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奪われたスタンド」(2007/06/21 (木) 21:01:32) の最新版変更点

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…僕はバカだ。 あの長髪の男に攻撃を仕掛けられ、怒り心頭していた。 だから、当たり前の事実に気付かない。 そう、「敵はあの男だけじゃない」という事に。 本来ならすぐ身を隠し、更なる戦闘から回避する努力をすべきだった事に。 そして、気付かなかったせいで…  * * * 「ガウ!」 コーイチがロハンを担いで歩き始めた直後、俺はコーイチに吠えた。 「イギー?どうしたの?」 コーイチが尋ねてくるが、俺は視線を前方に向け、低く唸る。 それでコーイチも気付いたらしい。 前方に何者かがいる事に。 俺は鼻が利く。どこら辺にどれ位の人間が居るか大体分かる。 ただ、そいつらがこっちに気付いていないのならわざわざ仕掛ける必要はねぇ。 例えば今こっちに近付いている奴も、さっきまでは全く動いてなかった。 だから気にはしていなかったんだが、さっきの長髪ヤローとの闘いで気付かれたか…。 「…」 近付いてきた奴は、目の前の道を折れた所に身を潜ませ、こっちを伺っているようだ。 「あの向こうに誰かが居るんだね?」 コーイチが訊いてくる。俺は応える代わりにひたすら睨み続けた。 これが承太郎だとか、ポルナレフのマヌケの匂いなら良かったんだが、 あいにく俺の知らない人間の臭いだ。 だから俺はコーイチにも警戒を促すため、唸り続けた。  * * * イギーの警戒振りから察するに、 恐らくあの陰に隠れているのは、僕たちにとってあまり良くない相手のようだ。 しかし、下手に動く訳には行かない。 隠れている人が敵かどうかも分からないのにエコーズを出したりしたら、 相手が警戒してしまい、最悪無意味な戦闘になってしまうかも知れない。 まずは相手を知る事だ。 意を決した僕は、隠れている人に向かって声を掛けることにした。  * * * 私が一番近く感じる同族の位置まで、それほど距離はなかった。 なのに、それよりも更に短い距離で他の人間に出くわすとは。 そのうちの一人は…アナスイ! アナスイは誰かと闘っていた。 そいつらの得体が知れないため、影から様子を窺っていたら、 アナスイは一人の男(『露伴』と呼ばれていた)と相打ちになり吹き飛んでいった。 残ったのは、相手に命令を書き込む能力を持つ男、露伴。音を具現化する少年。 そして砂を操る犬(『イギー』という名らしい)だった。 どうやらこの二人と一匹は行動を共にしているらしい。 今こいつらに私の存在を気付かれるのは危険だ。 そう考え、私は身を潜ませていたのだが…。 「そこの陰に隠れている人、僕たちを攻撃する意思が無いのなら10秒以内に出て来てくれませんか?」 少年が、私に向かってそう告げてきた。 既に気付かれていたようだ。 「出て来て僕たちに危害を加えないと約束すれば僕は貴方に何もしません。 ですが出て来ないのなら敵と考えます」 私のこの右足では闘う事も逃げる事も出来ない。 行動を共にする事も出来ない。 そんな事したら、露伴が目を覚ました時にどんな命令を書き込まれるか分かったものではない。 ならば…。  * * * 「!!」 姿を現したのは神父さんのような格好をした男の人だった。 「貴方は誰ですか?」 「返答が難しいな。 名を尋ねられたのならプッチと答えよう。 何者かを問われたのなら神父と答えよう」 「貴方はゲームに乗っている人ですか?」 「私が求めるのは天国への道のみ。 このゲームに乗る事で天国へ導かれるとは思っていない」 僕の質問への回答から察するに、どうやらこの人は僕達を殺すつもりは無いらしい。 と思っていたのだが…。 「しかし、君には死んで貰おうと思う」 「え?」 「ホワイトスネイク!!」 男の人の掛け声と共に多分神父のであろうスタンドが背後から攻撃を仕掛けて来た。 僕はその攻撃に全く反応出来なかった。  * * * 「ホワイトスネイク!!」 私が姿を現し、気を引き付けている内に、 既に少年の背後に回っていたホワイトスネイクが攻撃を仕掛ける。 そう、不意打ちで少年を殺し、露伴が目覚める前に犬を殺す。 そして露伴に止めを刺す。それが私の考えだった。が、 「何ぃ!?」 その攻撃を砂のスタンドが防御する。 確かあの犬のスタンドだ。 しまった!既に犬には気付かれていたか! 「判りました。貴方を敵と考え、暫く眠ってもらう事にします。逃げても無駄ですよ」 そう言って少年が近付いてくる。 「くっ」 一旦退こうと考え、後ろを振り向こうとして …足が持ち上がらず、私は転んだ。 立ち上がろうとするが、地面についた手が離れない。 まるで地面が接着剤になったかのようだ。 「逃げても無駄だって言ったじゃないですか。地面にシッポ文字をつけましたから。ハイ」 シッポ文字。確かこいつのスタンドは音を具現化する能力。 という事は…。 地面を見ると、『ペタ』という文字が貼り付けられていた。 「くっ」 何とか離れないかともがくが、かえって接地面が増え、ますます身動きが取れなくなってしまう。 