしかったよ」
彼女とブランコではなく、その手すりに並んで座りながら、語り合う。公園の桜が夕日に照らされ、オレンジ色に輝いていた。
「そっか、楽しんで貰えたんなら、せっかく、誘った意味があるからな」
公園の遊具はどれも錆びて哀愁が漂っていたが、今の時間だけは黄金の照り返しを受けて、どことなく誇らしく並んで居るように見える。
「あはは、うん、今日はありがとう。でも一つ残念なお話があります」
公園に隣接した森と楓が茜色の陽の光を受けて、いつの日か葵
…そのときはまだ皐月と呼んでいた彼女と共に見た仮初めの紅葉になっていた。
「残念?」
訝しむ俺は、隣りの彼女を見やる。彼女も例外なく茜の世界に呑まれ、髪を炎のように染め上げていた。その髪が風を受けて揺れる様は、まさに火炎のようだった。
だけど、炎という比喩なのに、不思議と穏やかになれる色合いだった。
「せっかく、誘ってくれたところ悪いけど、私はあなたと一緒なら例え地獄でも楽しかったし、嬉しいもの…だから、誘ってくれなくても、十分だったよ?」
直後に、流石に地獄は辛いかな?と後から笑って付け足す。
その言葉は、俺の決意を堅く揺るがぬ物へと変えていった。
風が吹いて、サクラの花びらが舞い、オレンジ色の風になって消えていく。
「でも、俺は今日のデートをしてよかったと思ってる」
俺は、ポケットに入っている弥生から受け取った紙を握りつぶし、彼女の前に立った。


10話
卯月 桜編・前編


こんな思いつきで筆の遅いスレにまとめまで作ってくれる流れになるとは…
しかも、少し涅槃に旅立っても、ほしゅしてくれる…本当にありがとう

もう、残りを全力で書くしかないじゃないか!

255 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/15(水)00:09:59.90 ID:Gp9DeLHC0
とりあえずまとめ作ったよー
http://www26.atwiki.jp/calendar_girls/pages/1.html
好き勝手に編集してくれ(・ω・)ノ

256 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/15(水)00:20:58.48 ID:qyAkvA/hO
おまけ

私は彼をこんなに好きなのに…なんで?
暗闇からやっと出れたのに…私、辛いよ……
このキモチは、彼女から押し付けられたモノでも…
いや、私自身が彼女から作られた偽りのモノでも…
このつらさはホンモノだから…
誰か聞いて、誰か助けて…
私は彼を諦められないよ…
──大丈夫でも、彼は、アノ子を見てる…
──大丈夫、だって、アナタもアノ子なんだから…
それは、やっぱりツラいよ
──じゃあ、私が仲間になってあげるから…
ホント?
──アナタを泣かす敵から守ってあげる…
本当に…ねぇ、アナタの名前は?──私は、文月…文月朝顔……

257 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/15(水)00:27:19.24 ID:hzA+oNO30
>──大丈夫でも、彼は、アノ子を見てる…

──大丈夫
でも、彼は、アノ子を見てる…
改行忘れたorz

258 名前:愛のVIP戦士 投稿日:2007/02/15(水)00:50:34.27 ID:IOlubyQP0


259 名前:愛のVIP戦士 投稿日:2007/02/15(水)01:08:11.38 ID:Gp9DeLHC0
保守!

260 名前:愛のVIP戦士投稿日:2007/02/15(水) 01:09:01.67 ID:k/BO9jmZO
今北、力作だな~
軽い気持ちで開いたら没頭しちまったぜ

261 名前:愛のVIP戦士 投稿日:2007/02/15(水)01:15:05.22 ID:gVK3RYf30
あと、2月、3月、4月後編。
あと11時間。

頑張れ!!


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