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迫って来るスタンドに対し、俺が真っ先に思った事。 これはDIOの仕業だ。 考えれば当然の事かも知れないが、DIOは既に部下を呼び寄せていやがった。 …流石に、俺をすんなり辿り着かせるつもりは無いか。DIOの野郎は。 何にしても、そういう事ならばジョンガリもこいつの事は知っている筈だ。 俺はジョンガリに、このスタンドについて訊ねようとして… 「何だ?これは」 訊ねる前に、期待を裏切られた。 ジョンガリが知らないって事は、DIOとも関係の無いただの襲撃者の可能性もあるって事か? 湧き上がる疑問を即座に打ち消す。 いや、これはDIOの手によるものだ。 なんとなく、俺はそう直感していた。 ジョンガリがとぼけているのか、ジョンガリと面識の無いDIOの手下なのか、それは解らないが。 とにかく、このままこのこの場に居たら、面倒な事になる。 ………ココには、アヴドゥルが気絶しているのだから。 「おい、ジョンガリ」 「何だ?」 俺の呼びかけにこたえるジョンガリに、 「飛ばすぜ」 そう一言つげ、 グオン!!! 俺達はスタンドと擦れ違うように、北北東へ向かった。 ……………… ……… … 真っ直ぐ俺達に向かって来ていたスタンドは、俺達が真っ直ぐ北北東へ向かったのにあわせて方向転換をし、俺達を追って来ていた。 それで良い。 それが俺の狙い、“俺達に引き付ける事で、アヴドゥルにこいつの手が及ばぬよう”狙った俺の考え通りだ。 一応、アヴドゥルの安全は確保出来た。 さて、次は俺達がどうするか、だな。 選択肢は2つ。 ①このスタンド使いを斃し、DIOの下へ向かう ②このスタンド使いを振り切り、DIOの下へ向かう 「…考えるまでも無いな」 そう呟いた後、俺はバイク停止させてから降りる。 「何をする気だ?承太郎」 「DIOと殺り合う前のウォーミングアップだ。ジョンガリはそこで待機してろ」 ジョンガリの質問にそう答え、追い掛けて来るスタンド使いに立ちはだかった。 グオオオオ…! そして迫るスタンドを迎え撃とうとして… 『やめろ!承太郎!まだ戦うな!』 「!」 突然、ジジィの声が脳裏に浮かぶ。 これは… ジジィの声で感付いた。 このスタンド、俺の知らない“何か”がある。 このままやりあうのはマズイ! そう考え、横に避けようとして… ベタタッ スタンドはホーミングし、俺の体に張り付いてきた。 しかもその部分から、 ズキュウウゥゥン! まるで力を奪われていくようだ。 コイツは…ヤバイ!!! 「オララララ!」 体に張り付いたスタンドを、スタープラチナが片っ端から剥がす。 が、無数にあるスタンドは次から次へと襲い掛かって来る。 すでに俺に張り付いていた分を全て剥がし終えていた俺は、俺に迫るスタンドを片っ端から叩き落した。 俺の攻撃を喰らったスタンド片は吹き飛ぶものの、ダメージがあるようには見受けられず、再度襲って来る。 これじゃ、いたちごっこだぜ。 と、 「旦那様!ジョンガリ・A様が!」 突如、ヨーヨーマッが叫び出す。 その声に、ジョンガリの方を見やると、 「じょ、承太郎…」 「!」 何と、ハムのようだったスタンドが組み上がり、下半身の形を成してジョンガリを攫って行ってしまった。 何だと!? このスタンドはDIOの手下、ジョンガリの仲間じゃないのか? そいつが何故ジョンガリを襲う!? 「待て!野郎!」 そう言ってジョンガリの下へ向かおうとするも、 スタンドの残り(恐らく上半身部分だろう)が絶え間なく襲い来る。 もしかして、このスタンドはジョンガリを助けたのか? 俺に監視されているジョンガリを救おうとして… …有り得ないな。 そうだとしたら、ジョンガリの助けを求めるような声の説明がつかない。 それに連れ去られる時のジョンガリの顔色は明らかに悪く、このスタンドにパワーを吸い取られたのが一目で解った。 とにかく、すぐにジョンガリを負い掛けなければ。 まだ使い慣れていないが、仕方ない。 「スタープラチナ・ザ・ワールド!」 時は止まる。 2秒 俺はスタンドの群れから脱出してヨーヨーマッを掴み上げ、 1秒 ジョンガリが連れ去られた角を曲がり、 ゼロ。