ならば…! 「エコーズact.2」 そう言ってスタンドを呼び寄せた少年に向かって、私は告げた。 「君は一点見逃している事実がある」 「?」 「君は今、私を拘束している。しかしそれは本体だけだ。私のスタンドは全く拘束されていない。 そしてそのスタンドは今ここにいない。果たして何処にいるか、君に分かるか?」 そう、ホワイトスネイクはこの場に居なかった。 ボーッとしている少年に状況を把握させてやる為、私は教えてやる事にした。が、 「わからないようだな。つまり…」 「スタンドが露伴先生を攻撃しようというのでしょう?」 私の発言は当の少年に遮られた。 そして少年は、まるでその事を予め予測していたかのように平然と、私に言い返して来た。 「無駄ですよ。露伴先生ならイギーが守ってますから。ハイ」  * * * 「ホワイトスネイク!!」 地面に転がっているロハンを、見知らぬスタンドがいきなり攻撃して来た。 多分、あの地面にへばりついてる奴のだろう。 が、その時奇妙な事が起こった。 いや、起こしたのは俺自身なんだけど。 何か考える前に、俺はロハンを助けていた。 別に助けようと思ったわけじゃねぇ。 コーイチと違って、こいつは犬好きじゃないし。 なのに体、いや、スタンドが勝手に動いていた。 ホワイトスネイクとかいうスタンドを、俺のザ・フールが砂で固めていた。 「何ぃ!?」 そのスタンドは俺がロハンを守ったことに驚いていた。 それ以上に俺が驚いてんだけど。 さっきのコーイチの時もそうだ。 どうやら俺は、無意識にこいつらを護っちまってるみたいだ。 何でだ?ザ・フールが一人歩きしてんのか? 俺の疑問をさておいて、 ザ・フールは今、露伴を攻撃しようとしたスタンドを捕縛していた。  * * * 「くっ」 ホワイトスネイクは犬の砂のスタンドに固められ、 私自身は地面から身動きが取れない状態だった。 「言ったでしょう?無駄だって。でも、何を言っても分かってくれないんですね。貴方は…」 しまった!あの犬に二度までも…! しかし犬は少年の隣に腰を据え、此方を見ていた筈だ。 何故視界の外にあるホワイトスネイクの攻撃を見切ったんだ? 落ち着け、こういう時は素数を数えるんだ。 2、3、5… とにかく、今は私もスタンドも身動きの取れない状態。 そして現在、私にDISCのストックは無い。 7、11… しかし、少年と犬はそれぞれ私とホワイトスネイクに触れ、13、DISCにして取り出せる。 17… つまり、何とかしてDISCを取り出せば、19、身動き出来る。 21、いや、23…。 くっ。2桁の時点で間違えるとは、今の私は余程の混乱状態にあるらしい。 そして、脱出方法を思いつく前に康一が迫って来た。 「act.2。この人を絞め落とせ」 私の首にエコーズとかいうスタンドが絡みつく。 29、何か無いのか?現在の状況を打破する方法を。 「え?」 それは余りにも突然の出来事だった。 康一がいきなり目を閉じた。 「!!」 これは! 「目、目が…開かない!!」 少年の慌てた声が聴こえる。 このスタンド能力は………スカイ・ハイ!! ロッズを操っているのか! ホワイトスネイクを束縛している砂がひいて行く。 どうやら少年の目が開かなくなったため、ロッズを叩き落そうとしているらしい。 その為ホワイトスネイクは身動きが取れるようになった。 リキエルは正しい判断をした。 お陰でホワイトスネイクは窮地を脱したのだから。 しかし、あの砂のスタンドが邪魔だな。 このスタンドを何とかするには…。 私は、どこか近くに居ると思われるリキエルに向かって声を上げる。 「リキエル!ひとまずロッズを停滞させろ!」 その声が届いたのであろう、暫くして少年は再び目を開けた。  * * * 俺が南に向かわねばならなかった運命について、 今にしてその意味を理解し、そして運命に感謝した。 俺が南に向かうのも運命ならば、南であの人物に会わねばならないのも運命。 そしてその途中で神父を救うのも運命だったのだ。 俺がこの場に出くわした時、神父は本人もスタンドも全く身動きの取れない状態だった。 神父の側に居たのは一見ただの学生にしか見えない小僧。 そしてその隣に鎮座する犬だった。 もう一人、少し離れた所に男が倒れているが、 意識を失っているようなので、今神父が身動き取れない状態にあるのとは無関係だろう。 つまり、小僧と犬のどちらか一方が神父本人を、もう一方がスタンドを捕縛していると考えられる。 そこで俺は小僧の視界を塞ぐ事にした。 そうする事で、神父かホワイトスネイクどちらかが自由になると踏んだのだ。 そして俺の思惑通り、視界を塞がれた敵は動揺し、ホワイトスネイクの束縛を解いた。 神父自身は相変わらず地面に伏したままだったが、私にロッズを停滞させるよう言ってきた。 神父の命令を受け、俺はロッズを空中に停滞させた。  * * * 「何が起こったんだ…?」 突然目が開かなくなったかと思えば、神父が誰かに呼び掛け、 再び目が開くようになった。 相変わらず神父は地面に貼り付けになっていた。 しかし、神父のスタンドがその隣に立っていた。 露伴先生の首根っこを掴んで…。 「露伴先生!!」 僕は混乱した。 何で露伴先生が捕まっているんだ!?