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 * * *

「え?」
その声に俺は振り向こうとして、

ゴオオオオ!!!

顔面が火に包まれた。
「うぎゃあああぁぁぁ!!!」
あちぃ!熱くて痛ぇよぉ!!!
「ヒィ!ヒィィィィ!」
顔を火に包まれたまま俺は転げ周り、
ガシッ
焼け爛れた顔を、何者かに掴み上げられた。
痛えええぇぇぇ!!!
「………うぅ」
片目を失った視界で腕の正体を確認する。

こいつは…さっき俺に会った奴じゃねぇか。
くそ!承太郎に気をとられていて、コイツの接近に全然気付かなかった!
!!!
そして、そいつの目を見て俺は二度仰天する。
この目は…さっき会った時と全然違う!
承太郎や仗助の目にそっくりだ!
いや、違う。
確かにそっくりだが、奴らには無い光を宿している。
それは…
…悲しみ、後悔、決意、どれにも近く、どれでもないような光。
兎に角こいつは、さっき会った奴とは別人だ。

「俺とお前は同じ穴のムジナ」
奴が何か喋ってやがる。この隙を突いて、殺してやる!殺す殺す殺す!!!
「お前が地獄へ向かうのならば、俺の向かう先もまた地獄」
そうか。ハイウェイ・スターはココには居ないんだった。
「先に逝って待っていろ。俺もそう遠くない先、後を追う」
そうだ、養分だ。承太郎から養分を取って…
「共に地獄で罪を贖おう」



ゴ ッ バ オ ン ! ! !


 * * *

―――数十分前。
私が目覚めた時、自分が生かされているという事実に先ず驚いた。
「あ、目が覚めた?」
背後からは相変わらずチープ・トリックの声。
「今度からは、負ける時は相手に背中見せてからやられてよね。ハハハッ」
「…」
「あれ?無視?イケナイよ。切っても切れないパートナーなんだから、そんなそっけない態度とっちゃぁ」
チープ・トリックの声とは別に、私は一つの事を考えていた。
何故承太郎は私を殺さなかった?
本物の承太郎を演じる為?
…いや、もうよそう。現実から、そして

   私の罪から逃げ出すのは

答えはこの上なく単純だろう?
ゲーム参加者は幻などではなかった。それだけの事だ。
この事実は受け容れ難い。それの意味する所、“私は償いきれない罪を犯した事を認める”事になるからだ。
だが、認めなくてはならない。
今認められなければ、これから先いつまでもその事実から目を逸らす事になる。
そして認めなければ、これから先どこまでも罪の上塗りを続ける事になる。
だから自覚しよう。私自身の罪を。
そして今私がやるべき事。
謝罪の為、借りを返す為に承太郎の下へ向かおう。
そして私は、炎の探知機を出し、反応の示す方向、北へ向かった………。

 * * *

「う………」
目を覚ますと、
「お目覚めになりましたか?旦ブギャアアァァァ!!!」
ヨーヨーマッが覗き込んでいた。
目を開けるなりおぞましいものをドアップで見ることになり、
最悪の目覚めだったので、取り敢えず殴っておいた。
だが、何故俺は生きていられるんだ?
あの鬱陶しいスタンドに一杯喰わされちまい、意識を失ったと思ったんだが…。
考え込む俺にかけられる、聞き覚えのある男の声。
「起きたか」
この声は…!
声の方を振り向くと、そこには壁にもたれかけているアヴドゥルが居た。
あぁ、そういう事か。
アヴドゥルの目を見た瞬間解った。
アヴドゥルの奴、目が覚めたようだな。
「俺はお前に助けられたのか」
そう言う俺に、吹っ飛んだヨーヨーマッが、戻ってきながら話に割り込む。
「いえ、あのスタンドは勝手に消滅しました。
その後、このお方がノコノコと現れたのです。
大方、旦那様の寝込みを襲おうって魂胆だったのでは?
まあ、私が監視していましたから、特に行動は起こしませんでしたが」
「………」
問答無用でヨーヨーマッを学ランの内に仕舞う。
「助かった」
そしてアヴドゥルに礼を言う。
「私は何もしていない。さっきその召使が言ってただろう?」
「この世には信用しちゃいけないものが四つあるんだよ」
「…」
「年寄りの自慢話と通信販売の売り文句、そして犯行現場の壊れた時計、最後にヨーヨーマッが話す内容だ」

そう言って立ち上がる俺に、アヴドゥルが声を掛けてきた。
「まだ休んでいた方が良い。お前は体力が奪われている」
「そうしたいのは山々なんだがな。日が沈む前にやる事がある」
「!」
その言葉を聴いた瞬間、アヴドゥルの表情が険しいものとなる。
「まさか…」
俺は一度肯き、すでにココから見えているDIOの居る家へと目を向ける。
「あぁ。あの家にDIOが居る。ケリをつけなくちゃな。
アヴドゥルはココで休んでろ。背中の憑きモンが邪魔だろうからな」
そして俺はDIOの待ち受ける家へ向かった。

「待て、承太郎」
「?」
「私も行こう」
「大丈夫か?」
「それはお互い様だろう?それにDIOを斃す事こそが私達の目的なのだからな」
「解った。ならば行こう」
そして俺とアヴドゥルは、DIOの待ち受ける家へ向かった。

