奇妙な光景だった。
一人の男と一人の少女が、月光の反射する河岸で休息を愉しんでいた。
「ガキ。いい月だな。」
「…………」
川面に映る黄金の月を鑑賞しながら、少女に同意を求める男。
無言の少女。
何が奇妙なのかというと、男の異相である。
全身に包帯を巻き、着流しをはおった姿までは良い。
奇異だがサマになっており、ある種の“粋”すら感じさせる。
しかし、その上から西洋風の甲冑鎧を着こんでいる。
鎧の袖から間抜けにはみ出した着流しの袂に頓着することなく、男は懐中電灯をその手に持ち、ひねったり電池を取り出したりしている。
「こんなチャチな灯りのひとつとっても面白ぇじゃないか。この“でぃぱっく”とやらは。
どうやらこいつは、電気で動く仕組みらしい。
家庭用の灯り一つにまで電気が普及してるってことは、よっぽど文明が進んでるってことだな
……つまり、“これ”を作った国は、“国家兵器”レベルとなれば、欧米列強も比べ物にならないほどの“技術”を持ってるだろう、ってわけだ。
おそらく“甲鉄艦”なんか赤子扱いできるほどの、な」
「…………」
楽しげに語る男の隣に丸くなって座るのは、雪のように白い髪をした少女。
灰色のショートパンツに茶色の丸首シャツというまるで男の子のような格好だが、洞察力のある人間が見ればかろうじて少女と判別できる。
甲冑で武装し、ギラギラと肉食獣のように凶暴な気配を隠そうともしない男が隣にいれば――ましてや子どもならば――誰でも恐怖で言葉を失うであろう。
しかし彼女が黙りこんでいるのは恐怖が故ではない。
彼女はその手に、日本刀だったものを持っていた。
『だった』というのは、先端に取り付けられた器具の為に、別の道具へと変容しているからだ。
鞘の先端を付属の部品を交換されたそれは――埃掃除に使う『コロコロ』の器具であった。
それを、先ほどから地面にコロコロさせて夢中になって転がしている。
つまり、一人遊びをしている。
怯えや緊張の感情は欠片もない無表情。
ただひたすらの無視(スルー)であった。
否、無表情というよりは、仏頂面が正しく、子どもらしいあどけなさ純粋さは、まるで存在しない。
「炎に包まれたところまでは覚えてるんだが、……どうやら、ここは地獄ってわけじゃなさそうだ。
こんなに技術の発達した“地獄”なんて聞いたこともないからな。
俺の支給品にしてもそうだ。
この甲冑の名前は“永”というんだが、何でも“鎧を被った人間の体内時間を止める”効能があるらしい。
聞くからに眉つばものだが、本当に効果があるようだ。体の体温が安定して、体調がずいぶん楽になったのが分かる」
「…………」
機嫌良く不可思議な現象について語り続ける恐ろしい形相の男を、少女はまたもや無視してコロコロに興じる。
そんな無礼な無言も厭わずに、男は語る。
男は、甲冑の腰に佩いていた大剣を抜き放った。
巨大な鋼の刃が、月光に輝く。
「しかも地獄なんかより、よっぽどサービスが効いてやがる。
ただで得物と水と食料もくれた上に、勝ち残った暁には『願い事を何でも叶えてくれる』ときた」
「…………」
男が、『殺し合いに乗っている』という意味の発言をしても、ちらりと目線をよこしただけだった。
「何か叶えたい願いがあるのかって?