イギーが護ってるんじゃなかったのか? 辺りを見回すと… 「!!」 イギーは僕の後ろで倒れていた。  * * * 束縛から解けたホワイトスネイクは、ロッズが停滞した後すぐさま露伴に襲い掛かった。 すると、砂のスタンドが再び攻撃して来る。 しかし、それこそホワイトスネイクの…私の狙いだった。 ロッズの攻撃を止めさせ、ホワイトスネイクが露伴に攻撃を仕掛ければ、 犬は露伴を護ろうとするはず。 そして、その時は犬自身が無防備なのだ。 私は、犬に向かってDISCを投げつけた。『後ろへ吹き飛ぶ』DISCを。 「!」 DISCによって後ろに吹き飛んだ犬は、壁に叩きつけられ気絶した。 そして砂はひいて行き、私は露伴を捕えた。  * * * 「安心しろ、こいつも犬も殺してはいない」 神父は、露伴先生を掴んだままそう言って来た。 「露伴先生を…どうするつもりだ」 僕は訊ねる。 「私を解放しろ。そうすればこれ以上何もしない」 「…」 「10秒待とう。それまでに解放しなければ殺す」 どうすれば良いんだ。 「10、9、…」 神父がカウントダウンを始めた。 今コイツを解放したからって、露伴先生が助かるとは限らない。 何せ、相手は平然と不意打ちを仕掛けてきたのだ。 「6、…」 しかし、解放しなければ露伴先生は必ず殺されてしまう。 「3、2」 「くっ」 時間が無い。僕は… 「!!おぉ。動ける」 僕はシッポ文字を外した…。 立ち上がる神父に向かって、僕は叫んだ。 「露伴先生を返せ!」 「いいだろう」 そしてスタンドが露伴先生を放り投げた。 「露伴先生!!」 放物線を描き、僕のほうへ向かって来る露伴先生を受け止めようとして、 「!!」 僕は突然身動きが取れなくなり、露伴先生がぶつかって倒れた。  * * * 露伴を投げ、少年がそちらに気を取られている隙に、私は少年に向かって動けなくなるDISCを投げつけた。 露伴を受け止めようとしていた少年はそのまま動けなくなり、露伴がぶつかり倒れた。 「………!!」 少年は何か言おうとしているようだが、体が完全に硬直しているその口では声になっていない。 「さて、これからどうするか…」 そして私がそう呟いた所に、リキエルが姿を現した。 思えば“この男”が“このタイミング”で“この場”に現れた三重の偶然、運が良かった。 いや、運が良かったのではない。そういう運命だったという事か。 私はリキエルに向かって言う。 「リキエル。お前をこの場に遣わした事を神に感謝しよう」 しかしリキエルは、姿を現すなり突拍子も無い事を言って来た。 「それより神父さん、俺たちは先にやらなくちゃいけない運命が待っています。 ひとまずこいつらは放っておいて、南へ向かいましょう」 私は戸惑い、反論した。 「何を言ってるんだ?リキエル。こいつらは天国への道を妨害する邪魔者だ。 邪魔者は排除しなくては、後でより大きな障害となる可能性がある」 しかし私の言葉に、リキエルはあくまで反発する。 「俺たちの運命は一刻も早く南へ向かう事です。 それ以外の事、例えばこいつらを殺そうとすれば運命は邪魔をして来るはず」 「…どうなるというのだ?」 「例えば、早くこの場を去らないとこいつらの仲間が嗅ぎ付けて来る、とか」 「…」 成程、有り得ない話では無い。 「俺の勘が告げてます。今、こうして留まっている事自体危険だと」 せめてDISCだけでも手に入れたかったのだが、 リキエルが『一刻も早く』と言った以上、それ以外の行動は運命を敵に回しかねない。 “それに、露伴のスタンドDISCは既に手に入れている”。 記憶DISCまで取ると死亡してしまい、人質として使えなくなるのでそのまま入れておいたが、 スタンドDISCを手に入れただけでも収穫だ。 残る一人と一匹のDISCは、又次の機会に手に入れるとしよう。 「分かった。今はお前の言葉を信じよう」 私は二人と一匹を放置し、リキエルと共に南へ向かって歩き始めた。  * * * 「露伴先生!イギー!」 二人が立ち去り暫くして、僕の体は再び動くようになった。 そしてすぐに露伴先生とイギーの無事を確かめる。 「…」 取り敢えず息はしているみたいだ。 一安心し、露伴先生を呼び起こす。 「露伴先生」 「………ん」 露伴先生を揺さぶっていると、意識を取り戻したようだ。 良かった。あいつらのスタンドに何かさせられたわけでもなさそうだ。 「…康一君?」 目を開けた露伴先生は、僕の姿を捉え、そう訊いて来た。 「露伴先生、大丈夫ですか?」 「ッ!だ、大丈夫とは言えないようだ。ケガが…」 露伴先生は起き上がろうとして顔をしかめる。 「あ、そうですね。でも目を覚ましただけでも良かった」 露伴先生の無事(とは言えないけど、取り敢えず再起不能になっていない事)を確認し、 僕はイギーを抱きかかえ、揺すって呼び掛ける。 「イギー。イギー」 「………!」 イギーも目を覚ました。 「目、覚めた?良かった…」 「…アギ?」 「あいつらは去ったよ。イギー、大丈夫?」 僕の問いにイギーは大丈夫だと言わんばかりに僕の腕から飛び降り、 辺りの臭いをかぎ始めた。 多分、近くに誰か居ないか確かめているんだろう。 「何かあったのかい?」 露伴先生が訊いて来たので、僕は露伴先生に、敵に襲われた事を話した。 「そうなのか。