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運命喧嘩終」(2007/03/21 (水) 01:33:28) の最新版変更点

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311 名前: プロスキーヤー(山梨県) 投稿日: 2007/03/17(土) 23:02:16.53 ID:PFwEHQpd0                          ―― 終 ――  まぶたの裏に赤い閃光が走った。それは途絶えることなく僕の眼球を襲った。たまらず掌でまぶたの上を覆う。 しばらく赤色が網膜に焼きつき、痛みとも痒みともつかないじんじんとした感覚と格闘していたが、次第になり をひそめ、穏やかな暗闇が戻ってきた。  掌を高く掲げ、おそるおそるまぶたを開く。光で透け、中の血管が見える手の先に、屋根の隙間から顔をのぞ かせている太陽が見えた。顔ごと視線を逸らし、太陽から目をそむける。二三度意識的にまばたきをして、よう やくまともな視力へと回復することができた。 (´・ω・`)「おはよう」 (主^ω^)「……起きてたお」 (´・ω・`)「嘘つけ」  窓を見る。天井の重みに耐え切れず、元の形がわからないくらいにひしゃげてしまった、ガラスも網戸もない、 ただの穴あき窓。その横に、膝を折り曲げ、体育座りの格好で壁に寄りかかっているしぃがいる。サイズの合わ ないぶかぶかのキャップを斜めに被り、つばに隠れていないほうの瞳が、いつもと同じように僕を見つづけてい た。 (主^ω^)「おはよう」 (*゚ -゚)「……おはよう」 (´・ω・`)「やっぱり寝てたんじゃないか」 (主^ω^)「いや、起きてた」  何事もなかったかのような、いつも通りの日常。このまま待っていたら、固いパンと、もっと固い干し肉が出 てきそうだ。そういえば、今朝は朝飯抜きだったんだっけと、とても平和な考えすら頭に浮かんできた。本当に、 なにもなかったみたいだ。 313 名前: プロスキーヤー(山梨県) 投稿日: 2007/03/17(土) 23:03:45.88 ID:PFwEHQpd0  けれど、それは違う。掌の中にはDATの重さがふたつ分あるし、あの極限状態の中で考え、想った事は忘れ ようもない。なにより、体中がこのまま死んでしまいそうになるほど、痛い。痛くて堪らない。  だというのに、僕の顔からは、笑みがこぼれて止まらなかった。痛いのに、わらってしまう。静かなわらい。 やるべきことを成した後の、充実感から来る感情。うまくいかないことばかりだったけど、DATを手に入れる ことができて、しぃを助け出す事ができた。今は、それで十分だ。 (´・ω・`)「随分いい顔してるじゃないか。学ぶべきことでも見つけたかい?」 (主^ω^)「ショボンこそ、随分と薬指の回りがいいじゃないかお」  両の手の指先を合わせ、その中から薬指だけを離し、ぶつかり合わないようにくるくると器用に交差させてい る。いつもならすぐにぶつかり合ってしまう薬指同士が、今日は快調に回りつづけていた。回りつづける指から、 何かを吹っ切ったような潔さを感じた。 (´・ω・`)「もう二度と来るなよ、『害悪』」 (主^ω^)「言われなくてもわかってるお、シスコン」  顔を合わせ、声を上げずに静かにわらい合った。まったく、清々しいくらいに憎々しい顔だ。はじめて会った ときに脅されたのも、ぼこぼこに蹴られたのも、怨んでやる。怨んで怨んで、絶対に忘れてやらない。髪の長い、 冬の枯れ木みたいな格好をした性格のわるい奴のことを、ずっとずっと覚えておいてやる。覚悟しろ。  体を起こす。血が足りていないせいか、目の前が白く染まって、ふらふらした。でも、大丈夫。今の僕なら、 それくらい気にもならない。今の内に、この世界の空気を胸いっぱいに吸っておこう。嫌になるほど吸い込んで、 この世界の味を忘れないようにしよう。  テーブルに手をつく。木目にあわせて指を沿わせていくと、僕が刺し貫いた傷に辿りついた。そういえば、あ の軽佻浮薄なナイフ男渋沢、一体どうなったのだろうか。