NOW SAVING

ぼくたちが辿りついたのは、何もない世界。
青い空。白い雲。足元には黄金色の稲穂が咲き誇る。
まぁ何もない世界っていうのは少し違う。
目の前には男がいた。
その姿には見覚えがあった。
そう。
開幕時にいたあの男。
名前は――――

「ワイスマン」

カイトくんが呟いた。
その時。

「やっほー。ここまで生き残ったいーちゃん含め5人となんかアウラちゃんの分身ちゃん」

天から友の声が聞こえてきた。
分身。
先生。まぁそんな感じでなければ納得できないけどね。
アウラちゃんも何かと苦労しているなぁ。
まぁ戯言だけどね。

「さて、今から君たちにやってもらうのはゲームの最後とかでよくある大ボス戦ってやつやってもらうよ。
それで最後まで生き残れたら皆生き残って、皆忘れていると思うけど願いを叶えてあげるね」

大ボス戦。
……。
―――えっ?

「けど人型してるってだけで君たちとは違い正真正銘のプログラムだから。躊躇する必要はないよ。
あーあとこれ大事ね。こいつらは《モンスター》扱いだから。LVとか適応されちゃうからねぇ。気をつけてね」

……えーと。
ぼくのLVは……20。
20.二十。にじゅう。
………絶望したっ!!
じゃなく、戯言すぎるだろ…これ。

 ◇

そしてその瞬間。
ワイスマンの閉ざされていた目が、開かれる!!

「はぁぁぁぁぁ」

そして刹那のうちになにかを溜める行為をした。
……こういう後、普通ゲームだと強烈な攻撃が来るんだろうな。
でもだ。

「させないわよっ!!」

杏の辞書が的確にワイスマンに飛んでいった。
そして

「グフゥ…」

勿論ダメージは多大なものだろう。
何せ俺たちはLVをMAXまであげてたんだぜ。
……ってあれ?

「時空追放!!」

死んでなかったのかよ…。
そして何故か目の前が真っ暗になった。

 ◇

サコの場合

「ここは……」

目の前に広がるは先ほどまでと同じだけど圧倒的に違うところがあった。

「みんなは……?」

そう、周りには誰もいない。
カイトも戯言遣いも朋也も杏も先生も。
誰もいない。
……その代わりに。

「あら、こんにちわ。あなたの相手は私よ。サコさん」
「……だれだ?」

目の前には、ピンクの髪。
まだ早すぎた、邂逅。
サコの困惑した瞳の奥には、
ヒメカミが、現れた。

 ◇

杏の場合

「あいたたた…。まさか詠唱が止まらないとはねぇ。予想外だったわ」

杏も同じく、仲間はいなかった。
その代わりに。

「ふふふ。はははははははは!!そうか、貴様が俺の生贄となるのか」
「……馬鹿でしょアンタ」

杏の哀れんだ瞳の奥には、
変貌した、森光蘭の姿があった。

 ◇

朋也の場合

「っつ…。ここは…?」

まぁ説明しなくてもいいかもしれないが、ここには仲間はいなかった。
その代わりに。

「ふん。ボクが何故こいつと相手せにゃいかんのかわからんのだが…」
「―――――幽霊!?」

朋也の驚いた瞳の奥には、
花先音弥が君臨していた。

 ◇

戯言遣いの場合

「………戯言、だろ」

もはや説明不要。
仲間はいない。
そんな彼の目の前に現れたのは…。

「ん?なんじゃ?うぬは」
「……戯言遣いです?」

色々な気持ちが入り混じった戯言遣いの瞳の奥には、
キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードがそこに立っていた。

 ◇

カイトの場合

「いつつつ…。みんなは…」

もちろんいない。
そして彼の目の前には……。

「こんにちは。じゃあ僕の遊び相手にでもなってよ」

ロベルト・ハイドン。彼は確かにそこにいる。

 ◇

先生の場合

「さてと、君は少しイレギュラーだったんだよね~」
「……だからなんだ?」
「消えてもらうね」

そして、消えていく。
足元からじょじょに、じょじょに。
抵抗も無抵抗に。
叫びも木霊に変え。
どうしようもなくどうしようもない。
どうしようにもどうしようもない。
だけど、
先生はそれを恐れなかった。
自然に受け入れ、ただ流れに身を任す。
そして思う。

(ここまでか。アウラさんとやら、ありがとう。サコ、頑張れよ)

そして消えた。

 ◇

サコの場合

「ははははははっ!!サコさんどうしたのっ!?あなたの力はそんなものかしら?」
「ねっけつぱんちっ!!」

ヒメカミの言葉には耳を傾けず、今己ができる全ての事に集中していた。
ヒメカミを打倒するため!!