でも一応、そいつらは去ったようだし、僕も別段何かされた訳じゃ…」 「…?露伴先生?」 最後まで言い切らずに口を閉ざしてしまった露伴先生を訝しく思い、 何か思い当たったのかなと、僕は訊いてみた。 でも、その後の露伴先生の返事は、僕の予想を遥かに超えるものだった。 「康一君…」 「何かあったんですか?」 「スタンドが…ヘブンズ・ドアーが………出ない」 【駅前広場入り口付近(E-4)/一日目/午前~昼】 【岸辺露伴探検隊】 【広瀬康一】 [スタンド]:『エコーズACT1・ACT2』 [状態]:疲弊/怒り/混乱 [装備]:なし [道具]:支給品一式、シャボン液 [思考・状況]: 1)露伴先生のスタンドが出ない!?プッチ神父たちの仕業か! 2)仗助君に会い、露伴先生の怪我を治してもらう。そのために仗助君の家を目指す 3)神父に再び会い、ヘブンズ・ドアーを取り戻す。そのために奴らを追って南へ 4)もっと力がほしい 5)アナスイへの怒り 6)打倒荒木。けど本当にできるのか不安 【イギー】 [スタンド]:『ザ・フール』 [状態]:疲弊/打撲(軽微) [装備]:なし [道具]:なし [思考・状況] 1)犬好きの子供(康一)が苦労してるので、しょうがないが協力してやる 2)さっきの臭いの奴は南へ行ってる。そして、この臭いは…承太郎!?(補足参照) 3)さっきから無意識にこいつらを護る事がある。何でだ? 【岸辺露伴】 [スタンド]:『ヘブンズ・ドアー』(プッチにDISCとして奪われた) [状態]:重症(左脚・肋骨骨折、打撲多数、頭も打っている)/混乱 [装備]:なし [道具]:支給品一式、ココ・ジャンボ [思考・状況] 1)ヘブンズ・ドアーが出ない!! 2)ヘブンズ・ドアーを奪った奴らの所へ行って取り戻さなくては。ついでに再起不能にする 3)怪我を治したい(くそったれ仗助に治してもらうのは気が進まないが) 4)漫画のネタ探しする 5)康一の荒木打倒に協力する 6)荒木や『未来人』に『取材』したい [捕足1]:露伴と康一のバッグはイギーがザ・フールで運んでいます。 [捕足2]:イギーが目覚めて辺りの臭いを嗅いだ時に、すぐ近くにいる承太郎の臭いを捕えました。 [捕足3]:イギーはプッチの臭いを覚えました。直接会ってない為リキエルの臭いは覚えていません。 [補足4]:プッチがヘブンズ・ドアーを盗った為に、露伴はスタンドが使えません。 [補足5]:プッチがヘブンズ・ドアーを盗った為に、イギー、アナスイ達への命令が消えた可能性があります。 【駅前広場入り口付近(E-4)を南下/一日目/午前~昼】 【天国への道を探求する者達】 【エンリコ・プッチ】 [スタンド]:『ホワイトスネイク』 [時間軸]:刑務所から宇宙センターに向かう途中 [状態]:ホワイトスネイクの暴走状態:左耳鼓膜破裂、歩けるが走れない程度の負傷 [装備]:無し [道具]:僅かのゾンビ馬(一つの怪我が治せる程度)のみ [思考・状況]: 1)リキエルの進言に従い、南へ。戦いは(自分の状態から)出来るだけ避けたい 2)DIOに会いたい。そして、ディオ・ブランドーと話がしてみたい。(強い好奇心) 3)ジョースター家の抹殺。しかし、彼らの事を知りたいとも思う。(こちらはあくまでも興味程度) 4)天国への道を探し出す。DIOを天国に連れて行き、そこに自分もついていく 【リキエル】 [スタンド]:『スカイ・ハイ』 [状態]:右手首を骨折(添え木&包帯で応急処置)。疲労は回復。感情の起伏が少ない。 [装備]:未確認飛行生物ロッズ(多数。呼べばいつでも来る) [道具]:支給品一式×2、植物図鑑、ディアボロのデスマスク(シュトロハイムのランダム支給品)(リキエルのランダム支給品は未確定) [思考]: 1)神父へ出会えた運命に感謝 2)運命に従い神父と共に南へ。南で会う男が自分達にとってどのような人間なのか興味 3)神父の願いを叶える手助けをする。『運命』が神父を導くはず、と信じている 4)神父、あるいはDIOに対立するものを狩り、排除する(なおDIOへの敵対は神父への敵対、と判断) 5)噴上裕也の言動に動揺、落胆。(次にあったら殺し合いを宣言) 6)神父のために自分の感情を出す訳にはいかないと考えている [補足1]:プッチは、出発時目的にあった『近くの同族の男』に会う事より、南に向かう事を優先しました。 *投下順で読む [[前へ>Excuse Me!考え中]] [[戻る>1日目 第2回放送まで]] [[次へ>神への挑戦(前編)~早過ぎた対峙~]] *時系列順で読む [[前へ>一期一会]] [[戻る>1日目(時系列順)]] [[次へ>策士策に絡めとる]] *キャラを追って読む |61:[[Dancing In The Street]]||イギー|83:[[Stooge(ストゥージ)は誰だ!?]]| |61:[[Dancing In The Street]]||広瀬康一|83:[[Stooge(ストゥージ)は誰だ!?]]| |61:[[Dancing In The Street]]||岸辺露伴|83:[[Stooge(ストゥージ)は誰だ!?]]| |69:[[ディオ・ブランドー]]||エンリコ・プッチ神父|:[[]]| |67:[[逃亡]]||リキエル|:[[]]|