時は動き始める。 「…」 そこに、首の折れたジョンガリ・Aの死体を発見した。  * * * (他愛無いな) 俺は心の中で呟く。 DIO様が蹴散らせと命じた相手が、まさか承太郎とは思わなかった。 何か、ずいぶん若い(ってか、俺と同じくらいの年じゃねぇか?)様に見えるが、あの顔と帽子は間違いなく承太郎だ。 だが、承太郎の能力なら知っている。 “時を止める能力” この状況なら恐るるに足りない能力だ。 何せ俺のハイウェイ・スターは、バラバラ状態なら、 その一部をぶっ叩かれようが潰されようが、俺自身のダメージは無いといって良い。 恐いのはもう一人、ジョンガリと呼ばれていた男の能力。 コイツのスタンドが、ハイウェイ・スターに攻撃出来る能力だったり俺の居場所を知る事が出来る能力だったら、 俺の立場はかなりやばいものとなる。 だから俺は、承太郎に襲い掛かるふりをして、ジョンガリの養分を吸い取った後連れ去った。 奴は抵抗らしい抵抗も出来ず、ハイウェイ・スターの足に踏みつけられ、首の骨をへし折られて死んだ。 これでもう恐いものはない。 後は承太郎を殺すだけだ。  * * * ジョンガリが死んでから、全てのスタンド片が俺のパワーを吸い取ろうと襲い掛かって来た。 絶え間なく襲ってくるスタンドを叩き落しながら、俺はヨーヨーマッに、訊ねる。 「ヨーヨーマッ!このスタンドの本体の場所は分からないか!?」 「モット、モットォ~~~♪」 「………」 今までン中で、一番殺意が湧いた瞬間だった。 ヨーヨーマッはいつの間にかスタンドに狙われ、張り付かれて喜んでいた。 どうせなら、そのまま養分吸い取られて消滅しちまえ、解雇してやるからよ。 …と、何故か敵スタンドがヨーヨーマッから剥がれる。 そして足だけ塊になったかと思うと、 ドガッ! ヨーヨーマッを吹き飛ばす。 「モットオオオォォォ…」 ご丁寧にドップラー効果をつけながら吹き飛ぶヨーヨーマッ。 だが、これはチャンスだ! 塊になった敵スタンドにラッシュをかける。 「オラオラオラオラオラオラオラオラ!!!」 ドガガガガッ! 敵スタンドは吹き飛んだ。 手ごたえありだな。 下半身だけとはいえ、奴は無事じゃないはずだ。 塊になったときを狙えば、俺の攻撃は十分効果アリって所か。  * * * 「ぐああああ!」 ちくしょう!何だってんだ! あの奇妙な生物の養分を吸い取ろうとすりゃヒデェ臭いがするし、 どんなに攻撃を仕掛けてもすぐに再生しちまう。 しかも攻撃されると喜ぶってのはおぞましすぎるぜ! しかも、塊になった瞬間を承太郎に狙われちまった。 奴のラッシュを喰らい、俺の足は完全に折れた。 くそっ。ココは承太郎を先に殺す! やられた借りは返してやる!!! 俺は、いや、ハイウェイ・スターは再びバラバラ状態になり、再び承太郎に襲い始める。 もう二度と塊状態にはならねぇ。テメェを殺すまでな! 「………」 承太郎に攻撃を仕掛けながら、ハイウェイ・スターを経由して状況を確認する。 どうやら承太郎はハイウェイ・スターを叩き落しながらあちこち歩き回って俺を捜しているようだ。 ハッ。無駄無駄。 スタープラチナを防御に使っている以上、肉眼で俺を捜すしかないし、肉眼で見つかるような場所に俺は居ねぇ。 このまま襲い掛かり、お前が疲れるのをじっと待つぜ。 ペタ。 ………お。遂に一つ張り付いた。 フン。引っぺがしたか。 だがなあ、一つ剥がす間に三つは張り付くんだよ! 「!」 次の瞬間、張り付いていたハイウェイ・スターは全て剥がれていた。 又、時を止めて脱出しやがったな。 が、そんなのは一時凌ぎにしかならない。 俺はしつこく承太郎に襲い掛かる。 当の承太郎は俺に養分を吸い取られ、更に疲労も加わり、スタープラチナの動きが徐々に鈍り始めていた。 そろそろ勝負が着きそうだな、承太郎さんよぉ。  * * * 「…ハァ…ハァ」 均衡は徐々に崩れ始めた。 スタープラチナはスピードが落ち始め、ヨーヨーマッは自ら張り付かれに飛び込んで悶えている。 何より、ジョンガリと一緒に襲われた時は俺に襲い掛かってきたのは上半身分だけだったが、 今は奴のスタンド全てが俺を標的としている為、襲ってくる量が全く違う。 