決まってる。この『鎧』を持ちだした、主催者連中のいる『国』へ行く権利を貰う。
そこでその『国』の優秀な兵士、使える技術を残らず手に入れて……そうしたら『国盗り』の始まりだ。」
「…………」
まるで『ああ、あなたの気分ひとつで私は死んでしまいますね。でもいいよ。
死ぬより口を開く方がよっぽどおっくうだもん』と言わんばかりの、雄弁なる無口であった。
そんな少女を面白がるように見下ろして、男はなおも己の野望を語る。
「主催者の連中をぶっ殺すのは最後だな。
『自分(テメェ)が最強だ』と成りあがってる連中を、同じ技術を得た俺が倒すことで『最強』と証明する。
そういう意味じゃ、この『異国征服』は、俺がいた『日本』の富国強兵と似てるかもしれねえな。
異国を倒す前に、まずはその国について学ぶのは必要だ。
その点、この殺し合いは殺し放題、学び放題ってところだな」
「…………」
どうやら彼の中では、主催者の力を借りて願いを叶えてもらうことと、最終的に主催者を殺すこととの間に、なんの矛盾もないらしい。
何かを確かめるように片手で大剣をぶんぶん振ると、男はそれを河原に置いた。
延々とだんまりを決め込んだ少女を見下ろして苦笑する。
「……ここまで動じないとは、面白いガキだな。それとも死にたがりの類か?」
少女は答えず、コロコロを中断して刀を抱きかかえた。そして背後を振り向く。
「あのーすみません……ちょっとお聞きしたいんですけど、特徴のないメガネのガキと、チャイナ服を着たガキを見ませんでしたか?」
少女の振り向いた方角から、だるそうな男の声がした。
声をかけた第三者は、死んだ魚のような目をした白髪の男だった。
小型の二輪車を押して、舗装されていない河原を歩いてくる。二輪車のキャリアの上には、黒猫が丸くなっていた。
少女に釣られて鎧の男も振り変える。
白髪天パの男は、振り向いた包帯グルグル巻きの、とてもユニークなファッションを見て、
『うわ、声をかけるんじゃなかった』という風に顔をひきつらせる。
「すんません、何か僕の人違いだったみたいです。失礼しま――」
人探し目的で声をかけておいて人違いも何もないはずだが、
「よお兄ちゃん。なかなか面白そうなものを持ってるじゃねえか」
包帯の男は、逃がすつもりなどなさそうだった。
男が押している二輪車を興味深そうに見つめる。
「いやいや、そう言うアンタの格好の方が面白いよ。
その包帯とか、鎧とか、包帯とか、鎧とか。どっちかにした方がいいよそれ。
カッコいいものとカッコいいものが合体しても、すごくカッコいいものが生まれるわけじゃないんだよ?」
「面白いか。違いねぇな」
突っ込みを入れる男が生温かい目をし、包帯の男がニヤリと笑っている中、
すっく、とこの場のただ一人の子どもが立ち上がった。
とことことこ、と天然パーマ男の元へと歩く。
その突然のアクションと、あまりにもマイペースな様子に、志々雄も天然パーマ男も、何となく動かずに見守ってしまった。
「あれー? この子、もしかして前に会った?」
「何、エルメェスの兄貴、知り合いなの?」
接近された天パの男が二輪車と会話を交わしている最中に、
「うぎゃ」
「おい」
二輪車が悲鳴を上げるのも構わず、黒猫をおしのけて、少女はキャリアへと乗り込む。
「だせ」
この殺し合いの舞台で、初めて喋った少女の台詞。
「いや、お嬢ちゃん。初対面の年上のお兄さんに、命令形はよくないと思うよ?」
状況が読めずに、鼻くそをほじりながら礼儀を説く男――坂田銀時と、
「なるほどな。自分じゃどう足掻いても俺に勝てないし逃げられないのが分かってる。
なら自分より強い奴につこうってわけか。悪くない選択だな。
いかんともし難い実力差をわきまえずに挑んでくる馬鹿よりはよっぽど賢い。」
心得たようにすたすたと近づいて来る包帯の男――志々雄真実。
「え? お兄さん何? もしかして見た目だけじゃなく中身もアレなの?」
志々雄の手には、少女の背たけほどもありそうな大剣。
「しかし、戦略的撤退に徹するってことは――追撃されても恨みっこなしだぜ」
だん、と地を蹴る音。
――鬼が牙を剥いた。
口を張り裂けんばかりに大きく開けて笑い、一挙動で駈ける姿は正にそれだった。
ギィン!
