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739 : 消防士(鹿児島県) :2007/03/20(火) 21:25:04.56 ID:YVTfK/7+0 生徒全員が席に着く頃、担任のモナー先生が教室に入ってくる。 その顔には、いつもより深い笑みが刻まれていた。 ( ´∀`)「もう知っている人もいるけど、このクラスに転入生が来るモナ」 (*^ω^)「おっおっおっ」 ( ´∀`)「何やら遠くの方から来たそうで……。みんな仲良くするモナ」 モナー先生はそのまま教室のドアに向かう。 「入っておいで」と言ったのと同時。 教室のドアが勢いよく開かれた。 川o・д・)「どりゃぁぁぁぁぁあああああああああ!!」 入ってきたのは、それはもう小さな小さな少女。 ……というより、幼女だった。 742 : 消防士(鹿児島県) :2007/03/20(火) 21:26:43.67 ID:YVTfK/7+0 その幼女は教室に入ってくるなり、駆け足で教壇へと上る。 短い足をジタバタさせながら、ようやく黒板の前までやってきた。 川o・д・)「あたちの名前はハラサ!覚えておくんでち!!」 一瞬にして教室の空気が凍る。 何だ、この幼女は?ここは幼稚園じゃなくて高校なんだぞ? ξ;゚⊿゚)ξ 「先生……この子は一体?」 (;´∀`)「転入生のハラサさん……モナ?」 クラス中視線が幼女に向けられる。 幼女はない胸を張り、クラスに響き渡る声で言った。 川o・д・)「その通り!あたちはハラサなんでち!」 固まる生徒。固まる先生。固まる僕。 身長は小学1年生程度。顔はモロ子供。 こいつが、高校3年生の転入生だって? 747 : 消防士(鹿児島県) :2007/03/20(火) 21:28:59.25 ID:YVTfK/7+0 川o・д・)「む!お前達信じていないでちね!」 幼女はいそいそとポケットから何かを取り出す。 一本の糸、その先に、五円玉。 川o・д・)「この五円玉をよく見るでち!」 幼女はその五円玉をゆらゆらと揺らし始める。 不思議とその光景は、僕を惹きつけた。 五円玉が揺れる。 五円玉が揺れる。 五円玉が揺れる。 ……五円玉が揺れる。 752 : 消防士(鹿児島県) :2007/03/20(火) 21:31:18.67 ID:YVTfK/7+0 ……何もかもが消えた。 僕の視界にいるのは、ハラサ様ただ一人。 川o・д・)「よし!お前達に命令を出すでち!」 ハラサ様が出される命令は、確実にこなさなければいけない。 根拠はないけど、そんな気がした。 川o・д・)「この世界に紛れ込んだ『DAT』を見つけ出すんでち!」 『DAT』 何かは知らないが、これを探さなければいけない。 ハラサ様が、探せとおっしゃった。 川o・д・)「この世のDATはどんな形かまだ分かっていない!」 川o・д・)「しかし、DATはとにかく物凄いオーラを発しているから分かるでち!」 川o・д・)「さぁ!早く探し出すでち!!」 僕は急いで席を立つ。 教室にいる他の生徒も、ぞろぞろと席を立ち始めた。 誰よりも早く、ハラサ様の探すDATを手に入れなければいけない。 ハラサ様の探すDAT、ハラサ様の探すDAT、ハラサ様の探すDAT 758 : 消防士(鹿児島県) :2007/03/20(火) 21:32:46.64 ID:YVTfK/7+0 僕は一番に教室を出た。 足には自信がある。一番にDATを探してやる。 僕は教室を出た後、まずはトイレを探す事にした。 どこでもいい、早くDATを見つけさえすれば。 ( ω)「DATDATDATDATDATDAT」 DATはどこだ? というよりDATはなんだ? そんなことを考えている暇はない。DATを探さなければ。 『………』 何か、人の気配。 誰か来たのだろうか?いや、入口に人はいない。 そんな事より、DATを探せ。 『……誰か、いないのかお……?』 確かに聞こえる声。 五月蝿い、邪魔だ。僕の邪魔をするな。 『……見つけたお!!!』 姿の見えぬ声が大きく叫ぶ。 五月蝿い五月蝿い五月蝿い……。 うるさい? 760 : 消防士(鹿児島県) :2007/03/20(火) 21:35:18.32 ID:YVTfK/7+0 (;^ω^)「お……」 はっとしたように目を開ける。 そして、右手に変な感触に気づく。 ……僕は右手を便所の中に入れていた。 (;^ω^)「おおおお!?」 僕は慌てて右手を便器から抜いた。 びしょ濡れになった右手が、ようやく姿を現す。 (;^ω^)「……?」 そして、右手がある物を掴んでいる事に気づいた。 何かを掴んだ覚えはない。一体、僕は何を掴んでいるんだ。 (;^ω^)「なんで定規……かお?」 僕の右手には、真新しい定規が握られていた。 763 : 消防士(鹿児島県) :2007/03/20(火) 21:36:15.14 ID:YVTfK/7+0 □「ゲホ……死ぬところだったお……」 また姿のない声が聞こえる。 しかし、先ほどとは違うリアルな声。 