地下の下で潰れてしまっているのだろうか。なんだか、 死んだ場面が想像できなかった。想像できないってことは、多分生きているんだろう。そして、またどこかで仕 事をサボって、暇つぶしに精を出していることだろう。 317 名前: プロスキーヤー(山梨県) 投稿日: 2007/03/17(土) 23:05:15.81 ID:PFwEHQpd0 (主^ω^)「しぃ」  しぃに近づき、抱きしめた。しぃも、抵抗なく抱きしめられてくれた。小さくて、やわらかい体。僕の方から 抱きしめているはずなのに、いつの間にか体が埋まって、逆に抱かれているような気がするやわらかさ。うずも れてでられなくなる前に、体を離した。しぃと目が合う。もう、瞳に覆われた殻はなかった。 (*゚ -゚)「……ん」  目の前の顔が接近する。焦点が合わなくなるくらいにしぃの顔が間近に来た後、唇に弾力のある何かが触れた。 何かに例えるのをおこがましく思う程、弾力ある感触。唇を喰いちぎっているので、触れ合った箇所が痛かった。 涙がでそうになる程に、痛くて痛くて堪らなかった。  しぃの腕が僕の後頭部に周り、僕の頭が固定されたと思った瞬間、唇を割って、今までの弾力ある感触とは別 の生物的なものを感じさせる感触が口内に侵入してきた。反射的に飛びのきそうになったが、しぃの腕がそれを 許さなかった。生物的感触は口の中を労るように、傷の形に沿わせてうごめいていた。痛みと共に、暴発しそう になる何かが僕の中心を駆け巡った。息が荒くなる。そんなことはお構いなしに、生物的感触は口内ごと、僕の 意識を支配していった。  たっぷりと互いの息を交換し合った後、ようやくしぃは顔を離した。 (*゚ -゚)「……きめた」  そう言って、もう一度顔を寄せてきた。今度は、軽く触れるだけ。 (*゚ー゚)「えっちなことするなら、クルベみたいな人とする」  しぃはわらった。はじめて見せた笑顔は、年相応の子供の笑顔だった。 (主;^ω^)「……この、テクニシャンさんめ」 323 名前: プロスキーヤー(山梨県) 投稿日: 2007/03/17(土) 23:06:45.89 ID:PFwEHQpd0  DATが光る。淡い光が少しづつ伸びていき、やがて僕の体を覆った。ずっと、一所に留まっている訳にはい かない。この世界ともお別れ。次の世界でDATが待っている。  しぃは腕のロックを外し、猫のように頬を擦り合せてから、そっと離れた。  しぃが離れたのを確認したかのように、DATの光が高まった。視界の中が白に染まり、ふたりの姿が見えな くなっていく。 (主^ω^)「ショボン、“クルベ”に恥じない男になってくるお」 (´・ω・`)「黙れよ軟弱者」  ショボンが拳を突き出してきた。僕も合わせる。拳の表面の、固い感触がぶつかった。直後、僕の拳が光の粒 子に変じ、DATの光と同化していった。 (主^ω^)「しぃ、想いは――」 (*゚ー゚)「理屈じゃない、よね」 (主^ω^)「上出来だお」  しぃ、僕と同じく絆を背負った少女。願わくば、絆を断ち切らぬままに、約束を果たしてほしい。視界がゆら めいていく。世界の姿が、ショボンの面が、しぃの笑顔が、光に遮られ、薄れていく。絶対に忘れない。見たも のも、聞いた事も、感じた心も、胸に抱いたまま、世界を取り戻し、僕は、かえる、僕の、世界に!  旅立ちの瞬間、何かが触れた。            最後に合わせた唇の感触を噛みしめ、僕は、次の世界へと旅立った―――― 326 名前: プロスキーヤー(山梨県) 投稿日: 2007/03/17(土) 23:08:23.70 ID:PFwEHQpd0  閉じられた世界。閉じ込められた人形。  閉鎖された世界は、秩序を重んじ、無秩序を許さない。  すべては決められたこと。  定められた運びの上で、流れるままに命を散らす。  仕組まれた喜び。仕組まれた怒り。仕組まれた悲しみ。  仕組まれていることにすら気づかず、互いを傷つけ想い合う人形。  滅びとは無縁の、永遠につづきつづける、保存のための運命。  だが、だがしかし――。  秩序ある世界へ降り立った無秩序な人。  