 * * *

そして目的地である家の前に、二人して立つ。
炎の探知機は、家に何者かが居る反応を示していた。
「外からこの家を焼き払った方が良くないか?」
アヴドゥルの進言に、俺は首を振る。
「いや、炎のどさくさに紛れて逃げられる可能性がある。
確実に見つけ、確実に殺さなければ、な」
「解った」
「良し。行くぞ」
そして俺達は家の中へ踏み込む。
玄関…、居間…、応接間…
どこにもDIOの気配は無い。

と、
「この廊下の一番奥の部屋に何者かが居る。恐らくDIOだ」
アヴドゥルが炎の探知機の反応を調べながら俺に教える。
俺は肯き、俺、アヴドゥルの順に奥の部屋へ向かった。
「…」
二人して、その部屋の前に立つ。
息を潜めて部屋の中の様子を窺うが、まるで誰も居ないかのように静かだ。
だが、この中にDIOが居る。それは確実だ。
それはアヴドゥルの探知機と、俺のアザの反応で解った。
俺とアヴドゥルはお互い顔を見合わせ、
「…」
同時に肯き、扉を開けた。
そしてその瞬間、

「漸くご対面か、承太郎。そして久しぶりだな、アヴドゥルよ」

部屋の奥に座るDIOを見付け…

第三放送が始まり…

日が、沈んだ。



【波紋の達人と幽波紋の達人 B班】
【吉良吉影宅(C-8)/1日目/夕方(第三放送時)】

【モハメド・アヴドゥル】
[スタンド]:『魔術師の赤』
[時間軸]:
[状態]:胴体、両肩にダメージ。両腕が辛うじて動かせる程度
[装備]:背中に『チープ・トリック』
[道具]:支給品一式(食糧のみ2人分)
[思考・状況]:
1)打倒DIO
2)打倒荒木。一人でも多くの人たちを元の世界へ返す。それが、俺が今出来る贖罪だ
3)チープ・トリックをどうにかしたい

[補足1]:アヴドゥルは承太郎と情報交換を行なっていません。(その暇も無くDIOの下へ向かいました)

【空条承太郎】
[スタンド]:『スタープラチナ』
[時間軸]:ロードローラーが出て来る直前
[状態]:ほぼ無傷。疲労&ハイウェイ・スターに体力を奪われた状態。学ランを脱いでいる
[装備]:無し
[道具]:支給品一式
[思考・状況]:
1)打倒DIO
2)DIOの奴、俺と『漸くご対面』と言うって事は、俺と闘う前の時間軸か。(俺が時を止められる事を知らないな)
3)DIOを斃した後、カフェ・ドゥ・マゴに戻る。(第四放送になりそうな時は病院へ)
4)打倒荒木

[補足1]:承太郎はアヴドゥルと情報交換していません

【ヨーヨーマッ(支給品)】
[現在の主人]:空条承太郎
[装備]:マスク
[持ち物]:拡声器
[任務]:
1)承太郎を“助ける”
[補足]
1)ヨーヨーマッは攻撃出来ない。能力も完全に封じられている(主人がヨーヨーマッ自体を利用して攻撃というのは可能かも知れない)。
2)主人の命令には絶対服従、しかし命令を曲解して受け取る事もあるかも知れない(ヨーヨーマッを殺すような命令には従えない)。
3)ヨーヨーマッは常に主人の半径20m以内に居なければならない。
4)ヨーヨーマッの主人が死んだ時、又はヨーヨーマッが規則を破ったならヨーヨーマッは消滅。
5)主人変更の命令があれば主人は変わる。但し変更対称人物の同意が必要。
6)主人変更の命令をされた時、次の主人がヨーヨーマッの視界に入っていなければ命令は無効化される。



【DIO】
[スタンド]:『ザ・ワールド』
[時間軸]:ポルナレフ対ヴァニラ・アイスの直前
[状態]:無傷。健康
[装備]:包丁1本、ナイフ2本、フォーク1本
[道具]:支給品一式(ランダムアイテムなし)
[思考・状況]:
1)目の前の承太郎とアヴドゥルを殺害
2)日も沈んだし、二人を殺害した後行動開始。先ずは杜王グランドホテルへ
3)もしナランチャがホテルに居たら殺害する
4)優勝し、荒木も殺害する
5)その為には首輪の解除は必須ッ!
6)ワムウ(柱の男の肉体が欲しい)、ジョースター家の連中、首輪解除に役立つ者の探索

[補足1]:DIOは承太郎が時を止められる事を知りません。


【ジョンガリ・A 死亡】
【噴上裕也 死亡】

TO BE CONTINUED ..



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103:帝王始動(前編)~快進撃 噴上裕也~ 空条承太郎 115:『くだらない仕掛け その①』
103:帝王始動(前編)~快進撃 噴上裕也~ ジョンガリ・A
103:帝王始動(前編)~快進撃 噴上裕也~ モハメド・アヴドゥル 115:『くだらない仕掛け その①』
103:帝王始動(前編)~快進撃 噴上裕也~ 噴上裕也
103:帝王始動(前編)~快進撃 噴上裕也~ DIO 115:『くだらない仕掛け その①』