…僕はバカだ。 あの長髪の男に攻撃を仕掛けられ、怒り心頭していた。 だから、当たり前の事実に気付かない。 そう、「敵はあの男だけじゃない」という事に。 本来ならすぐ身を隠し、更なる戦闘から回避する努力をすべきだった事に。 そして、気付かなかったせいで…  * * * 「ガウ!」 コーイチがロハンを担いで歩き始めた直後、俺はコーイチに吠えた。 「イギー?どうしたの?」 コーイチが尋ねてくるが、俺は視線を前方に向け、低く唸る。 それでコーイチも気付いたらしい。 前方に何者かがいる事に。 俺は鼻が利く。どこら辺にどれ位の人間が居るか大体分かる。 ただ、そいつらがこっちに気付いていないのならわざわざ仕掛ける必要はねぇ。 例えば今こっちに近付いている奴も、さっきまでは全く動いてなかった。 だから気にはしていなかったんだが、さっきの長髪ヤローとの闘いで気付かれたか…。 「…」 近付いてきた奴は、目の前の道を折れた所に身を潜ませ、こっちを伺っているようだ。 「あの向こうに誰かが居るんだね?」 コーイチが訊いてくる。俺は応える代わりにひたすら睨み続けた。 これが承太郎だとか、ポルナレフのマヌケの匂いなら良かったんだが、 あいにく俺の知らない人間の臭いだ。 だから俺はコーイチにも警戒を促すため、唸り続けた。  * * * イギーの警戒振りから察するに、 恐らくあの陰に隠れているのは、僕たちにとってあまり良くない相手のようだ。 しかし、下手に動く訳には行かない。 隠れている人が敵かどうかも分からないのにエコーズを出したりしたら、 相手が警戒してしまい、最悪無意味な戦闘になってしまうかも知れない。 まずは相手を知る事だ。 意を決した僕は、隠れている人に向かって声を掛けることにした。  * * * 私が一番近く感じる同族の位置まで、それほど距離はなかった。 なのに、それよりも更に短い距離で他の人間に出くわすとは。 そのうちの一人は…アナスイ! アナスイは誰かと闘っていた。 そいつらの得体が知れないため、影から様子を窺っていたら、 アナスイは一人の男(『露伴』と呼ばれていた)と相打ちになり吹き飛んでいった。 残ったのは、相手に命令を書き込む能力を持つ男、露伴。音を具現化する少年。 そして砂を操る犬(『イギー』という名らしい)だった。 どうやらこの二人と一匹は行動を共にしているらしい。 今こいつらに私の存在を気付かれるのは危険だ。 そう考え、私は身を潜ませていたのだが…。 「そこの陰に隠れている人、僕たちを攻撃する意思が無いのなら10秒以内に出て来てくれませんか?」 少年が、私に向かってそう告げてきた。 既に気付かれていたようだ。 「出て来て僕たちに危害を加えないと約束すれば僕は貴方に何もしません。 ですが出て来ないのなら敵と考えます」 私のこの右足では闘う事も逃げる事も出来ない。 行動を共にする事も出来ない。 そんな事したら、露伴が目を覚ました時にどんな命令を書き込まれるか分かったものではない。 ならば…。  * * * 「!!」 姿を現したのは神父さんのような格好をした男の人だった。 「貴方は誰ですか?」 「返答が難しいな。 名を尋ねられたのならプッチと答えよう。 何者かを問われたのなら神父と答えよう」 「貴方はゲームに乗っている人ですか?」 「私が求めるのは天国への道のみ。 このゲームに乗る事で天国へ導かれるとは思っていない」 僕の質問への回答から察するに、どうやらこの人は僕達を殺すつもりは無いらしい。 と思っていたのだが…。 「しかし、君には死んで貰おうと思う」 「え?」 「ホワイトスネイク!!」 男の人の掛け声と共に多分神父のであろうスタンドが背後から攻撃を仕掛けて来た。 僕はその攻撃に全く反応出来なかった。  * * * 「ホワイトスネイク!!」 私が姿を現し、気を引き付けている内に、 既に少年の背後に回っていたホワイトスネイクが攻撃を仕掛ける。 そう、不意打ちで少年を殺し、露伴が目覚める前に犬を殺す。 そして露伴に止めを刺す。それが私の考えだった。が、 「何ぃ!?」 その攻撃を砂のスタンドが防御する。 確かあの犬のスタンドだ。 しまった!既に犬には気付かれていたか! 「判りました。貴方を敵と考え、暫く眠ってもらう事にします。逃げても無駄ですよ」 そう言って少年が近付いてくる。 「くっ」 一旦退こうと考え、後ろを振り向こうとして …足が持ち上がらず、私は転んだ。 立ち上がろうとするが、地面についた手が離れない。 まるで地面が接着剤になったかのようだ。 「逃げても無駄だって言ったじゃないですか。地面にシッポ文字をつけましたから。ハイ」 シッポ文字。確かこいつのスタンドは音を具現化する能力。 という事は…。 地面を見ると、『ペタ』という文字が貼り付けられていた。 「くっ」 何とか離れないかともがくが、かえって接地面が増え、ますます身動きが取れなくなってしまう。 ならば…! 「エコーズact.2」 そう言ってスタンドを呼び寄せた少年に向かって、私は告げた。 「君は一点見逃している事実がある」 「?」 「君は今、私を拘束している。しかしそれは本体だけだ。私のスタンドは全く拘束されていない。 