311 : 消防士(鹿児島県) :2007/03/20(火) 23:56:44.78 ID:YVTfK/7+0
(;'A`) 「催眠術が……」
(;^ω^)「解け……ない?」
川 - )「…………」
胸を掴んでいたジョルジュの手。
それはすぐに、DAT探しの仕事へと戻った。
川 - )「私は……一体……何のために……」
(;'A`) 「い、いや! あれだよ! うん! むっちゃ綺麗だった!」
(;^ω^)「そうだお! 豊乳だったお!」
川 - )「……黙れ」
下を向いたまま、脱ぎ捨てた制服を拾い上げる。
それを、これまた黙ったまま着た。
川 - )「次行くぞ、次」
(;^ω^)「じょ、ジョルジュはどうするんだお……?」
川 - )「死ねばいい」
315 : 消防士(鹿児島県) :2007/03/20(火) 23:58:11.54 ID:YVTfK/7+0
完全に機嫌を損ねたクーさん。
その後ろに、今度は僕とドクオが付いていく形で進んでいった。
(;^ω^)(ドクオッ!クーさん怒ってるお!)
(;'A`) (しらねーよ!お前なんとかしろよ!)
(;^ω^)(いやいや、ドクオはクーさんに気があるんじゃないのかお!?)
(;'A`) (それとこれとは関係ねーよ!)
クーさんの後ろ、小声で僕達は話し合っていた。
クーさんが怒ると言うのは本当に怖い。
なんていうか、雰囲気。雰囲気が怖いのだ。
□「……っ!」
□「おーい!おーい!!」
僕の胸ポケットの定規が揺れ始める。
僕はそれをポケットから取り出した。
□「この近くにDATがあるお! 感じるんだお!」
( ^ω^)「おっ!探すお!」
クーを含めた僕たち三人は、DATを探そうと辺りを見渡す。
草むらの中か?それとも民家の中か?
319 : 消防士(鹿児島県) :2007/03/20(火) 23:59:41.71 ID:YVTfK/7+0
(;^ω^)「定規! DATの形はわかんないのかお!?」
□「分からないお……」
それじゃ、見つけれるはずがないじゃないか!
僕にあきらめの気持ちが生まれ、手を止めた。
しかし、その時だった。
□「……!!近いお! もの凄く近いお!!」
どうやら本当に近いらしい。
僕は目の前の草むらを適当に浅くってみた。
そして、何かに触れる感触。
(*^ω^)「見つけたお!!!!!」
324 : 果汁(鹿児島県) :2007/03/21(水) 00:01:51.20 ID:NUUPfFL/0
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/ DAT ヽ
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`ー一′
327 : ピッチャー(佐賀県) :2007/03/21(水) 00:02:16.89 ID:EtePeypT0
ちょwwwwwwww
328 : 動物愛護団体(神奈川県) :2007/03/21(水) 00:02:23.45 ID:8ozFlbOy0
それはねーよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
329 : 果汁(鹿児島県) :2007/03/21(水) 00:02:26.54 ID:NUUPfFL/0
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 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄ ̄ ̄
334 : 果汁(鹿児島県) :2007/03/21(水) 00:03:51.41 ID:NUUPfFL/0
(;^ω^)「ちょwwwwこれがDATかおwwwwwww」
□「よく見るんだお!」
定規が胸ポケットでかたかたと揺れる。
乳首がこすれて思わず吐息を出した。
□「これはただの赤ん坊で……DATの本体は額に埋め込まれているんだお!」
( ^ω^)「あるあr……ねーよwwwwwwwww」
□「さぁ、早く赤ん坊の額からDATを抜き取るんだお!!」
世界を救うヒーローっていうのも、中々酷いやつだ。
だが、友達を救うため、僕は赤ん坊の額に手を当てた。
──その瞬間、赤ん坊の体が少しずつ変化していった。
体は大きくなり、腹筋が割れた。
その姿は見る見る成長して───。
337 : 果汁(鹿児島県) :2007/03/21(水) 00:04:33.74 ID:NUUPfFL/0
,、
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/ ̄`ー' ̄`ー、
/ DAT |
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| ヽ_ノ ヽ、_ノ l/|
| >ー く / |
\ ( ー- ) ./|_|
_-‐' ̄|\ >― く// `ー―-、__
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/ | `ー―-、ヽ ノ -―'~ ̄ 、 \