ビタッ くっ。又張り付かれたか。 「スタープラチナ・ザ・ワールド!」 時を止め、脱出しようとするが…。 「何!?」 スタンド片は広範囲に亘って浮遊してやがる! これじゃ、時を止めてもこのスタンドから逃れられない! 時は動き始めた。 その瞬間、スタンドが次々と俺に張り付いてくる。 クソ…。俺もココまで…か。 そして、俺の意識は途絶えた。  * * * 「やった!」 思わず叫び声を上げる。 何せ、あの承太郎を仕留めることが出来たのだ。 どうしても、笑いを押し殺すことが出来ねぇ。 変な生き物がまとわりついているようだが、あんなのは無視だ。 後は承太郎の首の骨をへし折るだけだ。 ジョナサンのように、ジョンガリのように。 …と、そうだった。 今、俺の足は折れてんだった。 なら、折角だ。 承太郎から養分を吸い尽くして、ミイラ化させて殺してやるか。 「じゃあな。俺に殺される三人目の『J』」 そう呟いて承太郎の首を掴み、持ち上げた時に後ろから声が聴こえた。 「いや。死ぬのはお前だ」 *投下順で読む [[前へ>『誤解』と『信頼』]] [[戻る>1日目 第3回放送まで]] [[次へ>帝王始動(後編)~覚醒 モハメドアヴドゥル~]] *時系列順で読む [[前へ>『誤解』と『信頼』]] [[戻る>1日目 第3回放送まで(時系列順)]] [[次へ>帝王始動(後編)~覚醒 モハメドアヴドゥル~]] *キャラを追って読む |103:[[帝王始動(前編)~快進撃 噴上裕也~]]|空条承太郎|:[[]]| |103:[[帝王始動(前編)~快進撃 噴上裕也~]]|ジョンガリ・A|| |103:[[帝王始動(前編)~快進撃 噴上裕也~]]|モハメド・アヴドゥル|:[[]]| |103:[[帝王始動(前編)~快進撃 噴上裕也~]]|噴上裕也|| |103:[[帝王始動(前編)~快進撃 噴上裕也~]]|DIO|:[[]]|
迫って来るスタンドに対し、俺が真っ先に思った事。 これはDIOの仕業だ。 考えれば当然の事かも知れないが、DIOは既に部下を呼び寄せていやがった。 …流石に、俺をすんなり辿り着かせるつもりは無いか。DIOの野郎は。 何にしても、そういう事ならばジョンガリもこいつの事は知っている筈だ。 俺はジョンガリに、このスタンドについて訊ねようとして… 「何だ?これは」 訊ねる前に、期待を裏切られた。 ジョンガリが知らないって事は、DIOとも関係の無いただの襲撃者の可能性もあるって事か? 湧き上がる疑問を即座に打ち消す。 いや、これはDIOの手によるものだ。 なんとなく、俺はそう直感していた。 ジョンガリがとぼけているのか、ジョンガリと面識の無いDIOの手下なのか、それは解らないが。 とにかく、このままこのこの場に居たら、面倒な事になる。 ………ココには、アヴドゥルが気絶しているのだから。 「おい、ジョンガリ」 「何だ?」 俺の呼びかけにこたえるジョンガリに、 「飛ばすぜ」 そう一言つげ、 グオン!!! 俺達はスタンドと擦れ違うように、北北東へ向かった。 ……………… ……… … 真っ直ぐ俺達に向かって来ていたスタンドは、俺達が真っ直ぐ北北東へ向かったのにあわせて方向転換をし、俺達を追って来ていた。 それで良い。 それが俺の狙い、“俺達に引き付ける事で、アヴドゥルにこいつの手が及ばぬよう”狙った俺の考え通りだ。 一応、アヴドゥルの安全は確保出来た。 さて、次は俺達がどうするか、だな。 選択肢は2つ。 ①このスタンド使いを斃し、DIOの下へ向かう ②このスタンド使いを振り切り、DIOの下へ向かう 「…考えるまでも無いな」 そう呟いた後、俺はバイク停止させてから降りる。 「何をする気だ?承太郎」 「DIOと殺り合う前のウォーミングアップだ。ジョンガリはそこで待機してろ」 ジョンガリの質問にそう答え、追い掛けて来るスタンド使いに立ちはだかった。 グオオオオ…! そして迫るスタンドを迎え撃とうとして… 『やめろ!承太郎!まだ戦うな!』 「!」 突然、ジジィの声が脳裏に浮かぶ。 これは… ジジィの声で感付いた。 このスタンド、俺の知らない“何か”がある。 