「ラッキーかもーん!!」「ねっけつぱんち~!!」「すくりゅ~ぱんち!!」

サコは次々と技を繰り出す。
ちなみに今のサコは無尽蔵のHPとMPを保つ。
リジェネ効果のある、サコチャクラを開始とともに行い、MPは闘魂ハチマキの効果でほぼ切れない。
攻撃を受けるたび、MPは回復する。
時間が経てばHPは回復する。
今のサコを倒せる方法は、強烈な攻撃で一撃で決めるぐらいしかなかった。
生憎、おせじにもヒメカミのATKは高くは無い。手数で勝負するタイプである。
だから、この勝負、勝てない訳では無かった。
……普通に考えれば。

「あらあら、サコさん。いい知らせよ。先生は消えたらしいわよ」
「――――――――――――――――えっ?」

サコの中で時間が止まる。
そして、流れ着いた先は――――。

「おぉまえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!」

狂いだす。
今のサコに自我と言えるもの無くなった。

「フフフッ。サコさんならそうなってくれると信じてたわ」
「――――――――――!!!」
「止めね」

サコの戦法はとっくに崩ている。
リジェネなどやっていない。
もちろん、その先に待っているのは『死』のみだった…。

「フフフッ。次はどの子かしら♪」

ヒメカミは標的を定める。
そして―――――。

 ◇

杏の場合

別に彼女はそこまで苦戦しているわけではない。
なにせLVが高すぎるのだ。
このボスどもは大抵LVは40前後。
しかもステータスは大抵偏りがある。
この光蘭はSPDに偏っており、他の能力値は、残念とまでは言えないが、期待できるものではない。
しかし、偏っておるといっても、杏の方が圧倒的に勝っている。10LVの差は大きいのである。
なら何故倒さないのか?
それは……。

「あーもう!鬱陶しいわよ!!」

天堂地獄と融合して、気味の悪いゾンビが、何もなかった世界に続々と現れる。
森光蘭を守るように。
杏の辞書は当然本体に届かない。分身に阻止される。

「はははっ!!俺は何も死にたがりなわけじゃない。体力を削らし、吸収させてもらうぞ」
「――――――メンドイ。―――はぁ、MP、節約したかったけどなぁ。仕方ないわね」

そして杏は帝釈廻天を構え

「グラビデ」

とある最後の幻想物語の名前を使うあたり彼女らしさが出ている気もするが…。
しかし、グラビティの名に恥じない、重力操作だった。
皆、杏の前に、跪く。

「こいつね…。全く、めんどくさい事させてくれちゃって。……一回で消去(デリート)してあげる」

そして、杏は森光蘭をデリートした。
しかし、敵は休憩させないように現れる。

「次は拙者が相手だっ!!」

既に覚醒状態の武光振蔵が現れた。

「――――あんた、きっと出るとこ間違えているわよ」

杏の意見はもっともだった。

 ◇

朋也の場合

彼も特別苦戦はしていない。
というか戦ってすらいない。

「全く最近の奴は、すぐに戦え戦えうるせぇな。ボクも別に嫌いじゃねぇが、別に好きな訳でもないんだよ」
「―――――――えぇっ!?」

朋也は戸惑いを隠せない。隠す必要もないが。
戦いに挑みに来たのに戦いを拒否られた。
これ以上拍子抜けすることもないだろう。

「つーわけでボクを殴れ。そしてさっさと終わらせろ」
「――――――」

朋也は少し躊躇うが殴る。
それに音弥は特別悲鳴を上げる訳でもなく、

「戦わなきゃいけなかったんだろうけど―――まぁいいか」
「ありがとうございます」
「別にボクはボクの遺志で行った。礼を言われる必要性はねぇよ」
「そうですか」
「あぁじゃあ最後の一撃、しっかりやれよ」
「―――――はい」