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/`-、 / ヽ||/ ヽ ー、_ノ \
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| ヽ ヽ/ヽ、 人 | |
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( / /\ 入 / | | / ) / \ 人 ヽ
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| | | | l、_ 人_ _ _ ,| _/ | |
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343 : 果汁(鹿児島県) :2007/03/21(水) 00:06:12.20 ID:NUUPfFL/0
DAT筋肉「……」
鋼の肉体、アイアンマッスル、鋼鉄の体、はちきれそうな筋肉。
赤ん坊は、一瞬にして最強の戦士へと成長した。
(;^ω^)「お……」
□「くっ……ブーン!倒してDATを奪ってくれお!」
(;^ω^)「いやいやいやいやいや」
DAT筋肉──めんどくさいので以後「筋に君」と表記──は、僕たちの前に黙ったまま立っている。
その姿はなんとも不気味で、存在するだけで犯罪だと思った。
こんな巨大な奴を、僕が倒せるはずが無い。
DATを奪えるはずが無い。
346 : 果汁(鹿児島県) :2007/03/21(水) 00:07:10.19 ID:NUUPfFL/0
しかし、だ。
こいつを倒さなければ、この世界からハラサは消えない。
こいつを倒さなければ、友達の催眠術は解けない。
( ^ω^)「……やるお……」
僕の前には相変わらず筋に君が立ち尽くしていた。
僕は携帯電話を使い、クーとドクオを呼び出す。
………
……
…
(;'A`)「コイツの頭にあるのがDATか……」
川 ゚ -゚)「腹筋が、2つ3つ5つ7つ11つ13つ17つ19つ23つ29つ……」
( ^ω^)「行くお!みんな!筋に君を倒して、この世界を救うんだお!!」
僕たち三人は、立ちはだかる筋に君に向かった。
349 : 果汁(鹿児島県) :2007/03/21(水) 00:08:24.26 ID:NUUPfFL/0
( ゚ω゚)「ブーンアタァァァァァァァックウウウ!!!」
僕は両手をクロスさせ、鋼の肉体を持つ筋に君へと突っ込む。
加速度は最高だ。
脚、手、大地の力。
全てが重なり、大きな衝撃が筋肉へと伝わった。
(#'A`) 「ドクオキィィィィィィィッッッック!!」
僕の後ろからドクオがやってきて、斜めにジャンプした。
そのまま筋に君に目掛けて、飛び蹴りを食らわせる。
このワザで、僕は何度も死にそうになったことがある。
川 ゚ -゚)「ぱーんち」
最後はクーだ。
彼女の渾身の力を込めた拳が、筋に君の胸元へ直撃する。
ああっ!僕にもしてほしい!もっと僕を痛めつけてほしい!
3人の必殺技が、全て筋に君へと直撃した。
353 : 果汁(鹿児島県) :2007/03/21(水) 00:09:57.79 ID:NUUPfFL/0
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/ .DAT \
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\ (Ο) ノ
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359 : 果汁(鹿児島県) :2007/03/21(水) 00:11:39.00 ID:NUUPfFL/0
(;^ω^)(;'A`)川;゚ -゚)「……ばかな」
僕たちの攻撃を受け、筋に君は倒れるどころか余裕を見せ始めた。
その顔には、余裕という二文字がぎっちりと詰め込まれている。
筋に君「……」
反撃が来るか、とも思ったが、筋に君は動かなかった。
知能は赤ん坊レベルのままなのだろうか。
(;^ω^)「強い……」
□「お前が弱いだけだお」
( ^ω^)「お前もう黙ってていいお。クー、ドクオ、作戦を練るお!」
360 : 果汁(鹿児島県) :2007/03/21(水) 00:13:05.64 ID:NUUPfFL/0
僕たちが作戦を練ろうと固まったとき──。
僕たち三人の前に、一人の少女が現れる。
よく見たことのある、いや、僕を一番知ってくれている人物。
ξ⊿)ξ 「……DAT 発見」
(*^ω^)「ツン!!!」
何やら呟きながら、僕たちから離れようとするツン。
ξ⊿)ξ 「ハラサ様 報告 報告」
だめだ──。
彼女の催眠術は解けていない。
……どちらにせよ、彼女をこの場から逃がしてはいけない。
(;^ω^)「ツン、待つんだお!」
僕はツンの肩を掴む。
催眠術に掛かっていると言えど、力は変わらないようだ。
彼女の足は止まった。
ξ⊿)ξ 「DAT 見つけた 報告 」
まずは彼女の催眠術をとかなければ──。
僕は必死に思考をめぐらせる。彼女の望んでいるものはなんだ?
───次の瞬間、僕の体は宙に浮いた。
最終更新:2007年03月21日 16:09