世界は人を拒絶し、運命の輪は固く、人形への干渉を許さない。  だから、だからこれは――。  世界の内側で起こる、運命の外側の物語。  無秩序な喜び。無秩序な怒り。無秩序な悲しみ。  感情のまま、思うがままに、互いを傷つけ想い合う人。  限られた世界で起こった、限られた人の記録。  人がつむいだ、人のおはなし―――― 328 名前: プロスキーヤー(山梨県) 投稿日: 2007/03/17(土) 23:09:52.86 ID:PFwEHQpd0                   ( ^ω^)ブーンが世界を巡るようです                  『 IN 運命に喧嘩を売るようです 編 』                      【 想い合う 彼らのようです 】                          ―― 続 ―― 336 名前: プロスキーヤー(山梨県) 投稿日: 2007/03/17(土) 23:11:22.49 ID:PFwEHQpd0     ____     \   /      (゚∈゚__) <そにぶー そにぶー      /⌒  )     ミイ  //            ,.:::.⌒⌒:::::ヽ      | ( (           (::::::::::::::)      |  ) )         (::::::_、_:::::ノ      | //           (::ヽ( ,_ノ`)ノ: ) <もすかー もすかー      | ノノ            へノ   /      |ノノ             ω ノ     彡ヽ`              >        【 次 回 予 告 】 353 名前: プロスキーヤー(山梨県) 投稿日: 2007/03/17(土) 23:12:52.03 ID:PFwEHQpd0 ( ,_ノ` )「ファンキーな俺たちが、きみたちに最新情報を公開しよう!」 (*゚∋゚)「きみはふぁんきーもんきーべいべえー」 ( ,_ノ` )「明日の作品は言わずと知れたギャグの金字塔、【( ^ω^)がアフロにしたようです】!」 (*゚∋゚)「ざ だんすまん おぶ 78 ◆pP.8LqKfPo あらため 78 ◆pSbwFYBhoY」 ( ,_ノ` )「アフロとガイルの極悪兄弟。須名の棒を輪姦した代償、それは、地獄への片道切符!」 (*゚∋゚)「すなくー そうるは どどめいろ」 ( ,_ノ` )「戦乱の地イラクで待ち受けるものとは!」 (*゚∋゚)「らち かんきん えす えむ それ なんてえろげ?」 ( ,_ノ` )「志半ばで散った変態、その魂はいまどこへ!」 (*゚∋゚)「きみは ゆくえふめいになっていた わかんないです じゃないか!」 ( ,_ノ` )「異世界『スダ・ドアカ・ワールド』の支配者、ハゲとアイパーに陽の目は当たるのか!」 (*゚∋゚)「ちょうにん じむへんそん いっか えいちぴーたったのじゅうか ごみめ」 ( ,_ノ` )「ドリル娘と、あと、ほら、あの、影の薄い少年少女!」 (*゚∋゚)「ちんぽ っぽ えろけいかん でぃーじぇーおわた ようかん じゅうしょく おさむ もなーにえろゆき」 ( ,_ノ` )「後は知らん! 明日を待て! んでは!」(゚∈゚*) 359 名前: プロスキーヤー(山梨県) 投稿日: 2007/03/17(土) 23:14:21.58 ID:PFwEHQpd0     /ミ    / /@@@    | ( ゚∋゚ ) <ん が ん ぐ    \ |/⌒ヽ   ヽ彡      \  \\./ |        \__\ミ/        / /                   /⌒ヽ       ( /                   ヽ( ,_ノ`)ノ <明日もまた 見てくださいね~        \)                  (( ノ(  )ヽ ))        彡ヽ                   <  >       ( ^ω^)ブーンが世界を巡るようです      【次回 in ( ^ω^)がアフロにしたようです】              おたのしみに!