少女のすぐ眼前で、交差した二つの刃。
片方は、殺す為。
片方は、守らんとする為。
「危ねーな。そんな格好で、こんな幼女に何やってんだよ。
そんなだから全国のまるでダメなオ○クの皆さんが偏見を持たれるんだよ」
冷や汗を一滴落としながらも、ひょうひょうと放たれた軽口。
「ほお。やるじゃねえか」
突き出された志々雄の腕には、腕の一部であるかのごとく延ばされた剣の切っ先。
大剣の刺突を鍔で受け止めたのは、一振りの日本刀。
少女の持っていた刀が、銀髪の侍の手の中にあった。
☆ ☆ ☆
ギリギリと、全力を剣の一点にかけながら、つば競り合いの均衡は続いた。
「――おい、聞くまでもないとは思うが、テメーは殺し合いに乗ってるってことでいいんだな?」
足を河原の砂利にめり込ませ、歯を食いしばりながらの守り手は坂田銀時。
「乗ってるも何も、これはそういうお楽しみだぜ?」
包帯と鎧で、その顔色を読ませない攻め手は志々雄真実。
鍔と刃の競り合いは、数秒で終わった。
「なるほど。それなりの奴らもいるってことか」
キン、
金属音と余裕を残して、後ろに飛びずさったのは志々雄。
「なら、こういうのはどうだ?」
その大剣を、深々と地に突き刺し、
「シャアァァァァァァァァァァァッッッッ!!!」
咆哮。
巨大な剣身で、地面を抉りながら、突進した。
「シャアッ!」
その破壊が意味を持つのは、大剣が地面を巻き上げた時。
「あー畜生……目がいてぇよこの野郎!」
ばらばらばら、と。
抉られる砂利と砂は巨大な砂埃の津波となって、銀時たちの視界を奪う。
視界を茶色く塞がれた向こうには、おそらく第二撃を加えんとする包帯男。
銀時は聴覚と気配を研ぎ澄ませ、続く斬撃がどこから来るか見極めんと目を閉じる。
ひゅお、と頭上で風切り音。
(真上か! ……いや、違う……!?)
――ガキン!
斬撃は、真上から振り下ろされた。
跳躍の高度と剣自体の重量を乗せた、ただ破壊力に特化した一撃。
受け止めたとしても確実に刀身が先に折れる、重量を乗せた一閃。
――ただし、『銀時の真上』ではなかった。
「二刀流か……我流だな」
鞘と刀身がクロスして、振り下ろされた剣をその交点で受け止める。
守り手の右手には、抜き見の刀。左手には刀の鞘。
大剣は『少女の真上』に振り下ろされていた。
少女と志々雄の間に割り込んだ銀時が、片膝をついてその一撃に耐えていた。
そう、狙いは始めから、銀時ではなく少女。
「おいおい。モンスターハンティングにでも挑めそうな重装備の癖に、やってることはずいぶんとセコイじゃねぇか」
軽口の影ににじみ出るのは、おし殺された憤激。
「こういうのはセコイんじゃねぇよ。
弱い奴から死んでいく。それを“摂理”というんだ。」
余裕の影ににじみ出るのは、守り手の行為に対する侮蔑。
そう、条件は攻め手にとって有利。
元より、拳の一撃だけで殺す術にも長けている、尋常ならざる志々雄の腕力。
まだ余裕があるとばかりに更なる力を加えると、鞘が限界を越えてみしみしと亀裂が入った。
“砕く”ことに特化した西洋剣と、“硬さ”を削って“鋭さ”に特化した日本刀。
重力に従って刀を振り下ろす志々雄と、重量に抗して刀を受け止める銀時。
「………………っく」
徐々に徐々に、大剣が銀時の腕を圧迫し、振り下ろされんとした刃が銀時の眉間にじわじわ近付いた。
それでも銀時の側からこの膠着はほどけない。
銀時が膠着を解けば、斬られるのは少女。
少女が逃げれば、少女に早く追いつくのは、体勢の上で有利な志々雄。