そしてそのスタンドは今ここにいない。果たして何処にいるか、君に分かるか?」 そう、ホワイトスネイクはこの場に居なかった。 ボーッとしている少年に状況を把握させてやる為、私は教えてやる事にした。が、 「わからないようだな。つまり…」 「スタンドが露伴先生を攻撃しようというのでしょう?」 私の発言は当の少年に遮られた。 そして少年は、まるでその事を予め予測していたかのように平然と、私に言い返して来た。 「無駄ですよ。露伴先生ならイギーが守ってますから。ハイ」  * * * 「ホワイトスネイク!!」 地面に転がっているロハンを、見知らぬスタンドがいきなり攻撃して来た。 多分、あの地面にへばりついてる奴のだろう。 が、その時奇妙な事が起こった。 いや、起こしたのは俺自身なんだけど。 何か考える前に、俺はロハンを助けていた。 別に助けようと思ったわけじゃねぇ。 コーイチと違って、こいつは犬好きじゃないし。 なのに体、いや、スタンドが勝手に動いていた。 ホワイトスネイクとかいうスタンドを、俺のザ・フールが砂で固めていた。 「何ぃ!?」 そのスタンドは俺がロハンを守ったことに驚いていた。 それ以上に俺が驚いてんだけど。 さっきのコーイチの時もそうだ。 どうやら俺は、無意識にこいつらを護っちまってるみたいだ。 何でだ?ザ・フールが一人歩きしてんのか? 俺の疑問をさておいて、 ザ・フールは今、露伴を攻撃しようとしたスタンドを捕縛していた。  * * * 「くっ」 ホワイトスネイクは犬の砂のスタンドに固められ、 私自身は地面から身動きが取れない状態だった。 「言ったでしょう?無駄だって。でも、何を言っても分かってくれないんですね。貴方は…」 しまった!あの犬に二度までも…! しかし犬は少年の隣に腰を据え、此方を見ていた筈だ。 何故視界の外にあるホワイトスネイクの攻撃を見切ったんだ? 落ち着け、こういう時は素数を数えるんだ。 2、3、5… とにかく、今は私もスタンドも身動きの取れない状態。 そして現在、私にDISCのストックは無い。 7、11… しかし、少年と犬はそれぞれ私とホワイトスネイクに触れ、13、DISCにして取り出せる。 17… つまり、何とかしてDISCを取り出せば、19、身動き出来る。 21、いや、23…。 くっ。2桁の時点で間違えるとは、今の私は余程の混乱状態にあるらしい。 そして、脱出方法を思いつく前に康一が迫って来た。 「act.2。この人を絞め落とせ」 私の首にエコーズとかいうスタンドが絡みつく。 29、何か無いのか?現在の状況を打破する方法を。 「え?」 それは余りにも突然の出来事だった。 康一がいきなり目を閉じた。 「!!」 これは! 「目、目が…開かない!!」 少年の慌てた声が聴こえる。 このスタンド能力は………スカイ・ハイ!! ロッズを操っているのか! ホワイトスネイクを束縛している砂がひいて行く。 どうやら少年の目が開かなくなったため、ロッズを叩き落そうとしているらしい。 その為ホワイトスネイクは身動きが取れるようになった。 リキエルは正しい判断をした。 お陰でホワイトスネイクは窮地を脱したのだから。 しかし、あの砂のスタンドが邪魔だな。 このスタンドを何とかするには…。 私は、どこか近くに居ると思われるリキエルに向かって声を上げる。 「リキエル!ひとまずロッズを停滞させろ!」 その声が届いたのであろう、暫くして少年は再び目を開けた。  * * * 俺が南に向かわねばならなかった運命について、 今にしてその意味を理解し、そして運命に感謝した。 俺が南に向かうのも運命ならば、南であの人物に会わねばならないのも運命。 そしてその途中で神父を救うのも運命だったのだ。 俺がこの場に出くわした時、神父は本人もスタンドも全く身動きの取れない状態だった。 神父の側に居たのは一見ただの学生にしか見えない小僧。 そしてその隣に鎮座する犬だった。 もう一人、少し離れた所に男が倒れているが、 意識を失っているようなので、今神父が身動き取れない状態にあるのとは無関係だろう。 つまり、小僧と犬のどちらか一方が神父本人を、もう一方がスタンドを捕縛していると考えられる。 そこで俺は小僧の視界を塞ぐ事にした。 そうする事で、神父かホワイトスネイクどちらかが自由になると踏んだのだ。 そして俺の思惑通り、視界を塞がれた敵は動揺し、ホワイトスネイクの束縛を解いた。 神父自身は相変わらず地面に伏したままだったが、私にロッズを停滞させるよう言ってきた。 神父の命令を受け、俺はロッズを空中に停滞させた。  * * * 「何が起こったんだ…?」 突然目が開かなくなったかと思えば、神父が誰かに呼び掛け、 再び目が開くようになった。 相変わらず神父は地面に貼り付けになっていた。 しかし、神父のスタンドがその隣に立っていた。 露伴先生の首根っこを掴んで…。 「露伴先生!!」 僕は混乱した。 何で露伴先生が捕まっているんだ!?イギーが護ってるんじゃなかったのか? 辺りを見回すと… 「!!」 イギーは僕の後ろで倒れていた。  * * * 束縛から解けたホワイトスネイクは、ロッズが停滞した後すぐさま露伴に襲い掛かった。 すると、砂のスタンドが再び攻撃して来る。 