311 名前: プロスキーヤー(山梨県) 投稿日: 2007/03/17(土) 23:02:16.53 ID:PFwEHQpd0                          ―― 終 ――  まぶたの裏に赤い閃光が走った。それは途絶えることなく僕の眼球を襲った。たまらず掌でまぶたの上を覆う。 しばらく赤色が網膜に焼きつき、痛みとも痒みともつかないじんじんとした感覚と格闘していたが、次第になり をひそめ、穏やかな暗闇が戻ってきた。  掌を高く掲げ、おそるおそるまぶたを開く。光で透け、中の血管が見える手の先に、屋根の隙間から顔をのぞ かせている太陽が見えた。顔ごと視線を逸らし、太陽から目をそむける。二三度意識的にまばたきをして、よう やくまともな視力へと回復することができた。 (´・ω・`)「おはよう」 (主^ω^)「……起きてたお」 (´・ω・`)「嘘つけ」  窓を見る。天井の重みに耐え切れず、元の形がわからないくらいにひしゃげてしまった、ガラスも網戸もない、 ただの穴あき窓。その横に、膝を折り曲げ、体育座りの格好で壁に寄りかかっているしぃがいる。サイズの合わ ないぶかぶかのキャップを斜めに被り、つばに隠れていないほうの瞳が、いつもと同じように僕を見つづけてい た。 (主^ω^)「おはよう」 (*゚ -゚)「……おはよう」 (´・ω・`)「やっぱり寝てたんじゃないか」 (主^ω^)「いや、起きてた」  何事もなかったかのような、いつも通りの日常。このまま待っていたら、固いパンと、もっと固い干し肉が出 てきそうだ。そういえば、今朝は朝飯抜きだったんだっけと、とても平和な考えすら頭に浮かんできた。本当に、 なにもなかったみたいだ。 313 名前: プロスキーヤー(山梨県) 投稿日: 2007/03/17(土) 23:03:45.88 ID:PFwEHQpd0  けれど、それは違う。掌の中にはDATの重さがふたつ分あるし、あの極限状態の中で考え、想った事は忘れ ようもない。なにより、体中がこのまま死んでしまいそうになるほど、痛い。痛くて堪らない。  だというのに、僕の顔からは、笑みがこぼれて止まらなかった。痛いのに、わらってしまう。静かなわらい。 やるべきことを成した後の、充実感から来る感情。うまくいかないことばかりだったけど、DATを手に入れる ことができて、しぃを助け出す事ができた。今は、それで十分だ。 (´・ω・`)「随分いい顔してるじゃないか。学ぶべきことでも見つけたかい?」 (主^ω^)「ショボンこそ、随分と薬指の回りがいいじゃないかお」  両の手の指先を合わせ、その中から薬指だけを離し、ぶつかり合わないようにくるくると器用に交差させてい る。いつもならすぐにぶつかり合ってしまう薬指同士が、今日は快調に回りつづけていた。回りつづける指から、 何かを吹っ切ったような潔さを感じた。 (´・ω・`)「もう二度と来るなよ、『害悪』」 (主^ω^)「言われなくてもわかってるお、シスコン」  顔を合わせ、声を上げずに静かにわらい合った。まったく、清々しいくらいに憎々しい顔だ。はじめて会った ときに脅されたのも、ぼこぼこに蹴られたのも、怨んでやる。怨んで怨んで、絶対に忘れてやらない。髪の長い、 冬の枯れ木みたいな格好をした性格のわるい奴のことを、ずっとずっと覚えておいてやる。覚悟しろ。  体を起こす。血が足りていないせいか、目の前が白く染まって、ふらふらした。でも、大丈夫。今の僕なら、 それくらい気にもならない。今の内に、この世界の空気を胸いっぱいに吸っておこう。嫌になるほど吸い込んで、 この世界の味を忘れないようにしよう。  テーブルに手をつく。木目にあわせて指を沿わせていくと、僕が刺し貫いた傷に辿りついた。そういえば、あ の軽佻浮薄なナイフ男渋沢、一体どうなったのだろうか。地下の下で潰れてしまっているのだろうか。なんだか、 死んだ場面が想像できなかった。想像できないってことは、多分生きているんだろう。そして、またどこかで仕 事をサボって、暇つぶしに精を出していることだろう。 