その様子に、志々雄は溜息さえついてみせた。
「普通の刀を当たり前に使える様子を見るに、あの抜刀斎よりは自由な枠組みを持つ男のようだな。
しかし、『他人を庇って剣を取る』という意味じゃ、奴と同類だ。
『白』か『黒』かで問われれば、どうしても最後に『白』を取る。
一国を取るか、目の前の一人を助ける為にあたふたするかの二択なら、あっさり国を諦める」
志々雄の脚が鋭く振りぬかれた。
剣に体重を賭けたまま、甲冑に覆われた足を銀時の腹に蹴り入れる。
「ガッ……!!」
呼吸が止まったようなうめき声。
酸性を含んだ黄色い液体が、銀時の口腔から吐き出された。
「迷いなく『黒』を取る俺と出会った時点で、お前は既に詰みだ」
見下ろしながら言い捨てて、志々雄は大剣に更なる体重を乗せた。
メキメキ、と鞘にヒビが入る。
パキ、と鞘が砕け、大剣が鞘へと半ばめり込んだ。
「――るよ」
その低い呟きは、決して軽口ではなかった。
「あ?」
「『国』なんざ取るまでもなく、最初から持ってるっつったんだよ」
その一瞬を、待っていたかのように、
とうに痺れていたはずの両腕に、爆発的な力がこめられた。
めり込んだ鞘のヒビをレールのように利用して、二刀が剣身を滑る。
「おっ……」
摩擦力を込められた大剣はそのまま鞘の動きに巻き込まれ、下方へと強引にひねり落とされた。
剣先が、斜め下へとあらぬ方を逸れる。
「俺の剣の届く範囲が、俺の国だ」
その隙をついて、銀時の脚が志々雄の脇に回し蹴りを叩きこんでいた。
「チッ」
鎧がダメージは軽減したものの、蹴撃の揺れで志々雄の体がたたらを踏む。
ブルルン!
耳障りだが軽快なエンジン音が鳴った。
膠着の解けた少女が、既に二輪車のエンジンをかけていたのだ。
「じゃあな。二度と会うなよ」
志々雄の隙を利用して、ひらりと飛び乗る銀時。
車体を斜めに倒すと、サイドブレーキは解かれて即座に発車した。
「ぎゃああああ!」
慣れぬ砂利道を走らされて二輪車から悲鳴が聞こえたが、この状況では些細なことだ。
タイヤを砂利で横滑りさせながらも、エンジンを全開で開けられた二輪車は車道へと乗りだし、瞬く間にその場から――
「甘ぇな……」
――まだ、攻撃の手は終わっていなかった。
この場での、銀時たちにとっての弱点は一つ。
二輪車は、初速から最高速度に達することなどできないが、
『暗殺』を生業としていた元『人斬り』の脚は、――『神速』には及ばずとも――それに近い俊足を一歩目から生みだすのだ。
「ッシャアァァァァァァッッッ!!」
射とめられない距離ではない。
甲冑の男が、銀色の疾走を生み出す。
剣気が大気を振るわせ、二輪車のマフラーが放出する排気を吹き飛ばす。
初速の跳躍をそのままに、人斬りは矢のように二輪車へと突撃して、
ポイ
銀時の膝に乗せられていた少女が、『何か』をディパックから出して放り投げた。
小型の爆弾だった。
それだけなら、苦もなく大剣で弾き飛ばし、そのまま斬りかかっていただろう。
しかし、彼はその『爆弾』に見覚えがあった。
小さな円筒形の小型爆弾。
「ちっ……!」
それは、手投げ式炸裂弾。
志々雄真実が、その資材の五分の三以上を通して調達した甲鉄艦『煉獄』を、
たった三個の爆発で沈没させた、驚異的な炸裂弾だった。
「……運がねぇな」
甲冑のかかとでアスファルトに急ブレーキをかけると同時。
その剣を両手持ちで大きく振りかぶる。
放物線を描いて飛来する炸裂弾を、はっきりと視界に捕らえる。
カッキーン☆
剣身の芯で炸裂弾を捕らえ、空高く、遠くへ遠くへと打ちあげた。