声の主は、近くにいるような気がする。 (;^ω^)「だ、誰だお!いたずらはやめるお!!」 □「……おっおっ!ついに人を見つけたお!」 どこにいる? 確かに今、声は僕の近くから聞こえた。 (;^ω^)「ど、ど、どこにいるんだお!!」 □「ここだお!僕はここだお!!」 声の位置がはっきり分かった。 僕の右手、それに握られた定規から聞こえている! (;^ω^) (^ω^) 772 : 消防士(鹿児島県) :2007/03/20(火) 21:37:45.62 ID:YVTfK/7+0 ( ´ω`)「ついに幻聴が聞こえるようになったお……」 ゲームのしすぎか?廃人になるほどした覚えはないが。 いや、この前食べた野草の効果かもしれない。 □「お、落ち着くお!この声は幻聴なんかじゃないお!」 定規がカタカタと震えている。 これは霊魂が宿っているのかもしれんね。 □「ぼ、僕の話を聞いてくれお!!」 僕は定規をトイレのゴミ箱に投げ捨てる。 こんな気持ち悪いもの、持っていられるかって言うんだ。 □「DAT!DATを探して欲しいんだお!!」 ( ´ω`)「DAT?」 そういえば、先ほどからDATという単語をよく聞いている気がする。 何だって言うんだ、そのDATっていうのは。 □「DATを奴等に取られたら……この世界も危険だお!!」 ( ´ω`)「この世界が危険?そんな冗談はよしてくれお」 大体、定規の言っている事なんて信用できるか! ……定規の言っている事なんて。 定規が……言っている……? ( ゚ω゚)「定規が喋tt □「何を今更」 779 : 消防士(鹿児島県) :2007/03/20(火) 21:39:40.76 ID:YVTfK/7+0 なんで定規が話している? 幻聴って言うレベルじゃねーぞ! □「DATが取られたら、本当に危険なんだお!!」 (;^ω^)「な、なんで定規が……」 僕はトイレから逃げ出そうと、ドアを開ける。 その時、ゴミ箱の中からもう一度声が聞こえた。 □「君の友達も、危険な目に会うんだお!!」 (;^ω^)「……お」 僕の友達が、危険な目にあう。 この言葉は僕の足を止めるのに十分だった。 □「今、君の友達は催眠術にかかっているお。それを戻すためにも!」 ゴミ箱から聞こえる声。 その声の主をもう一度見るため、僕はゴミ箱を覗き込んだ。 やはり、ゴミ箱の中には一つの定規。定規しか、なかった。 ( ^ω^)「……僕の友達が、催眠術にかかっている?」 □「そうだお!事実、君もさっきまでかかっていたお!」 さっき、確かに僕は狂っていた。 見ず知らずの幼女を、なぜか神のように思っていた。 彼女のいう事は、絶対に従わなければいけないと思っていた。 784 : 消防士(鹿児島県) :2007/03/20(火) 21:43:13.56 ID:YVTfK/7+0 ( ^ω^)「……説明してくれるかお?」 □「……ありがとだお」 僕はゴミ箱から定規を手に取る。定規を顔の前に持って、話しかけた。 □「ヤツはDATを狙っているお。ヤツが手にする前に、絶対に見つけるんだお」 (;^ω^)「ちょっと待つお。さっきから、DATDATって……一体何だお?」 □「僕のいた世界を構成する欠片、悪用すると恐ろしい力が手に入るんだお」 そのDATとやらが、この世界にも飛び散ったらしい。 他にも何やら説明されたが、とりあえず、恐ろしいものという事で認識。 (;^ω^)「それで、ヤツって言うのは?」 □「DATを悪用しようとしている者の手下……転入生の『ハラサ』だお」 ハラサはあくまでも手下らしく、DATを見つけ次第黒幕に送るとか。 だから、確実にハラサより先にDATを見つけなければいけないらしい。 ( ^ω^)「この世界に落ちたDATはどんな形なんだお?」 □「まだよく分かってないお……。 でも、DATを見ればスグにDATだと分かるお」 ( ^ω^)「把握……。 それと、なんで僕はハラサの催眠術がとけてるんだお?」 □「それもまだ分からないお……」 という事は、催眠術を掛けられた友達を救う事は、まだ方法が分からないという事。 早く、一秒でも早く友達を助けたいのに。 785 : 消防士(鹿児島県) :2007/03/20(火) 21:45:26.81 ID:YVTfK/7+0 ( ^ω^)「最後に一つ、なんで君は定規なんだお?」 □「知らないお……気づいたら、こんな形に……」 (;^ω^)「……」 □「……と、とりあえず!早くDATを探しにいくお!!」 僕は定規を手に持ったまま、ドアに向かって走り出す。 次の瞬間、ドアの前に人影が現れた。 川o・д・)「むぅ!お前、あたちの催眠術がかかっていないでち!?」 あの幼女のハラサだった。 ハラサは何か大型動物のようなものにまたがっている。 催眠術で操っているのだろう。 ( ´∀`)「モナーン」 モナー先生だったという事はあえて触れないでおく。 [[3>顔文字3]]

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