317 名前: プロスキーヤー(山梨県) 投稿日: 2007/03/17(土) 23:05:15.81 ID:PFwEHQpd0 (主^ω^)「しぃ」  しぃに近づき、抱きしめた。しぃも、抵抗なく抱きしめられてくれた。小さくて、やわらかい体。僕の方から 抱きしめているはずなのに、いつの間にか体が埋まって、逆に抱かれているような気がするやわらかさ。うずも れてでられなくなる前に、体を離した。しぃと目が合う。もう、瞳に覆われた殻はなかった。 (*゚ -゚)「……ん」  目の前の顔が接近する。焦点が合わなくなるくらいにしぃの顔が間近に来た後、唇に弾力のある何かが触れた。 何かに例えるのをおこがましく思う程、弾力ある感触。唇を喰いちぎっているので、触れ合った箇所が痛かった。 涙がでそうになる程に、痛くて痛くて堪らなかった。  しぃの腕が僕の後頭部に周り、僕の頭が固定されたと思った瞬間、唇を割って、今までの弾力ある感触とは別 の生物的なものを感じさせる感触が口内に侵入してきた。反射的に飛びのきそうになったが、しぃの腕がそれを 許さなかった。生物的感触は口の中を労るように、傷の形に沿わせてうごめいていた。痛みと共に、暴発しそう になる何かが僕の中心を駆け巡った。息が荒くなる。そんなことはお構いなしに、生物的感触は口内ごと、僕の 意識を支配していった。  たっぷりと互いの息を交換し合った後、ようやくしぃは顔を離した。 (*゚ -゚)「……きめた」  そう言って、もう一度顔を寄せてきた。今度は、軽く触れるだけ。 (*゚ー゚)「えっちなことするなら、クルベみたいな人とする」  しぃはわらった。はじめて見せた笑顔は、年相応の子供の笑顔だった。 (主;^ω^)「……この、テクニシャンさんめ」 323 名前: プロスキーヤー(山梨県) 投稿日: 2007/03/17(土) 23:06:45.89 ID:PFwEHQpd0  DATが光る。淡い光が少しづつ伸びていき、やがて僕の体を覆った。ずっと、一所に留まっている訳にはい かない。この世界ともお別れ。次の世界でDATが待っている。  しぃは腕のロックを外し、猫のように頬を擦り合せてから、そっと離れた。  しぃが離れたのを確認したかのように、DATの光が高まった。視界の中が白に染まり、ふたりの姿が見えな くなっていく。 (主^ω^)「ショボン、“クルベ”に恥じない男になってくるお」 (´・ω・`)「黙れよ軟弱者」  ショボンが拳を突き出してきた。僕も合わせる。拳の表面の、固い感触がぶつかった。直後、僕の拳が光の粒 子に変じ、DATの光と同化していった。 (主^ω^)「しぃ、想いは――」 (*゚ー゚)「理屈じゃない、よね」 (主^ω^)「上出来だお」  しぃ、僕と同じく絆を背負った少女。願わくば、絆を断ち切らぬままに、約束を果たしてほしい。視界がゆら めいていく。世界の姿が、ショボンの面が、しぃの笑顔が、光に遮られ、薄れていく。絶対に忘れない。見たも のも、聞いた事も、感じた心も、胸に抱いたまま、世界を取り戻し、僕は、かえる、僕の、世界に!  旅立ちの瞬間、何かが触れた。            最後に合わせた唇の感触を噛みしめ、僕は、次の世界へと旅立った―――― 326 名前: プロスキーヤー(山梨県) 投稿日: 2007/03/17(土) 23:08:23.70 ID:PFwEHQpd0  閉じられた世界。閉じ込められた人形。  閉鎖された世界は、秩序を重んじ、無秩序を許さない。  すべては決められたこと。  定められた運びの上で、流れるままに命を散らす。  仕組まれた喜び。仕組まれた怒り。仕組まれた悲しみ。  仕組まれていることにすら気づかず、互いを傷つけ想い合う人形。  滅びとは無縁の、永遠につづきつづける、保存のための運命。  だが、だがしかし――。  秩序ある世界へ降り立った無秩序な人。  世界は人を拒絶し、運命の輪は固く、人形への干渉を許さない。  だから、だからこれは――。  世界の内側で起こる、運命の外側の物語。  無秩序な喜び。無秩序な怒り。無秩序な悲しみ。  