続け様に腕を振りかぶり、
びゅお、と大剣を円を描くように振り抜く。
打ち上げられた炸裂弾は、見る間に小さくなり、地上十数メートルで最高点に達して、
カッ――
白い灼熱がほんのひと時、地上を煌々と照らしだした。
ズドォォォォン
続け様に唸る、轟音。
地面が揺れた。
爆炎がぼたぼたと川面に降り注いだ。
その爆風の最中に、志々雄真実は、いた。
無傷で立っていた。
火の玉が降り注ぐ中を、動じずに立っていた。
ある意味で奇跡的な現象だった。
爆風が円を切り取るように、男の周囲だけを避けていた。
男の真上に落ちて来た炸裂弾の欠片は、彼の頭上で反射されたように跳ね返った。
まるで、彼が剣を振り抜いた軌道上の立体だけに、謎の壁が出現したかのようだった。
「……どうやら、こっちの剣の方の効果も本物だったようだな」
“永”の鎧と対をなす、その大剣の名前は“瞬”。
その効果は、『剣の軌道上に侵入したあらゆる攻撃を“跳ね返す”というもの』
「どさくさで銀髪の野郎には逃げられちまったが……しかし収穫はあったな。
異世界征服の前座のつもりだったが……なかなかどうして、この殺し合いも楽しめそうだと分かった」
――俺の剣の届く範囲が、俺の国だ。
なるほど、『国』に何のしがらみも抱くことなく、ただやりたいことだけをやって生きていれば、
そこは確かに、征服するまもなく己が所有物たる国だろう。
抜刀斎と似た甘い男ではあったが、その行動原理は『偽善』ではなく『奔放』とでも称すべきもの。
そして何より、その主張が一貫しているところが、悪くないと思った。
「勝ちに行くのに一番手っ取り早い方法としてガキを使ったが……まぁ一対一で殺ってみるのも悪くはねぇな」
再戦をしてみたいという欲求はあったが、焦る必要はないだろう。
何より、“永”の鎧のおかげで、体の調子がすこぶる良い。
そう、体内の時間を『かぎりなくゆっくりにする』ということは、『体温の上昇も限りなく穏やかになる』ということで、
志々雄真実が、15分の時間制限を無視して、永遠に戦い続けられるということに他ならない。
つまり、この鎧がある限り、思う存分、体が動くままに戦いを楽しめるということ。
それを思うと、楽しくて仕方がない。
「支給品の効能も確かめられたし、適当にぶらつくとするか……まだ有象無象が、地図のあっちこっちに散らばってる段階だろうしな」
二輪車が駈け去ったのとは逆の方向を、悠々と歩き始めた。
その覇道の果てに何があるのかは、彼自身にも分からない。
しかし、目の前の道がどこに続いているからは、支給された地図から読み取れる。
「旅館か……。旅籠っていうんなら、広い風呂のひとつは期待してもいいよな?」
頬が緩む。
――志々雄真実は、無類の温泉好きでもあった。
【C-4/川の北岸/黎明】
【志々雄真実@るろうに剣心】
[状態]健康、鎧のおかげで体調万全
[装備]“永”の鎧@ポケットモンスターSPECIAL
“瞬”の剣@ポケットモンスターSPECIAL
[道具]基本支給品、不明支給品0~1
[思考]基本・優勝し、願いを叶える権利で『異世界の通行券』を手に入れる。
1・適当にぶらつく。まずは旅館へ。
2・戦いを愉しむ
3・坂田銀時(名前は知らない)に興味。
※死亡後からの参戦です
※“永”の鎧の効果で、体温上昇が抑えられています。戦闘時の十五分制限がありません。
「何だあの爆発は……。
どう見ても火薬の量と爆発の規模が一致してないだろ。
あれ、炸裂弾じゃなくて核兵器じゃないの!?
