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**( ^ω^)ブーンは合作作者のようです 外伝【誇りの戦士 タフガイ】
***第四話
255 :タフガイ:2007/03/15(木) 10:47:10
( ^ω^)ブーンは合作作者のようです 外伝
【誇りの戦士 タフガイ】 第四話
256 :タフガイ:2007/03/15(木) 10:47:40
裏路地にひっそりと佇む、小さな酒場。
その店の奥にある扉を開けると、そこには地下へと続く長い階段がある。
一歩一歩、降りていくたびにどこからか歓声のようなものが聞こえてくる。
やがて一筋の光が見えてきた。
「K・O・B! K・O・B!」
興奮のるつぼと化した観客の視線の先。
中央に位置するリングの上に……俺は、立っていた。
257 :タフガイ:2007/03/15(木) 10:48:10
(司´∀`) 「レディースエンジェントルメ―ン!
俺は司会のジョンソン。そしてこちらが解説のミッシェルさんだ!」
(ー´ー`)「よろしくお願いします」
司会役がマイクで紹介を始めると、会場の熱気は一気に上がった。
(司´∀`)「さて、今回は3on3によるエキシビジョン!」
(ー´ー`)「ツワモノが揃ってますねー」
何百人という観客の視線がリングに釘付けになる。
俺はただ、じっと立っていることしかできなかった。
未だかつて、こんなにも人に注目されたことは無い。
緊張のあまり、視線は宙を舞い、頭は熱をもったようにぼーっとしている。
(M'A`)「ねえ…君、見ない顔だね」
ふと、隣で妙な機械をいじっていた男が話しかけてきた。
小柄な体で、見たところまだ未成年と言った所か。
「ああ…俺は今回が初出場だ」
(M'A`)「そうなんだ。僕は同じチームのドク。よろしくね」
ドクは右手を前に出し、握手を求める。
俺は「よろしくな」と、軽くドクの手を握り答えた。
258 :タフガイ:2007/03/15(木) 10:48:51
(,,゚Д゚)「馴れ合ってんじゃねえよ。餓鬼とデカブツが」
「……何?」
腕を組みながら、こちらを睨みつけている男。
その背には翼……のような物を装着している。
(,,゚Д゚)「今回は楽勝みたいだな。相手は馴れ合い野郎と新参デカブツ、そしてジジイだ」
从'ー'从「うん、そうだね~。あ、初めまして~。今回対戦させて頂くアヤカ・ワタナベです。
こっちの人は、ギコさん♪」
緊張感の無いしゃべり方で、ワタナベはぺこりと頭を下げた。
馬鹿にしたような微笑み。…分かり易い挑発だ。
259 :タフガイ:2007/03/15(木) 10:49:49
(M#'A`)「なんだと! お前ら……なめるなよ」
ドクが睨み返す。
ギコはふ、と鼻で笑い
(,,゚Д゚)「餓鬼は家でママに甘えてな。ギコハハハッ!」
(M#'A`)「ッ!」
ドクの顔色が一気に変わった。
瞬間、スパナを拾い上げ笑っているギコ目掛けて振りかぶる。
(,,゚Д゚)「馬鹿が。引っかかってんじゃねえよ糞餓鬼…」
ギコの右腕に、火球が握られている。
俺は咄嗟にドクを止めようとするが、間に合わない。
「ドク! ちっ――!」
ドクのスパナが振り下ろされようとした瞬間、ギコも攻撃動作に入る。
直撃する、誰もがそう思い歓声が挙がる。
260 :タフガイ:2007/03/15(木) 10:50:23
だが、二人の攻撃は重い音と共に止められた。
(,,゚Д゚)「――ッ!?」
(M#'A`)「あ、あなたは…」
二人の間には、さっきまでリングの後ろで静かに座っていた男。
両手には野球のグローブを装着し、二人の攻撃をものの見事に受け止めていた。
一茂「お前ら、まだ試合開始の合図は鳴ってないぜ……」
(M'A`)「一茂……さん」
261 :タフガイ:2007/03/15(木) 10:51:16
一茂と呼ばれた男は、静かに立ち上がりズボンを掃った。
(,,゚Д゚)「一茂……? チッ! 命拾いしたな、糞餓鬼」
ギコはばつが悪そうに自分のコーナーへ戻る。
一茂は、ドクのほうに振り返ると「落ち着いていこう」と笑顔で言った。
(M'A`)「…すいません。興奮し過ぎました」
俺はすれ違う一茂を横目で見る。
一茂は小声で「肩に力が入ってるぞ」と俺の肩を叩いた。
……何者なんだ? あの落ち着き様、相当な大物だろう。
(司´∀`) 「えー、試合開始……したいのですが、秋葉選手がまだのようですね」
262 :タフガイ:2007/03/15(木) 10:51:47
司会が首をかしげながらマイクで話す。
会場の歓声は、直ぐにどよめきへと変わった。
(司;´∀`) 「えーっと、どうしましょうか……少々、話し合いの時間を頂きたい」
強烈なブーイングが会場を包む。
(M'A`)「まだ来てない選手がいるみたいだね」
「遅刻、か」
遅刻と聞いて、苦い思い出が頭に浮かぶ。
どんな理由であれ、試合に遅れれば罰は免れない。
(思えば、あの時もツンは…気付いていたのかもな)
……おっと、今は思い出に浸っている場合じゃない。
集中、しなければ。
263 :タフガイ:2007/03/15(木) 10:52:22
从'ー'从「あれれ~試合が始まらないよぉ?」
(,,゚Д゚)「面倒くせぇ……おい、司会! こっちは二人で十分だ。さっさと始めろ!」
ギコが司会席に向かい、大声を張り上げる。
司会の人はひっ、と小さく悲鳴をあげ、
(司;´∀`) 「で、では。試合を始め――
ゴングを鳴らそうとした時だった。
(秋#^ω^)「もるすぁぁぁっぁあっぁああああ!!」
奇声と共にドアが蹴り開けられた。
会場の誰もが、その音の方へ視線を移す。
「な、なんだあいつは…」
アニメのキャラが印刷された紙袋を手に持ち、妙な服に身を包んだ男がそこにいた。
男はふん、と小さく気合を入れ、跳躍――リングの上に降り立った。
264 :タフガイ:2007/03/15(木) 10:52:52
(秋#^ω^)「ふ……アニメイトは俺を狂わせるぜ。秋葉、ただいま参上!」
秋葉が手を高々とあげる。
すると、静まり返った会場が再び興奮に包まれた。
「あ、あいつが相手チームの三人目か?」
その滑稽な見た目に、俺は我が目を疑う。
華奢な体に、猫背。どう見ても格闘家には見えない。
(秋#^ω^)「おー、なんかでっかい人もいるねぇ。楽しみ楽しみ!」
(,,゚Д゚)「秋葉、てめぇ遅れやがって……一言くらいしゃ――
ギコが秋葉の胸倉を掴む。
だが、その手は瞬く間に捻りあげられた。
(,,゚Д゚)「痛っ――! は、離せ!」
(秋#^ω^)「あ~やだやだ、文化を知らない奴は」
観客から、また歓声があがる。
265 :タフガイ:2007/03/15(木) 10:53:22
(司;´∀`) 「ええっと……ブーンファイトぉ!」
収拾がつかないリングに、甲高いゴングの音が鳴り響いた。
俺は素早く構え、戦闘体制に入る。
一茂「……いくぞ、二人とも」
一茂は、争っているギコと秋葉を目掛けて突進した。
:誇りの戦士タフガイ 第4話
:( ^ω^)ブーンは合作作者のようです――外伝 つづく
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