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「春原…。智代…」
「……サコは生きているのね」

その二人の死を知った朋也と杏。
しかしここで落ち込んで進めないほど、
彼は成長していない訳では無かった。

「行こう、杏。俺達でこの殺し合いをぶっ潰し生き返るんだ」
「もちろんよ。さっさと創られし 何もない 世界とやらに行きましょう」
「おう」

眩しき黄金色と淡い青色が輝くカオスゲートへと、二人は飛びこんだ。

 ◇

朋也は考える。
杏は何が何でも守らなくてはいけない。
だけど、杏が殺したという『キサラギ』という人物の仲間で
目の前で殺された場面を見た『サコ』という人物が、仮に杏を襲ってきたとして、
自分はどうするのが正しいんだ。と。

杏は考える。
朋也は守らなくてはいけないのは変わりない。
だけど自分のせいで、サコが襲ってきたらどうしようかと。
もしかしたら朋也にその火の粉が飛ぶかも知れない。
その時、自分はどう動くのが正しいの。と。


 ◇

時間は少し戻り、
そして視点を変えカイト達一行。
その二人は戯言遣い達一行と、合流をした。
そして

「ごめんなさい」
「うん、もういいよ」

サコは律義にカイトに謝罪をしていた。
二人の男に促されたのもあって。

「―――――さてと。それで、俺たちは仲間ってことでいいのかい」

先生が仕切る。
それ戯言遣いが、

「うん、ぼくはそのつもりだけど―――あなたは誰ですか?」
「俺は皆の先生だ。先生と呼ぶがいい!!」
「――――ぼくは皆の戯言遣いです。いーくんと呼んでください」
「「………」」
「ちなみに何でメイド服なんだ?」
「ああ、やっと突っ込んでくれる人がいた…。ありがとう」
「――――?な、なんか良く分からんが、こちらこそ?」

名前を教えない二人は何か息があったようだ。
そんなやり取りをやっていると―――

ピンポンパンポーン

「うにー―――――

放送が始まった。

 ◇

戯言遣いは考える。
玖渚友が主催者だと決定した。
それで自分は何をすればいいか。と。

サコは考える。
キサラギを殺した奴の名前は知らない。
だから死んだかどうかわからない。
だけど、もし生きていたらどうしようか。と。

先生は考える。
少し余計なのが誰なのかということ。
さっきのカイトの話が本当ならばそれは自分。ならば自分はイレギュラーな存在。
なら自分はどうすればいいのか。と。

カイトは考える。
本当に、あの女の人を倒せば解決するのか。と。

 ◇

「朋也。あたしのお金もあげるから何か使えそうなものも買ってきたら?」

俺は杏にそう言われてマク・アヌのショップの前で品を見ている。
杏はというと、奥の方の広場にて少し休んでいる。
……。持ち金で銃が買える……。
いや、何でいても仕方ないし、本当に何が起こるか分からない。
買っておいて、損は無いだろう。
損は。
と。
銃を店員から受け取ったところで、

「ねぇ、君」

後ろから声をかけられた。
人数は――――4人?
あれ?残りは5人で杏も含めると―――。
あれか?なんか『余計なの』ってやつなのか。
……。まぁ、いいか。
けど俺のやることはあるみたいだ。

「ああ、お前らの中で、サコってのはどいつだ?」
「――――」

何も言わず前に出る。というか後ろの白いローブのやつに押されたらしい。
―――ん?何かこいつ見たことあるぞ?
確か――――そう、開幕の時死んだはずの人間だ。
……何で?
けど、まずは。

「サコでいいな」
「おう」
「――――杏。キサラギって奴を殺したあいつを許してくれないだろうか?」
「――――――」
「勝手なのは分かってる。いらつくのも分からなくはない。けど、許してほしい」
「―――いいよ。サコも悩んでいたとこだから……」
「――ありがとう」

『命』。
その重さは決して謝ったところで浮き上がる程軽くは無い。
けど、
『真心』は必要だ。
『真心』―――ね。

「…それで、君は誰?」

後ろにいたメイド服の―――――――。
ってメイド服!?