しかし、それこそホワイトスネイクの…私の狙いだった。 ロッズの攻撃を止めさせ、ホワイトスネイクが露伴に攻撃を仕掛ければ、 犬は露伴を護ろうとするはず。 そして、その時は犬自身が無防備なのだ。 私は、犬に向かってDISCを投げつけた。『後ろへ吹き飛ぶ』DISCを。 「!」 DISCによって後ろに吹き飛んだ犬は、壁に叩きつけられ気絶した。 そして砂はひいて行き、私は露伴を捕えた。  * * * 「安心しろ、こいつも犬も殺してはいない」 神父は、露伴先生を掴んだままそう言って来た。 「露伴先生を…どうするつもりだ」 僕は訊ねる。 「私を解放しろ。そうすればこれ以上何もしない」 「…」 「10秒待とう。それまでに解放しなければ殺す」 どうすれば良いんだ。 「10、9、…」 神父がカウントダウンを始めた。 今コイツを解放したからって、露伴先生が助かるとは限らない。 何せ、相手は平然と不意打ちを仕掛けてきたのだ。 「6、…」 しかし、解放しなければ露伴先生は必ず殺されてしまう。 「3、2」 「くっ」 時間が無い。僕は… 「!!おぉ。動ける」 僕はシッポ文字を外した…。 立ち上がる神父に向かって、僕は叫んだ。 「露伴先生を返せ!」 「いいだろう」 そしてスタンドが露伴先生を放り投げた。 「露伴先生!!」 放物線を描き、僕のほうへ向かって来る露伴先生を受け止めようとして、 「!!」 僕は突然身動きが取れなくなり、露伴先生がぶつかって倒れた。  * * * 露伴を投げ、少年がそちらに気を取られている隙に、私は少年に向かって動けなくなるDISCを投げつけた。 露伴を受け止めようとしていた少年はそのまま動けなくなり、露伴がぶつかり倒れた。 「………!!」 少年は何か言おうとしているようだが、体が完全に硬直しているその口では声になっていない。 「さて、これからどうするか…」 そして私がそう呟いた所に、リキエルが姿を現した。 思えば“この男”が“このタイミング”で“この場”に現れた三重の偶然、運が良かった。 いや、運が良かったのではない。そういう運命だったという事か。 私はリキエルに向かって言う。 「リキエル。お前をこの場に遣わした事を神に感謝しよう」 しかしリキエルは、姿を現すなり突拍子も無い事を言って来た。 「それより神父さん、俺たちは先にやらなくちゃいけない運命が待っています。 ひとまずこいつらは放っておいて、南へ向かいましょう」 私は戸惑い、反論した。 「何を言ってるんだ?リキエル。こいつらは天国への道を妨害する邪魔者だ。 邪魔者は排除しなくては、後でより大きな障害となる可能性がある」 しかし私の言葉に、リキエルはあくまで反発する。 「俺たちの運命は一刻も早く南へ向かう事です。 それ以外の事、例えばこいつらを殺そうとすれば運命は邪魔をして来るはず」 「…どうなるというのだ?」 「例えば、早くこの場を去らないとこいつらの仲間が嗅ぎ付けて来る、とか」 「…」 成程、有り得ない話では無い。 「俺の勘が告げてます。今、こうして留まっている事自体危険だと」 せめてDISCだけでも手に入れたかったのだが、 リキエルが『一刻も早く』と言った以上、それ以外の行動は運命を敵に回しかねない。 “それに、露伴のスタンドDISCは既に手に入れている”。 記憶DISCまで取ると死亡してしまい、人質として使えなくなるのでそのまま入れておいたが、 スタンドDISCを手に入れただけでも収穫だ。 残る一人と一匹のDISCは、又次の機会に手に入れるとしよう。 「分かった。今はお前の言葉を信じよう」 私は二人と一匹を放置し、リキエルと共に南へ向かって歩き始めた。  * * * 「露伴先生!イギー!」 二人が立ち去り暫くして、僕の体は再び動くようになった。 そしてすぐに露伴先生とイギーの無事を確かめる。 「…」 取り敢えず息はしているみたいだ。 一安心し、露伴先生を呼び起こす。 「露伴先生」 「………ん」 露伴先生を揺さぶっていると、意識を取り戻したようだ。 良かった。あいつらのスタンドに何かさせられたわけでもなさそうだ。 「…康一君?」 目を開けた露伴先生は、僕の姿を捉え、そう訊いて来た。 「露伴先生、大丈夫ですか?」 「ッ!だ、大丈夫とは言えないようだ。ケガが…」 露伴先生は起き上がろうとして顔をしかめる。 「あ、そうですね。でも目を覚ましただけでも良かった」 露伴先生の無事(とは言えないけど、取り敢えず再起不能になっていない事)を確認し、 僕はイギーを抱きかかえ、揺すって呼び掛ける。 「イギー。イギー」 「………!」 イギーも目を覚ました。 「目、覚めた?良かった…」 「…アギ?」 「あいつらは去ったよ。イギー、大丈夫?」 僕の問いにイギーは大丈夫だと言わんばかりに僕の腕から飛び降り、 辺りの臭いをかぎ始めた。 多分、近くに誰か居ないか確かめているんだろう。 「何かあったのかい?」 露伴先生が訊いて来たので、僕は露伴先生に、敵に襲われた事を話した。 「そうなのか。でも一応、そいつらは去ったようだし、僕も別段何かされた訳じゃ…」 「…?露伴先生?」 最後まで言い切らずに口を閉ざしてしまった露伴先生を訝しく思い、 何か思い当たったのかなと、僕は訊いてみた。 でも、その後の露伴先生の返事は、僕の予想を遥かに超えるものだった。 