BAD POLICE RETURNS

17話 BAD POLICE RETURNS

俺、鈴木正一郎は夜の市街地を周囲を警戒しながら歩いていた。
手には支給武器であるかなり大きな刃を持ったナイフ、マチェットを装備し、
デイパックの中には基本支給品の他に、もう一つの支給品であるモルヒネアンプルが入っている。
添付されていた説明書によれば、モルヒネは鎮痛剤の役割を果たすらしいが、
使い過ぎると薬物中毒になる危険があるとの事なので可能であれば使いたくはない。

「ふぅ…殺し合いか」

気がついたら参加者全員で殺し合うという殺人ゲームのプレイヤーになっていた。
参加者名簿にはクラスメイトである銀鏖院水晶、ケトル、トマック、仲販遥の四人の名前。
俺の友人である松村友枝がいなかった事は幸いだった。

…いや、幸いという言い方もおかしいか。
だけどこの四人はクラスメイトではあるけど余り交流がない。
人づてに聞いたりして大体どんな奴なのかは把握してはいるけど。

さて、これからどうするか。この殺し合いから脱出する方法を探す事、これが肝要だ。
そのために俺と同じ考えを持つ仲間を集めて、まず首輪をどうにかしなければいけない。
クラスメイトも探そう。銀鏖院は微妙だけど。
殺し合いに乗っている奴には容赦するつもりはない。

だけど、無闇やたらに動き回るのもまずいよな。
しかも今は深夜だから暗闇から不意討ちされたりでもしたら敵わない。
相手が拳銃でも持っていたら尚更危険だ。
少し明るくなるまでどこかで身を潜めるとするか……。

ん? 前方から誰かが歩いてくるな。
どうやら狼族の獣人のようだ。警官っぽい服着てるけど、
日本警察の制服とは明らかにデザインが違うぞ。
でも多分、警官だろうな。制服の感じからしてそう思う。
声をかけようとした、その矢先――狼警官が右手に持った何かを俺に向けた。

パァン!

数瞬前俺の胴体があった場所を音速で弾丸が通り抜ける。
俺は咄嗟に横に跳び弾丸をかわしたが、この狼警官問答無用で発砲してくるとは。

「この距離で弾避けるかよ。中々良い神経してんな」

くつくつと笑いながら狼警官が言う。
警官が殺し合いに乗るとは世も末だ。いや、多分それ以前の問題だな。

「いつまで避けられっかなオラァ!」

狼警官が手にした拳銃を乱射し始めた。
紙一重で何とか避けるが弾切れまで持つ自信がない。

くそ、こいつ、警官がどうのこうの言う以前に性格に問題があるみたいだ。
何とかしたいがこう乱射されては近付けない。
こっちが持っている武器は近接武器のマチェットだけだ。
拳銃が相手では分が悪い。

「ハハハハ! こりゃいいダンスだ」
「くそっ!」

俺は狼警官に背を向け、全速力で走り出した。
追撃されると思ったが、少し振り向いてみるとその様子はない。
しかし距離は取れるだけ取っておいた方がいいだろう。
適当な路地を右折し、俺は狼警官から逃走した。



「ゼェ…ゼェ…」

どれくらい走っただろうか、俺はいつの間にか住宅地に来ていた。
狼警官を撒く事には成功したが、あんな危険人物をどうにかできなかったのは残念だ。
銃相手に近接武器となると隙を突くか不意討ちしかないな。
こうなってくるとクラスメイトの動向が気になってくる。
できる事なら早めに合流したい所だが。

そうだ…確か元々はどこか身を潜められそうな場所を探していたんだった。
周りは一般的な民家が建ち並んでいるから、これのどこかに隠れよう。


◆◆◆


学生服姿の野郎が現れたから、ちっと遊んでやろうと思ったんだが、遊び過ぎたな逃がしちまった。
だけどそんなに細かく狙わないで撃ったとは言え近距離で拳銃弾避けるたぁ、
あのガキは何か戦闘訓練でも受けてたのか? 少し注意すべきだな。
ああ、名前聞くの忘れてたなそういや。

それにしても殺し合いとは酔狂だねぇ。
あのリリアって女は一体何者だ? まぁマトモな神経の持ち主じゃねぇって事は確かだ。
首に爆発する首輪つけて殺し合い強要するくらいだからな。
名簿を見たが知り合いはいなかった。真紀の奴がいたら色々使えたかもしれなかったが、
いないならいないでやりやすくていい。
支給武器も結構良い物貰ったしな。ブローニングハイパワー。悪くねぇ。
出会った奴から仕留めていこうかい。

「ククク、面白ぇ事になった」

普段中々人を撃てる機会がねぇからな。
ある意味、リリアさんには感謝するぜェ。



【一日目深夜/F-7市街地:住宅街】

【鈴木正一郎@自作キャラでバトルロワイアル】
[状態]:肉体的疲労(小)
[装備]:マチェット
[持物]:基本支給品一式、モルヒネアンプル(3)
[思考]:
0:殺し合いの転覆。
1:仲間を集める。同時進行でクラスメイトも探す。
2:殺し合いに乗っている者には容赦しない。
3:首輪を何とかしたい。
4:狼族の警官(須牙襲禅)に注意。
※本編開始前からの参戦です。
※須牙襲禅(名前は知らない)の容姿を記憶しました。


【一日目深夜/F-7市街地:ビル街】

【須牙襲禅@俺オリロワリピーター組】
[状態]:健康
[装備]:FNブローニングハイパワー(5/13)
[持物]:基本支給品一式、FNブローニングハイパワーのリロードマガジン(13×5)
[思考]:
0:殺し合いに乗る。人を撃ちたい。
1:銃はあってあり過ぎる事はないのでもっと欲しい。
2:学生服の少年(鈴木正一郎)に注意。
※俺オリロワ開始前からの参戦です。
※鈴木正一郎(名前は知らない)の容姿を記憶しました。



※F-7一帯に銃声が響きました。



≪支給品紹介≫
【マチェット】
主に農業や林業で用いられる大型の刃物。
鉈のように重量を利用して叩き切るといった用途に使う。

【モルヒネアンプル】
鎮痛剤。小さな注射器に液状のモルヒネが入れられており、
使用すれば痛みを和らげる事ができるが、依存性が強い麻薬の一種でもあるため、
過度の使用は危険。

【FNブローニングハイパワー】
天才銃工ジョン・ブローニングが晩年に設計し、
その死後FN社の技術陣によって1934年に完成した自動拳銃。
開発当時としては装弾数が13発と多かった事から「ハイパワー」と名付けられた。
使用弾薬:.40S&W弾 装弾数:13発


肉の宴 時系列順 ジャイアニズムの終焉
肉の宴 投下順 ジャイアニズムの終焉

GAME START 須牙襲禅 Reply of bullet
GAME START 鈴木正一郎 さっさと調べろと言うのは無粋、無粋。

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最終更新:2010年05月04日 19:55
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