「な、何その格好…?」
「…気にしないで」

いや気になるだろ。
中性的な顔立ちこそしてるけど、俺よりきっと年上の男がそんな格好してたら、なぁ。

「ちなみにぼくのことはいーさんでよろしく」
「サコはサコだ」
「あぁ俺の事は大先生でよろしく」
「僕はカイトです」

なんか二人ほど名乗ってないけど。
でも、まぁ名乗られたのだから名乗るのが礼儀だと思う。

「俺の名前は岡崎朋也です」

一応敬語。
年上とかもいるし。
なんか両方とも怪しさ100%だけど。
………。

「で、その…杏ちゃんだっけ。彼女はどこにいるの?」
「杏は奥の方で休んでいます」
「そうか。じゃあ、俺たちが買い物終わったら会いに行こう。いいな?サコ」
「うん…」

友達を殺した相手と会うのはやはり気まずい以前の問題だろう。
しかし、ここで立ち留まっては話にならない。
…サコと杏を信じなくちゃいけないな。

「じゃあちょっと待っててくれる?朋也君」
「ええ。30分以内ならゆっくりと」

杏は大丈夫かな。
――――サコと会っても。

 ◇

「………。事情は分かったわ」
「おう、でだ。杏からも言うことがいうことがあるんじゃないか」
「そうね。サコ、いやあなたもかしら『先生』」
「……ん?」
「あなたの事はユコから聞いたわ。本当にごめんなさい。許してくれるなんて虫のいい話は期待してないけど、謝っておきたいわ」

……今まで無視のいい話で解決してきた俺たちに向かって何て事をいうんだ杏は。
……。まぁ虫が良くてもいいじゃないか。逆に何が悪いんだろうか。
平和的に解決できたら、いいじゃないか。
そんな俺の思考が平和的すぎるのかな?
でも、だ。
俺の思いと一致するのが、この人たちだった。

「うん。サコはキョウを許す。サコも、それで許してもらった身だしな」
「一言余計だ、サコ」
「さて、仲直りもできたところで、そろそろ向かおうか。時間も結構危ないし」
「うん、そうだね。行こうか。創られし 何もない 世界へ」

そして俺たちはもう二度と訪れない、水の都マク・アヌを旅立った。
次に目にしたのは、何もない世界だった。

【1日目/真昼/創られし 何もない 世界】
【カイト@.hack】
[状態]健康
[ステータス]
LV:20 HP:272/272 SP:60/70
ATK:27 DEF:30 SPD:28
[装備]双剣
[道具]支給品一式、薄明の腕輪
[所持金]0
[思考]
基本:主催者を倒す
1:ここは?
[備考]
※浸食率30%です

【戯言遣い@戯言シリーズ】
[状態]健康
[ステータス]
LV:20  HP:358/358 SP:57/57
ATK:42 DEF:46 SPD:27
[装備] グロック17(残り14発)、スタンガン、対ロングレンジ用エプロンドレス@戯言シリーズ
[道具]支給品一式、いやしの水×4
[所持金]0
[思考]
基本:何もしない
1:ここは?
2:今日って…

【サコ@クリミナルガールズ】
[状態]精神異常(中)
[ステータス]
LV:13 HP:252/252 SP:58/90
ATK:23 DEF:21 SPD:23
[装備]グローブ、闘魂ハチマキ@空の軌跡
[道具]支給品一式、
[所持金]0
[思考]
基本:生きる
1:ここは?

【岡崎朋也@CLANNAD】
[状態]精神疲労(中)
[ステータス]
LV:50(MAX) HP:851/851 SP:70/70
ATK:72(+5) DEF:71 SPD:57
[装備]日本刀@現実、グロック17(残り17発)@現実
[道具]支給品一式
[所持金]0
[思考]
基本:杏と共に生き延びる
1:ここは?

【藤林杏@CLANNAD】
LV:50(MAX) HP:351/650 SP:27/57
ATK:71 DEF:72 SPD:58
[装備]帝釈廻天@烈火の炎
   辞書セット@不明
[道具]支給品一式、快速のタスマリン×1
[所持金]0
[思考]
基本:朋也と共に生き延びる
1:ここは?

【先生@クリミナルガールズ】
スタンス:皆を守る


第二回放送(カオスな自己満足ロワ) 投下順 NOW SAVING
勇者は決意しAIは戸惑う カイト NOW SAVING
今日という一日は 戯言遣い NOW SAVING
今日という一日は サコ NOW SAVING
告白(濃く吐く) 岡崎朋也 NOW SAVING
告白(濃く吐く) 藤林杏 NOW SAVING
勇者は決意しAIは戸惑う 先生 NOW SAVING

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最終更新:2011年06月16日 17:34
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