「康一君…」 「何かあったんですか?」 「スタンドが…ヘブンズ・ドアーが………出ない」 【駅前広場入り口付近(E-4)/一日目/午前~昼】 【岸辺露伴探検隊】 【広瀬康一】 [スタンド]:『エコーズACT1・ACT2』 [状態]:疲弊/怒り/混乱 [装備]:なし [道具]:支給品一式、シャボン液 [思考・状況]: 1)露伴先生のスタンドが出ない!?プッチ神父たちの仕業か! 2)仗助君に会い、露伴先生の怪我を治してもらう。そのために仗助君の家を目指す 3)神父に再び会い、ヘブンズ・ドアーを取り戻す。そのために奴らを追って南へ 4)もっと力がほしい 5)アナスイへの怒り 6)打倒荒木。けど本当にできるのか不安 【イギー】 [スタンド]:『ザ・フール』 [状態]:疲弊/打撲(軽微) [装備]:なし [道具]:なし [思考・状況] 1)犬好きの子供(康一)が苦労してるので、しょうがないが協力してやる 2)さっきの臭いの奴は南へ行ってる。そして、この臭いは…承太郎!?(補足参照) 3)さっきから無意識にこいつらを護る事がある。何でだ? 【岸辺露伴】 [スタンド]:『ヘブンズ・ドアー』(プッチにDISCとして奪われた) [状態]:重症(左脚・肋骨骨折、打撲多数、頭も打っている)/混乱 [装備]:なし [道具]:支給品一式、ココ・ジャンボ [思考・状況] 1)ヘブンズ・ドアーが出ない!! 2)ヘブンズ・ドアーを奪った奴らの所へ行って取り戻さなくては。ついでに再起不能にする 3)怪我を治したい(くそったれ仗助に治してもらうのは気が進まないが) 4)漫画のネタ探しする 5)康一の荒木打倒に協力する 6)荒木や『未来人』に『取材』したい [捕足1]:露伴と康一のバッグはイギーがザ・フールで運んでいます。 [捕足2]:イギーが目覚めて辺りの臭いを嗅いだ時に、すぐ近くにいる承太郎の臭いを捕えました。 [捕足3]:イギーはプッチの臭いを覚えました。直接会ってない為リキエルの臭いは覚えていません。 [補足4]:プッチがヘブンズ・ドアーを盗った為に、露伴はスタンドが使えません。 [補足5]:プッチがヘブンズ・ドアーを盗った為に、イギー、アナスイ達への命令が消えた可能性があります。 【駅前広場入り口付近(E-4)を南下/一日目/午前~昼】 【天国への道を探求する者達】 【エンリコ・プッチ】 [スタンド]:『ホワイトスネイク』 [時間軸]:刑務所から宇宙センターに向かう途中 [状態]:ホワイトスネイクの暴走状態:左耳鼓膜破裂、歩けるが走れない程度の負傷 [装備]:無し [道具]:僅かのゾンビ馬(一つの怪我が治せる程度)のみ [思考・状況]: 1)リキエルの進言に従い、南へ。戦いは(自分の状態から)出来るだけ避けたい 2)DIOに会いたい。そして、ディオ・ブランドーと話がしてみたい。(強い好奇心) 3)ジョースター家の抹殺。しかし、彼らの事を知りたいとも思う。(こちらはあくまでも興味程度) 4)天国への道を探し出す。DIOを天国に連れて行き、そこに自分もついていく 【リキエル】 [スタンド]:『スカイ・ハイ』 [状態]:右手首を骨折(添え木&包帯で応急処置)。疲労は回復。感情の起伏が少ない。 [装備]:未確認飛行生物ロッズ(多数。呼べばいつでも来る) [道具]:支給品一式×2、植物図鑑、ディアボロのデスマスク(シュトロハイムのランダム支給品)(リキエルのランダム支給品は未確定) [思考]: 1)神父へ出会えた運命に感謝 2)運命に従い神父と共に南へ。南で会う男が自分達にとってどのような人間なのか興味 3)神父の願いを叶える手助けをする。『運命』が神父を導くはず、と信じている 4)神父、あるいはDIOに対立するものを狩り、排除する(なおDIOへの敵対は神父への敵対、と判断) 5)噴上裕也の言動に動揺、落胆。(次にあったら殺し合いを宣言) 6)神父のために自分の感情を出す訳にはいかないと考えている [補足1]:プッチは、出発時目的にあった『近くの同族の男』に会う事より、南に向かう事を優先しました。 *投下順で読む [[前へ>Excuse Me!考え中]] [[戻る>1日目 第2回放送まで]] [[次へ>神への挑戦(前編)~早過ぎた対峙~]] *時系列順で読む [[前へ>一期一会]] [[戻る>1日目(時系列順)]] [[次へ>策士策に絡めとる]] *キャラを追って読む |61:[[Dancing In The Street]]||イギー|83:[[Stooge(ストゥージ)は誰だ!?]]| |61:[[Dancing In The Street]]||広瀬康一|83:[[Stooge(ストゥージ)は誰だ!?]]| |61:[[Dancing In The Street]]||岸辺露伴|83:[[Stooge(ストゥージ)は誰だ!?]]| |69:[[ディオ・ブランドー]]||エンリコ・プッチ神父|93:[[T字砲火、果たして全員無事にいられるかなァ]]| |67:[[逃亡]]||リキエル|93:[[T字砲火、果たして全員無事にいられるかなァ]]|

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