感情のまま、思うがままに、互いを傷つけ想い合う人。  限られた世界で起こった、限られた人の記録。  人がつむいだ、人のおはなし―――― 328 名前: プロスキーヤー(山梨県) 投稿日: 2007/03/17(土) 23:09:52.86 ID:PFwEHQpd0                   ( ^ω^)ブーンが世界を巡るようです                  『 IN 運命に喧嘩を売るようです 編 』                      【 想い合う 彼らのようです 】                          ―― 続 ―― 336 名前: プロスキーヤー(山梨県) 投稿日: 2007/03/17(土) 23:11:22.49 ID:PFwEHQpd0     ____     \   /      (゚∈゚__) <そにぶー そにぶー      /⌒  )     ミイ  //            ,.:::.⌒⌒:::::ヽ      | ( (           (::::::::::::::)      |  ) )         (::::::_、_:::::ノ      | //           (::ヽ( ,_ノ`)ノ: ) <もすかー もすかー      | ノノ            へノ   /      |ノノ             ω ノ     彡ヽ`              >        【 次 回 予 告 】 353 名前: プロスキーヤー(山梨県) 投稿日: 2007/03/17(土) 23:12:52.03 ID:PFwEHQpd0 ( ,_ノ` )「ファンキーな俺たちが、きみたちに最新情報を公開しよう!」 (*゚∋゚)「きみはふぁんきーもんきーべいべえー」 ( ,_ノ` )「明日の作品は言わずと知れたギャグの金字塔、【( ^ω^)がアフロにしたようです】!」 (*゚∋゚)「ざ だんすまん おぶ 78 ◆pP.8LqKfPo あらため 78 ◆pSbwFYBhoY」 ( ,_ノ` )「アフロとガイルの極悪兄弟。須名の棒を輪姦した代償、それは、地獄への片道切符!」 (*゚∋゚)「すなくー そうるは どどめいろ」 ( ,_ノ` )「戦乱の地イラクで待ち受けるものとは!」 (*゚∋゚)「らち かんきん えす えむ それ なんてえろげ?」 ( ,_ノ` )「志半ばで散った変態、その魂はいまどこへ!」 (*゚∋゚)「きみは ゆくえふめいになっていた わかんないです じゃないか!」 ( ,_ノ` )「異世界『スダ・ドアカ・ワールド』の支配者、ハゲとアイパーに陽の目は当たるのか!」 (*゚∋゚)「ちょうにん じむへんそん いっか えいちぴーたったのじゅうか ごみめ」 ( ,_ノ` )「ドリル娘と、あと、ほら、あの、影の薄い少年少女!」 (*゚∋゚)「ちんぽ っぽ えろけいかん でぃーじぇーおわた ようかん じゅうしょく おさむ もなーにえろゆき」 ( ,_ノ` )「後は知らん! 明日を待て! んでは!」(゚∈゚*) 359 名前: プロスキーヤー(山梨県) 投稿日: 2007/03/17(土) 23:14:21.58 ID:PFwEHQpd0     /ミ    / /@@@    | ( ゚∋゚ ) <ん が ん ぐ    \ |/⌒ヽ   ヽ彡      \  \\./ |        \__\ミ/        / /                   /⌒ヽ       ( /                   ヽ( ,_ノ`)ノ <明日もまた 見てくださいね~        \)                  (( ノ(  )ヽ ))        彡ヽ                   <  >       ( ^ω^)ブーンが世界を巡るようです      【次回 in ( ^ω^)がアフロにしたようです】              おたのしみに! 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