そして朋也は音弥をきれいなまま、デリートした。

「フッ。では次は私といこうか」
「………」

朋也は、もう一度日本刀の柄を握りなおす。
拳銃は、腰のホルスターにはめてある。
やはり、モンスター相手なら、ATKの上がる日本刀の方が立ち回りやすいと言えば立ち回りやすい。
しかし、朋也は驚々愕々した。

「ウボォアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

北虹寵は、龍の様なノイズの姿になっていた。

 ◇

戯言遣いの場合

彼は、弱い。
ハートアンダーブレードは、強い。
万能。
億能。
兆能。
……これは言いすぎかもしれないが。
しかし、強い。
20LVの差は、はっきり言って程遠い。
だから、今せっせと、戯言遣いは逃げている。

「不幸だ――――――――――――! って戯言か…」
「パクリをやってる暇はあるのかうぬは……」
「まぁ生憎ぼくにそんなハーレムは無理だけどね」
「うぬも忙しいのぅ」

しかし、そんな余裕はもちろん無い。

「まぁよい。うぬももう終いやからのう」

その、鋭き牙が、戯言遣いを襲う直前となったその時。

ピキッ

空間が裂け、とある人物が現れて、時が止まる。ハートアンダーブレードは。

「まぁ所詮はプログラムってわけね」

ヘルバが、現れたのだった。

「……君が何でここに…」
「助太刀するわよ。って感じな事言ってほしい?」
「もちろん」
「即答されちゃったわね」
「――――それも大事だけど、君に聞きたいことがあるんだけど」
「それは無理よ。もう時間ですもの」
「――――で何?倒してくれるの?」
「倒すなんて物騒ね。何かいい事でもあったのかしら。
私は何もしないわよ。あなたが一人で勝手に救われなさい。私がするのはあのプログラムの弱体化よ」
「―――別に遠慮しなくてもすぐにでもデリートしてもいいんだよ」
「それは無理ね。あなたが一番知ってるんでしょう。
腐っても輝いても《死線の蒼》の創ったものよ。最低限のセキュリティにして最堅のセキュリティが張ってあるわ」
「《死線の蒼》…ね」
「もうどっちにしたって気づいているのでしょう?」
「まぁね」

とここで、ハートアンダーブレードが動き出す。

「ん?一人増えたか」
「うん。でもう済んでいるの?ヘルバさん」
「ええ、バッチリよ」
「そうか。なら終わらせるよ」
「―――――何かよく分からんが、何かしたのかうぬらは」
「そう。弱体化させられたはずだよ。ぼくにでも倒せそうなほど」
「――――そうか、なら、わしはここまでかのぉ」
「諦めてくれるならぼくも助かるよ。なら遠慮なく死んでくれ」

ダァン

こうして、ハートアンダーブレードはデリートされた。

「ちなみにこれからもこの戦法は使えるの?」
「もう無理よ。《死線の蒼》もおそらく対処してるころよ」
「―――それはどうか分からないけど君たちがいうんだったらそうかもね」
「じゃあ私は行くわ、《いーちゃん》さん」
「そうかい?ならバイバイ」

そしてまた、ヘルバは消えた。
その代わり

「おう!次はこの秋生様か。ったく楽しい遊びじゃなきゃ容赦しねぇぞゴラァ―――あれ?メイド?」

古河ベーカリー店主、古河秋生がそこに来る。

 ◇

カイトの場合

ロベルトの能力は『理想を現実に変える力』。
はっきり言ってチート級の能力である。
しかし、だ。
カイトの方がこの世界に限って言うのであれば、チートである。言葉通り。
それでも、相手は簡単には『あの技』を使わせてはくれなかった。

「鉄。連射!」

鉄、大砲の弾がカイトに向かって連続発射される。
もちろん全球食らうことは無かったが、それでも、LV差。
一発の威力が、カイトには大きすぎた。

「―――く…」
「もう終わりかい?」
「まだまだだ!」

とはいっても、どうロベルトに攻撃すればいいか分からない。
近づこうとしても、鉄の餌食に合う。
遠距離も同じ。
そんな時、戯言遣いの時と同じ様に、救済の手が差し伸べられた。

「カイト…」
「あ、アウラ!?」

そう、アウラ。
女神が勇者の前に現れる。

「私は、あなたを守る。そして世界も守る」

アウラは学んだ。
『愛』というものを。
『恋』というものを。
『考』というものを。
『悪』というものを。
そのうえで、世界を守る。という結論に。
カイト。この少年がそのキーパーソンであることにも変わり無い。