このままやりあうのはマズイ! そう考え、横に避けようとして… ベタタッ スタンドはホーミングし、俺の体に張り付いてきた。 しかもその部分から、 ズキュウウゥゥン! まるで力を奪われていくようだ。 コイツは…ヤバイ!!! 「オララララ!」 体に張り付いたスタンドを、スタープラチナが片っ端から剥がす。 が、無数にあるスタンドは次から次へと襲い掛かって来る。 すでに俺に張り付いていた分を全て剥がし終えていた俺は、俺に迫るスタンドを片っ端から叩き落した。 俺の攻撃を喰らったスタンド片は吹き飛ぶものの、ダメージがあるようには見受けられず、再度襲って来る。 これじゃ、いたちごっこだぜ。 と、 「旦那様!ジョンガリ・A様が!」 突如、ヨーヨーマッが叫び出す。 その声に、ジョンガリの方を見やると、 「じょ、承太郎…」 「!」 何と、ハムのようだったスタンドが組み上がり、下半身の形を成してジョンガリを攫って行ってしまった。 何だと!? このスタンドはDIOの手下、ジョンガリの仲間じゃないのか? そいつが何故ジョンガリを襲う!? 「待て!野郎!」 そう言ってジョンガリの下へ向かおうとするも、 スタンドの残り(恐らく上半身部分だろう)が絶え間なく襲い来る。 もしかして、このスタンドはジョンガリを助けたのか? 俺に監視されているジョンガリを救おうとして… …有り得ないな。 そうだとしたら、ジョンガリの助けを求めるような声の説明がつかない。 それに連れ去られる時のジョンガリの顔色は明らかに悪く、このスタンドにパワーを吸い取られたのが一目で解った。 とにかく、すぐにジョンガリを負い掛けなければ。 まだ使い慣れていないが、仕方ない。 「スタープラチナ・ザ・ワールド!」 時は止まる。 2秒 俺はスタンドの群れから脱出してヨーヨーマッを掴み上げ、 1秒 ジョンガリが連れ去られた角を曲がり、 ゼロ。時は動き始める。 「…」 そこに、首の折れたジョンガリ・Aの死体を発見した。  * * * (他愛無いな) 俺は心の中で呟く。 DIO様が蹴散らせと命じた相手が、まさか承太郎とは思わなかった。 何か、ずいぶん若い(ってか、俺と同じくらいの年じゃねぇか?)様に見えるが、あの顔と帽子は間違いなく承太郎だ。 だが、承太郎の能力なら知っている。 “時を止める能力” この状況なら恐るるに足りない能力だ。 何せ俺のハイウェイ・スターは、バラバラ状態なら、 その一部をぶっ叩かれようが潰されようが、俺自身のダメージは無いといって良い。 恐いのはもう一人、ジョンガリと呼ばれていた男の能力。 コイツのスタンドが、ハイウェイ・スターに攻撃出来る能力だったり俺の居場所を知る事が出来る能力だったら、 俺の立場はかなりやばいものとなる。 だから俺は、承太郎に襲い掛かるふりをして、ジョンガリの養分を吸い取った後連れ去った。 奴は抵抗らしい抵抗も出来ず、ハイウェイ・スターの足に踏みつけられ、首の骨をへし折られて死んだ。 これでもう恐いものはない。 後は承太郎を殺すだけだ。  * * * ジョンガリが死んでから、全てのスタンド片が俺のパワーを吸い取ろうと襲い掛かって来た。 絶え間なく襲ってくるスタンドを叩き落しながら、俺はヨーヨーマッに、訊ねる。 「ヨーヨーマッ!このスタンドの本体の場所は分からないか!?」 「モット、モットォ~~~♪」 「………」 今までン中で、一番殺意が湧いた瞬間だった。 ヨーヨーマッはいつの間にかスタンドに狙われ、張り付かれて喜んでいた。 どうせなら、そのまま養分吸い取られて消滅しちまえ、解雇してやるからよ。 …と、何故か敵スタンドがヨーヨーマッから剥がれる。 そして足だけ塊になったかと思うと、 ドガッ! ヨーヨーマッを吹き飛ばす。 「モットオオオォォォ…」 ご丁寧にドップラー効果をつけながら吹き飛ぶヨーヨーマッ。 だが、これはチャンスだ! 塊になった敵スタンドにラッシュをかける。 「オラオラオラオラオラオラオラオラ!!!」 ドガガガガッ! 敵スタンドは吹き飛んだ。 手ごたえありだな。 下半身だけとはいえ、奴は無事じゃないはずだ。 塊になったときを狙えば、俺の攻撃は十分効果アリって所か。  * * * 「ぐああああ!」 ちくしょう!何だってんだ! あの奇妙な生物の養分を吸い取ろうとすりゃヒデェ臭いがするし、 どんなに攻撃を仕掛けてもすぐに再生しちまう。 しかも攻撃されると喜ぶってのはおぞましすぎるぜ! しかも、塊になった瞬間を承太郎に狙われちまった。 奴のラッシュを喰らい、俺の足は完全に折れた。 くそっ。ココは承太郎を先に殺す! やられた借りは返してやる!!! 俺は、いや、ハイウェイ・スターは再びバラバラ状態になり、再び承太郎に襲い始める。 もう二度と塊状態にはならねぇ。テメェを殺すまでな! 「………」 承太郎に攻撃を仕掛けながら、ハイウェイ・スターを経由して状況を確認する。 どうやら承太郎はハイウェイ・スターを叩き落しながらあちこち歩き回って俺を捜しているようだ。 ハッ。無駄無駄。 スタープラチナを防御に使っている以上、肉眼で俺を捜すしかないし、肉眼で見つかるような場所に俺は居ねぇ。 このまま襲い掛かり、お前が疲れるのをじっと待つぜ。 ペタ。 ………お。遂に一つ張り付いた。 フン。引っぺがしたか。 だがなあ、一つ剥がす間に三つは張り付くんだよ! 「!」 次の瞬間、張り付いていたハイウェイ・スターは全て剥がれていた。 又、時を止めて脱出しやがったな。 が、そんなのは一時凌ぎにしかならない。 俺はしつこく承太郎に襲い掛かる。 当の承太郎は俺に養分を吸い取られ、更に疲労も加わり、スタープラチナの動きが徐々に鈍り始めていた。 そろそろ勝負が着きそうだな、承太郎さんよぉ。  * * * 「…ハァ…ハァ」 均衡は徐々に崩れ始めた。 スタープラチナはスピードが落ち始め、ヨーヨーマッは自ら張り付かれに飛び込んで悶えている。 何より、ジョンガリと一緒に襲われた時は俺に襲い掛かってきたのは上半身分だけだったが、 今は奴のスタンド全てが俺を標的としている為、襲ってくる量が全く違う。 ビタッ くっ。又張り付かれたか。 「スタープラチナ・ザ・ワールド!」 時を止め、脱出しようとするが…。 「何!?」 スタンド片は広範囲に亘って浮遊してやがる! これじゃ、時を止めてもこのスタンドから逃れられない! 時は動き始めた。 その瞬間、スタンドが次々と俺に張り付いてくる。 クソ…。俺もココまで…か。 そして、俺の意識は途絶えた。  * * * 「やった!」 思わず叫び声を上げる。 何せ、あの承太郎を仕留めることが出来たのだ。 どうしても、笑いを押し殺すことが出来ねぇ。 変な生き物がまとわりついているようだが、あんなのは無視だ。 後は承太郎の首の骨をへし折るだけだ。 ジョナサンのように、ジョンガリのように。 …と、そうだった。 今、俺の足は折れてんだった。 なら、折角だ。 承太郎から養分を吸い尽くして、ミイラ化させて殺してやるか。 「じゃあな。俺に殺される三人目の『J』」 そう呟いて承太郎の首を掴み、持ち上げた時に後ろから声が聴こえた。 「いや。死ぬのはお前だ」 *投下順で読む [[前へ>『誤解』と『信頼』]] [[戻る>1日目 第3回放送まで]] [[次へ>帝王始動(後編)~覚醒 モハメドアヴドゥル~]] *時系列順で読む [[前へ>『誤解』と『信頼』]] [[戻る>1日目 第3回放送まで(時系列順)]] [[次へ>帝王始動(後編)~覚醒 モハメドアヴドゥル~]] *キャラを追って読む |102:[[『誤解』と『信頼』]]|空条承太郎|103:[[帝王始動(後編)~覚醒 モハメドアヴドゥル~]]| |102:[[『誤解』と『信頼』]]|ジョンガリ・A|103:[[帝王始動(後編)~覚醒 モハメドアヴドゥル~]]| |102:[[『誤解』と『信頼』]]|モハメド・アヴドゥル|103:[[帝王始動(後編)~覚醒 モハメドアヴドゥル~]]| |102:[[『誤解』と『信頼』]]|噴上裕也|103:[[帝王始動(後編)~覚醒 モハメドアヴドゥル~]]| |102:[[『誤解』と『信頼』]]|DIO|103:[[帝王始動(後編)~覚醒 モハメドアヴドゥル~]]|

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