……あれ、包帯男が空に打ち上げてくれなかったら、俺たちも巻き込まれてたよね。
むしろ俺たち、あの包帯男に救われたよね」
銀時は、キャリアへと移動した白髪の少女を恨めしげに振り返った。
「…………」
少女は無言で、爆発の余韻が残る空を見入っている。
花火か何かを愉しんでいるようにも見える。
「それで、このガキをどうするつもりだ」
ツキが少女に抱っこされた状態のまま、不機嫌そうに尋ねた。
「まぁ、助けておいて放りだすわけにもいかんだろ。
つーかツキくん。化け猫なら加勢してくれよ。銀さんすごくピンチだったんだよ」
「メスガキがぎゅっと抱きしめてきやがったから飛びかかれなかったんだよ」
「あーあ。……二人乗りは重たいんだけどなぁ」
さんざんに乱暴な運転をされたエルメスが、憂鬱そうに呟く。
ちなみにレイジングハートは、「腹話術だと勘違いされて引かれたくない」という銀時の英断によって、ディパックの中で休息していた。
少女は喋るバイクと喋る黒猫にも、何ら驚かない。
そんなことよりも、さっきの爆発の方がよっぽど楽しかったとばかりに、首を限界までひねって、爆発のあった方を見ている。
……そんなに爆発が好きなのだろうか。
嫌な予感がした。
「お嬢ちゃん、もしかして……あんな爆弾を、まだ持ってたり、しないよね?」
少女はふるふる、と首を左右に振った。
「本当に持ってない? それから、『また爆発が見たいなー』とか、思ったりしてない?」
ふるふる
「そ、そう。ならいいんだ」
ひきつり笑いの男と仏頂面の少女を乗せて、モトラドが川沿いの車道を走って行った。
【C-4/川の南岸/一日目 黎明】
【ティー@キノの旅】
[状態]健康
[装備]炸裂弾(残り2)@るろうに剣心
ツキ@吸血鬼のおしごと
[道具]基本支給品一式、不明支給品0~1
[思考]基本・???
1・残り二つの炸裂弾は、取り上げられるかもしれないので隠しておく。
2・炸裂弾の爆発はキレイだった。またやってみたい。
3・シズと陸(いれば)には合流したい。
【坂田銀時@銀魂】
[状態]腹部に打撲、疲労(小)、冷や汗
[装備]虎徹Z-Ⅱ(鞘が破損)@銀魂
エルメス@キノの旅
ツキ@吸血鬼のおしごと
[道具]レイジングハート@魔法少女リリカルなのは
[思考]基本:殺し合いを何とかする
1・包帯男から遠ざかる
2・ティーの面倒をみる。
3・新八、神楽を探す(土方は……まぁ、いないよりはマシか)
※C-4エリア上空で爆発が起こりました。
付近の森林に引火する可能性があります。
【虎徹Z-Ⅱ@銀魂】
真選組の局長、近藤が愛用している虎鉄シリーズの新作。
柄の部分に特殊な金属を装着することにより、お部屋掃除のコロコロとしても仕様できる一品。
銀魂世界の刀としてはかなりの大業物なので、普通の刀よりキレ味強度ともに強いと思われる。
【炸裂弾@るろうに剣心】
相楽佐ノ助の親友、月岡津南が開発した新式の炸裂弾。
月岡は“護身用”と称していたが、甲鉄艦を外装ごと破壊して沈没させるなど、明らかにオーバーキルな破壊力を持っている。
【“永”の鎧@ポケットモンスターSPECIAL】
要するに、持病を抱えた人間や、怪我をした人間がこの鎧を着れば『症状の進行が、数千倍もゆっくりになる』のである。
「ちょっと待て、何でそんなチート対人兵器が、『ポケモン』の漫画に出て来るんだ」という突っ込みは禁止。
【“瞬”の剣@ポケットモンスターSPECIAL】
“永”の鎧と一組で製造された武具。
凪ぎ払ったリーチに防御璧が発生し、あらゆる物理攻撃、特殊攻撃を反射することができることができる。
その反射能力は、“大型ポケモン4匹の一斉攻撃を、全て凪ぎ払った”ことから、相当に高いと思われる。
ただし、ゴールドのバクフーンの火炎放射(強化版)は弾き切れずに吹き飛ばされたため、弾ける攻撃の威力にも限度があるらしい。
「ちょっと待て、何でそんな(ry
最終更新:2012年02月12日 20:04