「私に戦うことはできないけど、プログラムの制御はできる」
「ありがとう。なら、敵の動きを、止めてくれないかな」

それは先ほど、ヘルバが行った、手法。
ブロックはより一層強くされているはずだが…。
止まった。止まったのだ。

「ありがとう。アウラ」
「うん」

そしてカイトは右腕をロベルトに翳す。

「―――――な、なんだ!?」
「はぁぁぁぁぁ」

「はっ!!」

そして、データドレインは行われた。
例の如く、ロベルトはデリートされて、代わりに…。

「では今度は私だな」
「ワイスマン―――」

彼が再び、勇者の前に現れる。

 ◇

杏の場合

「―――なにがしたかったのよ」

そして止めを刺す。
覚醒状態から覚めた振蔵はふぬける。
その隙も何もないが、その間に、デリートさせといた。

「フフフ。じゃあ、次は私ね」

ヒメカミが、現れる。

「もう…何なのよ。さっさと終わらせるわよ」
「フフフ。私ももう疲れているの。さっさと終わらせるのは同意するわ」

そして始まる。

 ○

しかし、期待していたなんていう希少な方がいるとは思えないが、
申し訳ないが、この戦闘はすぐに終わる。
杏の勝利という形で。
LV50の実力は伊達じゃない。

「あ~あ。負けちゃったわね。やっぱ2連戦はきついか」
「2連戦?」
「サコさんを倒してから来たのよ。私は」
「―――――へぇ」

そして殺す。
呆気なかった。
しかし次の瞬間、目の前が真っ暗になった。

 ◇

朋也の場合

「……意外と簡単だったなぁ」

朋也も、寵を倒した。
結局図体がでかかっただけで、懐にさえ入ってしまったら、どうしようにもできなかった。
途中出てくる、水の泡がめんどくさかったらしいが。

そして朋也も目の前が真っ暗になっていった。

 ◇

戯言遣いの場合

「ぬおおおおおおおおおおおおおおおお!!てめ小僧!そんなわけのわからん言葉をずらずら言いやがってぇ。
俺の頭があああああああああああああああああああああ!!ぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
「全くありえないよね―――――ズラズラ」
「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!くそおおおおおおおおおおおおおお」

戯言遣いが戯言を遣う。
それによって、秋生の脳内は色々ぐちゃぐちゃしていた。
しかし戯言遣いは戯言をやめる。
もう必要がなかったから。

「………ちぃ。ようやく止めたか。まぁなんつーか萎えたわ」
「そうですか。なら終わってください」
「―――ああもう好きにしてくれ。…なんか変な響きだなこの野郎。だけどな小僧、―――大事なもんは見失うなよ」
「わかってますよ」

ダァン

秋生も終わっていく。
ざれごとつかいにたたかうてきがいない。
めのまえがまっくらになった。

 ◇

カイトの場合

「―――――ぐふぅ」
「ふぅ。………なんとかもったか」
「私には、治すことはできない」
「いいよ。僕で何とかする」

浸食率。
それはカイトの体内に情報がどれだけ浸食されたかを表す数値。
100%になったら、キャラ情報が崩壊し、カイトというキャラを壊す。
それは、イコール死である。
それは、もう一回吸収してしまえば、死ぬだろう。
そんな中、目の前が真っ暗になった。

 ◇

一番に戻ってきたのは杏だった。

「………」

場面は変わらず何もない世界。
そして目の前には――――

スケィス

こいつが、この場に現れた。

「こいつも敵なのね」

はぁ、とため息をつき辞書をぶん投げる。
そして命中する。

「さっさと帰るわよ。日常に」

 ◇

二番目に来たのは戯言遣いだった。

「こいつって……。あの時見かけた石像じゃないか」
「あらいーさんじゃない」
「――――なんか大変そうだね。杏ちゃん」
「そう思うんだったら助けてくんない?」
「はいはい。じゃあぼくは陰ながら応援してるよ」
「影でもいいから応戦しなさい」
「いやいや。ぼくはこれでも34LV(レベルアップした)だよ。勝てるわけないじゃん」
「――――はぁ」

スケィスは、まだ倒せない。

 ◇

三番目に来たのは朋也だった。

「杏無事だったか!?あといーさんも」
「まるでぼくはついでだね」
「当たり前じゃない。あたしはか、彼女よ」
「―――なんか初々しいね」
「――――それで、カイトとサコは?」
「カイトは知らないわ。サコは――負けたらしいわ」
「――――そうか」
「んで、会話はここまでにしてさっさと終わらすわよ」
「応」

スケィスはまだ負けない。

 ◇

最後に来たのは、カイトだった。

「スケィス―――?」
「カイト!ちょっと手伝ってくれ。中々こいつしぶとい」
「うん。分かってる」
「なら、なんとかできないの?」
「―――――――ダメージを与えれば、そのうちbreakって出ると思う」
「分かったわ。―――やっぱ目標があると違うわね」
「―――じゃあ頑張ってね」
「黙ってていーさんは」

そしてスケィスは、崩れ始める。

 ◆

藤林杏は願う。
早く日常に帰りたいと。

 ◆

岡崎朋也は願う。
杏だけは守ってほしいと。

 ◆

戯言遣いは願う。
友から話が聞き出せることを。

 ◆

カイトは願う。
この世界が平和になれるよう。

 ◇

順調にいってた。
ここまでは。
しかし、スケィスは『あの技』を使ってしまう。

データドレインを。

その標的は、カイト。
一番厄介だと、判断された。されてしまった。
そして。
突然に。唐突に。
瞬間に。刹那に。
だから、カイトは反応できなかった。

「――――――えっ!?」

――――が。

「アウラ――――!!」

そして、砕け散る。
この出来事は突然に始まり、唐突に終わる。
この出来事は瞬間に始まり、刹那に終わる。

その時。

バリィィィン

「カイト、出たわよ!!」

スケィスにはbreakの文字。
データドレインの準備は整った。
―――けれど、忘れてはいけない。浸食率の事を。

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ」

それでもカイトは自滅を覚悟でデータドレインを行う。
純粋に、こいつを潰すという意志の下。遺志の本。

「はぁ!!」

データドレインが、スケィスを貫く。

 ◆

「ごめん……。みんな」

そんな言葉を遺し、カイトは消滅した。

「…………くそっ!!」
「…………」

俺は心は何かよくわからない気持ちでいっぱいだった。
とてもじゃないが、清々しい勝利になどならなかったし。
サコも。
おそらく先生も。
アウラも。
―カイトも。
みんな犠牲になった。
―――――何だか無性に叫びたかった。
そうでもしな

ダァン

――――――い、と?
銃声?
何で?何で?何で?
何でこのタイミングで、銃声が聞こえるんだ?
恐る恐る、隣を見て見ると、杏の、心臓から、血の華が咲いていた。



「ごめんね。朋也君。けど大丈夫。君たちは、生きている」



その声が最後に聞こえた。

 ◇

「いやー。まさかいーたんも死なないとはねぇ」
「……いい加減に友。僕を生還させてくれ」
「うにー。了解だよ」

そして戯言遣いは消えた。



【先生@クリミナルガールズ:ログアウト(死亡)】
【サコ@クリミナルガールズ:ログアウト(死亡)】
【アウラ@.hack:ログアウト(死亡)】
【カイト@.hack:ログアウト(死亡)】
【藤林杏@CLANNAD:ログアウト(死亡)】
【岡崎朋也@CLANNAD:ログアウト(死亡)】

【戯言遣い@戯言シリーズ:ログアウト(生還)】



【超カオスな自己満足するためのバトロワ:実験終了】

→NOE SAVING

完了しました

【DATE1 超カオスな自己満足するためのバトロワ  クリア済】
【DATE2 僕の学園ロワ  未クリア】
【DATE3 】



集うプレイヤー 投下順 アンインストール
集うプレイヤー カイト GAMEOVER
集うプレイヤー 戯言遣い アンインストール
集うプレイヤー サコ GAMEOVER
集うプレイヤー 岡崎朋也 GAMEOVER
集うプレイヤー 藤林杏 GAMEOVER
集うプレイヤー 先生 GAMEOVER
休戦の時を迎えて ?(玖渚友) アンインストール
王?女王?ロールし続けたPC ?(梧轟正誤) GAMEEND

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最終更新:2011年09月03日 13:54
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