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「ん?ここはおれん家じゃねぇか。やっぱあれは夢だったんだな」
虹村億泰は運がよかったのか自分の家に飛ばされていた。

「ったく、やな夢見たぜ。外もまだ暗いしさっさと寝よ」
しかし、その考えは即座に否定されることとなる。
億泰が歩き出した瞬間、ある物につまずいた。
「こ、これは!?」
億泰がつまずいたのはデイバッグだった。
「な、なんでこれがここにあるんだよ!?
まさか、あれは夢じゃなかったのか?」
頭のこんがらがってきた億泰は一時考えるのをストップする。
そして、落ち着いてからデイバッグの中を確認しようと手を突っ込んだとき、上の階からガラスの割れる音が聞こえた。

「何だよ、親父の奴が何かやったのか?」
あわててバッグの中にあった球体の物を取り出し、よく確認せずにポケットにつめこむ。

屋根裏部屋へと上った億泰が見たのは一羽の鳥とその鳥の足に生えたつららに今にも心臓を貫かれそうな屈強な男の姿だった。

「(な、なんだこれはぁぁぁ!?
親父はどこに行った?いや、それよりもあいつは見覚えがある。
そうだ!最初に逆らって吹っ飛ばされたやつだ!
ってことはこれはやっぱ現実なのか?
いや、夢か現実かなんてどっちでもいい。今はあいつを助けないと)
『ザ・ハンド』!!」

億泰は自らのスタンド『ザ・ハンド』を出すと、その右手で前方の空間をけずりとる。
すると、心臓を貫かれそうだった男、モハメド・アヴドゥルが億泰の足下に瞬間移動してきた。
行き場を無くしたつららはそのまま床に突き刺さる。

「ふぅ、間一髪ってとこだな。にしてもこの鳥はなんなんだ?
まさかスタンド使い!?」
億泰が鳥、ペット・ショップを睨むと、ペット・ショップはニヤリと不適な笑みを浮かべた。
次の瞬間、ペット・ショップの周りに数本のつららが現れる。
「なにぃ!?」
咄嗟に億泰は気絶しているアヴドゥルを拾うと、階段を駆け下りた。
その直後、億泰がもといた場所に数本のつららが突き刺ささる。
「危ねェ~。あいつは氷のスタンド使いかよ」
安心したのもつかの間、すぐさま第二射が億泰を襲う。
「うォォォォォォォ!?」
その攻撃も横に転がることにより何とか回避する。
そのまま一階への階段を転げ落ち、一階に着いたと同時に体勢を立て直し、玄関へとダッシュ。
そして、一気にに外に飛び出す。

しかし、外に出た億泰が最初に目にしたのはペット・ショップだった。
「(なんだと!?こいつ先回りしてやがった!)」
「キュワァァァァ!!!」

先ほどまでと同じ様につららを飛ばすペット・ショップ。
億泰も玄関を閉めることにより三度その攻撃を防ぐ。


「(なんなんだよ、ちくしょ~!
それにしてもあの氷は厄介だぜ。せめて火でもあれば…)」
そこで億泰はあることに気づく。
「(そうだ!こいつだよ!たしかこいつは火を使うスタンドを持ってやがった!)」
億泰はただちにアヴドゥルを起こそうと小突いたり、耳元で怒鳴ったりしたが一向に起きる気配はない。
「起きんかい!このダボがぁ!」
「……………」
「あああああああ!!!
 ダメだ。全く起きねえ!
にしても、なんであの鳥はまだ襲ってこねぇんだ?」
疑問に思った億泰は『ザ・ハンド』で外の様子を探る。
「なんだ?あの鳥はどこ消えたんだ?」
スタンドを通して見た外の光景にはペット・ショップの姿がなかった。
「(あきらめたのか?)」
そう思った時、『ザ・ハンド』に一滴の水がこぼれる。
「(ん?雨か?)」
上を向いた『ザ・ハンド』はペット・ショップと家の上空にある巨大な氷の塊の姿を捕らえた。
「なんだとォォォォォ!?
野郎、家ごとおれを殺ろうってか?」

億泰はすぐさま家を飛び出した。
そして、虹村家は巨大な氷により大の大人が卵を握りつぶすがごとく崩れていく。

「あぁぁぁぁ!おれん家がぁぁぁ!!
てめー、ぜってェゆるさねェ!」
当のペット・ショップは億泰の前面で悠然と構えている。
「このヤロ~、余裕のつもりかよ?
『ザ・ハンド』!」
『ザ・ハンド』の両手のラッシュがペット・ショップに襲いかかる。
しかし、ペット・ショップは上昇することによりその全てを回避する。
「へっ、逃げたって意味がねぇんだよぉ!」
刹那、上空に逃げたはずのペット・ショップの体は億泰の目の前に引き寄せられる。
「キュワ!?」
「捕まえたぜぇ、この鳥野郎!」
ペット・ショップ捕らえることに成功する億泰。
しかし、ペット・ショップはまたも不適な笑みを浮かべた。
「てめぇ、この状況がわかってんのか?」
直後、億泰はぺット・ショップを掴んでいた左腕に違和感を覚える。
「こ、これは!?
おれの左腕が凍っている!?」
そして、音をたてて砕け散る億泰の左腕。
ペット・ショップはそのまま解放される。

「(つ、強ぇ。こいつはマジでヤベェぞ!
一体どうすればいいんだ?」

そこで、億泰はあることを思い出した。
それはポケットに詰めた球体。
「(一か八かだ!これでもくらいやがれ!)」
球体を思い切り投げつけるが、球体はペット・ショップに届くことなく氷の壁に阻まれた。
「(お、終わった…)」

最後の賭も実らず、瞳を閉じ意気消沈する億泰。
その時であった。目蓋の上から強烈な光が舞い込んでくる。
「な、なんだ!?」
あわてて目を開くとそこには目を押さえるペット・ショップの姿があった。
そう、億泰が投げたのは閃光弾だったのだ。
「な、なんか知らんがラッキー。今の内に逃げよ」

数分後、視力が回復したペット・ショップの前には崩れた虹村家しかなかった。

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「ちくしょー、何なんだよあの鳥は!?
こいつも起きねえしよぉ。こいつがいればもっと楽だったんじゃないのか?」
億泰は今までの不満が爆発し、アヴドゥルの背中を思い切り蹴り飛ばす。
すると
「………、こ、ここは?」

【虹村家(Gー5)/一日目/深夜】
【ペット・ショップ】
[スタンド]ホルス神
[参戦時期]イギーと戦う前
[状態]健康
[装備]なし
[道具]支給品一式
[思考・状況]
1)サーチアンドデストロイ
2)DIOを守る

【Fー5/一日目/深夜】
【虹村億泰】
[スタンド]ザ・ハンド
[参戦時期]四部終了後
[状態]左手首損失、怒り
[装備]なし
[道具]支給品一式、閃光弾×2
[思考・状況]
1)目の前の男をぶっ飛ばしたい
2)とりあえず殺し合いはしない

【モハメド・アヴドゥル】
[スタンド]魔術師の赤(マジシャンズレッド)
[参戦時期]DIOの館突入前
[状態]健康
[装備]なし
[道具]支給品一式
[思考・状況]
1)現状の把握


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キャラを追って読む

ペット・ショップ 30:ダイヤモンドは凍らない
虹村億泰 36:共演
モハメド・アヴドゥル 36:共演