「合作作者/外伝3」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

合作作者/外伝3」(2007/03/16 (金) 02:25:41) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

**( ^ω^)ブーンは合作作者のようです 外伝【誇りの戦士 タフガイ】 ***第二話 235 :タフガイ:2007/03/14(水) 15:29:53 ( ^ω^)ブーンは合作作者のようです 外伝               【誇りの戦士 タフガイ】 第二話 236 :タフガイ:2007/03/14(水) 15:30:33 夜の町並みを失意のまま歩く。 偽りの明かりが照らす下で、人々は混沌とした空間を作り出している。 「3000万…くそ、何処かで借りるにしても額が大きすぎる」 自分の貯金はせいぜい50万ほどだ。 デビューして1年ほどの俺にとって、3000万という額はとても払える金額では無かった。 肝臓を売る、という手も考えたが、俺の肥大化した肝臓などたいした値段にならないだろう。 「君、いい体してるね」 群集のざわめきの中、後ろからハッキリした声が聞こえた。 振り返ると、そこにいるのはサングラスをかけた怪しい男。 (@益@)「失礼、私はこういう者だ」 男は懐から名刺を取り出し、俺に手渡した。 そこには、「Gファイター」と見るからに怪しそうな名が印刷されている。 「KOB主催者、Gファイター…?」 (@益@)「そうだ、Gでいい。…君、お金が必要なんだろう?」 Gはふ、っと怪しげな笑みを浮かべ、言った。 (@益@)「実は、この街の地下でKOB…ザ・キング・オブ・ブーンという格闘技大会を開催しているんだ」 「ザ・キング・オブ・ブーン…?」 聞いたことの無い大会名だ。 237 :タフガイ:2007/03/14(水) 15:31:34 (@益@)「非合法のショーでね。ルール無用のデスマッチを行っている」 「…その主催者が、俺に何の用だ?」 俺はしかめっ面をしながら、Gの顔を見る。 非合法の大会、という言葉が少し癇に障った。 (@益@)「エキシビジョンマッチの出場者を探しているんだ。どうかな、君も出場してみないか?」 くだらない誘いだ。 小僧共の格闘技ごっこに参入だと? 笑わせてくれる。 「悪いが、そういうのは他を当たって…」 (@益@)「勝利時の賞金は5000万円だ」 Gの言葉に、俺は足を止める。 5000万、だと? (@益@)「悪い話では無いと思うが、どうかね?」 …5000万あれば、手術代を払ってもお釣りがくる。 ツンを、十分養ってやれる金額。 しかし、非合法の大会で素人と戦うなど、格闘家としての誇りは間違いなく失われる。 それでいいのか? 俺はそんなチンケな大会の為にトレーニングしてきたのか? 238 :タフガイ:2007/03/14(水) 15:33:31 (@益@)「…どうやら、他を当たった方がよさそうだね」 Gが踵を返す。 「参加させて…ください」 誇りなど、どうでもいい。 ツンのためなら、プライドなど惜しくはない。 俺には時間が無いんだ。 (@益@)「ほっほっほ、そうですか。では、詳しいことはコチラをご覧になってください」 Gは俺に2、3枚の紙を渡すと、夜の町並みに消えていった。 俺の手には、開催時刻や場所などが書かれた紙。 「3日後…か」 俺は、眠っていた闘志を呼び起こす。 拳を握り締る。くしゃり、と持っていた紙が音を立てた。 239 :タフガイ:2007/03/14(水) 15:34:54 真っ白な廊下。 消毒液のつんとした匂いが漂っている。 102と書かれたナンバープレート。 その病室の前で足を止め、コンコン、とノックをする。 ξ゚⊿゚)ξ「どうぞ」 「・・・おう」 俺はゆっくりとドアを開け、病室内に入る。 ξ゚⊿゚)ξ「ってなんだ、お兄ちゃんかぁ」 「俺だと不服か?」 いつものように、ベットの隣にある椅子に腰掛ける。 体重を乗せると、椅子はぎしぎしと嫌な音を発した。 240 :タフガイ:2007/03/14(水) 15:35:33 ξ゚⊿゚)ξ「ううん、そうじゃないの。また注射かと思って緊張してたから…」 「なんだ、その年になってまだ注射が怖いのか?」 俺は小ばかにするように微笑むと、ツンは「もう、そんなんじゃないよ!」と頬を膨らませた。 「ははは、そう怒るな。ほら、プレゼントやるから」 ξ゚⊿゚)ξ「え?」 そう言うと、俺は後ろに隠していた一束の花を取り出した。 凛とした綺麗な白い花が顔を出す。 ξ゚⊿゚)ξ「綺麗…」 「エーデルワイスって花だ。まあ、病室に花も無いんじゃ殺風景だから買ってきた」 241 :タフガイ:2007/03/14(水) 15:36:18 ξ゚⊿゚)ξ「ありがとう…お兄ちゃん」 「いつもお前には家事をして貰ってたからな。お礼もこめて、だ」 俺は花を花瓶に入れる。 窓から吹いてくる風が、白い花をゆらり、ゆらりと揺らした。 ξ゚⊿゚)ξ「お兄ちゃん…」 「ん?」 ξ゚⊿゚)ξ「私…いつまで生きられるの?」 242 :タフガイ:2007/03/14(水) 15:37:30 花を整える俺の手が止まった。 窓から差し込んでくる光が、ツンの横顔を照らしている。 「何、言ってるんだよ…。お前はそんなんじゃ―― ξ゚⊿゚)ξ「ごまかさないでよ!」 ツンの叫びで、俺の言葉は途切れる。 今まで聞いたことも無いほどの、大きな声。 ξ;⊿;)ξ「私…なん…となく…わかるの…」 ツンは、涙をぽろぽろと流しながら、震える声で話す。 ξ;⊿;)ξ「身体が…思うように…動かなくて……ックッ…」 ξ;⊿;)ξ「夜に…急に苦しくなったり…呼吸ができなくなったり…」 「ツン、落ち着け…!」 243 :タフガイ:2007/03/14(水) 15:39:26 ξ;⊿;)ξ「身体が…思うように…動かなくて……ックッ…」 「ツン、大丈夫、大丈夫だから」 俺はツンの手を握り、必死になだめる。 しかし、ツンは首を横に振り ξ;⊿;)ξ「私……死にたく…ない…いやぁッ……だぁッ……」 ツンは身体を起こそうとする。 ――瞬間、まるで糸を切られた人形のように、ツンの上半身は前のめりに倒れこんだ。 「ツン、おい…ツン! しっかりしろ!」 俺はツンの身体を起こしてやるが、目を瞑ったまま動かない。 額に手を当ててみると、ひどい熱さが伝わってきた。 「誰か、誰か来てくれ! 早く!」 ナースコールを何度も押す。 やがて、看護婦が病室に現れ、ツンは集中治療室へと運ばれていった… :誇りの戦士タフガイ 第2話 :( ^ω^)ブーンは合作作者のようです――外伝 つづく [[一覧>合作作者/外伝]] / [[第三話>合作作者/外伝4]]

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: